JP2019016518A - 保護膜形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に対して保護膜を効率良く形成できる保護膜形成装置を提供する。【解決手段】成形板Gと基板Sとを、互いに離隔した離隔位置と、接着剤Rを介して圧着される圧着位置との間で相対移動可能に保持する治具100と、治具100に保持された成形板Gと基板Sとを、圧着位置に相対移動させることにより貼り合わせる貼合部2と、治具Gに保持された成形板Gと基板Sとを、離隔位置に相対移動させることにより剥離する剥離部3と、複数の治具100を支持し、いずれかの治具100に保持された成形板Gと基板Sとの貼合部2による貼り合わせと、他のいずれかの治具100に保持された成形板Gと基板Sとの剥離部3による剥離とを並行して実行可能となるように、治具100の貼合部2への搬送と貼合部2から剥離部3への搬送とを実行する搬送部4と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、基板上に保護膜を成形する保護膜形成装置に関する。
DVDなどの光ディスクは、中央に孔のある円盤状の基板上に、反射膜を蒸着してなる記録層と、当該記録層上に設けられた半透明膜からなる記録層とが設けられている。このような光ディスクの製造方法としては、次のような方法が知られている。すなわち、2枚の基板の片面に、それぞれ記録面を形成する。一方の基板の記録面には、反射膜を蒸着して記録層とし、他方の基板の記録面には、半透明膜を蒸着して記録層とする。
そして、これらの2枚の基板の記録層を対向させて、接着剤によって貼り合わせる。接着剤の硬化後、他方の基板を、半透明膜との界面で剥離することにより、半透明膜からなる記録層を接着剤側に転写する。
この剥離には、基板の中央に設けられている孔を利用する技術が用いられる。すなわち、中央の孔から圧縮エアを供給し、半透明膜と基板とを剥離する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4020665号公報
ところで、スマートフォンに代表される携帯端末の表示パネルにおいては、その構成部分である、例えばタッチパネルなどの基板の表面に、紫外線硬化樹脂等の接着剤からなる保護膜を形成する場合がある。そして、このような保護膜の形成に、特許文献1の技術を応用することが考えられる。すなわち、表面に接着剤が塗布された基板に対し、他方の基板を押し付けて接着剤の層を成形し、その後、接着剤を硬化させ、他方の基板を剥離することで、接着剤からなる保護膜を形成する。
光ディスクのように、中央に孔のある基板の場合には、中央の孔に圧縮エアを供給することで、剥離させることができる。しかし、面内に孔のない基板に対しては、圧縮エアの供給口がないため、従来の技術を適用することができない。
また、保護膜を形成するための押し付け、硬化、剥離の3工程が同じ位置で行われているため、個々の製品を製造するためのサイクルタイムが長くなる。接着剤の粘着力が強い場合や、基板のサイズが大きい場合には、剥離に時間をかける必要があり、さらにサイクルタイムが長くなる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基板に対して保護膜を効率良く形成できる保護膜形成装置を提供することにある。
本発明は、接着剤を介して成形板と基板とを圧着することにより、前記接着剤からなる保護膜を形成する保護膜形成装置であって、前記成形板と前記基板とを、互いに離隔した離隔位置と、接着剤を介して圧着される圧着位置との間で相対移動可能に保持する治具と、前記治具に保持された前記成形板と前記基板とを、前記圧着位置に相対移動させることにより貼り合わせる貼合部と、前記治具に保持され、前記貼合部により貼り合わされた前記成形板と前記基板とを、前記離隔位置に相対移動させることにより剥離する剥離部と、複数の前記治具を支持し、いずれかの治具に保持された成形板と基板との前記貼合部による貼り合わせと、他のいずれかの治具に保持された成形板と基板との前記剥離部による剥離とを並行して実行可能となるように、前記治具の前記貼合部への搬送と前記貼合部から前記剥離部への搬送とを実行する搬送部と、を有する。
前記貼合部は、圧着された前記成形板と前記基板との間の前記接着剤を硬化させる硬化処理部を有していてもよい。
前記治具は、前記基板が載置される基台と、前記基台に対向するように、且つ、平面視で前記基台上の基板からはみ出すように設けられた前記成形板を支持する成形板支持部材と、前記成形板支持部材を、前記基台から離隔する位置に弾性支持する弾性部材と、を有していてもよい。
前記弾性部材は、前記保護膜の前記成形板に対する接着力よりも大きい弾性力を有していてもよい。
前記剥離部は、前記治具を前記搬送部に受け渡す受渡装置を有し、前記受渡装置は、
前記治具を保持する保持具と、前記治具に保持された前記基板を、前記成形板に対して引き離す方向に移動させる剥離具と、を有していてもよい。
前記受渡装置は、前記保持具と前記剥離具とを相対移動させる移動機構を有していてもよい。
内部に減圧可能な真空室が構成され、前記真空室内に前記搬送部及び前記貼合部を備える真空チャンバを有し、前記搬送部は、前記真空チャンバ内で、前記真空チャンバに前記治具を出し入れする位置と前記貼合部による貼り合わせを行う貼合位置とで前記治具を搬送可能な回転体と、前記治具を保持し、前記回転体に対して、前記回転体の回転面に直交する方向に相対移動可能に支持されるホルダと、を有し、前記真空チャンバには、前記治具を出し入れする位置に対応し、前記剥離部が前記受渡装置によって前記搬送部との間で前記治具の受け渡しを行うための開口が設けられ、前記受渡装置は、前記保持具と前記剥離具を有する保持板と、前記ホルダを前記真空チャンバの前記開口に向けて進退駆動させる押上部と、を有し、前記治具の受け渡しの際には、前記押上部によって前記ホルダが、前記開口の周囲の前記真空チャンバの内壁に当接することで、前記真空チャンバ内と外部との気密を保ち、前記治具の搬送時および前記基板の貼り合わせの際には、前記保持板が前記開口の周囲の真空チャンバの外面に当接することで、真空チャンバ内と外部との気密を保つこととしてもよい。
本発明によれば、基板に対して保護膜を効率良く形成できる保護膜形成装置を得ることができる。
実施形態に適用される成形板及び基板を上面から見た模式図である。 実施形態の成形板と基板の貼り合わせ及び剥離手順を示す側面図である。 実施形態の保護膜形成装置を上面から見た模式図である。 図3の保護膜形成装置の真空チャンバの一部を断面とした模式側面図である。 実施形態の治具を上面から見た模式図(a)、長辺方向から見た側面図(b)である。 図5の治具の短辺方向から見た側面図(a)、矢視B−B方向から見た模式断面図である。 実施形態の把持機構が、保持具が係止位置にある状態(a)、解放位置にある状態(b)を示す側面図である。 保持板、保持具及び剥離具と治具及び基板との位置関係を示す上面から見た模式図である。 真空チャンバへの治具搬入前の剥離部を示す一部断面模式図である。 真空チャンバの一部を断面とした治具搬入時の保護膜形成装置を示す模式側面図である。 図10の剥離部を示す一部断面模式図である。 真空チャンバの一部を断面とした治具搬入後の保護膜形成装置を示す模式側面図である。 図12の剥離部を示す一部断面模式図である。 治具が搬送された貼合部を示す一部断面模式図である。 貼合部において治具が上昇して成形板が透過部材に接した状態を示す一部断面模式図である。 貼合部において治具が上昇して基板が接着剤を介して成形板に圧着した状態を示す一部断面模式図である。 貼合部において治具が下降してホルダに収容された状態を示す一部断面模式図である。 貼合後に治具が剥離部に搬送された状態を示す一部断面模式図である。 剥離部において治具が上昇した状態を示す一部断面模式図である。 剥離部においてホルダが上昇した状態を示す一部断面模式図である。 剥離部において治具が取り出された状態を示す一部断面模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の保護膜形成装置について説明する。なお、図面は、あくまで模式図であり、装置構成の一部の部材はいずれかの図面でのみ記載され、他の図面では省略している場合がある。
