JP4285018B2 - ウエット処理装置の液切りと液置換装置 - Google Patents

ウエット処理装置の液切りと液置換装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路配線板の液切りと液置換装置に関し、特に、半導体素子を搭載する回路配線板、半導体パッケージの製造装置に用いるウエット処理装置の液切りと液置換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、電子機器の小型化、軽量化、高密度化の進展は著しく、例えば携帯電話器やパソコン等は、一段と小型化、軽量化、高密度化される状況にある。そして、この電子機器の重要な電子部品たる回路配線板も、このような状況に鑑み、最近一段と極薄化や高密度化が進みつつある。このような回路配線板の表面に形成される回路の高密度化、微細化、高精度化の進展も著しい。
【0003】
ところで、このような回路配線板は、ビア用の穴あけ加工、デスミア処理、めっき、エッチングレジストの塗布・乾燥またはエッチングレジスト層の形成、露光、現像、エッチング、エッチングレジストの剥膜、等々の多くの工程を順次連続的に行うことにより製造される。更に、このような製造工程の一環をなす後処理工程として、形成された回路部分の保護被膜を形成すべく、ソルダーレジストの塗布・乾燥・またはソルダーレジスト層の形成、露光、現像後、端子部にニッケルめっき、金めっき等々の工程が施され、回路配線板が完成する。
【0004】
例えば、このような回路配線板の現像、エッチング、剥膜等の各工程では、それぞれの薬液処理槽内において、回路配線板を搬送しつつ、現像液、腐食液、剥離液等の薬液がスプレーまたは浸漬により、化学処理又は薬液処理が行われる。化学処理又は薬液処理の各工程間には、リンス液である純水洗液をスプレーまたは浸漬する水洗処理や、最終水洗後の乾燥処理等が、各々工程の専用の処理槽内にて実施されている。
【0005】
このような現像、エッチング、剥離などの各工程では、それぞれの薬液処理槽内で専用の薬液がスプレーまたは浸漬される関係上、各工程の薬液処理槽間には液切り槽が必要となると共に、この液切り槽に液切り装置が設置されている。
【0006】
液切りは、液切りローラーによる液切り装置が知られている。この液切り装置は、上下1組の液切りローラーより形成する構造となっている(特許文献1参照)。
【0007】
図5は、従来の液切り装置で、液切りローラーを用いた事例の側面図である。例えば、図5に示すように、前工程の薬液処理槽内で薬液に(スプレーまたは)浸漬された回路配線板は、水平姿勢のまま、この薬液処理槽1の出口(第1の堰き止めローラー21)から排出された後、液切り装置の上下の液切りローラー11間に挟み込まれて送られることにより、付着した薬液が除去され、次の工程の薬液処理槽にその入口(第2の堰き止めローラー22)から搬入された後、別の異なる種類の(薬液や)リンス槽2内のリンス液が、(スプレーまたは)浸漬されるようになっている。
【0008】
また、上下1組のエアーナイフによる液切り装置が知られている。この液切り装置は、上下1組のエアーナイフによる液切り装置よりなっていた(特許文献2参照)。
【0009】
図6は、従来の液切り装置で、エアーナイフを用いた事例の側面図である。例えば、図6に示すように、前工程の薬液処理槽内で薬液に(スプレーまたは)浸漬された回路配線板は、水平姿勢のまま、この薬液処理槽1の出口(第1の堰き止めローラー21)から排出された後、液切り装置の上下のエアーナイフ10間に挟み込まれて送られることにより、付着した薬液が除去され、次の工程の薬液処理槽にその入口(第2の堰き止めローラー22)から搬入された後、別の異なる種類の(薬液や)リンス槽2内のリンス液が、(スプレーまたは)浸漬されるようになっている。
【0010】
これらように、液切り装置の液切りローラー間やエアーナイフ間を通過することにより、前工程の薬液処理槽で回路配線板にスプレーまたは浸漬されていた薬液が液切り除去されるようになっている。
【0011】
その結果、薬液が、次の工程の薬液処理槽やリンス槽へと持ち出されることは防止され、次のリンス槽へと流れ込み、飛散し混じり合うことが回避されるようになっている。
