JP2019023035A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性能を高めると共に摩耗末期の良好な外観を維持しつつ、溝底への応力集中等によるブロック欠けを抑制できる重荷重用タイヤを提供する。【解決手段】重荷重用タイヤ1はトレッド部2に、センター周方向溝3と、ミドル周方向溝4と、ショルダー周方向溝5とが設けられることにより、一対のセンター陸部6と、一対のミドル陸部7と、一対のショルダー陸部8とが形成される。センター陸部6は、複数本のセンター横溝によって、踏面が六角形状のセンターブロック11に区分されるる。センター横溝9には、センター周方向溝3、ミドル周方向溝4よりも溝底が隆起し、隣り合うセンターブロック11を連結するタイバー10が設けられる。タイバー10は、ミドル周方向溝4の最深部を基準として、ミドル周方向溝4側での高さがセンター周方向溝3側での高さよりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、摩耗末期の良好な外観を維持しつつ、溝底への応力集中等によるブロック欠けを抑制できる重荷重用タイヤに関する。
トレッド部に、周方向溝と横溝とで区分された複数のブロックを有するブロックパターンの重荷重用タイヤが知られている。このようなブロックパターンにおいて、耐摩耗性能を高めると共に摩耗末期の良好な外観を維持するために、上記横溝等の幅を狭く(トレッド部のランド比を大きく)し、トレッドゴムのボリュームを増加させる手法が一般に採用されている。
しかしながら、上記手法では、横溝の溝底Rが小さくなる傾向にあることから、特に大型車両の駆動輪に装着される重荷重用タイヤでは、大きな駆動力がかけられることに伴い、繰り返し溝底に大きい応力が集中し、ブロック欠けが発生するおそれがある。
特開2016−97714号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、耐摩耗性能を高めると共に摩耗末期の良好な外観を維持しつつ、溝底への応力集中等によるブロック欠けを抑制できる重荷重用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、タイヤ赤道上でタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる1本のセンター周方向溝と、前記センター周方向溝の両側に各1本配されタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびるミドル周方向溝と、各ミドル周方向溝のタイヤ軸方向外側に各1本配されタイヤ周方向に連続してのびるショルダー周方向溝とが設けられることにより、前記センター周方向溝と前記ミドル周方向溝との間に、タイヤ軸方向の幅がタイヤ周方向に増減を繰り返す一対のセンター陸部と、前記ミドル周方向溝と前記ショルダー周方向溝との間に、一対のミドル陸部と、前記ショルダー周方向溝とトレッド端との間に、一対のショルダー陸部と、が形成された重荷重用タイヤであって、前記センター陸部は、前記センター陸部のタイヤ軸方向の幅が最小となる前記センター周方向溝のジグザグの頂部と前記ミドル周方向溝のジグザグの頂部とを継ぐ複数本のセンター横溝によって、タイヤ周方向に並ぶ踏面が六角形状のセンターブロックに区分され、前記センター横溝には、前記センター周方向溝及び前記ミドル周方向溝よりも溝底が隆起し、かつ、タイヤ周方向に隣り合う前記センターブロックを連結するタイバーが設けられ、前記タイバーは、前記ミドル周方向溝の最深部を基準として、前記ミドル周方向溝側での高さHoが前記センター周方向溝側での高さHiよりも大きい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記タイバーは、前記最深部を基準とする高さが一定である第1領域を含むことが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記タイバーは、前記センター周方向溝側から前記ミドル周方向溝側に向って、前記最深部を基準とする高さが漸増する第2領域とを含むことが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記第2領域は、前記第1領域よりも前記ミドル周方向溝側に位置していることが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記高さHoに対する前記高さHiの比Hi/Hoは、0.25〜0.50であることが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記高さHoは、前記ミドル周方向溝の前記最深部の深さの15〜25%であることが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記高さHiは、前記ミドル周方向溝の前記最深部の5〜15%であることが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記センター横溝の長さL1に対する前記センター周方向溝の幅W1の比W1/L1は、0.1未満であることが望ましい。