[基板及び保護膜]
本実施形態に係る保護膜形成装置は、図1及び図2(a)〜(d)に示すように、接着剤Rを介在させて成形板Gと基板Sとを貼り合わせ、基板Sを接着剤Rとともに成形板Gから剥離することにより、基板S上に接着剤Rからなる保護膜Pを成形する装置である。なお、図1は、成形板Gと基板Sとの上面から見た位置関係を示す模式図であり、図2(a)、(b)は、成形板Gと基板Sとの貼り合わせ手順を示す模式図、図2(c)、(d)は、成形板Gと基板Sとの剥離手順を示す模式図である。図2において、左側の列は正面図、右側の列は右側面図である。
成形板Gは、接着剤Rを成形するための板状体である。ここでは透光性を有する矩形状のガラス板であり、より具体的には、透明で平面視で長方形状のガラス板である。成形板Gは、接着剤Rを成形する下面が平坦に形成され、この下面が水平面と平行になるように配置される。また、成形板Gは、接着剤Rを成形する際や、形成した保護膜Pから剥離する際に容易に変形することのないような厚み、例えば、モバイル用の表示装置の製造用途の場合には5mm〜10mm程度の厚みを有する。
基板Sは、保護膜Pを形成する矩形状の対象物であり、例えば、タッチパネルやそのカバーパネルである。このような基板Sは、一般的に、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを代表とする平板状の表示装置、いわゆるフラットパネルディスプレイに組み込まれて構成されている。基板Sとしては、上述のタッチパネルやカバーパネルの他、表示パネル、バックライト、バックライトの導光板等が該当する。
このような基板Sは、個別にあるいは予め積層された状態で筐体に組み込まれる。例えば、保護カバーにタッチパネルを積層した複合パネルとして構成されたものを用いることもある。このように、基板Sとしては様々な形態があるが、表示装置を構成する基板Sを、表示装置用部材と呼ぶ。
なお、本実施形態では、基板Sが表示装置を構成する部材であるものとして説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無く、保護膜を形成する必要のある基板であれば適用可能である。また、本実施形態は、孔がなく圧縮エアの供給により剥離できない基板Sに適しているが、孔が存在する基板Sにも適用可能である。
基板Sには、図1に示すように、接着剤Rが塗布される塗布領域S1と、接着剤Rが塗布されない未塗布領域S2とが設けられる。塗布領域S1は、基板Sの中央部分に設けられ、未塗布領域S2は、その周囲に設けられる。未塗布領域S2は、塗布領域S1の周囲全部でなくとも、基板Sを成形板Gに対して重ね合わせた際にはみ出る部分に設けられれば良い。ここでは、未塗布領域S2は少なくとも対向する二辺に沿って2箇所に設けられている。
なお、保護膜Pの形成により基板S上の領域は、膜形成領域と膜未形成領域とに分けられる。保護膜Pの成形の際、成形板Gと基板Sとの貼り合わせにより接着剤Rが押し広げられるため、膜形成領域の方が塗布領域S1より大きく、膜未形成領域の方が未塗布領域S2より小さい。本実施形態では、接着剤Rは、保護膜Pよりも若干小さい大きさで塗布され、成形板Gに押し付けられることによって若干広がり保護膜Pとして成形される。したがって、膜形成領域は、塗布領域S1よりも若干大きいが、その差が僅かであるので、保護膜Pの形成や剥離に影響はないものとして説明する。仮に、塗布領域S1と膜形成領域との大きさに大きな差がある場合には、膜未形成領域の一部がはみ出るように成形板Gを構成して、膜形成領域に合わせて、接着剤Rを成形可能な大きさを成形板Gに確保できるようにすればよい。つまり、例えば、点状や線状に塗布された接着剤Rが成形板Gに押し付けられて広がるような場合にも、基板Sとの間で保護膜Pが形成される大きさとなる成形板Gとする。
また、基板Sの成形板Gからはみ出る部分とは、基板S側に成形板Gからはみ出る部分を設ける場合を許容するが、通常は、基板Sの未塗布領域S2の一部がはみ出る状態となるように成形板Gを基板S2に合わせて形成する。また、図1において、両者の識別のために、接着剤Rが塗布領域S1よりも小さく示されているが、実際には、塗布領域S1と塗布された接着剤Rの形状と大きさは一致する。
基板Sは、具体的には、複数のタッチパネルやカバーパネル等を一括して作成するための、所謂マザーガラスとすることもできる。基板Sは、最終的にタッチパネルやカバーパネル等の製品基板毎に個片化されるが、個片化されるまでの生産工程での利便性を考慮して、外周部は製品として使用されない余白部となっており、当該余白部が未塗布領域S2、膜未形成領域となる。
接着剤Rは、樹脂であり、ここでは紫外線照射硬化性樹脂である。接着剤Rは、保護膜Pの材料であり、硬化後に基板Sとの間に結合した状態が得られるものであれば良く、硬化前において基板Sと他の物体を結合する機能を有する必要はない。
[保護膜形成装置]
図3は、保護膜形成装置を上面から見た模式図である。図4は、図3の矢視A−A方向から見た模式断面図である。なお、本明細書において、方向や位置関係を説明するのに「上」や「下」と称する場合があるが、「上」や「下」とは、保護膜形成装置における位置関係をいうものであり、保護膜形成装置が設置された際の位置関係や方向を指すものではない。また、図4、図10、図12における治具100は、それぞれの位置に治具100が存在する場合を図示するために記載したに過ぎず、図示した位置に常に存在するとは限らない。
保護膜形成装置は、接着剤Rを介して成形板Gと基板Sとを圧着することにより、接着剤Rからなる保護膜Pを形成する装置である。保護膜形成装置は、治具100、真空チャンバ1、貼合部2、剥離部3、搬送部4、搬出入部5、制御装置6を有する。
治具100は、成形板Gと基板Sとを、互いに離隔した離隔位置と、接着剤Rを介して圧着される圧着位置との間で相対移動可能に保持する機構部である。真空チャンバ1は、内部を真空状態とすることが可能な容器であり、内部に搬入された治具100に保持された成形板Gと基板Sの周囲を真空とする。
貼合部2は、治具100に保持された成形板Gと基板Sとを、圧着位置に相対移動させることにより貼り合わせる。剥離部3は、治具100に保持され、前記貼合部により貼り合わされた成形板Gと基板Sとを、離隔位置に相対移動させることにより剥離する。搬送部4は、複数の治具100を支持し、いずれかの治具100に保持された成形板Gと基板Sとの貼合部2による貼り合わせと、他のいずれかの治具100に保持された成形板Gと基板Sとの剥離部3による剥離とを並行して実行可能となるように、治具100を貼合部2と剥離部3との間で搬送する。搬出入部5は、真空チャンバ1への治具100の搬入及び搬出を行う。