【0012】
回路配線板は、前述したように回路配線板の表面に形成される回路の高密度化、微細化、高精度化が最近急速に進展している。高精細な回路配線板では、回路配線パターンの配線とその隙間がより狭くなっている。また、銅箔の厚みが薄くなり、薬液による処理時間が短くなるとともに、薬液による処理時間の制御が重要になっている。そのため、配線パターンの微細化の対応は、薬液による反応を急激に終了させる等の工夫や、又はウエット処理装置のライン長の短縮化による搬送速度を低下させるときは、薬液処理槽間の液切りと液置換装置を工夫することで解決している。
【0013】
しかしながら、高精細な回路配線板の従来例にあっては、次の問題が指摘されている。回路配線板の製造工程において、このような高精細な回路配線板が、エアーナイフ方式で気体を噴射する液切り装置を通過する際に、回路配線板の表面の薬液は、上下1組以上のエアーナイフから噴出する乾燥空気により、搬送方向下流から上流の薬液処理槽に向かって、上流に押し返すように吹き飛ばされたり、または一部の薬液は基板表面を伝いながら吹き飛ばされ液切りが行われる。すなわち、回路配線板上より均一に液切りされずに周囲の汚染物と薬液そのものの成分が凝集されながら基板表面を流れて液切りされるのでシミの原因となる。
【0014】
エアーナイフ通過後の回路配線板の表面が乾燥する際に、微細な回路パターンの凹凸がある回路配線板の表面の液切りでは、回路配線の凹部や、配線境界部などの回路配線板表面の一部に薬液が付着して残り、乾燥することで、固着してしまうことがある。いったん固着した薬液は、リンス液による洗浄においても、溶解し、洗い流すのに時間を要するため、洗浄不良の原因になっている。また、エアーナイフで吹き飛ばされた薬液が、飛散し、再び、回路配線板の表面に再付着し、シミの原因となっていた。さらに、洗浄不良は、回路パターンの欠陥も引き起こす原因となっている。
【0015】
また、液切りローラー方式の液切り装置を通過する際に、回路配線板の表面と液切りローラー表面が接触することによって、回路配線板の表面に連続的なキズが発生する原因になっている。つまり、液切りローラーが、回路配線板を挟んでいる場合には、薬液が、回路配線板を伝わり、液切りローラーに供給される。回路配線板の表面の薬液は、経時により凝集して液切りローラーに転移付着する。液切りローラーが回路配線板を挟んでいない場合には、液切りローラーには、薬液が伝わらない。液切りローラーに付着した薬液は、液切りローラーの表面で、乾燥し、凝集し固着する。この結果、液切りローラーの表面に薬液が固着した突起が形成され、キズが発生する原因になっている。
【0016】
ところで、薬液処理槽から搬出されてから、リンス液による洗浄までの液切り装置内での回路配線板では、回路配線板の一部表面に残った薬液による化学反応が継続して進行する。薬液処理時間のばらつきによる精度低下によって、高精細な回路を得ることができない。また、回路配線板の表面にシミやムラの発生する原因になっている。
【0017】
したがって、薬液処理槽から出た回路配線板の表面に付着した薬液は、処理槽を出た直後に短時間で、純水等のリンス液で薬液を置換することで、回路配線板の表面処理反応を確実に終了させる必要がある。
【0018】
さらに配線パターンの微細化において、ウエット処理装置の搬送速度の低速化に対しては、相対的に、薬液処理槽と次の薬液処理槽まで搬送に要する時間が長くなるため、回路配線板の表面が乾燥しやすくなる。また、回路配線板が大気に暴露している時間が長くなるため、回路配線板表面の酸化等の問題が発生する。
【0019】
また、薬液の温度が高温処理の場合には、回路配線基板の表面に付着した薬液が短時間に、蒸発して、凝集して、乾燥して、回路配線板の表面に付着する。したがって、液切りによる回路配線板の乾燥を防ぐために、搬送速度を下げられない問題があった。
【0020】
【特許文献1】
特願平10−80176号公報
【特許文献2】
特開平7−302779号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した問題点などに鑑みなされたものであって、その目的とするところは、第1に、回路配線板は、薬液処理槽を出てから、リンス槽に入るまでの液切り液置換装置を搬送する間で、表面の乾燥を防止することができる回路配線板の液切りと液置換装置を提供することである。