本発明に係る重荷重用タイヤは、前記センター周方向溝の幅W1は、前記センター周方向溝側での前記高さHiの70〜80%であることが望ましい。
本発明の重荷重用タイヤでは、センター陸部は、複数本のセンター横溝によって、タイヤ周方向に並ぶ踏面が六角形状のセンターブロックに区分される。センター横溝には、センター周方向溝及びミドル周方向溝よりも溝底が隆起し、かつ、タイヤ周方向に隣り合うセンターブロックを連結するタイバーが設けられる。タイバーによってセンター陸部の剛性が高められ、耐摩耗性能が向上する。
タイバーは、ミドル周方向溝の最深部を基準として、ミドル周方向溝側での高さHoがセンター周方向溝側での高さHiよりも大きい。これにより、センター周方向溝側でセンター横溝の深さが十分に確保され、摩耗末期でのウェット性能及び良好な外観が容易に維持されうる。また、タイバーによってセンターブロックの剛性が強化され、ブロック欠けが抑制されうる。
本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 図1のセンター陸部の拡大図である。 図3のセンター陸部の断面図である。 図1の右側のミドル陸部及びショルダー陸部の拡大図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本発明の一実施形態を示す重荷重用タイヤ1のトレッド部2の展開図が示される。本実施形態の重荷重用タイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1は、例えばトラック・バス等用として好適に利用される。
図1に示されるように、トレッド部2には、タイヤ周方向に連続してのびる周方向溝が設けられている。本実施形態の周方向溝は、タイヤ赤道C上に設けられる1本のセンター周方向溝3、センター周方向溝3の両側に各1本配されるミドル周方向溝4、及び、各ミドル周方向溝4、4とそのタイヤ軸方向外側のトレッド端Teとの間に配される一対のショルダー周方向溝5、5を含んでいる。
「トレッド端」Teは、外観上、明瞭なエッジによって識別しうるときには当該エッジとする。しかしながら、エッジが識別不能の場合には、正規リムにリム組みされかつ正規内圧を充填した無負荷である正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
センター周方向溝3は、ジグザグ状にのびている。本実施形態のセンター周方向溝3は、センター長辺部3Aと、センター短辺部3Bとを交互に含んでいる。センター長辺部3Aは、タイヤ周方向に対して一方側に傾斜している。センター短辺部3Bは、センター長辺部3Aとは逆向きに傾斜しかつセンター長辺部3Aよりもタイヤ周方向の長さが小である。このようなセンター周方向溝3は、センター周方向溝3の両側の陸部の踏面と路面との間の水膜を効果的に集めることができるため、排水性能を高める。また、センター短辺部3Bは、タイヤ周方向に対する角度θ2が大きいため、直進走行時、センター短辺部3Bを閉じる向きに力が作用するので、センター短辺部3B近傍の陸部のタイヤ周方向への変形が抑制され、路面に対する滑りが小さくなる。これにより、ヒールアンドトウ摩耗が抑制される。
センター周方向溝3は、センター長辺部3Aとセンター短辺部3Bとの交差位置でタイヤ軸方向一方側(図1では右側)へ凸となるジグザグの頂部3hと、センター長辺部3Aとセンター短辺部3Bとの交差位置でタイヤ軸方向他方側(図1では左側)へ凸となるジグザグの頂部3kとを有している。
センター長辺部3Aのタイヤ周方向に対する角度θ1は、好ましくは、0.5〜6.5度である。センター短辺部3Bのタイヤ周方向に対する角度θ2は、好ましくは、5〜15度である。センター長辺部3Aの角度θ1が6.5度を超える場合、又は、センター短辺部3Bの角度θ2が15度を超える場合、センター周方向溝3のジグザグの頂部3h、3k近傍の陸部の剛性が過度に低下するおそれがある。また、センター長辺部3Aの角度θ1が0.5度未満の場合、又は、センター短辺部3Bの角度θ2が5度未満の場合、センター周方向溝3の両側の陸部の踏面と路面との間の水膜を効果的に集めることができないおそれがある。
センター周方向溝3の両側の陸部の剛性を大きくするとともに、センター周方向溝3の両側の陸部の路面に対する滑りを小さくする観点より、センター長辺部3Aのタイヤ周方向の長さL0とセンター短辺部3Bのタイヤ周方向の長さL2との比L0/L2は、1.3〜2.3が望ましい。