以上のような保護膜形成装置の各部の構成をより具体的に説明する。
(治具)
治具100の構成を、図5及び図6を参照して説明する。図5(a)は治具100の上面から見た模式図、図5(b)は治具100の右側面から見た模式図、図6(a)は治具100の正面から見た模式図、図6(b)は図5(a)の矢視B−B方向から見た模式断面図である。
治具100は、保護膜Pの形成対象である基板Sと、接着剤Rを成形する成形板Gとを、1つの組として真空チャンバ1内に搬入および搬出するユニットとして構成され、基板Sと成形板Gの貼り合わせに使用される。基板Sが装着された治具100は、保護膜形成装置に順次搬入され、接着剤Rを介して成形板Gに基板Sが圧着され、接着剤Rが硬化されて保護膜Pとなり、保護膜Pとともに基板Sを成形板Gから剥離した後に、順次搬出される。
治具100は、ベース板101、基台102、成形板支持部材103、弾性部材104、ガイド105及び着脱具106を有する。ベース板101は、矩形状の平板であり、治具100におけるベースとなる。基台102は、例えば、直方体形状のブロック体であり、ベース板101上に設けられ、その上面は基板Sが載せられる載置面となっている。
成形板支持部材103は、成形板Gを支持する部材である。成形板支持部材103は、ベース板101と対向するように設けられ、ベース板101に対して昇降自在に成形板Gを支持する。具体的には、成形板支持部材103は、一対の長板状体103a、103bからなり、成形板Gの一辺部分、具体的には短辺側の部分が載置される段差が設けられている。成形板支持部材103は、長板状体103a、103bを平行にしてベース板101と対向するように設けられ、段差部分で成形板Gの短辺を支持する。
基台102は、成形板支持部材103に支持された成形板Gに対向しており、平面視で基板Sが成形板Gからはみ出すように載置される。上述したように、成形板Gは、基板Sの未塗布領域S2の一部が成形板Gからはみ出すような形状と大きさで形成される。このはみ出す領域は、剥離の際に押圧される領域であるため、安定した剥離のために、少なくとも対向する二辺に沿う領域とすることが好ましい。但し、一辺に沿う領域でも、三辺、四辺に沿う領域であってもよい。本実施形態では、はみ出す領域は、上記の未塗布領域S2、膜未形成領域を構成する領域である。上記のように、貼り合わせにより接着剤Rの領域は変化するため、未塗布領域S2、膜未形成領域は僅かに相違する部分があるため、はみ出す領域は、未塗布領域S2、膜未形成領域に正確に一致するわけではない。
弾性部材104は、ベース板101に設けられ、成形板支持部材103を支持する弾性を有する部材である。詳細には、弾性部材104の一端がベース板101に固定され、他端が成形板支持部材103の下面に固定される。弾性部材104は複数設けられており、ここでは、各長板状体103a、103bに対し、2本のバネが設けられている。弾性部材104は、成形板支持部材103およびベース板101を付勢する圧縮バネであり、上下方向に伸縮する。
この弾性部材104は、保護膜Pの成形板Gに対する接着力よりも大きな弾性力を有する。すなわち、保護膜Pの成形板Gに対する接着力よりも大きな弾性力とは、圧縮されたバネに、その弾性力によって生じる反発力、つまり、保護膜Pを成形板Gから剥がそうとする力が、保護膜Pを成形板Gから剥離させるのに要する力よりも大きいことを意味する。したがって、この条件を満足する弾性部材104を用いている。
ガイド105は、成形板支持部材103とベース板101との間に設けられ、弾性部材104の伸縮方向を規制する。例えば、ガイド105は、多重筒構造を有し、弾性部材104の伸縮により上下方向に伸縮可能になっている。
着脱具106は、治具100を保持する部材が着脱される部材である。着脱具106は、ベース板101の縁部の各辺の中央から、成形板G側に突出して設けられている。着脱具106には、後述する剥離部3の保持具362aの爪Nが係止する孔Hが形成されている。
(真空チャンバ)
真空チャンバ1は、図4に示すように、内部を真空状態とすることが可能な容器である。真空チャンバ1には、不図示の排気装置が設けられ、この排気装置により内部に真空状態が形成される。つまり、真空チャンバ1の内部は、真空室を構成する。真空室は、真空チャンバ1内部の円筒形状の密閉空間である。
真空チャンバ1の上面には、その中央を挟んだ位置に開口1a及び開口1bが並設されている。開口1aの位置は貼合部2に対応し、開口1bの位置は剥離部3に対応する。開口1aは、後述する窓部221により塞がれて密閉されている。
開口1bは、真空チャンバ1内に治具100を出し入れする位置に対応して設けられている。つまり、開口1bは、治具100を真空チャンバ1内に出し入れ可能な大きさの矩形の孔である。さらに、開口1bと治具100との間には、治具100を保持する後述する保持具362a及び基板Sを剥離させる剥離具363を挿排可能な間隔が形成されている。
(搬送部)
搬送部4は、真空チャンバ1内に設けられ、一対の治具100を搭載する回転体41を有し、治具100を貼合部2と剥離部3との間で搬送する装置である。つまり、搬送部4は、治具100を真空チャンバ1に出し入れする位置と貼合部2による貼合位置とを搬送することができる。回転体41は、水平な回転面に沿って回転する円形の板状の回転テーブルである。回転体41には、一対のホルダ孔41aが形成されている。一対のホルダ孔41aは、回転体41の回転中心を挟んで並設され、各々が開口1a、1bに対応する位置に形成された矩形の孔である。
搬送部4は、回転体41に加えて、モータ42、ホルダ43を有する。モータ42は、回転体41に駆動力を与え、その中心を軸として回転させる駆動源である。ホルダ43は、内部に治具100を支持する部材である。ホルダ43は、回転体41の回転面に直交する方向に相対移動可能に支持されている。つまり、回転体41に形成された一対のホルダ孔41aのそれぞれに、挿脱可能に支持されている。
ホルダ43は、水平断面が矩形の有底角筒状部材であり、内部が治具100を収容可能な大きさとなっている。ホルダ43の上縁には、周縁が全周に亘って外方へ張り出したフランジ43aが形成されている。ホルダ43は、ホルダ孔41aに挿入され、フランジ43aがホルダ孔41aの周縁に接することにより、回転体41に支持される。フランジ43aの上面と開口1bの周縁の真空チャンバ1の天井との間には、図示はしないが、全周に亘るOリング等の封止部材が配設されている。これにより、ホルダ43が上昇して真空チャンバ1の天井に接した場合には、開口1bが気密に封止される。
ホルダ43の底部には、治具100のベース板101よりも小さな開口43bが形成されている。このため、開口43bの周縁の底部によって、治具100の底部が支持可能となっている。また、開口43bは、後述する押圧板211及び突出部321が挿排可能な大きさである。
(貼合部)
貼合部2は、圧着部21及び硬化部22を有する。圧着部21は、治具100に保持された成形板Gに対して基板Sを圧着する機構であり、基板Sに塗布された接着剤Rを成形板Gに押し付けて成形する機構でもある。圧着部21は、押圧板211、ロッド212及び駆動源213を有する。押圧板211は、ホルダ43に下方から垂直方向に進入することにより、治具100を押し上げて、真空チャンバ1の天井側の窓部221に成形板Gを押し当てるとともに、基板Sを弾性部材104の付勢力に抗して成形板Gに圧着させる部材である。
