JP6617437B2 - タイヤ加硫用ブラダの製造方法および装置 - Google Patents

タイヤ加硫用ブラダの製造方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ加硫用ブラダの製造方法および装置に関し、さらに詳しくは、タイヤの生産性および品質をより向上させることができるタイヤ加硫用ブラダの製造方法および装置に関するものである。
タイヤの加硫工程では、タイヤモールドの中に配置されたグリーンタイヤの内側に収縮状態のタイヤ加硫用ブラダを挿入する。その後、モールドを閉型した状態でブラダの内部に加熱媒体および加圧媒体を注入してブラダを膨張させてグリーンタイヤを加硫する。所定時間加硫した後はモールドを開型し、ブラダ内部の媒体を排出してブラダを収縮させることにより、ブラダをタイヤ内面から剥離させて、加硫したタイヤをブラダから抜き出す。
タイヤ加硫用ブラダは、全体がゴムにより形成されていて、上述のように膨張と収縮とを繰り返して使用される(例えば、特許文献1参照)。そして、このブラダは、それぞれのタイヤ種毎の専用設計ではなく、1種類のブラダで数種類のタイヤの加硫に対応できるように設計されている。そのため、タイヤ加硫前に、加硫装置においてブラダを膨張および収縮させて(いわゆる、バンピング作業をして)、加硫するタイヤ種の形状に適合するように形状をある程度変形させている。したがって、加硫装置がバンピング作業のために占有されることになり、タイヤ生産性を向上させるには障害になっている。
また、バンピング作業をしても、加硫するタイヤ種の形状に適合するようにブラダが十分に変形されていないのが現状であり、それ故、タイヤ加硫工程で繰り返し使用している過程でブラダが徐々に変化する。特に、新品のブラダを使用はじめの期間には、ブラダの変形が大きくなる。
この変形に伴ってブラダが損傷し易くなり、加硫するタイヤの内面には故障が生じ易くなる。さらには、経時的にブラダの形状が変化するので、加硫したタイヤの品質がばらつくという問題もある。
特開2007−15124号公報
本発明の目的は、タイヤの生産性および品質をより向上させることができるタイヤ加硫用ブラダの製造方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤ加硫用ブラダの製造方法は、筒状部と、この筒状部の筒軸方向両端部に連接された環状のクランプ部とを備えたタイヤ加硫用ブラダを加硫ゴムにより成形し、この成形したブラダをタイヤ加硫装置に設置する前に、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる工程、前記クランプ部どうしの間隔を大きくする工程、または、前記クランプ部どうしの間隔を小さくするとともに前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程の少なくとも1つの工程を行って、前記筒状部の外周面に規制体を接触させることなく前記筒状部を自由に変形させて前記筒状部に予めテンションを付与することにより、前記筒状部の筒軸方向長さおよび外径を、前記成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けすることを特徴とする。
本発明のタイヤ加硫用ブラダの製造装置は、筒状部の筒軸方向両端部に連接された環状のクランプ部を備えた加硫ゴムにより成形されたタイヤ加硫用ブラダを、タイヤ加硫装置に設置する前に所定形状に癖付けするタイヤ加硫用ブラダの製造装置であって、それぞれの前記クランプ部を着脱自在に保持するクランプ機構を備え、前記クランプ機構によりそれぞれの前記クランプ部を保持した状態で、前記クランプ機構どうしの間隔を変化させる間隔調整手段、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる注入手段、または、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる吸引手段の少なくともいずれかの手段を備え、前記少なくともいずれかの手段を用いて、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる工程、前記クランプ部どうしの間隔を大きくする工程、または、前記クランプ部どうしの間隔を小さくするとともに前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程の少なくとも1つの工程を行って、前記筒状部の外周面に規制体を接触させることなく前記筒状部を自由に変形させて前記筒状部に予めテンションを付与することにより、前記筒状部の筒軸方向長さおよび外径を、前記成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けする構成にしたことを特徴とする。
本発明によれば、タイヤ加硫装置に設置する前に、成形したブラダの筒状部に予めテンションを付与することにより、筒状部の筒軸方向長さおよび外径を、成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けすることで、加硫するタイヤ種の形状に適合するように十分に変形させることができる。そのため、繰り返し使用している過程におけるブラダの変形が抑制される。それ故、ブラダが損傷し難くなるので、加硫するタイヤの内面の故障も生じ難くなる。さらには、加硫したタイヤの品質のばらつきも小さくなるので、タイヤの品質をより向上させることができる。また、この癖付け作業は、タイヤ加硫装置に設置する前に行うので、癖付け作業のためにタイヤ加硫装置を占有することがなくなる。これに伴い、タイヤの生産性を向上させるには有利になる。
ここで、前記ブラダを加硫ゴムにより成形した後、この成形したブラダの温度がその雰囲気温度に低下する前に、前記筒状部に予めテンションを付与することもできる。この場合、ブラダがまだ高温状態なので筒状部が変形し易い。そのため、テンションを付与することにより筒状部を所定形状に癖付けさせ易くなる。
前記筒状部に予めテンションを付与するには、例えば、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる工程、前記クランプ部どうしの間隔を大きくする工程、または、前記クランプ部どうしの間隔を小さくする工程の少なくとも1つの工程を行う。前記筒状部の内部に注入する気体として常温の窒素ガスを用いると、ブラダの耐久性に悪影響が生じさせずに所定形状に癖付けし易くなる。
前記所定形状に癖付けすることにより、例えば、所定形状に癖付けした前記筒状部の壁厚を、前記成形した時点の前記筒状部の壁厚の50%以下にする。このように、ブラダを成形した後の工程にて筒状部の壁厚を薄肉化することで、未加硫ゴムの流動性等の制約によって成形時点で薄肉化できないブラダ仕様であっても、筒状部を所望の薄肉化することが可能になる。
加硫装置に設置されたタイヤ加硫用ブラダを縦断面視で例示する説明図である。 加硫成形直後のタイヤ加硫用ブラダを縦断面視で例示する説明図である。 図1のタイヤ加硫用ブラダを所定形状に癖付けした状態を縦断面視で例示する説明図である。 図2の上側クランプ部と下側クランプ部との間隔筒状部を大きくするとともにブラダを膨張させて、ブラダを所定形状に癖付けする工程を縦断面視で左半分を例示する説明図である。 図2の上側クランプ部と下側クランプ部との間隔筒状部を小さくするとともにブラダを膨張させて、ブラダを所定形状に癖付けする工程を縦断面視で左半分を例示する説明図である。 図2の上側クランプ部と下側クランプ部との間隔筒状部を大きくするとともにブラダを収縮させて、ブラダを所定形状に癖付けする工程を縦断面視で左半分を例示する説明図である。 癖付け型を用いてブラダを所定形状に癖付けする工程を縦断面視で左半分を例示する説明図である。