図2に示されるように、ミドル周方向溝4は、ジグザグ状にのびている。本実施形態のミドル周方向溝4は、ミドル第1部分4Aとミドル第2部分4Bとを交互に含んでいる。ミドル第1部分4Aは、タイヤ周方向に対して一方側に傾斜している。ミドル第2部分4Bは、ミドル第1部分4Aとは逆向きに傾斜しかつミドル第1部分4Aとタイヤ周方向の長さが同じである。このようなミドル周方向溝4は、排水抵抗を小さくできるので、溝内の水をスムーズに排出しうる。ミドル周方向溝4近傍の陸部は、センター周方向溝3近傍の陸部に比して、直進走行時の接地圧が小さいので、陸部の移動抑制よりも排水性能の向上を優先することができる。なお、ミドル第1部分4Aとミドル第2部分4Bとは、異なるタイヤ周方向の長さであっても良い。
ミドル周方向溝4は、ミドル第1部分4Aとミドル第2部分4Bとの交差位置でタイヤ軸方向外側へ凸となるジグザグの頂部4hと、ミドル第1部分4Aとミドル第2部分4Bとの交差位置でタイヤ軸方向内側へ凸となるジグザグの頂部4kとを有している。
ミドル周方向溝4のタイヤ周方向に対する角度θ3は、好ましくは、2〜8度である。これにより、センター周方向溝3の近傍の陸部よりも大きな横力の作用するミドル周方向溝4近傍の陸部のタイヤ軸方向剛性を高めることができるとともに、スムーズな排水を実現することができる。
同様の観点より、ミドル第1部分4A、ミドル第2部分4Bのタイヤ周方向の長さL3は、好ましくは、トレッド幅TWの10%〜20%である。
ショルダー周方向溝5は、ジグザグ状にのびている。本実施形態のショルダー周方向溝5は、ショルダー第1部分5Aとショルダー第2部分5Bとを交互に含んでいる。ショルダー第1部分5Aは、タイヤ周方向に対して一方側に傾斜している。ショルダー第2部分5Bは、ショルダー第1部分5Aとは逆向きに傾斜しかつショルダー第1部分5Aと同じタイヤ周方向の長さを有している。ショルダー周方向溝5は、ショルダー周方向溝5の両側の陸部の踏面と路面との間の水膜を効果的に集めることができるため、排水性能が向上する。なお、ショルダー第1部分5Aとショルダー第2部分5Bとは、異なるタイヤ周方向の長さであっても良い。
ショルダー周方向溝5は、ショルダー第1部分5Aとショルダー第2部分5Bとが交差位置でタイヤ軸方向外側へ凸となるジグザグの頂部5hと、ショルダー第1部分5Aとショルダー第2部分5Bとが交差位置でタイヤ軸方向内側へ凸となるジグザグの頂部5kとを有している。
ショルダー周方向溝5の角度θ4は、好ましくは1〜7度である。ショルダー周方向溝5のタイヤ軸方向外側の陸部には、旋回走行時に大きな横力が作用する。このため、ショルダー周方向溝5のタイヤ周方向に対する角度θ4を小さくすることで、この陸部のタイヤ軸方向の剛性をタイヤ周方向に亘って均等化できるので、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
このように、本実施形態では、センター周方向溝3、ミドル周方向溝4及びショルダー周方向溝5の角度θ1乃至θ4を規定することにより、直進走行時、大きな接地圧が作用するタイヤ赤道C側の陸部のタイヤ周方向の変形を抑制するとともに、旋回走行時、大きな横力が作用するトレッド端Te側の陸部のタイヤ軸方向剛性を高めることができる。このため、タイヤ軸方向内外の各陸部のヒールアンドトウ摩耗や片減り摩耗等の偏摩耗がバランス良く抑制される。
上述の作用を効果的に発揮させるため、ショルダー第1部分5A、ショルダー第2部分5Bのタイヤ周方向の長さL4は、好ましくは、トレッド幅TWの10%〜20%である。
ショルダー周方向溝5の溝幅W3は、ミドル周方向溝4の溝幅W2よりも大であるのが望ましい。また、ミドル周方向溝4の溝幅W2は、センター周方向溝3の溝幅W1よりも大であるのが望ましい。これにより、タイヤ赤道C側の陸部のタイヤ周方向剛性を、トレッド端Te側の陸部のタイヤ周方向剛性よりも高めることができるので、ヒールアンドトウ摩耗等の耐偏摩耗性能が向上する。また、溝幅の大きいショルダー周方向溝5によって、トレッド部2全体での溝容積が確保されるので、排水性能の悪化が抑制される。このような観点より、センター周方向溝3の溝幅W1は、好ましくは、トレッド幅TWの0.5%〜3%である。ミドル周方向溝4の溝幅W2は、好ましくは、センター周方向溝3の溝幅W1の1.5〜3.0倍である。ショルダー周方向溝5の溝幅W3は、好ましくは、センター周方向溝3の溝幅W1の2.0〜4.0倍である。
センター周方向溝3の溝深さD1(図4に示す)、ミドル周方向溝4の溝深さD2(図4に示す)及びショルダー周方向溝5の溝深さ(図示省略)については、慣例に従って種々定めることができる。各周方向溝3乃至5の溝深さは、例えば、10〜16.5mmが望ましい。
このような各周方向溝3乃至5によって、トレッド部2には、各一対のセンター陸部6、6、ミドル陸部7、7、及び、ショルダー陸部8、8が設けられている。センター陸部6は、センター周方向溝3とミドル周方向溝4との間に形成されている。ミドル陸部7は、ミドル周方向溝4とショルダー周方向溝5との間に形成されている。ショルダー陸部8は、ショルダー周方向溝5とトレッド端Teとの間に形成されている。
