JP2018192659A - リング状ゴム部材を加硫成形するための剛性中子、脱型装置、脱型方法及び製造方法 - Google Patents

リング状ゴム部材を加硫成形するための剛性中子、脱型装置、脱型方法及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リング状ゴム部材を精度よく製造可能であり、かつ、その生産性、耐久性及びメンテナンス性を向上し得る剛性中子、脱型装置、脱型方法及び製造方法を提供する。【解決手段】リング状ゴム部材Gを加硫成形するための剛性中子1である。リング状ゴム部材Gの内周面G1を成形するための一体構造の成形面2と、成形面2の径方向内側に形成され、かつ、成形面2を冷却するための冷媒が供給される冷却空間3とを含んでいる。【選択図】図1

Description

本発明は、リング状ゴム部材を加硫成形するための剛性中子、脱型装置、脱型方法及び製造方法に関する。
空気入りタイヤを加硫成形するための中子として、例えば、ブラダーと呼ばれる袋体がよく用いられている。このようなブラダーは、膨張させることで、加硫成形時にゴム部材に圧力を加えることができるとともに、収縮させることで、加硫成形後にゴム部材をブラダーから容易に取り外すことができる。
しかしながら、ブラダーは、膨張時の形状を完全にコントロールすることができないため、加硫成形されるゴム厚さが不均一になり、ひいてはタイヤの真円度が低下するおそれがあった。このため、エアレスタイヤのトレッド部のように、高い真円度が求められるリング状ゴム部材の成形には、ブラダーは不向きであった。
そこで、例えば、下記特許文献1のような剛性中子を用いて、リング状ゴム部材を加硫成形することが提案されている。剛性中子は、その成形面にリング状ゴム部材が取り付けられた状態で加硫成形される。このため、加硫成形後のリング状ゴム部材を剛性中子から取り外すために、剛性中子は、通常、分離可能な複数のセグメント等から構成されている。
特開2000−254981号公報
しかしながら、上記特許文献1のように分離可能な剛性中子は、剛性中子の分解及び組立という工程が必要であり、リング状ゴム部材の生産性を低下させるおそれがあった。また、分離可能な剛性中子は、分解・組立工程の際に、剛性中子の接触面が摩耗するので、その耐久性及びメンテナンス性に問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、一体構造の成形面を有することを基本として、リング状ゴム部材を精度よく製造可能であり、かつ、その生産性、耐久性及びメンテナンス性を向上し得る剛性中子、脱型装置、脱型方法及び製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、リング状ゴム部材を加硫成形するための剛性中子であって、前記リング状ゴム部材の内周面を成形するための一体構造の成形面と、前記成形面の径方向内側に形成され、かつ、前記成形面を冷却するための冷媒が供給される冷却空間とを含むことを特徴としている。
本発明の剛性中子において、前記冷却空間を前記成形面に投影した冷却部分の総面積Rcは、前記リング状ゴム部材の前記内周面の総面積Rwの25%以上であるのが望ましい。
本発明の剛性中子において、前記冷却空間は、複数の部屋を有するのが望ましい。
本発明の剛性中子において、前記各部屋は、相互に連結され、前記冷媒が直列的に供給されるのが望ましい。
本発明の剛性中子において、前記成形面は、円筒形状であるのが望ましい。
本発明の剛性中子において、前記成形面は、円錐台形状であるのが望ましい。
本発明の剛性中子において、前記リング状ゴム部材は、エアレスタイヤのトレッド部を構成するのが望ましい。
上述の剛性中子から、加硫成形後の前記リング状ゴム部材を取り外すための脱型装置であって、前記剛性中子を支持する支持手段と、前記剛性中子の前記冷却空間に前記冷媒を供給する冷却手段と、前記剛性中子の軸方向に沿って前記リング状ゴム部材を押圧する押圧手段とを含むのが望ましい。
本発明の脱型装置において、前記押圧手段は、前記リング状ゴム部材の軸方向の一方側から、前記リング状ゴム部材の側面を均一に押圧するための平坦な押圧面を有するのが望ましい。
