JP2019015890A - 画像形成装置 - Google Patents

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匠 和井田
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Abstract

【課題】非接触型の温度センサを用いて、定着回転体の幅方向端部の過昇温を精度良く検知する。【解決手段】定着ベルト21(定着回転体)の所定の検知領域Nにおける平均温度を検知する第2温度センサ40B(温度センサ)が、定着ベルト21に非接触で対向するように配置されている。また、記憶部72に記憶されたテーブル(又は、数式)に基づいて、第2温度センサ40Bによって検知される平均温度と、通紙されるシートPのシート幅と、から、定着ベルト21の幅方向の温度分布における最高温度(又は、温度分布)を推定する演算部71が設置されている。【選択図】図2

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、定着ローラや定着ベルトなどの定着回転体の幅方向端部に対向するように非接触式の温度センサを設置したものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
詳しくは、特許文献1等の定着装置は、定着ベルト(定着回転体)、加圧ローラ(加圧回転体)、定着ベルトを加熱するヒータ(加熱手段)、定着ベルトの幅方向中央部に対向する温度センサ、定着ベルトの幅方向端部に対向する温度センサ、などで構成されている。加圧ローラは、定着ベルトに圧接していて、シートが搬送される定着ニップ部が形成されている。
そして、ヒータによって定着ベルトが加熱されて、定着ニップ部に向けて搬送されるシート上のトナー像が、定着ニップ部にて熱と圧力とを受けてシート上に定着されることになる。
また、ヒータ(加熱手段)は、定着ベルトの幅方向中央部に対向する温度センサによって検知される温度(定着温度)が狙いの温度になるように、出力制御される。また、シート幅(幅方向のサイズ)が小さなシート(小サイズ紙)が連続通紙されたときなどに、定着ベルトの幅方向端部が過昇温しないように、定着ベルトの幅方向中央部に対向する温度センサによって、その位置のベルト温度が検知されている。
従来の画像形成装置は、非接触型の温度センサを用いて定着ベルト(定着回転体)の幅方向端部の温度を検知しているため、接触型の温度センサを用いる場合に比べて、定着ベルトや温度センサの摩耗劣化を防止しつつ、定着ベルトの幅方向端部の過昇温を検知する効果が大いに期待できる。
しかし、従来の画像形成装置は、シート幅が小さなシートが通紙されるときに、そのシートのシート幅によって、定着ベルトの幅方向端部の過昇温を検知する温度センサの検知精度にバラツキが生じてしまっていた。そのため、定着ベルトの幅方向端部の過昇温を検知した直後に実行する制御が、充分にタイミング良くおこなわれない不具合が生じる可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、非接触型の温度センサを用いて、定着回転体の幅方向端部の過昇温が精度良く検知される、画像形成装置を提供することにある。
この発明における画像形成装置は、加熱手段によって加熱される定着回転体を具備して、定着ニップ部に搬送されるシートにトナー像を定着させる定着装置と、前記定着回転体に非接触で対向するように配置されて、前記定着回転体の所定の検知領域における平均温度を検知する温度センサと、記憶部に記憶されたテーブル又は数式に基づいて、前記温度センサによって検知される平均温度と、通紙されるシートのシート幅と、から、前記定着回転体の幅方向の温度分布における最高温度、又は、前記温度分布、を推定する演算部と、を備えたものである。
本発明によれば、非接触型の温度センサを用いて、定着回転体の幅方向端部の過昇温が精度良く検知される、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す構成図である。 定着装置を幅方向にみた概略上面図である。 定着ニップ部の近傍を示す拡大図である。 定着ベルトとガイド部材とを幅方向に示す概略図である。 温度センサの幅方向の位置と、定着ベルトの温度分布と、の関係を示す概略図である。 記憶部に記憶されたテーブルを示す図である。 シートが連続通紙されるときの制御を示すフローチャートである。 