図3は、図1のセンター陸部6の拡大図である。図3に示されるように、センター陸部6は、本実施形態では、センター周方向溝3及びミドル周方向溝4のジグザグ位相が約半ピッチずれることによって、タイヤ軸方向の幅Wcがタイヤ周方向に増減を繰り返している。即ち、センター陸部6は、最大幅部6Aと、最小幅部6Bとを有している。最大幅部6Aは、センター周方向溝3のいずれかのジグザグの頂部3h、3kと、ミドル周方向溝4のジグザグの外側の頂部4hとを継ぐことでタイヤ軸方向の幅Wcが最大となる部分である。最小幅部6Bは、センター周方向溝3のいずれかのジグザグの頂部3h、3kと、ミドル周方向溝4のジグザグの内側の頂部4kとを継ぐことでタイヤ軸方向の幅Wcが最小となる部分である。最大幅部6Aと最小幅部6Bとは、タイヤ周方向に交互に設けられている。
センター陸部6は、センター陸部6の最小幅部6Bをのびるセンター横溝9がタイヤ周方向に複数本設けられている。このようなセンター横溝9は、センター陸部6の踏面6nの水膜を集めて、センター周方向溝3又はミドル周方向溝4に排水できるので、排水性能を向上させる。また、このようなセンター横溝9は、タイヤ軸方向の長さが小さいので、溝内の水を容易に両側の周方向溝3、4へ排出しうる。
センター横溝9は、直線状にのびている。これにより、センター横溝9の両側のセンター陸部6の剛性が高くなるので、ヒールアンドトウ摩耗を抑制することができる。
センター横溝9は、タイヤ軸方向に対して傾斜している。これにより、センター周方向溝3側又はミドル周方向溝4側で接地タイミングが分散され、パターンノイズ(ピッチノイズ)が低減されうる。また、このようなセンター横溝9は、タイヤ周方向成分を有するので、タイヤの転動を利用して、センター横溝9内の水を両側の周方向溝3、4に排出しうる。センター横溝9のタイヤ軸方向に対する角度θ5が大きい場合、センター横溝9近傍のセンター陸部6の剛性が低下するおそれがある。このため、センター横溝9のタイヤ軸方向に対する角度θ5は、15゜以下が望ましい。
センター横溝9の溝幅W4は、トレッド幅TWの1.5%〜4.5%が望ましい。これにより、センター陸部6の剛性を確保しつつ、センター陸部6の踏面の水膜を効果的に集めることができる。
センター陸部6は、センター横溝9によって、タイヤ周方向に並ぶ踏面が六角形状のセンターブロック11に区分される。このようなセンターブロック11のタイヤ軸方向の幅Wcは、タイヤ周方向の中央部分11cから両端部11tに向かって小さくなるため、センターブロック11の両端部11tは、センターブロック11の踏み込み時及び蹴り出し時に適度に変形することにより、路面に対する滑りが抑制される。これにより、センターブロック11の両端部11tに作用する摩耗エネルギーが低減されるので、耐偏摩耗性能が大きく向上する。なお、「六角形状」とは、厳密な六角形である必要はなく、センターブロック11のタイヤ周方向の中央部分11c側から両端部11t側に向かって、センターブロック11のタイヤ軸方向の幅が小さくなっていれば良い。
図4は、図3においてセンター横溝9を縦断するA−A線断面を示している。センター横溝9には、溝底が隆起するタイバー10が全長に亘って設けられている。これにより、センター横溝9の溝底は、センター周方向溝3及びミドル周方向溝4の溝底よりも隆起している。センター横溝9の深さは、ミドル周方向溝4の深さの80〜98%が望ましい。
タイバー10は、タイヤ周方向に隣り合うセンターブロック11を連結する。これによりセンター陸部6の剛性が高められ、耐摩耗性能が向上する。
タイバー10は、ミドル周方向溝4の最深部4Dを基準として、ミドル周方向溝4側での高さHoがセンター周方向溝3側での高さHiよりも大きい。これにより、センター周方向溝3側でセンター横溝9の深さが十分に確保され、摩耗末期での排水性能及び良好な外観が容易に維持されうる。また、上記タイバー10によってセンター陸部6のミドル周方向溝4側の剛性が強化され、特にミドル周方向溝4とセンター横溝9とが鋭角に交差するセンターブロック11の角部11rにおけるブロック欠けが抑制されうる。
なお、上記高さHoは、ミドル周方向溝4の最深部4Dを基準として、タイバー10のミドル周方向溝4側の半領域での最大高さである。また、上記高さHiは、ミドル周方向溝4の最深部4Dを基準として、タイバー10のセンター周方向溝3側の半領域での最大高さである。
タイバー10は、ミドル周方向溝4の最深部4Dを基準とする高さが一定である第1領域10aを含んでいる。これにより、センター陸部6の摩耗が均一に進行する場合、摩耗末期において第1領域10aの深さは一定に維持され、排水性能及び良好な外観が容易に維持される。
タイバー10は、センター周方向溝3側からミドル周方向溝4側に向って、ミドル周方向溝4の最深部4Dを基準とする高さが漸増する第2領域10bを含んでいる。これにより、センター横溝9の深さが、センター周方向溝3側からミドル周方向溝4側に向って、小さく形成される。このような第2領域10bによって、タイヤ軸方向の外側に向って、センター陸部6の剛性が高められ、特にセンターブロック11の角部11rでのブロック欠けが抑制される。
