JP5750869B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5750869B2
JP5750869B2 JP2010250725A JP2010250725A JP5750869B2 JP 5750869 B2 JP5750869 B2 JP 5750869B2 JP 2010250725 A JP2010250725 A JP 2010250725A JP 2010250725 A JP2010250725 A JP 2010250725A JP 5750869 B2 JP5750869 B2 JP 5750869B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
recording medium
pressure
fixing device
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010250725A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012103402A (ja
Inventor
俊彦 下川
俊彦 下川
吉川 政昭
政昭 吉川
荒井 裕司
裕司 荒井
哲生 徳田
哲生 徳田
嘉紀 山口
嘉紀 山口
豊 池淵
豊 池淵
有信 吉浦
有信 吉浦
石井 賢治
賢治 石井
岩谷 直毅
直毅 岩谷
高木 啓正
啓正 高木
卓弥 瀬下
卓弥 瀬下
高広 今田
高広 今田
後藤 創
創 後藤
吉永 洋
洋 吉永
一平 藤本
一平 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2010250725A priority Critical patent/JP5750869B2/ja
Publication of JP2012103402A publication Critical patent/JP2012103402A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5750869B2 publication Critical patent/JP5750869B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。さらに詳述すると、像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録紙(用紙、記録材、記録媒体ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録紙上のトナー画像を定着する過程により成立している。
定着装置では、対向するローラもしくはベルトもしくはそれらの組み合わせにより構成された定着部材及び加圧部材が当接してニップ部を形成するように配置されており、該ニップ部に記録紙を挟みこみ、熱および圧力を加え、トナー像を記録紙上に定着することを行っている。
例えば、熱源としての加熱ヒータを有した加熱ローラおよび表層にゴム層が設けられた定着ローラを内包した定着ベルト(定着部材)と、定着ベルトに当接する加圧ローラ(加圧部材)との間に形成されるニップ部に、トナー転写済みの記録紙を通過させる過程で、転写されたトナー像を加熱および加圧して定着するベルト定着方式の定着装置が知られている。
また、近年、定着ローラを有さず、定着ベルトの内面側に摺接して定着ベルトを介して加圧ローラとニップ部を形成する当接部材(ニップ形成部材、固定部材)を有する定着装置が開発されている(例えば、特許文献1)。
ところで、画像形成装置の定着装置においては、ニップ部に記録紙を通過させる際、定着部材と加圧部材とは、記録紙の通過領域外に相当する定着部材と加圧部材の両端部側でしか接触しないため、摩擦抵抗が低減するという問題があった。これにより、定着部材および加圧部材による記録紙の搬送力が低下して、定着部材と加圧部材との間にスリップが発生し、画像ノイズに繋がるという問題があった。
この問題対し、例えば、特許文献2には、加熱ローラおよび加圧ベルトにそれぞれ、記録材の通過範囲外に相当する幅方向の両端部に、記録材の通過範囲内に相当する幅方向中央部の表面の摩擦係数よりも大きな摩擦係数を有するグリップ部を設け、加熱ローラのグリップ部と加圧ベルトのグリップ部との間の摩擦抵抗を向上することで、記録材の通過不良を防止する定着装置が開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載の技術のように、グリップ部を設けて摩擦抵抗を向上させるようにしても、特に、特許文献1のように、定着ベルトの内面側に摺接して定着ベルトを介して加圧ローラとニップ部を形成する当接部材を有する定着装置においては、加圧ローラによる定着ベルト搬送力(すなわち、ニップ部における加圧ローラ表面と定着ベルト表面に働く摩擦力)が十分に確保できない場合、ベルトスリップが生じるという問題が残されていた。
そこで本発明は、当接部材の通紙領域外端部を、加圧部材表面の円弧形状に沿った形状とすることにより、加圧部材と定着部材との接触面積を向上させ、加圧部材による定着部材の搬送力(定着ベルト連れ周り力)を確保し、ベルトスリップなどの不具合を防止して、高品質の画像形成を行うことができる定着装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1に記載の定着装置は、所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融するとともに、可撓性を有する無端状の定着部材と、該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材と、を備え、当接部材は、記録媒体の搬送方向に直交する記録媒体の幅方向における、記録媒体通過領域の内と外とでは、断面形状が異なるとともに、記録媒体通過領域外では加圧部材の形状に略沿った形状を有し、かつ、当接部材のうち加圧部材の形状に略沿った形状を有する部分を別体として取り外し可能としたものである。
