JP2019019222A - 球状シリカフィラー用粉末及びその製造方法 - Google Patents

球状シリカフィラー用粉末及びその製造方法 Download PDF

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【課題】樹脂に充填した際に、低粘度・高流動性を有し、熱膨張率を制御しやすい球状シリカフィラー用粉末及び生産性良く合成可能な製造方法の提供。【解決手段】平均円形度が0.90以上であり、且つ、クリストバライト相を95質量%以上含むことを特徴とする球状シリカフィラー用粉末。平均円形度が0.90以上である球状非晶質シリカと、比表面積が40m2/g以上、且つ、かさ密度が0.1g/cm3以下であるアルミナ粉末をアルミニウム換算で1000ppm〜10000ppmになるように混合し、1200℃〜1350℃で1〜8時間加熱することを特徴とする球状シリカフィラー用粉末の製造方法。樹脂中に配合して使用されることを特徴とする球状シリカフィラー用粉末。【選択図】図1

Description

本発明は、球状シリカフィラー用粉末に関する。本発明は、樹脂やプラスチック等の高分子材料に配合する際の流動性や充填性を高める目的で球状化したシリカフィラー用粉末に関する。また、本発明は、球状シリカフィラー用粉末を充填した樹脂組成物に関する。
一般に、プラスチック、ゴム等の物性や機能等を向上させることを目的として、様々なフィラーが使用されている。シリカは、天然から珪石として産出される無機化合物であり、容易に入手可能な無機化合物である。フィラー用途として用いる場合、破砕形状では樹脂と混合した場合、樹脂組成物の流動性や充填性が悪くなるため、球状シリカが広く使用されている。球状シリカは一般に非晶質であり、熱膨張率は0.5ppm/Kであり、熱伝導率は1.4W/mKである(特許文献1)。一方、クリストバライト、α−石英、トリジマイト等の結晶質シリカは熱膨張率が高く、特にクリストバライトの熱膨張率は約17〜36ppm/Kである(特許文献2)。さらに、結晶質シリカの熱伝導率は10W/mKと高いことが知られている(特許文献3)。このため、球状クリストバライトはプラスチックやゴム等の配合したときに、流動性や充填性を損なうこと無く、熱伝導率や熱膨張率等を制御するために使用される。
球状クリストバライトの合成方法としては種々の方法が開示されている。
例えば、特許文献4では、球状の溶融シリカを1500℃で20時間放置した後、毎時100℃の割合で冷却する方法が開示されている。しかしこの方法では、結晶化に長時間を要することから生産性が悪くなる。
特許文献5では、高純度非晶質シリカにアルミニウム、チタン又はマグネシウム化合物溶液をスプレーで塗布し、100℃で5時間乾燥させた後、1次粒子に解砕し、1400℃まで6時間かけて昇温し、1400℃で6時間維持後、1400℃から600℃まで6時間、600℃から200℃まで4時間かけて冷却する方法が開示されている。しかしこの方法では、シリカ粒子に液状の処理剤で処理した後、乾燥させるため、凝集物が生成し易く、焼成前に解砕する必要がある。
特許文献1では、アルミニウムを含むシリカ粉末を溶射して球状とした後、昇温速度200℃/時で昇温し、1300℃で6時間保持した後、降温速度200℃/時で冷却する方法が開示されている。この方法では、シリカ粒子にアルミニウム化合物を添加するなどしてアルミニウム量を調整した原料シリカを溶射して球状化したシリカを原料として使用する必要があり、クリストバライトの原料が限定される。
特許文献2では、球状の非晶質シリカ粒子にアルミナ微粉を混合し、1450℃で10時間焼成する製造方法が提案されている。この方法は、高温での焼成が必要であることに加え、熱膨張率がクリストバライトに比べて小さなアルミナやムライト相が生成している。また、その生成量を低減するため、アルミナ微粉の添加量を低減すると、生成したクリストバライト粒子が融着する問題がある。
従来技術では、球状クリストバライトを効率よく合成するためには、アルミニウム、チタン又はマグネシウム源等を添加することが必要で、熱膨張率が小さいアルミナやムライト相等の生成を抑えるためには、特許文献1のような方法しかなく、クリストバライトの原料が大きく制限されることに加え、アルミニウム以外の不純物量も制御する必要があった。
WO2016/031823 A1 特開平10−251042号 特開2010−059056号 特開2001−172472号 特開2008−162846号
本発明の目的は、樹脂に高充填した場合にも低粘度で高い充填性を有する樹脂組成物を調製できる球状シリカフィラー用粉末を提供することにある。また、生産性に優れた合成法ながら、クリストバライト相含有率が高く、樹脂に充填した際に熱膨脹率の制御の効果が大きい球状シリカフィラー用粉末を提供することにある。
(1)平均円形度が0.90以上であり、クリストバライト相を95質量%以上含み、アルミニウムを1000ppm〜10000ppmを含み、平均粒子径が1〜50μmであることを特徴とする、球状シリカフィラー用粉末。
(2)平均円形度が0.90以上である球状非晶質シリカと、比表面積が40m/g以上、且つ、かさ密度が0.1g/cm以下であるアルミナ粉末をアルミニウム換算で1000ppm〜10000ppmになるように混合し、1200℃〜1350℃で1〜8時間加熱することを特徴とする、(1)に記載の球状シリカフィラー用粉末の製造方法。
(3)樹脂中に配合して使用されることを特徴とする(1)に記載の球状シリカフィラー用粉末。
本発明によれば、樹脂組成物に高充填した場合にも低粘度・高充填性を有する樹脂組成物を調製できる球状シリカフィラー用粉末を提供することができる。また、生産性の良い合成条件ながらクリストバライト相含有率が高いため、樹脂に充填した際に熱膨脹率の制御の効果が大きい。
図1は実施例1で得られた球状シリカフィラー用粉末の走査型電子顕微鏡写真である。