【0022】
第2に、液切りローラーの表面に固着した薬液が固着して、搬送中の回路配線板との接触することで発生する回路配線板表面上の連続的なキズを防止することができる回路配線板の液切りと液置換装置を提供することである。
【0023】
第3に、薬液処理槽から出た回路配線板の表面に付着した薬液を短時間でリンス液に置換をすることができ、薬液による反応の終了時間のばらつきを少なくすることができる。したがって、回路配線板表面の一部に薬液の液切り残りによる薬液による化学反応の継続がなくなり、回路配線板表面のシミやムラの発生を防止することができ、高精細な配線パターンを形成することが可能となる回路配線板の液切りと液置換装置を提供することである。
【0024】
第4に、回路配線板表面の乾燥を防ぐことができるため、ウエット装置の搬送速度を遅くすることが可能となり、装置の長さを搬送方向に短く、小型化することが可能となる、回路配線板の液切りと液置換装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、回路配線板を連続処理するウエット処理装置の薬液処理槽とそれに続くリンス槽の間に設けた、回路配線板の表面に付着している薬液滴を除去して回路配線板表面の薬液の液切りとリンス液に液置換をする装置において、回路配線板を連続して水平搬送する搬送系と、薬液処理槽とこれに続いて設けられたリンス槽と、薬液処理槽に設置した回路配線板を挟み込む上下1組の第1の液切りローラーと、第1の液切りローラーの中心軸よりも上流側の位置に薬液を滴下する第1の噴射口及びその噴射手段と、リンス槽に設置した回路配線板を挟み込む上下1組の第2の液切りローラーと、第2の液切りローラーの中心軸よりも上流側の位置にリンス液を滴下する第2の噴射口及びその噴射手段と、第1の液切りローラーの下流に、該第1の液切りローラーの直後に且つ回路配線板の搬送方向の下流方向に向き、該第1の液切りローラーから出た回路配線板の表面に対し、第3の噴射口から、回路配線板に沿って、下流方向にリンス液を噴射するように、槽間フレーム3を挟んで設置されているスリット状の第3の噴射口及びその噴射手段とを有することを特徴とするウエット処理装置の液切りと液置換装置である。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
はじめに、本発明の第1の実施形態について説明する。図1および図2は、本発明の第1の実施形態であり、液切り液置換装置を連続したテープ状の回路配線板Wを搬送して適用した実施例を説明する図であり、図1は、図2の液切り液置換装置の液切り状態を示す拡大側面図である。
【0031】
図1は、第1の実施形態の薬液処理槽1が浸漬処理の場合を示している。液切りローラー11、および搬送ローラーは、横長状をなし、上下一組で構成され、図示していない駆動シャフトからギアによって駆動を得て、各上下のローラーが、回転し、回路配線板Wを水平搬送する。
【0032】
薬液処理槽1の第1の堰き止め用ローラー21は、上下組で構成され、薬液処理槽の出口に堰き止め用に設置している。堰き止め用ローラー21と薬液処理槽のフレーム23には、接触しないだけの隙間があり、その隙間から、回路配線板Wの表面に薬液が流れ出るようになっている。
【0033】
薬液処理槽1から第1の液切りローラー11までの間で、回路配線基板の表面は、薬液で濡れた状態になっていて、表面の乾燥が防止されている。第1の液切りローラー11は、上下組で構成され、第1の液切り槽4に設置している。薬液処理された回路配線板Wを挟み込んで送り、回路配線板Wに付着していた薬液を除去する。
【0034】
第1の噴射口13は、薬液を第1の液切りローラー11に滴下できるように設置されている。第1の噴射口13は、第1液切りローラー11の中心軸よりも上流側の位置に設置している。第1の液切りローラー11に滴下した薬液は、第1の液切りローラー11の回転によって、ローラーが噛み込まれる方向に流れ、液切りローラー11と回路配線板Wが接触する部分で薬液が供給される。回路配線板Wの有無にかかわらず薬液が供給され、常に液切り第1の液切りローラー11の表面の乾燥を防止することができる。