本発明は、一体構造の成形面を有する剛性中子を用いて加硫成形されたリング状ゴム部材を、前記剛性中子から取り外す脱型方法であって、前記剛性中子を冷却する中子冷却工程を含むことを特徴としている。
本発明の脱型方法において、前記中子冷却工程の開始までは、前記リング状ゴム部材の温度が100℃以上に保たれるのが望ましい。
本発明の脱型方法において、前記中子冷却工程は、前記剛性中子の前記成形面の径方向内側に形成された冷却空間に、前記成形面を冷却するための冷媒を供給するのが望ましい。
本発明の脱型方法において、前記中子冷却工程の後に、前記リング状ゴム部材の側面を、前記剛性中子の軸方向に沿って均一に押圧する押圧工程が行われるのが望ましい。
本発明は、エアレスタイヤのトレッド部を構成するリング状ゴム部材を、一体構造の成形面を有する剛性中子を用いて加硫成形する製造方法であって、前記リング状ゴム部材を、前記剛性中子の前記成形面上に形成する準備工程と、前記剛性中子に取り付けられた前記リング状ゴム部材を加硫成形する加硫工程と、加硫成形された前記リング状ゴム部材を、前記剛性中子から取り外す脱型工程とを含み、前記脱型工程は、前記剛性中子を冷却する中子冷却工程と、前記リング状ゴム部材の側面を、前記剛性中子の軸方向に沿って押圧する押圧工程とを含むことを特徴としている。
本発明の剛性中子は、リング状ゴム部材の内周面を成形するための一体構造の成形面を含んでいる。このような成形面は、常に一定の形状を有するので、精度のよいリング状ゴム部材を成形することができる。また、剛性中子は、可動部を有しないため、その耐久性及びメンテナンス性に優れている。
本発明の剛性中子は、成形面の径方向内側に形成され、かつ、前記成形面を冷却するための冷媒が供給される冷却空間を含んでいる。このような剛性中子は、その径方向内側から冷却可能であるので、リング状ゴム部材よりも早期にその温度を低下させることができる。剛性中子は、温度の低下に伴いその外径が小さくなるので、加硫成形後のリング状ゴム部材との密着度が下がり、リング状ゴム部材を取り外し易くなる。
このように、本発明の剛性中子は、リング状ゴム部材に歪を生じさせることなく剛性中子から取り外すことができるので、精度のよいリング状ゴム部材を製造することができる。また、このような剛性中子は、リング状ゴム部材の取り外しに要する時間が短く、その生産性を向上させることができる。
本発明の脱型方法及び製造方法は、一体構造の成形面を有する剛性中子を用いて加硫成形している。このような脱型方法及び製造方法は、剛性中子の成形面が常に一定の形状を有するので、精度のよいリング状ゴム部材を成形することができる。また、剛性中子が可動部を有しないため、剛性中子の耐久性及びメンテナンス性を向上させることができる。
本発明の脱型方法及び製造方法は、剛性中子を冷却する中子冷却工程を含んでいる。このような中子冷却工程は、剛性中子の温度を低下させ、その外径を小さくすることで、リング状ゴム部材を取り外し易くしており、リング状ゴム部材の生産性を向上させることができる。
本発明の剛性中子の一実施形態を示す断面図である。 図1のA−A線の断面図である。 本発明の脱型装置の一実施形態を示す正面図である。 図3のB−B線の断面図である。 本発明のエアレスタイヤの製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 リング状ゴム部材製造工程(方法)のフローチャートである。 脱型工程(方法)のフローチャートである。 押圧工程を示す正面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の剛性中子1を示す断面図であり、図2は、図1のA−A線の断面図である。また、図1は、図2のB−B線の断面図に相当する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の剛性中子1は、リング状ゴム部材Gを加硫成形するためのものである。リング状ゴム部材Gは、例えば、図示せぬエアレスタイヤTのトレッド部を構成するためのものである。リング状ゴム部材Gは、図示は省略されるが、例えば、その内部に補強ワイヤや緩衝ゴム層等が設けられていてもよい。
本実施形態の剛性中子1は、リング状ゴム部材Gの内周面G1を成形するための成形面2と、成形面2の径方向内側に形成される冷却空間3とを含んでいる。剛性中子1は、例えば、金属等の硬質の材料から形成されている。剛性中子1は、冷却空間3に冷媒Rが供給されることで、成形面2を冷却し得る。