ロッド212は、真空チャンバ1に気密に挿通され、一端が押圧板211に連結された棒状の部材である。駆動源213は、ロッド212の他端に接続され、ロッド212を進退させる機構である。駆動源213としては、例えばエアシリンダを用いることができる。
硬化部22は、圧着された成形板Gと基板Sとの間の接着剤Rを硬化させる装置である。硬化部22は、窓部221、照射部222を有する。窓部221は、真空チャンバ1内を気密に封止するとともに、接着剤Rを硬化させるためのエネルギーを透過する構成部である。窓部221は、環状ブロック221a、固定部材221b、透過部材221cを有する。
環状ブロック221aは、矩形の環状の部材であり、その外縁が真空チャンバ1の開口1aの縁に乗りかかるようにして設けられている。固定部材221bは、矩形の環状のブロック体であり、その中心孔の周囲に段差が設けられ、当該段差に支持されることにより透過部材221cが固定されている。透過部材221cは、接着剤Rを硬化させるエネルギーを透過する部材である。透過部材221cは、例えば、石英ガラスを用いる。
照射部222は、接着剤Rを硬化させるエネルギーを照射する装置である。照射部222は、透過部材221cの上方で対向する位置に設けられている。照射部222は、透過部材221cおよび成形板Gを介して真空チャンバ1内に、エネルギーを照射する。本実施形態では、照射部222により照射されるエネルギーは紫外線である。なお、透過部材221cは、成形板Gの下の接着剤Rの全体に、照射部222からのエネルギーを照射できる大きさである。
真空チャンバ1は、治具100の圧着部21による移動を規制する治具規制部を備える。治具規制部は、治具100を載置したホルダ43が上昇したときに、成形板Gに接して上昇移動を規制する。ここでは、治具規制部は、真空チャンバ1に固定された固定部材221b及び透過部材221cである。
(剥離部)
剥離部3は、押上部31、受渡部35を有する。押上部31は、ホルダ43及び治具100を真空チャンバ1の開口1bに向けて進退駆動させる機構である。押上部31は、押上体32、ロッド33及び駆動源34を有する。押上体32は、突出部321及び拡張部322を有する。突出部321は、ホルダ43の下方から垂直方向に進入することにより、治具100の底部を押し上げて、治具100の上部を開口1bまで進入させる部材である。
拡張部322は、突出部321の底縁が外方に拡張した鍔状の部分であり、突出部321による治具100の押し上げに続いて、ホルダ43の底部を押し上げて、ホルダ43の上部を開口1bの周囲の真空チャンバ1の内壁である天井に当接させる。拡張部322とホルダ43の底面との間には、図示はしないが、全周に亘るОリング等の封止部材が配設されている。これにより、拡張部322が上昇してホルダ43の底面に当接した場合には、ホルダ43の内側の孔が気密に封止される。つまり、治具100の受け渡しの際には、押上部31によってホルダ43が、開口1bの周囲の真空チャンバ1の内壁に当接することで、真空チャンバ1内と外部との気密を保つ。
ロッド33は、真空チャンバ1に気密に挿通され、一端が押上体32に連結された棒状の部材である。駆動源34は、ロッド33の他端に接続され、ロッド33を進退させる機構である。駆動源34としては、例えばエアシリンダを用いることができる。
受渡部35は、真空チャンバ1とその外部との間で、治具100を受け渡す受渡装置である。受渡部35は、保持部36、搬送機構37を有する。保持部36は、治具100を保持する機構である。保持部36は、保持板361、把持機構362、剥離具363、昇降機構364を有する。
保持板361は、開口1bよりも大きな矩形の板であり、下降することにより開口1bに接して封止する封止位置と、上昇することにより開口1bを開放する開放位置との間を移動可能に設けられている。保持板361と開口1bの周縁の真空チャンバ1の天面との間には、図示はしないが、全周に亘るОリング等の封止部材が配設されている。これにより、保持板361が下降して真空チャンバ1の天面に接した場合には、開口1bが気密に封止される。つまり、治具100の搬送時及び基板Sの貼り合わせの際には、保持板361が開口1bの周囲の真空チャンバ1の外面(天面)に当接することで、真空チャンバ1内と外部との気密を保つ。
なお、真空チャンバ1は、内部の真空状態を維持しつつ、治具100を出し入れ可能とするロードロック室を有している。つまり、開口1b、保持板361、ホルダ43及び拡張部322によって封止される密閉空間は、不図示の排気装置によって、真空状態と大気開放状態とを切り替えることができるロードロック室を構成している。
把持機構362は、図7及び図8に示すように、治具100を把持する機構である。図7は、把持機構362及び剥離具363を示す側面図、図8は、保持板361の上面から保持具362a及び剥離具363を透視した平面図である。把持機構362は、保持具362a、スライダ362b、バネ362c、カムフォロア362d、傾斜カム362eを有する。保持具362aは、治具100を保持する部材である。保持具362aは、保持板361の下方から治具100に向かって突出するように設けられ、着脱具106の孔Hに係止する爪Nが形成されている。保持具362aは、治具100の着脱具106に対応して、保持板361の各辺の近傍にそれぞれ1つずつ、合計4つ設けられている。
スライダ362bは、細長の直方体形状の部材であり、保持板361の下面に水平方向にスライド移動可能に取り付けられている。スライダ362bは、一端が保持具362aに取り付けられ、他端が保持板361の中心に延びている。バネ362cは、各スライダ362bを、保持板361の中心へ向かう方向に付勢する部材である。
カムフォロア362dは、スライダ362bの他端に設けられた回転するローラである。傾斜カム362eは、保持板361の中心に上下方向において進退可能に設けられた略円錐形の部材である。傾斜カム362eは、図示しないバネ等の付勢部材によって、保持板361に引き込まれる方向つまり上方向に付勢されており、後述する昇降機構364のブロックに押圧されると、付勢部材の付勢力に抗して保持板361の下面から突出する部分が下に向けて延びる。傾斜カム362eの傾斜面には、バネ362cによりスライダ362bが付勢されることにより、カムフォロア362dが圧接している。
このため、図7(a)に示すように、傾斜カム362eの突出が少ない場合には、バネ362cによりスライダ362bが保持板361の中心側に付勢されており、保持具362aは治具100の着脱具106を係止する係止位置にある。そして、図7(b)に示すように、傾斜カム362eが突出すると、その傾斜面によって、保持板361の中心から離れる方向にカムフォロア362dが付勢されるので、スライダ362bがスライド移動して、保持具362aが治具100の着脱具106を解放する解放位置に移動する。
剥離具363は、治具100に保持された基板Sを、成形板Gに対して引き離す方向に移動させる部材である。剥離具363は、付勢板363a及びロッド363bを有する。付勢板363aは、成形板Gから基板Sを引き離す方向に付勢する部材である。ロッド363bは、付勢板363aを、保持板361から下方に突出した位置に支持する部材である。
本実施形態では、付勢板363aは、細長の矩形状の一対の部材であり、図8に示すように、ホルダ43上の治具100が下方に来たとき、基板Sの未塗布領域S2に対応して、成形板Gからはみ出して対向する二辺に沿って設けられている。以下、この対向する二辺をはみ出し辺とも言う。
ロッド363bは基板Sに対して直交する方向に延びた円柱状であり、各はみ出し辺に沿って等間隔に複数設けられている。ここでは各はみ出し辺に4本ずつの合計8本のロッド363bが設けられている。このため、剥離具363は、はみ出し辺に直交する二辺に沿って設けられる成形板支持部材103と物理的な干渉は生じない(図5及び図8参照)。
上記の押上部31は、保持具362aと剥離具363とを、治具100との間で相対移動させる共通の移動機構を構成している。つまり、保持具362aと剥離具363は、押上部31によって治具100が押し上げられると、治具100に対して相対移動して、治具100の保持と基板Sの成形板Gからの剥離の動作を並行して又は連続して行うことができる。
なお、押上部31は、治具100とホルダ43を押し上げる構成となっている。つまり、突出部321によって治具100をあらかじめ所定量押し上げてから、拡張部322によってホルダ43を治具100と共にさらに押し上げる構成となっている。これは、突出部321によってあらかじめホルダ43に対して治具100を押し上げる部分が無いと、保持具362aを治具100の着脱具106に到達させるために保持具362aをホルダ43内まで伸ばす必要が生じるが、そうすると、ホルダ43が下がっても、保持具362aがホルダ43内から抜けきれず、回転体41が回せなくなってしまうことがあるためである。
昇降機構364は、保持板361を把持機構362及び剥離具363とともに、昇降させる機構である。昇降機構364は、例えば、垂直方向のガイドレールと駆動源により回動するボールねじによって垂直方向に移動するブロックを有し、このブロックに保持板361が接続されている。
搬送機構37は、搬出入部5と真空チャンバ1との間で、治具100を搬送する機構である。搬送機構37は、アーム371、モータ372を有する。アーム371は、水平方向に延びた角柱形状の部材であり、両端に一対の昇降機構364が設けられている。モータ372は、真空チャンバ1の外部の開口1bの近傍に設けられ、アーム371を水平面上で回転させる装置である。
アーム371は、昇降機構364に支持された保持板361の把持機構362が、治具100を保持して回動することにより、搬出入部5と真空チャンバ1との間で治具100を搬送する。治具100の保持及び解放は、上記のように、昇降機構364により昇降する把持機構362の保持具362aが、着脱具106に係脱することにより行われる。
(搬出入部)
搬出入部5は、真空チャンバ1と併設されている。搬出入部5は、回転テーブル51、モータ52を有する。回転テーブル51は、円形の板状体である。回転テーブル51には、一対の載置台511が形成されている。載置台511は、回転テーブル51の回転中心を挟んで並設し、治具100が載置される矩形の台である。載置台511は、回転テーブル51の回動により、作業員が基板Sを治具100に着脱する着脱位置と、保持部36の保持板361の下方に来る受渡位置との間を移動する。載置台511には、把持機構362によって治具100が把持可能となるように、治具100の位置を規制して位置決めする溝、突起等が設けられている。モータ52は、回転テーブル51に駆動力を与え、円形の中心を軸として回転させる駆動源である。
(制御装置)
制御装置6は、上記の保護膜形成装置の各部の動作の制御を行う装置である(図3参照)。制御装置6は、例えば、専用の電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって構成できる。制御装置6には、各部の制御内容がプログラムされており、PLCやCPUなどの処理装置により実行される。
例えば、制御装置6は、押上体32を移動させる速度を制御することにより、剥離具363による成形板Gからの接着剤R(保護膜P)の剥離の速度を制御する。また、制御装置6は、搬送部4による回転体41の回転速度を制御することにより、貼り合わせから剥離までの時間を制御することができる。
[動作]
本実施形態に係る保護膜形成装置の動作について、上記の図面に加えて、図9〜図20を参照して説明する。なお、図9に示すように、真空チャンバ1の開口1bは、ホルダ43によって封止されており、押上体32の拡張部322がホルダ43の内部の開口43bを封止しているので、真空チャンバ1内は気密に保たれている。そして、真空チャンバ1内は、排気装置により真空状態となっている。
(搬入)
まず、真空チャンバ1内への治具100の搬入について説明する。図3及び図4に示すように、搬出入部5の回転テーブル51上に設けられた載置台511には、治具100が、ベース板101を下側にして載置されている。そして、図5に示すように、予め作業員の作業により、成形板Gが成形板支持部材103に支持され、表面に接着剤Rが塗布された基板Sが基台102に載置されているものとする。このため、成形板Gが上側となり、基板Sが下側となる。なお、接着剤Rの塗布は、例えば、基板Sを治具100にセットする前に、スクリーン印刷方式等の塗布装置によって、塗布領域S1内に均一な厚みで塗布する。
基板Sは、成形板Gに対面し、平面視したときに未塗布領域S2が成形板Gからはみ出している。このとき、弾性部材104は成形板支持部材103および成形板Gにより荷重がかかるので縮んでおり、自然長より短い長さ(以下、規定長という。)になっている。
着脱位置において、回転テーブル51が回動すると、治具100は受渡部35の保持部36の下方の受渡位置に来る(図3参照)。昇降機構364が、保持板361を下降させると、把持機構362の保持具362aの爪Nが、治具100の着脱具106の孔Hに係止される。そして、昇降機構364が上昇することにより、治具100が持ち上げられる。搬送機構37のモータ372は、アーム371を回動させて、図9に示すように、真空チャンバ1の開口1bの直上に、治具100を搬送する。
図10に示すように、昇降機構364が下降して、保持板361が開口1bを封止する。すると、図11に示すように、真空チャンバ1内の突出部321に、治具100が載置される。開口1b、保持板361、ホルダ43及び拡張部322によって封止される密閉空間であるロードロック室は、排気装置によって排気され、真空状態となる。昇降機構364のブロックは、図7(b)に示すように、傾斜カム362eを付勢することにより、保持具362aを解放位置に移動させる。
そして、図12に示すように、駆動源34が押上体32を下降させることにより、ホルダ43が下降し、回転体41のホルダ孔41aに挿入されて回転体41に支持される。さらに押上体32が下降し、開口43bから押上体32の突出部321が離れると、図13に示すように、治具100は、保持具362aから離れて、ホルダ43に保持される。開口1bは、保持板361によって封止されているので、真空チャンバ1の内部の真空状態が維持される。
このように治具100を収容したホルダ43は、搬送部4によって、貼合部2に搬送される。つまり、モータ42によって回転体41が回動することにより、図14に示すように、ホルダ43に収容された治具100が、硬化部22と圧着部21との間に来る。
(貼り合わせ)
次に、圧着部21が接着剤Rを介して基板Sと成形板Gとを貼り合わせる。すなわち、駆動源213によって押圧板211が上昇する。この上昇過程で、図15に示すように、治具100がホルダ43から押し上げられて、成形板支持部材103が固定部材221bと当接し、成形板Gが透過部材221cに到達する。すなわち、成形板Gが透過部材221cと面接触する。
