JP2019002306A - 密閉型圧縮機およびこれを用いた機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクティングロッドとピストンピンの間の潤滑性を向上した密閉型圧縮機及びこれを備える機器を提供する。【解決手段】潤滑油を貯留した密閉容器と、往復動可能でピストンピンを設けたピストンと、ピストンピンの軸方向に延在するピストンピン軸方向潤滑油通路と、ピストンピンの周方向に延在するピストンピン周方向溝と、を有する密閉型圧縮機。【選択図】 図1

Description

本発明は、密閉型圧縮機およびこれを用いた機器に関する。
関連する密閉型圧縮機として例えば特開平7−224761号公報に示されたものが知られている。この密閉型圧縮機はピストンとクランクシャフトを備えたレシプロ圧縮機であり、コネクティングロッドとピストンの連結にピストンピンを用いた構成となっている。ピストンピン59の圧縮負荷のかからない位置に摺動方向と直交するように配設した油溝3を配するとともに(段落0018、図3,4)、クランクシャフト54を軸支する軸受55の摺動部とシリンダボア部56を連通する油穴1を有している。
特開平7−224761号公報
特許文献1は、ピストンピンとコネクティングロッド間の潤滑はピストンピンの軸方向に設けられた油溝3のみで行う構成であるために、ピストンピン周方向には潤滑油が十分に行き届かない虞がある。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、潤滑油を貯留した密閉容器と、往復動可能でピストンピンを設けたピストンと、前記ピストンピンの軸方向に延在するピストンピン軸方向潤滑油通路と、前記ピストンピンの周方向に延在するピストンピン周方向溝と、を有する密閉型圧縮機である。
実施例1の圧縮機の縦断面図である。 実施例1の圧縮機のシリンダ近傍の断面図斜視図である。 実施例1の圧縮機のシリンダ近傍の断面図である。 実施例1の圧縮機のピストンの上面図である。 実施例2のピストンピン斜視図である。 実施例3のピストンピン斜視図である。 実施例3のピストンピンの側面図である。 実施例4のピストンピン斜視図である。
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照しつつ説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。
本発明の各種の構成要素は必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、一の構成要素が複数の部材から成ること、複数の構成要素が一の部材から成ること、或る構成要素が別の構成要素の一部であること、或る構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複すること、などを許容する。
図1は、本実施例の密閉型圧縮機50の縦断面図、図2は本実施例の密閉型圧縮機50のシリンダ1近傍の断面斜視図、図3は本実施例の密閉型圧縮機50のシリンダ1近傍の断面図であり、潤滑油の流れ方向を説明するものである。図4は本実施例の密閉型圧縮機50のピストン4の上面図である。図3中の太線矢印は潤滑油の供給される方向を示す。
密閉型圧縮機50は、電動要素30、圧縮要素20、及び潤滑油35を密閉容器3内に収納している。
[電動要素30]
密閉型圧縮機50は、ステータ5及びロータ6からなる電動要素30を有している。
ステータ5とロータ6とは、シリンダ1、ピストン4、コネクティングロッド2、及びピストンピン43より下側に位置している。
ステータ5には巻線が巻回されており、巻線に電流を流して電動要素30を駆動させるとロータ6が回転運動を始める。ロータ6はクランクシャフト7に接続しており、ロータ6が回転運動すると、クランクシャフト7はロータ6と共に回転運動を行う。
[圧縮要素20]
密閉型圧縮機50は、クランクシャフト7、コネクティングロッド2、ピストン4及びピストンピン43、シリンダ1並びにシリンダブロック17からなる圧縮要素20を有している。
[クランクシャフト7]