このような剛性中子1は、その径方向内側から冷却可能であるので、リング状ゴム部材Gよりも早期にその温度を低下させることができる。剛性中子1は、温度の低下に伴いその外径が小さくなるので、加硫成形後のリング状ゴム部材Gとの密着度が下がり、リング状ゴム部材Gを取り外し易くなる。
このように、本実施形態の剛性中子1は、リング状ゴム部材Gに歪を生じさせることなく剛性中子1から取り外すことができるので、精度のよいリング状ゴム部材Gを製造することができる。また、このような剛性中子1は、リング状ゴム部材Gの取り外しに要する時間が短く、その生産性を向上させることができる。
本実施形態の成形面2は、一体構造で形成されている。このような成形面2は、常に一定の形状を有するので、精度のよいリング状ゴム部材Gを成形することができる。また、一体構造の成形面2を含む剛性中子1は、可動部を有しないため、その耐久性及びメンテナンス性に優れている。
成形面2は、円筒形状であるのが望ましい。このような成形面2は、成形されるリング状ゴム部材Gのユニフォミティが良好であり、リング状ゴム部材Gをより精度のよく成形することができる。
なお、成形面2は、例えば、剛性中子1の軸方向に径が漸減する円錐台形状であってもよい。この場合、成形面2の軸方向に対する角度は、好ましくは、0.3〜2.0°である。このような成形面2は、加硫成形後の取り外しが容易であり、加硫成形後のリング状ゴム部材Gに歪を生じさせることなく剛性中子1から取り外すことができる。
本実施形態の冷却空間3には、成形面2を冷却するための冷媒Rが供給される。冷媒Rは、液体又は気体からなり、例えば、剛性中子1の軸方向の一側面に設けられた冷媒供給口4より、供給管5を介して、冷却空間3に供給される。また、冷却空間3内の冷媒Rは、例えば、排出管6を介して、冷媒供給口4と同じ側面に設けられた冷媒排出口7より排出される。本実施形態では、冷媒Rとして、霧状にした冷却水が好適に用いられる。
冷却空間3は、複数の部屋8を有するのが望ましい。本実施形態の冷却空間3は、4つの部屋8を有している。このような冷却空間3は、必要な冷媒Rの総量を低減することができ、剛性中子1を効率的に冷却することができる。また、各部屋8は、剛性中子1の成形面2を部分的に冷却することができる。このため、剛性中子1は、その外径を部分的に小さくすることができる。このような各部屋8は、剛性中子1とリング状ゴム部材Gとの間に、部分的に隙間を生じさせ、剛性中子1からリング状ゴム部材Gの取り外しを容易にしている。
なお、各部屋8は、相互に連結され、冷媒Rが直列的に供給されてもよい。この場合、各部屋8は、例えば、図示せぬ連結管により、周方向に隣接する部屋8同士が連結される。このような冷却空間3は、最初に冷媒Rが供給される部屋8を集中的に冷却させることができ、剛性中子1の部分的な縮径を効率的に行うことができる。
成形面2の冷却部分2aの総面積Rcは、好ましくは、リング状ゴム部材Gの内周面G1の総面積Rwの25%以上である。冷却部分2aの総面積Rcが内周面G1の総面積Rwの25%よりも小さいと、成形面2を冷却したときの縮径量が小さく、リング状ゴム部材Gがスムーズに取り外せないおそれがある。
ここで、冷却部分2aは、冷却空間3を成形面2に投影した部分である。本実施形態では、冷却空間3の軸方向の幅とリング状ゴム部材Gの軸方向の幅とが、略等しい。このため、本実施形態の冷却部分2aの総面積Rcと内周面G1の総面積Rwとの比は、成形面2上における冷却部分2aの周方向長さの全周長さに対する比に略等しい。
次に、図1及び図2を参酌しつつ、上述の剛性中子1から、加硫成形後のリング状ゴム部材Gを取り外すための脱型装置10の一形態が図面に基づき説明される。
図3は、本実施形態の脱型装置10を示す正面図であり、図4は、図3のC−C線の断面図である。
図3及び図4に示されるように、本実施形態の脱型装置10は、剛性中子1を支持する支持手段11と、剛性中子1を冷却するための冷媒Rを供給する冷却手段12と、リング状ゴム部材Gを押圧する押圧手段13とを含んでいる。
