JP2019015889A - 定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記憶手段の設置位置が大きく制限されることなく、記憶手段の熱による影響が充分に軽減される、定着装置、及び、画像形成装置を提供する。【解決手段】定着装置20に関する情報が記憶されたRFID35(記憶手段)が設置されている。そして、定着装置20が画像形成装置本体1に装着された状態で、RFID35を、画像形成装置本体1との間で情報のやり取り可能な第1位置と、第1位置に比べて駆動時における周囲温度が低くなる第2位置と、のいずれかの位置に移動させる移動機構45〜47が設置されている。【選択図】図3

Description

この発明は、シートの表面に担持されたトナー像を加熱して定着させる定着装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、定着装置に関する情報が記憶されたRFID、不揮発性メモリなどの記憶手段を定着装置に設置したものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
詳しくは、特許文献1の定着装置は、定着ローラ(定着回転体)、加圧ローラ(加圧回転体)、定着ローラを加熱するヒータ(加熱手段)、などで形成されている。加圧ローラは、定着ローラに圧接していて、シートが搬送されるニップ部が形成されている。
そして、ヒータによって定着ローラが加熱されて、ニップ部に向けて搬送されるシート上のトナー像が、ニップ部にて熱と圧力とを受けてシート上に定着されることになる。
一方、特許文献1には、定着装置に設置されたRFID(記憶手段)の熱による影響を軽減することを目的として、RFIDを熱源よりも下方に配置したり、RFIDと熱源との間に断熱部材を設けたりする技術が開示されている。
従来の定着装置は、記憶手段の設置位置が大きく制限されるとともに、記憶手段の熱による影響を充分に軽減することができない可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、記憶手段の設置位置が大きく制限されることなく、記憶手段の熱による影響が充分に軽減される、定着装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明における定着装置は、当該定着装置に関する情報が記憶された記憶手段と、当該定着装置が画像形成装置本体に装着された状態で、前記記憶手段を、前記画像形成装置本体との間で情報のやり取り可能な第1位置と、前記第1位置に比べて駆動時における周囲温度が低くなる第2位置と、のいずれかの位置に移動させる移動機構と、を備えたものである。
本発明によれば、記憶手段の設置位置が大きく制限されることなく、記憶手段の熱による影響が充分に軽減される、定着装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す構成図である。 定着装置を幅方向にみた上面図であって、(A)RFIDが第2位置に移動した状態を示す図と、(B)RFIDが第1位置に移動した状態を示す図と、である。 ニップ部の近傍を示す拡大図であって、(A)定着工程時における状態を示す図と、(B)駆動停止時における状態を示す図と、である。 定着ベルトとガイド部材とを幅方向に示す概略図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部、等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、モータによって図1の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像部76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78の表面に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送されたシートP上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98(タイミングローラ対)等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部12には、用紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である)。
その後、シートPは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセス(プリント動作)が完了する。
次に、図2〜図5にて、画像形成装置本体1に設置される、定着装置20の構成・動作について詳述する。
定着装置20は、シートP上にトナー像を定着させる装置である。
図2〜図4等を参照して、定着装置20は、定着回転体としての定着ベルト21、ニップ部形成部材26、補強部材23、加熱手段(加熱源)としてのヒータ25、反射板27、加圧回転体としての加圧ローラ31、温度検知センサ40(温度検知手段)、シート状部材22(潤滑剤供給部材)、記憶手段としてのRFID35、RFID35を移動させる移動機構45〜47、第1位置の周囲温度を検知する温度センサ41、等で構成される。
