JP4234956B2 - 配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材表面に形成された金属皮膜に対して部分的にエッチング処理を施して回路形成を行うことにより配線板を作製するにあたり、エッチングレジスト形成工程における現像処理後の基材の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
絶縁層の外面に全面に亘って金属層が形成された基材に対して、外層の金属皮膜にエッチング処理を施して回路形成を施すことにより配線板を製造するにあたっては、従来、金属層の外面に感光性樹脂皮膜を形成し、写真技術を用いて露光・現像することによってエッチングレジスト皮膜を形成し、これをエッチング液にて処理することが行われていた。
【0003】
このようなエッチングによる回路形成工程においては、ドライフィルム等からなる感光性樹脂皮膜が形成された基材を、搬送ロールにて搬送しながら、露光・現像したものを水洗し、乾燥させた後にエッチング処理を施すものであった。
【0004】
図2は従来における基材の処理方法(洗浄方法)を示すものである。図示の例では、現像工程4にて現像された基材を、複数の搬送ロール等からなる搬路に供給し、複数の水洗ゾーン6を通過させて水洗した後、必要に応じて乾燥機3にて乾燥し、エッチング工程5にてエッチング処理を施して回路形成を行うようにしている。各水洗ゾーン6は、複数列に並んだスプレーノズル7から構成されているものであり、複数のスプレーノズル7を基材の搬送方向と直交する方向に2〜5列に配設して一つの水洗ゾーン6を形成し、この水洗ゾーン6を基材の搬送方向に沿って複数個配設している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、露光・現像後の基材を水洗する際に、基材を搬送する搬送ロールに粘着性の異物が付着してしまうものであった。この粘着性の異物は、搬送中の基材表面に再び付着して、金属皮膜の表面における、本来エッチングレジスト皮膜に覆われずに露出するべき部分を覆い、このためにエッチング処理時にショートサーキット等のような回路形成不良が発生する場合があった。
【0006】
この搬送ロールに付着する粘着性の異物は、現像処理後の水洗処理において除去しきれなかった感光性樹脂皮膜の非硬化部分が、搬送ロールに付着したものである。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、現像処理後において感光性樹脂皮膜の非硬化部分を効果的に除去し、搬送ロールに付着しないようにし、エッチング処理による回路形成時にショートサーキット等の回路形成不良の発生を防止することができる配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法は、配線板製造用の基材の表面に形成された感光性樹脂皮膜に露光処理と現像処理とを施してエッチングレジスト皮膜を形成し、エッチング処理を施すことにより回路形成を行うにあたり、現像処理後、エッチング処理前に、基材を処理する配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法において、現像処理後の基材の表面の複数箇所に、濃度がマグネシウム原子換算の重量分率で20〜100ppm、温度が10〜35℃の硫酸マグネシウム水溶液を0.05〜0.3MPaの噴射圧力でスプレー噴射すると共に、スプレー噴射される各箇所における硫酸マグネシウム水溶液の噴射流量を1.0〜5.0L/分とすることで基材表面を硫酸マグネシウム水溶液にて処理した後、水洗により表面の硫酸マグネシウムを洗浄除去することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
配線板製造用の基材としては、絶縁層の外面に金属皮膜が形成されたものが用いられ、プリント配線板の製造用途に一般的に用いられる積層板(片面又は両面金属箔張積層板)や多層板を用いることができる。
【0015】
この基材の金属皮膜の表面に、感光性樹脂皮膜を形成する。感光性樹脂皮膜は、ネガ型、ポジ型の別を問わず、エッチングレジスト皮膜形成用に一般的に用いられる感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。
【0016】
