JP7441023B2 - 被処理体の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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本発明は、金属材料の湿式連続表面処理方法に関するものであり、特に湿式処理槽において金属材料に付着した処理液を効率的に除去する処理方法及び処理装置に関する。
帯板材などの金属材料に対し、連続的に脱脂、酸洗、電気めっき、エッチング等を行う湿式表面処理においては、ドラム式、ロール式などの搬送形式により金属材料を搬送しながら処理を行っている。そして、金属材料に対し所定の湿式表面処理が終わった後には、当該金属材料に付着している処理液をリンスし除去することが知られている。例えば、特許文献1には、処理槽における金属材料の表面処理後に、エアワイパーによるブローを行い、水と気体を混合させた流体(ミスト)を2流体ノズルから噴霧することにより、少量のリンス水で高いリンス効率を実現させ、処理槽外への処理液の排出量を低減させる技術が開示されている。
特開2002-212769号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術においては、処理液の除去が不十分で金属材料の酸化や変色の恐れがある。また、処理後に金属材料の洗浄を洗浄液で行う洗浄槽の洗浄後液の金属イオン濃度が高くなり、洗浄後液の排水処理コスト、また金属が有価金属である場合は洗浄後液からの金属の回収コスト等が増大する懸念がある。
特に、Auめっき等の粘度の高いめっき液を用いた場合、金属材料の表面に付着しためっき液は除去されづらく、表面処理(Auめっき)後にAu等の有価金属が洗浄槽に持ち出され、回収が必要になるとともに金属材料に変色の恐れがあることが知られている。即ち、上記特許文献1に開示の技術では、粘度の高いめっき液のリンス処理が効率的に行われない恐れがある。
このような事情に鑑み、本発明の目的は、金属材料の湿式連続表面処理において、表面処理後の金属材料のリンス処理(すすぎ処理)を効率的に行い、金属材料表面の酸化や変色を抑制し、表面処理後のリンス水の洗浄槽への持ち出し量を低減させ、洗浄槽での洗浄処理により発生する洗浄後液(排水)の処理コストや、洗浄後液中から有価金属を回収するコストを抑制することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、連続的に搬送される被処理体の処理方法であって、表面処理部とリンス部と液切部とを有する表面処理槽内において、めっき処理である表面処理を行う表面処理工程と、ミスト噴霧によって行うリンス処理工程と、液切処理工程と、を順に有し、前記表面処理槽から搬出された被処理体に対し、洗浄槽内で行う洗浄工程を有し、前記表面処理槽下部には、前記表面処理工程、前記リンス処理工程及び前記液切処理工程において生じた処理後液の回収機構が設けられ、前記回収機構において回収された処理後液を前記表面処理工程におけるめっき液として再利用することを特徴とする、被処理体の処理方法が提供される。
前記ミスト噴霧は、水及びエアーを所定の気水比で噴霧する2流体ノズルから噴霧されても良い。
前記2流体ノズルの気水比は600~800に設定されても良い。
前記ミスト噴霧において、ミスト中のリンス水量とめっき液蒸発量との関係は、リンス水量/めっき液蒸発量≦1、を満たしても良い。
前記めっき処理は、Auめっき処理であっても良い。
前記液切処理工程は、エアブローによって行われても良い。
前記被処理体は、金属材料の帯板材であっても良い。
また、別の観点からの本発明によれば、連続的に搬送される被処理体に連続湿式処理を行う被処理体の処理装置であって、前記被処理体の搬送機構と、前記被処理体の搬送方向の上流側からめっき処理を行う表面処理機構、ミスト噴霧手段を有するリンス処理機構、液切機構を内部にこの順で備えた表面処理槽と、前記表面処理槽の下流側において洗浄処理機構を有する洗浄槽と、前記表面処理槽下部に、前記表面処理機構、前記リンス処理機構及び前記液切機構において生じた処理後液を回収し、前記めっき処理におけるめっき液として再利用する回収機構と、を備えることを特徴とする、被処理体の処理装置が提供される。
前記ミスト噴霧手段は、水及びエアーを所定の気水比で噴霧する2流体ノズルであっても良い。
前記2流体ノズルの気水比は600~800に設定されても良い。