変形例としての、記憶部に記憶されたパラメータによるベータ分布を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部、等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、モータによって図1の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像部76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78の表面に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送されたシートP上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98(タイミングローラ対)等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部12には、用紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である)。
その後、シートPは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、画像形成装置本体1に設置される、定着装置20の構成・動作について詳述する。
定着装置20は、定着ニップ部に搬送されるシートP(未定着状態のトナーが担持されたシートである。)にトナー像を定着させる装置である。
図2〜図4等を参照して、定着装置20は、定着回転体としての定着ベルト21、ニップ部形成部材26、補強部材23、加熱手段(加熱源)としてのヒータ25、反射板27、加圧回転体としての加圧ローラ31、中央部温度センサとしての第1温度センサ40A、端部温度センサとしての第2温度センサ40B、シート状部材22(潤滑剤供給部材)、等で構成される。
ここで、定着回転体としての定着ベルト21は、加圧ローラ31に外接して、加圧ローラ31の回転にともない従動回転する無端状のベルト部材である。定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、図2の矢印方向(反時計方向)に回転(従動回転)する。定着ベルト21は、内周面(ニップ部形成部材26との摺接面である。)側から、基材層、弾性層、離型層が順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
定着ベルト21の基材層は、層厚が30〜50μmであって、ニッケル、ステンレス等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料で形成されている。
定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、定着ニップ部における定着ベルト21表面の微小な凹凸が形成されなくなり、シートP上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。
定着ベルト21の離型層は、層厚が5〜50μmであって、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルフォン)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保される。
定着ベルト21の内側(内周面側)には、ニップ部形成部材26、ヒータ25(加熱手段)、補強部材23、シート状部材22、反射板27、等が設置されている。
ここで、ニップ部形成部材26は、定着ベルト21の内側(内周面側)において定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接して、シートPが搬送される定着ニップ部を形成している。すなわち、ニップ部形成部材26は、定着ベルト21の内周面に摺接するように設置されている。そして、ニップ部形成部材26が定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接することで、シートPが搬送される定着ニップ部が形成される。
なお、図2、図3等を参照して、ニップ部形成部材26は、補強部材23にネジ締結などによって接合されている。そして、ニップ部形成部材26は、補強部材23とともに、減圧機構50(カム機構である。)によって図2の黒両矢印方向に移動可能に構成されている。
そして、定着ベルト21は、その内部に設置されたヒータ25(加熱手段)の輻射熱により直接的に加熱される。すなわち、加熱手段としてのヒータ25は、シートPを加熱するために定着ベルト21を加熱するものである。ヒータ25は、定着ニップ部とは異なる定着ベルト21の周方向の領域を加熱領域として加熱するように構成されている。