ここで、定着回転体としての定着ベルト21は、加圧ローラ31に外接して、加圧ローラ31の回転にともない従動回転する無端状のベルト部材である。定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、図2の矢印方向(反時計方向)に回転(従動回転)する。定着ベルト21は、内周面(ニップ部形成部材26との摺接面である。)側から、基材層、弾性層、離型層が順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
定着ベルト21の基材層は、層厚が30〜50μmであって、ニッケル、ステンレス等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料で形成されている。
定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、ニップ部における定着ベルト21表面の微小な凹凸が形成されなくなり、シートP上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。
定着ベルト21の離型層は、層厚が5〜50μmであって、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルフォン)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保される。
定着ベルト21の内側(内周面側)には、ニップ部形成部材26、ヒータ25(加熱手段)、補強部材23、シート状部材22、反射板27、等が設置されている。
ここで、ニップ部形成部材26は、定着ベルト21の内側(内周面側)において定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接して、シートPが搬送されるニップ部を形成している。すなわち、ニップ部形成部材26は、定着ベルト21の内周面に摺接するように設置されている。そして、ニップ部形成部材26が定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接することで、シートPが搬送されるニップ部が形成される。
なお、図2、図3等を参照して、ニップ部形成部材26は、補強部材23にネジ締結などによって接合されている。そして、ニップ部形成部材26は、補強部材23とともに、カム機構50(ニップ圧可変機構)によって図2の黒両矢印方向に移動可能に構成されているが、これについては後で詳しく説明する。
そして、定着ベルト21は、その内部に設置されたヒータ25(加熱手段)の輻射熱により直接的に加熱される。すなわち、加熱手段としてのヒータ25は、シートPを加熱するために定着ベルト21を加熱するものである。ヒータ25(加熱手段)は、ニップ部とは異なる定着ベルト21の周方向の領域を加熱領域として加熱するように構成されている。
詳しくは、加熱手段としてのヒータ25は、ハロゲンヒータ(又は、カーボンヒータ)であって、その両端部が定着装置20の側板43に固定されている(図3参照)。そして、制御部60により出力制御されたヒータ25(加熱手段)の輻射熱によって、定着ベルト21においてニップとは異なる加熱領域(ヒータ25に対向する領域である。)が主として加熱される。さらに、加熱された定着ベルト21の表面からシートP上のトナー像Tに熱が加えられる。なお、ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21表面に対向するサーモパイル、サーミスタ等の温度検知センサ40(温度検知手段)によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。また、このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21の内周面側に2本のヒータ25(加熱手段)を設置したが、定着ベルト21の内周面側に1本又は3本以上のヒータを設置することもできる。
このように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21の一部のみが局所的に加熱されるのではなく、定着ベルト21が周方向の比較的広い範囲にわたって加熱されることになるために、装置を高速化した場合であっても定着ベルト21が充分に加熱されて定着不良の発生を抑止することができる。すなわち、比較的簡易な構成で効率よく定着ベルト21を加熱できるために、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短縮化されるとともに、装置の小型化が達成される。
特に、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21がヒータ25(加熱手段)によって直接的に加熱されるように構成されているため、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上するとともに、定着装置20をさらに低コスト化・小型化することができる。
図5を参照して、ガイド部材29は、定着ベルト21の略筒状の姿勢が保持されるように定着ベルト21の幅方向両端部を内周面側からそれぞれガイドするものである。
詳しくは、2つのガイド部材29は、耐熱性樹脂材料等で形成されていて、定着装置20の幅方向両端部の側板43にそれぞれ嵌め込まれている。ガイド部材29には、定着ベルト21の略円筒の姿勢を維持しながら定着ベルト21を保持するためのガイド部29aや、定着ベルト21の幅方向の移動(ベルト寄り)を規制するためのストッパ部、等が設けられている。
なお、ガイド部材29は、ニップ部形成部材26によるニップ部の形成を妨げないように、ニップ部を除く周方向の範囲であって、幅方向両端に配置されている。