本実施形態では、タイバー10は、ミドル周方向溝4の最深部4Dを基準とする高さが段階的に急変する領域を含まない。タイバー10の溝底は、センター周方向溝3側の端縁からミドル周方向溝4側の端縁まで、滑らかにつながっている。これにより、センター周方向溝3側からミドル周方向溝4側に向ってセンターブロック11の剛性の勾配が緩やかに変化し、センター横溝9の溝底への応力の集中が緩和され、ブロック欠けが抑制される。
本実施形態では、第2領域10bは、第1領域10aよりもミドル周方向溝4側に位置している。これにより、センター周方向溝3側でのセンター横溝9の深さが容易に確保され、摩耗末期においてもセンター陸部6において十分な排水性能及び良好な外観が得られる。
なお、第2領域10bは、第1領域10aよりもセンター周方向溝3側に位置していてもよい。このような形態では、タイバー10によってセンター陸部6全体の剛性が容易に高められ、センターブロック11のブロック欠けが抑制される。
ミドル周方向溝4側でのタイバー10の高さHoに対するセンター周方向溝3側でのタイバー10の高さHiの比Hi/Hoは、0.25〜0.50が望ましい。
上記比Hi/Hoが0.25未満の場合、センター周方向溝3とセンター横溝9とが鋭角に交差するセンターブロック11の角部11s(図3に示す)でのブロック欠けの抑制効果が不十分となる場合がある。上記比Hi/Hoが0.50を超える場合、摩耗末期におけるセンター陸部6の排水性能に影響を及ぼすおそれがある。また、センターブロック11の角部11rでのブロック欠けの抑制効果が不十分となる場合がある。
ミドル周方向溝4側でのタイバー10の高さHoは、ミドル周方向溝4の最深部4Dの深さ(D2)の15〜25%が望ましい。
上記高さHoがミドル周方向溝4の最深部4Dの深さの15%未満の場合、センターブロック11の角部11rでのブロック欠けの抑制効果が不十分となる場合がある。上記高さHoがミドル周方向溝4の最深部4Dの深さの25%を超える場合、センター陸部6の排水性能に影響を及ぼすおそれがある。
センター周方向溝3側でのタイバー10の高さHiは、ミドル周方向溝4の最深部4Dの深さの5〜15%が望ましい。
上記高さHiがミドル周方向溝4の最深部4Dの深さの5%未満の場合、センターブロック11の角部11sでのブロック欠けの抑制効果が不十分となる場合がある。上記高さHiがミドル周方向溝4の最深部4Dの深さの15%を超える場合、センター陸部6の排水性能に影響を及ぼすおそれがある。
本実施形態では、タイバー10のセンター周方向溝3側での高さHiがミドル周方向溝4側での高さHoよりも小さいので、センター周方向溝3の近傍でセンター陸部6の剛性が低下する傾向にある。しかしながら、本実施形態では、センター周方向溝3の幅W1がミドル周方向溝4の幅W2よりも小さく設定されることにより、センター周方向溝3の近傍でセンター陸部6の剛性が高められる。これにより、センターブロック11の剛性が強化され、特に角部11sにおけるブロック欠けが抑制されうる。
より具体的には、センター横溝9の長さL1に対するセンター周方向溝3の幅W1の比W1/L1は、0.1未満が望ましい。このようなセンター周方向溝3によって、タイバー10の高さが、ミドル周方向溝4側よりもセンター周方向溝3側で小さいセンター横溝9であっても、センターブロック11の角部11sにおけるの剛性が容易に確保されやすくなりブロック欠けが抑制されうる。
また、センター周方向溝3の幅W1は、センター周方向溝3側、すなわち、第1領域10aでのタイバー10の高さHiの70〜80%が望ましい。
上記幅W1が上記高さHiの70%未満の場合、タイヤ赤道C近傍での排水性能に影響を及ぼすおそれがある。上記幅W1が上記高さHiの80%を超える場合、センターブロック11の角部11sでブロック欠けが生ずるおそれがある。
図3に示されるように、センターブロック11には、センター周方向溝3とミドル周方向溝4との間を継ぐオープンタイプのセンターサイプ13が設けられている。これにより、センターブロック11は、センターサイプ13の両側のセンターブロック片11a、11aに区分される。センターサイプ13は、センターブロック11の踏面11nの水膜を吸収するので排水性能を高めるのに役立つ。また、幅の小さいサイプは、センターブロック11のタイヤ周方向のブロック縁の接地時、幅を閉じる向きに変形するので、隣合うサイプの壁面同士が密着して支え合い、陸部の剛性低下を抑制する。従って、センターサイプ13は、高い接地圧が作用しかつ排水し難いセンターブロック11において、排水性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く高める。
センターサイプ13は、ジグザグ状にのびている。これにより、センターブロック片11a、11aのタイヤ軸方向への変形も抑制するので、路面に対する滑りの抑制をさらに確保する。なお、センターサイプ13は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、波状や正弦波状や直線状にのびるものでも良い。