クランクシャフト7の下端は密閉容器3内の下部に貯留する潤滑油35に浸っており、上端にはクランクシャフト7の回転軸とは異なる位置(回転軸から偏心した位置)に設けられたクランクピン7aが配されている。このため、クランクシャフト7が回転すると、クランクピン7aはクランクシャフト7の回転軸周りを公転する(偏心運動する)。また、クランクシャフト7は、クランクシャフト7の回転に伴って潤滑油35をクランクピン7aに汲み上げることができる。潤滑油を汲み上げる構成は種々公知のものを採用できるが、その一例としては潤滑油35側に円柱状の空洞を設けることを挙げられる。クランクシャフト7が回転すると、空洞内の潤滑油35がクランクシャフト7との摩擦によって回転運動し、その遠心力が潤滑油35を汲み上げることができる。その他の例としては、クランクシャフト7の外周又はクランクシャフト7の外周に対向する静止軸受にらせん状の溝を設けることが挙げられる。軸又は軸受壁面とらせん溝内の潤滑油35との間には、クランクシャフト7の回転時、速度差に起因する摩擦が生じる。この摩擦力を駆動力として、らせん溝内の潤滑油がらせん溝に沿って上昇する。
クランクピン7aは、クランクシャフト7から繋がる中空のピン部中繰り7fを有しており、クランクシャフト7の回転によって上昇した潤滑油は、ピン部中繰り7f内にまで達する。ピン部中繰り7fにはクランクピン7aの外周面と繋がる通路が配されており、潤滑油の一部はクランクピン7aのうち後述する大端部2bとの間に供給され、他の一部はクランクピン7a上端側から噴出して後述するピストン凹部4aなどに供給される。
[コネクティングロッド2]
コネクティングロッド2は、中空円環の形状の大端部2b及び小端部2cと、これら円環を繋ぐ棒状の腕部2dとを有している。大端部2bにはクランクシャフト7のクランクピン7aが嵌合し、これによって大端部2bとクランクピン7aが接続する。小端部2cにはピストン4に挿入されたピストンピン43が嵌合し、これによって小端部2cとピストン4とが接続する。腕部2dはピストン4の下死点側の開口を介して大端部2bと小端部2cとを繋いでいる。
このように、クランクピン7aが大端部2bの円環内に位置し、ピストンピン43が小端部2cの円環内に位置している。クランクピン7a、ピストンピン43はそれぞれ略円筒形状であり、大端部2b及び小端部2cそれぞれの円環内周(内のり)の径に比してやや小さい。このため、クランクピン7a及びピストンピン43は大端部2b及び小端部2cそれぞれに略嵌合するとともに、比較的自由に動くことができる。
腕部2d内には、大端部2bの内周と小端部2cの内周とを繋ぐ連通穴2aが配されている。連通穴2aには、ピン部中繰り7fに配されているとクランクピン7aの外周面とを繋ぐ通路から、クランクピン7aの外周面と大端部2bとの間に潤滑油が供給される。この潤滑油は、さらに連通穴2aを通って小端部2cへ供給され、小端部2cとピストンピン43との間を潤滑する。
[ピストンピン43及びピストン4]
円筒状の形状を有するピストン4は、シリンダ1内を摺動可能に配されている。このため、ピストン4の運動方向はシリンダ1に設けられた円筒状の空間に限定されており、クランクピン7aの公転に伴って、コネクティングロッド2はピストンピン43を軸にして揺動運動を行う。このようにして、クランクピン7aの公転運動をピストン4のシリンダ1内における往復運動に変換することとなる。本実施例におけるピストン4の往復動方向は、略水平方向である。
ピストンピン43の形状は、上下方向に軸を有する略円筒形状である。ピストンピン43は、周方向の油溝であるピストンピン周方向溝43aと、軸方向の油溝であるピストンピン軸方向潤滑油通路43bを有している。ピストンピン周方向溝43aは、小端部2cの内周に対向する位置に設けられており、ピストンピン周方向溝43aはピストンピン軸方向潤滑油通路43bと交差している。本実施例では、ピストンピン周方向溝43aは、ピストンピン43の周方向まわり1周に亘っている。このように1周丁度にすると加工上好ましいが、1周未満にしても良いし、らせん状に形成して1周超にしてもよい。
ピストン4上面には、ピストン4外周面よりも低くなっている(凹んでいる)ピストン凹部4aが設けられている。ピストン凹部4aは、ピストンピン43が挿入されるピストンピン挿入穴4bの周囲に設けられている。ピストン凹部4aは、ピストン4が少なくとも下死点に位置する間は、シリンダ1から一部又は全部が露出することができる。本実施例ではピストン凹部4aの形状を略矩形形状としているが、その形状は特に限定されない。ピストン4上面に降り注いだ潤滑油の一部は、ピストン凹部4aに捕集され、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bに流入することができる。ピストンピン軸方向潤滑油通路43bの上端は、ピストン4の上面視で観察可能である。すなわち、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bは、ピストン4の上面に繋がっている(連通している)。
