JP2009001876A - 帯状金属の酸洗装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帯状金属の酸洗時における不必要な溶削が低減化され、帯状金属の歩留りおよび酸洗液の原単位が向上し、帯状金属の断面プロフィールの修正をおこなうこともできる、帯状金属の酸洗装置を提供する。
【解決手段】 帯状金属Wの板巾方向に延び複数個のスプレーノズルをそなえたノズルヘッダ20を複数本並設してなる酸洗ゾーンを、帯状金属Wの走行路に沿って複数ゾーン配設し(酸洗ゾーンA〜D)、ノズルヘッダ20に設けたスプレーノズル群のスプレー流量の板巾方向の流量分布を、酸洗ゾーン毎に異なる流量分布とするとともに、複数の酸洗ゾーンのうちのいくつかの酸洗ゾーンの前記流量分布を、板巾方向に変化する流量分布とし、各酸洗ゾーンへの酸洗液の供給を個々にオンオフして各酸洗ゾーンをスプレー状態又はスプレー停止状態に切換える切換装置(開閉弁Va〜Vd)を備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、帯状金属に塩化第二鉄と塩酸を含有する酸洗液をスプレーして酸洗する酸洗装置に関するものである。
従来、熱間圧延後の普通鋼帯やステンレス鋼帯,Fe−Ni系合金帯などの各種の帯状金属は、前工程で生じた酸化スケールや表面疵などの欠陥部を除去するために、酸洗液を走行する帯状金属にスプレーするスプレー方式や、酸洗液中に帯状金属を浸漬させる浸漬方式などによる酸洗がおこなわれ、酸洗液として最近は、塩化第二鉄と塩酸を含有する水溶液である酸洗液が多く用いられている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
特開2001−295083号公報 特開2001−303282号公報 特開2001−314916号公報 特開平10−317166号公報
ところが上記の酸洗方法においては、先ずスプレー方式における帯状金属面への酸洗液の吹付けは、通常帯状金属の板巾方向にほぼ均一なスプレー流量分布状態でおこなわれ、また浸漬方式では帯状金属は全面が酸洗液中に浸漬された状態で走行するものであるため、いずれも酸洗により帯状金属は上下両面が全面にわたってほぼ均一に溶削(減肉)された状態となる。
このため、帯状金属の片面の一部(たとえば板巾方向の端部付近)に表面疵がある場合や、コイル状に巻回された帯状金属の長手方向両端部のある長さ範囲の酸化層厚さが他の部分よりも大きい場合などは、いずれもこれらの最大欠陥部深さまで帯状金属の上下両面を全面にわたって溶削する酸洗をおこなっていたので帯状金属が不必要な部分まで溶削され、帯状金属の歩留りが劣るとともに、酸洗液が早期に消耗劣化するため酸洗液の原単位が大きく、酸洗力維持のためのコストもかさむという問題点を有するものであった。また熱間圧延ロールの外径部の摩耗や撓みによって、熱間圧延後の帯状金属が板巾方向中央部で厚肉となる断面プロフィールを有する場合に、この中央部付近を薄肉化して板厚の均等化をはかろうとしても、上記の板巾全面にわたる均一な溶削では、上記断面プロフィールの修正は不可能であった。
この発明は上記従来の問題点を解決しようとするもので、帯状金属の酸洗時における不必要な溶削が低減化され、帯状金属の歩留りおよび酸洗液の原単位が向上し、帯状金属の断面プロフィールの修正をおこなうこともできる、帯状金属の酸洗装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明の帯状金属の酸洗装置は、塩化第二鉄と塩酸を含有する酸洗液を、走行する帯状金属にスプレーして酸洗する帯状金属の酸洗装置において、帯状金属の板巾方向に延び複数個のスプレーノズルをそなえたノズルヘッダを複数本並設してなる酸洗ゾーンを、帯状金属の走行路に沿って複数ゾーン配設し、前記ノズルヘッダに設けたスプレーノズル群のスプレー流量の板巾方向の流量分布を、前記酸洗ゾーン毎に異なる流量分布とするとともに、前記複数の酸洗ゾーンのうちのいくつかの酸洗ゾーンの前記流量分布を、板巾方向に変化する流量分布とし、前記各酸洗ゾーンへの酸洗液の供給を個々にオンオフして各酸洗ゾーンをスプレー状態又はスプレー停止状態に切換える切換装置を備えたことを特徴とする。