以下、本発明のタイヤ加硫用ブラダの製造方法および装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図2に例示するタイヤ加硫用ブラダ1(以下、ブラダ1という)は、未加硫ゴムを加硫して成形した直後のものである。このブラダ1は、筒状部2と、筒状部2の筒軸方向両端部に連接された環状の上側クランプ部3および下側クランプ部4とを備えている。それぞれのクランプ部3、4は、筒状部2の壁厚に対して相対的に厚肉に形成されている。加硫直後の筒状部2の壁厚は、加硫するタイヤのサイズ等によって異なるが、例えば乗用車用のタイヤを加硫するブラダ1の場合は3mm〜6mm、クランプ部3、4の厚さは例えば20mm〜25mmである。トラックやバス用のタイヤを加硫するブラダ1の場合は、筒状部2の壁厚は例えば5mm〜12mm、クランプ部3、4の厚さは例えば24mm〜30mmである。
ブラダ1は中立状態で、筒状部2を構成する円周壁が筒軸方向断面視で筒軸心CLに平行になっている。ここで、ブラダ1の中立状態とは、強制的な外力が作用していない状態を意味する。
このブラダ1は、図1に例示するように空気入りタイヤを加硫するタイヤ加硫装置5に組み込まれる。このタイヤ加硫装置5には、ブラダ1の上側クランプ部3、下側クランプ部4をそれぞれ保持する円盤状の上側クランプリング7、下側クランプリング8を有する中心機構6と、加熱媒体H(例えばスチーム)、加圧媒体(例えば窒素ガス)を供給する加熱・加圧媒体供給源9が備わっている。
中心機構6のセンターポストには、加熱・加圧媒体供給源9から供給された加熱媒体H(スチーム等)や加圧媒体(窒素ガス等)をブラダ1の内部に注入する注入口と、ブラダ1の内部の加熱媒体Hや加圧媒体をブラダ1の外部に排出する排出口とが設けられている。図1では、内部に加熱媒体Hや加圧媒体が注入されて膨張しているブラダ1が、タイヤモールド10a〜10cの中でグリーンタイヤGの内面を押圧するとともに加熱してグリーンタイヤGを加硫している。この実施形態では、タイヤモールド10a〜10cは、周方向に複数に分割された環状のセクタ10aと、上側に配置される環状のサイドプレート10bと、下側に配置される環状のサイドプレート10cとで構成されている。
このブラダ1を用いてグリーンタイヤGを加硫するには、タイヤモールド10a、10b、10cを閉型した状態でブラダ1の内部に注入口を通じて加熱媒体Hを注入して膨張させる。次いで、加圧媒体を注入口から注入する。
膨張したブラダ1はグリーンタイヤGの内面を所定圧力で押圧し、タイヤモールド10a、10b、10cにグリーンタイヤGの外面を押圧しつつ加熱する。
次いで、グリーンタイヤGを所定圧力および所定温度で所定時間、加硫した後は、上側のサイドプレート10bを上方移動させてタイヤモールド10a〜10cを開型する。次いで、排出口を通じて、ブラダ1の内部をの加熱媒体や加圧媒体を排出してブラダ1を収縮させ、加硫したタイヤをタイヤ加硫装置5から取り出す。タイヤの加硫工程では、このようにしてブラダ1を繰り返し、膨張および収縮させる。
本発明のブラダ1は、加硫成形したブラダ1をそのままタイヤ加硫装置5に設置するのではなく、設置する前に癖付けを行う。このブラダ1は例えば、ブラダ用金型のキャビティに未加硫ゴムを射出して成形する。この成形したブラダ1の筒状部2に予めテンションを付与することにより、図3に例示するように、筒状部2の筒軸方向長さおよび外径を、成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けする。
図3では、加硫成形した直後のブラダ1を二点鎖線によって示し(図2に示したブラダ1の形状を示し)、所定形状に癖付けしたブラダ1を実線によって示している。この癖付けによって、ブラダ1の筒状部2の壁厚は、成形した時点よりも薄肉化する。このように癖付けしたブラダ1を加硫装置5に設置することになる。
成形したブラダ1の筒状部2に予めテンションを付与するには、筒状部2の内部に気体Aを注入して筒状部2を膨張させる工程、筒状部2の内部の気体Aを吸引して筒状部を収縮させる工程、上側クランプ部3と下側クランプ部4との間隔を大きくする工程、または、上側クランプ部3と下側クランプ部4との間隔を小さくする工程の少なくとも1つの工程を行う。