連通穴2aを通過した潤滑油は、小端部2cの内周に供給され、ピストンピン周方向溝43aおよびピストンピン軸方向潤滑油通路43bのうち、主にピストンピン周方向溝43aに供給される。これにより、ピストンピン43と小端部2cとの間が潤滑される。この潤滑油はさらに、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bによって上方向や下方向に案内され、ピストンピン43とピストン4との間も潤滑する。
また、ピン部中繰り7fの上端から遠心力によって周囲に飛散した潤滑油の一部は、ピストン凹部4aに供給される。ピストン凹部4aは油溜めとしての機能を有し、ピストン凹部4aに到達した潤滑油は、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bを通ってピストンピン43とピストン4との潤滑を行うことができる。
[シリンダ1]
シリンダ1は、ピストン4が摺動する円筒状の空間が形成された部材である。シリンダ1の一端にはシリンダブロック17が配されており、他端には往復摺動可能にピストン4が配されている。
シリンダヘッド10には吸入穴と吐出穴(図示せず)とが設けられており、ピストン4が往復動すると、これらを通じてシリンダ1内へ冷媒を吸入したりシリンダ1内からの圧縮冷媒の吐出を行うことができる。
[潤滑油の供給]
連通穴2aを通過した潤滑油は、小端部2cに向かい、ピストンピン周方向溝43aに達する。また、ピン部中繰り7fの上端より飛散した潤滑油の一部はピストン4やシリンダ1の上面に降りかかる。シリンダ1上面に降りかかった潤滑油の一部はピストン4の上面に滴下してピストン凹部4aに集まり、ピストン凹部4aと連通するピストンピン軸方向潤滑油通路43bのうち、ピストンピン周方向溝43aよりも上側に位置する上側溝43b1によって案内されて下方へと流れる。
小端部2cとピストンピン43との間の潤滑は、連通穴2aを通過した潤滑油とピストン4又はシリンダ1の上面に降りかかった潤滑油との双方によりなされる。この際、ピストンピン周方向溝43aは上側溝43b1と繋がっているため、両者の間の潤滑油の行き来が行われやすい。
ピストンピン周方向溝43aによって小端部2c付近に給油可能ではあるが、小端部2cのうち上下方向に離れた領域への給油は、不足しやすい。本実施例のように上側溝43b1を設けることで、連通孔2aを通過した潤滑油とピストン4又はシリンダ1の上面に降りかかった潤滑油との双方により、ピストンピン周方向溝43aから上方向に離れた領域への給油が可能となるから、潤滑性が向上する。
さらに本実施例では、ピストンピン周方向溝43aは、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bのうち、ピストンピン周方向溝43aより下側に位置する下側溝43b2とつながっている。このため、連通穴2aを通過した潤滑油とピストン4又はシリンダ1の上面に降りかかった潤滑油との双方は、ピストン4の下面へと給油されるため、ピストン4の下面とシリンダ1間の潤滑性を向上することができる。
上側溝43b1と下側溝43bは、本実施例のように両方が設けられていることが好ましいが、片方のみでもよい。
本実施例では、上側溝43b1と下側溝43b2とは、ピストンピン周方向溝43aの同一の点を起点としているが、異なる点を起点としても良い。すなわち、本実施例では、ピストンピン周方向溝43aとピストンピン軸方向潤滑油通路43bの交点は、4つの方向に溝が延びる点として形成されているが、3つの方向に溝が延びる点として形成されても良い。
なお、本実施例では、ピストンピン周方向溝43aをピストンピン43に設けたが、小端部2cに設けても良い。すなわち、小端部2cとピストンピン43との間に空隙が生じればよい。
本実施例の密閉型密閉型圧縮機50は、冷蔵庫、空気調和器、冷凍サイクル等、さまざまな機器に適用できる。