詳しくは、加熱手段としてのヒータ25は、ハロゲンヒータ(又は、カーボンヒータ)であって、その両端部が定着装置20の側板43に固定されている(図3を参照できる。)。そして、制御部60により出力制御されたヒータ25(加熱手段)の輻射熱によって、定着ベルト21において定着ニップ部とは異なる加熱領域(ヒータ25に対向する領域である。)が主として加熱される。さらに、加熱された定着ベルト21の表面からシートP上のトナー像Tに熱が加えられる。なお、ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21の表面に非接触で対向するサーモパイル、非接触型サーミスタ等の第1温度センサ40A(中央部温度センサ)によるベルト表面温度の検知結果に基づいておこなわれる。また、このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
ここで、本実施の形態では、定着ベルト21の内周面側に2本のヒータ25(加熱手段)を設置したが、定着ベルト21の内周面側に1本又は3本以上のヒータを設置することもできる。
なお、本実施の形態における定着装置20には、第1温度センサ40A(中央部温度センサ)の他に、第2温度センサ40B(端部温度センサ)も設置されているが、これについては後で詳しく説明する。
このように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21の一部のみが局所的に加熱されるのではなく、定着ベルト21が周方向の比較的広い範囲にわたって加熱されることになるために、装置を高速化した場合であっても定着ベルト21が充分に加熱されて定着不良の発生を抑止することができる。すなわち、比較的簡易な構成で効率よく定着ベルト21を加熱できるために、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短縮化されるとともに、装置の小型化が達成される。
特に、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21がヒータ25(加熱手段)によって直接的に加熱されるように構成されているため、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上するとともに、定着装置20をさらに低コスト化・小型化することができる。
図5を参照して、ガイド部材29は、定着ベルト21の略筒状の姿勢が保持されるように定着ベルト21の幅方向両端部を内周面側からそれぞれガイドするものである。
詳しくは、2つのガイド部材29は、耐熱性樹脂材料等で形成されていて、定着装置20の幅方向両端部の側板43にそれぞれ嵌め込まれている。ガイド部材29には、定着ベルト21の略円筒の姿勢を維持しながら定着ベルト21を保持するためのガイド部29aや、定着ベルト21の幅方向の移動(ベルト寄り)を規制するためのストッパ部、等が設けられている。
なお、ガイド部材29は、ニップ部形成部材26による定着ニップ部の形成を妨げないように、定着ニップ部を除く周方向の範囲であって、幅方向両端に配置されている。
なお、本実施の形態において、定着ベルト21の内周面に接触する部材は、幅方向両端でルーズに接触するガイド部材29と、ニップ部形成部材26(実際にはシート状部材22を介している。)と、のみであって、それ以外に内周面に接触して定着ベルト21の回転をガイドするような部材(ベルトガイド)は存在しない。
このように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21のさらなる加熱効率の向上や装置の低コスト化・小型化等を目的として、パイプ状の加熱部材を取り外して、パイプ状の加熱部材を介することなく定着ベルト21を加熱手段(ヒータ25)によって直接的に加熱する構成を採用している。
ここで、本実施の形態では、ニップ部形成部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接するように、補強部材23が定着ベルト21の内側に設置されている。補強部材23は、定着ニップ部を形成するニップ部形成部材26の強度を補強するものであって、ネジ締結などによりニップ部形成部材26と一体化されている。
図3を参照して、補強部材23は、幅方向の長さがニップ部形成部材26よりも長くなるように形成されていて、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に図3の上下方向(図2の左右方向である。)に移動可能に保持されている。
そして、補強部材23がニップ部形成部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接することで、定着ニップ部においてニップ部形成部材26が加圧ローラ31の加圧力を受けて大きく変形する不具合を抑止している。この補強部材23は、上述した機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが好ましい。