感光性樹脂皮膜の形成方法は特に制限されず、一般的な手法にて形成することができるが、例えば液状の感光性樹脂組成物を基材表面に塗布し、乾燥させることにより感光性樹脂皮膜を形成することができ、また感光性樹脂組成物からなるドライフィルムを基材表面に貼着することにより感光性樹脂皮膜を形成することもできる。
【0017】
感光性樹脂皮膜が形成された基材は、一般的な手法により露光・現像処理が施されて、エッチングレジスト皮膜が形成される。具体的には、露光処理はパターンマスクを介し、感光性樹脂皮膜の材質に応じてこの感光性樹脂皮膜を硬化又は軟化させる紫外線等のエネルギー線を感光性樹脂皮膜に照射することにより行われる。また現像処理は、露光後の感光性樹脂皮膜を炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液にて処理することによって感光性樹脂皮膜の非硬化部分を除去することにより行われる。
【0018】
現像工程4の下流側には、図1に示すように、洗浄工程、エッチング工程5が順次設けられ、また必要に応じて洗浄工程とエッチング工程5との間に乾燥工程が設けられる。基材は各工程を経ることにより回路形成が施されるようになっている。基材の搬送は、複数本の搬送ロールにて形成される搬路に沿ってなされる。
【0019】
洗浄工程では、搬送ロールによる基材の搬路に向けて硫酸マグネシウム水溶液を噴射する複数のスプレーノズル2が配設された処理ゾーン1が設けられ、また処理ゾーン1の下流側に、基材の搬路に向けて水を噴射する複数のスプレーノズル7が配設された水洗ゾーン6が設けられている。
【0020】
処理ゾーン1及び水洗ゾーン6におけるスプレーノズル2,7は、エッチングレジスト皮膜が基材の両面共に形成されている場合には、基材の搬路の上方及び下方に配設されるが、エッチングレジスト皮膜が基材の上面又は下面のみに形成されている場合には、搬路の上方又は下方に配設されていればよい。
【0021】
処理ゾーン1におけるスプレーノズル2の個数は適宜設定されるが、例えば複数のスプレーノズル2を基材の搬送方向と直交する方向に2〜5列に配設して一つの処理ゾーン1を形成し、この液処理ゾーン1を基材の搬送方向に沿って複数個配設する。このとき基材が搬路を通過する過程において、基材の全面に亘ってスプレーノズル2から硫酸マグネシウム水溶液が噴射されるようにすることが好ましい。
【0022】
また水洗ゾーン6におけるスプレーノズル7の個数は適宜設定されるが、例えば複数のスプレーノズル7を基材の搬送方向と直交する方向に2〜5列に配設して一つの水洗ゾーン6を形成し、この水洗ゾーン6を基材の搬送方向に沿って複数個配設する。このとき基材が搬路を通過する過程において、基材の全面に亘ってスプレーノズル7から水が噴射されるようにすることが好ましい。
【0023】
また、洗浄工程の下流側には、必要に応じて洗浄後の基材を加熱乾燥する乾燥機3が配設され、更にその下流側にはエッチングレジスト皮膜が形成された基材表面に対してエッチング処理を施すエッチング工程5が設けられている。
【0024】
図示の例では、露光処理及び現像処理が施された基材はエッチングレジスト皮膜が形成されているが、その表面には現像処理において用いられた現像液である炭酸ナトリウム水溶液が付着し、この炭酸ナトリウム水溶液中には感光性樹脂組成物が溶解している。
【0025】
このような基材に対して、洗浄工程の処理ゾーン1において、基材のエッチングレジスト皮膜形成面に硫酸マグネシウム水溶液が噴射されると、現像液である炭酸ナトリウム水溶液中に溶解した感光性樹脂組成物は硫酸マグネシウム水溶液中に対する分散性が高く、基材に付着した感光性樹脂組成物が容易に除去される。
【0026】
処理ゾーン1を通過することにより洗浄処理された基材は、更に水洗ゾーン6を通過することにより、表面の硫酸マグネシウムが洗浄除去される。
【0027】
次いで、必要に応じて乾燥工程にて加熱等により乾燥された後に、エッチング工程5に移送されて、エッチング処理が施され、回路形成がなされる。このときのエッチング処理は、金属皮膜の材質、厚み等に応じた適宜の条件にて行われる。
【0028】
このエッチング処理工程では、上記のように基材のエッチングレジスト皮膜形成面への粘着性の異物の付着が防止されていることから、基材の金属皮膜表面の、エッチングレジスト皮膜に覆われずに露出すべき部分が、粘着性の異物にて覆われるようなことがなく、ショートサーキット等のような回路形成不良の発生が防止される。
【0029】