本実施例の構成は、次の点を除き実施例1と同様にできる。図5は本実施例のピストンピン43の斜視図である。ピストンピン43には実施例1と同様にピストンピン周方向溝43aが形成されているが、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bに代えて又は追加して、ピストンピン43の軸方向にピストンピン軸方向平面カット43cが形成されている。ピストンピン軸方向平面カット43cは、軸方向略円形のピストンピン43の円の一部を弦として切り取って加工したものである。このピストンピン43を図4に示したピストン4に組み込むと、ピストンピン挿入穴4bの内周面とピストンピン軸方向平面カット43cとの隙間により、ピストンピン43の軸方向に潤滑油が通過可能な給油経路ができあがる。この給油経路は、実施例1に示したピストンピン軸方向潤滑油通路43bと同様の機能、効果を奏することができる。
本実施例の構成は、次の点を除き実施例1又は2と同様にできる。図6は本実施例のピストンピン43の斜視図である。ピストンピン軸方向潤滑油通路43bと水平面とのなす角度θが、実施例1では略90度であったが、本実施例では90度ではなく、鋭角又は鈍角を成している。
図7は密閉型圧縮機50の運転時にピストンピン43に加わる荷重位置について説明する概略図である。図中の破線は、組み付け時において小端部2cとピストンピン43とが重なる領域の端部位置を示している。コネクティングロッド2はピストンピン43まわりに揺動可能に嵌合されているため、小端部2cの内のりの径は、ピストンピン43の外径よりも若干大きい。そのため、密閉型圧縮機50の運転時はピストンピン43と小端部2cは線接触となる。このときの線接触位置の一例をピストンピン負荷線43dとして図7に示した。この線接触位置は、ピストン4の位置やコネクティングロッド2の位置、密閉型圧縮機50の運転条件によって変動するものの、ピストンピン負荷線43dはピストンピン43の軸方向と略平行である特徴を持つ。
本実施例では、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bと水平面とのなす角度θが90度ではない、すなわちピストンピン軸方向潤滑油通路43bとピストンピン43の軸方向とが平行でないため、どの位置にピストンピン負荷線43dがきても、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bと略一致するような事態となることを抑制できる。すなわち、ピストンピン負荷線43dとピストンピン軸方向潤滑油通路43bとが線接触となることを抑制できる。ピストンピン軸方向潤滑油通路43bとピストンピン負荷線43dが一致して線接触となった場合、溝部分では油膜圧力が低く、軸を保持できないため、摺動状況が悪化する虞が生じる。しかし本実施例では、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bとピストンピン負荷線43dとの接触を方向が平行にならないようにできるので、両者の接触をたかだか点接触程度に限定できるため、潤滑性の悪化を低減することができる。
また、小端部2cとピストンピン43との相対運動は揺動運動となる。そのため、密閉型圧縮機50の運転中は、ピストンピン負荷線43dはピストンピン43の外周面を広い範囲で移動する。そのため、潤滑性向上のためにはピストンピン軸方向潤滑油通路43bは複数本設けることが望ましい。
θの値としては、20度以上80度以下が好ましく、また、後述する組付け精度などを考慮すると、30度以上60度以下が好ましい。
なお、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bと「水平面」とのなす角度をθとして説明したが、これは、ピストンピン負荷線43dの向きの決まり方に鑑みてこのように説明したものである。ピストンピン負荷線43dは、クランクピン7aの公転運動をコネクティングロッド2によってピストン4の往復運動に変換する際に生じる力によるものであり、クランクピン7aの公転軸の向きやコネクティングロッド2とクランクピン7aやピストンピン43との接続の角度によって或る程度変動し得る。しかし通常、クランクピン7aの公転軸、クランクピン7aと大端部2bとの接続による揺動軸、及びピストンピン43と小端部2cとの接続による揺動軸の向きは、それぞれ上下方向に平行になるように設計される。この場合、ピストンピン負荷線43dは「水平面」に直交することになるため、上記のように説明したものである。すなわち、組付けの精度によっては「水平面」から或る程度ずれた角度をθとみなす必要が生じることがある。このため、「水平面」を基準に保ちつつθの値を上記の範囲に収めたり、或いは、θの範囲を上記に保ちつつ「水平面」に代えて、クランクピン7aの公転軸に直交する仮想の平面としても良い。