なお、本実施の形態において、定着ベルト21の内周面に接触する部材は、幅方向両端でルーズに接触するガイド部材29と、ニップ部形成部材26(実際にはシート状部材22を介している。)と、のみであって、それ以外に内周面に接触して定着ベルト21の回転をガイドするような部材(ベルトガイド)は存在しない。
このように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21のさらなる加熱効率の向上や装置の低コスト化・小型化等を目的として、パイプ状の加熱部材を取り外して、パイプ状の加熱部材を介することなく定着ベルト21を加熱手段(ヒータ25)によって直接的に加熱する構成を採用している。
ここで、本実施の形態では、ニップ部形成部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接するように、補強部材23が定着ベルト21の内側に設置されている。補強部材23は、ニップ部を形成するニップ部形成部材26の強度を補強するものであって、ネジ締結などによりニップ部形成部材26と一体化されている。
図3を参照して、補強部材23は、幅方向の長さがニップ部形成部材26よりも長くなるように形成されていて、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に図3の上下方向(図2の左右方向である。)に移動可能に保持されている。
そして、補強部材23がニップ部形成部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接することで、ニップ部においてニップ部形成部材26が加圧ローラ31の加圧力を受けて大きく変形する不具合を抑止している。この補強部材23は、上述した機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが好ましい。
なお、本実施の形態では、補強部材23とヒータ25との間に、反射板27が固設されている。これにより、ヒータ25から補強部材23に向かう熱(補強部材23を加熱する熱であって、赤外線である。)が反射板27で反射されて定着ベルト21の加熱に用いられることになるために、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上することになる。なお、反射板の材料としては、アルミニウムやステンレス等を用いることができる。
なお、補強部材23における、ヒータ25に対向する面の一部又は全部に、鏡面処理を施したり断熱部材を設けたりした場合であっても、同じような効果を得ることができる。
図2を参照して、加圧回転体としての加圧ローラ31は、芯金32(軸部)上に弾性層33が設けられたものであって、駆動手段としての駆動モータ61によって所定方向(図2の時計方向である。)に回転駆動されるものである。
加圧ローラ31の芯金32は、金属材料で形成された中空構造体である。加圧ローラ31の弾性層33は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。加圧ローラ31は定着ベルト21に圧接して、双方の部材間に所望のニップ部を形成する。また、図3を参照して、加圧ローラ31には駆動モータ61の駆動ギアに噛合するギア44(駆動入力ギア)が設置されていて、加圧ローラ31は図2中の矢印方向(時計方向)に回転駆動される。また、加圧ローラ31は、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に軸受42を介して回転可能に支持されている。
加圧ローラ31の弾性層33を発泡性シリコーンゴム等のスポンジ状の材料で形成した場合には、ニップ部に作用する加圧力を減ずることができるために、ニップ部形成部材26に生じる負荷を軽減することができる。さらに、加圧ローラ31の断熱性が高められて、定着ベルト21の熱が加圧ローラ31側に移動しにくくなるために、定着ベルト21の加熱効率が向上する。
図4(A)を参照して、定着ベルト21の内周面に摺接するニップ部形成部材26は、加圧ローラ31との対向面(摺接面)が、加圧ローラ31の曲率にならうように凹状に形成されている。これにより、シートPは加圧ローラ31の曲率にならうようにニップ部から送出されるために、定着工程後のシートPが定着ベルト21に吸着して分離しないような不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態では、ニップ部を形成するニップ部形成部材26の形状を凹状に形成したが、ニップ部を形成するニップ部形成部材26の形状を平面状に形成することもできる。すなわち、ニップ部形成部材26の摺接面(加圧ローラ31に対向する面である。)が平面形状になるように形成することができる。これにより、ニップ部の形状がシートPの画像面に対して略平行になって、定着ベルト21とシートPとの密着性が高まるために定着性が向上する。さらに、ニップ部の出口側における定着ベルト21の曲率が大きくなるために、ニップ部から送出されたシートPを定着ベルト21から容易に分離することができる。
なお、ニップ部形成部材26を形成する材料としては、樹脂材料や金属材料を用いることができるが、加圧ローラ31による加圧力を受けても大きく撓むことがない程度の剛性があり、熱性と断熱性とを有する樹脂材料(液晶ポリマー(LCP)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等である。)が好適である。本実施の形態では、ニップ部形成部材26の材料として、液晶ポリマー(LCP)を用いている。
また、図4(A)を参照して、ニップ部形成部材26には、定着ベルト21との摺動抵抗を減ずるために、PTFE等の低摩擦材料からなるシート状部材22が覆設されている。詳しくは、シート状部材22は、ニップ部の位置でニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に幅方向のほぼ全域にわたって介在されるように、ニップ部形成部材26の周囲(図4に示すような断面でみたニップ部形成部材26の周囲である。)の一部又は全部を覆うように設置されている。また、本実施の形態におけるシート状部材22は、潤滑剤が含浸された繊維材料(PTFE等のフッ素樹脂からなる布部材である。)で形成されている。これにより、ニップ部形成部材26と定着ベルト21とが当接する面に潤滑剤が保持された状態になる。したがって、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との摺接によって双方の部材21、26が磨耗する不具合が軽減される。
なお、シート状部材22に含浸される潤滑剤としては、フッ素グリス、シリコーングリス等のグリスや、シリコーンオイル等のオイル、などを用いることができる。
このように、本実施の形態では、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に、潤滑剤が含浸されたシート状部材22を設けているために、定着ベルト21がニップ部形成部材26に対して間接的に摺接する部分に潤滑剤が介在されていることになる。これに対して、潤滑剤が含浸されたシート状部材を設置せずに、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に潤滑剤を直接的に塗布することにより、定着ベルト21がニップ部形成部材26に対して直接的に摺接する部分に潤滑剤を介在させても良い。
なお、本実施の形態における定着装置20には、その他に、記憶手段としてのRFID35や、RFID35を移動させる移動機構45〜47や、第1位置の周囲温度を検知する温度センサ41も設置されているが、これらについては後で詳しく説明する。
以下、上述のように構成された定着装置20の通常時の動作について簡単に説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。これにより、ニップ部における加圧ローラ31との摩擦力によって、定着ベルト21も図2中の矢印方向に従動回転(連れ回り)する。
その後、給紙部12からシートPが給送されて、2次転写ローラ89の位置で、シートP上に未定着のカラー画像が担持(転写)される。未定着画像T(トナー像)が担持されたシートPは、ガイド板に案内されながら図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。
そして、ヒータ25によって加熱された定着ベルト21による加熱と、補強部材23によって補強されたニップ部形成部材26と加圧ローラ31との押圧力とによって、シートPの表面にトナー像Tが定着される。その後、ニップ部から送出されたシートPは、矢印Y11方向に搬送される。
以下、本実施の形態における定着装置20において、特徴的な構成・動作について、詳しく説明する。
本実施の形態において、定着装置20は、画像形成装置本体1に対して着脱可能(交換可能)に設置されるものである。詳しくは、図1に示すように、画像形成装置本体1の開閉カバー110が支軸110aを中心に矢印方向に回動されると、画像形成装置本体1において定着装置20が露呈した状態になる。そして、その状態で、定着装置20が図1の白矢印方向に着脱されて、定着装置20が新品のものに交換されたり、定着装置20がメンテナンスされたりすることになる。
そして、図2、図3に示すように、本実施の形態における定着装置20には、定着装置20に関する情報が書き換え可能に記憶された記憶手段としてのRFID35(Radio frequency identifier)が設置されている。
このRFID35(記憶手段)は、定着装置20が新品であるか否かに関する情報や、定着装置20の累積走行距離(又は、累積駆動時間)に関する情報や、メンテナンスがおこなわれた履歴に関する情報、などが記憶された書き換え可能な通信型の不揮発メモリである。
このように、定着装置20自体に記憶手段としてのRFID35を設置することで、定着装置20が他の画像形成装置1に装着されたり、画像形成装置1に一時的に別の定着装置20が装着されたりしても、定着装置20自体の種々の状態を管理することが可能になる。
また、定着装置20に関する情報を記憶する記憶手段として不揮発メモリを用いることで、記憶手段への給電が遮断された状態になっても記憶した情報が消去されることがないため、情報を安定的に管理することができる。また、記憶手段としてRFIDを用いることで、装置本体1への定着装置20の着脱動作にともない記憶手段が装置本体側に接触しにくくなり記憶手段の破損を防止することができるとともに、接続子が不要になり装置をコンパクト化することができる。
また、図2、図3に示すように、画像形成装置本体1には、RFID35(記憶手段)との間で情報のやり取りをおこなうためのリーダライタ65が、固定した位置に設置されている。リーダライタ65は、RFID35に記憶された情報を読み取る読取手段として機能するとともに、RFID35に情報を書き込む書込み手段としても機能する。リーダライタ65は、装置本体1に装着された状態の定着装置20のRFID35(後述する第1位置に移動した状態のものである。)に隙間をあけて対向するように配置されている。そして、リーダライタ65は、装置本体1に装着された状態の定着装置20のRFID35との間で情報のやり取り(読み書き)をおこなうことになる。