また、請求項2に記載の定着装置は、所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融するとともに、可撓性を有する無端状の定着部材と、該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材と、を備え、当接部材は、記録媒体の搬送方向に直交する記録媒体の幅方向における、記録媒体通過領域の内と外とでは、断面形状が異なるとともに、記録媒体通過領域外では加圧部材の形状に略沿った形状を有し、かつ、当接部材の記録媒体通過領域外に、圧力検知手段を備えるものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の定着装置において、当接部材は、記録媒体通過領域内の搬送方向の下流側において、加圧部材側に突起した凸部を有するものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の定着装置において、凸部の搬送方向の上流側に、加圧部材の曲率に沿った曲部を有するものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1からまでのいずれかに記載の定着装置において、定着部材の内周側に、加圧部材の対向位置に支持され、かつ熱源により加熱される加熱部材を備えるものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1からまでのいずれかに記載の定着装置において、当接部材の加圧部材の形状に略沿った形状を有する部分が、弾性体で形成されているものである。
また、請求項に記載の画像形成装置は、記録媒体に対して画像を形成する画像形成部と、該画像形成部にて画像が形成された記録媒体に対して定着処理を行う定着部と、を備えた画像形成装置において、定着部として請求項1からまでのいずれかに記載の定着装置を備えるものである。
本発明によれば、記録紙の分離性および加圧部材による定着部材の搬送力を向上させることにより、ベルトスリップの発生を防いで、高品質の画像形成を行うことができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置の記録媒体通過領域における断面構成図である。 本実施形態に係る定着装置の記録媒体通過領域外における断面構成図である。 ニップ形成部材の一例を示す模式図である。 端部が別部材で構成されたニップ形成部材の一例を示す模式図である。 圧力検知手段を備えたニップ形成部材の断面図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図6に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る定着装置(20)は、所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融するとともに、可撓性を有する無端状の定着部材(定着ベルト21)と、該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材(加圧ローラ31)と、定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(ニップ形成部材23)と、を備え、当接部材は、記録媒体通過領域外の幅方向端部が、加圧部材の形状に略沿った形状(加圧部材当接部24a)を有するものである。
(画像形成装置の構成・動作)
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y,102M,102C,102Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y,4M,4C,4Kが並設されている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部(不図示)等が配設されている。
そして、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、不図示の駆動モータによって図1中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程)。
その後、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、現像部76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程)。このとき、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程)。
最後に、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、画像形成装置1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置(定着部)20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
(定着装置の構成)
次に、図2および図3を参照して、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。なお、図2は、定着装置20の記録媒体通過領域における断面図、図3は、記録媒体通過領域外(軸方向における両端部側)における断面図を示している。
定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21、加圧部材としての加圧ローラ31、熱源としてのヒータ25、加熱部材としての加熱パイプ22、定着ベルト21を介して加圧ローラ31と当接してニップ部を形成するニップ形成部材23、圧力検知手段としてのロードセル26(図6)、等で構成される。
定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、矢印方向(反時計方向)に回転(走行)する。定着ベルト21は、基材上に弾性層、離型層が順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
定着ベルト21の基材は、層厚が20〜70μmであって、ニッケル、ステンレス等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料で形成されている。また、定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、ニップ部における定着ベルト表面の微小な凹凸が形成されなくなり、記録媒体P上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。
また、定着ベルト21の離型層は、層厚が10〜50μmであって、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナー(トナー像)Tに対する離型性(剥離性)が確保される。
また、定着ベルト21の直径は15〜120mmになるように設定されている。なお、本実施形態では、定着ベルトの直径が30mmに設定されている。
