JP2018502985A - 炭素鋼帯を処理する、特に酸洗処理のための方法及びシステム - Google Patents

炭素鋼帯を処理する、特に酸洗処理のための方法及びシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、処理設備で処理液により鋼帯を処理するための方法であって、処理設備は、噴霧区間、浸漬区間、及び処理液用の共通の回収手段を含み、鋼帯は、炭素鋼からなり、その縦方向及び横方向の両方に実質的に水平に向いた連続的な鋼帯であり、鋼帯は、上面及び下面を有し、方法は、鋼帯を処理設備に連続的に通して移送方向へ移送することを含み、移送方向は、鋼帯の縦方向と平行であり、第1の工程において、処理液は、鋼帯が処理設備の噴霧区間にある間に鋼帯の上面及び下面に噴霧され、第2の工程において、鋼帯は、鋼帯が処理設備の浸漬区間にある間に処理液に浸漬され、鋼帯を処理している間、処理液は、共通の回収手段から連続的にポンプで送り出され、処理設備の噴霧区間及び浸漬区間の両方を通り、鋼帯の上面及び下面への処理液の噴霧は、噴霧ノズルを使用して行われる、方法に関する。

Description

本発明は、処理設備で処理液により鋼帯を処理するための、特に鋼帯の酸洗処理のための方法であって、処理設備が処理槽を含む、方法に関する。
更に、本発明は、処理設備で処理液により鋼帯を処理するための、特に鋼帯の酸洗処理のためのシステムであって、処理設備が処理槽を含む、システムに関する。
本発明の方法によって及び本発明のシステムにおいて処理される鋼帯は、炭素鋼である。
酸洗工程では、金属表面は、強酸を含む処理液又は酸洗液を使用して、錆又はスケールなどの不純物を取り除くことによって処理される。
これらの不純物は、金属形成工程時、特に、圧延及び/又は熱処理時に発生する場合がある。
金属帯の熱間圧延工程時、様々な金属の酸化物からなるスケール層が形成される。
スケール層は、鋼帯の更なる処理前に取り除く必要がある。
これは、酸洗工程で行われ、そこで、スケール層が酸に溶解され、引き続いて、すすぎ区間で酸洗溶液が完全に除去される。
鋼帯が熱間鋼帯仕上げライン及びローラーテ―ブルの上(ここで鋼帯が冷える)を連続的に通過するのに伴い、また、ある程度は鋼帯がコイルへと巻き取られる場所である巻き取り装置中でも、いわゆる、「2次スケール」が形成される。
材料のグレード、熱間圧延鋼帯の最終的な厚さ、及び、圧延速度に応じて、スケールの厚さ及びその化学組成は、変動し得る。
スケール自体は、化学的に錆とよく類似しており、様々な分子配置で互いに結合した鉄と酸素とからなる。
スケールは、錆のように、空気に曝された金属表面である鋼製品の表面で生じる。
このスケールを除去するための最も一般的手法は、50℃〜95℃の範囲の特定の温度で、通常は塩酸を含む1つ又は複数の酸浴を有する、連続した複数の酸洗槽又は酸洗設備を使用する、酸洗ラインを使用することである。
加えて又は代わりに、他の強酸を金属表面の脱スケール又は洗浄のために使用することもでき、例えば、塩酸、硫酸等を、例えば、鉄系金属の酸洗のための酸洗剤(又は、処理液)として使用することができる。
鋼帯は、所定の速度(例えば、1秒当たり最大2、3メートル)で、酸洗ライン、特に処理槽(又は酸洗槽)を通して引き出され(又は、押し出されるか、若しくは、押し出しと引き出しとの両方)、次いで、水ですすぎが行われ、乾燥、通常は、空気乾燥される。
鋼帯が酸洗ラインを通して引き出される及び/又は押し出される際に、スケールの層は、酸中に溶解する。
酸自体の濃度が酸洗作業中に足りなくなることから、連続的に新たに酸を添加する必要がある。
しかし、多量の使用済みの酸は、環境に有害であるのみならず、通常は、費用もかかる。
そのため、処理すべき所定の金属表面に対して必要とされる酸の量を減らすか、使用済みの酸を再利用のために再生することが望ましい。
更に、酸洗作業は、使用済みの酸の再生が比較的単純且つ比較的環境に対応した方法で実現できるように行う必要がある。
酸洗全般及び特に鋼帯の酸洗が始まって以来、この分野における開発は、酸洗時間、薬品及びエネルギーの消費、及び表面の品質についての効率を改善することが目標とされてきた。
当初、酸洗ラインは、HSOを用いて運転されていた。
後に、酸洗時間の短縮、消費量の低減、及び酸の完全な再生の実現性により、HSOは、HClに置き換えられた。
酸洗用の酸は、酸洗工程時に消費される。
酸は、酸化物スケールを溶解し、金属塩を形成する。
SOは、主に、FeSOを形成し、これは、酸洗液から取り除くことができ、廃棄しなければならず、その結果、新たなHSOで置換しなければならない。
一方で、HClは、酸洗工程時に主にFeClを形成し、少量のFeClを形成する。
両方とも流動床又は噴霧焙焼再生プラントを使用したいわゆる熱加水分解反応でHCLに再変換することができ、使用済みの酸洗用の酸が完全に回収される。
酸洗液としてのHClのもう1つの利点は、HClが母材金属に対してHSOよりも穏やかに作用し、過剰酸洗のリスクが減ることである。
酸洗工程時に使用される酸の種類の他に、別の要因も酸洗の効率に影響を与える。
例えば、高い温度での酸洗は、スケール層を完全に除去するために必要とされる所要時間を短縮する。
そのため、酸洗液としてHClを使用する現在の鋼帯酸性ラインは、約80℃〜約90℃の範囲の温度で運転されている。
酸を含む酸洗溶液中での酸洗は、化学的又は電気化学的な工程であるため、媒体及び酸洗用の酸と鋼帯の表面との間のエネルギー交換は、酸洗効率の点から非常に重要である。
今日、酸洗ラインは、複数の連続した酸洗槽からなる浅底槽乱流式設備として設計されている。
鋼帯は、処理槽を通って引き出されるか、又は、押し出される。
酸洗区間全体は、カスケードとして配置される。
すなわち、新しい又は再生された酸が最後の処理槽(すなわち、鋼帯の動く方向に応じて最も下流の処理槽)に添加され、その後、酸洗用の酸の利用を最大にするために鋼帯の移送方向に対して対向する流れ内で処理される。
処理槽の入口及び出口には、カスケード効果を高めるために、鋼帯から酸洗用の酸を最大限除去することを目的としてリンガーロールが設けられる。
独国特許第4031234号明細書に、この技術が記載されている。
処理槽内において、酸洗用の酸は、槽の両側から注入され、鋼帯の表面と酸洗用の酸との間に高乱流が形成される。
その後、酸洗用の酸は、処理槽から循環槽へと溢れ、ポンプによって処理槽内へ再び注入される。
高乱流は、鋼帯の表面の液体境界層の厚さを減らし、媒体及びエネルギー交換を改善し、その結果、必要とされる酸洗時間を短縮する。
もう1つの周知の酸洗方法は、噴霧酸洗であり、そこで、酸洗用の酸は、鋼帯の上方と下方との両方に設けられた複数の噴霧ノズルを使用して鋼帯の表面上に直接噴霧される(例えば、独国特許出願公開第4228808A1号明細書参照)。
酸洗用の酸は、その後、循環槽内に集められ、噴霧ノズルへポンプで送り出され、鋼帯の表面に再び噴霧される。
噴霧ノズルは、1bar超の圧力で運転される。
鋼帯の表面に噴霧される酸洗用の酸の激しい勢いのため、酸洗効率及び酸洗時間を更に改善することができる。