このように構成すると、各酸洗ゾーンにおいては、ノズルヘッダに設けたスプレーノズル群のスプレー流量の板巾方向の流量分布に対応した板巾方向の液量分布を有する酸洗パターンで、帯状金属が酸洗され、かついくつかの酸洗ゾーンの前記流量分布は板巾方向に変化する流量分布を有するので、切換装置によりスプレー状態とする酸洗ゾーンを選定・組合せすることにより、帯状金属の酸化スケールや表面疵等の欠陥部の位置に応じた最適の、板巾方向に変化する溶削深さで、帯状金属の欠陥部付近を集中的に酸洗・溶削して欠陥部を除去することができ、欠陥部のない部分の不必要な溶削が低減化され、また帯状金属の板巾方向における厚肉部分を大きな溶削深さで集中的に酸洗・溶削して、板厚の均等化を図ることもできる。
以上説明したようにこの発明によれば、スプレー状態とする酸洗ゾーンの選定・組合せにより、帯状金属の欠陥部の位置に応じて、板巾方向に変化する溶削深さで帯状金属の欠陥部付近を集中的に酸洗・溶削することができるので、帯状金属の酸洗時における不必要な溶削が低減化され、帯状金属の歩留りおよび酸洗液の原単位が向上し、帯状金属の断面プロフィールの修正をおこなうこともできる。
以下図1〜図6に示す一例により、この発明の実施の形態を説明する。図1において1は、帯状金属Wをスプレー方式により酸洗する酸洗装置で、2はその槽体であり、ガイドローラ3,4を経て槽体2内に進入した帯状金属Wは、支持ロール5によりガイドされつつ槽体2内を低速で矢印方向に走行し、ガイドローラ6,7を経て後工程側へと送出される。
槽体2内には、槽体2内を4分割する形で、酸洗ゾーンA,B,C,Dの4つの酸洗ゾーンが、帯状金属Wの走行路に沿って設けてあり、これら各酸洗ゾーンは、帯状金属Wの上面酸洗用の上側酸洗ゾーンと、帯状金属Wの下面酸洗用の下側酸洗ゾーンとからなる。そして各酸洗ゾーンA〜Dは、後述する複数個のスプレーノズルをそなえたノズルヘッダ20を複数本(この例では上側酸洗ゾーンは6本、下側酸洗ゾーンは7本)並設してなる。
11は塩化第二鉄と塩酸を含有する酸洗液を貯留する循環槽で、この循環槽11に接続した給液用のポンプ12の吐出口に接続した給液管13,14のうち給液管13は、給液オンオフ用の開閉弁Va,Vb,Vc,Vdを介して、酸洗ゾーンA,B,C,Dの各上側酸洗ゾーンにそれぞれ分岐接続され、同様に給液管14は、給液オンオフ用の開閉弁Va,Vb,Vc,Vdを介して、酸洗ゾーンA,B,C,Dの各下側酸洗ゾーンにそれぞれ分岐接続されている。
15は槽体2の底部に接続され、各酸洗ゾーンでスプレーされた酸洗後の酸洗液を循環槽11へ還流する還流管である。なおこの例では酸洗中において、塩酸供給装置16および過酸化水素水供給装置17から所定量の塩酸および過酸化水素水を、還流管15内を流通する上記酸洗後の酸洗液に添加して、酸洗液の再生をはかっている。
次に各酸洗ゾーンについて説明すると、図2は酸洗ゾーンA部を示す槽体2の横断面図で、帯状金属Wの巾方向に延びるノズルヘッダ20は、複数個(この例では5個)のスプレーノズルN〜Nをそなえている。そして前述のようにこの例では、上側酸洗ゾーンは6本のノズルヘッダ20を並設し、下側酸洗ゾーンは7本のノズルヘッダ20を並設してなるが、これは帯状金属Wの下面側に吹付けられた酸洗液は自重で滴下しやすいため、この酸洗ゾーン通過による溶削力が上下両面で均等化されるように上記のように本数の差を設けたものであり、他の酸洗ゾーンにおいても同様の構成としてある。21は上側酸洗ゾーンの各ノズルヘッダ20に接続した管寄せ、22は下側酸洗ゾーンの各ノズルヘッダ20に接続した管寄せである。なお上記の上側酸洗ゾーンと下側酸洗ゾーンのノズルヘッダの本数差は、2本以上としてもよい。
