JP2019019698A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置と該バルブタイミング制御装置の製造方法 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置と該バルブタイミング制御装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保持部材に対するブラシホルダの結合力を高めて、該ブラシホルダのガタツキや脱落の発生を抑制する。【解決手段】カバー部材3の樹脂体27にモールド固定されるブラシホルダ29は、四角筒状に折曲形成されて、第1側壁部33と、第2側壁部34と、第3側壁部35と、第4側壁部36と、を有している。各側壁部の平面部33a〜36aのそれぞれには、周方向に沿った並行な一対の第1溝部43と第2溝部44が形成されている。この各溝部は、横断面V字形状に形成されて、カバー部材を樹脂モールド成形する際に、内部に溶融樹脂を充填される。これによって、硬化した後に、各溝部の拡大された接触面積によって前記樹脂体とブラシホルダとの結合力が高められる。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置と該バルブタイミング制御装置の製造方法に関する。
例えば、以下の特許文献1に記載されたバルブタイミング制御装置は、バッテリー電源からピグテールハーネスを介して供給された電流を、電動モータの前端部を覆うカバー部材に設けられた一対の給電用ブラシと電動モータの前端部に設けられた内外周2つのスリップリングを利用して、前記電動モータにバルブタイミングを変更するときだけ給電して前記クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更するようになっている。
前記各給電用ブラシは、前記カバー部材に取り付けられる合成樹脂材の保持部材の角筒状のブラシホルダの内部に摺動可能に保持されている。この給電用ブラシは、スプリングのばね力によって前記各スリップリングに軸方向から当接するようになっている。
また、前記ブラシホルダは、保持部材のモールド成形時において該保持部材の内部に一部が埋め込まれた状態で固定されている。
特開2016−151244号公報
しかしながら、前記従来のバルブタイミング制御装置の前記ブラシホルダは、給電用ブラシなどから伝達される振動や、給電用ブラシの摺動摩擦抵抗などに起因して、前記保持部材との間の結合力が経時的に低下するおそれがある。このため、ブラシホルダが、保持部材内でガタツキが発生し易くなり、場合によっては保持部材から脱落してしまうおそれがある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、保持部材に対するブラシホルダの結合力を高めて、該ブラシホルダのガタツキや脱落の発生を抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該バルブタイミング制御装置の製造方法を提供することを一つの目的としている。
本願請求項1に記載の発明は、とりわけ、角筒状に形成され、外周面の少なくとも平面部に周方向に沿って形成された溝部を有し、内部に給電用ブラシを摺動可能に保持するブラシホルダと、少なくとも前記溝部に充填されることによって、前記ブラシホルダの外周を埋め込み状態で固定する合成樹脂材を有する保持部材と、を備えていることを特徴としている。
本発明の好ましい態様によれば、保持部材に対するブラシホルダの結合強度(結合力)を高めて、該ブラシホルダのガタツキや保持部材からの脱落を抑制することができる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の一実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態における主要な構成部材を示す分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB部拡大図である。 本実施形態に供されるブラシホルダの俯瞰図である。 図5のB−B線断面図である。 図5のC−C線断面図である。 本実施形態に供されるブラシホルダの要部拡大図である。 Aはブラシホルダをプレス成形によって打ち抜いて折り曲げ加工する前のホルダ母材の展開図、Bは展開状態にあるホルダ母材の側面図である。保持部材からキャップを外した状態の背面図である。 本発明の第2実施形態のブラシホルダの俯瞰図である。 本実施形態のブラシホルダを示し、Aは同ブラシホルダの平面図、Bは側面図である。 Aはブラシホルダをプレス成形によって打ち抜いて折り曲げ加工する前のホルダ母材の展開図、Bは展開状態にあるホルダ母材の側面図である。 各実施形態に供されるブラシホルダの溝部の変形例1を示す要部拡大図である。 同ブラシホルダの溝部の変形例2を示す要部拡大図である。 同ブラシホルダの溝部の変形例3を示す要部拡大図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置と、該バルブタイミング制御装置の製造方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るバルブタイミング制御装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は本実施形態における主要な構成部材を示す分解斜視図、図3は図1のA−A線断面図、図4は図1のB部拡大図である。
このバルブタイミング制御装置(VTC)は、図1及び図2に示すように、駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド01上に軸受ブラケット02を介して回転自在に支持され、タイミングスプロケット1から伝達された回転力によって回転するカムシャフト2と、タイミングスプロケット1の前方位置に配置されたチェーンケース6に固定された保持部材であるカバー部材3と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2の間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1、2の相対回転位相を変更する位相変更機構4と、を備えている。
タイミングスプロケット1は、内燃機関のクランクシャフトによってタイミングチェーンを介して回転駆動するようになっている。このタイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって環状一体に形成され、内周面が段差径状のスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受ける歯車部1bと、スプロケット本体1aの前端側に一体に設けられ、後述する減速機構13の一部を構成する内歯構成部5と、から構成されている。
また、このタイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aとカムシャフト2の前端部に設けられた後述する従動部材9との間に、1つの大径ボールベアリング19が介装されている。この大径ボールベアリング19は、タイミングスプロケット1をカムシャフト2に対して相対回転自在に支持している。
内歯構成部5は、スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられている。この内歯構成部5は、位相変更機構4の前方へ延出した円筒状に形成されて、内周には波形状の複数の内歯5aが形成されている。