本実施形態の支持手段11は、剛性中子1の軸を上下方向に向けて、上下方向から挟むことで支持している。支持手段11は、例えば、剛性中子1の下方を支持する下方支持部11Aと、上方を支持する上方支持部11Bとを含んでいる。このような支持手段11は、剛性中子1からリング状ゴム部材Gを取り外す際に、確実に剛性中子1を支持できるとともに、剛性中子1と冷却手段12との接続を容易に行うことができる。
冷却手段12は、図示せぬタンク等から、液体又は気体の冷媒Rを供給するのが望ましい。冷却手段12は、例えば、下方支持部11Aに設けられた連結口12aを含んでいる。冷却手段12は、冷却手段12の連結口12aから、剛性中子1の冷媒供給口4を介して剛性中子1の冷却空間3に冷媒Rを供給し、剛性中子1の成形面2を冷却するのが望ましい。また、冷却手段12は、剛性中子1内の冷媒Rを、剛性中子1の冷媒排出口7から、連結口12aを介して排出するのが望ましい。このような冷却手段12は、剛性中子1の冷却空間3内に、常に冷媒Rを循環させることができる。
押圧手段13は、リング状ゴム部材Gの軸方向の一方側から、リング状ゴム部材Gの側面G2を均一に押圧するための平坦な押圧面13Aを有するのが望ましい。本実施形態の押圧手段13は、リング状ゴム部材Gの上方から、下方に向けて押圧する。このような押圧手段13は、リング状ゴム部材Gの自重を利用して、リング状ゴム部材Gを剛性中子1から容易に取り外すことができる。
なお、本実施形態の押圧手段13は、2分割されているが、リング状ゴム部材Gの側面G2を均一に押圧することができる態様であれば、分割数がこれに限定されるものではない。このような押圧手段13は、加硫成形後のリング状ゴム部材Gに歪を生じさせることなく、リング状ゴム部材Gを剛性中子1から取り外すことができる。
次に、図1〜図4を参酌しつつ、エアレスタイヤTの製造方法が説明される。
図5は、本実施形態のエアレスタイヤTの製造方法を示すフローチャートである。図5に示されるように、本実施形態のエアレスタイヤTの製造方法は、まず、エアレスタイヤTのトレッド部を構成するリング状ゴム部材Gを、一体構造の成形面2を有する剛性中子1を用いて加硫成形するリング状ゴム部材製造工程S1が行われる。
このようなリング状ゴム部材製造工程S1は、剛性中子1の成形面2が常に一定の形状を有するので、精度のよいリング状ゴム部材Gを成形することができる。また、剛性中子1が、可動部を有しないため、剛性中子1の耐久性及びメンテナンス性を向上させることができる。なお、本明細書において、各工程は、便宜上、「方法」と呼ばれることがある。
図6は、リング状ゴム部材製造工程(方法)S1のフローチャートである。図6に示されるように、本実施形態のリング状ゴム部材製造工程(方法)S1は、まず、リング状ゴム部材Gを、剛性中子1の成形面2上に形成する準備工程S11が行われる。
準備工程S11は、例えば、図示せぬリボン状ゴム部材を剛性中子1の成形面2上で螺旋状に巻き付けて、予め定められたリング状ゴム部材Gの断面形状となるように形成する。リング状ゴム部材Gは、例えば、補強ワイヤや緩衝ゴム層等がインサートされて形成されてもよい。準備工程S11は、上述以外にも、従来周知の方法が、適宜採用され得る。
本実施形態のリング状ゴム部材製造工程(方法)S1は、準備工程S11の後に、剛性中子1に取り付けられたリング状ゴム部材Gを加硫成形する加硫工程S12が行われる。加硫工程S12は、例えば、剛性中子1に取り付けられたリング状ゴム部材Gを、図示せぬ加硫金型に搬入し、リング状ゴム部材Gを加硫成形する。加硫工程S12では、例えば、リング状ゴム部材Gを、150〜200℃の予め定められた温度で、予め定められた時間、加硫成形する。
本実施形態のリング状ゴム部材製造工程(方法)S1は、加硫工程S12の後に、一体構造の成形面2を有する剛性中子1を用いて加硫成形されたリング状ゴム部材Gを、剛性中子1から取り外す脱型工程(方法)S13が行われる。このような脱型工程(方法)S13は、剛性中子1の成形面2が常に一定の形状を有するので、精度のよいリング状ゴム部材Gを成形することができる。また、剛性中子1が可動部を有しないため、剛性中子1の耐久性及びメンテナンス性を向上させることができる。なお、剛性中子1は、一体構造の成形面2を有しているので、加硫成形後にリング状ゴム部材Gと密着した状態となっている。