図3は上記の1本のノズルヘッダ20に設けたスプレーノズルN〜Nからスプレーされた酸洗液の帯状金属Wの面上の吹付パターンを示すものであり、各スプレーノズルとして液を均一分布で噴射するフラットノズルを用いており、各スプレーノズルは図示のように扁平長円形状で板巾方向に傾斜した吹付領域Sを有し、隣り合う吹付領域は巾方向に少量オーバーラップしている。また帯状金属Wの下面にも、これと同じ吹付領域Sが形成される。そしてこの酸洗ゾーンAにおける上記スプレーノズルN〜Nは、図4(a)に示すように全ノズルのスプレー流量が同じであるように、同一ノズルを用いている。
これに対して酸洗ゾーンB〜Dは、上側酸洗ゾーンおよび下側酸洗ゾーンを構成するノズルヘッダ20の本数、および各ノズルヘッダ20に5個のスプレーノズルN〜Nを設けた点においては、酸洗ゾーンAと同構成を有するものであるが、スプレーノズルN〜Nのスプレー流量の帯状金属板巾方向の流量分布が、酸洗ゾーンAとは異なるものである。すなわち、酸洗ゾーンBにおいては、図4(b)に示すようにスプレーノズルNからスプレーノズルNに向って順次増加するスプレー流量分布となるように、また酸洗ゾーンCにおいては、反対に図4(c)に示すようにスプレーノズルNからスプレーノズルNに向って順次増加するスプレー流量分布となるように、また酸洗ゾーンDにおいては、図4(d)に示すように中央のスプレーノズルNのスプレー流量が最も大きく、スプレーノズルNおよびNに向って減少するスプレー流量分布となるように、各スプレーノズル(の噴射口部形状等)が選定されている。
そしてこのように1本のノズルヘッダ20に設けたスプレーノズルN〜Nの各スプレー流量は異なるものではあるが、その各スプレーノズルからスプレーされた酸洗液の帯状金属W上の吹付領域は、図3に示す酸洗ゾーンAの吹付領域Sと同じとなるように、スプレーノズル(フラットノズル)の噴射特性が選定されている。
酸洗ゾーンA〜Dは以上のような構成を有するので、各開閉弁Va〜Vdを開閉操作(具体例は後述する)して、ポンプ12により送給される酸洗液を、先ず酸洗ゾーンAのみに供給し、他の酸洗ゾーンへの酸洗液の供給をオフ(遮断)状態とすると、槽体2内を通過した帯状金属Wの被酸洗面にスプレーされた酸洗液量(酸洗液の総量)Qaは、図5(a)に示すように、前記図4(a)に示すスプレー流量分布に対応して板巾方向に対して一定な液量分布となり、板巾方向に対して一定な酸洗パターン(従って溶削パターン)Pが得られる。
これに対して酸洗液を酸洗ゾーンA〜Cのみに供給すると、図5(b)に示すように、上記の酸洗ゾーンAの通過による酸洗液量Qaに、酸洗ゾーンBの前記図4(b)に示すスプレー流量分布に対応して板巾方向に変化する酸洗液量Qb、および酸洗ゾーンCの前記図4(c)に示す流量分布に対応して板巾方向に変化する酸洗液量Qcが加わる結果、板巾方向に対して一定でかつ上記酸洗パターンPより大液量(従って大溶削量)の酸洗パターンPが得られる。
一方、酸洗ゾーンA,Bのみに酸洗液を供給すると、図6(a)に示すように、上記の酸洗ゾーンAの酸洗液量Qaに、酸洗ゾーンBの酸洗液量Qbが加わる結果、帯状金属Wの板巾右端部(注:左右方向は図3と同じく帯状金属の走行方向の下流側から帯状金属の横断面を見たときの左右方向を指すものとする)に向って増加する液量分布の、右上りの(近似)直線状の酸洗パターンPが得られる。
また同様に酸洗ゾーンA,Cのみに酸洗液を供給すると、図6(b)に示すように、酸洗ゾーンAの酸洗液量Qaに、酸洗ゾーンCの酸洗液量Qcが加わる結果、帯状金属Wの板巾左端部に向って増加する液量分布の、左上りの(近似)直線状の酸洗パターンPが得られる。