また、図2、図3を参照して、本実施の形態において、画像形成装置本体1には、定着ベルト21(定着回転体)と加圧ローラ31(加圧回転体)とのニップ部のニップ圧を可変させるニップ圧可変機構としてのカム機構50が設置されている。
図3に示すように、カム機構50は、カム51の回転方向の姿勢を可変することで加圧ローラ31に対してニップ部形成部材26を接離する方向(図3の上下方向である。)に移動させてニップ圧を可変するニップ圧可変機構として機能するものである。特に、本実施の形態におけるカム機構50は、補強部材23に当接して補強部材23とともにニップ部形成部材26をも上述した接離する方向(接離方向)に移動させるように構成されている。
詳しくは、カム機構50は、ニップ部形成部材26が一体的に設置された補強部材23の幅方向両端部を押動可能に設置された一対のカム51や、そのカム51を回転駆動するカムモータや、ニップ部形成部材26が一体的に設置された補強部材23をニップ部に向けて付勢する一対の圧縮スプリング52、などで構成されている。
そして、制御部60によるカムモータの制御によって、カム51が図3(A)に示す位置(補強部材23を押動しない位置である。)に回動しているときには、圧縮スプリング52の付勢力によって補強部材23がニップ部形成部材26とともに加圧ローラ31に向けて付勢される。これにより、ニップ部形成部材26が所定のニップ圧で定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接して、所望のニップ部が形成されることになる。そして、このような状態(図2、図3(A)、図4(A)の状態である。)で、先に説明した定着工程がおこなわれることになる。
これに対して、制御部60によるカムモータの制御によって、カム51が図3(B)に示す位置(補強部材23を押動する位置である。)に回動しているときには、圧縮スプリング52の付勢力に抗するように補強部材23がニップ部形成部材26とともに離間方向に押動される。これにより、ニップ部におけるニップ圧が減圧されることになる。このような減圧動作(図3(B)、図4(B)の状態である。)は、主として、定着工程がおこなわれない非定着工程時であって定着装置20(駆動モータ61)の駆動が停止されたとき(駆動停止時)におこなわれる。したがって、定着装置20が装置本体1から取り出された状態であるときにも、定着装置20は減圧状態になる。このように、非定着工程時にニップ部を減圧することで、通常のニップ圧を常時かけ続ける場合に比べて、加圧ローラ31や定着ベルト21に永久歪が生じにくくなる。そして、本実施の形態では、このようなカム機構50の動作に連動して、次に述べるようなRFID35の移動をおこなっている。
なお、本実施の形態では、このようなカム機構50の動作により、ニップ部形成部材26が定着ベルト21から完全に離間して、ニップ圧がゼロになるように構成した。これに対して、カム機構50の動作により、ニップ部形成部材26が定着ベルト21に軽接触する程度に離間方向に移動して、ニップ圧がゼロではなく小さな値になるように構成することもできる。
ここで、図3に示すように、本実施の形態における定着装置20には、定着装置20が画像形成装置本体1に装着された状態で、RFID35(記憶手段)を、画像形成装置本体1(リーダライタ65)との間で情報のやり取り可能な第1位置(図3(B)に示す位置である。)と、第1位置に比べて駆動時(定着工程時)における周囲温度が低くなる第2位置(図3(A)に示す位置である。)と、のいずれかの位置に移動させる移動機構45〜47が設置されている。
そして、移動機構45〜47は、定着装置20が駆動停止状態から駆動状態に移行するときにRFID35を図3(B)に示す第1位置から図3(A)に示す第2位置に移動させて、定着装置20が駆動状態から駆動停止状態に移行するときにRFID35を所定のタイミングで図3(A)に示す第2位置から図3(B)に示す第1位置に移動させる。
すなわち、移動機構45〜47によって、RFID35は、主として、非定着工程時にはリーダライタ65(画像形成装置本体1)と交信するために図3(B)に示す第1位置に移動して、定着工程時には熱の影響を避けるために図3(A)に示す第2位置に移動することになる。したがって、装置本体1のタイマー63やカウンタ64の情報に基づいて、RFID35における定着装置20の累積走行距離(又は、累積駆動時間)に関する情報などを更新(書き換え)する場合には、移動機構45〜47によってRFID35が第1位置に位置している状態で、まとめておこなわれることになる。
このように、本実施の形態における定着装置20は、リーダライタ65(画像形成装置本体1)と交信可能なRFID35の第1位置が熱(定着装置20が駆動されることで生じるヒータ25や定着ベルト21などの熱である。)の影響を受けやすい位置であっても、そのような熱が生じるときには熱の影響の少ない第2位置にRFID35を移動機構45〜47によって移動させている。そのため、RFID35の設置位置が大きく制限されることなく、RFID35が定着装置20で生じる熱によって破損したり誤作動したり情報消失したりするような不具合が軽減されることになる。