【0035】
第3の噴射口15は、第1の液切りローラー11の直後に槽間フレーム3を挟んで設置する。第3の噴射口15は、スリット状になっている。スリット状の噴射口15は、回路配線板Wの搬送方向下流の方向に向き、第1の液切りローラー11から出た回路配線板Wの表面に対し、噴射口15から図示しない噴射手段によって、搬送方向下流に向かって、リンス液を回路配線板Wに噴射することで、第1の液切りローラー11以降の回路配線板Wの表面に、リンス液を供給し、薬液とリンス液の液交換を行う。
【0036】
第1の液切りローラー11から第2の液切りローラー12までの間で、回路配線基板の表面は、リンス液で濡れた状態になっていて、薬液からリンス液に置換されながら表面の乾燥が防止されている。第2の液切りローラー12は、上下組で構成され、第2の液切り槽5に設置している。回路配線板Wを挟み込んで送り、リンス槽のリンス液が上流に流れ出すのを防止している。すなわち、第2の液切りローラー12を境に上流側のリンス液と下流側のリンス液との混入を防止している。
【0037】
第2の噴射口14は、リンス液を第2の液切りローラー12に滴下できるように設置されている。第2の噴射口14は、第2の液切りローラー12の中心軸よりも上流側の位置にしている。第2の液切りローラー12に滴下したリンス液は、第2の液切りローラー12の回転によって、ローラーが噛み込まれる方向に流れ、液切りローラー12の回路配線板Wが接触する部分でリンス液が供給される。回路配線板Wの有無にかかわらず、常に第2の液切りローラー12の表面の乾燥を防止することができる。
【0038】
リンス槽の第2の堰き止め用ローラー22は、上下組で構成され、リンス槽の入口に堰き止め用に設置している。堰き止め用ローラー22とリンス槽のフレーム24には、接触しないだけの隙間があり、その隙間から、回路配線板Wの表面にリンス液が流れ出るようになっている。第2の液切りローラー12からリンス槽2までの間で、回路配線基板の表面は、リンス液で濡れた状態になっていて、表面の乾燥が防止されている。
【0039】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3および図4は、本発明の第2の実施形態であり、液切り液置換装置を連続したテープ状の回路配線板を搬送して適用した実施例を説明する図であり、図3は、図4の液切り液置換装置の液切り状態を示す拡大側面である。本発明の第2の実施形態は、薬液処理槽1がスプレー処理の場合を示している。
【0040】
図3は、液切りローラー11、12、および、搬送ローラー31b、31a、と32a、32bは、横長状をなし、上下一組で構成され、図示していない駆動シャフトからギアによって駆動を得て、各上下のローラーが、回転し、回路配線板Wを水平搬送する。
【0041】
薬液処理槽1の第1の液切りローラー11まで、回路配線基板Wの表面は、薬液で濡れた状態になっていて、表面の乾燥が防止されている。
【0042】
第1の液切りローラー11は、上下組で構成され、薬液処理槽に設置している。薬液処理された回路配線板Wを挟み込んで送り、回路配線板Wに付着していた薬液を除去する。
【0043】
図4に示すように、第1の噴射口13、13a、13bは、薬液を第1の液切りローラー11、および、搬送用ローラー31a、31bに滴下できるように設置されている。第1の噴射口13、13a、13bは、第1液の切りローラー11、および、搬送ローラー31a、32bの中心軸よりも上流側の位置に設置している。
【0044】
第1の液切りローラー11に滴下した薬液は、第1の液切りローラー11の回転によって、ローラーが噛み込まれる方向に流れ、液切りローラー11と回路配線板Wが接触する部分で薬液が供給される。回路配線板Wの有無にかかわらず薬液が供給され、常に第1の液切りローラー11の表面の乾燥を防止することができる。
【0045】
第3の噴射口15は、第1の液切りローラー11の直後に槽間フレーム3を挟んで設置する。第3の噴射口15は、スリット状になっている。スリット状の噴射口15は、回路配線板Wの搬送方向下流の方向に向き、第1の液切りローラー11から出た回路配線板Wの表面に対し、噴射口15から噴射手段によって、搬送方向下流に向かって、リンス液を回路配線板Wに噴射することで、第1の液切りローラー11以降の回路配線板Wの表面に、リンス液を供給し、薬液とリンス液の液交換を行う。