本発明の球状シリカフィラー用粉末は、平均円形度が0.90以上である。平均円形度が0.90未満であると、樹脂と混合した際の粒子の転がり抵抗が大きくなり、流動性が低下する。また、本発明の球状シリカフィラー用粉末には、クリストバライト相が95質量%以上含まれる。クリストバライト相の含有率が95質量%未満であると、熱膨張率が小さくなる。更に、本発明の球状シリカフィラー用粉末はアルミニウムを1000ppm〜10000ppmを含む。アルミニウムが1000ppm未満では、クリストバライトの結晶化速度が低下し、より長時間・高温で加熱結晶化する必要があるため、生産性が悪くなる。また、アルミニウムが10000ppmより多いと、クリストバライト以外の熱膨脹率が小さい相、例えば、ムライト相等が生成し、熱膨脹率が低下する。
本発明の原料である球状非晶質シリカ粒子は、平均円形度が0.90以上であることが好ましい。球状非晶質シリカ粒子の平均円形度が0.90未満であると、得られるシリカフィラー粉末の平均円形度が0.90未満となり、樹脂と混合した際の粒子の転がり抵抗が大きくなり、流動性が低下する。
本発明の球状シリカフィラー用粉末の平均粒子径は、1〜50μmが好ましい。平均粒子径が1μm未満であると、樹脂と混ぜ合わせた際の粘度の増大と樹脂組成物を金型等に注入する際の流動性が低下し、50μmより大きくなると、樹脂への充填性が悪くなる。
本発明のシリカフィラー用粉末の製造方法は、加熱結晶化法が用いられる。
加熱結晶化法は、原料粉末を高温で加熱して結晶化させる方法である。高温が得られればどの様な加熱装置を使用しても良いが、例えば、電気炉、ロータリーキルン、プッシャー炉などが用いられる。加熱温度は1200〜1350℃が好ましい。加熱温度が1200℃未満であると、結晶化に時間を要するし、また、結晶化が不十分となりクリストバライト相の比率が低くなり、クリストバライト自体の物性が損なわれる。加熱温度が1350℃を超えると、熱膨脹率が小さい結晶相、例えばムライト相が生成するため、望ましくない。また、加熱により粒子の融着が強くなり、平均円形度が低下するため、樹脂と混合した際の粘度が増大する。加熱時間は1〜8時間が好ましい。加熱時間が1時間未満であると、クリストバライトへの結晶化が不十分となる。また、加熱時間が8時間を超えると、経済的では無く生産能力が低下するので好ましくない。
原料である球状非晶質シリカとアルミナの混合方法は、粉末同士による乾式混合が好ましい。球状非晶質シリカ表面にアルミナゾルやアルミ系カップリング剤を被覆する方法では、シリカ粒子が凝集しやすいため、加熱結晶化後に平均円形度が低下することに加え、結晶化速度も低下する。処理する混合方法として、例えば、メノウ乳鉢やボールミル、振動ミル等の粉砕機、各種ミキサー類が挙げられる。
加熱結晶化の際に、クリストバライトへの結晶化を促す助剤として、アルミナ粉末を添加する。アルミナ粉末としては、比表面積が40m/g以上、かつかさ密度が0.1g/cm以下のものが好ましい。比表面積が40m/gが未満であると、原料の球状非晶質シリカ粒子表面への接触及び反応が不十分となり、クリストバライトへの結晶化速度が低下する。また、加熱後の粒子同士の融着が激しくなるため、平均円形度が低下し、樹脂と混合した際に粘度が上昇する。かさ密度が0.1g/cmを超えると、シリカ粒子が接触しやすくなり、シリカ粒子同士が融着しやすくなることに加え、結晶化速度も低下するので好ましくない。
アルミナの添加量は、金属アルミニウム換算で1000ppmから10000ppmが好ましい。1000ppm未満であると、クリストバライトへの結晶化速度が遅く、結晶化に長時間を要し、また、クリストバライトの割合が低下する。さらに、シリカ粒子が融着するため、平均円形度が低下して、樹脂と混合した際の粘度が上昇する。10000ppmを超えると、クリストバライト以外の熱膨脹率が小さい相、例えば、ムライト相が生成するため、熱膨脹率が低下する。
原料粉末である球状非晶質シリカは特に規定しない。例えば、ゾルゲル法や水ガラスから製造されるシリカや、溶融法によって製造されるシリカが使用できる。
本発明で得られたシリカフィラー粉末は、平均円形度が高いため、粘度が低く、樹脂に充填する際に極めて良好な成形性を示し、又、充填率を高めることができる。得られた球状粒子は、必要に応じて、所望の充填率が得られるよう分級された後、表面処理が施され、更に充填率を上げることができる。表面処理剤としては、一般にシランカップリング剤が用いられるが、他にチタネートカップリング剤及びアルミネート系カップリング剤も用いることができる。
本発明のシリカフィラー粉末は、例えば、樹脂中に配合して使用される。本発明で使用される樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリル-アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム-スチレン)樹脂等が挙げられる。
樹脂中におけるに球状シリカフィラー用粉末の割合は、目標とする熱膨脹率等の物性に応じて適宜選択される。例えば、樹脂の使用量は、シリカフィラー粉末100質量部に対して、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは10〜50質量部の範囲で適宜選択される。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
出発原料として、球状の非晶質シリカ粒子(デンカ社製「FB−5SDX」、平均粒子径5μm、平均円形度0.95)を用いた。また、アルミナ粒子(日本アエロジル社製「AEROXIDE AluC」、比表面積100m/g、かさ密度0.05g/cm)を用いた。次にシリカ原料を98.5質量部、アルミナ原料を1.5質量部、混合機(日本アイリッヒ社製「EL−1」)で十分に混合した後、1300℃で2時間加熱した。得られた焼成物は粉末状であった。