エッチング処理後の基材は、エッチングレジスト皮膜の性状に応じた適宜の剥離液にて処理することにより、基材表面からエッチングレジスト皮膜を剥離して除去する。
【0030】
上記のようにして現像後の基材の洗浄処理を行うにあたっては、処理ゾーン1における硫酸マグネシウム水溶液の濃度を、マグネシウム原子の重量分率に換算して20〜100ppmの範囲となるようにする。濃度がこの範囲に満たないと、基材への粘着性の異物の付着を充分に防止できないおそれがある。またこの濃度が100ppmを超えると、基材への粘着性の異物の付着抑制のために必要とされる以上の硫酸マグネシウムを使用することとなって、資源の利用効率が悪くなり、処理にかかる費用も過剰となってしまう。
【0031】
また、基材の処理に用いるこの硫酸マグネシウム水溶液は、その温度を10〜35℃とした状態で基材の処理に供する。この温度が10℃に満たないと粘着性の異物の残存が生じるおそれがあり、また35℃を超えると残存させるべきエッチングレジスト皮膜を除去してしまってオープン不良が発生するおそれがある。
【0032】
また、基材表面を硫酸マグネシウム水溶液にて処理するにあたっては、硫酸マグネシウム水溶液を、基材のエッチングレジスト皮膜形成面に向けて、スプレーノズル2からのスプレー噴射にて基材表面の複数箇所に噴射するにあたり、各箇所における基材表面での噴射流量、すなわち一つのスプレーノズル2から噴射される噴射流量を、1.0〜5.0L/分の範囲とする。硫酸マグネシウム水溶液の流量がこの範囲に満たないと基材の処理に用いる硫酸マグネシウム水溶液の量が少ないことから粘着性の異物の残存が生じるおそれがあり、また流量がこの範囲を超えると搬路を搬送される基材が硫酸マグネシウム水溶液の噴射により屈曲してしまい、搬路において搬送ロールに引っ掛かるなどしてスムースに搬送できなくなるおそれがある。またこの場合、処理ゾーン1に配置されている箇所における基材全体での単位面積あたりの硫酸マグネシウム水溶液の噴射流量を、60〜450L/分・m2の範囲となるようにすることが好ましい。
【0033】
更に、硫酸マグネシウム水溶液による洗浄処理時には、基材のエッチングレジスト皮膜形成面にかけられる硫酸マグネシウム水溶液の、噴射時点での噴射圧力、すなわち各スプレーノズル2からのスプレー噴射にて基材表面の複数箇所に噴射するにあたってスプレーノズル2における噴射圧力(元圧)が0.05〜0.3MPaの範囲となるようにし、更にこの場合に、処理ゾーン1に配置されている箇所において基材表面に直接硫酸マグネシウム水溶液が噴射される領域での基材表面にかかる単位面積当たりの打力が、4.9〜98N/m2(0.5〜10.0kg/m2)の範囲となるようにすることが好ましい。噴射圧力がこの範囲に満たないと粘着性の異物の残存が生じるおそれがあり、またこの範囲を超えると残存させるべきエッチングレジスト皮膜を除去してしまってオープン不良が発生するおそれがある。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0035】
(実施例1〜9、比較例1〜10)
PVC製の搬送ロールを複数本配設して水平方向の基材の搬路を形成し、この搬路に上流側から順に、三つの処理ゾーン1、二つの水洗ゾーン6、乾燥機3を設けた。
【0036】
各処理ゾーン1及び水洗ゾーン6では、基材の搬路の上方及び下方のそれぞれに、基材の搬送方向と直交する方向に等ピッチで八個のスプレーノズル2,7を配設すると共に、このスプレーノズル2,7の列を基材の搬送方向に沿って三列設置した。このとき基材の搬送方向と直交する方向におけるスプレーノズル2,7の設置間隔を120mmとし、基材の搬送方向に沿ったスプレーノズル2,7の設置間隔を150mmとした。
【0037】
一方、基材としては、500mm×500mm×0.2mmの寸法の両面銅張積層板(両面銅箔厚み各18μm)を用いた。
【0038】
そして、まずこの基材の両面に、厚み30μmのドライフィルム(旭化成株式会社製、「AQ3059」)を貼着し、ライン幅100μm、スペース幅100μmの回路が形成されるように設定されたパターンマスクを介して、紫外線を照射することにより露光した後に、濃度1.0%の炭酸ナトリウム水溶液にて30℃、スプレー圧力0.2MPaの条件で処理することにより現像し、エッチングレジスト皮膜を形成した。
【0039】
次に、現像処理直後の基材を上記の搬路に配置し、2.0m/分の搬送速度で搬路上を搬送しながら、処理ゾーン1における硫酸マグネシウム水溶液による洗浄(比較例1では水による洗浄)と、水洗ゾーン6による水洗とを行った後、乾燥機3においてエアーナイフで水切り乾燥した。
【0040】
尚、比較例1では、処理ゾーン1では基材を硫酸マグネシウム水溶液中に1分間浸漬するようにした。
【0041】
ここで、処理ゾーン1における処理条件は表1に示す通りとした。また水洗ゾーン6における水の噴射条件は、噴射流量3.0L/分、噴射圧力0.15MPaとなるようにした。
【0042】
次に、乾燥後の基材表面を、塩化第2銅エッチング液を用いて50℃、圧力0.2MPaの条件で処理することによりエッチング処理を施した後、50℃の3%水酸化ナトリウム溶液にて処理することによりエッチングレジスト皮膜を剥離し、プリント配線板を得た。
【0043】
(ショートサーキット不良評価)
各実施例及び比較例について、自動外観検査機(AOI)を用い、得られたプリント配線板の表面を撮像した後に、画像処理技術によりパターン解析を行い、ライン間の金属皮膜の残存によるショートサーキットの発生の有無を調査した。
【0044】
評価は、各実施例及び比較例につき、100個(ボード)のサンプルについて測定することにより行い、次のような判定基準で行った。
×:不良発生数が6個(ボード)以上(不良発生率6%以上)
△:不良発生数が4個以上6個(ボード)未満(不良発生率4%以上6%未満)
○:不良発生数が4個(ボード)未満(不良発生率4%未満)
(オープン不良評価)
実施例4〜6,8,9、比較例5,6,9,10について、自動外観検査機(AOI)を用い、得られたプリント配線板の表面を撮像した後に、画像処理技術によりパターン解析を行い、ラインの欠落によるオープン不良の発生の有無を調査した。
【0045】
評価は、各実施例につき、100個(ボード)のサンプルについて測定することにより行い、次のような判定基準で行った。
×:不良発生数が6個(ボード)以上(不良発生率6%以上)
△:不良発生数が4個以上6個(ボード)未満(不良発生率4%以上6%未満)
○:不良発生数が4個(ボード)未満(不良発生率4%未満)
(搬送性評価)
実施例6,7、比較例7,8について、回路形成時の基材の搬送状態を観察し、引っ掛かりなくスムースに搬送されたものを「○」、搬送時に引っ掛かりが生じて搬送がスムースに行われなかったものを「×」と判定した。
【0046】
以上の結果を表1〜5に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
表1の結果から明らかなように、水のみで洗浄を行った比較例2ではショートサーキットが発生したが、硫酸マグネシウム水溶液にて洗浄を行った実施例1、比較例1ではショートサーキット不良の発生が抑制され、特にスプレー噴射による洗浄を行った実施例1では、優れた結果が得られた。
【0053】
また表2の結果から明らかなように、硫酸マグネシウム水溶液の濃度を変動させた実施例2,3、比較例3,4のうち、濃度をマグネシウム重量換算で20ppm以上となるようにした実施例2,3、比較例4において、特にショートサーキット不良の発生が抑制された。尚、マグネシウム重量換算での濃度が100ppmを超える比較例4では、ショートサーキット不良の発生が抑制されているが、基材への粘着性の異物の付着抑制のために必要とされる以上の硫酸マグネシウムを使用することとなって、資源の利用効率が悪くなり、処理にかかる費用も過剰となる。
【0054】
また、表3の結果から明らかなように、硫酸マグネシウム水溶液の温度を変動させた実施例4,5、比較例5,6のうち、その温度が10℃以上となるようにした実施例4,5、比較例6では特にショートサーキット不良の発生が抑制され、またその温度が35℃以下となるようにした実施例4,5、比較例5では、特にオープン不良の発生が抑制された。
【0055】
また表4に示す結果から明らかなように、硫酸マグネシウム水溶液の、スプレーノズル2からの噴射流量を変動させた実施例6,7、比較例7,8のうち、噴射流量を1.0L/分以上となるるようにした実施例6,7、比較例8では特にショートサーキット不良の発生が抑制され、また噴射流量を5.0L/分以下となるようにした実施例6,7、比較例7では、基材の搬送時における引っ掛かりがなくスムースに搬送できた。
【0056】
また表5に示す結果から明らかなように、硫酸マグネシウム水溶液の噴射圧力を変動させた実施例8,9、比較例9,10のうち、硫酸マグネシウム水溶液の噴射圧力を0.05MPaとなるようにした実施例実施例8,9、比較例10では特にショートサーキット不良の発生が抑制され、また噴射圧力が0.3MPa以下となるようにした実施例8,9、比較例9では特にオープン不良の発生が抑制された。
