JP2015038550A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ベルトの端部の損傷を防止する。
【解決手段】回転可能な無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21の外周面に当接する加圧ローラと、定着ベルト21の内側に配設され、定着ベルト21を介して加圧ローラに当接して定着ベルト21と加圧ローラとの間にニップ部を形成するニップ形成部材と、定着ベルト21の端部側で定着ベルト21を回転可能に保持するベルト保持部材40と、ベルト保持部材40と定着ベルト21の端部21aとの間に配設されるスリップリング41と、を備えた定着装置20において、スリップリング41の定着ベルト21の端部21aに対向する対向面41aの平面度を定着ベルト21の端部21aの平面度よりも小さくする。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。さらに詳述すると、複写機、ファクシミリ、プリンタ、またはそれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置に装着される定着装置および画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録媒体(用紙、記録紙、記録材ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録媒体上の未定着トナー像を定着する過程により成立している。
定着装置としては、様々な方式のものが提案されており、所定の温度に維持された定着ローラと、定着ローラに圧接する加圧部材としての加圧ローラとを備え、加圧ローラと定着ローラとの圧接によって形成されたニップ部(定着ニップ部)により、未定着トナー像を担持した記録媒体を挟持搬送しつつ加熱し、定着させるローラ定着方式が知られている。
また、加圧ローラに対向配置される定着ローラと、定着ローラと加熱ローラとの間に張架される無端状の定着ベルトとを備え、加圧ローラと定着ベルトとの圧接によって形成されたニップ部にて、定着ベルトを介して加熱ローラの熱を転写材に与えることで、未定着トナー像を記録媒体に加圧し、定着させるベルト定着方式が知られている(例えば、特許文献1)。また、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着方式も知られている。
ベルト定着方式の定着装置では、近年、さらなるウォームアップ時間(電源投入時など常温状態から印刷可能な所定の温度までに要する時間をいう)や、ファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間をいう)の短縮化が望まれている(課題(1))。
また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間あたりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大しているため、特に連続印刷のはじめに熱量が不足すること(温度落ち込み、という)が問題となっている(課題(2))。
上記の課題(1)を解決するために、例えば、特許文献2のようなフィルム加熱方式の加熱装置(定着装置)が提案されている。このフィルム加熱方式では、ベルト定着方式の定着装置に比べ、低熱容量化、小型化が可能となるが、ニップ部のみを局所加熱しているため、その他の部分では加熱されておらず、ニップ部への記録媒体の入口側においてフィルムは最も冷えた状態にあり、定着不良が発生しやすくなるという問題がある。特に、高速機においては、フィルムの回転が速く、ニップ部以外でのフィルムの放熱が多くなるため、より定着不良が発生しやすくなるという問題があった(課題(3))。
以上のような課題(1)〜(3)を解決するために、特許文献3には、無端ベルトを用いる構成において、そのベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ、高速回転時の熱量不足を解消して、高生産の画像形成装置に搭載されても、良好な定着性を得ることができるようにした定着装置が提案されている。
図7は、特許文献3の定着装置の概略構成を示す断面図である。この定着装置では、無端ベルト91の内部にパイプ状の金属熱伝導体92を、無端ベルト91の移動をガイドすることが可能に固定し、金属熱伝導体92内の熱源93により金属熱伝導体92を介して無端ベルト91を加熱している。さらに、無端ベルト91を介して金属熱伝導体92に接してニップ部Nを形成する加圧ローラ94を備え、加圧ローラ94の回転に連れ回りするようにして無端ベルト91を周方向に移動させる。この構成により、定着装置を構成する無端ベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
また、更なる省エネ性およびファーストプリントタイム向上のためには熱効率を更に向上させる必要がある。このような熱効率の更なる向上を図った定着装置として、例えば、特許文献4には、金属熱伝導体を介して無端ベルトを間接的に加熱するのではなく、金属熱伝導体等を介さずに無端ベルトを直接加熱する定着装置が提案されている。
図8は、特許文献4の定着装置の概略構成を示す断面図である。この定着装置では、無端ベルト91の内側から上記パイプ状の金属熱伝導体を取り除き、代わりに、加圧ローラ94と対向する位置に板状のニップ形成部材95を設けている。この構成の場合、ニップ形成部材95を配設した箇所以外で無端ベルト91を熱源93によって直接加熱することができるので、伝熱効率が向上し消費電力が低減する。これにより、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することが可能となる。