ここで、図3(B)に示すように、本実施の形態において、RFID35の第1位置は、定着装置20のケーシング49の内部の位置である。すなわち、RFID35とリーダライタ65との間で交信されるときには、ケーシング49を介して交信されることになる。そして、定着装置20が装置本体1に着脱されるときには、RFID35がケーシング49内に位置していることになるため、ユーザーやサービスマンが定着装置20を着脱操作するときに、誤ってRFID35に触れて壊してしまうような不具合は生じないことになる。
また、図3(A)に示すように、本実施の形態において、RFID35の第2位置は、ケーシング49の外部の位置である。ケーシング49の内部は、略密閉空間であって、熱源となるヒータ25や、ヒータ25によって加熱された定着ベルト21などが内設されているため、駆動時に熱の逃げ場がなく高温に達してしまう。これに対して、ケーシング49の外部は、開放された空間であるため、内部に比べて高温になりにくい。定着装置20が駆動されるときには、RFID35がケーシング49外に移動されているため、RFID35が定着装置20で生じる熱による影響を受けにくくなる。
ここで、本実施の形態において、移動機構45〜47は、そのRFID35を移動させる動作が、カム機構50(ニップ圧可変機構)によってニップ圧が可変される動作に連動するように構成されている。
詳しくは、移動機構45〜47は、カム機構50のカム51(本実施の形態では一対のカム51のうちギア44(駆動入力ギア)が設置されていない非駆動側のカム51である。)の回転に連動するラックピニオン機構である。そして、RFID35(記憶手段)は、ラックピニオン機構のラック部47に設置されている。
さらに具体的に、図3に示すように、移動機構は、ギア45、ピニオンギア46、ラック部47などで構成されている。
ギア45は、非駆動側のカム51のカム軸上に設置されていて、カム51と一体的に回転する。ピニオンギア46は、ギア45が噛合するように構成されている(又は、ギア45が噛合するギア部が形成されている。)。ラック部47は、ピニオンギア46に対向する位置に、ピニオンギア46が噛合するラックギアが形成されている。また、ラック部47は、第1位置と第2位置との間をスライド移動できるように、定着装置20の筐体に移動可能に保持されている。また、ラック部47には、ピニオンギア46とラックギアとの噛合を妨げない位置に、RFID35が固設されている。ケーシング49には、上述したラック部47(及び、RFID35)のスライド移動を可能にするための開口部が設けられている。
このような構成により、制御部60によるカムモータの制御によって、カム51が図3(A)に示す位置(定着工程時において通常のニップ圧が形成される位置である。)に回動しているときには、ラック部47が図3(A)に示す位置に移動してRFID35がケーシング49外に位置することになる。
これに対して、制御部60によるカムモータの制御によって、カム51が図3(B)に示す位置(非定着工程時においてニップ圧が減圧される位置である。)に回動されると、そのカム51とともにギア45が時計方向に回転して、ピニオンギア46が反時計方向に回転することで、ラック部47が図3(B)に示す位置に向けて右方に移動してRFID35がケーシング49内(リーダライタ65に対向する位置である。)に位置することになる。
なお、カム51が図3(B)の位置から図3(A)の位置に回動するときには、移動機構45〜47(及び、RFID35)は、上述したものとは逆に動作することになる。
このように、移動機構45〜47の動作をカム機構50(ニップ圧可変機構)の動作に連動させることで、移動機構45〜47の構成や制御を簡素化することができる。
なお、本実施の形態では、ニップ圧可変機構をカム機構50として、移動機構45〜47をラックピニオン機構としたが、ニップ圧可変機構や移動機構はこれらの機構に限定されることなく、種々の機構を用いることができる。例えば、移動機構としてカム機構やリンク機構などを用いることもできる。
また、本実施の形態において、両端のカム51の向きを変えて両端のカム51を同軸上に設置して、その軸部を回転駆動する駆動源を1つ設置するように構成することもできる。そのような場合には、その駆動源が設置されていない側(非駆動側)に移動機構を設置することで、移動機構を設置するスペースを確保しやすくなる。
ここで、本実施の形態では、移動機構45〜47とRFID35(記憶手段)とが、定着装置20における非駆動側の端部(ギア44が設置されていない図3の左方である。)に設置されている。これにより、ギア44(駆動入力ギア)など駆動側の部材に干渉することなく、移動機構45〜47を設置するスペースを確保しやすくなる。
また、本実施の形態では、移動機構45〜47とRFID35(記憶手段)とが、定着ベルト21や加圧ローラ31のローラ部から離れた位置(側板43の外側である。)に設置されている。これにより、ケーシング49内であっても第1位置に位置するRFID35の周囲温度を比較的低くすることができるとともに、移動機構45〜47を設置するスペースを確保しやすくなる。
なお、本実施の形態において、RFID35(記憶手段)を、ガラスウールなどの断熱材で覆うように構成することもできる。そのような場合には、RFID35の熱による影響をさらに軽減することができる。