さらに、スプロケット本体1aの内歯構成部5と反対側の後端部には、円環状の保持プレート8が配置されている。この保持プレート8は、金属板材によって一体に形成され、内周部8aの内周縁所定位置には、径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部8bが一体に設けられている。このストッパ凸部8bは、図1及び図2に示すように、ほぼ扇状に形成されて、先端縁が後述するストッパ凹溝11aの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。
スプロケット本体1a(内歯構成部5)及び保持プレート8のそれぞれの外周部には、周方向のほぼ等間隔位置に複数(本実施形態では8つ)のボルト挿通孔1c、8cが貫通形成されている。
また、内歯構成部5の前端側には、後述するモータハウジング14の後端部が対向配置されている。このモータハウジング14の後端部の周壁には、各ボルト挿通孔1c、8cと対応した位置に複数(本実施形態では8つ)の雌ねじ孔14dが形成されている。したがって、各孔1c、8c、14dに挿通、螺着した8本のボルト7によってタイミングスプロケット1と保持プレート8及びモータモータハウジング14が軸方向から共締め固定されている。
なお、前記スプロケット本体1aと内歯構成部5が、後述する減速機構13のケーシングとして構成されている。
チェーンケース6は、内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロックの前端側にタイミングスプロケット1に巻回された図外のチェーンを覆うよう上下方向に沿って配置固定されている。また、このチェーンケース6は、前端部の外周縁にフランジ部6aが一体に設けられていると共に、前端部の内周に円環溝6bが形成されている。この円環溝6bは、チェーンケース6の前端縁から内側軸方向へ延びた軸方向幅がフランジ部6aの肉厚幅よりも大きく形成されている。
カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カムを有している。また、カムシャフト2は、回転軸方向の一端部2aにフランジ部2bが一体に設けられていると共に、一端部2aの内部軸方向に雌ねじ孔2cが形成されている。このカムシャフト2は、フランジ部2bと後述するストッパ部材11を介して従動部材9がカムボルト10によって軸方向から結合されている。
フランジ部2bは、図1に示すように、前端面の外周部が大径ボールベアリング19の内輪の軸方向外端面に当接配置されている。またフランジ部2bの位相変更機構4側の前端には、円盤状のストッパ部材11が設けられている。
このストッパ部材11は、外周に保持プレート8のストッパ凸部8bが係入するストッパ凹溝11aが円周方向に沿って形成されている。このストッパ凹溝11aは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動したストッパ凸部8bの両端縁が周方向の対向縁にそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側あるいは最大遅角側の相対回転位置を規制するようになっている。
カムボルト10は、頭部10aの端面が小径ボールベアリング54の内輪を軸方向から支持していると共に、軸部10bの外周にカムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじに螺着する雄ねじ10cが形成されている。
従動部材9は、例えば鉄系金属によって一体に形成され、図1に示すように、後端側(カムシャフト2側)に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突出した円筒部9bと、から構成されている。
固定端部9aは、後端面に形成された円盤状溝内にストッパ部材11の環状凸部11bが嵌合する嵌合溝9cが形成されている。また、固定端部9aは、カムシャフト2のフランジ部2bの前端面にストッパ部材11を介して当接配置され、カムボルト10の軸力によって、フランジ部2bにストッパ部材11を介して軸方向から圧接固定されている。
円筒部9bは、中央にカムボルト10の軸部10bが挿通される挿通孔9dが貫通形成されていると共に、外周側にはニードルベアリング55が設けられている。
位相変更機構4は、従動部材9の円筒部9bの前端側に配置された電動モータ12と、該電動モータ12の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する減速機構13と、から主として構成されている。
電動モータ12は、図1及び図2に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、タイミングスプロケット1と一体に回転するモータハウジング14と、該モータハウジング14の内部に回転自在に設けられたモータ出力軸15と、モータハウジング14の内周面に固定された円弧状の4つの永久磁石16と、モータハウジング14の前端部に設けられた封止プレート17と、を備えている。
モータハウジング14は、図1に示すように、鉄系金属材をプレス成形によって有底筒状に形成されたヨークとしてのハウジング本体14aを有している。このハウジング本体14aは、後端側に円板状の仕切壁14bが設けられている。この仕切壁14bは、ほぼ中央に後述する偏心軸部24を挿通する大径な軸部挿通孔14cが形成されている。この軸部挿通孔14cの孔縁には、カムシャフト2軸方向へ突出した円筒状の延出部が一体に設けられている。
モータ出力軸15は、段差円筒状に形成されてアーマチュアとして機能し、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部を介してカムシャフト2側の大径部15aと、封止プレート17側の小径部15bと、から構成されている。
大径部15aは、外周に鉄心ロータ18が固定されていると共に、後端側には減速機構13の一部を構成する偏心軸部24が一体に形成されている。
小径部15bは、外周に非磁性材の円環部材20が圧入固定されていると共に、該円環部材20の外周面にコミュテータ21が軸方向から圧入固定されている。
また、小径部15bの内周面には、モータ出力軸15の回転位置を検出する回転検出機構の被検出部22が圧入固定されている。この被検出部22は、合成樹脂材によって有蓋円筒状に形成され、前端壁の前面に3葉状の被検出ロータ22aが固定されている。また、この被検出部22は、外周にモータ出力軸15の内周面との間をシールするオイルシール22bが設けられている。
鉄心ロータ18は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側がコイル18aのコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されている。
コミュテータ21は、導電材によって円環状に形成されて、鉄心ロータ18の極数と同数に分割された各セグメントにコイル18aの引き出されたコイル線の端末が電気的に接続されている。
各永久磁石16は、全体が円筒状に形成されて円周方向に複数の磁極を有していると共に、その軸方向の位置が前記鉄心ロータ18の固定位置よりも前方にオフセット配置されている。
封止プレート17は、全体が円盤状に形成され、中央位置にモータ出力軸15の一端部などが挿通される軸挿通孔17aが貫通形成されている。また、この封止プレート17は、円盤状の非磁性材である樹脂部17bと、該樹脂部17bの内部に埋設された円板状の芯金17cとによって構成されている。