また、酸洗ゾーンA,Dのみに酸洗液を供給すると、図6(c)に示すように、酸洗ゾーンAの酸洗液量Qaに、酸洗ゾーンDの前記図4(d)に示すスプレー流量分布に対応して板巾方向に変化する酸洗液量Qdが加わる結果、板巾中央部への酸洗液の吹付量が最も大となる液量分布の、山形(近似)曲線状の酸洗パターンPが得られる。
そこで上記のような各種酸洗パターンが得られる酸洗装置1により、酸洗対象である酸洗前の帯状金属Wが有する酸化スケールや表面疵の具体的な分布状態に対して、どのようにして酸洗をおこなうかについて、以下に例を挙げて説明する。
先ず酸洗対象である帯状金属Wについては、熱間圧延後の、あるいは複数回の酸洗をおこなう場合は前回の酸洗後の、帯状金属両面の検査により、酸化スケール(粒界酸化層が形成されている場合はこれも合せて)および表面疵の深さを把握しておき、酸洗装置1においては、ポンプ12を運転して酸洗液送給状態としておく。
そして先ず帯状金属Wが、品質上問題となる表面疵が上下両面に無く、上下両面に比較的薄い酸化スケール層がほぼ均一に形成されている場合には、図示しない制御装置により開閉弁Va,Vaのみを開状態として(他の開閉弁は全て閉状態とし、以下同様とする。)、帯状金属Wを槽体2内を走行させる。これによって酸洗ゾーンAのみにおいて酸洗がおこなわれ、帯状金属Wの上下各面は、図5(a)に示す板巾方向に一定な酸洗パターンPにより酸洗され、酸化スケール層が溶削・除去される。
また帯状金属Wが、上下両面に厚い酸化スケール層がほぼ均一に形成されている場合には、開閉弁Va,Va,Vb,Vb,Vc,Vcを開状態として酸洗をおこなう。これによって酸洗ゾーンA,B,C(の上下酸洗ゾーン)において酸洗がおこなわれ、帯状金属Wの上下各面は、図5(b)に示す板巾方向に一定な酸洗パターンPにより酸洗され、厚い酸化スケール層が溶削・除去される。
そしてコイル状に巻回された帯状金属Wの長手方向両端部のある長さ範囲(両端部範囲)の酸化スケール層が厚く(又は表面疵が深く)、他の部分(中間部範囲)の酸化スケール層が薄い(又は表面疵が浅い)場合には、帯状金属Wの走行中に上記の二つの例の各開閉弁の開状態を切換えて、帯状金属Wの上記両端部範囲に対しては上記酸洗パターンPにより、上記中間部範囲に対しては上記酸洗パターンPにより、それぞれ酸洗するようにすれば、各酸化スケール層(又は表面疵)は溶削・除去されるとともに、帯状金属全長にわたって上記酸洗パターンPにより酸洗する場合に比べて、上記中間部範囲の不必要な溶削が回避されるので、帯状金属Wの歩留りは向上し、酸洗液の酸洗力低下が抑制されて原単位が向上する。
また帯状金属Wが、上下両面に前記と同様な薄い酸化スケール層を有するとともに、たとえば上面の板巾右端寄りの位置に深い表面疵を有する場合には、開閉弁Va,Va,Vbのみを開状態として酸洗をおこなう。これによって酸洗ゾーンA(の上下酸洗ゾーン)および酸洗ゾーンBの上側酸洗ゾーンのみにおいて酸洗がおこなわれ、帯状金属Wの上面は図6(a)に示す右上りの酸洗パターンPにより、下面は図5(a)に示す均一な酸洗パターンPにより、それぞれ酸洗されて、上記の酸化スケール層および板巾右端寄り位置の表面疵を溶削し欠陥部を除去できるとともに、上記表面疵のない板巾左端寄りの部分は不必要に溶削されることがないので、帯状金属Wの歩留りは向上し、酸洗液の酸洗力低下が抑制され原単位が向上する。
またこの例とは反対に、帯状金属Wの上面の板巾左端寄りの位置に深い表面疵がある場合には、上記の開閉弁Vbのかわりに開閉弁Vcを開状態とし、酸洗ゾーンA、および酸洗ゾーンCの上側酸洗ゾーンのみによる酸洗をおこなえば、帯状金属Wの上面は図6(b)に示す左上りの酸洗パターンPにより酸洗され、下面は上記の例と同様に酸洗パターンPにより酸洗され、上記の例と同様に板巾左端寄りの位置の表面疵を溶削できるとともに、表面疵のない板巾右端寄りの部分の不要な溶削がなくなり、帯状金属Wの歩留りおよび酸洗液の原単位が向上する。