【0057】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法は、配線板製造用の基材の表面に形成された感光性樹脂皮膜に露光処理と現像処理とを施してエッチングレジスト皮膜を形成し、エッチング処理を施すことにより回路形成を行うにあたり、現像処理後、エッチング処理前に、基材を処理する配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法において、現像処理後の基材表面を硫酸マグネシウム水溶液にて処理した後、水洗により表面の硫酸マグネシウムを洗浄除去するため、現像液に溶解した感光性樹脂組成物が除去され、このため基材表面から搬路の搬送ロール等への粘着性の異物が付着したり、この粘着性の異物が基材のレジスト皮膜形成面に再付着したりすることを防止することができて、エッチング処理時に基材の金属皮膜表面の、レジスト皮膜に覆われずに露出すべき部分が、粘着性の異物にて覆われるようなことがなく、ショートサーキット等のような回路形成不良の発生を防止することができるものである。
【0058】
また、硫酸マグネシウム水溶液の濃度を、マグネシウム原子換算の重量分率で20〜100ppmとするため、現像液に溶解した感光性樹脂組成物を更に確実に除去すると共にレジスト皮膜における膨潤層を更に確実に消失させて、基材への粘着性の異物の付着を更に抑制し、ショートサーキット等のような回路形成不良の発生を更に確実に防止することができるものである。
【0059】
また、硫酸マグネシウム水溶液の温度を10〜35℃とするため、現像液に溶解した感光性樹脂組成物を更に確実に除去すると共にレジスト皮膜における膨潤層を更に確実に消失させて、基材への粘着性の異物の付着を更に抑制し、且つ基材に残存させるべきレジスト皮膜の欠落の発生も防止することができ、ショートサーキット及びオープン不良等のような回路形成不良の発生を更に確実に防止することができるものである。
【0060】
また、基材の表面の複数箇所に硫酸マグネシウム水溶液をスプレー噴射すると共に、スプレー噴射される各箇所における硫酸マグネシウム水溶液の噴射流量を1.0〜5.0L/分とするため、現像液に溶解した感光性樹脂組成物を更に確実に除去すると共にレジスト皮膜における膨潤層を更に確実に消失させて、基材への粘着性の異物の付着を更に抑制し、且つ搬送中の基材が湾曲するようなことを防止することができ、ショートサーキット等のような回路形成不良の発生を更に確実に防止すると共に、基材をスムースに搬送することができるものである。
【0061】
また、基材の表面に硫酸マグネシウム水溶液を0.05〜0.3MPaの噴射圧力でスプレー噴射することにより基材表面を硫酸マグネシウム水溶液にて処理するため、現像液に溶解した感光性樹脂組成物を更に確実に除去すると共にレジスト皮膜における膨潤層を更に確実に消失させて、基材への粘着性の異物の付着を更に抑制し、且つ基材に残存させるべきレジスト皮膜の欠落の発生も防止することができ、ショートサーキット及びオープン不良等のような回路形成不良の発生を更に確実に防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略の平面図である。
【図2】従来技術の一例を示す概略の平面図である。
Claims (1)
- 配線板製造用の基材の表面に形成された感光性樹脂皮膜に露光処理と現像処理とを施してエッチングレジスト皮膜を形成し、エッチング処理を施すことにより回路形成を行うにあたり、現像処理後、エッチング処理前に、基材を処理する配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法において、現像処理後の基材の表面の複数箇所に、濃度がマグネシウム原子換算の重量分率で20〜100ppm、温度が10〜35℃の硫酸マグネシウム水溶液を0.05〜0.3MPaの噴射圧力でスプレー噴射すると共に、スプレー噴射される各箇所における硫酸マグネシウム水溶液の噴射流量を1.0〜5.0L/分とすることで基材表面を硫酸マグネシウム水溶液にて処理した後、水洗により表面の硫酸マグネシウムを洗浄除去することを特徴とする配線板製造用の基材の現像処理後の処理方法。
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