また、封止プレート17は、樹脂部17bに設けられた複数(本実施形態では4つ)のホルダ23a〜23dと、該各ホルダ23a〜23dの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリングのばね力で各先端面がコミュテータ21の外周面に径方向から弾接する切換用ブラシ(整流子)である4つのブラシ25a〜25dと、樹脂部17bの前端面に、各外端面を露出した状態で埋設固定された内外二重の円環状の給電用スリップリング26a、26bと、各ブラシ25a〜25dと各スリップリング26a、26bを電気的に接続する図外のピグテールハーネスと、を備えている。
また、封止プレート17は、樹脂部17bの外周から露出した芯金17cの外周部がモータハウジング14の前端部内周に形成された凹状段差部にかしめによって位置決め固定されている。
カバー部材3は、図1及び図2に示すように、モータハウジング14の前端部を覆うように配置されて、樹脂体27と該樹脂体27の内部に埋め込まれた金属プレート28によってほぼ円盤状に一体に形成されている。つまり、カバー部材3は、全体を合成樹脂材によってモールド成形する際に、内部に補強用の金属プレート28が埋め込まれ(モールド固定)ている。このカバー部材3は、円盤状のカバー本体3aと、該カバー本体3aの開口側の外周縁に一体に形成された円環状の取付フランジ3bと、を有している。
カバー本体3aは、中央に被検出部22の先端部が挿入される挿入用孔3cが貫通形成されている。また、カバー本体3aは、図1及び図4に示すように、背面側に回転検出機構の検出部である受信回路や励磁回路を備えた検出回路52や集積回路53などが保持されている。また、カバー本体3aの外側には、検出回路52や集積回路53などを覆い保護する蓋部30が着脱自在に取り付けられている。つまり、カバー本体3aは、図1及び図4に示すように、背面側の外周部に環状の固定用溝3fが形成されている。一方、蓋部30は、合成樹脂材によってほぼ矩形状の薄肉一体に形成されて、外周部に固定用溝3fに嵌着する環状の嵌着溝30aが形成されている。
また、カバー部材3は、図1に示すように、カバー本体3aから下方向へ突出した給電用コネクタ31と、該給電用コネクタ31の側部に配置された信号用コネクタ32と、を一体に有している。
給電用コネクタ31は、一部がカバー本体3aの内部に配設された細長い導電性の一対の端子片を有している。この各端子片は、カバー本体3a内でクランク状に折曲されて、内部の一端部が後述するピグテールハーネス42、42を介して給電用ブラシ40,40に接続されている。一方、他端部は、カバー本体3aからコネクタ部で露出して図外のコントロールユニットに別のコネクタを介して電気的に接続されている。
信号用コネクタ32は、図1に示すように、一部がカバー本体3a内に配設された細長い導電性の一対の端子片32aを有し、この各端子片32aの一端部ハーネスを介して集積回路53に電気的に接続されている。また、各他端部32cは、コネクタ部内で露出してコントロールユニットに接続されている。このコントロールユニットは、検出回路52で検出されたモータ出力軸25の回転位置信号を入力して電動モータ12を回転制御するようになっている。なお、集積回路53は、被検出部22から入力された信号を入力する検出回路52から情報信号が入力されるようになっている。
取付フランジ3bは、樹脂材によって円環状に形成されていると共に、外周面のほぼ等間隔位置に複数(本実施形態では4つ)のボス部3eが一体に設けられている。この各ボス部3eには、ボルト挿入孔3dが貫通形成されており、この各ボルト挿入孔3dの内周面に金属製のスリーブがそれぞれ固定されている。
また、この取付フランジ3bは、各ボルト挿入孔3dに挿入される図外の取付ボルトによってチェーンケース6のフランジ部6aに締結固定されるようになっている。
さらに、取付フランジ3bのモータハウジング14側の内端面と、該内端面に対向するチェーンケース6のフランジ部6aの前端面と、の間には、両者間をシールするゴム製のシールリング50が配置されている。
また、チェーンケース6の円環溝6bの内周面とモータハウジング14の外周面との間には、大径なオイルシール51が介装されている。
図5は本実施形態に供されるブラシホルダ29の俯瞰図であり、図6は図5のB−B線断面図、図7は図5のC−C線断面図、図8は本実施形態に供されるブラシホルダの溝部を示す断面図である。
カバー本体3aは、カバー部材3の樹脂体27における金属プレート28の一部切り欠かれた箇所で、かつ、各スリップリング26a、26bと対応した位置に、2つのブラシホルダ29、29が固定されている。この各ブラシホルダ29は、導電材によって角筒状に形成されて、内部にそれぞれ給電用ブラシ40、40を摺動可能に収容するものである。また、各ブラシホルダ29,29は、カバー部材3の樹脂モールド成形時に該カバー部材3に対して一体的に固定されている。
2つのブラシホルダ29、29は、同一構造であるから、以下では、便宜上、一つのブラシホルダ29について説明する。
具体的に説明すれば、各ブラシホルダ29は、図5に示すように、後述するプレス成形によって角筒状に折曲形成されていると共に、横方向の断面(横断面)が長方形状に形成されている。
このブラシホルダ29は、第1側壁部33と、該第1側壁部33の周方向一側縁からほぼ直角に折り曲げられた第2側壁部34と、該第2側壁部34の周方向一側縁からほぼ直角に折り曲げられた第3側壁部35と、該第3側壁部35の周方向一側縁からほぼ直角に折り曲げられた第4側壁部36と、を有している。
また、第1側壁部33と第2側壁部34との間の直角に曲がった第1角部37aと、第2側壁部34と第3側壁部35との間の直角に曲がった第2角部37bと、第3側壁部35と第4側壁部36との間の直角に曲がった第3角部37cと、第4側壁部36と第1側壁部33との間の直角に曲がった第4角部37dと、を有している。
そして、第1側壁部33と第3側壁部35は、各角部37a〜37dを含むその幅方向の長さWが第2側壁部34と第4側壁部36の幅方向の長さW1よりも長く形成されている。これによって、ブラシホルダ29は、前述したように横断面長方形に形成されている。したがって、第1側壁部33〜第4側壁部36と第1角部37a〜第4角部37dによって仕切られた内部に横断面が長方形状の収容孔29aが貫通形成されている。
さらに、第2側壁部34の幅方向のほぼ中央には、収容孔29aと連通する第1スリット38が図中上下方向に沿って形成されている。この第1スリット38は、図4に示すように、後述する捩りコイルばね41の他端部41aが入り込んで給電用ブラシ40の後端面をスリップリング26a方向へ付勢可能に移動案内するものである。
また、第2側壁部34と対向する第4側壁部36の幅方向のほぼ中央には、第2スリット39が図中上下方向に沿って形成されている。この第2スリット39は、給電用ブラシ40の側部に接続されたピグテールハーネス42の一端部42aが給電用ブラシ40と一緒に移動可能に案内するものである。
この第2スリット39は、一端縁から底面39aまでの軸方向の長さLが第1スリット38の一端縁から底面38aまでの長さL2よりも長く形成されている。これによって、給電用ブラシ40のスリップリング26a方向の十分な移動を確保している。なお、第1スリット38は、捩りコイルばね41の他端部41aが底面38aに当接(掛かり止め)した段階で給電用ブラシ40に対してそれ以上付勢しないようになっている。したがって、この状態では、ピグテールハーネス42の一端部42aの給電用ブラシ40に対する接続箇所には、ばね負荷が掛からないようになっている。
なお、ブラシホルダ29は、角筒状に折り曲げた際に、第4側壁部36側での両端末部36b、36cが周方向から当接することによって第4側壁部36を構成するようになっている。そして、この両端末部36b、36cの間に、第2スリット39が形成されている。