前記ミスト噴霧手段において、ミスト中のリンス水量とめっき液蒸発量との関係は、リンス水量/めっき液蒸発量≦1、を満たしても良い。
前記めっき処理を行う機構は、Auめっき処理機構であっても良い。
前記液切機構はエアブローであっても良い。
前記被処理体は、金属材料の帯板材であっても良い。
本発明によれば、金属材料の湿式連続表面処理において、表面処理後の金属材料のリンス処理(すすぎ処理)を効率的に行い、金属材料表面の酸化や変色を抑制し、表面処理後のリンス水の洗浄槽への持ち出し量を低減させ、洗浄槽での洗浄処理により発生する洗浄後液(排水)の処理コストや、洗浄後液中から有価金属を回収するコストを抑制する、被処理体の処理方法及び処理装置を提供することができる。
被処理体の処理装置の概略説明図である。 被処理体の処理装置で行われる被処理体の処理方法を示す概略フロー図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、本明細書及び図面において、処理対象材料を総称して被処理体Aと記載し、その搬送方向における上流側、下流側を単に「上流側」、「下流側」とし、図面において、図面右側を上流側、図面左側を下流側とする。
(処理装置、処理方法の概要)
図1は、本発明の実施の形態に係る湿式連続表面処理を行う処理装置1(以下、単に処理装置1とも記載)の概略説明図である。図1に示すように、処理装置1は上流から連続的に流れてくる被処理体(例えば銅又は銅合金などの金属材料の帯板材)Aに対し、表面処理(例えばめっき処理)を行う表面処理槽10と、表面処理槽10搬出後の被処理体Aに対し洗浄を行う洗浄槽30を備えている。表面処理槽10には、上流側から順に、所定のめっき処理を行う表面処理部11と、液体と気体からなるミストを噴霧することで被処理体Aの表面をリンスするリンス部13と、被処理体A表面の液切を行う液切部15と、が設けられている。
表面処理槽10には、上述したように表面処理部11、リンス部13、液切部15が設けられ、各部において以下に説明する各処理が行われる。表面処理部11には、例えばドラム式やロール式であり、表面(めっき)処理を行う表面処理機構16が設けられ、当該表面処理機構16の駆動により、被処理体Aの表面に対し例えばAuめっき等のスポットめっき処理やストライプめっき処理等が行われる。また、リンス部13には、例えば2流体ノズル等であるミスト噴霧手段を有するリンス処理機構17が設けられ、当該リンス処理機構17の駆動により、被処理体Aに対しリンス(すすぎ)処理が行われる。また、液切部15には、例えばロックライン等によりエアブローを行う液切機構18が設けられ、当該液切機構18の駆動により、被処理体A表面の液切処理が行われる。なお、表面処理槽10内部には、被処理体Aを円滑に搬送するためのガイドロール等の搬送機構(図示せず)がリンス部13と液切部15の間に設けられても良い。
また、表面処理槽10の下部には、めっき処理、リンス処理、液切処理において生じた処理後液の回収を行う処理後液の回収機構20(以下、回収機構20)が設けられている。回収機構20において回収された処理後液(リンス処理後液)は、めっき液としてそのまま再利用することができる。
洗浄槽30には、被処理体Aの表面に対し例えば純水である洗浄液を供給して洗浄処理を行うための洗浄液供給手段としての洗浄処理機構33が設けられる。例えば、洗浄液が純水である場合には、洗浄槽30での洗浄能力は純水供給量によって管理される。また、洗浄槽30の下部には、洗浄処理において生じた洗浄後液(排液)の回収を行う洗浄後液の回収機構40(以下、回収機構40)が設けられている。回収機構40において回収された洗浄後液に対しては、めっき材料である有価金属の回収、有害成分の除去といった各種処理が行われる。
ここで、回収機構40において回収された洗浄後液(排液)においては、その導電率を測定することで、表面処理槽10においてどの程度めっき材料である金属が回収されたのかを算出することができる。これは、回収された洗浄後液に金属が残留している場合、導電率と当該金属の濃度とは比例する関係にあるからである。
図2は、被処理体の処理装置1で行われる被処理体の処理方法を示す概略フロー図である。本実施の形態に係る処理装置1では、図2に示すように、上流側から順次搬送されている被処理体Aに対し、表面処理槽10において表面処理(例えばめっき処理)工程S1、リンス処理工程S2、液切処理工程S3、がこの順で行われ、次いで、洗浄槽30において洗浄処理工程S4が行われる。