センターサイプ13は、本実施形態では、センター周方向溝3のセンター長辺部3Aとミドル周方向溝4のタイヤ軸方向外側へ凸となるジグザグの頂部4hとを継いでいる。このようにセンターサイプ13は、センターブロック11のタイヤ周方向剛性の大きい部分に配されているので、各センターブロック片11a、11aの剛性バランスを高く維持する。
センターサイプ13は、センター横溝9と同じ向きに傾斜しているのが望ましい。これにより、センターブロック片11aのタイヤ周方向の剛性をタイヤ軸方向の両側で均等に確保することができるので、ヒールアンドトウ摩耗等を抑制することができる。このような作用を一層高めるため、センターサイプ13のタイヤ周方向に対する角度θ6は、センター横溝9と同じ角度θ5で傾斜するのが望ましい。本実施形態のようにジグザグ状にのびるサイプの角度は、ジグザグの振幅中心線で定義される。
特に限定されるものではないが、上述の作用を効果的に発揮させるため、センターサイプ13の深さ(図示省略)は、好ましくは、ミドル周方向溝4の溝深さD1の80%以上、より好ましくは84%以上であり、また、好ましくは96%以下、より好ましくは92%以下である。
図5は、図1の右側のミドル陸部7及びショルダー陸部8の拡大図である。図5に示されるように、ミドル陸部7は、本実施形態では、ミドル周方向溝4及びショルダー周方向溝5のジグザグ位相が約半ピッチずれることによって、タイヤ軸方向の幅Wmがタイヤ周方向に増減を繰り返している。このように、ミドル陸部7は、最大幅部7Aと、最小幅部7Bとを有している。最大幅部7Aは、ミドル周方向溝4の内側の頂部4kとショルダー周方向溝5の外側の頂部5hとを継ぐことでセンター周方向溝3のタイヤ軸方向の幅Wmが最大となる部分である。最小幅部7Bは、ミドル周方向溝4の外側の頂部4hとショルダー周方向溝5の内側の頂部5kとを継ぐことでタイヤ軸方向の幅Wmが最小となる部分である。最大幅部7Aと最小幅部7Bとは、タイヤ周方向に交互に設けられている。
ミドル陸部7は、最小幅部7Bをのびるミドル横溝15がタイヤ周方向に複数本設けられている。このようなミドル横溝15は、ミドル陸部7の踏面7nの水膜を集めて、ミドル周方向溝4又はショルダー周方向溝5に排水できるので、排水性能を向上させる。また、ミドル横溝15は、タイヤ軸方向の長さが小さいので、溝内の水を容易に両側の周方向溝4、5へ排出しうる。
ミドル横溝15は、直線状にのびている。これにより、ミドル横溝15の両側のミドル陸部7の剛性を高く確保して、路面に対する滑りを抑制する。
ミドル横溝15は、タイヤ軸方向に対して傾斜している。ミドル横溝15は、タイヤ軸方向に対して傾斜している。これにより、ミドル周方向溝4側又はショルダー周方向溝5側で接地タイミングが分散され、パターンノイズ(ピッチノイズ)が低減されうる。また、このようなミドル横溝15は、タイヤ周方向成分を有するので、タイヤの転動を利用して、ミドル横溝15内の水を両側の周方向溝4、5に排出しうる。
センター横溝9とミドル横溝15とは、タイヤ周方向に約半ピッチずれて配置されている。これにより、センター横溝9とミドル横溝15との接地タイミングが分散され、パターンノイズ(ピッチノイズ)が低減されうる。
ミドル横溝15の角度θ7は、センター横溝9の角度θ5(図3に示す)よりも大きいのが望ましい。一般的に、直進走行時に生じる接地圧は、タイヤ軸方向内側の陸部ほど大きく作用する。このため、センター横溝9近傍のセンター陸部6のパターン剛性をミドル横溝15近傍のミドル陸部7のパターン剛性よりも大きく確保することで、センター陸部6のセンター横溝9近傍とミドル陸部7のミドル横溝15近傍との摩耗差を小さくできる。このような観点より、ミドル横溝15の角度θ7は、例えば、4〜14゜が望ましい。
ミドル横溝15の溝幅W5は、センター横溝9の溝幅W4(図3に示す)よりも大きいのが望ましい。これにより、ミドル周方向溝4内の水を幅広のショルダー周方向溝5へスムーズに排水できる。ミドル陸部7の剛性を確保する観点より、ミドル横溝15の溝幅W5は、センター横溝9の溝幅W4の1.5〜2.5倍が望ましい。
ミドル陸部7の剛性を確保するため、ミドル横溝15の溝深さは、センター横溝9の溝深さ以下であるのが望ましい。ミドル横溝15の溝深さは、ミドル周方向溝4の溝深さD2の65%〜85%であるのがより望ましい。
図5に示されるように、ミドル陸部7は、ミドル横溝15によって、タイヤ周方向に並ぶ踏面が六角形状のミドルブロック17に区分される。このようなミドルブロック17のタイヤ軸方向の幅Wmは、タイヤ周方向の中央部分17cから両端部17tに向かって小さくなるため、ミドルブロック17の両端部17tは、ミドルブロック17の踏み込み時及び蹴り出し時に適度に変形することにより、路面に対する滑りが制抑される。これにより、ミドルブロック17の両端部17tに作用する摩耗エネルギーが低減されるので、耐摩耗性能が大きく向上する。なお、「六角形状」とは、センターブロック11の場合と同様に定義される。