実施例1にて作製した粒子組成物の特性を、以下の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
[結晶相の同定及び定量]
結晶相の同定及び定量は、粉末X線回折測定およびリートベルト法によりおこなった。使用装置は、リガク社製 RINT−UltimaIV、X線源はCuKα、管電圧40kV、管電流40mA、スキャン速度5.0/min、2θスキャン範囲10°〜80°の条件で測定した。定量分析は、リートベルト法ソフトウェア(リガク社製、統合粉末X線ソフトウェアPDXL)を使用した。結晶相の含有率は、内標準物質として アメリカ国立標準技術研究所(NIST)製X線回折用標準試料α−アルミナ50質量%を実施例1で得られた粉末に添加し、クリストバライト相の含有率を測定した。
[平均円形度]
セイシン企業社製粉体画像解析装置(PITA−1)を用いて測定を行った。試料を純水に分散させて、この液体を平面伸張流動セル内に流し、セル内を移動するクリストバライト粒子の200個を、対物レンズにて画像として記録し、この記録画像及び次の式(1)から平均円形度を算出した。式(1)中、Sは撮影した記録画像の粒子投影図における面積、Lは粒子投影図の周囲長を表す。このようにして算出された粒子200個の平均値を実施例1で得られた粒子の平均円形度とした。
円形度=4πS/L (1)
[金属アルミニウム含有量分析]
実施例1で得られた粉末0.5gに硝酸2mL、フッ酸10mL加え、140℃のホットプレート上で乾固し、残渣に硝酸10mLを加え溶解後、20mLに定容しICP発光分光分析法にてアルミニウム含有量を分析した。
[密度]
実施例1で得られた粉末5gを測定用試料セルに入れ、乾式密度計(島津製作所社製「アキュピックII1340」)を用い、気体置換法により測定した。
[平均粒子径]
レーザー回折式粒度分布測定装置(ベックマンコールター製「LS 13 320」)を用いて測定を行った。試料はガラスビーカーに50ccの純水と、実施例1で得られた粉末0.1g添加して、超音波ホモジナイザー(BRANSON社製「SFX250」)で1分間、分散処理を行った。分散処理を行った球状シリカフィラー用粉末の分散液をスポイトでレーザー回折式粒度分布測定装置に一滴ずつ添加し、所定量添加してから30秒後に測定を行った。レーザー回折式粒度分布測定装置内のセンサで検出した粒子による回折/散乱光の光強度分布のデータから粒度分布を計算した。平均粒子径は測定される粒子径の値に相対粒子量(差分%)を乗じて、相対粒子量の合計(100%)で割って求めた。ここでの%は体積%である。
[粘度]
実施例1で得られた粉末が全体の50体積%になるように、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製「JER828」)と混合し、遊星式撹拌機(シンキー社「あわとり練太郎AR−250」、回転数2000rpm)にて混練し、樹脂組成物を作製した。得られた樹脂組成物を、レオメーター(日本シイベルヘグナー社製「MCR−300」)を用い下記条件にて粘度を測定した。
プレート形状:円形平板25mmφ
試料厚み:1mm
温度:25±1℃
剪断速度:1s−1
[熱膨張係数]
ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製「JER807」)25.6質量部、4、4’−ジアミノフェニルメタン(東京化成社製)6.4質量部を95℃で溶融させながら混合し、実施例1で得られた粉末を体積%換算で50%になるように加え、遊星式撹拌機(シンキー社「あわとり練太郎AR−250」、回転数2000rpm)にて混合した。予め加熱しておいたシリコーン製の型枠(3cm角×5mm厚)に上記混合物を流し込み、80℃で20分間静置し、真空加熱プレス機(井元製作所社製「IMC−1674−A型」)で、80℃/1時間/1.5MPa、150℃/1時間/2.5MPa、200℃/0.5時間/5MPaの順でプレス加熱硬化した。硬化後のサンプルを測定用サンプルサイズに加工(4×4×15mm)し、TMA(ブルカー社製「TMA4000SA」)にて熱膨張率を評価した。昇温条件は、5℃/min、測定温度は−10℃〜250℃、雰囲気は、窒素雰囲気で測定し、得られたTMA測定チャートから0℃〜100℃(α1)及び150℃〜200℃(α2)の熱膨張係数を算出した。
実施例2−5、比較例1−5
表1、表2のようにアルミナ粉末の添加量、加熱時間、加熱温度を変更した以外は、実施例1と同様に試験・評価を行った。実施例の結果を表1、比較例の結果を表2に示す。
実施例6
アルミナ粉末(日本アエロジル社製「Alu 65」、比表面積65m/g、かさ密度0.05g/cm)を用いた以外は、実施例1と同様に試験・評価を行った。結果を表2に示す。
実施例7
アルミナ粉末(日本アエロジル社製「Alu 130」、比表面積130m/g、かさ密度0.04g/cm)を用いた以外は、実施例1と同様に試験・評価を行った。結果を表2に示す。
比較例6
アルミナ粉末(住友化学社製「AA−05」、比表面積10m/g、かさ密度0.6g/cm)を用いた以外は、実施例1と同様に試験・評価を行った。結果を表2に示す。
比較例7
アルミナ粉末(住友化学社製「AKP−G15」、比表面積156m/g、かさ密度0.2g/cm)を用いた以外は、実施例1と同様に試験・評価を行った。結果を表2に示す。
比較例8
Al(C)(C(マツモトファインケミカル社製「AL−3200」)14.9質量部をイソプロピルアルコール50質量部に溶解させ、噴霧液とした。次に、球状の非晶質シリカ粒子(デンカ社製「FB−5SDX」、平均粒子径5μm、平均円形度0.95)98.5質量部を、混合機(日本アイリッヒ社製、EL−1)で撹拌させた。上記噴霧液を撹拌中のシリカ粒子に対し噴霧し、1時間撹拌後、粉末を回収し、120℃で5時間乾燥した後、実施例1と同様に加熱及び評価を行った。