具体的な表面処理の一例としてAuめっき処理の場合は、先ず、Auめっき液によりスポットAuめっき処理が行われ、純水及びエアーを用いた2流体ノズルによるリンス処理が行われ、液切用エアブローとしてのロックラインを用いて液切処理が行われ、その後、純水を所定の流量で供給する洗浄処理が行われる。状況に応じて純水の代わりに水道水等を使用しても良い。
(リンス処理の条件)
上述したように、リンス部13で行われるリンス処理は、被処理体Aの表面全体に、例えば2流体が混合されたミストを噴霧することで行われる。2流体として純水及びエアーを用いる場合、ミスト中の水量はめっき液の管理上、当該めっき液の蒸発量と同じか、あるいは蒸発量よりも少ないことが望ましい。ミスト中の水量(リンス水量)とめっき液の蒸発量の関係は、リンス水量/めっき液蒸発量≦1であることが好ましく、1に近いほどリンス水量が多いためリンス効果が高くなるのでより好ましい。しかし、1を超えると、めっき液がめっき槽からあふれる恐れがあり、また、めっき液が希釈され濃度が低下するので、1以下に抑えることが好ましい。更には、リンス水量/めっき液蒸発量は0.7以上であることが望ましい。
具体的なミストの気水比(=気体体積/水体積)は任意に設定可能であるが、例えば600~800に設定することが好ましい。
(洗浄処理における洗浄後液の導電率)
上述したように、表面処理槽10搬出後の被処理体Aに対し、洗浄槽30において例えば純水(あるいは水道水等)である洗浄液を用いた洗浄処理が行われる。その際には、所定の流量で洗浄液を被処理体Aの表面全体に供給し、洗浄処理後の洗浄液(以下、洗浄後液とも記載)は回収機構40にて回収される。回収機構40において回収された洗浄後液には、表面処理槽10を経た被処理体Aの表面に付着・残留していた金属が含まれており、洗浄後液に含有される金属の濃度が小さいほど被処理体Aの表面に付着・残留していた金属が少ないことを示している。洗浄後液において、その導電率と金属の濃度とは比例する関係にあることから、洗浄後液の導電率を測定することで、複数の処理条件ごとの、被処理体Aの表面に付着・残留していた金属の量が算出され、条件ごとの表面処理槽10での金属回収率を比較することができる。
また、本実施の形態に係る処理装置1においては、被処理体Aの搬送速度に応じて表面処理槽10を経た被処理体Aの表面に付着・残留する金属の量(持ち出し量)が変化し、被処理体Aの搬送速度が増大すると持ち出し量が増加することが知られている。即ち、同じ搬送速度での処理において、回収機構40にて回収された洗浄後液に含有される金属の濃度が低減した場合に、表面処理槽10での金属回収率が向上(即ち、持ち出し量が低減)したといえる。導電率に基づく複数の条件ごとの金属回収率(持ち出し量)の比較に関する具体例は、実施例において後述する。
ここで、洗浄槽30に設けられる回収機構40においては、回収される洗浄後液の金属濃度を管理し、当該金属濃度をできるだけ低く抑えることが望ましい。具体的には、回収機構40において回収された洗浄後液の導電率を300μS/cm以下とすることが好ましく、回収設備の関係からは100μS/cm以下とすることがより好ましい。
(作用効果)
以上説明した、本実施の形態に係る被処理体の処理装置1によれば、表面処理槽10に搬入された被処理体Aに対し、表面(めっき)処理を行った後、例えば2流体ノズルによるリンス処理を行い、その後、例えばエアブローによる液切処理を行うといった工程順を採っている。即ち、リンス処理後に液切処理を行っているため、被処理体A(金属材料)の酸化や変色を抑制することができる。また、表面処理槽10での金属回収率が向上し、めっき処理に用いられる金属の洗浄槽30への持ち出し量の低減が実現される。
特に、表面処理がめっき処理であり、めっき液としてAuめっき液を用いる場合、Auめっき液は粘度が高く、金属表面から除去しづらいといった特徴がある。そのため、従来は処理後の洗浄において有価金属であるAuが多量に持ち出され、その排水処理や有価金属の回収のためのコストが増大するといった問題があった。この点、本実施の形態に係る処理装置1によれば、表面処理槽10において粘度の高いAuめっき液であっても効率的にリンス後液として回収しめっき液に再利用することができ、洗浄槽30への持ち出し量の低減が図られる。
また、リンス処理において2流体ノズルを用いる場合に、ミストの気水比(=気体体積/水体積)を所定の数値範囲とすることで、リンス効率の向上が図られ、表面処理槽10における金属回収率の向上が実現される。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態において、リンス処理に用いられるリンス処理機構17として2流体ノズルを例示し、当該2流体ノズルは純水及びエアーからなるミストを発生させ噴霧するものとして説明したが、使用される流体はこれに限られるものではない。例えば、2流体に使用する気体を不活性ガスとしても良い。また、液切処理を行う液切機構18としてエアブローを例示したが、液切を行う手段はこれに限られるものではなく、例えば液切ロール、液切スポンジ、エアワイパー等を用いても良く、エアーでなく不活性ガスを用いてブロー等を行っても良い。
また、めっき処理として主にAuめっき液を用いたスポットめっき処理を例示して説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、種々のめっき液を用いた処理装置において適用可能である。また、めっき処理以外に、エッチング処理、酸洗処理などの表面処理においても適用できる。
本発明の実施例として、上記実施の形態において図1を参照して説明した被処理体の処理装置において、複数の処理条件(実施例1~4)にて金属材料に対して連続湿式表面処理を実施し、各処理条件での洗浄槽の洗浄後液の導電率を測定した。また、比較例(比較例1、2)として、ミスト噴霧機構としての2流体ノズルを用いない構成にて同様の連続湿式表面処理を行い、その際の洗浄槽の洗浄後液の導電率を測定した。
被処理体の材料は、サイズが厚さ0.2mm、幅52.3mmの銅合金(DOWAメタルテック(株)製のNB-109-EH)の帯板材とし、搬送ロールにより被処理体を搬送するリールtoリールめっきを行い、材料の搬送速度は3.0m/min又は6.0m/minとした。めっき(表面処理)部のめっき機構としてはドラム式めっきを用い、ドラムの外周に被処理体を密着させドラムを回転させることで搬送し、その間にドラムの外周に設けられた所定の穴よりドラムの内部から噴出されるAuめっき液により、被処理体の所定の部分にスポットAuめっきを施した。めっき液としてはシアン系のAuめっき液を用いた。また、リンス処理におけるミスト噴霧機構として2流体ノズル(株式会社いけうち製 SETO07503)を用い、その水量(2流体ノズルへの供給水量)は0ml/min、30ml/min、35ml/minのいずれかとした。また、2流体ノズルを用いた場合(実施例1~4)のエアー量は23.1L/min、気水比は770もしくは660とした。なお、リンス水量/めっき液蒸発量は、実施例1、3は0.75、実施例2、4は0.875であった。
また、液切機構としてはエアー流量が170L/minであるロックラインを用いエアブローを行った。また、洗浄槽における洗浄処理では5L/minの純水を供給して洗浄を行い、回収された洗浄後液の導電率を測定した。なお、洗浄後は(上記実施の形態では図示していない)乾燥ラインで被処理体を乾燥した。
以下の表1には、実施例1~4と比較例1、2における処理条件と、測定された洗浄後液の導電率を示した。
Figure 0007441023000001
表1を参照し、実施例1、2と比較例1を比べると、同じ搬送速度(3.0m/min)であるにも関わらず、比較例1より実施例1、2の導電率が著しく低く抑えられている。即ち、同じ搬送速度下において、比較例1に比べ、実施例1、2の方が処理槽での金属回収率が大きく、洗浄槽に持ち出された金属(Au)の量が少なかったことが示された。また、実施例1、2では、被処理体表面に変色や酸化は認められなかった。
同様に、実施例3、4と比較例2を比べると、同じ搬送速度(6.0m/min)であるにも関わらず、比較例2より実施例3、4の導電率が著しく低く抑えられている。即ち、同じ搬送速度下において、比較例2に比べ、実施例3、4の方が処理槽での金属回収率が大きく、洗浄槽に持ち出された金属(Au)の量が少なかったことが示された。また、実施例3、4では、被処理体表面に変色や酸化は認められなかった。
以上の結果から、本発明に係る被処理体の処理方法及び処理装置において、表面処理槽における表面処理工程をめっき処理、リンス処理、液切処理の順で行い、リンス処理の際に好適な条件の2流体ノズルを用いて処理を行ったことで、表面処理槽での金属回収率が向上し、洗浄槽への有価金属(Au)の持ち出し量の低減が実現されることが分かった。
本発明は、金属材料の湿式連続表面処理方法に関するものであり、特に湿式処理槽において金属材料に付着した処理液を効率的に除去する処理方法及び処理装置に適用できる。
1…処理装置
10…表面処理槽
11…表面処理部
13…リンス部
15…液切部
16…表面処理機構
17…リンス処理機構
18…液切機構
20…(表面処理後液の)回収機構
30…洗浄槽
33…洗浄処理機構(洗浄液供給手段)
40…(洗浄後液の)回収機構
A…被処理体

Claims (14)

  1. 連続的に搬送される被処理体の処理方法であって、
    表面処理部とリンス部と液切部とを有する表面処理槽内において、
    めっき処理である表面処理を行う表面処理工程と、
    ミスト噴霧によって行うリンス処理工程と、
    液切処理工程と、を順に有し、
    前記表面処理槽から搬出された被処理体に対し、洗浄槽内で行う洗浄工程を有し、
    前記表面処理槽下部には、前記表面処理工程、前記リンス処理工程及び前記液切処理工程において生じた処理後液の回収機構が設けられ、
    前記回収機構において回収された処理後液を前記表面処理工程におけるめっき液として再利用することを特徴とする、被処理体の処理方法。
  2. 前記ミスト噴霧は、水及びエアーを所定の気水比で噴霧する2流体ノズルから噴霧されることを特徴とする、請求項1に記載の被処理体の処理方法。
  3. 前記2流体ノズルの気水比は600~800に設定されることを特徴とする、請求項2に記載の被処理体の処理方法。
  4. 前記ミスト噴霧において、ミスト中のリンス水量とめっき液蒸発量との関係は、リンス水量/めっき液蒸発量≦1、を満たすことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の被処理体の処理方法。
  5. 前記めっき処理は、Auめっき処理であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の被処理体の処理方法。
  6. 前記液切処理工程は、エアブローによって行われることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の被処理体の処理方法。
  7. 前記被処理体は、金属材料の帯板材であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の被処理体の処理方法。
  8. 連続的に搬送される被処理体に連続湿式処理を行う被処理体の処理装置であって、
    前記被処理体の搬送機構と、
    前記被処理体の搬送方向の上流側からめっき処理を行う表面処理機構、ミスト噴霧手段を有するリンス処理機構、液切機構を内部にこの順で備えた表面処理槽と、
    前記表面処理槽の下流側において洗浄処理機構を有する洗浄槽と
    前記表面処理槽下部に、前記表面処理機構、前記リンス処理機構及び前記液切機構において生じた処理後液を回収し、前記めっき処理におけるめっき液として再利用する回収機構と、を備えることを特徴とする、被処理体の処理装置。
  9. 前記ミスト噴霧手段は、水及びエアーを所定の気水比で噴霧する2流体ノズルであることを特徴とする、請求項8に記載の被処理体の処理装置。
  10. 前記2流体ノズルの気水比は600~800に設定されることを特徴とする、請求項9に記載の被処理体の処理装置。
  11. 前記ミスト噴霧手段において、ミスト中のリンス水量とめっき液蒸発量との関係は、リンス水量/めっき液蒸発量≦1、を満たすことを特徴とする、請求項8~10のいずれか一項に記載の被処理体の処理装置。
  12. 前記めっき処理を行う機構は、Auめっき処理機構であることを特徴とする、請求項8~11のいずれか一項に記載の被処理体の処理装置。
  13. 前記液切機構はエアブローであることを特徴とする、請求項8~12のいずれか一項に記載の被処理体の処理装置。
  14. 前記被処理体は、金属材料の帯板材であることを特徴とする、請求項8~13のいずれか一項に記載の被処理体の処理装置。
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