さらに、押圧板211が上昇すると、成形板支持部材103の上昇が固定部材221bにより規制されているので、図16に示すように、弾性部材104が縮んでいき、基板S上の接着剤Rが成形板Gに接触する。そして、接着剤Rが成形板Gと基板Sとの間で押し広げられて広がることにより、基板Sと成形板Gとが貼り合わされる(図2(a)、図2(b)参照)。
駆動源213による押圧板211の上昇は、予め設定された高さで停止する。この状態で照射装置222により、図16に示すように、接着剤Rに紫外線が照射される。紫外線は、環状ブロック221aを介して、透過部材221c及び成形板Gを透過して接着剤Rに到達する。これにより、接着剤Rが硬化し、成形板Gと基板Sとの間に接着剤Rからなる保護膜Pが形成される。ここで、予め設定された高さとは、例えば、成形板Gに対する押し付けによって押し広げられた接着剤Rが膜形成領域の全域にちょうど広がる程度の高さである。上記した押圧板211の上昇過程で、成形板Gによる接着剤Rの成形が行われる。より具体的には、基板S上の接着剤Rが成形板Gに接触してから、押圧板211が予め設定された高さに到達するまでの間に、接着剤Rの成形が行われる。この成形動作により、接着剤Rが膜形成領域の全域に広がるように、また、平坦に成形される。すなわち、基板Sと成形板Gとを貼り合わせる動作が接着剤Rの成形動作を兼ねている。
その後、駆動源213が押圧板211を下降させると、図17に示すように、治具100が下降して、再びホルダ43に収容される。このとき、接着剤Rは既に硬化しているので、保護膜Pは基板Sに接着されているとともに成形板Gにも接着されている。そのため、基板Sは、成形板G側に貼り付いた状態で保持される。
(剥離)
保護膜Pの形成後、搬送部4は、貼り合わせる動作が完了した治具100を剥離部3に戻す。つまり、回転体41を回転させて、開口1bの直下に治具100を移動させる(図12、図18参照)。この状態で、駆動源34が押上体32の上昇を開始すると、図19に示すように、押上体32の突出部321が、ホルダ43の下方の開口43bから進入して治具100の底部を押し上げるので、治具100の上部が開口1bに向かって侵入する。引き続き押上体32が上昇することにより、ホルダ43の底の厚みと、突出部321と拡張部322の段差との差分だけ遅れて、拡張部322がホルダ43の下面に当接するので、このタイミングから治具100と一緒にホルダ43が上昇し始める。そして、図20に示すように、ホルダ43の上部が開口1bの周縁の真空チャンバ1の天井に当接して上昇が停止する。これにより、ホルダ43によって開口1bが封止されるとともに、拡張部322によってホルダ43の内側の開口43bが封止される。開口1b、保持板361、ホルダ43及び拡張部322によって封止される密閉空間は、排気装置によるベントにより、大気圧状態となる。
このとき、剥離具363の付勢板363aにより、基板Sのはみ出し辺に沿った未塗布領域S2である基板Sの縁部が相対的に押し下げられる(図2(c)参照)。接着剤Rは既に硬化しているので、保護膜Pは基板Sに接着されているとともに成形板Gにも接着されている。そのため、基板Sの端の未塗布領域S2が相対的に押し下げられても、保護膜Pは、一時的に成形板Gから剥がれまいとしてその場に留まろうとする。すると、はみ出し辺に対向する保護膜Pの端部分に、成形板Gから剥離する方向の力が集中的に作用するので、基板Sが反って保護膜Pの端から順に成形板Gから剥離する。弾性部材104は、保護膜Pの成形板Gに対する接着力よりも大きな弾性力を有するので、成形板Gは、保護膜Pが剥離する力が加わっても、これに抗して留まる。
さらに、治具100が押し上げられると、基板Sの端に近い側から開始した成形板Gからの保護膜Pの剥離が、徐々に中央部分に及び、最終的には保護膜P全体が成形板Gから剥離する(図2(d)参照)。成形板Gの下面が平らであるので、形成された保護膜Pの表面は平らである。以上のようにして、表面に保護膜Pを形成した基板Sを得ることができる。このときの弾性部材104の長さは、規定長以下である。また、これと並行して、治具100の着脱具106が上昇して保持具362aに接すると、保持具362aがバネ362cに抗して一旦外方へ押された後に、保持具362aの爪Nが着脱具106の孔Hに嵌るように、保持具362aがバネ362cの付勢力で戻る。これにより、着脱具106の孔Hに、把持機構362の保持具362aの爪Nが係止される。
(取り出し)
まず、開口1b、保持板361、ホルダ43及び拡張部322によって封止される密閉空間であるロードロック室は、排気装置によって大気圧にされる。この状態で、図21に示すように、昇降機構364が保持板361を上昇させることにより、保持部36を開口1bから離脱させる。把持機構362によって把持された治具100は、ホルダ43から持ち上げられて離脱して、真空チャンバ1から取り出される。なお、このとき、ホルダ43が開口1bを封止しており、押上部31の拡張部322がホルダ43の内部の孔を封止しているので、真空チャンバ1内は気密に保たれる。つまり、真空チャンバ1内は真空に維持される。
搬送機構37は、アーム371を回動させることにより、真空チャンバ1から取り出した治具100を、搬出入部5に移動させる。昇降機構364が下降することにより、搬出入部5の載置台511上に治具100を載置する(図10参照)。昇降機構364のブロックは、傾斜カム362eを付勢することにより、保持具362aを解放位置に移動させた後、上昇することにより治具100を載置台511上に残す。
(搬出)
搬出入部5は、モータ52を作動させることにより回転テーブル51を回動させて、着脱位置に治具100を移動させる。この着脱位置において、作業者は、保護膜Pが形成された基板Sを取り外す。
以上、一つの治具100に着目して説明したが、上述した搬送部4によって貼合部2から剥離部3に治具100を搬送する際、また、搬送機構37によって剥離部3から搬出入部5の受渡位置に治具100を搬送する際、さらに、搬出入部5によって受渡位置から着脱位置に治具100を搬送する際には、搬送部4の他方のホルダ43、搬送機構37の他方の保持部36、搬出入部5の他方の載置台511には、それぞれ、これから貼り合せ(接着剤Rの成形および保護膜Pの形成)が行われる基板Sが載置された治具100が保持されているので、これらの治具100の搬入動作が並行して行われている。
したがって、上述の動作を連続して行うことにより、基板Sの貼り合わせと剥離を並行して行うことができる。並行とは、貼り合わせと剥離の動作時間が重なり合う部分が生じること、つまり両者が同時に行われる動作時間が含まれることを言う。開始時間から終了時間までが一致している場合も、開始時間及び終了時間の一方又は双方がずれている場合も含まれる。つまり、貼合部2において貼り合わせ後の基板Sが、治具100とともに剥離部3に搬送されると、次に真空チャンバ1内に搬入された治具100が貼合部2に来る。すると、剥離部3において真空チャンバ1から取り出される際に、基板Sが保護膜Pとともに成形板Gから剥離される工程と並行して、貼合部2に来た基板Sを成形板Gに圧着させて接着剤Rを硬化させることができる。