本発明の球状シリカフィラー用粉末を含有する樹脂組成物は、平均円形度が小さいクリストバライトを含有する樹脂組成物と比較して、粘度が低く抑えられ、高充填できるという結果になった。また、生産性の良い合成条件ながらクリストバライト相含有率も高いため、熱膨脹率の制御効果が大きいという結果になった。
本発明の球状シリカフィラー用粉末を用いた樹脂組成物は、平均円形度が高く、粘度が低いので高充填できるため、本発明の球状シリカフィラー用粉末は、プラスチックやゴム等の熱膨張率等を制御するフィラーとして利用可能である。

Claims (3)

  1. 平均円形度が0.90以上であり、クリストバライト相を95質量%以上含み、アルミニウムを1000ppm〜10000ppmを含み、平均粒子径が1〜50μmであることを特徴とする、球状シリカフィラー用粉末。
  2. 平均円形度が0.90以上である球状非晶質シリカと、比表面積が40m/g以上、且つ、かさ密度が0.1g/cm以下であるアルミナ粉末をアルミニウム換算で1000ppm〜10000ppmになるように混合し、1200℃〜1350℃で1〜8時間加熱することを特徴とする、請求項1に記載の球状シリカフィラー用粉末の製造方法。
  3. 樹脂中に配合して使用されることを特徴とする請求項1に記載の球状シリカフィラー用粉末。
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