また、上記のような無端ベルトを用いた定着装置においては、一般に、無端ベルトの軸方向への寄り移動を規制するための規制部材が設けられている。例えば、特許文献5に記載の定着装置では、図9に示すように、無端ベルト91の両端部を回転可能に保持すると共に、無端ベルト91の軸方向への寄り移動を規制するための固定フランジ96が設けられている。さらに、この定着装置では、固定フランジ96と無端ベルト91の端部との間に、無端ベルト91の端部を保護する保護部材としての従動リング97が設けられている。無端ベルト91が軸方向の力を受けて片側へ寄り移動すると、その端部が従動リング97に突き当たることで、従動リング97は無端ベルト91と共に回転する。これにより、無端ベルト91の端部が摺擦することを防止している。
定着装置における定着部材として薄肉化された無端ベルトを用いることにより、上記のように、省エネ性およびファーストプリントタイムの向上が可能となったが、他方で、無端ベルトの強度が低下することにより、無端ベルトの寄りが生じた際のベルト端部にかかる負荷によって、その端部が損傷してしまうおそれがあった。
そこで本発明は、無端ベルトの端部の損傷を抑制することができる定着装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、回転可能な無端状の定着部材と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内側に配設され、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、前記定着部材の端部側で該定着部材を回転可能に保持する保持部材と、前記保持部材と前記定着部材の端部との間に配設される保護部材と、を備えた定着装置において、前記保護部材の前記定着部材の端部に対向する面の平面度は、前記定着部材の端部の平面度よりも小さいものである。
本発明によれば、定着部材の回転時において、定着部材の端面と保護部材とを均等に当接させて、圧力分散を図り、不均一な回転を防止することで、定着部材の端部の損傷を防止することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る定着装置の一実施形態の構成を示す側面断面図である。 定着ベルトの端部の構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図である。 スリップリングの内径と溝部の開口縁の外径との関係を示す拡大断面図(1)である。 スリップリングの内径と溝部の開口縁の外径との関係を示す拡大断面図(2)である。 本発明に係る定着装置の他の実施形態の構成を示す側面断面図である。 従来の無端ベルトを用いた定着装置の概略構成図である。 従来の直接加熱方式の定着装置の概略構成図である。 従来のベルト端部の保持構造を示す図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図6に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(画像形成装置)
[構成]
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるタンデム型カラー複写機の全体構成を説明する概略構成図である。図1を参照して、この画像形成装置の内部構成の概要及び動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタにより構成されている。画像形成装置1は、本体内部の上方にボトル収容部101を有しており、このボトル収容部101には、4つのトナーボトル102Y,102M,102C,102Kが着脱自在に設置されており、これらのトナーボトル102Y,102M,102C,102Kには、対応する各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーがそれぞれ収容されている。
ボトル収容部101の下方には、中間転写ユニット85が配設されている。中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84および中間転写クリーニング部80を有している。また、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78に対向し各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y,4M,4C,4Kを有している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77および図示しない除電部が配設されている。
感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、円筒状に形成され、図示しない駆動源により回転駆動される。感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面部には感光層が設けられており、露光装置から出射された破線で示す光ビームが感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面にスポット照射されることにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面には原稿読取部が読み取った画像情報あるいは端末からネットワークを介して取得した画像情報に応じた静電潜像が書き込まれる。
帯電部75は、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面を一様に帯電するようになっており、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kに対して接触により帯電する接触方式のものが採用されている。
現像部76は、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kにトナーの供給を行い、供給されたトナーが感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面に書き込まれた静電潜像に付着することにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の静電潜像がトナー像として顕像化させるものであり、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kに対し接触せずにトナーを付着させる非接触方式のものが採用されている。
クリーニング部77は、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面に付着している残留トナーを除去するようになっており、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面にブラシを接触させるブラシ接触方式のものが採用されている。
中間転写ベルト78は、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83およびテンションローラ84によって張架・支持されるとともに、2次転写バックアップローラ82の回転駆動によって図1に示す矢印方向に無端移動される。
中間転写ベルト78は、樹脂フィルム、または、ゴムを基体として形成された無端状ベルトにより構成されており、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に形成されたトナー像が転写されるようになっている。また、この中間転写ベルト78に転写されたトナー像が、記録媒体Pに未定着画像として転写される。
各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、帯電工程、露光工程、現像工程、1次転写工程、クリーニング工程を含む作像プロセスが実行されるようになっており、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に各色の画像が形成されるようになっている。
1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。また、1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kには、トナーの極性とは逆の極性となる転写バイアスが印加されるようになっている。
[作像プロセス]
次に作像プロセスについて説明する。まず、帯電工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、不図示の駆動モータによって図1における時計回りに回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が一様に帯電される。
そして、露光工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が、露光部3から発せられたレーザ光の照射位置に達し、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される。
次に、現像工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が、現像部76との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される。
次に、1次転写工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が、中間転写ベルト78および第1転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される。このとき、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上には、未転写トナーが僅かに残存する。
次に、クリーニング工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される。
そして、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の残留電位が除去される。これにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kにおける作像プロセスが終了する。
上記の現像工程を経て各感光体ドラム上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト78上に重ねて転写される。これにより、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
[転写プロセス]
次に、転写プロセスについて説明する。中間転写ベルト78は、図1の矢印方向に走行することにより、各1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kの1次転写ニップを順次通過する。これにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
そして、中間転写ベルト78は、各色のトナー像が重ねて転写された状態で2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。これにより、中間転写ベルト78における転写プロセスが終了する。
[画像形成プロセス]
次に、画像形成プロセスについて説明する。記録媒体Pは、画像形成装置1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98等を経由して2次転写ニップの位置に搬送される。給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21及び加圧ローラ22による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。これにより、画像形成プロセスが完了する。また、記録媒体Pの両面に画像を記録すべく記録媒体Pを反転させ、再度、レジストローラ対98、2次転写ニップに向けて搬送して搬送するシート反転装置90を備えている。
[制御部]
画像形成装置1は、図示しない本体制御部および操作入力部を備えている。本体制御部は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータにより構成されており、予めROMに記憶されたプログラムを、CPUによって実行するようになっている。
また、本体制御部は、操作入力部および画像形成装置1に設けられた各種センサ類やモータ等と接続されている。本体制御部は、各種センサから入力される検出信号に基づいて、上述した感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kを駆動する駆動モータや、加圧ローラ22を回転駆動するための駆動機構などの各モータ類を制御するとともに、加熱源に対する通電制御を実行するようになっている。
操作入力部は、画像形成装置1の本体に設けられ、テンキーやプリントスタートキーなどの各種キーおよび各種表示器を有しており、各種キーを介して入力された入力信号を本体制御部に出力するようになっている。
(定着装置)
次に、画像形成装置1に設置される定着装置20について説明する。本実施形態に係る定着装置は、回転可能な無端状の定着部材(定着ベルト21)と、定着部材の外周面に当接する加圧部材(加圧ローラ22)と、定着部材の内側に配設され、定着部材を介して加圧部材に当接して定着部材と加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材(ニップ形成部材24)と、定着部材の端部側で該定着部材を回転可能に保持する保持部材(ベルト保持部材40)と、保持部材と定着部材の端部との間に配設される保護部材(スリップリング41)と、を備えた定着装置(定着装置20)において、保護部材の定着部材の端部(端部21a)に対向する面(対向面41a)の平面度は、定着部材の端部の平面度よりも小さいものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
[基本構成]
図2は、定着装置の一実施形態の構成を示す側面断面図である。図2を参照して、定着装置20の基本構成について説明する。定着装置20は、回転可能な定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21の内側に配設されたニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23から放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27と、定着ベルト21から用紙を分離する分離部材28と、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する図示しない加圧手段等を備えている。
定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22bの表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、画像形成装置本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層22bが無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層22bを設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着部材と加圧部材は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
ハロゲンヒータ23は、その両端部が定着装置20の側板(不図示)に固定されている。ハロゲンヒータ23は、画像形成装置本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、温度センサ27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外に、IH、抵抗発熱体、又はカーボンヒータ等を用いてもよい。
ニップ形成部材24は、ベースパッド241と、ベースパッド241の表面に設けられた摺動シート(低摩擦シート)240とを有する。ベースパッド241は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って連続して長手状に配設されており、加圧ローラ22の加圧力を受けてニップ部Nの形状を決めるものである。また、ベースパッド241は、ステー25によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。また、ベースパッド241も、強度確保のためにある程度硬い材料で構成されていることが望ましい。ベースパッド241の材料としては、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂や、金属、あるいはセラミックなどを適用することができる。
また、ベースパッド241は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベースパッド241には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
摺動シート240は、ベースパッド241の少なくとも定着ベルト21と対向する表面に配設されていればよい。これにより、定着ベルト21が回転する際、この低摩擦シートに対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト21への摩擦力による負荷が軽減される。なお、摺動シート240を有しない構成とすることも可能である。
なお、図2ではニップ部(ニップ形成部材24)の形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状であっても良い。例えば、ニップ部の形状を定着ベルト21側に凹形状とすることで、用紙Pの先端の排出方向が加圧ローラ寄りになり、分離性が向上するため、ジャムの発生が抑制される。
反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23との間に配設されている。本実施形態では、反射部材26をステー25に固定している。反射部材26の材料としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられる。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23からステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23からの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。なお、反射部材26を備える代わりにステー25表面に断熱もしくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ23によって定着ベルト21をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ23と定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分においてハロゲンヒータ23からの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
また、上記のように、定着ベルト21を小径化した結果、定着ベルト21の内側のスペースが小さくなるが、ステー25を両端側において折り曲げられた凹状に形成し、その凹状に形成した部分の内側にハロゲンヒータ23を収容することで、小さいスペース内でもステー25やハロゲンヒータ23の配設を可能にしている。
また、小さいスペース内でもステー25をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材24を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ベースパッド241の用紙搬送方向の幅を、ステー25の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。さらに、図2において、ベースパッド241の用紙搬送方向上流側端部24a及び下流側端部24bにおけるそれぞれのニップ部N又はその仮想延長線Eに対する高さをh1,h2とし、上流側端部24a及び下流側端部24b以外のベースパッド241の部分におけるニップ部N又はその仮想延長線Eに対する最大高さをh3とすると、h1≦h3、h2≦h3となるように構成している。このように構成することで、ベースパッド241の上流側端部24aと下流側端部24bは、ステー25の用紙搬送方向上流側及び下流側の各折り曲げ部と定着ベルト21との間に介在しないので、各折り曲げ部を定着ベルト21の内周面に近づけて配設することができる。これにより、定着ベルト21内の限られたスペース内でステー25をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー25の強度を確保することができるようになる。その結果、加圧ローラ22によるニップ形成部材24の撓みを防止でき、定着性の向上を図れる。
さらにステー25の強度を確保するために、本実施形態では、ステー25が、ニップ形成部材24と接触し用紙搬送方向(図2の上下方向)に延在するベース部25aと、そのベース部25aの用紙搬送方向上流側と下流側の各端部から加圧ローラ22の当接方向(図2の左側)に向かって延びる立ち上がり部25bとを有するように構成している。すなわち、ステー25に立ち上がり部25bを設けることで、ステー25が加圧ローラ22の加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
また、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の当接方向により長く形成する方が、ステー25の強度が向上する。従って、立ち上がり部25bの先端は、定着ベルト21の内周面に対し、できる限り近接していることが望ましい。しかし、回転中、定着ベルト21には大小なりとも振れ(挙動の乱れ)が生じるので、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に近づけすぎると、定着ベルト21が立ち上がり部25bの先端に接触する虞がある。特に、本実施形態のように、薄い定着ベルト21を用いている構成においては、定着ベルト21の振れ幅が大きいので、立ち上がり部25bの先端の位置設定には注意が必要である。
具体的に、本実施形態の場合、立ち上がり部25bの先端と定着ベルト21の内周面との加圧ローラ22の当接方向の距離dは、少なくとも2.0mm、望ましくは3.0mm以上に設定するのが好ましい。一方、定着ベルト21にある程度厚みがあって振れがほとんど無い場合は、距離dは0.02mmに設定することが可能である。なお、本実施形態のように、立ち上がり部25bの先端に反射部材26が取り付けられている場合は、反射部材26が定着ベルト21に接触しないように距離dを設定する必要がある。
このように、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に対し可能な限り近接するように配設することで、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の当接方向に長く配設することができる。これにより、小径の定着ベルト21を用いた構成においても、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
[基本動作]
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の基本動作について説明する。画像形成装置本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。定着ベルト21はニップ部Nで挟み込まれて回転し、ニップ部N以外では両端部でベルト保持部材40(フランジ)にガイドされ、走行する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印A1方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。そして、ハロゲンヒータ23によって加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから図2中の矢印A2方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材28の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