なお、本実施の形態では、補強部材23とヒータ25との間に、反射板27が固設されている。これにより、ヒータ25から補強部材23に向かう熱(補強部材23を加熱する熱であって、赤外線である。)が反射板27で反射されて定着ベルト21の加熱に用いられることになるために、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上することになる。なお、反射板の材料としては、アルミニウムやステンレス等を用いることができる。
なお、補強部材23における、ヒータ25に対向する面の一部又は全部に、鏡面処理を施したり断熱部材を設けたりした場合であっても、同じような効果を得ることができる。
図2を参照して、加圧回転体としての加圧ローラ31は、芯金32(軸部)上に弾性層33が設けられたものであって、駆動手段としての駆動モータ61によって所定方向(図2の時計方向である。)に回転駆動されるものである。
加圧ローラ31の芯金32は、金属材料で形成された中空構造体である。加圧ローラ31の弾性層33は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。加圧ローラ31は定着ベルト21に圧接して、双方の部材間に所望の定着ニップ部を形成する。また、図3を参照して、加圧ローラ31には駆動モータ61の駆動ギアに噛合するギア45が設置されていて、加圧ローラ31は図2中の矢印方向(時計方向)に回転駆動される。また、加圧ローラ31は、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に軸受42を介して回転可能に支持されている。
加圧ローラ31の弾性層33を発泡性シリコーンゴム等のスポンジ状の材料で形成した場合には、定着ニップ部に作用する加圧力を減ずることができるために、ニップ部形成部材26に生じる負荷を軽減することができる。さらに、加圧ローラ31の断熱性が高められて、定着ベルト21の熱が加圧ローラ31側に移動しにくくなるために、定着ベルト21の加熱効率が向上する。
図4を参照して、定着ベルト21の内周面に摺接するニップ部形成部材26は、加圧ローラ31との対向面(摺接面)が、加圧ローラ31の曲率にならうように凹状に形成されている。これにより、シートPは加圧ローラ31の曲率にならうように定着ニップ部から送出されるために、定着工程後のシートPが定着ベルト21に吸着して分離しないような不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態では、定着ニップ部を形成するニップ部形成部材26の形状を凹状に形成したが、定着ニップ部を形成するニップ部形成部材26の形状を平面状に形成することもできる。すなわち、ニップ部形成部材26の摺接面(加圧ローラ31に対向する面である。)が平面形状になるように形成することができる。これにより、定着ニップ部の形状がシートPの画像面に対して略平行になって、定着ベルト21とシートPとの密着性が高まるために定着性が向上する。さらに、定着ニップ部の出口側における定着ベルト21の曲率が大きくなるために、定着ニップ部から送出されたシートPを定着ベルト21から容易に分離することができる。
なお、ニップ部形成部材26を形成する材料としては、樹脂材料や金属材料を用いることができるが、加圧ローラ31による加圧力を受けても大きく撓むことがない程度の剛性があり、熱性と断熱性とを有する樹脂材料(液晶ポリマー(LCP)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等である。)が好適である。本実施の形態では、ニップ部形成部材26の材料として、液晶ポリマー(LCP)を用いている。
また、図4を参照して、ニップ部形成部材26には、定着ベルト21との摺動抵抗を減ずるために、PTFE等の低摩擦材料からなるシート状部材22が覆設されている。詳しくは、シート状部材22は、定着ニップ部の位置でニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に幅方向のほぼ全域にわたって介在されるように、ニップ部形成部材26の周囲(図4に示すような断面でみたニップ部形成部材26の周囲である。)の一部又は全部を覆うように設置されている。また、本実施の形態におけるシート状部材22は、潤滑剤が含浸された繊維材料(PTFE等のフッ素樹脂である。)で形成されている。これにより、ニップ部形成部材26と定着ベルト21とが当接する面に潤滑剤が保持された状態になる。したがって、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との摺接によって双方の部材21、26が磨耗する不具合が軽減される。
なお、シート状部材22に含浸される潤滑剤としては、フッ素グリス、シリコーングリス等のグリスや、シリコーンオイル等のオイル、などを用いることができる。