また、第1側壁部33〜第4側壁部36は、外面の各スリップリング26a、26b側の前端部に周方向に沿った複数(本実施形態ではそれぞれ一対)の第1、第2溝部43、44がそれぞれ設けられている。
すなわち、第1、第2溝部43は、44は、ブラシホルダ29の前端部側であって、各側壁部33〜36の平面部33a〜36aに該各平面部33a〜36aの幅方向に沿って並行に形成されている。この第1、第2溝部43、44は、図8にも示すように、それぞれ同形の横断面ほぼV字形状に形成され、その長さは各平面部33a〜36aの幅長さに設定されている。
また、V字形状の各溝部43,44は、後述するプレス成形機のパンチによって成形されるが、それぞれの深さはパンチによる各側壁部33〜36の内壁面29bに影響を与えない深さに設定されている。つまり、パンチ力によって各側壁部33〜36の内壁面29bが内方へ塑性変形しない程度の深さとなるように設定されている。
各第1溝部43と第2溝部44は、カバー部材3の樹脂モールド成形時に、樹脂体27の溶融樹脂が流れ込んで充填されることにより、溶融樹脂の硬化後に樹脂体27との結合するようになっている。
また、第1、第2溝部43,44の離間幅Sは、ブラシホルダ29と樹脂体27との結合力を効果的に高める幅長さに設定されている。
また、各ブラシホルダ29の収容孔29a内には、各先端面が各スリップリング26a、26bに軸方向からそれぞれ当接する一対の給電用ブラシ40、40が軸方向へ摺動可能に保持されている。この各給電用ブラシ40は、各収容孔29aの内壁面29b形状に合わせてそれぞれ角柱状に形成されて横断面が長方形状に形成れていると共に、所定の軸方向長さに設定されている。
また、この各給電用ブラシ40は、カバー本体3aの背面側に設けられた付勢部材である一対の捩りコイルばね41、41のばね力によってそれぞれ各スリップリング26a、26b方向へ付勢されている。つまり、この両捩りコイルばね41は、外方へ突出した図外の各一端部がカバー本体3aの背面側に弾接している。一方、各他端部41aは、各給電用ブラシ40の後端面に形成された凹溝40a底面に弾接して各給電用ブラシ40の各先端部40bが各スリップリング26a、26bに当接する方向へ付勢している。
また、各給電用ブラシ40は、図4に示すように、後端部の一側面に形成された小孔40cにピグテールハーネス42の一端部42aが挿入されて、例えば半田付けなどによって固定されている。この各ピグテールハーネス42の長さは、各給電用ブラシ40が各捩りコイルばね41のばね力によって最大に進出した際に、ブラシホルダ29から脱落しないように、その最大摺動位置を規制する長さに設定されている。
一方、ピグテールハーネス42の各他端部は、給電用コネクタ31の各端子片の他端部に半田付けによって固定されて両者を電気的に接続されている。
モータ出力軸15と偏心軸部24は、カムボルト10の頭部10a側の軸部10bの外周面に設けられた小径ボールベアリング54と、従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング54の軸方向側部に配置されたニードルベアリング55とによって回転自在に支持されている。
また、モータ出力軸15(偏心軸部24)の外周面とモータハウジング14の延出部の内周面との間には、減速機構13の内部から電動モータ12内への潤滑油のリークを阻止する小径なオイルシール46が設けられている。
コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサなど各種のセンサ類から情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出して機関制御を行う。さらに、コントロールユニットは、コイル18aに通電してモータ出力軸15の回転制御を行い、減速機構13を介してカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
減速機構13は、図1及び図3に示すように、偏心回転運動を行う偏心軸部24と、偏心軸部24の外周に設けられた中径ボールベアリング47と、中径ボールベアリング47の外周に設けられたローラ48と、固定端部9aの外周部に一体に設けられて、複数のローラ48を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する円筒状の保持器45と、該保持器45と一体の従動部材9と、から主として構成されている。
偏心軸部24は、外周面に形成されたカム面24aの軸心Yがモータ出力軸15の軸心Xから径方向へ僅かに偏心している。
保持器45は、図1に示すように、固定端部9aの外周部前端から前方へ断面ほぼL字形状に折曲されて、円筒部9bと同方向へ突出した円筒状に形成されている。
この保持器45は、筒状先端部45aが雌ねじ孔14dと延出部との間に形成された円環凹状の収容空間を介してモータハウジング14の仕切壁14b方向へ延出している。また、筒状先端部45aの周方向のほぼ等間隔位置には、複数のローラ48をそれぞれ転動自在に保持するほぼ長方形状の複数のローラ保持孔41bが周方向の等間隔位置に形成されている。このローラ保持孔41b(ローラ48)は、その全体の数が前記内歯構成部5の内歯5aの全体の歯数よりも1つ少なくなっている。
中径ボールベアリング47は、ニードルベアリング55の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置され、内輪47aと外輪47b及び両輪47a、47bとの間に介装されたボール47cとから構成されている。内輪47aは、偏心軸部24の外周面に圧入固定されているのに対して、外輪47bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪47bは、回転軸方向の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面がこれに対向する保持器45の内側面との間に微小な第1隙間が形成されてフリーな状態になっている。また、外輪47bの外周面には、各ローラ48の外周面が転動自在に当接している。この外輪47bの外周側には、円環状の第2隙間が形成されている。この第2隙間によって、中径ボールベアリング47全体が偏心軸部24の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
各ローラ48は、例えば鉄系金属によって形成され、中径ボールベアリング47の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ内歯構成部5の内歯5aに嵌入されている。また、各ローラ48は、保持器45のローラ保持孔41bの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向に揺動運動させるようになっている。
減速機構13の内部には、潤滑油供給手段によって潤滑油が供給されるようになっている。この潤滑油供給手段は、軸受ブラケット02の内部に形成されて、図外のメインオイルギャラリーから潤滑油が供給される油供給通路と、図1に示すように、カムシャフト2の内部軸方向とストッパ部材11内に形成されて、油供給通路に連通した油供給孔56と、従動部材9の内部軸方向に貫通形成されて、一端が油供給孔56に開口し、他端がニードルベアリング55と中径ボールベアリング47の付近に開口したオイル孔57と、同じく従動部材9に貫通形成された図外のオイル排出孔と、から構成されている。
〔ブラシホルダの製造方法〕
図9Aはブラシホルダをプレス成形によって打ち抜いて折り曲げ加工する前のホルダ母材の展開図、Bは展開状態にあるホルダ母材の側面図である。