定着ベルト21の内部(内周面側)には、加熱パイプ22、ニップ形成部材23、ヒータ25等が固設されている。定着ベルト21は、ニップ形成部材23に押圧されて、加圧ローラ31との間にニップ部を形成する。
加熱パイプ22は、定着ベルト21の内周面に対向するように定着装置20の側板に固定されている。材料としては、アルミニウム、鉄、ステンレス等の熱伝導性を有する金属(金属熱伝導体)を用いることが好ましい。このように、加熱パイプ22を設けた定着装置20とすることで、ヒータ25からの輻射を一旦パイプ加熱に変換後、熱伝達によって定着ベルト21を加熱するので、熱応答が適正になり、定着ベルト表面上の温度制御を容易にすることができる。また、走行中の定着ベルト21の形状を加熱パイプ22に沿って安定させることができる。
ヒータ25は、ハロゲンヒータやカーボンヒータであって、その両端部が定着装置20の側板に固定されている。そして、画像形成装置1の電源部により出力制御されたヒータ25の輻射熱によって、加熱パイプ22が加熱される。さらに、加熱パイプ22によって定着ベルト21が全体的に加熱されて、加熱された定着ベルト21の表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられる。なお、ヒータ25の出力制御は、定着ベルト表面に対向するサーミスタ等の温度センサによるベルト表面温度の検知結果に基づいておこなわれ、このようなヒータの出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
また、定着ベルト21と加熱パイプ22とのギャップδは、0mmより大きく0.2mm以下とすることが好ましい(0mm<δ≦0.2mm)。このギャップに、シリコーンオイルやフッ素グリスなどの潤滑剤が塗布されており、磨耗が低減される。
このギャップδの範囲においては、加熱パイプ22の過昇温が抑制できることがわかっている。加熱パイプ22の幅方向加熱範囲内では、加熱範囲内のパイプが熱膨張し、内周長としては剛性のある定着ベルト21とのギャップが最小限になるからである。
加圧ローラ31は、直径が30mmであって、中空構造の芯金上に弾性層を形成したものである。加圧ローラ31の弾性層は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層の表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。加圧ローラ31は定着ベルト21に圧接して、双方の部材間に所望のニップ部を形成する。また、加圧ローラ31には駆動機構の駆動ギアに噛合するギアが設置されていて、加圧ローラ31は矢印方向(時計方向)に回転駆動される。また、加圧ローラ31は、その幅方向両端部が定着装置20の側板に軸受を介して回転自在に支持されている。なお、加圧ローラ31の内部に、ハロゲンヒータ等の熱源を設けることもできる。
ここで、加圧ローラ31は、通紙領域外にグリップ部を有している。グリップ部の機能としては、記録媒体Pの通過如何に関わらず、常に定着ベルト21と圧接して連れ回すことである。離型性を高めるため、一般に記録媒体Pの通過領域内にはPFA等の材料が設けられるが、グリップ部には記録媒体Pは通過しないため、例えばゴム層をむき出しにして定着ベルトとの摩擦力を上げることもできる。
ニップ形成部材23は、定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接し、ニップ部を形成する部材であり、その全長が加圧ローラ31と略同等で、通紙領域幅よりも長く構成される。ここで、本願発明者らは、本実施形態に係る定着装置20のように、ニップ形成部材を有する定着装置において、ニップ形成部材の用紙搬送方向下流に突起部(凸部23a)を備えることで、用紙分離性を確保することができることを知見した。一方で、このようにニップ形成部材に突起部を有する構成とすると、定着ベルト走行軌跡の屈曲箇所が結果的に追加され、定着ベルトを回転させるための力が増加し、加圧ローラの定着ベルト搬送力(ニップ部における加圧ローラ表面と定着ベルト表面にはたらく摩擦力)が十分でないとベルトスリップが生じるおそれがあることを知見した。
そこで、本実施形態に係る定着装置20は、図2〜図4に示すように、ニップ形成部材23の通紙領域内の断面形状と、通紙領域外の断面形状とが異なるようにしたものである。なお、図4は、ニップ形成部材23の斜視図を示している。すなわち、通紙領域内では、図2、図4に示すように、用紙の分離性を確保するため、ニップ部出口(通紙方向下流に)凸部23aが設けられている。また、加圧ローラのグリップ部と対向する領域でもある通紙領域外では、図3、図4に示すように、加圧ローラ表面の円弧形状と同等、もしくは定着ベルトの厚み分だけ曲率を大きくした形状(加圧部材当接部24aと呼ぶ)を有するものである。なお、通紙領域内のニップ部における用紙搬送方向下流側であって凸部23aの上流側についても加圧ローラの曲率に沿った曲部形状(曲部23b)としている。
このようにすることにより、通紙領域内では、用紙の分離性を確保しつつニップを行うことができ、かつ、通紙領域外では、加圧ローラグリップ部と定着ベルトの接触面積が向上し、定着ベルト21を連れ回すための摩擦力を十分確保できるものである。
また、ニップ形成部材23は形状が複雑であるため、その材質としては、例えば、耐熱性のポリアミドイミドや液晶ポリマーなどの樹脂成形品を用いることが好ましい。さらに、図5に示すように、通紙領域外の、加圧ローラグリップ部に対向する形状部分(すなわち、加圧部材当接部24aに相当する部分)を別部材(加圧部材当接部)24bとして構成することも好ましい。
ニップ形成部材23および加圧ローラ31は、最大通紙幅より長い全長を持つので、製造上の部品ばらつきにより両端部で当接距離偏差が生じることがある。その結果、幅方向においてニップ部の面圧偏差およびニップ幅偏差が生じることがある。そこで、図5に示したように、ニップ形成部材両端部の加圧ローラグリップ部に対向する形状部分だけは別体にすることで、両端部における当接距離を定着装置ごとに調整することができ、ニップ幅偏差および面圧偏差を緩和することができる。
また、加圧部材当接部24a、または別部材24bを弾性体で形成することも好ましい。このように、ニップ形成部材両端部の加圧ローラ当接部を弾性体にすることにより、加圧ローラ31と定着ベルト21との密着性が向上し、より効果的にベルトスリップなどの不具合を防止することができる。
さらに、図6のニップ形成部材の断面図に示すように、別部材24bとニップ形成部材(本体側)23との間に、例えば、ロードセルなどの圧力検知手段26を設けることも好ましい。