本実施形態のミドルブロック17は、その踏面17nに、溝やサイプが設けられていないプレーン状のブロックである。このようなミドルブロック17は、大きな剛性を有するので、偏摩耗が抑制される。
ショルダー陸部8は、本実施形態では、ジグザグ状のショルダー周方向溝5によって、タイヤ軸方向の幅Wsがタイヤ周方向に増減を繰り返している。これにより、ショルダー陸部8は、最大幅部8Aと、最小幅部8Bとを有している。最大幅部8Aは、ショルダー周方向溝5の内側の頂部5kとトレッド端Teとを継ぐことでタイヤ軸方向の幅が最大となる部分である。最小幅部8Bは、ショルダー周方向溝5の外側の頂部5hとトレッド端Teとを継ぐことでタイヤ軸方向の幅が最小となる部分である。最大幅部8Aと最小幅部8Bとはタイヤ周方向に交互に設けられている。
ショルダー陸部8は、ショルダー陸部8の最小幅部8Bをのびるショルダー横溝21がタイヤ周方向に複数本設けられている。このようなショルダー横溝21は、タイヤ軸方向の長さが小さく形成されるので、溝内の排水をスムーズにトレッド端Teの外側に排出しうる。
本実施形態のショルダー横溝21は、ショルダー内側部21Aと、ショルダー外側部21Bとを含んでいる。ショルダー内側部21Aは、ショルダー周方向溝5からタイヤ軸方向外側にのびショルダー陸部8内で終端する外端21eを有している。ショルダー外側部21Bは、ショルダー内側部21Aの外端21eとトレッド端Teとを継ぎかつ溝幅W6がタイヤ軸方向外側に漸増している。このようなショルダー外側部21Bは、さらに排水性能を向上する。
ショルダー内側部21Aは、本実施形態では、直線状にのびている。これにより、ショルダー内側部21Aの両側のショルダー陸部8の剛性を高く確保しうる。
ショルダー横溝21のタイヤ軸方向に対する角度θ8は、ミドル横溝15の角度θ7よりも小さいのが望ましい。これにより、旋回走行時に大きな横力の作用するショルダー陸部8のショルダー横溝21の両側のタイヤ軸方向剛性を大きく確保することができるので、片減り摩耗等の偏摩耗を抑制することができる。ショルダー横溝21の角度θ8は、好ましくは5度以下であり、より好ましくは2度以下である。
本実施形態では、ショルダー横溝21の角度θ8をミドル横溝15の角度θ7よりも小さく規定することにより、トレッド端Te側のショルダー陸部8のタイヤ軸方向剛性を高めるとともに、センターブロック11のタイヤ周方向両側のパターン剛性を高めることで、耐偏摩耗性能をバランス良く向上している。
ショルダー横溝21の溝幅W6は、ミドル横溝15の溝幅W5の80%〜120%であるのが望ましい。これにより、ショルダー陸部8のタイヤ周方向剛性が確保され、ヒールアンドトウ摩耗が抑制されるとともに、ショルダー横溝21の排水抵抗が小さく維持される。ショルダー横溝21の溝幅W6は、溝中心線上の平均の溝幅である。
ショルダー横溝21の溝深さは、ミドル横溝15の溝深さよりも小さいのが望ましい。このようなショルダー横溝21は、大きな横力の作用するショルダー陸部8のタイヤ軸方向剛性を高く確保し、片減り摩耗等の偏摩耗を抑制する。このような観点より、ショルダー横溝21の溝深さは、ショルダー周方向溝5の溝深さの15%〜35%が望ましい。
本実施形態のショルダー陸部8は、ショルダー横溝21によって、タイヤ周方向に並ぶ踏面が多角形状のショルダーブロック23に区分されている。ショルダーブロック23は、本実施形態では、そのタイヤ軸方向の幅Wsが、タイヤ周方向の中央部分23cから両端部23tに向かって小さくなっている。このため、ショルダーブロック23の両端部23tは、ショルダーブロック23の踏み込み時及び蹴り出し時に適度に変形することにより、路面に対する滑りを制抑する。
本実施形態のショルダーブロック23は、その踏面23nに、溝やサイプが設けられていないプレーン状のブロックである。このようなショルダーブロック23は、大きな剛性を有するので、偏摩耗が抑制される。
トレッド部2のランド比は、好ましくは70%以上である。これにより、重荷重用タイヤ1の耐摩耗性能が向上する。
以上、本発明の重荷重用タイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施しうるのは言うまでもない。
図1の基本パターンを有するサイズ275/80R22.5のタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、各試供タイヤのブロック耐久性能、耐摩耗性能及び摩耗末期の外観性能がテストされた。各テスト方法は、以下の通りである。
使用リム:7.5×22.5
内圧:900kPa
積載荷重:5トン(荷台前方に積載)
<ブロック耐久性能>
各供試タイヤが、2−Dのトラックの駆動輪に装着され、センター横溝の深さが実質的に50%となった状態まで走行を行った。そして、センターブロックのエッジに欠けが生じている個数が測定された。実施例1の値を100とする評点で表され、数値が大きいほど良好である。