本実施例の構成は、次の点を除き実施例1乃至3の何れかと同様にできる。図8は本実施例のピストンピン43の斜視図である。本実施例では、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bが複数本形成されており、そのうちの1組(2本)以上が交わって交点を成しているものである。本実施例では、これらの交点はピストンピン周方向溝43aに重なっているが、重なっていなくても良い。
小端部2cとピストンピン43との相対運動(揺動運動)が小さい場合においては、ピストンピン軸方向潤滑油通路43b内の潤滑油の流れる方向は主に重力によって支配されるため、図3に示したとおり、下方向に向かって流れる。一方、小端部2cとピストンピン43との相対運動(揺動運動)が大きい場合においては、壁面摩擦による潤滑油駆動力が支配的となり、潤滑油がピストンピン軸方向潤滑油通路43bの交点に集まる流れと、交差点から離れる流れが形成される。この時、ピストンピン軸方向潤滑油通路43bの交差点では必ずそれぞれのピストンピン軸方向潤滑油通路43bから流れてくる潤滑油が衝突するため、流体力学的な動圧が発生し、大きな油膜圧力が発生する。そのため、軸保持力が向上することで、摺動状況が改善される。
なお、ここでいう「交点」とは、ピストンピン軸方向潤滑油通路43b又はピストンピン周方向溝43a、好ましくはピストンピン軸方向潤滑油通路43bが、少なくとも3つ又は4つの方向に延びる点をいうものと解釈することができる。すなわち、本実施例のように「X」字形に延びても良いし、「λ」字形に延びても良い。
1…シリンダ、2…コネクティングロッド、2a…連通穴、2b…大端部、2c…小端部、2d…腕部、3…密閉容器、4…ピストン、4a…ピストン凹部、4b…ピストンピン挿入穴、5…ステータ、6…ロータ、7…クランクシャフト、7a…クランクピン、7f…ピン部中繰り、17…ヘッドカバー、20…圧縮要素、30…電動要素、35…潤滑油、43…ピストンピン、43a…ピストンピン周方向溝、43b…ピストンピン軸方向潤滑油通路、43c…ピストンピン軸方向平面カット、43d…ピストンピン負荷線、50…密閉型圧縮機

Claims (7)

  1. 潤滑油を貯留した密閉容器と、
    往復動可能でピストンピンを設けたピストンと、
    前記ピストンピンの軸方向に延在するピストンピン軸方向潤滑油通路と、
    前記ピストンピンの周方向に延在するピストンピン周方向溝と、を有する密閉型圧縮機。
  2. 回転自在で潤滑油を汲み上げることができるクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトの回転軸周りに公転するクランクピンと、
    前記クランクピン及び前記ピストンにそれぞれ嵌合する大端部及び小端部と、該大端部及び該小端部を繋ぐ腕部と、を有するコネクティングロッドと、を有し、
    前記大端部から前記小端部に向かって設けた連通穴を有し、
    前記ピストンの上面は、下死点に位置する場合に少なくとも一部がシリンダから露出し、
    前記潤滑油の一部は前記連通穴を通り、他の一部は前記ピストンの上面に降りかかることができることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記ピストンピン軸方向潤滑油通路は、前記ピストンの上面に連通し、かつ、前記ピストンピン周方向溝に繋がっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記ピストンピン軸方向潤滑油通路は、前記ピストンピン周方向溝より上側に位置する上側潤滑油通路と、前記ピストンピン周方向溝より下側に位置する下側潤滑油通路と、を有し、
    前記上側溝及び前記下側溝の一方又は両方は、前記ピストンピン周方向溝に繋がっていることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記ピストンピン軸方向潤滑油通路は、水平面に対して鋭角又は鈍角を成すことを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記ピストンピン軸方向潤滑油通路を2つ以上有し、
    前記ピストンピン軸方向潤滑油通路のうち少なくとも2つが交点を成すことを特徴とする請求項1乃至5何れか一項に記載の密閉型圧縮機。
  7. 請求項1乃至6何れか一項に記載の密閉型圧縮機を有する機器。
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