以下、各ブラシホルダ29の製造方法を、図9A,Bに基づいて説明する。まず、導電性の金属平板を、プレス成形機によって所定長さ及び所定幅に打ち抜いてホルダ母材29'を成形する。このとき、第2側壁部34’が中央の位置として、その両側に第1側壁部33’と第3側壁部35’が配置される形になる。また、この該両側壁部33’,35’の各外側縁に、第4側壁部36’となる2つの部位がそれぞれ配置される形になる。
さらに、同時に、第2側壁部34’の幅方向の中央位置に、第1スリット38となる細長いU字形状のスリット溝38’が形成される。また、部分的な各第4側壁部36’、36’の外側縁に、第2スリット39’を構成する2つの細長い溝39’、39’が打ち抜きによってそれぞれ形成される。
また、このホルダ母材29’打ち抜き加工と同時または打ち抜き加工後において、各第1溝部43と各第2溝部44をパンチによって成形加工する。
この各溝部43,44のパンチによる成形加工は、ホルダ母材29’をプレス成形機によって打ち抜き加工する前の金属平板の状態の時に、該金属平板に予め位置決めされた箇所に先に成形することも可能である。
次に、この平板状のホルダ母材29’を、例えばベンディングマシンによって図9Aの一点鎖線で示す第1〜第4角部37a’〜37d’を折り曲げ代として内側に折り曲げ成形する。このとき、第4側壁部36’は、端末部36c’、36d’を対向当接させることによって形成されると同時に、第2スリット39’も一緒に形成されることになる。これによって、図5に示す角筒状のブラシホルダ29が完成する。
〔カバー部材の樹脂モールド成形〕
前述した製造方法によって成形したブラシホルダ29は、カバー部材3の樹脂モールド成形時に、外周面が樹脂体27に結合固定される。
すなわち、カバー部材3を樹脂モールド成形するには、予め各ブラシホルダ29を成形型内に位置決め保持しておく。
続いて、成形型内に溶融樹脂を注入すると、溶融樹脂がブラシホルダ29の外周面のほぼ全体を包囲しつつ付着すると共に、各溝部43,44内に流れ込んでここに充填される。
これによって、溶融樹脂は、ブラシホルダ29の外周面への付着の他に、断面積の広い各溝部43,44のV字形内面43a、44aに付着し、その後に硬化した樹脂体27と強固に結合される。
なお、前述のように、成形型内に注入されてブラシホルダ29の外周面に回り込んだ溶融樹脂は、例えば中子などによって第1スリット38と第2スリット39には入り込まないようになっている。
〔VTCの作動〕
以下、本実施形態に係るVTCの作動について簡単に説明すると、まず、機関のクランクシャフトの回転駆動に伴いタイミングスプロケット1が回転して、その回転力が内歯構成部5を介してモータハウジング14、つまり電動モータ12が同期回転する。一方、内歯構成部5の回転力が、各ローラ48から保持器45及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動させる。
そして、機関始動後の所定の機関運転時には、コントロールユニットから各給電用ブラシ40、40や各スリップリング26a、26bなどを介して電動モータ12のコイル18aに通電される。これによって、モータ出力軸15が回転駆動され、この回転力が減速機構13を介してカムシャフト2に減速された回転力が伝達される。
すなわち、モータ出力軸15の回転に伴い偏心軸部24が偏心回転すると、各ローラ48がモータ出力軸15の1回転毎に保持器45の各ローラ保持孔45bで径方向へガイドされながら内歯構成部5の一つの内歯5aを乗り越えて隣接する他の内歯5aに転動しながら移動する。各ローラ48は、これを順次繰り返しながら円周方向へ転接する。この各ローラ48の転接によってモータ出力軸15の回転が減速されつつ従動部材9に回転力が伝達される。このときの減速比は、ローラ48の個数などによって任意に設定することが可能である。
これにより、カムシャフト2がタイミングスプロケット1に対して正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。
そして、本実施形態では、ブラシホルダ29は、各側壁部33〜36の平面部33a〜36aに第1、第2溝部43,44がそれぞれ形成されている。このため、カバー部材3を樹脂モールド成形した後における樹脂体27とブラシホルダ29の外周面との結合力が大きくなる。
すなわち、樹脂体27は、ブラシホルダ29の外周面の他に、表面積が大きくなった各溝部43,44のV字形内面43a、44aと樹脂体27との接触面積が大きくなる。このため、ブラシホルダ29との結合力が高くなる。特に、溶融樹脂が、各溝部43、44の鋭角なV字状底部に入り込んで楔状態で硬化することから、硬化した樹脂体27と各溝部43,44のV字形内面43a、44aとの間の摩擦抵抗が大きくなって結合強度(結合力)が大きくなる。
よって、カバー部材3に各ブラシホルダ29を結合した後に、各給電用ブラシ40などから伝達された振動や摺動摩擦抵抗などがあっても、樹脂体27内での各ブラシホルダ29,29のガタツキの発生や、樹脂体27から脱落するおそれがなくなる。よって、バルブタイミング制御装置の故障の発生を抑制することができる。
また、各溝部43,44は、各側壁部33〜36の平面部33a〜36aのそれぞれに形成され、しかも、それぞれ並行かつ二連状に形成されていることから、溶融樹脂の充填量が多くなる。このため、カバー部材3の樹脂体27に対するブラシホルダ29の結合力が一層高くなる。
また、各溝部43,44は、平面部33a〜36aのみに形成されて、各角部37a〜37dには形成されていない。このため、前述したブラシホルダ29の製造時に、ホルダ母材29’を角筒状に折り曲げ加工した際における各角部37a〜37dの応力集中の発生を抑制できる。
すなわち、樹脂体27とブラシホルダ29との結合力を高めるために、ホルダ母材29’の成形段階で、各角部37a〜37dのみに各溝部43,44を形成する。その後、ホルダ母材29’を、角筒状に折り曲げると、各角部37a〜37dに応力集中が発生して、各溝部43,44の形成箇所に亀裂などが発生するおそれがある。
しかし、本実施形態では、各溝部43,44を、各側壁部33〜36の平面部33a〜36aのみに形成したことから、該平面部33a〜36aでの応力集中の発生を十分に抑制できる。この結果、各溝部43,44の形成箇所での亀裂などの発生を抑制できる。
また、本実施形態では、各溝部43,44を、横断面V字形状に形成したことから、各溝部43,44をパンチによって成形した際に、各溝部43、44の周囲への肉逃げが少ない。したがって、各溝部43,44周りの剛性変化が少なくなる。このため、ホルダ母材29’を、角筒状に折り曲げた際における各溝部43,44周囲の応力の発生を抑制できることから、この部位での亀裂などの発生も抑制できる。
さらに、各溝部43,44をV字形状としたことにより、各側壁部33〜36(収容孔29a)の各内壁面29b側への塑性変形(突出変形)も抑制される。つまり、各溝部43,44は、パンチによりV字形状に押し潰されるので、その圧力が周囲に分散される。このため、ブラシホルダ29の内壁面29bの内方への突出変形が抑制される。よって、収容孔29a内での各給電用ブラシ40の摺動性に影響を与えることがない。
また、カバー部材3のモールド成形時において、溶融樹脂が各側壁部33〜36の平面部33a〜36aに沿っていずれの方向からも各溝部43,44へ速やかに流入する。
さらに、カバー部材3の樹脂体27は、ブラシホルダ29の外周面全体ではなく、各スリット38,39の開口部側の他端部側は露出した状態になっている。しかし、一端部側は、樹脂体27が各溝部43,44に充填されていることから、全体の結合力に影響はない。
〔第2実施形態〕