しかし、この技術は、商業的には、鋼帯の酸洗ラインで依然として使用されていない。
様々な鋼種に対して行われた実験室試験では、HCl含有酸洗溶液を使用した場合、噴霧酸洗の酸洗速度が、浅底槽乱流式技術と比較して、最大5倍大きいことが明らかになった。
しかし、母材金属の溶解速度も、同様に、又は、更に一層増加する。
そのため、酸洗工程を制御することが困難であり、金属帯の酸洗に高いリスクを伴う。
母材金属に関するこの激しさの理由の1つは、酸洗用の酸中でのFeClの生成である。
噴霧酸洗技術で使用される噴霧ノズルは、高表面を有する細かい液滴を形成し、これは空気と直接接触する。
空気(特に空気中に含まれる酸素)は、酸洗用の酸中に溶解し、HClと共にFeClを酸化してFeClを形成する。
HClが、酸化性の酸ではなく、そのため、母材金属をゆっくりとのみ溶解する一方で、FeClは、酸化剤であり、その結果、母材金属の溶解速度を上げる。
純粋な噴霧酸洗工程では、FeCl濃度は、60g/l以上に達する。
酸洗用の酸中のFeCl濃度が増加することのもう1つの欠点は、使用済みの酸洗用の酸の再生工程に対する影響である。
使用済みの酸洗用の酸は、熱加水分解工程を用いて再生される。
この工程において、FeCl及びFeClは、HCl及びFeに再変換される。
しかし、FeClは、FeClよりもはるかに低い蒸発温度を有し、熱加水分解反応器内で蒸発し、Feに変換される際に1μm未満の大きさの非常に細かいFe粒子を生じる。
これらの微細な粒子は、工程排ガスから取り除くのが困難であり、それにより、多量の発塵が生じる。
したがって、本発明の目的は、改良された鋼帯の処理のための、特に、酸洗のための方法及びシステムを提供することであり、固定資本投資だけでなく、メンテナンスコストも削減され、比較的迅速に、高い品質をもって、環境に優しい方式での処理及び酸洗工程が実現する。
本発明の目的は、処理設備で処理液により鋼帯を処理するための、特に、鋼帯の酸洗処理のための方法によって達成され、処理設備は、噴霧区間及び浸漬区間を有する処理槽を含み、処理設備は、処理液用の共通の回収手段を含み、鋼帯は、炭素鋼を含み、その縦方向及び横方向の両方に実質的に水平に向いた連続的な鋼帯であり、鋼帯は、上面及び下面を有し、鋼帯を処理設備に連続的に通して移送方向へ移送することを含み、移送方向は、鋼帯の縦方向と平行であり、第1の工程において、処理液は、鋼帯が処理設備の噴霧区間にある間に鋼帯の上面及び下面に噴霧され、第2の工程において、鋼帯は、鋼帯が処理設備の浸漬区間にある間に処理液に浸漬され、鋼帯を処理している間、処理液は、共通の回収手段から連続的にポンプで送り出され、処理設備の噴霧区間及び浸漬区間の両方を通り、鋼帯の上面及び下面への処理液の噴霧は、噴霧ノズルを使用して行われる。
本発明によれば、比較的低い設備費用及び削減されたメンテナンスコストが必要とされる処理設備を提供することが可能である。
本発明は、炭素鋼の表面、好ましくは、帯状の炭素鋼の表面の化学的又は電気化学的な処理方法であって、材料が1つ以上の処理槽中で酸洗溶液、好ましくは、HClを含む酸洗溶液を用いて処理されて、金属帯(鋼帯)の熱間圧延工程時に予め形成された酸化物のスケール層が取り除かれる、処理方法に関する。
この処理は、冷間圧延工程でこれを更に処理するため、又は、商業的な利用のための清浄な表面にするために必要とされる。
本発明の実施形態によれば、炭素鋼を含む鋼帯の代わりに、鋼帯が炭素鋼からなることも好ましい。
本発明によれば、炭素鋼の表面の化学的処理又は電気化学的処理は、唯一の酸洗剤としてHClを含む酸洗溶液を使用して行われ、噴霧酸洗の利点が最大限利用される。
更に、本方法は、過剰酸洗のリスクを最小限にして制御可能なものである。
その結果、本方法は、商業的に使用されている工業スケールの酸洗ラインで実現することができる。
本発明によれば、そのような方法の使用済みの酸は、その使用済みの酸中のFeCl濃度を考慮した更なる投資をすることなく、再生プラント中で処理することができるような品質である。
本発明は、既存の酸洗ライン、特に、処理槽を改良する可能性、及び設備コストを削減するために既存の装置を再利用しつつ、改良された効率を有するより効率的な酸洗技術を使用することにも関し、例えば、酸循環回路等を再利用することができる。
本発明によれば、唯一の酸洗用の酸としてHCl含有酸洗溶液を使用する酸洗工程を含み、処理される材料(すなわち、鋼帯)が1つ以上の処理槽を通して水平に処理され、2つ以上の処理槽の場合、処理槽が酸洗カスケードとして運転される本発明により、そのような要件を達成することができる。
本発明によれば、上述した方法の(処理設備の)それぞれの単一の処理槽は、1つの共通循環回路(すなわち、必要に応じて複数のポンプ回路を有する1つの共通の循環槽(共通の回収手段))を使用する1つのユニットとして構成されている、1つの噴霧酸洗区間と1つの浸漬酸洗区間とからなる。
浸漬区間及び噴霧区間から来る全ての酸洗用の酸は、共通循環槽(共通の回収手段)に回収されてここで混合され、(処理設備の処理槽の)上述した2つの酸洗区域にポンプで戻される。
単一の酸洗槽(処理槽)内では、処理槽内の鋼帯をより良い位置にするために噴霧及び酸洗区間の間に位置する、鋼帯の下面のガイドロールが必要とされる場合がある。
典型的には、2つの酸洗区間の間に設けられるリンガーロールユニットは、必要とされない。
好ましくは、処理槽の第1の区間は、噴霧区間であり、浸漬酸洗形式の第2の区間は、好ましくは浅底槽乱流式技術などの高効率のものである。
本発明によれば、鋼帯は、処理槽の噴霧区間及び浸漬区間の両方で同じ処理液が使用されるように処理液を用いて、処理設備の処理槽内で処理される。
噴霧区間及び浸漬区間の両方に同じ共通の回収手段(循環システムの少なくとも一部も)を使用でき、その結果、噴霧区間及び浸漬区間の両方による鋼帯の処理を実現可能にするためのコストが削減されることから、コスト効率がより優れた方式で処理設備(噴霧区間及び浸漬区間の両方を有する)を実現することが可能である。
本発明によれば、鋼帯は、炭素鋼を含み、少なくとも処理設備においてその縦方向及び横方向の両方に実質的に水平に向いた連続的な鋼帯である。
これは、鋼帯が、その横方向にほぼ水平に向いているが、その縦方向にたるんでいてもよいことを意味する。
鋼帯のその縦方向における処理設備を通る高さの変動は、例えば、最大0.5mに達してもよい。
好ましくは、処理設備間又は複数の処理設備間でも、鋼帯のその縦方向における高さの変動は、同様に最大0.5mに含まれる。
通常、本発明によれば、鋼帯のその縦方向における高さの変動は、処理システム全体を通じて最大0.5mの間に含まれ、潜在的には(且つ典型的には)、鋼帯の移送方向に順に配された複数の処理設備が含まれることが好ましい。
本発明によれば、処理液は、第1の工程において噴霧ノズルによって、鋼帯が処理設備の噴霧区間にある間に鋼帯の上面及び下面に噴霧される。
第2の工程において(これは、必ずしも第1の工程の後に続く必要はなく、第1の工程の前であってもよい)、鋼帯は、鋼帯が処理設備の浸漬区間にある間に処理液に浸漬される。