加圧ローラ31は、経時使用で硬度低下を避けることができず、結果的にニップ部の圧力が低下していき、最終的にはトナー定着に必要な圧力を確保できなくなる場合がある。そこで、ニップ形成部材端部にロードセル(圧力検知手段)を備え、随時、両端部の面圧監視を行うことにより、加圧ローラ31の経時使用による硬度低下などで面圧が低下し、トナー定着が不十分になる前に、加圧ローラ31を個々の寿命で交換することが可能となる。
(定着装置の動作)
以下、上述のように構成された定着装置20の動作について簡単に説明する。
画像形成装置1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、加圧ローラ31の回転駆動が開始される。これにより、加圧ローラ31との摩擦力によって、定着ベルト21も従動回転する。
その後、給紙部12から記録媒体Pが給送されて、2次転写ローラ89の位置で、記録媒体P上に未定着のカラー画像が担持(転写)される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、ガイド板に案内されながら搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。
そして、ヒータ25および加熱パイプ22によって加熱された定着ベルト21による加熱と、定着ベルト21およびニップ形成部材23と、加圧ローラ31との押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、ニップ部から送出された記録媒体Pは搬送される。
以上説明した構成による定着装置20を備えた画像形成装置(図1)により、ベルトスリップなどが原因で発生する引きずり画像などが生じず、トナー定着性が確保された高品質の画像形成を行う画像形成装置とすることができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、上記実施形態では、熱源としてハロゲンヒータを用いた定着装置を例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば、熱源として定着ニップ部にセラミックヒータを用いた定着装置や、熱源として誘導加熱手段(IHコイル)を用いて定着ベルトを外部から加熱する定着装置にも適用することができる。
1 画像形成装置
3 露光部
4Y,4M,4C,4K 作像部
5Y,5M,5C,5K 感光体ドラム
12 給紙部
20 定着装置
21 定着ベルト
22 加熱パイプ
23 ニップ形成部材
23a 凸部
23b 曲部
24a 加圧部材当接部
24b 別部材(加圧部材当接部)
25 ヒータ
26 ロードセル
31 加圧ローラ
75 帯電部
76 現像部
77 クリーニング部
78 中間転写ベルト
79Y,79M,79C,79K 第1転写バイアスローラ
80 中間転写クリーニング部
82 2次転写バックアップローラ
83 クリーニングバックアップローラ
84 テンションローラ
85 中間転写ユニット
89 2次転写ローラ
97 給紙ローラ
98 レジストローラ対
99 排紙ローラ対
100 スタック部
101 ボトル収容部
102Y、102M、102C、102K トナーボトル
L レーザ光
P 記録媒体
T トナー像
特開2010―96782号公報 特開2008−165102号公報

Claims (7)

  1. 所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融するとともに、可撓性を有する無端状の定着部材と、
    該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材と、を備え、
    前記当接部材は、記録媒体の搬送方向に直交する記録媒体の幅方向における、記録媒体通過領域の内と外とでは、断面形状が異なるとともに、記録媒体通過領域外では前記加圧部材の形状に略沿った形状を有し、
    かつ、前記当接部材のうち前記加圧部材の形状に略沿った形状を有する部分を別体として取り外し可能としたことを特徴とする定着装置。
  2. 所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融するとともに、可撓性を有する無端状の定着部材と、
    該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材と、を備え、
    前記当接部材は、記録媒体の搬送方向に直交する記録媒体の幅方向における、記録媒体通過領域の内と外とでは、断面形状が異なるとともに、記録媒体通過領域外では前記加圧部材の形状に略沿った形状を有し、
    かつ、前記当接部材の記録媒体通過領域外に、圧力検知手段を備えることを特徴とする定着装置。
  3. 前記当接部材は、記録媒体通過領域内の前記搬送方向の下流側において、前記加圧部材側に突起した凸部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記凸部の前記搬送方向の上流側に、前記加圧部材の曲率に沿った曲部を有することを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  5. 前記定着部材の内周側に、前記加圧部材の対向位置に支持され、かつ熱源により加熱される加熱部材を備えることを特徴とする請求項1からまでのいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記当接部材の前記加圧部材の形状に略沿った形状を有する部分が、弾性体で形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の定着装置。
  7. 記録媒体に対して画像を形成する画像形成部と、
    該画像形成部にて画像が形成された前記記録媒体に対して定着処理を行う定着部と、を備えた画像形成装置において、
    前記定着部として請求項1からまでのいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2010250725A 2010-11-09 2010-11-09 定着装置および画像形成装置 Expired - Fee Related JP5750869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010250725A JP5750869B2 (ja) 2010-11-09 2010-11-09 定着装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010250725A JP5750869B2 (ja) 2010-11-09 2010-11-09 定着装置および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012103402A JP2012103402A (ja) 2012-05-31