[保持部材]
図3は、定着ベルトの端部の構成を示す図である。同図中、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図を示す。なお、図3(a)〜(c)では、片側の端部の構成のみを図示しているが、反対側の端部も同様の構成となっているので、以下、図3に基づき片側の端部の構成についてのみ説明する。
図3(a),(b)に示すように、定着ベルト21の長手方向(回転軸方向)の端部側には保持部材としてのベルト保持部材40が挿入されており、このベルト保持部材40によって定着ベルト21の端部は回転可能に保持されている。また、本実施形態では、ベルト保持部材40にステー25の端部が固定され位置決めされている。
ベルト保持部材40は、定着ベルト21の端部から所定範囲まで内側に挿入される挿入部40aと、挿入部40aよりも大きい外径に形成された規制部40bと、定着装置の図示しない筐体に固定される固定部40dと、を有する。規制部40bは、少なくとも定着ベルト21の外径よりも大きく形成されており、定着ベルト21に軸方向の寄りが生じた場合にその寄り移動を規制する。また、図3(c)に示すように、挿入部40aはニップ部の位置(ニップ形成部材24を配設した位置)で開口したC字形に形成されている。
また、図3(a),(b)に示すように、定着ベルト21の端面とそれに対向するベルト保持部材40の規制部40bとの間には、定着ベルト21の端部を保護する保護部材としての環状のスリップリング41が設けられている。スリップリング41の材料としては、耐熱性に優れたいわゆるスーパーエンプラ、例えば、PEEK、PPS、PAI等を適用することが好ましい。
[保護部材]
図4に示すように、ベルト保持部材40の挿入部40aと規制部40bとの間には、外周側に開口する溝部40cが周方向に形成されており、この溝部40c内にスリップリング41が装着されている。スリップリング41は、ベルト保持部材40の挿入部40a側から挿入して溝部40c内に装着するが、ここでは、スリップリング41の内径D1は、溝部40cの挿入側の開口縁の外径D2(すなわち、本実施形態では、挿入部40aの外径)よりも小さく設定されている。
このため、スリップリング41を溝部40c内に装着するときは、スリップリング41を拡径するように変形させながら挿入部40aに挿入することで、スリップリング41が溝部40cの開口縁(挿入部40a)を乗り越えることができる。
また、図5に示すように、各スリップリング41の内径D1を、溝部40cの開口縁(挿入部40a)の外径D2よりも大きくした場合は、溝部40cへのスリップリング41の装着が容易となる。ただし、この場合は、定着ベルト21に軸方向の寄りが生じた場合に、定着ベルト21がスリップリング41の内径側に入り込み、ベルト保持部材40に当接してしまう可能性がある。従って、これを防止するには、図4に示すように、スリップリング41の内径D1を、溝部40cの開口縁(挿入部40a)の外径D2よりも小さく設定することが望ましい。
次に、スリップリングの作用・効果について説明する。定着ベルト21の回転中に、定着ベルト21がその軸方向の力を受けて片側へ寄り移動した場合、その端部(端面)21aはスリップリング41に突き当たる。スリップリング41は、ベルト保持部材40の外周に対し余裕を持って嵌められているため、定着ベルト21の端部21aがスリップリング41に当接した際に、スリップリング41は定着ベルト21と連れ回りする。これにより、定着ベルト21の端部21aがベルト保持部材40に摺擦することによる摩耗や破損を防止することができる。また、スリップリング41が連れ回りせず、静止している場合であっても同様に、定着ベルト21の端部21aがベルト保持部材40に摺擦することによる摩耗や破損を防止することができる。
このようにスリップリング41を設けることで、定着ベルト21の端部21aがベルト保持部材40に摺擦することによる摩耗や破損を防止することができる。
しかしながら、定着ベルト21の端部21aがスリップリング41に当接する際に、スリップリング41の定着ベルト21の端部21aに対向する対向面41aの凹凸が大きい、すなわち、平面度が悪いと、スリップリング41の対向面41aの凸部が定着ベルト21の端部21aと引っかかったり、引っかからなかったりしてしまう。これにより、スリップリング41が定着ベルト21と連れ回りしたりしなかったりするため、定着ベルト21の端部21aが引っかかりによる潰れや、定着ベルト21の端部21aが削れることによる破損が発生してしまうおそれがあった。
そこで、本実施形態では、スリップリング41の定着ベルト21の端部21aに対向する対向面41aの平面度は、定着ベルト21の端部21aの平面度より小さくした(凹凸がない)ものである。ここで、平面度とは、対向面41aの一番出っ張った部分と一番へこんだ部分の差をいい、値が小さいほど幾何学的に正しい平面であることを示す値である。
すなわち、スリップリング41の対向面41aの平面度が定着ベルト21の端部21aの平面度より大きい場合は、スリップリング41の対向面41aの凸部が定着ベルト21の端部21aへ局部的に当り、これにより定着ベルト21の端部21aに応力集中が発生し、定着ベルト21の端部潰れが発生しやすい状態となってしまう。
一方、スリップリング41の平面度が良好である場合は、定着ベルト21の端部21aに対向面41aの広い範囲で当接するため、局部的な応力集中は発生せずに、応力が緩和され、定着ベルト21の端部21aの潰れを防止することができる。