次に帯状金属Wが、その板巾中央部が上下に膨出した中央部厚肉状の断面形状を有する場合には、開閉弁Va,Va,Vd,Vdのみを開状態とした酸洗をおこなう。これによって酸洗ゾーンAおよび酸洗ゾーンD(いずれもその上下酸洗ゾーン)のみにおいて酸洗がおこなわれ、帯状金属Wの上下各面は、図6(c)に示す山形の酸洗パターンPにより酸洗される。これによって帯状金属Wの上下両面は、板巾中央部付近が最も深く酸洗されるので、帯状金属Wは板厚が均等化される方向に溶削され、断面プロフィールを修正することができるのである。
なお帯状金属Wが、その板巾中央部付近に深い表面疵を有する場合なども、その表面疵発生側の面(たとえば上面)に対して、上記の例と同様な山形の酸洗パターンPよる酸洗をおこなうことにより、表面疵部を集中的に溶削し、この表面疵のない板巾両端寄りの部分の不必要な溶削を回避することにより、帯状金属Wの歩留りおよび酸洗液の原単位の向上を図ることができるのである。
以上の各例のほかに、たとえば表面疵が帯状金属Wの下面側にある場合や、酸化スケール層が厚い所にさらに深い表面疵がある場合なども、上記と同様にしてスプレー状態とする上側および下側の各酸洗ゾーンを選定・組合せすることにより、帯状金属Wの表面疵部を集中的に溶削でき、不必要な溶削の低減化により帯状金属Wの歩留りおよび酸洗液の原単位の向上を図ることができるのである。
この発明は上記の例の酸洗装置に限定されるものではなく、たとえば酸洗ゾーンの数や、各酸洗ゾーンを構成するノズルヘッダの本数、ノズルヘッダ1本当りのスプレーノズルの設置個数、スプレーノズルのタイプ、スプレーノズル群の板巾方向に対するスプレー流量の変化(増減)の割合などは、上記以外のものとしてもよい。また上側酸洗ゾーンと下側酸洗ゾーンのノズルヘッダの本数は同本数としてもよい。また上記各開閉弁は、手動操作式のものとしてもよく、さらに開閉弁以外に、各酸洗ゾーン毎に給液用のポンプを設け、酸洗パターンに応じてこのポンプの電源をON−OFF制御するポンプ及びその制御装置でもって、各酸洗ゾーンをスプレー状態又はスプレー停止状態に切換える切換装置を構成してもよい。
この発明の実施の形態の一例を示す帯状金属の酸洗装置全体の概略図である。 図1におけるX−X線断面図である。 図2における矢視Y−Y平面図である。 各酸洗ゾーンのノズルヘッダ部に設けたスプレーノズルのスプレー流量を示す線図である。 図1の装置において得られる酸洗パターンを示す線図である。 図1の装置において得られる他の酸洗パターンを示す線図である。
符号の説明
1…酸洗装置、2…槽体、11…循環槽、12…ポンプ、13…給液管、14…給液管、15…還流管、20…ノズルヘッダ、W…帯状金属、A…酸洗ゾーン、B…酸洗ゾーン、C…酸洗ゾーン、D…酸洗ゾーン、Va,Va…開閉弁、Vb,Vb…開閉弁、Vc,Vc…開閉弁、Vd,Vd…開閉弁、N〜N4…スプレーノズル。

Claims (1)

  1. 塩化第二鉄と塩酸を含有する酸洗液を、走行する帯状金属にスプレーして酸洗する帯状金属の酸洗装置において、
    帯状金属の板巾方向に延び複数個のスプレーノズルをそなえたノズルヘッダを複数本並設してなる酸洗ゾーンを、帯状金属の走行路に沿って複数ゾーン配設し、
    前記ノズルヘッダに設けたスプレーノズル群のスプレー流量の板巾方向の流量分布を、前記酸洗ゾーン毎に異なる流量分布とするとともに、前記複数の酸洗ゾーンのうちのいくつかの酸洗ゾーンの前記流量分布を、板巾方向に変化する流量分布とし、
    前記各酸洗ゾーンへの酸洗液の供給を個々にオンオフして各酸洗ゾーンをスプレー状態又はスプレー停止状態に切換える切換装置を備えたことを特徴とする帯状金属の酸洗装置。
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