図10及び図11A,Bは第2実施形態を示し、ブラシホルダ29の基本構造は第1実施形態と同じであるが、第1、第2溝部43,44をブラシホルダ29の外周面全体に形成したものである。
図12は第2実施形態に供されるブラシホルダ29を角筒状に折り曲げる前の展開図であって、Aはブラシホルダをプレス成形によって打ち抜いて折り曲げ加工する前のホルダ母材の展開図、Bは展開状態にあるホルダ母材の側面図である。
第1、第2溝部43,44は、第1側壁部33〜第4側壁部36の各平面部37a〜37dの他に、第1角部37a〜第4角部37dの外面にも連続して形成されている。したがって、各溝部43,44は、ブラシホルダ29の外周面全体に連続した環状に形成されている。
また、この各溝部43,44は、断面形状が第1実施形態と同じくV字形状に形成されている。
そして、ブラシホルダ29の製造方法としては、第1実施形態と同じであるから、図12A,Bに基づいて簡単に説明する。
まず、導電性の金属平板を、プレス成形機によって所定長さ及び所定幅に打ち抜いてホルダ母材29'を成形する。このとき、第2側壁部34’が中央の位置となり、その両側に第1側壁部33’と第3側壁部35’が配置される形になる。また、この該両側壁部33’,35’の各外側縁に、第4側壁部36’となる2つの部位がそれぞれ配置される形になる。
さらに、同時に、第2側壁部34’の幅方向の中央位置に、第1スリット38となる細長いU字形状のスリット溝38’が形成される。また、部分的な各第4側壁部36’、36’の外側縁に、第2スリット39’を構成する2つの細長い溝39’、39’が打ち抜きによってそれぞれ形成される。
また、このホルダ母材29’打ち抜き加工と同時または打ち抜き加工後において、第1溝部43と各第2溝部44をパンチによって成形加工する。この各溝部43,44は、各角部37a’〜37d’となる部位を含めた全体として連続した直線状に並行に形成されている。
次に、この平板状のホルダ母材29’を、第1〜第4角部37a’〜37d’を折り曲げ代として内側に折り曲げ成形する。このとき、第4側壁部36’は、端末部36c’、36d’を対向当接させることによって形成されると同時に、第2スリット39’も一緒に形成されることになる。これによって、図10に示す角筒状のブラシホルダ29が完成する。
この第2実施形態によれば、第1、第2溝部43,44が、各平面部33a〜36aの他に、各角部37a〜37dにも連続して形成されていることから、ブラシホルダ29とカバー部材3の樹脂体27との結合力が高くなる。
すなわち、カバー部材3のモールド成形時に、溶融樹脂が各溝部43,44の全周に亘って充填されることから、硬化した樹脂体27と各溝部43、44との接触面積の拡大と抜け止め力が大きくなってブラシホルダ29との結合力がさらに高くなる。
ここで、本実施形態では、第1、第2溝部43,44が、各角部37a〜37dにも形成されていることから、前述のように、ホルダ母材29’を角筒状に折り曲げた際に、各角部37a〜37dに応力集中が発生することも考えられる。
しかし、各溝部43,44は、各角部37a〜37dを含むブラシホルダ29の全周に亘って形成されていることから、折り曲げ時の応力が各側壁部33〜36にも分散される。このため、各角部37a〜37dへの過度な応力集中が抑えられて、各角部37a〜37dでの亀裂などの発生を十分に抑制できる。
また、第1、第2溝部43,44を成形する方法として、ブラシホルダ29を角筒状に折り曲げた後に、各角部37a〜37dの外面側からプレス成形機のパンチによって押し潰して成形することも考えられる。
このパンチによる部分的な押し潰し力によって各溝部43,44箇所のブラシホルダ29の内壁面29bが内側に塑性変形して、この結果、各給電用ブラシ40、40の円滑な摺動が阻害されるおそれがある。
しかし、本実施形態では、前述のように、ホルダ母材29’の段階で、各溝部43,44を各角部37a〜37dのみではなく、各平面部33a〜36aを含めた長い直線状(ブラシホルダ29の全周)に亘って形成されている。このため、パンチによる押し潰し力が各角部37a〜37dと各側壁部33〜37全体に分散することから、ブラシホルダ29の内壁面29bが内方への塑性変形を抑制できる。これによって、収容孔29a内での各給電用ブラシ40、40の円滑な摺動性が得られる。
〔変形例〕
図13〜図15は各溝部43,44の横断面形状をそれぞれ変更した変形例を示している。
図13に示す変形例1は、前述のように、パンチによって各溝部43、44をV字形に成形した際に、パンチの圧潰力によって各溝部43,44の開口縁に僅かながらも凸状部である肉逃げ部43b、43b(44b、44b)が形成されている。
したがって、溶融樹脂をブラシホルダ29の外周側に流すと、一部が各溝部43,44内に充填されると共に、各肉逃げ部43b、43bの外面にも付着する。これによって、各溝部43,44と硬化した樹脂体27との接触面積の増大化と共に引っ掛かりができることから、ブラシホルダ29と樹脂体27との結合力がさらに高くなる。
図14に示す変形例2は、各溝部43、44の横断面形状を矩形状に成形したものである。
この場合は、各溝部43,44の内面43a,44aの表面積がV字形状に比較して大きくなると共に、溶融樹脂の充填量も多くすることができる。したがって、各内面43a、44aと樹脂体27との接触面積が大きくなるので、ブラシホルダ29との結合力がさらに大きくなる。
図15に示す変形例3は、各溝部43,44の横断面形状を、半円形状に成形したものである。
この場合も各溝部43,44の内面43a,44aの表面積がV字形状に比較して大きくなると共に、溶融樹脂の充填量も多くすることができる。したがって、各内面43a、44aと樹脂体27との接触面積が大きくなるので、ブラシホルダ29との結合力がさらに大きくなる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、各溝部43,44の横断面形状をさらに変更して、例えばノコギリ歯状に形成することも可能である。さらに、各溝部43,44の本数を増やすことも可能である。これによって、さらに結合力を高めることができる。
また、ブラシホルダ29の形状を、角筒状ではなくさらに異なる多角形に形成することも可能であり、この場合も溝部を設けることによって樹脂体27との十分な結合強度を確保できる。
前記各実施形態では、保持部材としてカバー部材3を対象としたが、例えば、特開2012−132367号公報に記載されているように、カバー部材に取り付けられたブラシ保持体などを対象とすることも可能である。
また、ブラシホルダ29は、角筒状として横断面長方形の他に正方形などでも良い。
各実施形態では、駆動回転体としてタイミングスプロケット1に適用したものを示したが、タイミングプーリに適用することも可能である。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様において、給電用ブラシを介して電動モータに通電することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
角筒状に形成され、外周面の少なくとも平面部に周方向に沿って形成された溝部を有し、内部に前記給電用ブラシを摺動可能に保持するブラシホルダと、少なくとも前記溝部に充填されることによって、前記ブラシホルダの外周を埋設状態に固定する合成樹脂材を有する保持部材と、を備えている。
さらに好ましくは、前記溝部は、横断面V字形状に形成されている。
溝部をV字形状に形成することによって、該溝部を外側からプレス成形した際に、該溝部の周りへの肉逃げが少ない。したがって、溝部周りの剛性変化が少なくなることから、ブラシホルダを角筒状に折り曲げたときに応力が発生し難くなり、ひび割れなどの発生を抑制できる。