鋼帯の処理のために、処理設備の処理液は、(処理設備の)共通の回収手段から連続的にポンプで送り出され、処理槽の噴霧区間及び浸漬区間の両方を通り、そこで、鋼帯の上面及び下面への処理液の噴霧は、噴霧ノズルを使用して行われる。
本発明によれば、1つの処理槽(すなわち、1つの処理設備中の)内で、2つの酸洗技術が直接組み合わされる。
すなわち、上述したように、両方の酸洗区間(すなわち、考えられている処理設備の噴霧区間及び浸漬区間の両方)で物理的に同じ酸洗用の酸(又は、同じ処理液)が使用される。
そのようにすることで、酸洗工程の全体を通じてFeClの濃度を臨界水準未満に維持することができ、過剰酸洗のリスクなく均一な酸洗の結果が保証される。
更に、そのような方法の使用済みの酸を、法律的に求められる排出値(特に、粉塵排出に関する値)に到達させるための更なる投資なく再生プラント中で容易に再生することができる。
本発明によれば、処理工程(又は酸洗工程)の効率が高められる。
試験から、FeClの濃度が一定量増加すると、酸洗時間が短縮され、浸漬酸洗工程についても短縮されることが明らかになった。
その結果、本発明の方法が高効率の噴霧酸洗工程の利点を利用する一方で、酸洗用の酸を共通で使用する(すなわち、1つ及び同じ処理設備の噴霧区間及び浸漬区間の両方で同じ処理液を使用する)ことでFeClレベルが上昇することにより、浸漬酸洗工程の効率も改善される。
2つ以上の処理設備が、酸洗ライン又は鋼帯酸洗施設で使用される(典型的な)場合、これは、全ての異なる処理設備で同じ処理液が使用されることを意味しない。
逆に、複数の処理設備(すなわち、各処理槽が噴霧区間及び浸漬区間を有する)の場合、異なる処理設備では、通常異なる処理液が使用されるが、同じ処理設備/処理槽内では、両方の種類の酸洗工程(噴霧酸洗及び浸漬酸洗)のために同じ処理液が使用される。
これにより、同じ処理設備中で異なる処理液を用いて噴霧酸洗と浸漬酸洗とを組み合わせる場合に生じるであろう比較的高濃度のFeClの欠点を回避することができる。
本発明によれば、処理ライン又は酸洗ラインの設計は、循環回路を再利用できる一方で、処理設備又は処理槽が改良(又は改修)を必要とする場合に既存の処理槽と容易に置き換えることが有利に可能な方法で行われる。
これは、主に、噴霧酸洗技術及び浸漬酸洗技術(すなわち、噴霧区間及び浸漬区間)が1つの処理槽中で(すなわち、1つの処理槽の一部として)組み合わされることに起因する。
本発明の設計は、更なる(外部)循環槽又は共通の回収手段(すなわち、処理槽の外部、又は、処理槽と別個)なしでの処理槽の運転も可能にする。
そのような実施形態では、処理槽自体、特に噴霧区間の底部領域が、且つ必要な場合には浸漬部の底部も循環槽(又は共通の回収手段)として使用される。
すなわち、循環槽(又は、共通の回収手段)は、処理槽と一体化された方式で実現される。
これは、多くの場合、循環回路なしで運転されてきた深浴処理槽の置き換え(改修)に有利である。
この場合、ポンプ回路のみを付加する必要があり、一方で、循環槽は、処理槽中に組み込まれる(又は、一体化される)。
本発明の実施形態によれば、噴霧区間は、鋼帯の縦方向に平行な有効噴霧長を含み、第1の工程中に鋼帯の上面及び下面は、有効噴霧長内に位置している間に処理液を受け、浸漬区間は、鋼帯の縦方向に平行な有効浸漬長を含み、第2の工程中に鋼帯は、有効浸漬長内に位置している間にその上面及び下面で処理液に浸漬される。
有効噴霧長と有効浸漬長とは、両端値を含む30:70〜70:30の比率、特に50:50の比率を有して提供される。
本発明によれば、建設後の意図される運転用途に最も適合するように酸洗ラインの工程パラメーターを柔軟に適応させることが可能である。
(酸洗ラインを通過する鋼帯の所定の移送速度で)浸漬区間の長さを規定することにより、浸漬区間で処理液が鋼帯を効率的に処理する間の時間が規定される。
(同様に、酸洗ラインを通過する鋼帯の所定の移送速度での)噴霧区間の長さを規定することにより、浸漬酸洗時間に関連した噴霧酸洗の最大時間が規定される。
本発明の別の実施形態によれば、有効噴霧長、及び、有効噴霧長対有効浸漬長の比率は、噴霧ノズルの一部のみを作動させることによって変更される。
本発明によれば、酸洗ラインの運転使用中でも噴霧酸洗時間を変更する(すなわち、噴霧ノズルの一部の作動を停止することにより)ことができる。
本発明によれば、噴霧ノズルのグループを選択的に作動及び/又は停止させることより、例えば、噴霧区間中での噴霧酸洗がやや穏やかになるように1つおきの噴霧ノズルのみを使用することにより、酸洗ラインの運転使用時に噴霧酸洗工程の方式又は強度を変更可能にすることもできる。
本発明の実施形態によれば、噴霧区間は、鋼帯の移送方向に沿って浸漬区間に対して上流に位置している。
本発明の代替の実施形態によれば、噴霧区間は、鋼帯の移送方向に沿って浸漬区間に対して下流に位置している。
本発明によれば、異なる酸洗ライン構造の可能性を提供することができる。
例えば、噴霧区間が浸漬区間に対して上流に位置する(すなわち、鋼帯が最初に噴霧区間を通り、その後に浸漬区間を通る)ように、両方の処理設備を提供することが可能である(少なくとも2つの処理設備が使用される場合)。
これにより、第1(又は上流)の処理設備で噴霧及び浸漬酸洗のタイプの酸洗順序となり(第1の処理液を使用して)、引き続き、第2(又は下流)の処理設備で噴霧及び浸漬酸洗のタイプの酸洗順序となる(第2の処理液を使用して)。
或いは、噴霧区間が浸漬区間に対して下流に位置するように第1の処理設備を設け(すなわち、鋼帯が最初に浸漬区間を通り、その後に、噴霧区間を通る)、噴霧区間が浸漬区間に対して上流に位置するように第2の処理設備を設ける(すなわち、鋼帯が最初に(第2の処理設備の)噴霧区間を通り、その後に(第2の処理設備の)浸漬区間を通る)ことも可能である(少なくとも2つの処理設備が使用される場合)。
これにより、第1(又は上流)の処理設備中で浸漬及び噴霧酸洗のタイプの酸洗順序となり(第1の処理液を使用して)、引き続き、第2(又は下流)の処理設備で噴霧及び浸漬酸洗のタイプの酸洗順序となる(第2の処理液を使用して)。
当然のことながら、これらの2つの処理設備の構成要素は、繰り返されていてもよく、又は他の処理設備若しくは処理設備の構成と組み合わされてもよい。
本発明の実施形態によれば、処理設備において処理液を使用することの他に、更なる処理設備内で更なる処理液を使用することを含み、更なる処理設備は、更なる噴霧区間及び更なる浸漬区間を有する更なる処理槽を含み、更なる処理設備は、更なる処理液のための更なる共通の回収手段を含み、鋼帯を更なる処理設備に連続的に通して移送方向へ移送することを含み、第3の工程において、更なる処理液は、鋼帯が更なる処理設備の更なる噴霧区間にある間に鋼帯の上面及び下面に噴霧され、第4の工程において、鋼帯は、鋼帯が更なる処理設備の更なる浸漬区間にある間に更なる処理液に浸漬され、鋼帯を処理している間、更なる処理液は、更なる共通の回収手段から連続的にポンプで送り出され、更なる処理設備の更なる噴霧区間及び更なる浸漬区間の両方を通り、鋼帯の上面及び下面への更なる処理液の噴霧は、更なる噴霧ノズルを使用して行われ、第3の工程及び第4の工程は、第1の工程及び第2の工程の前であるか、又は第1の工程及び第2の工程の後である。
本発明によれば、酸洗ラインにおいて少なくとも2つの本発明の処理設備を組み合わせることが可能である。
当然のことながら、本発明によれば、そのような2つの本発明の処理設備を従来の処理設備(すなわち、処理槽中に唯一の噴霧区間又は唯一の浸漬区間を有する)又は複数の従来の処理設備と組み合わせることも可能であり、また好ましい。
そのような酸洗ラインの構造では、2つの本発明の処理設備が鋼帯の移送方向に沿って直接相次いで続くように位置するか、処理設備(又は第1の処理設備)が従来の処理設備に対して(又は複数の従来の処理装置に対して)鋼帯の移送方向の上流に位置し、これ又は、これらの従来の処理装置に対して下流に本発明の更なる処理設備(又は第2の処理設備)が位置するような、1つ又は複数の従来の処理設備との組み合わせが提供される。
本発明のもう1つの実施形態によれば、処理液及び/又は更なる処理液は、両端値を含む150g/l〜250g/lの範囲の濃度の塩酸と、両端値を含む10g/l〜35g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む15g/l〜30g/lの範囲の濃度、又は特に、両端値を含む19g/l〜26g/lの範囲の濃度のFeClと、両端値を含む30g/l〜300g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む30g/l〜60g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む130g/l〜180g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む230g/l〜300g/lの範囲の濃度のFeCl イオンとを含む。
本発明によれば、使用された酸洗用の酸(処理液)を比較的容易に再生することが可能なままでありながらも、酸洗工程の高い効率を組み合わせることが可能である。
本発明は、処理設備で処理液により鋼帯を処理するための、特に、鋼帯の酸洗処理のためのシステムにも関し、処理設備を含み、処理設備は、噴霧区間、浸漬区間を有する処理槽を含み、処理設備は、処理液用の共通の回収手段を含み、鋼帯は、炭素鋼を含み、その縦方向及び横方向の両方に実質的に水平に向いた連続的な鋼帯であり、鋼帯は、上面及び下面を有し、鋼帯を処理設備に連続的に通して移送方向へ移送するように構成され、移送方向は、鋼帯の縦方向と平行であり、処理液は、鋼帯が処理設備の噴霧区間にある間に鋼帯の上面及び下面に噴霧され、鋼帯は、鋼帯が処理設備の浸漬区間にある間に処理液に浸漬され、処理液が共通の回収手段から連続的にポンプで送り出され、処理設備の噴霧区間及び浸漬区間の両方を通るように構成され、噴霧ノズルを含み、処理液は、噴霧ノズルを使用して鋼帯の上面及び下面へ噴霧される。
本発明によれば、比較的低い設備費用だけでなくメンテナンスコストの削減も必要とされるシステム(又は処理設備)を提供することが可能である。
本発明によれば、噴霧酸洗と浸漬酸洗との利点を組み合わせること、及び、過剰酸洗のリスクを最小限にすることが可能である。
更に、そのようなシステムの使用済みの酸が、そのような使用済みの酸中のFeCl濃度を考慮した更なる投資をすることなく再生プラント中で処理することができるような品質である点でも有利である。
本発明の実施形態によれば、炭素鋼を含む鋼帯の代わりに、鋼帯が炭素鋼からなることも好ましい。
本発明の実施形態によれば、噴霧区間は、鋼帯の縦方向に平行な有効噴霧長を含み、鋼帯の上面及び下面は、有効噴霧長内に位置している間に処理液を受け、浸漬区間は、鋼帯の縦方向に平行な有効浸漬長を含み、鋼帯は、有効浸漬長内に位置している間にその上面及び下面で処理液に浸漬される。
有効噴霧長と有効浸漬長とは、両端値を含む30:70〜70:30の比率、特に50:50の比率を有して提供される。
本発明によれば、建設後の意図される運転用途に最も適合するように酸洗ラインの工程パラメーターを柔軟に適応させることが可能である。
本発明の実施形態によれば、噴霧区間は、鋼帯の移送方向に沿って浸漬区間に対して上流に位置している。
本発明の代替の実施形態によれば、噴霧区間は、鋼帯の移送方向に沿って浸漬区間に対して下流に位置している。
本発明によれば、建設後の意図される運転用途に最も適合するように酸洗ラインの工程パラメーターを柔軟に適応させることが可能である。
本発明の実施形態によれば、噴霧区間及び浸漬区間の両方の処理液のための共通の回収手段は、処理設備の処理槽から分離された回収手段である。
本発明によれば、処理槽の容積が比較的小さい(その結果、少しの処理液のみが使用される)ように、非常にコスト効率の良い方式で処理槽を建設することができる。
処理液は、処理槽から分離された共通の回収手段(又は循環槽)を通ってポンプで送り出される。
本発明の実施形態によれば、噴霧区間及び浸漬区間の両方の処理液のための共通の回収手段は、処理設備の処理槽と一体化されている、特に、処理槽の底部が共通の回収手段を形成するように一体化されている回収手段である。
本発明によれば、別個の共通の回収手段(又は循環槽)が必要とされないため、非常にコスト効率の良い方式で処理設備を実現することが可能である。
本発明の別の実施形態によれば、処理設備の長さは、20m以下、好ましくは、16m〜20mである。
噴霧区間及び浸漬区間の両方を含む処理設備は、2つの主要構成要素が組み立てられた後に処理槽が2つの主要構成要素を使用して一体に形成されるように、処理槽の2つの主要構成要素を使用して組み立てられる。
本発明によれば、それぞれの主要構成要素が最大で11.6mの長さを有するように、すなわち、2つの主要構成要素が11.6m以下の長さを有するように、処理槽を形成する2つの主要構成要素を提供することが可能である。
これにより、本発明の方法の処理設備で使用される処理槽のこれらの主要構成要素を運ぶことができ、そのため、2つの主要構成要素の溶接は、必要とされない。
好ましくは、処理槽の主要構成要素は互いの中に滑り込む。
これにより、処理設備をはるかに早く設置することができ、改修による停止時間を大幅に短縮でき、既存の酸洗ラインを改修する場合に特に有利である。
本発明によれば、処理槽の主要構成要素の1つが処理設備の噴霧区間を実現し、処理槽の主要構成要素のもう1つが処理設備の浸漬区間を実現することが好ましい。
本発明の実施形態によれば、処理設備中の処理液の他に、更なる処理設備中の更なる処理液を含み、更なる処理設備は、更なる噴霧区間及び更なる浸漬区間を有する更なる処理槽を含み、更なる処理設備は、更なる処理液のための更なる共通の回収手段を含み、鋼帯が更なる処理設備に連続的に通されて移送方向へ移送されるように構成され、更なる処理液は、鋼帯が更なる処理設備の更なる噴霧区間にある間に鋼帯の上面及び鋼帯の下面に噴霧され、鋼帯は、鋼帯が更なる処理設備の更なる浸漬区間にある間に更なる処理液に浸漬され、更なる処理液が更なる共通の回収手段から連続的にポンプで送り出され、更なる処理設備の更なる噴霧区間及び更なる浸漬区間の両方を通るように構成され、、更なる噴霧ノズルを含み、更なる処理液は、更なる噴霧ノズルを使用して鋼帯の上面及び下面へ噴霧される。
本発明によれば、酸洗ラインにおいて少なくとも2つの本発明の処理設備を組み合わせることが可能である。
本発明によれば、そのような2つの本発明の処理設備を従来の処理設備(すなわち、処理槽中に唯一の噴霧区間又は唯一の浸漬区間を有する)又は複数の従来の処理設備と組み合わせることも可能であり、また好ましい。
本発明の実施形態によれば、システムは、処理設備中の処理液及び更なる処理設備中の更なる処理液の他に、第3の処理設備中の第3の処理液を含み、第3の処理設備は、第3の噴霧区間及び第3の浸漬区間を有する第3の処理槽を含み、第3の処理設備は、第3の処理液のための第3の共通の回収手段を含む。
本発明によれば、酸洗ラインにおいて少なくとも3つの本発明の処理設備を組み合わせることが可能である。
本発明によれば、そのような3つの本発明の処理設備を従来の処理設備(すなわち、処理槽中に唯一の噴霧区間又は唯一の浸漬区間を有する)又は複数の従来の処理設備と組み合わせることも可能であり、また好ましい。
本発明の更なる実施形態によれば、処理設備中の処理液、更なる処理設備中の更なる処理液、及び、第3の処理設備中の第3の処理液の他に、第4の処理設備中の第4の処理液を含み、第4の処理設備は、第4の噴霧区間及び第4の浸漬区間を有する第4の処理槽を含み、第4の処理設備は、第4の処理液のための第4の共通の回収手段を含む。
別の実施形態によれば、第5の処理設備の組み合わせも可能であり、また好ましい。
本発明のもう1つの実施形態によれば、処理液及び/又は更なる処理液及び/又は第3の処理液は、両端値を含む150g/l〜250g/lの範囲の濃度の塩酸と、両端値を含む10g/l〜35g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む15g/l〜30g/lの範囲の濃度、又は特に、両端値を含む19g/l〜26g/lの範囲の濃度のFeClと、両端値を含む30g/l〜300g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む30g/l〜60g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む130g/l〜180g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む230g/l〜300g/lの範囲の濃度のFeClとを含む。
本発明によれば、使用された酸洗用の酸(処理液)を比較的容易に再生することが可能なままでありながらも、酸洗工程の高い効率を組み合わせることが可能である。
本発明の特性、特徴、及び利点は、例示の目的で本発明の原理を示す添付の図面と併せて読むことで、詳細な説明から明らかになるであろう。
本記載は、例示の目的のみで与えられており、本発明の範囲を限定しない。
以下で引用されている参照図面は、添付の図面を指す。
3つの異なる処理設備を含む処理システムを示し、共通の回収手段及び同じ処理液がそれぞれの噴霧区間及び浸漬区間の両方における鋼帯の処理のために使用されるように、噴霧区間及び浸漬区間の両方を有する処理槽を有する。 処理槽及び処理槽から分離された共通の回収手段を有する処理設備の第1の実施形態を示し、処理槽は、鋼帯を処理するためのその噴霧区間及びその浸漬区間を有し、共通の処理液が一方で共通の回収手段と、他方で噴霧及び浸漬区間との間でそれらの中で循環している。 処理槽及び処理槽から分離された共通の回収手段を有する処理設備の第2の実施形態を示し、処理槽は、鋼帯を処理するためのその噴霧区間及びその浸漬区間を有し、共通の処理液が一方で共通の回収手段と、他方で噴霧及び浸漬区間との間でそれらの中で 循環している。
本発明を実施形態及び特定の図面に関して述べるが、本発明は、これには限定されず、請求項によってのみ限定される。
記載の図面は、概略的なものにすぎず、非限定的である。
図面では、いくつかの要素の大きさは誇張されている場合があり、目的のために縮尺比どおりに描かれていない場合がある。
例えば、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」などの不定冠詞又は定冠詞が単数形の名詞を指す際に使用される場合、別途特段の記載がない限り、これにはその名詞の複数形が含まれる。
また、本明細書及び請求項中の第1、第2、第3等の用語は、同様の要素間を区別するために使用されており、必ずしも順序又は時系列順を記述しているとは限らない。
そのように使用されている用語は、適切な状況では入れ替え可能であり、本明細書に記載されている本発明の実施形態は、本明細書で示されている記述以外の他の順序での実施も可能であることが理解されるべきである。
図1は、本発明の酸洗ラインの例として、3つの異なる処理設備3、31、32を含む処理システムを示す。
図1に示されている鋼帯1の処理のための酸洗ラインでは、3つ全ての処理設備3、31、32は、本発明の処理設備を表している。
すなわち、共通の回収手段及び同じ処理液がそれぞれの噴霧区間及び浸漬区間の両方における鋼帯の処理のために使用されるように、噴霧区間及び浸漬区間の両方を有する処理槽を有する。
この酸洗ラインでは、3つ全ての処理設備3、31、32は、参照記号3によって示されている処理設備について図2に示されている本発明の第1の実施形態、又は、参照記号3によって示されている処理設備について図3に示されている本発明の第2の実施形態のいずれかに従って実現されている。
或いは、3つの処理設備3、31、32の一部は、本発明の第1の実施形態(図2)に従って実現され、別の部分は、本発明の第2の実施形態(図3)に従って実現されている。
本発明との関係において、用語「処理設備」及び「第1の処理設備」、並びに「更なる処理設備」及び「第2の処理設備」は、同意語として使用されており、互いの処理設備と区別する目的のみで使用されている。
典型的には、命名の規則は、(ただし、必須ではない)鋼帯の移送方向に沿った処理設備の位置に関係し、移送方向は、参照記号2で示されている。
図1で示されている実施では、処理設備(又は、第1の処理設備)3は、更なる処理設備(又は、第2の処理設備)31の上流に位置している。
更なる処理設備(又は、第2の処理設備)31は、第3の処理設備32の上流に位置している。
処理設備(又は第1の処理設備)3は、処理槽(又は、第1の処理槽)4及び共通の回収手段(又は、第1の共通の回収手段)5を含む。
更なる処理設備(又は、第2の処理設備)31は、更なる処理槽(又は、第2の処理槽)41及び更なる共通の回収手段51(又は、第2の共通の回収手段)を含む。
第3の処理設備32は、第3の処理槽42及び第3の共通の回収手段52を含む。
図1に示されている酸洗ラインの例示的な実施(全ての処理設備が本発明に従って構成されている場合)、3つ全ての処理設備3、31、32は、それぞれの処理槽4、41、42の一部として噴霧区間及び浸漬区間をそれぞれ有する。
すなわち、処理設備(又は、第1の処理設備)3は、処理液(又は、第1の処理液)を使用する噴霧区間(又は、第1の噴霧区間)及び浸漬区間(又は、第1の浸漬区間)を有し、更なる処理設備(又は、第2の処理設備31)は、更なる処理液(又は、第2の処理液)を使用する更なる噴霧区間(又は、第2の噴霧区間)(図1に記載なし)及び更なる浸漬区間(又は、第2の浸漬区間)(図1に記載なし)を有し、第3の処理設備32は、第3の処理液を使用する第3の噴霧区間(図1に記載なし)及び第3の浸漬区間(図1に記載なし)を有する。
処理設備3(第1の処理設備3)に関し、本発明の第1の実施形態及び第2の実施形態が図2及び図3に示されている。
図2は、処理槽4及び処理槽4から分離された共通の回収手段5を有する処理設備3の第1の実施形態を示し、処理槽4は、鋼帯1を処理するためのその噴霧区間13及びその浸漬区間14を有し、共通の処理液が、一方で共通の回収手段5と、他方で噴霧及び浸漬区間13、14との間でそれらの中で循環している。
図3は、処理槽4及び処理槽4から分離された共通の回収手段5を有する処理設備3の第2の実施形態を示し、処理槽4は、鋼帯1を処理するためのその噴霧区間13及びその浸漬区間14を有し、共通の処理液が、一方で共通の回収手段5と、他方で噴霧及び浸漬区間13との間で、それらの中で循環している。
図1、図2、及び図3の組み合わせは、鋼帯1の表面の化学的又は電気化学的処理のための本発明の処理方法及びシステム(又は処理設備)を示し、鋼帯1は、炭素鋼である。
鋼帯1は、最初に処理設備3、31、32を通って水平に移送され、そこで、鋼帯1は、通常は、HClを含む酸洗用の酸の形態の処理液で処理される。
処理設備3、31、32(又は、これらそれぞれの処理槽4、41、42)の少なくとも1つは、本発明の噴霧酸洗区間(処理設備3の噴霧区間13として図2及び図3に示されているとおり)及び浸漬酸洗区間(処理設備3の浸漬区間14として図2及び図3に示されているとおり)を含む。
図1は、実施形態として3つの処理設備3、31、32(それぞれ処理槽を有する)を用いた実施を示すが、処理設備の数(及び処理槽)は、少なくとも1つであり、3つに限定されない。
全ての処理設備3、31、32は、それぞれ共通の回収手段を含み(すなわち、それぞれの処理槽4、41、42は、それぞれの共通の回収手段(又は循環槽)5、51、52と接続されている)、共通の回収手段5、51、52は、図2で示されている第1の実施形態で示されているように別個の槽として実現されているか、又は、図3で示されているように、それぞれの処理槽4、41、42に組み込まれている共通の回収手段5、51、52として実現されている(すなわち、各処理設備3、31、32で異なる可能性がある)。
図1に示されている実施形態では、共通の回収手段(又は、循環槽)5、51、52は、カスケードとして運転される。
すなわち、新しい又は再生された酸(すなわち、処理液)が、最後の共通の回収手段(又は最後の循環槽)52(すなわち、鋼帯1の移送方向2に応じて最も下流の処理設備32に関するもの)に添加(参照記号54を参照)され、鋼帯の移送方向2に対して反対方向に他の共通の回収手段(又は、循環槽)へと運ばれる。
これにより、遊離酸の量は、第3の処理液(第3の処理設備32中で循環)中で最も高く、遊離酸の量は、更なる処理液(第2の処理液)(更なる(第2の)処理設備31中で循環)中で中程度であり、処理液(第1の処理液)((第1の)処理設備3中で循環)中で最も低い。
最後に、使用済みの酸は、(第1の)共通の回収手段5(又は、(第1の)循環槽)から取り除かれる(参照記号55)。
3つの処理設備3、31、32中での酸洗処理(図1で示されている実施)後、鋼帯1は、必要に応じて、すすぎ区間及び乾燥機を含む区間6で更に処理される。
図2に示されている共通の回収手段5(又は循環槽)の第1の実施形態によれば、処理設備3は、別個の共通の回収手段5(又は別個の循環槽5)を有する処理槽4を含む。
入口及び出口の区間には、鋼帯1から酸洗用の酸を取り除くため及び鋼帯1を処理槽4内に導くためにリンガーロール12が設置される。
入口区間のリンガーロール12は、処理槽が図1における処理設備3のような酸洗工程中の第1の槽である場合のみに使用される。
図1における処理設備31、32のような以降の処理設備(又は処理槽)では、そのようなリンガーロール12は、必要とされない。
図2の描写では(すなわち、必須ではない)、処理槽4の最初の部分(鋼帯1の移送方向に応じて)は、噴霧酸洗区間13又は噴霧区間13、それに続いて、浸漬酸洗区間14又は浸漬区間14である。
噴霧酸洗区間13では、噴霧ノズル15が、鋼帯1の上方及び下方に取り付けられている。
酸洗用の酸(又は処理液)は、ポンプ17、18によって循環槽5(又は、共通の回収手段5)から噴霧酸洗区間13及び浸漬酸洗区間14の両方にポンプで送り出される。
1つ以上のポンプ回路には、必要な温度まで酸洗用の酸(処理液)を加熱するために熱交換器19が取り付けられる。
必要に応じて、鋼帯1のたるみを低減するために、噴霧酸洗区間13と浸漬酸洗区間14との間にガイドロール20が設けられてもよい。
図3に示されている共通の回収手段5(又は循環槽)の第2の実施形態によれば、処理設備3は、一体化された共通の回収手段5を有する処理槽4を含む。
処理設備3の他の構成要素は、図2の記載と同様である。
本発明の原理を説明するために、本発明の実施形態を示したが、そのような原理から逸脱することなく、本発明を別の方法で具体化し得ることが理解されるであろう。
例えば、酸洗ラインは、鋼帯1の最大幅が1890mm、鋼帯1の最大速度が255m/分であるように構成される。
更に、噴霧ノズル15から鋼帯1の距離(噴霧ノズルから鋼帯1の上面1’及び噴霧ノズルから鋼帯1の下面1”の両方)は、200mm又は約200mmである。
また、鋼帯1の横方向への互いに対する噴霧ノズル15の距離は、200mm又は約200mmに相当する。
更に、鋼帯1の縦方向への互いに対する噴霧ノズル15の距離は、500mm又は約500mmに相当する。
処理液は、両端値を含む1bar〜3barの圧力を有する噴霧ノズルから送り出され、噴霧ノズル当たりの処理液の量は、好ましくは12l/分又は約12l/分である。
例えば、処理設備当たりの噴霧ノズルの合計の数は、306又は約306に相当し、処理設備当たりのポンプで送り出される処理液の量は、220m/時又は約220m/時に相当する。
試行試験は、パイロットプラントで行われた。
パイロットプラントは、本発明で記載されているように、それぞれの処理槽中に第1の噴霧酸洗区間に引き続いて浸漬酸洗区間を有するように配列されている、2つの処理設備(それぞれ処理槽を有する)から構成された。
処理槽は、両方の区間の長さがほぼ同じになるように設計された。
使用された酸洗用の酸は、両方の槽で酸の合計が、約200g/lの濃度のHClであった。
試験の試行中に処理された材料は、様々なIF鋼(インタースティシャルフリー鋼)グレードであり、それらの高い巻取温度のため酸洗がより難しい鋼種のグループに属している。
試験の結果から、浅底槽乱流式技術での浸漬酸洗を使用した従来の酸洗工程と比較して酸洗時間を40〜45%短縮することができた一方、FeCl3濃度は、30g/l未満(これは、酸の再生工程に関する限り問題ないと見なされる)で一定であったことが明らかになった。
全ての試験した材料は、過剰酸洗の兆候なく一様な酸洗結果を示した。
同じパイロットプラントを使用した別の試験では、材料は、酸洗用の酸(処理液)の温度を下げて処理された。
結果は、浅底槽乱流式技術を用いた従来の浸漬酸洗工程と同じ酸洗時間を達成したままでありながらも、温度を90℃から70℃に下げることが可能であったことを示した。
この結果は、酸洗工程における処理温度を維持するために必要とされるエネルギーの20%の削減に相当する。
システムの運転及び特にカスケードとしての処理液の使用の例として、酸洗ライン中で3つの処理設備を使用した例について、濃度の値の例を示す。
第1の処理設備3において、HClの濃度は、両端値を含む205g/l〜220g/lの範囲であり、FeCl2の濃度は、両端値を含む260g/l〜278g/lの範囲であり、FeCl3の濃度は、両端値を含む22g/l〜26g/lの範囲である。
処理液の温度は、両端値を含む88℃〜91℃の範囲である。
第2の処理設備31において、HClの濃度は、両端値を含む201g/l〜211g/lの範囲であり、FeCl2の濃度は、両端値を含む140g/l〜146g/lの範囲であり、FeCl3の濃度は、両端値を含む21g/l〜26g/lの範囲である。
処理液の温度は、両端値を含む88℃〜91℃の範囲である。
第3の処理設備において、HClの濃度は、両端値を含む193g/l〜206g/lの範囲であり、FeCl2の濃度は、両端値を含む43g/l〜47g/lの範囲であり、FeCl3の濃度は、両端値を含む19g/l〜22g/lの範囲である。
処理液の温度は、両端値を含む88℃〜91℃の範囲である。
1 ・・・鋼帯
2 ・・・鋼帯の移送方向
3 ・・・処理設備
4 ・・・(処理設備の)処理槽
5 ・・・(処理設備の)共通の回収手段
12 ・・・リンガーロール
13 ・・・(処理設備の)噴霧区間
14 ・・・(処理設備の)浸漬区間
15 ・・・(処理設備の)噴霧ノズル
17、18 ・・・ポンプ
19 ・・・熱交換器
20 ・・・ガイドロール
31 ・・・更なる処理設備
41 ・・・(更なる処理設備の)更なる処理槽
51 ・・・(更なる処理設備の)更なる共通の回収手段
32 ・・・第3の処理設備
42 ・・・(第3の処理設備の)第3の処理槽
52 ・・・(第3の処理設備の)第3の共通の回収手段
54 ・・・新しい処理液の供給
55 ・・・使用した処理液の取り出し

Claims (14)

  1. 処理設備(3)で処理液により鋼帯(1)を処理のための方法であって、
    前記処理設備(3)が、噴霧区間(13)及び浸漬区間(14)を有する処理槽(4)と前記処理液のための共通の回収手段(16)とを含み、
    前記鋼帯(1)が、炭素鋼からなりその縦方向及び横方向の両方に実質的に水平に向いた連続的な鋼帯(1)であり、
    前記鋼帯(1)が、上面(1’)及び下面(1”)を有し、
    前記方法が、前記鋼帯(1)を前記処理設備(3)に連続的に通して移送方向(2)へ移送することを含み、
    前記移送方向(2)が、前記鋼帯(1)の縦方向と平行であり、
    第1の工程において、前記処理液が、前記鋼帯(1)が前記処理設備(3)の噴霧区間(13)にある間に前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)に噴霧され、
    第2の工程において、前記鋼帯(1)が、前記鋼帯(1)が前記処理設備(3)の浸漬区間(14)にある間に前記処理液に浸漬され、
    前記鋼帯(1)を処理している間、前記処理液が、前記共通の回収手段(16)から連続的にポンプで送り出され、前記処理設備(3)の噴霧区間(13)及び浸漬区間(14)の両方を通り、
    前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)への前記処理液の噴霧が、噴霧ノズル(15)を使用して行われることを特徴とする方法。
  2. 前記噴霧区間(13)が、前記鋼帯(1)の縦方向に平行な有効噴霧長を含み、
    前記第1の工程中に、前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)が、前記有効噴霧長内に位置している間に前記処理液を受け、前記浸漬区間(14)が、前記鋼帯(1)の縦方向に平行な有効浸漬長を含み、
    前記第2の工程中に、前記鋼帯(1)が、前記有効浸漬長内に位置している間に、その上面(1’)及び下面(1”)で前記処理液に浸漬され、
    前記有効噴霧長と有効浸漬長とが、両端値を含む30:70〜70:30の比率、特に50:50の比率を有して提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記有効噴霧長、及び、前記有効噴霧長対前記有効浸漬長の比率が、前記噴霧ノズル(15)の一部のみを作動させることによって変更されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記噴霧区間(13)が、前記鋼帯(1)の移送方向(2)に沿って前記浸漬区間(15)に対して上流又は下流に位置していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記処理設備(3)において前記処理液を使用することの他に、更なる処理設備(31)内で更なる処理液を使用することを含み、
    前記更なる処理設備(31)が、更なる噴霧区間及び更なる浸漬区間を有する更なる処理槽(41)を含み、
    前記更なる処理設備(31)が、前記更なる処理液のための更なる共通の回収手段(51)を含み、
    前記方法が、前記鋼帯(1)を前記更なる処理設備(31)に連続的に通して前記移送方向(2)へ移送することを含み、
    第3の工程において、前記更なる処理液が、前記鋼帯(1)が前記更なる処理設備(31)の前記更なる噴霧区間にある間に前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)に噴霧され、
    第4の工程において、前記鋼帯(1)が、前記鋼帯(1)が前記更なる処理設備(31)の前記更なる浸漬区間にある間に前記更なる処理液に浸漬され、
    前記鋼帯(1)を処理している間、前記更なる処理液が、前記更なる共通の回収手段(51)から連続的にポンプで送り出され、前記更なる処理設備(31)の前記更なる噴霧区間及び前記更なる浸漬区間の両方を通り、
    前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)への前記更なる処理液の噴霧が、更なる噴霧ノズルを使用して行われ、
    前記第3の工程及び第4の工程が、前記第1の工程及び第2の工程の前であるか、又は、前記第1の工程及び第2の工程の後であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記処理液及び/又は前記更なる処理液が、
    両端値を含む150g/l〜250g/lの範囲の濃度の塩酸と、