具体的には、成形したブラダ1の筒状部2に予めテンションを付与するために、図4に例示する本発明のタイヤ加硫用ブラダの製造装置を用いる。尚、図4〜図7に例示する製造装置は実質的に左右対称の構造なので左半分のみを図示している。この製造装置は、タイヤ加硫装置5とは別の装置である。この製造装置は、タイヤ加硫装置5に設置する前のブラダ1の上側クランプ部3、下側クランプ部4それぞれを着脱自在に保持する円盤状の上側クランプ機構12a、12b、下側クランプ機構13a、13bを備えている。
上側クランプ機構12a、12b、下側クランプ機構13a、13bはそれぞれ、間隔調整手段14を介して、中心軸11に取り付けられている。上側クランプ機構12a、12bおよび下側クランプ機構13a、13bを上下に貫通する中心軸11に対して、それぞれの間隔調整手段14は独立して上下移動可能になっている。これにより、上側クランプ機構12a、12bと下側クランプ機構13a、13bとの上下間隔が可変になっている。尚、上側クランプ機構12a、12bと下側クランプ機構13a、13bとは、少なくとも一方の機構を設けて互いの上下間隔を可変にすればよい。
中心軸11には貫通孔11aが形成されていて、さらに収容タンク11bが備わっている。収容タンク11bには筒状部2の内部に注入する気体Aが収容されている。収容タンク11bに収容されるのは例えば常温(20℃〜40℃程度)の気体Aであり、気体Aとしては空気や窒素ガスが用いられる。
上側クランプ部3、下側クランプ部4はそれぞれ、上側クランプ機構12a、12b、下側クランプ機構13a、13bによって保持される。このように上側クランプ部3、および下側クランプ部4を保持した状態で、それぞれのクランプ機構12a、12bとクランプ機構13a、13bとの上下間隔を大きくしつつ、収容タンク11bから供給した気体Aを貫通孔11aを通じて、ブラダ1(筒状部2)の内部に注入して筒状部2を膨張させる。これにより、筒状部2には筒軸方向のテンションおよび周方向のテンションを付与する。
この際に、それぞれのクランプ機構12a、12bとクランプ機構13a、13との上下間隔を大きくするだけで、収容タンク11bから気体Aを供給せずに、筒状部2に筒軸方向のテンションを付与することもできる。または、収容タンク11bから供給した気体Aをブラダ1(筒状部2)の内部に注入して筒状部2を膨張させるだけで、それぞれのクランプ機構12a、12bとクランプ機構13a、13bとの上下間隔を変えずに、筒状部2に周方向のテンションを付与することもできる。
図5に例示するように、上側クランプ機構12a、12b、下側クランプ機構13a、13bによって上側クランプ部3、下側クランプ部4を保持した状態で、それぞれのクランプ機構12a、12bと13a、13bどうしの上下間隔を小さくして、筒状部2に周方向のテンションを付与することもできる。この際に、さらに、収容タンク11bから供給した気体Aをブラダ1(筒状部2)の内部に注入して筒状部2を膨張させて、筒状部2に周方向のテンションを付与することもできる。
図6に例示するように、上側クランプ機構12a、12b、下側クランプ機構13a、13bによって上側クランプ部3、下側クランプ部4を保持した状態で、それぞれのクランプ機構12a、12bと13a、13bどうしの上下間隔を大きくしつつ、ブラダ1(筒状部2)の内部の気体Aを貫通孔11aを通じて吸引して筒状部2を収縮させることもできる。これにより、筒状部2には筒軸方向のテンションおよび周方向のテンションを付与する。
この際に、ブラダ1(筒状部2)の内部の気体Aを貫通孔11aを通じて吸引して筒状部2を収縮させるだけで、それぞれのクランプ機構12a、12bとクランプ機構13a、13bとの上下間隔を変えずに、筒状部2に周方向のテンションを付与することもできる。
図7に例示する参考形態のように、筒状部2の外周側に配置する癖付け型15a、15bを用いることもできる。癖付け型15a、15bは円環状に形成されていて、上下に分離可能になっている。癖付け型15a、15bの内周面は、筒状部2を所定の形状に癖付けするための癖付け形状になっている。