治具100の搬出後、基板Sは、保護膜Pが形成される毎に交換されるが、成形板Gは再利用しても良いし、交換しても良い。例えば、使用された成形板Gは再度別の基板Sとともに1つのセットとして使用しても良いし、使用された成形板Gを交換して、新たな成形板Gおよび基板Sを1セットにして治具100を用いても良い。また、保護膜Pの形成後に成形板Gに保護膜Pの一部が剥がれ残っている場合には、クリーニングして再利用しても良い。成形板Gの交換頻度やクリーニング頻度は適宜変更可である。
(作用効果)
本実施形態は、接着剤Rを介して成形板Gと基板Sとを圧着することにより、接着剤Sからなる保護膜Pを形成する保護膜形成装置であって、成形板Gと基板Sとを、互いに離隔した離隔位置と、接着剤Rを介して圧着される圧着位置との間で相対移動可能に保持する治具100と、治具100に保持された成形板Gと基板Sとを、圧着位置に相対移動させることにより貼り合わせる貼合部2と、治具100に保持され、貼合部2により貼り合わされた成形板Gと基板Sとを、離隔位置に相対移動させることにより剥離する剥離部3と、複数の治具100を支持し、いずれかの治具100に保持された成形板Gと基板Sとの貼合部2による貼り合わせと、他のいずれかの治具100に保持された成形板Gと基板Sとの剥離部3による剥離とを並行して実行可能となるように、治具100の貼合部2への搬送と貼合部2から剥離部3への搬送とを実行する搬送部4と、を有する。
これにより、複数の治具100が成形板Gと基板Sを対にして貼合部2と剥離部3との間を移動させて、成形板Gと基板Sとの貼り合わせと剥離とを、貼合部2と剥離部3という異なる位置で行うことができる。このため、保護膜Pを形成するための貼り合わせを行っている時間と、剥離を行う時間とを重複させることができ、基板Sの変形や保護膜Pの割れ等を防止するために剥離に時間をかけても、サイクルタイムが増加することを防止でき、保護膜Pを効率良く形成することができる。
例えば、貼合部2による貼り合わせと剥離部3による剥離とを同一位置で行った場合に、貼り合わせの開始から接着剤Rの硬化の完了までに15秒程度を要し、剥離に5秒程度を要するとすると、サイクルタイムは20秒程度となる。また、剥離の際に基板S等に変形や割れが生じることを防ぐためには5秒よりも多くの時間をかける必要がある場合には、さらにサイクルタイムが長くなる。本発明では、貼り合わせ開始から硬化完了までの時間(15秒)と剥離の時間(5秒)とを重複させることにより、20秒未満での処理が可能となる。さらに、剥離の時間を5秒よりも長くしても、その時間が15秒未満であれば、サイクルタイムを15秒未満とすることができるので、サイクルタイムを増加させることなく、ゆっくり剥がすことによって、変形や割れの発生をより一層防止できる。
さらに、成形板Gが移動する複数の治具100にそれぞれ設けられているため、保護膜形成装置から治具100が搬出されている間に使用済みの成形板Gの清掃を行うことができる。これにより、装置を停止しなくても成形板Gが交換可能となり、生産性を向上させることができる。
貼合部2は、圧着された成形板Gと基板Sとの間の接着剤Rを硬化させる硬化部22を有する。このため、硬化処理についても、剥離を行う時間と重複させることができ、効率良く形成することができる。
治具100は、基板Sが載置される基台102と、基台102に対向するように、且つ、平面視で基台102上の基板Sからはみ出すように設けられた成形板Gを支持する成形板支持部材103と、成形板支持部材103を、基台102から離隔する位置に弾性支持する弾性部材104と、を有する。このため、剥離部3は、基板Sのはみ出した部分を付勢することにより、成形板Gから剥離させることができる。これは、孔が形成されていない基板を剥離する場合に適している。
弾性部材104は、保護膜Pの成形板Gに対する接着力よりも大きい弾性力を有する。このため、弾性部材104の付勢力に抗して貼合部2によって基板Sを成形板Gに貼り合わせた後、基板Sを剥離させるために剥離部3によって基板Sを成形板Gから引き離す方向に付勢する際には、弾性部材104の弾性力(反発力)によって成形板Gの位置を保持しつつ、保護膜Pとともに基板Sを剥離することができる。
剥離部3は、治具100を搬送部4に受け渡す受渡部35を有し、受渡部35は、治具100を保持する保持具362aと、治具100に保持された基板Sを、成形板Gに対して引き離す方向に移動させる剥離具363と、を有する。このため、受渡部35と搬送部4との間の治具100の受け渡しとともに、保持具362aによる治具100の保持、剥離具363による基板Sの剥離を行うことができる。
剥離部3は、保持具362aと剥離具363とを、治具100との間で相対移動させる移動機構を有する。このため、保持具362aと剥離具363とを別個の機構で動作させる必要がなく、簡易な構成とすることができる。剥離部3は、基板Sの成形板Gからはみ出した領域を剥離具363によって押さえて、剥離具363を成形板Gに対して引き離す方向に沿って、移動機構によって相対移動する。このため、最初に基板Sの成形板Gからのはみ出し領域を反らせて、成形板Gに対し保護膜Pの端から徐々に剥離させることができ、保護膜Pを剥がしやすくすることができる。その結果、成形板Gに保護膜Pが残ることを抑制できる。
基板Sは矩形状であり、剥離具363は、基板Sの成形板Gからはみ出して対向する二辺に沿って複数設けるようにしている。このため、保護膜Pの剥離が一点からではなく、対向する辺から剥離させることで、保護膜Pをきれいに剥がすことができる。換言すれば、成形板Gに保護膜Pが残るのを抑制することができる。また、付勢板363aの面によって基板Sを付勢するため、付勢力を均一に与えることができ、剥離箇所の偏りを防止できる。
内部に減圧可能な真空室が構成され、真空室内に搬送部4及び貼合部2を備える真空チャンバ1を有し、搬送部4は、真空チャンバ1内で、真空チャンバ1に治具100を出し入れする位置と貼合部2による貼り合わせを行う貼合位置とで治具100を搬送可能な回転体41と、治具100を保持し、回転体41に対して、回転体41の回転面に直交する方向に相対移動可能に支持されるホルダ43と、を有し、真空チャンバ1には、治具100を出し入れする位置に対応し、剥離部3が受渡部35によって搬送部4との間で治具100の受け渡しを行うための開口1bが設けられ、受渡部35は、保持具362aと剥離具363を有する保持板361と、ホルダ43を真空チャンバ1の開口1bに向けて進退駆動させる押上部31と、を有し、治具100の受け渡しの際には、押上部31によってホルダ43が、開口1bの周囲の真空チャンバ1の内壁に当接することで、真空チャンバ1内と外部との気密を保ち、治具100の搬送時および基板Sの貼り合わせの際には、保持板361が開口1bの周囲の真空チャンバ1の外面に当接することで、真空チャンバ1内と外部との気密を保つこととしている。
このため、真空中での成形板Gに対する基板Sの貼り合わせにより、接着剤Rから大気の気泡を排除することができるとともに、真空室の真空を維持しつつ、貼り合わせと並行して、成形板Gからの基板Sの剥離、真空チャンバ1からの搬入又は搬出を行うことができる。
[他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、上記の実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
(1)上記の実施形態で各部を駆動する駆動機構、駆動源は、上記のような部材の移動を実現できるものであれば、種々の技術を適用できる。例えば、エアシリンダに代えて、モータによって駆動するボールねじ機構を用いることもできる。