【0046】
第1の液切りローラー11から第2の液切りローラー12までの間で、回路配線基板の表面は、リンス液で濡れた状態になっていて、薬液からリンス液に置換されながら表面の乾燥が防止されている。第2の液切りローラー12は、上下組で構成され、リンス槽に設置している。回路配線板Wを挟み込んで送り、リンス槽の薬液が上流に流れ出すのを防止している。すなわち、第2の液切りローラー12を境に上流側のリンス液と下流側のリンス液との混入を防止している。
【0047】
図4に示すように、第2の噴射口14、14a、14bは、リンス液を第2の液切りローラー12、および、搬送ローラー32a、32bに滴下できるように設置されている。第2の噴射口14、14a、14bは、第2の液切りローラー12、および、搬送ローラー32a、32bの中心軸よりも上流側の位置にしている。第2の液切りローラー12に滴下したリンス液は、第2の液切りローラー12の回転によって、ローラーが噛み込まれる方向に流れ、液切りローラー12の回路配線板Wが接触する部分で薬液が供給される。回路配線板Wの有無にかかわらず、常に第2の液切りローラー12の表面の乾燥を防止することができる。
【0048】
リンス槽の第2の液切りローラー12から以降で、回路配線基板Wの表面は、リンス液で濡れた状態になっていて、表面の乾燥が防止されている。
【0049】
上記実施例1および2で示したとおり、本発明の液切りと液置換装置によって、回路配線板Wは、薬液処理槽1を出てから、リンス槽2に入るまで液切り液置換装置を搬送する間で、表面の乾燥を防止することができる。そのため、回路配線の凹部や、配線の境界部など、回路配線板W表面の一部に薬液が付着して残り、乾燥、固着することでおこる回路配線板W表面の洗浄不足を防止することが可能となる。
【0050】
第1の液切りローラー11、第2の液切りローラー12、およびスプレー処理の場合の搬送ローラー31b、31a、及び32a、32bに、それぞれ、薬液またはリンス液を供給するため、ローラー表面が乾燥し、固着することがない。そのため、液切りローラーの表面には薬液が固着せず、搬送中の回路配線板Wと接触することで発生する回路配線板W表面上の連続的なキズを防止することができる。
【0051】
また、薬液処理槽1から出て、リンス液で洗浄するまでの液切り装置内では、回路配線板Wの一部表面に残った薬液が直ぐにリンス液に置換され、その部分で化学反応が継続して進行しないため、薬液処理時間のはらつきによる精度低下を防止することができる。高精細な回路を得ることができ、回路配線板の表面にシミやムラの発生を防止することができる。
【0052】
薬液処理槽から出た回路配線板の表面に付着した薬液は、処理槽を出た直後に短時間で純水等のリンス液で薬液を置換することで回路配線板の表面処理反応を確実に終了させることができる。
【0053】
本発明の(液切り)液置換装置によって、第1の液切りローラー11と第3の噴射口15の距離は、最短になるように設置されている。第3の噴射口15からリンス液を噴出させることで、薬液処理槽1から出た直後で、回路配線板Wの表面に付着した薬液をリンス液に置換をすることができ、薬液による回路配線板Wの化学反応を終了させることができる。よって、化学反応の終了時間のばらつきを少なくすることができ、高品質、高精細な配線パターンを形成することが可能となる。
【0054】
さらに、ウエット処理装置の搬送速度を遅くする場合には、相対的に、薬液処理槽1と次のリンス槽2までの搬送に要する時間が長くなる。本発明の液切りと液置換装置のため、回路配線板Wの表面がたえず濡れているため、回路配線板Wの表面が大気に暴露しない。その結果、回路配線板表面の薬液の乾燥による固着や、酸化等の問題が発生せず、さらに、薬液温度が高温で処理する場合でも、回路配線基板の表面に薬液が固着する問題が発生しない。
【0055】
本発明の液切りと液置換装置によって、回路配線板Wの乾燥を防ぐことができるため、ウエット装置の搬送速度を遅くすることが可能となり、装置の長さを搬送方向に短く、小型化することができる。
【0056】
【発明の効果】