同様に、スリップリング41の表面粗さが大きいと、スリップリング41の粗い対向面41aが定着ベルト21の端部21aと引っかかったり、引っかからなかったりしてしまう。これにより、スリップリング41が定着ベルト21と連れ回りしたりしなかったりするため、定着ベルト21の端部21aが引っかかりによる潰れや、定着ベルト21の端部21aが削れることによる破損が発生してしまうおそれがあった。
そこで、上記のように平面度の関係とともに、または、これに替えて、スリップリング41の定着ベルト21の端部21aに対向する対向面41aの表面粗さは、定着ベルト21の端部21aの表面粗さより小さくすることが好ましい。これにより、定着ベルト21の端部21aに対向面41aの広い範囲で当接するため、局部的な応力集中は発生せずに、応力が緩和され、定着ベルト21の端部21aの潰れを防止することができる。
なお、表面粗さは、例えば、算術平均粗さ[Ra]であるが、平面度や表面粗さの評価方法、規格等は特に限られるものではなく、同一の評価方法、規格での比較結果が上記の関係を満たすものであればよい。
以上説明した本実施形態に係る定着装置によれば、定着ベルト21の回転時において、定着ベルト21の端部21aとスリップリング41とを均等に当接させて、圧力分散を図り、不均一な回転を防止することで、定着ベルト21の端部21aの損傷を防止することができる。
また、スリップリング41を摩擦係数の低い材質で形成したり、摩擦係数を低くする処理を施したりすることで、定着ベルト21の端部の摩耗や破損防止に効果的である。
また、スリップリング41の対向面41aにシリコーンオイル等の潤滑剤を塗布するようにしても良い。この場合も、対向面41aで定着ベルト21が受ける剪断力が低下し、ベルト端部の摩耗や破損をより確実に防止することが可能となる。また、潤滑剤を定着ベルト21の端部21aに塗布しても同様の効果が得られる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、本発明を適用可能な定着装置は、上記実施形態の定着装置に限らず、図6に示すように、ハロゲンヒータ23を複数本備えた定着装置に本発明を適用することも可能である。この場合、ハロゲンヒータ23ごとに発熱領域を異ならせることで、種々の幅の用紙幅に対応した範囲で定着ベルト21を加熱することができる。
また、図示は省略するが、定着ベルト21の軸方向両端部には、定着ベルト21とハロゲンヒータ23との間に、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設した定着装置とすることも好ましい。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
また、本発明に係る定着装置は、図1に示すカラーレーザープリンタに限らず、モノク
ロ画像形成装置や、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機
等に搭載することも可能である。
1 画像形成装置
3 露光部
4Y,4M,4C,4K 作像部
5Y,5M,5C,5K 感光体ドラム
12 給紙部
20 定着装置
21 定着ベルト
21a 端部(端面)
22 加圧ローラ
22a 芯金
22b 弾性層
22c 離型層
23 ハロゲンヒータ
24 ニップ形成部材
240 摺動シート(低摩擦シート)
241 ベースパッド
25 ステー
25a ベース部
25b 立ち上がり部
26 反射部材
27 温度センサ
28 分離部材
40 ベルト保持部材
40a 挿入部
40b 規制部
40c 溝部
40d 固定部
41 スリップリング
41a 対向面
75 帯電部
76 現像部
77 クリーニング部
78 中間転写ベルト
79Y,79M,79C,79K 1次転写バイアスローラ
80 中間転写クリーニング部
82 2次転写バックアップローラ
83 クリーニングバックアップローラ
84 テンションローラ
85 中間転写ユニット
89 2次転写ローラ
90 シート反転装置
97 給紙ローラ
98 レジストローラ対
99 排紙ローラ対
100 スタック部
101 ボトル収容部
102Y,102M,102C,102K トナーボトル
P 用紙
T トナー画像
特開2004−286922号公報 特許第2861280号公報 特開2007−334205号公報 特開2007−233011号公報 特開2009−288284号公報

Claims (4)

  1. 回転可能な無端状の定着部材と、
    前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、
    前記定着部材の内側に配設され、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、
    前記定着部材の端部側で該定着部材を回転可能に保持する保持部材と、
    前記保持部材と前記定着部材の端部との間に配設される保護部材と、を備えた定着装置において、
    前記保護部材の前記定着部材の端部に対向する面の平面度は、前記定着部材の端部の平面度よりも小さいことを特徴とする定着装置。
  2. 回転可能な無端状の定着部材と、
    前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、
    前記定着部材の内側に配設され、前記定着部材を介して前記加圧部材に当接して前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、
    前記定着部材の端部側で該定着部材を回転可能に保持する保持部材と、
    前記保持部材と前記定着部材の端部との間に配設される保護部材と、を備えた定着装置において、
    前記保護部材の前記定着部材の端部に対向する面の表面粗さは、前記定着部材の端部の表面粗さよりも小さいことを特徴とする定着装置。
  3. 前記保護部材の前記定着部材の端部に対向する面の表面粗さは、前記定着部材の端部の表面粗さより小さいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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