(2)上記の実施形態では、剥離具363は、付勢板363aの面によって基板Sを押さえる構成としたが、基板Sを剥離する方向に付勢できる部材であれば、他の構成であってもよい。例えば、剥離具363を、棒状のロッドによって構成してもよい。ロッドの先端に丸みや傾斜を形成することにより、基板Sとロッドとの接触面を小さくして、ロッドが基板Sの反り方向の変形の妨げになることを防止してもよい。なお、ロッドは、はみ出し辺に沿って複数設けることが考えられる。この場合、複数のロッドの長さを異ならせて、基板Sの反り方を調整しても良い。例えば、両側のはみ出し辺に沿って、それぞれ3本ずつロッドを設けた場合に、それぞれの辺の真ん中のロッド外側より短くすれば、先に外側のロッドが基板Sの未塗布領域S2に接触して反っていくため、基板Sの反り方を調整することができる。
(3)上記の実施形態では、保持具362aは、着脱具106の孔Hに爪Nが係止する態様であったが、保持具362aは、治具100を保持できる部材であれば、他の構成であってもよい。例えば、保持具362aに孔が形成され、着脱具106の爪が係止する態様であってもよい。
(4)上記の実施形態において、成形板Gには、接着剤Rと接する面に、基板Sよりも保護膜Pとの接着力が弱くなるような処理を施すようにしても良い。このような処理としては、例えば、フッ素コーティング剤やPTFEコーティングなどが挙げられる。このような処理を施すことにより、保護膜Pの剥離残存を防止する効果が期待できる。また、保護膜Pを成形板Gから剥離させるために、基板Sが例えばポリカーボネイト等の樹脂で構成されている場合には、接着剤Rが樹脂両面の微小な凹凸の隙間に入り込んだり、接着剤Rに含まれる溶剤が樹脂表面を溶解したりして比較的強い結合力が得られるから、成形板Gとして、表面の平坦度が高く、溶剤に溶解することのないガラス等を用いるだけでも十分剥離することが可能である。
(5)上記の実施形態では、保護膜Pを形成する樹脂を紫外線硬化性樹脂としたが、熱硬化性樹脂や放射線硬化性樹脂、乾燥させて硬化する樹脂としても良い。これらの場合、成形板Gや透過部材221cは必ずしも透光性を有していなくても良い。
(6)上記の実施形態では、単一の搬送部4が、治具100の貼合部2への搬送と、貼合部2から剥離部3への搬送とを行うものしたが、それぞれを個別の搬送部を用いて行うようにしても良い。すなわち、治具100の貼合部2への搬送を第1の搬送部を用いて行い、治具100の貼合部2から剥離部3への搬送を第1の搬送部とは異なる第2の搬送部を用いて行うようにしても良い。
1 真空チャンバ
1a、1b 開口
2 貼合部
21 圧着部
211 押圧板
212 ロッド
213 駆動源
22 硬化部
221 窓部
221a 環状ブロック
221b 固定部材
221c 透過部材
222 照射部
3 剥離部
31 押上部
32 押上体
321 突出部
322 拡張部
33 ロッド
34 駆動源
35 受渡部
36 保持部
361 保持板
362 把持機構
362a 保持具
362b スライダ
362c バネ
362d カムフォロア
362e 傾斜カム
363 剥離具
363a 付勢板
363b ロッド
364 昇降機構
37 搬送機構
371 アーム
372 モータ
4 搬送部
41 回転体
41a ホルダ孔
42 モータ
43 ホルダ
43a フランジ
43b 開口
5 搬出入部
51 回転テーブル
511 載置台
52 モータ
6 制御装置
100 治具
101 ベース板
102 基台
103 成形板支持部材
104 弾性部材
105 ガイド
G 成形板
H 孔
N 爪
P 保護膜
R 接着剤
S 基板
S1 塗布領域
S2 未塗布領域

Claims (7)

  1. 接着剤を介して成形板と基板とを圧着することにより、前記接着剤からなる保護膜を形成する保護膜形成装置であって、
    前記成形板と前記基板とを、互いに離隔した離隔位置と、接着剤を介して圧着される圧着位置との間で相対移動可能に保持する治具と、
    前記治具に保持された前記成形板と前記基板とを、前記圧着位置に相対移動させることにより貼り合わせる貼合部と、
    前記治具に保持され、前記貼合部により貼り合わされた前記成形板と前記基板とを、前記離隔位置に相対移動させることにより剥離する剥離部と、
    複数の前記治具を支持し、いずれかの治具に保持された成形板と基板との前記貼合部による貼り合わせと、他のいずれかの治具に保持された成形板と基板との前記剥離部による剥離とを並行して実行可能となるように、前記治具の前記貼合部への搬送と前記貼合部から前記剥離部への搬送とを実行する搬送部と、
    を有することを特徴とする保護膜形成装置。
  2. 前記貼合部は、圧着された前記成形板と前記基板との間の前記接着剤を硬化させる硬化部を有することを特徴とする請求項1記載の保護膜形成装置。
  3. 前記治具は、
    前記基板が載置される基台と、
    前記基台に対向するように、且つ、平面視で前記基台上の基板からはみ出すように設けられた前記成形板を支持する成形板支持部材と、
    前記成形板支持部材を、前記基台から離隔する位置に弾性支持する弾性部材と、
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の保護膜形成装置。
  4. 前記弾性部材は、前記保護膜の前記成形板に対する接着力よりも大きい弾性力を有することを特徴とする請求項3記載の保護膜形成装置。
  5. 前記剥離部は、
    前記治具を前記搬送部に受け渡す受渡装置を有し、
    前記受渡装置は、
    前記治具を保持する保持具と、
    前記治具に保持された前記基板を、前記成形板に対して引き離す方向に移動させる剥離具と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の保護膜形成装置。
  6. 前記剥離部は、
    前記保持具と前記剥離具とを
    前記治具との間で相対移動させる移動機構を有することを特徴とする請求項5記載の保護膜形成装置。
  7. 内部に減圧可能な真空室が構成され、前記真空室内に前記搬送部及び前記貼合部を備える真空チャンバを有し、
    前記搬送部は、
    前記真空チャンバ内で、前記真空チャンバに前記治具を出し入れする位置と前記貼合部による貼り合わせを行う貼合位置とで前記治具を搬送可能な回転体と、
    前記治具を保持し、前記回転体に対して、前記回転体の回転面に直交する方向に相対移動可能に支持されるホルダと、
    を有し、
    前記真空チャンバには、前記治具を出し入れする位置に対応し、前記剥離部が前記受渡装置によって前記搬送部との間で前記治具の受け渡しを行うための開口が設けられ、
    前記受渡装置は、
    前記保持具と前記剥離具を有する保持板と、
    前記ホルダを前記真空チャンバの前記開口に向けて進退駆動させる押上部と、
    を有し、
    前記治具の受け渡しの際には、前記押上部によって前記ホルダが、前記開口の周囲の前記真空チャンバの内壁に当接することで、前記真空チャンバ内と外部との気密を保ち、前記治具の搬送時および前記基板の貼り合わせの際には、前記保持板が前記開口の周囲の真空チャンバの外面に当接することで、真空チャンバ内と外部との気密を保つことを特徴とする請求項6記載の保護膜形成装置。
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