このように、本実施の形態では、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に、潤滑剤が含浸されたシート状部材22を設けているために、定着ベルト21がニップ部形成部材26に対して間接的に摺接する部分に潤滑剤が介在されていることになる。これに対して、潤滑剤が含浸されたシート状部材を設置せずに、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に潤滑剤を直接的に塗布することにより、定着ベルト21がニップ部形成部材26に対して直接的に摺接する部分に潤滑剤を介在させても良い。
以下、上述のように構成された定着装置20の通常時の動作について簡単に説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。これにより、定着ニップ部における加圧ローラ31との摩擦力によって、定着ベルト21も図2中の矢印方向に従動回転(連れ回り)する。
その後、給紙部12からシートPが給送されて、2次転写ローラ89の位置で、シートP上に未定着のカラー画像が担持(転写)される。未定着画像T(トナー像)が担持されたシートPは、ガイド板に案内されながら図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31の定着ニップ部に送入される。
そして、ヒータ25によって加熱された定着ベルト21による加熱と、補強部材23によって補強されたニップ部形成部材26と加圧ローラ31との押圧力とによって、シートPの表面にトナー像Tが定着される。その後、定着ニップ部から送出されたシートPは、矢印Y11方向に搬送される。
以下、本実施の形態における定着装置20において、特徴的な構成・動作について、詳しく説明する。
先に図2、図3を用いて説明したように、定着装置20における幅方向の中央部には、定着ベルト21(定着回転体)の温度を検知する中央部温度センサとしての第1温度センサ40Aが配置されている。そして、ヒータ25(加熱手段)は、第1温度センサ40A(中央部温度センサ)によって検知される温度が狙いの値になるようにオン・オフ制御される。第1温度センサ40Aは、定着ベルト21の表面に接触しない非接触型センサである。
ここで、図3(及び、図2)に示すように、定着装置20における幅方向(図3の左右方向であって、図2の紙面垂直方向である。)の端部には、温度センサとしての第2温度センサ40B(端部温度センサ)が配置されている。この第2温度センサ40B(端部温度センサ)は、定着ベルト21(定着回転体)に非接触で対向するように配置されていて、定着ベルト21の所定の検知領域N(図6を参照できる。)における平均温度を検知する温度センサである。
詳しくは、図6をも参照して、第2温度センサ40Bは、サーモパイル、非接触型サーミスタ等であって、定着ベルト21の表面に対して隙間をあけて対向するように配置されている。そして、第2温度センサ40Bは、定着ベルト21の表面上の1点ではなくて、定着ベルト21の表面上の所定の領域Nの平均温度を検知することになる。
そして、第2温度センサ40Bによって検知された温度(平均温度)に基づいて、主として、定着ベルト21の幅方向端部で過昇温が生じていないかが判別されることになる。
このように非接触型の温度センサ40A、40Bを用いることで、接触型のものを用いる場合に比べて、定着ベルト21や温度センサ40A、40Bの摩耗劣化を防止することができる。
ここで、本実施の形態における画像形成装置1は、シート幅(幅方向のサイズである。)が異なる種々のシートP(用紙)を通紙できるように構成されている。そして、図3を参照して、定着装置20の構成部材(定着ベルト21、加圧ローラ31、ヒータ25、ニップ部形成部材26、補強部材23などである。)は、通紙可能な最大サイズM0のシートPに合わせて、その幅方向の長さが設定されている。特に、ヒータ25は、その有効加熱領域(実際にヒータとして機能する領域である。)が、最大サイズM0にほぼ一致するように構成されている。
第1温度センサ40Aは、いずれの幅方向サイズのシートPが通紙されても、定着ベルト21の通紙領域における定着温度を検知して適正な温度制御をできるように、幅方向のほぼ中央位置に設置されている。
これに対して、第2温度センサ40Bは、最大サイズM0のシートPよりもシート幅(幅方向サイズ)が小さなシートP(小サイズ紙)が通紙されたときに、そのシートPのシート幅に関わらず、定着ベルト21の非通紙領域における表面温度を検知できるように設置されている。具体的に、第2温度センサ40Bは、最大サイズM0の領域内であって、2番目に大きなサイズM1の領域外になる位置に配置されている。
これにより、最大サイズM0よりも小さなシート幅のシートP(小サイズ紙)が連続通紙されて、定着ベルト21の非通紙領域における表面温度が過昇温してしまうような状態を、第2温度センサ40Bによって検知することが可能になる。