ここで、本実施の形態では、定着装置20が駆動状態から駆動停止状態に移行したときに、移動機構45〜47(カム機構50)によってRFID35を第2位置から第1位置に一様に即座に移動するのではなくて、一連のプリント動作が終了したときの状況に応じて、その移動させるタイミングを可変している。このような制御をおこなうのは、一連のプリント動作が終了した直後には、プリント動作の内容によって、ケーシング49内の第1位置の周囲温度が高温のままであることがあるからである。そのため、本実施の形態では、一連のプリント動作が終了したときの情報に基づいて、移動機構45〜47(カム機構50)によってRFID35を第2位置から第1位置に移動するタイミング(所定のタイミング)を可変している。
詳しくは、図2に示すように、定着装置20には、第1位置における周囲温度を直接的に検知する温度センサ41が設置されている。
そして、移動機構45〜47(カム機構50)によってRFID35を第2位置から第1位置に移動するタイミング(所定のタイミング)は、定着装置20が駆動停止状態になる直前に温度センサ41によって検知された温度が所定値Aを超えているときに、温度センサ41によって検知された温度が所定値A以下であるときに比べて、遅れたタイミングになるように可変される。
具体的に、一連の定着工程が終了した直後のケーシング49内の温度(第1位置の近傍の周囲温度である。)が温度センサ41によって検知される。そして、温度センサ41の検知温度が所定値A以下である場合には、カム機構50による減圧動作に移動機構45〜47を連動させて、RFID35を第2位置から第1位置に移動させる。これに対して、温度センサ41の検知温度が所定値Aを超えた場合には、温度センサ41の検知温度が所定値A以下になるまで、カム機構50による減圧動作(移動機構45〜47によるRFID35の第2位置から第1位置への移動動作)をおこなわない。
これにより、RFID35が、熱の影響のない第2位置から、熱が冷めきっていない第1位置に移動されてしまい、RFID35に熱による破損などが生じてしまう不具合を未然に防止することができる。
なお、第1位置における周囲温度を検知する温度センサとして、第1位置における周囲温度を間接的に検知する温度検知センサ40(定着ベルト21の表面温度を検知するセンサである。)を用いることもできる。
また、本実施の形態において、移動機構45〜47(カム機構50)によってRFID35を第2位置から第1位置に移動するタイミング(所定のタイミング)は、定着装置20が駆動停止状態になる直前の駆動状態における通紙枚数(又は、通紙時間)が大きいときに、通紙枚数(又は、通紙時間)が小さいときに比べて、遅れたタイミングになるように可変される。このような制御をおこなうのは、連続通紙枚数(又は、連続通紙時間)が大きくなるほど、定着装置20内の温度が高くなるためである。
具体的に、一連の定着工程が終了したときの連続通紙枚数(又は、連続通紙時間)がカウンタ64(又はタイマー63)によって検知される。そして、検知された連続通紙枚数(又は、連続通紙時間)の大きさに応じて、プリント終了後にカム機構50による減圧動作(移動機構45〜47によるRFID35の第2位置から第1位置への移動動作)を実行する時間を可変する。例えば、連続通紙枚数が100枚に達しない場合には、プリント終了してから1分後にカム機構50(移動機構45〜47)を動作させて、連続通紙枚数が100枚以上である場合には、プリント終了してから3分後にカム機構50(移動機構45〜47)を動作させる。
これにより、RFID35が、熱の影響のない第2位置から、熱が冷めきっていない第1位置に移動されてしまい、RFID35に熱による破損などが生じてしまう不具合を未然に防止することができる。
なお、本実施の形態において、移動機構45〜47(カム機構50)によってRFID35を第2位置から第1位置に移動するタイミング(所定のタイミング)を、任意に調整できるように構成することもできる。
具体的に、先に説明した、温度センサ41を用いた検知において閾値となる所定値Aや、カウンタ64(又は、タイマー63)を用いた検知において制御基準となる通紙枚数(又は、通紙時間)の値、などを、ユーザーやサービスマンが操作パネル(装置本体1の外装部に設置されている。)を操作することで、任意の値に変更する。例えば、高温環境で画像形成装置1を使用するユーザーや、連続通紙を多用するユーザーなどに対して、温度センサ41の所定値Aを低く設定したり、プリント終了してからカム機構50(移動機構45〜47)を動作させるまでの時間を長めに設定したりすることができる。
以上説明したように、本実施の形態における定着装置20(画像形成装置1)は、定着装置20に関する情報が書き換え可能に記憶されたRFID35(記憶手段)が設置されている。そして、定着装置20が画像形成装置本体1に装着された状態で、RFID35を、画像形成装置本体1との間で情報のやり取り可能な第1位置と、第1位置に比べて駆動時における周囲温度が低くなる第2位置と、のいずれかの位置に移動させる移動機構45〜47が設置されている。
これにより、RFID35の設置位置が大きく制限されることなく、RFID35の熱による影響を充分に軽減することができる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21を加熱する加熱手段(加熱源)としてヒータ25を用いたが、定着ベルトを加熱する加熱手段(加熱源)はこれに限定されることなく、例えば、加熱手段として電磁誘導コイルを用いることもできるし、加熱手段として抵抗発熱体を用いることもできる。