図7は、脱型工程(方法)S13のフローチャートである。図7に示されるように、本実施形態の脱型工程(方法)S13は、加硫成形後のリング状ゴム部材Gを、剛性中子1とともに、加硫金型から脱型装置10へ搬送する搬送工程S13Aが行われる。
本実施形態の脱型工程(方法)S13は、搬送工程S13Aの後に、剛性中子1を脱型装置10の下方支持部11Aの上に載置される載置工程S13Bが行われる。また、脱型工程(方法)S13は、載置工程S13Bの後に、脱型装置10の上方支持部11Bを下方に移動させて剛性中子1を支持する支持工程S13Cが行われる。このような載置工程S13B及び支持工程S13Cは、剛性中子1を確実に支持することができる。
本実施形態の脱型工程(方法)S13は、支持工程S13Cの後に、剛性中子1を冷却する中子冷却工程S13Dが行われる。この中子冷却工程S13Dの開始までは、リング状ゴム部材Gの温度が、好ましくは、100℃以上、より好ましくは、150℃以上に保たれる。中子冷却工程S13Dは、加硫工程S12の終了後、好ましくは、5分以内、より好ましくは、1分以内に開始される。このような中子冷却工程S13Dは、周囲環境によらず、リング状ゴム部材Gの温度を100℃以上に保つことができる。
中子冷却工程S13Dは、脱型装置10の冷却手段12から、剛性中子1の成形面2の径方向内側に形成された冷却空間3に、成形面2を冷却するための冷媒Rを供給するのが望ましい。このような中子冷却工程S13Dは、剛性中子1の温度を低下させ、その外径を小さくすることで、リング状ゴム部材Gを取り外し易くしており、リング状ゴム部材Gの生産性を向上させることができる。
本実施形態の脱型工程(方法)S13は、中子冷却工程S13Dの後に、リング状ゴム部材Gの側面G2を、剛性中子1の軸方向に沿って均一に押圧する押圧工程S13Eが行われる。押圧工程S13Eは、例えば、中子冷却工程S13Dで、リング状ゴム部材Gが自重により剛性中子1から自然に取り外された場合には、省略される。
図8は、押圧工程S13Eを示す正面図である。図8に示されるように、本実施形態の押圧工程S13Eは、リング状ゴム部材Gの側面G2を、剛性中子1の軸方向に沿って、上方から下方に向けて(矢印a方向)押圧している。押圧工程S13Eは、脱型装置10の押圧手段13の平坦な押圧面13Aにより、リング状ゴム部材Gの側面G2を均一に押圧するのが望ましい。
このような押圧工程S13Eは、押圧手段13の圧力とリング状ゴム部材Gの自重により、剛性中子1からリング状ゴム部材Gをスムーズに取り外すことができる。また、押圧工程S13Eは、加硫成形後のリング状ゴム部材Gに歪を生じさせることなく剛性中子1から取り外すことができ、精度のよいリング状ゴム部材Gを製造することができる。
図6に示されるように、本実施形態のリング状ゴム部材製造工程(方法)S1は、剛性中子1から取り外されたリング状ゴム部材Gを冷却する冷却工程S14が行われる。冷却工程S14は、例えば、自然冷却してもよいし、冷却時間を短くするために、強制冷却してもよい。
図5に示されるように、本実施形態のエアレスタイヤTの製造方法は、リング状ゴム部材製造工程S1で加硫成形されたリング状ゴム部材Gを成形金型(図示省略)に挿入し、エアレスタイヤTを成形するエアレスタイヤ成形工程S2が行われる。
本実施形態のエアレスタイヤ成形工程S2では、リング状ゴム部材Gを注型金型に挿入した後、エアレスタイヤTのスポーク部等を構成するエラストマーが射出成形される。エラストマーは、例えば、高温で液化した状態で射出され、その後、成形金型内で冷却され、硬化する。本実施形態のリング状ゴム部材Gは、真円度が高いので、成形金型内で高温のエラストマーと接触しても、よい精度を保つことができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
図1及び図2の剛性中子を用いて加硫成形したリング状ゴム部材を、図3及び図4の脱型装置により、図7の脱型方法で剛性中子から取り外した実施例が行われた。各製造条件は、表1のとおりである。比較例として、従来の分割中子を用いてリング状ゴム部材を成形した比較例1と、中子冷却工程を有さないで成形した比較例2とが行われた。これらの方法により成形されたリング状ゴム部材の脱型性及びユニフォミティ、並びに、中子の耐久性が評価された。
<脱型性>