なお、小サイズ紙が連続通紙されるときに定着ベルト21の非通紙領域が過昇温してしまう原因は、通紙領域では連続通紙されるシートPに繰り返し熱を奪われることによる。すなわち、通紙領域では連続通紙されるシートPに繰り返し熱を奪われるために、第1温度センサ40Aの温度検知に基づいてヒータ25による加熱が積極的におこなわれて、シートPに熱を奪われることのない非通紙領域では熱の逃げ場がなくて過昇温してしまうことになる。
ここで、図2等を参照して、本実施の形態における画像形成装置1には、記憶部72に記憶されたテーブル(制御テーブル)に基づいて、第2温度センサ40Bによって検知される平均温度と、通紙されるシートPのシート幅と、から、定着ベルト21(定着回転体)の幅方向の温度分布(連続通紙時における温度分布である。)における最高温度を推定する演算部71が設けられている。
記憶部72に記憶されたテーブルは、例えば、図7に示すようなものであって、シート幅が可変されたときの第2温度センサ40Bの平均温度と定着ベルト21の温度分布との関係をデータとして予め取得して、そのデータに基づいて平均温度とシート幅とを入力すると最高温度TNが求められるように作成されたものである。図7の例では、第2温度センサ40Bで検知された平均温度が130〜135℃である旨の情報と、通紙されるシートPのシート幅が130〜140mmである旨の情報と、が制御部60に入力されると、テーブルが参照されて、そのときの定着ベルト21の温度分布における最高温度TNが予測されることになる。
このような制御をおこなう理由は、シート幅が小さなシートPが通紙(主として連続通紙である。)されるときに、そのシートPのシート幅によって、定着ベルト21の幅方向端部の過昇温を検知する第2温度センサ40Bの検知精度にバラツキが生じてしまうことによる。
具体的に、図6を参照して、シート幅がM1のシートPが連続通紙される場合の温度分布R1と、それとは異なるシート幅M2(<M1)のシートPが連続通紙される場合の温度分布R2と、は一致するのではなくて、端部の温度分布自体が幅方向にずれて、ピーク値(最高温度)も幅方向にずれてしまう。そのため、第2温度センサ40Bによって所定の検知領域Nで検知される平均温度も、シート幅M1のときと、シート幅M2のときと、で異なってしまい、第2温度センサ40Bで検知された平均温度が所定値に達したときに過昇温が生じたものとして、それが解消される制御をおこなおうとしても、そのタイミングが遅れてしまったり、充分におこなわれなかったりしてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態では、シート幅が異なるシートPが通紙された場合に、それぞれの場合について、第2温度センサ40Bによって検知される温度から、温度分布における最高温度TN(ピーク温度)がどの程度になるかが精度良く予測できるように構成している。そのため、定着ベルト21の幅方向端部の過昇温が精度良く検知されることになり、過昇温による定着ベルト21の熱的劣化や、通紙されるシートPが大サイズ紙に変更されたときに小サイズ紙のとき非通紙領域であった領域にホットオフセットが生じる不具合などを未然に防止することが可能になる。
なお、記憶部72においてテーブル化されたデータは、予め、本実施の形態における画像形成装置1を用いて、複数のシート幅のシートPを連続通紙したときの、第2温度センサ40Bの平均温度の変化と、そのときの定着ベルト21の温度分布の変化と、の関係を実験により確認して、データ化したものである。
また、本実施の形態において、通紙されるシートPのシート幅に関する情報は、装置本体1の外装部に設置された操作パネル64(図2を参照できる。)にユーザーによって入力されたシートPに関する情報に基づいて検知することもできるし、給紙部12や搬送経路に設置されたサイズ検知センサ65によって直接的に検知することもできる。そして、そのようにして検知されたシートPのシート幅と、画像形成動作中に第2温度センサ40Bによって検知された平均温度と、に基づいて、演算部71で定着ベルト21における最高温度TNが推定されることになる。
ここで、本実施の形態では、演算部71で推定された最高温度TNに応じて、連続通紙時におけるシートPとシートPとの紙間(先行のシートPの後端と、後行のシートPの先端と、の搬送方向の間隔である。)を可変している。
詳しくは、画像形成動作中に第2温度センサ40Bによって時々刻々と検知される温度に基づいて、搬送されているシートPのシート幅の情報とから、記憶部72に保持されたテーブルを照合して、演算部71にて最高温度TNが時々刻々と推定される。そして、その最高温度TNが所定の閾値A(先に説明した熱的劣化やホットオフセットが生じないように設定された温度である。)に達したときに、連続通紙における紙間が通常時に比べて長くなるように、給紙ローラ97による給送タイミングを調整制御している。このような紙間を長くする制御モードを、以下、適宜に「紙間ロングモード」と呼ぶことにする。