<耐摩耗性能>
上記車両で一定距離を走行した後の各供試タイヤの摩耗量が測定された。結果は摩耗量の逆数であり、実施例1の値を100とする指数で表され、数値が大きいほど良好である。
<摩耗末期の外観性能>
各供試タイヤの摩耗末期でのトレッドパターンのイメージ図が作成され、その外観が評価された。結果は、実施例1の値を100とする評点で表され、数値が大きいほど良好である。
テストの結果が表1に示される。
Figure 2019023035
Figure 2019023035
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べてブロック耐久性能、耐摩耗性能及び摩耗末期の外観性能がバランス良く向上していることが確認できた。
1 :重荷重用タイヤ
2 :トレッド部
3 :センター周方向溝
4 :ミドル周方向溝
4D :最深部
5 :ショルダー周方向溝
6 :センター陸部
7 :ミドル陸部
8 :ショルダー陸部
9 :センター横溝
10 :タイバー
10a :第1領域
10b :第2領域
11 :センターブロック
11r :角部
11s :角部
Hi :高さ
Ho :高さ

Claims (9)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道上でタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる1本のセンター周方向溝と、前記センター周方向溝の両側に各1本配されタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびるミドル周方向溝と、各ミドル周方向溝のタイヤ軸方向外側に各1本配されタイヤ周方向に連続してのびるショルダー周方向溝とが設けられることにより、
    前記センター周方向溝と前記ミドル周方向溝との間に、タイヤ軸方向の幅がタイヤ周方向に増減を繰り返す一対のセンター陸部と、前記ミドル周方向溝と前記ショルダー周方向溝との間に、一対のミドル陸部と、前記ショルダー周方向溝とトレッド端との間に、一対のショルダー陸部と、が形成された重荷重用タイヤであって、
    前記センター陸部は、前記センター陸部のタイヤ軸方向の幅が最小となる前記センター周方向溝のジグザグの頂部と前記ミドル周方向溝のジグザグの頂部とを継ぐ複数本のセンター横溝によって、タイヤ周方向に並ぶ踏面が六角形状のセンターブロックに区分され、
    前記センター横溝には、前記センター周方向溝及び前記ミドル周方向溝よりも溝底が隆起し、かつ、タイヤ周方向に隣り合う前記センターブロックを連結するタイバーが設けられ、
    前記タイバーは、前記ミドル周方向溝の最深部を基準として、前記ミドル周方向溝側での高さHoが前記センター周方向溝側での高さHiよりも大きい、
    重荷重用タイヤ。
  2. 前記タイバーは、前記最深部を基準とする高さが一定である第1領域を含む請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記タイバーは、前記センター周方向溝側から前記ミドル周方向溝側に向って、前記最深部を基準とする高さが漸増する第2領域とを含む請求項2に記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記第2領域は、前記第1領域よりも前記ミドル周方向溝側に位置している請求項3記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記高さHoに対する前記高さHiの比Hi/Hoは、0.25〜0.50である請求項1乃至4のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  6. 前記高さHoは、前記ミドル周方向溝の前記最深部の深さの15〜25%である請求項1乃至5のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  7. 前記高さHiは、前記ミドル周方向溝の深さの前記最深部の5〜15%である請求項1乃至6のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  8. 前記センター横溝の長さL1に対する前記センター周方向溝の幅W1の比W1/L1は、0.1未満である請求項1乃至7のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  9. 前記センター周方向溝の幅W1は、前記センター周方向溝側での前記高さHiの70〜80%である請求項1乃至8のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
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