JP5750869B2 true JP5750869B2 (ja) 2015-07-22

Family

ID=46393897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010250725A Expired - Fee Related JP5750869B2 (ja) 2010-11-09 2010-11-09 定着装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5750869B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014174383A (ja) 2013-03-11 2014-09-22 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP6337522B2 (ja) * 2014-03-04 2018-06-06 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4052035B2 (ja) * 2002-06-26 2008-02-27 富士ゼロックス株式会社 定着装置
JP2004145368A (ja) * 2004-01-27 2004-05-20 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置
JP2005242111A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Oki Data Corp 定着装置
JP2008015398A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Fuji Xerox Co Ltd ベルト定着装置
JP5091885B2 (ja) * 2009-02-12 2012-12-05 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012103402A (ja) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5669010B2 (ja) 定着装置及びその定着装置を備えた画像形成装置
JP6857324B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP5381746B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6361269B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5747502B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5549160B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5299690B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6069950B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2011064767A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2014013377A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2014056154A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2012145633A (ja) 定着装置と画像形成装置
JP6462204B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2014002306A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2024023903A (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP2013057896A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5750869B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6886638B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP5818180B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2018146706A (ja) 定着装置、画像形成装置
JP5686288B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2013186300A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5541612B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP2014026072A (ja) 定着装置およびこれを用いた画像形成装置
JP2013178327A (ja) 定着装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140610

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150421

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150504

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5750869

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees