JPH1187891A - プリント回路基板の処理装置 - Google Patents
プリント回路基板の処理装置Info
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- JPH1187891A JPH1187891A JP25433697A JP25433697A JPH1187891A JP H1187891 A JPH1187891 A JP H1187891A JP 25433697 A JP25433697 A JP 25433697A JP 25433697 A JP25433697 A JP 25433697A JP H1187891 A JPH1187891 A JP H1187891A
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- printed circuit
- liquid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数の表面処理槽が並列した水平搬送型の処
理装置において、各処理槽の間の乗り継ぎ領域において
プリント回路基板が一時的に空気に晒されることによっ
て生ずる基板表面の変質を低減する。 【解決手段】 エッチング槽73と洗浄槽74との間に
形成された隔壁30に対して被覆板31,32がそれぞ
れ取付固定され、エッチング槽73と洗浄槽74との間
に移載室Aを構成している。移載室Aの内部には、プリ
ント回路基板10の搬送面の上方及び下方に1本ずつの
供給管33,34がそれぞれ配設され、ぞれぞれ搬送面
に対して純水を吹き付けるように構成されている。ま
た、移載室Aの入口開口部Bのすぐ内側には、液切ロー
ラ35,36が回転自在に配置されている。
理装置において、各処理槽の間の乗り継ぎ領域において
プリント回路基板が一時的に空気に晒されることによっ
て生ずる基板表面の変質を低減する。 【解決手段】 エッチング槽73と洗浄槽74との間に
形成された隔壁30に対して被覆板31,32がそれぞ
れ取付固定され、エッチング槽73と洗浄槽74との間
に移載室Aを構成している。移載室Aの内部には、プリ
ント回路基板10の搬送面の上方及び下方に1本ずつの
供給管33,34がそれぞれ配設され、ぞれぞれ搬送面
に対して純水を吹き付けるように構成されている。ま
た、移載室Aの入口開口部Bのすぐ内側には、液切ロー
ラ35,36が回転自在に配置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント回路基板の
表面処理装置に係り、特に、プリント回路基板を略水平
姿勢にて搬送し、複数の処理槽に順次移動させて基板表
面を処理するように構成された装置に関する。
表面処理装置に係り、特に、プリント回路基板を略水平
姿勢にて搬送し、複数の処理槽に順次移動させて基板表
面を処理するように構成された装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路基板の製造工程にお
いては、プリント回路基板の表面に導電性の金属層を形
成するための湿式メッキ、金属層を所定のパターンに形
成するための湿式エッチング、絶縁膜の塗布、表面の研
磨、表面の脱脂、洗浄などの種々の表面処理を行うため
に、プリント回路基板を略水平姿勢にて搬送し、複数の
処理槽に順次移動させて表面処理を連続して行うように
構成された水平搬送型処理装置が用いられている。
いては、プリント回路基板の表面に導電性の金属層を形
成するための湿式メッキ、金属層を所定のパターンに形
成するための湿式エッチング、絶縁膜の塗布、表面の研
磨、表面の脱脂、洗浄などの種々の表面処理を行うため
に、プリント回路基板を略水平姿勢にて搬送し、複数の
処理槽に順次移動させて表面処理を連続して行うように
構成された水平搬送型処理装置が用いられている。
【0003】これらの水平搬送型処理装置においては、
予め設定された搬送方向に沿って複数の表面処理槽が設
置されており、搬送経路上において搬送方向に多数並列
した上下一対の搬送ローラによって水平姿勢のプリント
回路基板を挟み込みながら送り、複数の表面処理槽内に
順次通過させるように構成されている。
予め設定された搬送方向に沿って複数の表面処理槽が設
置されており、搬送経路上において搬送方向に多数並列
した上下一対の搬送ローラによって水平姿勢のプリント
回路基板を挟み込みながら送り、複数の表面処理槽内に
順次通過させるように構成されている。
【0004】図6は、従来の水平搬送型処理装置の一部
を示す縦断面図である。この図は、処理装置のうちのエ
ッチング槽73の出口側及び次の洗浄槽74の入口側を
示すものである。エッチング槽73及び洗浄槽74の内
部には、図中矢印にて示す搬送方向Fに沿って上下一対
の搬送回転板21b,22bと、搬送ローラ23b,2
4bが平行に並列している。プリント回路基板10はこ
れらの搬送回転板21b,22b及び搬送ローラ23
b,24bによって水平な姿勢にて図示右側に移動して
いくようになっている。
を示す縦断面図である。この図は、処理装置のうちのエ
ッチング槽73の出口側及び次の洗浄槽74の入口側を
示すものである。エッチング槽73及び洗浄槽74の内
部には、図中矢印にて示す搬送方向Fに沿って上下一対
の搬送回転板21b,22bと、搬送ローラ23b,2
4bが平行に並列している。プリント回路基板10はこ
れらの搬送回転板21b,22b及び搬送ローラ23
b,24bによって水平な姿勢にて図示右側に移動して
いくようになっている。
【0005】エッチング槽73及び洗浄槽74のそれぞ
れの中央部には、複数の駆動軸毎に複数の円盤状の搬送
回転板21b,22bが取り付けられており、エッチン
グ槽73及び洗浄槽74のそれぞれの入口側及び出口側
には、2列若しくはそれ以上のゴム製の搬送ローラ23
b,24bが配置されている。
れの中央部には、複数の駆動軸毎に複数の円盤状の搬送
回転板21b,22bが取り付けられており、エッチン
グ槽73及び洗浄槽74のそれぞれの入口側及び出口側
には、2列若しくはそれ以上のゴム製の搬送ローラ23
b,24bが配置されている。
【0006】エッチング槽73の内部にはエッチング液
73aが満たされ、その液位73bはプリント回路基板
10の搬送面よりもやや高く設定されている。エッチン
グ槽73の入口側(図示せず)及び出口側には、搬送ロ
ーラ23b,24bによりプリント回路基板10を挟持
する部分が構成され、この部分には、エッチング液73
aの循環を促進し、新鮮なエッチング液73aを供給す
るための供給ノズル25,26が配置されている。エッ
チング槽73の入口部(図示せず)及び出口部には、エ
ッチング槽73の液位73bよりも低く形成された越流
ゲート73c,73dが形成され、これらの越流ゲート
73c,73dを越えてエッチング槽73の外部へとエ
ッチング液73aが流出するようになっている。外部へ
と流出したエッチング液73aは回収された後、再び図
示しない液送ポンプによってエッチング槽73内へと戻
るように循環している。
73aが満たされ、その液位73bはプリント回路基板
10の搬送面よりもやや高く設定されている。エッチン
グ槽73の入口側(図示せず)及び出口側には、搬送ロ
ーラ23b,24bによりプリント回路基板10を挟持
する部分が構成され、この部分には、エッチング液73
aの循環を促進し、新鮮なエッチング液73aを供給す
るための供給ノズル25,26が配置されている。エッ
チング槽73の入口部(図示せず)及び出口部には、エ
ッチング槽73の液位73bよりも低く形成された越流
ゲート73c,73dが形成され、これらの越流ゲート
73c,73dを越えてエッチング槽73の外部へとエ
ッチング液73aが流出するようになっている。外部へ
と流出したエッチング液73aは回収された後、再び図
示しない液送ポンプによってエッチング槽73内へと戻
るように循環している。
【0007】エッチング槽73と洗浄槽74との間には
隔壁30が配置され、この隔壁30には、プリント回路
基板10を槽通できる開口部30aが形成されている。
プリント回路基板10がエッチング槽73から開口部3
0aへと導出されると、プリント回路基板10は洗浄槽
74の入口近傍に配置された搬送ローラ23b,24b
によって洗浄槽74内に引き込まれる。洗浄槽74内に
おいては、搬送ローラ23b,24bの先に配置された
搬送回転板21b,22bの上方及び下方に洗浄ノズル
27,28が配置されており、洗浄ノズル27,28か
ら純水がプリント回路基板10の表裏に吹き付けられる
ようになっている。
隔壁30が配置され、この隔壁30には、プリント回路
基板10を槽通できる開口部30aが形成されている。
プリント回路基板10がエッチング槽73から開口部3
0aへと導出されると、プリント回路基板10は洗浄槽
74の入口近傍に配置された搬送ローラ23b,24b
によって洗浄槽74内に引き込まれる。洗浄槽74内に
おいては、搬送ローラ23b,24bの先に配置された
搬送回転板21b,22bの上方及び下方に洗浄ノズル
27,28が配置されており、洗浄ノズル27,28か
ら純水がプリント回路基板10の表裏に吹き付けられる
ようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
水平搬送型表面処理装置においては、プリント回路基板
10がエッチング槽73から出て洗浄槽74に移る際
に、その乗り継ぎ領域においてプリント回路基板の表裏
面がエッチング液73aの付着した状態で一旦空気に触
れ、しばらくしてから洗浄槽74にて洗浄されるため、
プリント回路基板10の表面状態に異常が発生すること
によって、最終的に製造されたプリント回路基板10の
品位が低下するという問題点がある。
水平搬送型表面処理装置においては、プリント回路基板
10がエッチング槽73から出て洗浄槽74に移る際
に、その乗り継ぎ領域においてプリント回路基板の表裏
面がエッチング液73aの付着した状態で一旦空気に触
れ、しばらくしてから洗浄槽74にて洗浄されるため、
プリント回路基板10の表面状態に異常が発生すること
によって、最終的に製造されたプリント回路基板10の
品位が低下するという問題点がある。
【0009】特に、エッチング槽73にて表面処理を行
ってから洗浄槽74にて洗浄した後に、その表面上にメ
ッキ処理によってメッキ層を形成すると、メッキ層の表
面が曇る、変色するなどの外観上明らかにそれと判るほ
どの品位低下が発生する。この品位の低下は、プリント
回路基板10の裏面よりも表面に現れやすい。
ってから洗浄槽74にて洗浄した後に、その表面上にメ
ッキ処理によってメッキ層を形成すると、メッキ層の表
面が曇る、変色するなどの外観上明らかにそれと判るほ
どの品位低下が発生する。この品位の低下は、プリント
回路基板10の裏面よりも表面に現れやすい。
【0010】近年、プリント回路基板などに使用するハ
ンダから鉛などの有害重金属を排除しようとする動きが
海外で出てきており、このために、鉛フリーハンダに対
する接合性を向上させるために、銅パターンの表面に銀
メッキを施した後に有機系の防錆膜を載せる方法など、
種々の新しい表面処理方法が提案されている。このよう
な新しい方法においては、上記のような原因により銅パ
ターンの表面が酸化するなどの表面異常が発生すると、
表面が変色したり変質するなど、メッキ層の表面状態が
従来方法に較べて大きく影響されるという問題点もあ
る。
ンダから鉛などの有害重金属を排除しようとする動きが
海外で出てきており、このために、鉛フリーハンダに対
する接合性を向上させるために、銅パターンの表面に銀
メッキを施した後に有機系の防錆膜を載せる方法など、
種々の新しい表面処理方法が提案されている。このよう
な新しい方法においては、上記のような原因により銅パ
ターンの表面が酸化するなどの表面異常が発生すると、
表面が変色したり変質するなど、メッキ層の表面状態が
従来方法に較べて大きく影響されるという問題点もあ
る。
【0011】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その課題は、複数の表面処理槽が並列した水
平搬送型の処理装置において、各処理槽の間の乗り継ぎ
領域においてプリント回路基板が一時的に空気に晒され
ることによって生ずる基板表面の変質を低減することに
ある。
のであり、その課題は、複数の表面処理槽が並列した水
平搬送型の処理装置において、各処理槽の間の乗り継ぎ
領域においてプリント回路基板が一時的に空気に晒され
ることによって生ずる基板表面の変質を低減することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、プリント回路基板を略水平姿
勢にて搬送し、処理液により前記プリント回路基板の表
裏を処理する複数の処理槽に順次移動させるように構成
されたプリント回路基板の処理装置において、隣接する
前記処理槽間の乗り継ぎ領域において前記プリント回路
基板の表裏を新たな液体に常時接触させる状態に保持す
るように構成されていることを特徴とする。
に本発明が講じた手段は、プリント回路基板を略水平姿
勢にて搬送し、処理液により前記プリント回路基板の表
裏を処理する複数の処理槽に順次移動させるように構成
されたプリント回路基板の処理装置において、隣接する
前記処理槽間の乗り継ぎ領域において前記プリント回路
基板の表裏を新たな液体に常時接触させる状態に保持す
るように構成されていることを特徴とする。
【0013】この手段によれば、乗り継ぎ領域において
プリント回路基板の表裏が新たな液体に常時接触した状
態に保持されるように構成されていることにより、外気
などに表面が露出することによる変色、酸化作用や処理
液が表面に滞留することによる異常な腐食などの、プリ
ント回路基板の表裏面の異常発生を抑制することができ
るため、高品位のプリント回路基板を製造することがで
きる。
プリント回路基板の表裏が新たな液体に常時接触した状
態に保持されるように構成されていることにより、外気
などに表面が露出することによる変色、酸化作用や処理
液が表面に滞留することによる異常な腐食などの、プリ
ント回路基板の表裏面の異常発生を抑制することができ
るため、高品位のプリント回路基板を製造することがで
きる。
【0014】ここで、前記乗り継ぎ領域において前記プ
リント回路基板の表裏に液体を供給する液体供給手段を
備えていることが好ましい。
リント回路基板の表裏に液体を供給する液体供給手段を
備えていることが好ましい。
【0015】この手段によれば、液体供給手段によって
新たな液体を常時プリント回路基板の表裏に強制的に接
触させることができるので、プリント回路基板の表裏面
の異常発生をより確実に抑止できる。
新たな液体を常時プリント回路基板の表裏に強制的に接
触させることができるので、プリント回路基板の表裏面
の異常発生をより確実に抑止できる。
【0016】また、前記乗り継ぎ領域において前記プリ
ント回路基板に付着する前記処理液若しくは前記液体の
少なくとも一部を除去するように構成された液切り手段
を備えていることが好ましい。
ント回路基板に付着する前記処理液若しくは前記液体の
少なくとも一部を除去するように構成された液切り手段
を備えていることが好ましい。
【0017】この手段によれば、液切り手段によってプ
リント回路基板に付着する処理液若しくは液体の一部を
除去することができるので、処理液若しくは液体の持ち
越し量を低減することができ、各処理槽の処理状態を良
好にすることができるとともに処理液濃度、処理温度な
どの工程管理が容易になる。
リント回路基板に付着する処理液若しくは液体の一部を
除去することができるので、処理液若しくは液体の持ち
越し量を低減することができ、各処理槽の処理状態を良
好にすることができるとともに処理液濃度、処理温度な
どの工程管理が容易になる。
【0018】また、前記乗り継ぎ領域において前後の処
理槽に対して前記プリント回路基板を通過させるための
前後の開口部を有する仕切壁を備えた移載室が形成され
ていることが望ましい。さらに、液切り手段を備えてい
る場合には、前記液切り手段は前及び/又は後の前記開
口部の近傍に配置され、前記液体供給手段は前記移載室
の前記液切り手段よりも内側において前記プリント回路
基板に液体を供給するように構成されていることが望ま
しい。
理槽に対して前記プリント回路基板を通過させるための
前後の開口部を有する仕切壁を備えた移載室が形成され
ていることが望ましい。さらに、液切り手段を備えてい
る場合には、前記液切り手段は前及び/又は後の前記開
口部の近傍に配置され、前記液体供給手段は前記移載室
の前記液切り手段よりも内側において前記プリント回路
基板に液体を供給するように構成されていることが望ま
しい。
【0019】これらの手段によれば、乗り継ぎ領域にお
いてプリント回路基板に接触する新たな液体を移載室内
に保持することができるために前後の処理槽への液体の
流出を抑制することができるとともに、前後の処理槽か
らの処理液の流入を低減することができる。
いてプリント回路基板に接触する新たな液体を移載室内
に保持することができるために前後の処理槽への液体の
流出を抑制することができるとともに、前後の処理槽か
らの処理液の流入を低減することができる。
【0020】この場合にはまた、前記移載室の排液は、
前後の前記処理槽とは独立して処理されることが望まし
い。
前後の前記処理槽とは独立して処理されることが望まし
い。
【0021】移載室の排液が前後の処理槽とは独立して
処理されることにより、各処理槽における排液処理を容
易化することができるとともに、各処理槽において処理
液の循環使用も容易になる。
処理されることにより、各処理槽における排液処理を容
易化することができるとともに、各処理槽において処理
液の循環使用も容易になる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係るプリント回路基板の処理装置の実施形態について
説明する。この実施形態は、図5に概略を示す全体構成
を有する水平搬送型の処理装置である。この装置は、プ
リント回路基板の表面上に予め形成された銅パターン上
に導電接続用の金属パッドをメッキにより被着するため
のものである。ただし、本発明はこのようなメッキ処理
に限らず、プリント回路基板の製造工程において種々行
われる各種の表面処理に対して適用できるものである。
に係るプリント回路基板の処理装置の実施形態について
説明する。この実施形態は、図5に概略を示す全体構成
を有する水平搬送型の処理装置である。この装置は、プ
リント回路基板の表面上に予め形成された銅パターン上
に導電接続用の金属パッドをメッキにより被着するため
のものである。ただし、本発明はこのようなメッキ処理
に限らず、プリント回路基板の製造工程において種々行
われる各種の表面処理に対して適用できるものである。
【0023】図5に示す矢印はプリント回路基板の搬送
方向Fを示す。基板供給部70には駆動モータ70aが
設置され、この駆動モータ70aは、装置全体に亘って
搬送方向Fに伸びるように設置された駆動伝達軸70b
を回転駆動するようになっている。駆動伝達軸70b
は、プリント回路基板を搬送するために、搬送面に沿っ
て順次設置された多数の駆動軸をそれぞれ回転駆動する
ように構成されている。この駆動軸には、後述するよう
に搬送回転板及び搬送ローラが取り付けられる。
方向Fを示す。基板供給部70には駆動モータ70aが
設置され、この駆動モータ70aは、装置全体に亘って
搬送方向Fに伸びるように設置された駆動伝達軸70b
を回転駆動するようになっている。駆動伝達軸70b
は、プリント回路基板を搬送するために、搬送面に沿っ
て順次設置された多数の駆動軸をそれぞれ回転駆動する
ように構成されている。この駆動軸には、後述するよう
に搬送回転板及び搬送ローラが取り付けられる。
【0024】基板供給部70の隣には脱脂槽71が配置
され、この脱脂槽71においてプリント回路基板に溶剤
などが吹き付けられ、脱脂処理が行われる。脱脂処理が
完了したプリント回路基板は、洗浄槽72において純水
が吹き付けられ、基板表裏に残留した溶剤などが除去さ
れる。次に、プリント回路基板はエッチング槽73に導
入され、たとえば、過酸化水素に硫酸を加えたエッチン
グ液によって基板表面に形成された銅パターンを1〜5
μm程度エッチングする。
され、この脱脂槽71においてプリント回路基板に溶剤
などが吹き付けられ、脱脂処理が行われる。脱脂処理が
完了したプリント回路基板は、洗浄槽72において純水
が吹き付けられ、基板表裏に残留した溶剤などが除去さ
れる。次に、プリント回路基板はエッチング槽73に導
入され、たとえば、過酸化水素に硫酸を加えたエッチン
グ液によって基板表面に形成された銅パターンを1〜5
μm程度エッチングする。
【0025】次に、エッチング処理の終了したプリント
基板は洗浄槽74にて純水により洗浄され、その後、コ
ンディション槽75において有機キレート剤によって表
面が活性化される。さらに、プリント回路基板はメッキ
槽76に導入され、銅パターン上に無電解銀メッキ又は
金メッキなどが施される。メッキ処理が終了したプリン
ト回路基板は、洗浄槽77において再び純水により洗浄
され、最後に乾燥室78においてブロアから吹き付けら
れる熱風によって乾燥された後、基板排出部79に引き
出される。
基板は洗浄槽74にて純水により洗浄され、その後、コ
ンディション槽75において有機キレート剤によって表
面が活性化される。さらに、プリント回路基板はメッキ
槽76に導入され、銅パターン上に無電解銀メッキ又は
金メッキなどが施される。メッキ処理が終了したプリン
ト回路基板は、洗浄槽77において再び純水により洗浄
され、最後に乾燥室78においてブロアから吹き付けら
れる熱風によって乾燥された後、基板排出部79に引き
出される。
【0026】図1は、本実施形態におけるエッチング槽
73の出口側部分及び洗浄槽74の入口側部分を示す縦
断面図である。ここで、上述の駆動伝達軸70bに連結
された駆動軸22a,24aと、この駆動軸の上方に平
行に配置された従動軸21a,23aとには、搬送回転
板21b,22b及び搬送ローラ23b,24bが取り
付けられ、それぞれが一体に回転するようになってい
る。また、エッチング槽73、洗浄槽74及びこれらの
間の隔壁30については上記従来の図6に示す構造とほ
ぼ同様であるので、同一符号を付し、その説明は省略す
る。
73の出口側部分及び洗浄槽74の入口側部分を示す縦
断面図である。ここで、上述の駆動伝達軸70bに連結
された駆動軸22a,24aと、この駆動軸の上方に平
行に配置された従動軸21a,23aとには、搬送回転
板21b,22b及び搬送ローラ23b,24bが取り
付けられ、それぞれが一体に回転するようになってい
る。また、エッチング槽73、洗浄槽74及びこれらの
間の隔壁30については上記従来の図6に示す構造とほ
ぼ同様であるので、同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0027】本実施形態においては、エッチング槽73
と洗浄槽74との間に形成された隔壁30に対して、両
側から被覆板31,32がそれぞれ取付固定されてい
る。これらの被覆板31,32は、エッチング槽73と
洗浄槽74との間に移載室Aを構成し、この移載室Aに
は、プリント回路基板10を挿通可能に構成された入口
開口部B及び出口開口部Cが形成されている。移載室A
の下部には、被覆板32の一部に形成された排水口32
aが設けられている。この排水口32aには図示しない
配水管などが接続され、移載室A内にて発生した水を排
水するようになっている。上記移載室Aは、プリント回
路基板10のエッチング槽73から洗浄槽74への乗り
継ぎ領域に構成される。
と洗浄槽74との間に形成された隔壁30に対して、両
側から被覆板31,32がそれぞれ取付固定されてい
る。これらの被覆板31,32は、エッチング槽73と
洗浄槽74との間に移載室Aを構成し、この移載室Aに
は、プリント回路基板10を挿通可能に構成された入口
開口部B及び出口開口部Cが形成されている。移載室A
の下部には、被覆板32の一部に形成された排水口32
aが設けられている。この排水口32aには図示しない
配水管などが接続され、移載室A内にて発生した水を排
水するようになっている。上記移載室Aは、プリント回
路基板10のエッチング槽73から洗浄槽74への乗り
継ぎ領域に構成される。
【0028】移載室Aの内部には、プリント回路基板1
0の搬送面の上方及び下方に1本ずつの供給管33,3
4がそれぞれ配設され、これらの供給管33,34は、
ぞれぞれ搬送面に対して純水を吹き付けるように構成さ
れている。また、移載室Aの入口開口部Bのすぐ内側に
は、液切ローラ35,36が回転自在に配置されてい
る。この液切ローラ35,36は、搬送ローラ23b、
24bと同様に、可撓性若しくは弾性を備えた材料、た
とえば、合成ゴムなどによって表面部分が構成されてい
る。
0の搬送面の上方及び下方に1本ずつの供給管33,3
4がそれぞれ配設され、これらの供給管33,34は、
ぞれぞれ搬送面に対して純水を吹き付けるように構成さ
れている。また、移載室Aの入口開口部Bのすぐ内側に
は、液切ローラ35,36が回転自在に配置されてい
る。この液切ローラ35,36は、搬送ローラ23b、
24bと同様に、可撓性若しくは弾性を備えた材料、た
とえば、合成ゴムなどによって表面部分が構成されてい
る。
【0029】液切ローラ35,36の位置は移載室Aの
入口開口部Bの近傍であればよいが、特に、入口開口部
Bに合わせて配置されていることが好ましい。この場
合、後述するように入口開口部Bはなるべく上下幅を小
さく形成することが好ましいため、液切ローラ35,3
6の外径は入口開口部Bを小さくするためになるべく小
さくすることが望ましい。ただし、液切ローラ35,3
6の外径をあまり小さくすると、プリント回路基板10
が湾曲しているなどの理由によってプリント回路基板1
0の先端部が液切ローラ35と36のいずれかに突き当
たった状態で停止してしまったり、液切ローラ35,3
6の間の搬送面から外れてしまったりする恐れがあるの
で、プリント回路基板10との兼ね合いを考慮して適宜
に設定する必要がある。
入口開口部Bの近傍であればよいが、特に、入口開口部
Bに合わせて配置されていることが好ましい。この場
合、後述するように入口開口部Bはなるべく上下幅を小
さく形成することが好ましいため、液切ローラ35,3
6の外径は入口開口部Bを小さくするためになるべく小
さくすることが望ましい。ただし、液切ローラ35,3
6の外径をあまり小さくすると、プリント回路基板10
が湾曲しているなどの理由によってプリント回路基板1
0の先端部が液切ローラ35と36のいずれかに突き当
たった状態で停止してしまったり、液切ローラ35,3
6の間の搬送面から外れてしまったりする恐れがあるの
で、プリント回路基板10との兼ね合いを考慮して適宜
に設定する必要がある。
【0030】移載室Aの内部には搬送回転板21b,2
2bが配置されている。移載室Aを挟んで配置されるエ
ッチング槽73の最後備の搬送ローラと洗浄槽74の最
初の搬送ローラとの間隔が狭くプリント回路基板10の
搬送に支障がなければ、移載室Aの内部に搬送回転板を
配置する必要はないが、両ローラがある程度離れている
場合には搬送回転板を配置することによってプリント回
路基板10の搬送姿勢を安定させることができる。ここ
で、移載室A内に搬送ローラを配置することは、プリン
ト回路基板10の表裏面への供給管33,34から吹き
付けられた純水の供給を妨げる恐れがあるために好まし
くない。
2bが配置されている。移載室Aを挟んで配置されるエ
ッチング槽73の最後備の搬送ローラと洗浄槽74の最
初の搬送ローラとの間隔が狭くプリント回路基板10の
搬送に支障がなければ、移載室Aの内部に搬送回転板を
配置する必要はないが、両ローラがある程度離れている
場合には搬送回転板を配置することによってプリント回
路基板10の搬送姿勢を安定させることができる。ここ
で、移載室A内に搬送ローラを配置することは、プリン
ト回路基板10の表裏面への供給管33,34から吹き
付けられた純水の供給を妨げる恐れがあるために好まし
くない。
【0031】なお、本実施形態では移載室Aの出口開口
部Cには何も配置していないが、この出口開口部Cの近
傍に図示点線で示すようにもう一対の液切ローラを設け
ることが好ましい。この液切ローラについても、出口開
口部Cに合わせて配置することが望ましい。
部Cには何も配置していないが、この出口開口部Cの近
傍に図示点線で示すようにもう一対の液切ローラを設け
ることが好ましい。この液切ローラについても、出口開
口部Cに合わせて配置することが望ましい。
【0032】液切ローラ35,36の構造は図2(a)
に示してある。これらの液切ローラ35,36は、金属
などの硬質材料で形成されたローラ軸35a,36aの
外周面上を、吸液性の軟質材料(たとえば、発泡ウレタ
ンなど)や吸液性はあまりないが軟質で弾性を備えた材
料(たとえば、合成ゴムなど)からなるローラ周面材3
5b,36bによって被覆した構造を備えている。液切
ローラ35,36の両端部は、装置内壁面に取り付けら
れた、U溝を構成する軸受部材37の内部に共に導入さ
れ、共に軸受部材37の内部にて回転可能、かつ、出し
入れ可能に収容されている。このとき、下側の液切ロー
ラ36の上面は、搬送されてくるプリント回路基板10
の裏面とほぼ一致する高さになるように設定されてい
る。
に示してある。これらの液切ローラ35,36は、金属
などの硬質材料で形成されたローラ軸35a,36aの
外周面上を、吸液性の軟質材料(たとえば、発泡ウレタ
ンなど)や吸液性はあまりないが軟質で弾性を備えた材
料(たとえば、合成ゴムなど)からなるローラ周面材3
5b,36bによって被覆した構造を備えている。液切
ローラ35,36の両端部は、装置内壁面に取り付けら
れた、U溝を構成する軸受部材37の内部に共に導入さ
れ、共に軸受部材37の内部にて回転可能、かつ、出し
入れ可能に収容されている。このとき、下側の液切ロー
ラ36の上面は、搬送されてくるプリント回路基板10
の裏面とほぼ一致する高さになるように設定されてい
る。
【0033】上記液切ローラ35と36の間にプリント
回路基板10が進入すると、図2(b)に示すように、
上側の液切ローラ35はプリント回路基板10の厚さ分
だけ上方に押し上げられ、プリント回路基板10が液切
ローラ35と36とによって挟持された状態となる。液
切ローラ35はプリント回路基板10の搬送方向Fへの
進行に伴って反時計回りに回転し、液切ローラ36は時
計回りに回転する。
回路基板10が進入すると、図2(b)に示すように、
上側の液切ローラ35はプリント回路基板10の厚さ分
だけ上方に押し上げられ、プリント回路基板10が液切
ローラ35と36とによって挟持された状態となる。液
切ローラ35はプリント回路基板10の搬送方向Fへの
進行に伴って反時計回りに回転し、液切ローラ36は時
計回りに回転する。
【0034】液切ローラ35,36の端部は、図2に示
す軸受部材37のU溝に限らず、プリント回路基板10
の厚さ方向に移動可能に収容する種々の形状の溝部(た
とえば、当該厚さ方向に延長した形状の長溝など)に嵌
合させてもよい。これらの溝部に対して液切ローラの端
部をプリント回路基板の厚さ方向に移動可能に嵌合させ
ることによって、極めて簡易な構造で液切ローラを軸支
することができる。
す軸受部材37のU溝に限らず、プリント回路基板10
の厚さ方向に移動可能に収容する種々の形状の溝部(た
とえば、当該厚さ方向に延長した形状の長溝など)に嵌
合させてもよい。これらの溝部に対して液切ローラの端
部をプリント回路基板の厚さ方向に移動可能に嵌合させ
ることによって、極めて簡易な構造で液切ローラを軸支
することができる。
【0035】図3及び図4は、本実施形態における移載
室Aをプリント回路基板10が通過する際の状況を示す
拡大縦断面図である。プリント回路基板10の先端部が
エッチング槽73から移載室A内に入ると、まず、液切
ローラ35,36によってプリント回路基板10の表面
及び裏面に滞留及び付着していたエッチング液73aが
ほとんど除去され、その後、供給管33,34から純水
が吹き付けられることによってプリント回路基板10の
表面が洗浄される。
室Aをプリント回路基板10が通過する際の状況を示す
拡大縦断面図である。プリント回路基板10の先端部が
エッチング槽73から移載室A内に入ると、まず、液切
ローラ35,36によってプリント回路基板10の表面
及び裏面に滞留及び付着していたエッチング液73aが
ほとんど除去され、その後、供給管33,34から純水
が吹き付けられることによってプリント回路基板10の
表面が洗浄される。
【0036】この洗浄によって、プリント回路基板10
の表面及び裏面に付着していたエッチング液はほとんど
流され、表裏に純水が付着した状態で、プリント回路基
板10は図示右側に搬送されていく。このとき、洗浄に
使用された純水(エッチング液が多少混入している。)
は、移載室Aの内部を下り、図1に示す排水口32aか
ら図示しない排水タンクへと排出される。
の表面及び裏面に付着していたエッチング液はほとんど
流され、表裏に純水が付着した状態で、プリント回路基
板10は図示右側に搬送されていく。このとき、洗浄に
使用された純水(エッチング液が多少混入している。)
は、移載室Aの内部を下り、図1に示す排水口32aか
ら図示しない排水タンクへと排出される。
【0037】この状態からさらにプリント回路基板10
が進み、図4に示すように、プリント回路基板10の先
端部が移載室Aの出口開口部Cから洗浄槽74の内部へ
と入ると、プリント回路基板10の表面及び裏面は前述
のように純水に晒され、さらに完全に洗浄が行われる。
が進み、図4に示すように、プリント回路基板10の先
端部が移載室Aの出口開口部Cから洗浄槽74の内部へ
と入ると、プリント回路基板10の表面及び裏面は前述
のように純水に晒され、さらに完全に洗浄が行われる。
【0038】本実施形態においては、エッチング槽73
を出たプリント回路基板10の表面及び裏面から直ちに
エッチング液が純水によって流し落とされ、純水に晒さ
れながら、そのまま洗浄槽74へと導入されるため、プ
リント回路基板10の表裏面が空気に触れたり、表裏面
にエッチング液が滞留したままの状態で搬送されたりす
ることがなくなったため、プリント回路基板10の表裏
の酸化、変色、異常な浸食などが発生しなくなった。プ
リント回路基板10の表裏に貼られた銅箔をエッチング
処理し、銅箔の表面上に銀メッキを施す工程について実
験を行った結果、図6に示す従来装置では、銀メッキ層
の表面に曇り、変色、シミなどが発生したのに対し、本
実施形態の装置では、銀メッキ層の表面はほぼ完全な鏡
面となった。特に、従来装置では、プリント回路基板1
0の裏面上に形成されたメッキ層表面よりも表面上に形
成された銀メッキの表面に強い曇り、シミが発生した
が、本実施形態の装置によると、これらの曇りやシミは
完全に消失していた。
を出たプリント回路基板10の表面及び裏面から直ちに
エッチング液が純水によって流し落とされ、純水に晒さ
れながら、そのまま洗浄槽74へと導入されるため、プ
リント回路基板10の表裏面が空気に触れたり、表裏面
にエッチング液が滞留したままの状態で搬送されたりす
ることがなくなったため、プリント回路基板10の表裏
の酸化、変色、異常な浸食などが発生しなくなった。プ
リント回路基板10の表裏に貼られた銅箔をエッチング
処理し、銅箔の表面上に銀メッキを施す工程について実
験を行った結果、図6に示す従来装置では、銀メッキ層
の表面に曇り、変色、シミなどが発生したのに対し、本
実施形態の装置では、銀メッキ層の表面はほぼ完全な鏡
面となった。特に、従来装置では、プリント回路基板1
0の裏面上に形成されたメッキ層表面よりも表面上に形
成された銀メッキの表面に強い曇り、シミが発生した
が、本実施形態の装置によると、これらの曇りやシミは
完全に消失していた。
【0039】また、本実施形態では、プリント回路基板
10がエッチング槽73から移載室Aに入って洗浄さ
れ、その後、洗浄槽74に導入されて本格的に洗浄が行
われるので、エッチング液73aの洗浄槽74への持ち
込み量が極端に低減されるという効果がある。エッチン
グ液73aの多少混入した移載室Aの排水は、洗浄槽7
4内の排水には混入しないように別途に排出されるの
で、洗浄槽74の洗浄水(純水)を循環して使用して
も、浄化槽に負担をかけることが少なくなる。
10がエッチング槽73から移載室Aに入って洗浄さ
れ、その後、洗浄槽74に導入されて本格的に洗浄が行
われるので、エッチング液73aの洗浄槽74への持ち
込み量が極端に低減されるという効果がある。エッチン
グ液73aの多少混入した移載室Aの排水は、洗浄槽7
4内の排水には混入しないように別途に排出されるの
で、洗浄槽74の洗浄水(純水)を循環して使用して
も、浄化槽に負担をかけることが少なくなる。
【0040】一方、エッチング槽73から洗浄槽74に
乗り継ぎをする際には、移載室Aにて直ちに純水が吹き
付けられるため、上述のように、プリント回路基板10
の表裏にエッチング液が長時間(長時間といっても1秒
程度である。)滞留したり、表裏が空気にさらされたり
することがなくなる。これを従来装置で実現しようとす
ると、洗浄槽74においてその導入部から純水をプリン
ト回路基板10の表裏に勢い良く吹き付けなければなら
ないが、このようにすると、洗浄槽74の純水がエッチ
ング槽73の内部へと混入し、エッチング槽73のエッ
チング液(循環使用されている。)の管理(たとえば、
処理液の濃度や温度などの管理)が非常に困難になる。
乗り継ぎをする際には、移載室Aにて直ちに純水が吹き
付けられるため、上述のように、プリント回路基板10
の表裏にエッチング液が長時間(長時間といっても1秒
程度である。)滞留したり、表裏が空気にさらされたり
することがなくなる。これを従来装置で実現しようとす
ると、洗浄槽74においてその導入部から純水をプリン
ト回路基板10の表裏に勢い良く吹き付けなければなら
ないが、このようにすると、洗浄槽74の純水がエッチ
ング槽73の内部へと混入し、エッチング槽73のエッ
チング液(循環使用されている。)の管理(たとえば、
処理液の濃度や温度などの管理)が非常に困難になる。
【0041】本実施形態では、エッチング槽73のエッ
チング液は移載室Aには混入することはあっても洗浄槽
74に混入することはほとんどなく、また、洗浄槽74
の純水もまた、移載室Aに入ることはあっても、エッチ
ング槽73に混入することはまずない。さらに、移載室
Aにて使用される純水は、供給管33,34の吹付方向
をプリント回路基板10の搬送方向F寄りに傾斜させて
いるとともに、液切ローラ35,36によって純水の逆
流を防止しているため、エッチング槽73に混入するこ
とはほとんどない。ここで、移載室Aの入口開口部B及
び出口開口部Cの開口上下幅は、処理液や純水の持ち越
し量及び逆流量を低減するためになるべく小さい方が好
ましい。
チング液は移載室Aには混入することはあっても洗浄槽
74に混入することはほとんどなく、また、洗浄槽74
の純水もまた、移載室Aに入ることはあっても、エッチ
ング槽73に混入することはまずない。さらに、移載室
Aにて使用される純水は、供給管33,34の吹付方向
をプリント回路基板10の搬送方向F寄りに傾斜させて
いるとともに、液切ローラ35,36によって純水の逆
流を防止しているため、エッチング槽73に混入するこ
とはほとんどない。ここで、移載室Aの入口開口部B及
び出口開口部Cの開口上下幅は、処理液や純水の持ち越
し量及び逆流量を低減するためになるべく小さい方が好
ましい。
【0042】上記実施形態では、移載室Aにて使用され
る液体が純水であり、洗浄槽74で使用される液体もま
た純水であるため、移載室Aと洗浄槽74との間の液切
ローラ(図中点線で示すもの。)は取り付けられていな
いが、移載室Aで使用される液体とその先の槽で使用さ
れる液体とが異なる場合には、移載室Aの出口開口部C
にも液切ローラを配備することが好ましい。また、移載
室Aの前段の処理槽がたとえば洗浄槽であり、移載室A
の後段の処理槽がたとえばエッチング槽若しくはメッキ
槽である場合などにおいては、逆に、液切ローラを出口
開口部Cにのみ設けることによって、移載室Aにおいて
使用される液体と後段の処理液とが相互に混入すること
を防止することができる。
る液体が純水であり、洗浄槽74で使用される液体もま
た純水であるため、移載室Aと洗浄槽74との間の液切
ローラ(図中点線で示すもの。)は取り付けられていな
いが、移載室Aで使用される液体とその先の槽で使用さ
れる液体とが異なる場合には、移載室Aの出口開口部C
にも液切ローラを配備することが好ましい。また、移載
室Aの前段の処理槽がたとえば洗浄槽であり、移載室A
の後段の処理槽がたとえばエッチング槽若しくはメッキ
槽である場合などにおいては、逆に、液切ローラを出口
開口部Cにのみ設けることによって、移載室Aにおいて
使用される液体と後段の処理液とが相互に混入すること
を防止することができる。
【0043】なお、上記実施形態では液切ローラを用い
たが、ローラに限らず、たとえば、自動車のワイパーブ
レードと類似したものなど、液切り機能を有するもので
あれば種々の構造、形状を備えた液切り部材を用いるこ
とができる。
たが、ローラに限らず、たとえば、自動車のワイパーブ
レードと類似したものなど、液切り機能を有するもので
あれば種々の構造、形状を備えた液切り部材を用いるこ
とができる。
【0044】また、移載室にて使用する液体としては、
上述の水に限らず、処理工程に応じてアルコール類やそ
の他の溶剤、洗浄液、脱脂液、その他の種々の液体を用
いることができる。
上述の水に限らず、処理工程に応じてアルコール類やそ
の他の溶剤、洗浄液、脱脂液、その他の種々の液体を用
いることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、処
理槽間の乗り継ぎ領域においてプリント回路基板の表裏
が新たな液体に常時接触した状態に保持されるように構
成されていることにより、外気などに表面が露出するこ
とによる変色、酸化作用や処理液が表面に滞留すること
による異常な腐食などの、プリント回路基板の表裏面の
異常発生を抑制することができるため、高品位のプリン
ト回路基板を製造することができる。
理槽間の乗り継ぎ領域においてプリント回路基板の表裏
が新たな液体に常時接触した状態に保持されるように構
成されていることにより、外気などに表面が露出するこ
とによる変色、酸化作用や処理液が表面に滞留すること
による異常な腐食などの、プリント回路基板の表裏面の
異常発生を抑制することができるため、高品位のプリン
ト回路基板を製造することができる。
【図1】本発明に係るプリント回路基板の表面処理装置
の実施形態の主要部構造を示す概略断面図である。
の実施形態の主要部構造を示す概略断面図である。
【図2】同実施形態における液切ローラの軸受構造及び
動作を示す拡大説明図(a)及び(b)である。
動作を示す拡大説明図(a)及び(b)である。
【図3】同実施形態における移載室近傍を示す概略拡大
断面図である。
断面図である。
【図4】図3と同様の部分におけるプリント回路基板の
より進行した時点の様子を示す概略拡大断面図である。
より進行した時点の様子を示す概略拡大断面図である。
【図5】同実施形態の装置全体の構成を示す概略構成図
である。
である。
【図6】従来の表面処理装置の主要部構造を示す概略断
面図である。
面図である。
10 プリント回路基板 21b,22b 搬送回転板 23b,24b 搬送ローラ 31,32 被覆板 33,34 供給管 35,36 液切ローラ A 移載室 B 入口開口部 C 出口開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 正 神奈川県横浜市神奈川区松本町4−34−13 株式会社新栄化成内 (72)発明者 矢澤 明 長野県茅野市豊平1528番地 有限会社オー シャン内 (72)発明者 平吹 ▲つとむ▼ 東京都港区浜松町2−7−1 日本アルフ ァメタルズ株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 プリント回路基板を略水平姿勢にて搬送
し、処理液により前記プリント回路基板の表裏を処理す
る複数の処理槽に順次移動させるように構成されたプリ
ント回路基板の処理装置において、 隣接する前記処理槽間の乗り継ぎ領域において前記プリ
ント回路基板の表裏を新たな液体に常時接触させた状態
に保持するように構成されていることを特徴とするプリ
ント回路基板の処理装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記乗り継ぎ領域に
おいて前記プリント回路基板の表裏に液体を供給する液
体供給手段を備えていることを特徴とするプリント回路
基板の処理装置。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記乗
り継ぎ領域において前記プリント回路基板に付着する前
記処理液若しくは前記液体の少なくとも一部を除去する
ように構成された液切り手段を備えていることを特徴と
するプリント回路基板の処理装置。 - 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、前記乗
り継ぎ領域において前後の前記処理槽に対して前記プリ
ント回路基板を通過させるための前後の開口部を有する
仕切壁を備えた移載室が形成されていることを特徴とす
るプリント回路基板の処理装置。 - 【請求項5】 請求項3において、前記乗り継ぎ領域に
おいて前後の前記処理槽に対して前記プリント回路基板
を通過させるための前後の開口部を有する仕切壁を備え
た移載室が形成され、前記液切り手段は前及び/又は後
の前記開口部の近傍に配置され、前記液体供給手段は前
記移載室の前記液切り手段よりも内側において前記プリ
ント回路基板に液体を供給するように構成されているこ
とを特徴とするプリント回路基板の処理装置。 - 【請求項6】 請求項4又は請求項5において、前記移
載室の排液は、前後の前記処理槽とは独立して処理され
ることを特徴とするプリント回路基板の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25433697A JPH1187891A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | プリント回路基板の処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25433697A JPH1187891A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | プリント回路基板の処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1187891A true JPH1187891A (ja) | 1999-03-30 |
Family
ID=17263600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25433697A Pending JPH1187891A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | プリント回路基板の処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1187891A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002105662A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-10 | Shikoku Chem Corp | 銅及び銅合金の表面処理剤及び表面処理方法 |
KR100501782B1 (ko) * | 2000-02-25 | 2005-07-18 | 엔이씨 엘씨디 테크놀로지스, 엘티디. | 코팅막 제거장치 |
JP2009158790A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Hitachi Chem Co Ltd | 水平搬送型表面処理装置 |
KR101131330B1 (ko) | 2009-10-22 | 2012-04-04 | 삼성전기주식회사 | 액절장치 |
-
1997
- 1997-09-03 JP JP25433697A patent/JPH1187891A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100501782B1 (ko) * | 2000-02-25 | 2005-07-18 | 엔이씨 엘씨디 테크놀로지스, 엘티디. | 코팅막 제거장치 |
JP2002105662A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-10 | Shikoku Chem Corp | 銅及び銅合金の表面処理剤及び表面処理方法 |
JP2009158790A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Hitachi Chem Co Ltd | 水平搬送型表面処理装置 |
KR101131330B1 (ko) | 2009-10-22 | 2012-04-04 | 삼성전기주식회사 | 액절장치 |
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