リング状ゴム部材の中子からの脱型性能が、A〜Cの3段階で評価された。結果は、押圧手段を用いずに脱型可能であった場合をA評価、押圧手段により脱型可能であった場合をB評価、押圧手段を用いても、脱型できなかった場合がC評価として示される。
<ユニフォミティ>
加硫成形され、中子から脱型されたリング状ゴム部材のユニフォミティが、リング状ゴム部材の縦振れ量として、A〜Cの3段階で評価された。結果は、リング状ゴム部材の縦振れ量が1.0mmよりも小さい場合がA評価、縦振れ量が1.0〜1.5mmの場合がB評価、縦振れ量が1.5mmよりも大きい場合がC評価として示される。
<中子耐久性>
リング状ゴム部材を500個成形した後の中子の耐久性能が、A,Cの2段階で評価された。結果は、リング状ゴム部材を500個成形した後に、中子のメンテナンスが不要であった場合がA評価、中子のメンテナンスが必要であった場合がC評価として示される。
評価の結果が表1に示される。
Figure 2018192659
評価の結果、実施例の製造方法は、比較例に対して、リング状ゴム部材の脱型性、ユニフォミティに優れ、中子のメンテナンスも不要であり、その耐久性が良好であることが確認できた。
1 剛性中子
2 成形面
3 冷却空間

Claims (14)

  1. リング状ゴム部材を加硫成形するための剛性中子であって、
    前記リング状ゴム部材の内周面を成形するための一体構造の成形面と、前記成形面の径方向内側に形成され、かつ、前記成形面を冷却するための冷媒が供給される冷却空間とを含む剛性中子。
  2. 前記冷却空間を前記成形面に投影した冷却部分の総面積Rcは、前記リング状ゴム部材の前記内周面の総面積Rwの25%以上である請求項1に記載の剛性中子。
  3. 前記冷却空間は、複数の部屋を有する請求項1又は2に記載の剛性中子。
  4. 前記各部屋は、相互に連結され、前記冷媒が直列的に供給される請求項3に記載の剛性中子。
  5. 前記成形面は、円筒形状である請求項1〜4のいずれかに記載の剛性中子。
  6. 前記成形面は、円錐台形状である請求項1〜4のいずれかに記載の剛性中子。
  7. 前記リング状ゴム部材は、エアレスタイヤのトレッド部を構成する請求項1〜6のいずれかに記載の剛性中子。
  8. 請求項1〜7に記載の剛性中子から、加硫成形後の前記リング状ゴム部材を取り外すための脱型装置であって、
    前記剛性中子を支持する支持手段と、
    前記剛性中子の前記冷却空間に前記冷媒を供給する冷却手段と、
    前記剛性中子の軸方向に沿って前記リング状ゴム部材を押圧する押圧手段とを含む脱型装置。
  9. 前記押圧手段は、前記リング状ゴム部材の軸方向の一方側から、前記リング状ゴム部材の側面を均一に押圧するための平坦な押圧面を有する請求項8に記載の脱型装置。
  10. 一体構造の成形面を有する剛性中子を用いて加硫成形されたリング状ゴム部材を、前記剛性中子から取り外す脱型方法であって、
    前記剛性中子を冷却する中子冷却工程を含む脱型方法。
  11. 前記中子冷却工程の開始までは、前記リング状ゴム部材の温度が100℃以上に保たれる請求項10に記載の脱型方法。
  12. 前記中子冷却工程は、前記剛性中子の前記成形面の径方向内側に形成された冷却空間に、前記成形面を冷却するための冷媒を供給する請求項10又は11に記載の脱型方法。
  13. 前記中子冷却工程の後に、前記リング状ゴム部材の側面を、前記剛性中子の軸方向に沿って均一に押圧する押圧工程が行われる請求項10〜12のいずれかに記載の脱型方法。
  14. エアレスタイヤのトレッド部を構成するリング状ゴム部材を、一体構造の成形面を有する剛性中子を用いて加硫成形する製造方法であって、
    前記リング状ゴム部材を、前記剛性中子の前記成形面上に形成する準備工程と、
    前記剛性中子に取り付けられた前記リング状ゴム部材を加硫成形する加硫工程と、
    加硫成形された前記リング状ゴム部材を、前記剛性中子から取り外す脱型工程とを含み、
    前記脱型工程は、前記剛性中子を冷却する中子冷却工程と、前記リング状ゴム部材の側面を、前記剛性中子の軸方向に沿って押圧する押圧工程とを含む製造方法。
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