癖付け型15a、15bは、筒状部2の外周側に配置しておき、筒状部2を膨張させる。これにより、膨張する筒状部2は癖付け型15a、15bの内周面に当接して、その膨張が規制されるので、癖付け型15a、15bの内周面の形状に癖付けさせ易くなる。この場合に癖付け型15a、15bの内周面を適切な形状にしておくことで、精度よく筒状部2を所定形状に癖付けし易くなる。
この際に、それぞれのクランプ機構12a、12bとクランプ機構13a、13bとの上下間隔を大きくしつつ、収容タンク11bから供給した気体Aを貫通孔11aを通じて、ブラダ1(筒状部2)の内部に注入して筒状部2を膨張させることもできる。或いは、収容タンク11bから供給した気体Aをブラダ1(筒状部2)の内部に注入して筒状部2を膨張させるだけで、それぞれのクランプ機構12a、12bとクランプ機構13a、13bとの上下間隔を変えずに、筒状部2に周方向のテンションを付与することもできる。
本発明では上述したように、ブラダ1をタイヤ加硫装置5に取り付ける前に、筒状部2に予めテンションを付与することにより、筒状部2の筒軸方向長さおよび外径を、成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けする。実質的には、筒状部2の筒軸方向長さおよび外径を、成形した時点よりも大きくする。癖付けする所定形状を加硫するタイヤ種の内面形状に近似した形状にすることで、ブラダ1を加硫するタイヤ種の形状に適合するように十分に変形させることができる。
これにより、ブラダ1は最初から加硫するタイヤ種の形状に適合した形状になっているので、繰り返し使用している過程におけるブラダ1の変形が、従来のブラダに比して抑制される。それ故、繰り返し使用時の変形に起因するブラダ1の損傷が抑制されるので、加硫するタイヤの内面の故障も生じ難くなる。
ブラダ1の経時変形が小さくなることで、ブラダ1の熱伝導率の経時変化も小さくなるため、加硫したタイヤの品質のばらつきも小さくなる。そのため、タイヤの品質の向上にも寄与する。
上述したブラダ1の癖付け作業は、タイヤ加硫装置5に設置する前に行うので、癖付け作業のためにタイヤ加硫装置5を占有することがなくなる。これに伴い、タイヤの生産性を向上させるには有利になる。
ブラダ1を加硫ゴムにより成形した後、この成形したブラダ1の温度がその雰囲気温度(室内温度)に低下する前に、筒状部2に予めテンションを付与するとよい。この場合、ブラダ1がまだ加硫時の熱を持っていて高温状態なので筒状部2を変形させ易い。そのため、テンションを付与することにより筒状部2を所定形状に癖付けし易くなる。
筒状部に予めテンションを付与するには、筒状部2の内部に気体Aを注入して筒状部2を膨張させる工程、筒状部2の内部の気体Aを吸引して筒状部2を収縮させる工程、クランプ部3、4どうしの間隔を大きくする工程、または、クランプ部3、4どうしの間隔を小さくする工程の少なくとも1つの工程を行う。これらの工程を繰り返し行うこともできる。或いは、これら工程から選択した複数の工程を順次、組み合わせて行うこともできる。
筒状部2の内部に気体Aを注入して膨張させる際には、常温の気体Aを用いることが望ましい。常温の気体Aによれば、ブラダ1を余分に熱劣化させることがないためである。それ故、ブラダ1の耐久性に悪影響が生じさせずに所定形状に癖付けし易くなる。さらに、気体Aの種類として窒素ガスを用いると機器を酸化させることもない。
ブラダ1の筒状部2を所定形状に癖付けすることにより、例えば、所定形状に癖付けした筒状部2の壁厚を、成形した時点の筒状部2の壁厚の50%以下(例えば30%以上50%以下)にする。このように、ブラダ1を加硫成形した後の工程にて筒状部2の壁厚を薄肉化することで、未加硫ゴムの流動性等の制約によって成形時点で薄肉化できないブラダ仕様であっても、筒状部2を所望の薄肉化することが可能になる。
ブラダ1の筒状部2を薄肉化することにより、ブラダ1を介した熱伝導性が向上するので加硫時間の短縮にも寄与する。また、より小さな内圧であってもブラダ1を十分にグリーンタイヤGの内面に密着させて押圧できる。そのため、グリーンタイヤGに余分な内圧を付与して変形具合を大きくする必要がなくなるので、加硫したタイヤの品質向上にも寄与する。