また、溝部をV字形状に形成することによって、ブラシホルダ周壁の内側への肉逃げが少なくない。このため、内部の給電用ブラシの摺動性に影響を与えることがなくなる。
さらに好ましくは、前記ブラシホルダの前記溝部周囲の外周面に、凸状部が形成されている。
プレス成形時に、溝部周囲に塑性変形によって凸状部が形成されるが、この凸状部によって保持部材(合成樹脂材)との結合性が溝部への充填効果と相俟って良好となる。
さらに好ましくは、前記溝部は、横断面U字形状に形成されている。
溝部の底面の面積がV字形状の場合に比較して大きくなることから、ここに充填された保持部材(合成樹脂材)との接触面積が大きくなって該保持部材との結合力が大きくなる。
さらに好ましくは、前記溝部は、横断面四角形状に形成されている。
断面四角形状とすることにより、内面の表面積がさらに大きくなることとから、保持部材(合成樹脂材)との接触面積が大きくなって、該保持部材との結合力が大きくなる。
さらに好ましくは、前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動方向に対して直角方向からの断面が四角形状に形成されて、第1側壁部と、該第1側壁部の周方向一端縁から折曲された第2側壁部と、該第2側壁部の周方向の一端縁から折曲された第3側壁部と、該第3側壁部の周方向の一端縁から折曲された第4側壁部と、を有し、
前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の各平面部の少なくとも一つに形成されている。
さらに好ましくは、前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の各平面部の全てに形成されている。
ブラシホルダが保持部材にモールドされる際に、いずれの方向から保持部材の合成樹脂材が流れ込んで来ても全周に溝部が存することで、保持部材との結合力がさらに向上して、抜け止め効果がさらに大きくなる。
さらに好ましくは、前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の折曲角部には形成されていない。
この発明によれば、ブラシホルダの折曲角部には、溝部が形成されていないことから、折り曲げ加工時に各角部に対する応力集中の発生を抑制できる。
さらに好ましくは、前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の各平面部と全ての折曲角部に環状に連続的に形成されている。
さらに好ましくは、前記給電用ブラシは、捩りコイルばねによって前記給電用ブラシの摺動方向の一方側に付勢され、
前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動方向の他方側の端部が前記保持部材から露出して設けられ、
前記溝部は、前記給電用ブラシの摺動方向における前記ブラシホルダの中央寄りの一端側に形成されている。
ブラシホルダの一端部側が保持部材にモールド固定されていることから、ブラシホルダの他端部が保持部材から露出していても結合性に影響がない。
さらに好ましくは、前記保持部材は、外部電源と接続可能な端子を有し、前記給電用ブラシは、前記保持部材の端子と電気的に接続するピグテールハーネスの一端部が接続され、前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動に伴って前記ピグテールハーネスの一端部側が移動可能なスリットを前記平面部に有し、前記溝部は、前記スリットが形成されている平面部にも形成されている。
スリットが形成されている平面部も保持部材との結合力が大きくなる。
さらに好ましくは、前記給電用ブラシは、捩りコイルばねによって摺動方向の一方側へ付勢され、前記捩りコイルばねは、巻き線部と、該巻き線部の一端から延びて前記給電用ブラシと当接する一端部と、前記巻き線部の他端から延びて前記保持部材の弾接する他端部と、を有し、前記ブラシホルダは、前記捩りコイルばねの一端部が挿入されるスリットを有し、前記溝部は、前記スリットが形成されている平面部にも形成されている。
別の好ましい態様としては、給電用ブラシと、前記給電用ブラシを内部に摺動可能に保持する筒状のブラシホルダと、前記ブラシホルダの外周が埋め込まれた合成樹脂材の保持部材と、を有し、前記給電用ブラシを介して電動モータに通電することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更する内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
導電性の金属板を打ち抜いて板状のホルダ母材を成形する工程と、前記ホルダ母材の表面に直線状の溝部を成形する工程と、前記溝部が外周側となるように前記ホルダ母材を角筒状に折曲変形させる工程と、前記保持部材の樹脂成形時に、溶融樹脂の一部が前記溝部に充填されながら前記保持部材が成形される工程と、を備えている。
別の好ましい態様として、給電用ブラシと、前記給電用ブラシを内部に摺動可能に保持する筒状のブラシホルダと、前記ブラシホルダの外周を埋め込んで保持する合成樹脂材の保持部材と、を有し、前記給電用ブラシを介して電動モータに通電することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更する内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
導電性の金属板の表面に直線状の溝部を成形する工程と、前記溝部が形成された後に、前記金属板を打ち抜いて板状のホルダ母材を成形する工程と、前記溝部が外周側となるように前記ホルダ母材を角筒状に折曲変形させる工程と、前記保持部材の樹脂成形時に、溶融樹脂の一部が前記溝部に充填されながら前記保持部材を成形する工程と、を備えている。
さらに好ましくは、前記金属板の表面またはホルダ母材の表面に溝部を成形する工程では、前記溝部が前記ブラシホルダの外周面の4つの平面部の全てに形成される。
さらに好ましくは、前記保持部材は、外部電源と接続可能な端子を有し、前記給電用ブラシは、前記保持部材の端子と電気的に接続されるピグテールハーネスの一端部が接続され、前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動に伴って前記ピグテールハーネスの一端部側が移動可能なスリットを有し、前記ホルダ母材を角筒状に折曲変形させる工程では、前記スリットが形成されている平面部に位置する対向端末部が前記ホルダ母材を折曲変形させる際の突き合わせ面である。
この発明によれば、スリットが形成された平面部を、角筒状に折曲変形された突き合わせ面としたことによって、巻き終わりの部位となることから、折り曲げ精度を出しやすくなる。
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)、1a…スプロケット本体、2…カムシャフト、3…カバー部材(保持部材)、4…位相変更機構、5…内歯構成部、5a…内歯、9…従動部材(従動回転体)、12…電動モータ、15…モータ出力軸、25a・25b…切換用ブラシ、26a・26b…給電用スリップリング(給電機構)、27…樹脂体、28…金属プレート、29…ブラシホルダ、29’…ホルダ母材、33〜36…第1側壁部〜第4側壁部、33a〜36a…平面部、37a〜37d…角部、38…第1スリット、39…第2スリット、40・40…第1、第2給電用ブラシ、41…捩りコイルばね、41a…一端部、43…第1溝部、44…第2溝部

Claims (16)