    両端値を含む10g/l〜35g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む15g/l〜30g/lの範囲の濃度、又は特に、両端値を含む19g/l〜26g/lの範囲の濃度のFeClと、
    両端値を含む30g/l〜300g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む30g/l〜60g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む130g/l〜180g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む230g/l〜300g/lの範囲の濃度のFeClと、
    を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 処理設備(3)で処理液により鋼帯(1)を処理のためのシステムであって、
    前記処理設備(3)が、噴霧区間(13)、浸漬区間(14)を有する処理槽(4)と前記処理液のための共通の回収手段(16)とを含み、
    前記鋼帯(1)が、炭素鋼からなり、その縦方向及び横方向の両方に実質的に水平に向いた連続的な鋼帯(1)であり、
    前記鋼帯(1)が、上面(1’)及び下面(1”)を有し、
    前記システムが、前記鋼帯(1)を前記処理設備(3)に連続的に通して移送方向(2)へ移送するように構成されており、
    前記移送方向(2)、が前記鋼帯(1)の縦方向と平行であり、
    前記処理液は、前記鋼帯(1)が前記処理設備(3)の噴霧区間(13)にある間に前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)に噴霧され、
    前記鋼帯(1)は、前記鋼帯(1)が前記処理設備(3)の浸漬区間(14)にある間に前記処理液に浸漬され、
    前記システムは、前記処理液が前記共通の回収手段(16)から連続的にポンプで送り出され、前記処理設備(3)の噴霧区間(13)及び浸漬区間(14)の両方を通るように構成されており、
    前記システムが、噴霧ノズル(15)を含み、
    前記処理液が、前記噴霧ノズル(15)を使用して前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)へ噴霧されることを特徴とするシステム。
  8. 前記噴霧区間(13)が、前記鋼帯(1)の縦方向に平行な有効噴霧長を含み、
    前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)は、前記有効噴霧長内に位置している間に前記処理液を受け、
    前記浸漬区間(14)が、前記鋼帯(1)の縦方向に平行な有効浸漬長を含み、
    前記鋼帯(1)が、前記有効浸漬長内に位置している間にその上面(1’)及び下面(1”)で前記処理液に浸漬され、
    前記有効噴霧長と有効浸漬長とは、両端値を含む30:70〜70:30の比率、特に50:50の比率を有して提供されることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  9. 前記噴霧区間(13)が、前記鋼帯(1)の移送方向に沿って前記浸漬区間(14)に対して上流又は下流に位置していることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のシステム。
  10. 前記噴霧区間(13)及び浸漬区間(14)の両方の前記処理液のための前記共通の回収手段(5)が、前記処理設備(3)の処理槽(4)から分離された回収手段(5)であることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記噴霧区間(13)及び浸漬区間(14)の両方の前記処理液のための前記共通の回収手段(5)が、前記処理設備(3)の処理槽(4)の底部が前記共通の回収手段(5)を形成するように一体化されている回収手段(5)であることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 前記処理設備(3)中の前記処理液の他に、更なる処理設備(31)中の更なる処理液を含み、
    前記更なる処理設備(31)が、更なる噴霧区間及び更なる浸漬区間を有する更なる処理槽(41)と前記更なる処理液のための更なる共通の回収手段(51)とを含み、
    前記システムは、前記鋼帯(1)が前記更なる処理設備(31)に連続的に通されて前記移送方向へ移送されるように構成され、
    前記更なる処理液は、前記鋼帯(1)が前記更なる処理設備(31)の前記更なる噴霧区間にある間に前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)に噴霧され、
    前記鋼帯(1)が、前記更なる処理設備(31)の前記更なる浸漬区間にある間に前記更なる処理液に浸漬され、
    前記システムは、前記更なる処理液が前記更なる共通の回収手段(51)からポンプで連続的に送り出され、前記更なる処理設備(31)の前記更なる噴霧区間及び前記更なる浸漬区間の両方を通るように構成され、
    前記システムが、更なる噴霧ノズルを含み、
    前記更なる処理液が、前記更なる噴霧ノズルを使用して前記鋼帯(1)の上面(1’)及び下面(1”)へ噴霧されることを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記処理設備(3)中の前記処理液及び前記更なる処理設備(31)中の前記更なる処理液の他に、第3の処理設備(32)中の第3の処理液を含み、
    前記第3の処理設備(32)が、第3の噴霧区間及び第3の浸漬区間を有する第3の処理槽(42)を含み、
    前記第3の処理設備(32)が、前記第3の処理液のための第3の共通の回収手段(52)を含むことを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記処理液及び/又は前記更なる処理液及び/又は前記第3の処理液が、
    両端値を含む150g/l〜250g/lの範囲の濃度の塩酸と、
    両端値を含む10g/l〜35g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む15g/l〜30g/lの範囲の濃度、又は特に、両端値を含む19g/l〜26g/lの範囲の濃度のFeClと、
    両端値を含む30g/l〜300g/lの範囲の濃度、特に、両端値を含む30g/l〜60g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む130g/l〜180g/lの範囲の濃度、又は、両端値を含む230g/l〜300g/lの範囲の濃度のFeClと、
    を含むことを特徴とする請求項7〜請求項13のいずれか一項に記載のシステム。
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