上記実施例で示したとおり、本発明によって、第1に、回路配線板は、薬液処理槽を出てから、リンス槽に入るまでの液切り液置換装置を搬送する間で、回路配線板の表面の乾燥を防止することができる。そのため、回路配線の凹部や、配線の境界部など、回路配線板表面の一部に薬液が付着して残り、乾燥、固着することでおこる回路配線板表面の洗浄不良による回路パターンの欠陥を起こす原因を防止することができる。
【0057】
第2に、液切りローラーに、それぞれ、薬液またはリンス液を供給するため、液切りローラーの表面は常に濡れていて乾燥することがなく、液切りローラーの表面に固着した薬液が固着して、搬送中の回路配線板との接触することで発生する回路配線板表面上の連続的なキズを防止することができる。
【0058】
第3に、第1の液切りローラーの直後に、第3の噴射口からリンス液を噴出させることで、薬液処理槽から出た回路配線板の表面に付着した薬液を短時間でリンス液に置換をすることができる。そのため、薬液による回路配線板の表面処理反応を、第1の液切りローラーの出口で、終了させることができ、薬液によるの反応の終了時間のばらつきを少なくすることができる。したがって、回路配線板表面の一部に薬液の液切り残りによる薬液による化学反応の継続がなくなり、回路配線板表面のシミやムラの発生を防止することができ、高精細な配線パターンを形成することができる。
【0059】
第4に、回路配線板表面の乾燥を防ぐことができるため、ウエット装置の搬送速度を遅くすることが可能となり、装置の長さを搬送方向に短く、小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である、浸漬方式のウエット装置の液切りと液置換装置の拡大側面図である。
【図2】図1の液切りと液置換装置の全体構造を示す側面図である。
【図3】本発明の第2の実施例である、スプレー方式のウエット装置の液切りと液置換装置の拡大側面図である。
【図4】図3の液切りと液置換装置の全体構造を示す側面図である。
【図5】従来の液切り装置で、液切りローラーを用いた事例の側面図である。
【図6】従来の液切り装置で、エアーナイフを用いた事例の側面図である。
【符号の説明】
W…回路配線板
1…薬液処理槽
2…リンス槽
3…槽間フレーム
4…第1の液切り槽
5…第2の液切り槽
6…液切り槽
10…エアーナイフ
11…第1の液切りローラー
12…第2の液切りローラー
13…第1の噴射口
13a…第1の噴射口
13b…第1の噴射口
14…第2の噴射口
14a…第2の噴射口
14b…第2の噴射口
15…第3の噴射口
21…第1の堰き止めローラー
22…第2の堰き止めローラー
23…薬液槽フレーム
24…リンス槽フレーム
31a…搬送ローラー
31b…搬送ローラー
32a…搬送ローラー
32b…搬送ローラー
33a…薬液スプレー
33b…薬液スプレー
34a…リンス液スプレー
34b…リンス液スプレー

Claims (1)

  1. 回路配線板を連続処理するウエット処理装置の薬液処理槽とそれに続くリンス槽の間に設けた、回路配線板の表面に付着している薬液滴を除去して回路配線板表面の薬液の液切りとリンス液に液置換をする装置において
    回路配線板を連続して水平搬送する搬送系と
    薬液処理槽とこれに続いて設けられたリンス槽と
    薬液処理槽に設置した回路配線板を挟み込む上下1組の第1の液切りローラーと
    第1の液切りローラーの中心軸よりも上流側の位置に薬液を滴下する第1の噴射口及びその噴射手段と
    リンス槽に設置した回路配線板を挟み込む上下1組の第2の液切りローラーと
    第2の液切りローラーの中心軸よりも上流側の位置にリンス液を滴下する第2の噴射口及びその噴射手段と
    第1の液切りローラーの下流に、該第1の液切りローラーの直後に且つ回路配線板の搬送方向の下流方向に向き、該第1の液切りローラーから出た回路配線板の表面に対し、第3の噴射口から、回路配線板に沿って、下流方向にリンス液を噴射するように、槽間フレーム3を挟んで設置されているスリット状の第3の噴射口及びその噴射手段
    とを有することを特徴とするウエット処理装置の液切りと液置換装置。
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