  1. 給電用ブラシを介して電動モータに通電することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更する内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    角筒状に形成され、外周面の少なくとも平面部に周方向に沿って形成された溝部を有し、内部に前記給電用ブラシを摺動可能に保持するブラシホルダと、
    少なくとも前記溝部に充填されることによって、前記ブラシホルダの前記外周面を埋設状態に固定する合成樹脂材を有する保持部材と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記溝部は、横断面V字形状に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記ブラシホルダの前記溝部の周囲の前記外周面に、凸状部が形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記溝部は、横断面がU字形状に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記溝部は、横断面が四角形状に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記ブラシホルダは、
    前記給電用ブラシの摺動方向に対して直角方向からの断面が四角形状に形成されて、第1側壁部と、該第1側壁部の周方向一端縁から折曲された第2側壁部と、該第2側壁部の周方向の一端縁から折曲された第3側壁部と、該第3側壁部の周方向の一端縁から折曲された第4側壁部と、を有し、
    前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の各平面部の少なくとも一つに形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の各平面部の全てに形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の折曲角部には形成されていないことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記溝部は、前記第1〜第4側壁部の各平面部と全ての折曲角部に環状に連続的に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記給電用ブラシは、捩りコイルばねによって前記給電用ブラシの摺動方向の一方側に付勢され、
    前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動方向の他方側の端部が前記保持部材から露出して設けられ、
    前記溝部は、前記給電用ブラシの摺動方向における前記ブラシホルダの中央寄りの一端側に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記保持部材は、外部電源と接続可能な端子を有し、
    前記給電用ブラシは、前記保持部材の端子と電気的に接続するピグテールハーネスの一端部が接続され、
    前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動に伴って前記ピグテールハーネスの一端部側が移動可能なスリットを前記平面部に有し、
    前記溝部は、前記スリットが形成されている平面部にも形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  12. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記給電用ブラシは、捩りコイルばねによって摺動方向の一方側へ付勢され、
    前記捩りコイルばねは、巻き線部と、該巻き線部の一端から延びて前記給電用ブラシと当接する一端部と、前記巻き線部の他端から延びて前記保持部材の弾接する他端部と、を有し、
    前記ブラシホルダは、前記捩りコイルばねの一端部が挿入されるスリットを有し、
    前記溝部は、前記スリットが形成されている平面部にも形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  13. 給電用ブラシと、
    前記給電用ブラシを内部に摺動可能に保持する筒状のブラシホルダと、
    前記ブラシホルダの外周が埋め込まれた合成樹脂材の保持部材と、
    を有し、
    前記給電用ブラシを介して電動モータに通電することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更する内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
    導電性の金属板を打ち抜いて板状のホルダ母材を成形する工程と、
    前記ホルダ母材の表面に直線状の溝部を成形する工程と、
    前記溝部が外周側となるように前記ホルダ母材を角筒状に折曲変形させる工程と、
    前記保持部材の樹脂成形時に、溶融樹脂の一部が前記溝部に充填されながら前記保持部材が成形される工程と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法。
  14. 給電用ブラシと、
    前記給電用ブラシを内部に摺動可能に保持する筒状のブラシホルダと、
    前記ブラシホルダの外周を埋め込んで保持する合成樹脂材の保持部材と、
    を有し、
    前記給電用ブラシを介して電動モータに通電することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更する内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
    導電性の金属板の表面に直線状の溝部を成形する工程と、
    前記溝部が形成された後に、前記金属板を打ち抜いて板状のホルダ母材を成形する工程と、
    前記溝部が外周側となるように前記ホルダ母材を角筒状に折曲変形させる工程と、
    前記保持部材の樹脂成形時に、溶融樹脂の一部が前記溝部に充填されながら前記保持部材を成形する工程と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法。
  15. 請求項13または14に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
    前記金属板の表面またはホルダ母材の表面に溝部を成形する工程では、前記溝部が前記ブラシホルダの外周面の4つの平面部の全てに形成されることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法。
  16. 請求項13または14に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
    前記保持部材は、外部電源と接続可能な端子を有し、
    前記給電用ブラシは、前記保持部材の端子と電気的に接続されるピグテールハーネスの一端部が接続され、
    前記ブラシホルダは、前記給電用ブラシの摺動に伴って前記ピグテールハーネスの一端部側が移動可能なスリットを有し、
    前記ホルダ母材を角筒状に折曲変形させる工程では、前記スリットが形成されている平面部に位置する対向端末部が前記ホルダ母材を折曲変形させる際の突き合わせ面であることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法。
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