また、本実施の形態では、定着回転体として定着ベルト21が用いられて、加圧回転体として加圧ローラ31が用いられた定着装置20に対して、本発明を適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、定着回転体として定着ローラが用いられた定着装置や、加圧回転体として加圧ベルトが用いられた定着装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、記憶手段としてRFID35を用いた定着装置20に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、記憶手段として接触型の不揮発メモリを用いた定着装置に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、ニップ圧可変機構(カム機構50)によって定着回転体側の部材(ニップ部形成部材26)が加圧回転体側の部材(加圧ローラ31)に対して移動するように構成したが、ニップ圧可変機構によって加圧回転体側の部材が定着回転体側の部材に対して移動するように構成することもできる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「幅方向」とは、シートの搬送方向に対して直交する方向であって、定着ベルトや加圧ローラの回転軸方向と同じ方向であるものと定義する。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着回転体)、
25 ヒータ(加熱手段)、
26 ニップ部形成部材、
31 加圧ローラ(加圧回転体)、
35 RFID(記憶手段)、
40 温度検知センサ(温度検知手段)、
41 温度センサ、
45 ギア(移動機構、ラックピニオン機構)、
46 ピニオンギア(移動機構、ラックピニオン機構)、
47 ラック部(移動機構、ラックピニオン機構)、
49 ケーシング、
50 カム機構(ニップ圧可変機構)、
51 カム(カム機構)、
52 圧縮スプリング(カム機構)、
61 駆動モータ(駆動手段)、
65 リーダライタ、
P シート(記録媒体)。
特開2006−84996号公報 特開2000−347532号公報

Claims (10)

  1. 当該定着装置に関する情報が記憶された記憶手段と、
    当該定着装置が画像形成装置本体に装着された状態で、前記記憶手段を、前記画像形成装置本体との間で情報のやり取り可能な第1位置と、前記第1位置に比べて駆動時における周囲温度が低くなる第2位置と、のいずれかの位置に移動させる移動機構と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記移動機構は、当該定着装置が駆動停止状態から駆動状態に移行するときに前記記憶手段を前記第1位置から前記第2位置に移動させて、当該定着装置が駆動状態から駆動停止状態に移行するときに前記記憶手段を所定のタイミングで前記第2位置から前記第1位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1位置における周囲温度を直接的又は間接的に検知する温度センサを備え、
    前記所定のタイミングは、当該定着装置が駆動停止状態になる直前に前記温度センサによって検知された温度が所定値を超えているときに、前記温度センサによって検知された温度が前記所定値以下であるときに比べて、遅れたタイミングになるように可変されることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記所定のタイミングは、当該定着装置が駆動停止状態になる直前の駆動状態における通紙枚数又は通紙時間が大きいときに、前記通紙枚数又は前記通紙時間が小さいときに比べて、遅れたタイミングになるように可変されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記所定のタイミングを任意に調整できるように構成されたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 加熱手段によって加熱される定着回転体と、
    前記定着回転体に圧接してシートが搬送されるニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着回転体と前記加圧回転体との前記ニップ部のニップ圧を可変させるニップ圧可変機構と、
    を備え、
    前記移動機構は、その前記記憶手段を移動させる動作が、前記ニップ圧可変機構によって前記ニップ圧が可変される動作に連動するように構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記ニップ圧可変機構は、カム機構であって、
    前記移動機構は、前記カム機構のカムの回転に連動するラックピニオン機構であって、
    前記記憶手段は、前記ラックピニオン機構のラック部に設置されたRFIDであることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記第1位置は、当該定着装置のケーシングの内部の位置であって、
    前記第2位置は、前記ケーシングの外部の位置であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記移動機構と前記記憶手段とは、当該定着装置における非駆動側の端部に設置され、
    前記記憶手段は、断熱材で覆われたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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