紙間ロングモードを実行すると、紙間ロングモードを実行しない場合(紙間が短い場合)に比べて、小サイズ紙における通紙領域において、連続通紙されるシートPによって熱を奪われにくくなる。すなわち、先行のシートPによって定着ベルト21の熱が奪われても、後行のシートPが定着ニップ部に達するまでに充分な時間があるため、ヒータ25による少しの加熱によって定着ベルト21の温度が元に戻ることになる。したがって、シートPに熱を奪われることのない非通紙領域も、ヒータ25によって過度に加熱されることがなく、過昇温が防止されることになる。
これにより、過昇温による定着ベルト21の熱的劣化や、通紙されるシートPが大サイズ紙に変更されたときに小サイズ紙のとき非通紙領域であった領域にホットオフセットが生じる不具合などが防止される。
以下、図8を用いて、まとめとして、シートPが連続通紙されるときの制御フローについて説明する。
まず、制御部60にプリント指令が入力されると、通紙されるシートPのシート幅に関する情報が操作パネル64(又は、サイズ検知センサ65)から取得される(ステップS1)。
そして、第2温度センサ40B(端部温度センサ)によって定着ベルト21の端部の温度が検知されて(ステップS2)、その検知結果とステップS1の情報と合わせて、演算部71でテーブルを照合して最高温度TNが推定される(ステップS3)。そして、推定された最高温度TNが閾値Aに達しているかが判別される(ステップS4)。このようなステップS2〜S4のフローは、一連のプリント動作がおこなわれている間、時々刻々と繰り返しおこなわれる。
そして、推定された最高温度TNが閾値Aに達していると判別されると、「紙間ロングモード」が実行されることになる(ステップS5)。
なお、本実施の形態では、記憶部72に記憶されたテーブルに基づいて演算部71で最高温度TNを推定するように構成したが、記憶部72に記憶された数式に基づいて演算部71で最高温度TNを推定するように構成することもできる。
すなわち、記憶部72に記憶された数式に基づいて、第2温度センサ40Bによって検知される平均温度と、通紙されるシートPのシート幅と、から、演算部71で定着ベルト21の幅方向の温度分布における最高温度を推定するように構成することもできる。
そのとき、記憶部72に記憶された数式は、シート幅が可変されたときの第2温度センサ40Bの平均温度と定着ベルト21の温度分布との関係をデータとして予め取得して、そのデータに基づいて平均温度とシート幅とを入力すると最高温度TNが求められるように作成されたものとなる。そのような数式(回帰式)としては、例えば、
最高温度TN=a×シート幅+b×平均温度
といったものである。もちろん、数式は、高次な多項式であってもよい。
<変形例>
図9は、変形例としての、記憶部72に記憶されたパラメータによるベータ分布を示す図である。
変形例では、記憶部72に記憶されたテーブルや数式に基づいて、第2温度センサ40Bによって検知される平均温度と、通紙されるシートPのシート幅と、から、演算部71で、定着ベルト21の幅方向の温度分布を推定するように構成している。
そのような場合、記憶部72に記憶されたテーブルや数式は、シート幅が所定値であるときの温度分布に基づいて近似されたベータ分布(図9を参照できる。)のパラメータをデータとして予め取得して、そのデータに基づいて平均温度とシート幅とを入力すると温度分布が求められるように作成されたものとなる。
このように構成することで、画像形成動作中に第2温度センサ40Bによって時々刻々と検知される温度に基づいて、搬送されているシートPのシート幅の情報とから、記憶部72に保持されたテーブルや数式を照合して、演算部71にて図6に示すようなシート幅によって異なる温度分布が時々刻々と推定されることになる。
このように構成した場合には、演算部71で推定された温度分布に基づいて、定着ベルト21における所定の幅方向の位置における温度を推定することができる。具体的に、推定された温度分布において、所定の幅方向の位置を座標として入力することで、その位置の温度が求められることになる。定着ベルト21において幅方向の特定位置の温度を管理する必要がある場合などには、このような構成が特に有用になる。
また、変形例のように、演算部で温度分布自体を推定するような場合にも、温度分布における最高温度(ピーク温度)を把握することができるため、定着ベルト21の過昇温を精度良く検知することが可能になる。そして、演算部で推定された温度分布に応じて適宜に「紙間ロングモード」を実行して、定着ベルト21の過昇温による不具合を未然に防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置1は、定着ベルト21(定着回転体)の所定の検知領域Nにおける平均温度を検知する第2温度センサ40B(温度センサ)が、定着ベルト21に非接触で対向するように配置されている。また、記憶部72に記憶されたテーブル(又は、数式)に基づいて、第2温度センサ40Bによって検知される平均温度と、通紙されるシートPのシート幅と、から、定着ベルト21の幅方向の温度分布における最高温度(又は、温度分布)を推定する演算部71が設置されている。
これにより、非接触型の温度センサ(第2温度センサ40B)を用いて、定着ベルト21の幅方向端部の過昇温を精度良く検知することができる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21を加熱する加熱手段(加熱源)としてヒータ25を用いたが、定着ベルトを加熱する加熱手段(加熱源)はこれに限定されることなく、例えば、加熱手段として電磁誘導コイルを用いることもできるし、加熱手段として抵抗発熱体を用いることもできる。
また、本実施の形態では、定着回転体として定着ベルト21が用いられた定着装置20が設置された画像形成装置1に対して、本発明を適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、定着回転体として定着ローラが用いられた定着装置が設置された画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「幅方向」とは、シートの搬送方向に対して直交する方向であって、定着ベルトや加圧ローラの回転軸方向と同じ方向であるものと定義する。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着回転体)、
25 ヒータ(加熱手段)、
31 加圧ローラ(加圧回転体)、
40A 第1温度センサ(中央部温度センサ)、
40B 第2温度センサ(端部温度センサ)、
71 演算部、
72 記憶部、
P シート(記録媒体)。
特開2013−195862号公報 特開2013−148721号公報

Claims (8)

  1. 加熱手段によって加熱される定着回転体を具備して、定着ニップ部に搬送されるシートにトナー像を定着させる定着装置と、
    前記定着回転体に非接触で対向するように配置されて、前記定着回転体の所定の検知領域における平均温度を検知する温度センサと、
    記憶部に記憶されたテーブル又は数式に基づいて、前記温度センサによって検知される平均温度と、通紙されるシートのシート幅と、から、前記定着回転体の幅方向の温度分布における最高温度、又は、前記温度分布、を推定する演算部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記憶部に記憶された前記テーブル又は前記数式は、前記シート幅が可変されたときの前記平均温度と前記温度分布との関係をデータとして予め取得して、そのデータに基づいて前記平均温度と前記シート幅とを入力すると前記最高温度が求められるように作成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記記憶部に記憶された前記テーブル又は前記数式は、前記シート幅が所定値であるときの前記温度分布に基づいて近似されたベータ分布のパラメータをデータとして予め取得して、そのデータに基づいて前記平均温度と前記シート幅とを入力すると前記温度分布が求められるように作成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記演算部で推定された前記温度分布に基づいて、前記定着回転体における所定の幅方向の位置における温度が推定されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記演算部で推定された前記最高温度又は前記温度分布に応じて、連続通紙時におけるシートとシートとの紙間を可変することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記温度センサは、幅方向の端部に配置されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 幅方向の中央部に配置されて、前記定着回転体の温度を検知する中央部温度センサを備え、
    前記加熱手段は、前記中央部温度センサによって検知される温度が狙いの値になるように制御されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記温度分布は、連続通紙時における温度分布であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
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