1 タイヤ加硫用ブラダ
2 筒状部
3 上側クランプ部
4 下側クランプ部
5 加硫装置
6 中心機構
7 上側クランプリング
8 下側クランプリング
9 加熱・加圧媒体供給源
10a セクタ(加硫用モールド)
10b、10c サイドプレート(加硫用モールド)
11 中心軸
11a 貫通孔
11b 収容タンク
12a、12b 上側クランプ機構
13a、13b 下側クランプ機構
14 間隔調整機構
15a、15b 癖付け型
G グリーンタイヤ
H 加熱媒体

Claims (6)

  1. 筒状部と、この筒状部の筒軸方向両端部に連接された環状のクランプ部とを備えたタイヤ加硫用ブラダを加硫ゴムにより成形し、この成形したブラダをタイヤ加硫装置に設置する前に、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる工程、前記クランプ部どうしの間隔を大きくする工程、または、前記クランプ部どうしの間隔を小さくするとともに前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程の少なくとも1つの工程を行って、前記筒状部の外周面に規制体を接触させることなく前記筒状部を自由に変形させて前記筒状部に予めテンションを付与することにより、前記筒状部の筒軸方向長さおよび外径を、前記成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けすることを特徴とするタイヤ加硫用ブラダの製造方法。
  2. 前記ブラダを加硫ゴムにより成形した後、この成形したブラダの温度がその雰囲気温度に低下する前に、前記筒状部に予めテンションを付与する請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダの製造方法。
  3. 前記筒状部の内部に注入する気体として常温の窒素ガスを用いる請求項1または2に記載のタイヤ加硫用ブラダの製造方法。
  4. 前記所定形状に癖付けすることにより、所定形状に癖付けした前記筒状部の壁厚を、前記成形した時点の前記筒状部の壁厚の50%以下にする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫用ブラダの製造方法。
  5. 筒状部の筒軸方向両端部に連接された環状のクランプ部を備えた加硫ゴムにより成形されたタイヤ加硫用ブラダを、タイヤ加硫装置に設置する前に所定形状に癖付けするタイヤ加硫用ブラダの製造装置であって、
    それぞれの前記クランプ部を着脱自在に保持するクランプ機構を備え、
    前記クランプ機構によりそれぞれの前記クランプ部を保持した状態で、前記クランプ機構どうしの間隔を変化させる間隔調整手段、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる注入手段、または、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる吸引手段の少なくともいずれかの手段を備え、前記少なくともいずれかの手段を用いて、前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程、前記筒状部の内部の気体を吸引して前記筒状部を収縮させる工程、前記クランプ部どうしの間隔を大きくする工程、または、前記クランプ部どうしの間隔を小さくするとともに前記筒状部の内部に気体を注入して前記筒状部を膨張させる工程の少なくとも1つの工程を行って、前記筒状部の外周面に規制体を接触させることなく前記筒状部を自由に変形させて前記筒状部に予めテンションを付与することにより、前記筒状部の筒軸方向長さおよび外径を、前記成形した時点よりも大きくして所定形状に癖付けする構成にしたことを特徴とするタイヤ加硫用ブラダの製造装置。
  6. 前記注入手段が、前記筒状部の内部に注入する常温の窒素ガスを収容した収容タンクを備える請求項5に記載のタイヤ加硫用ブラダの製造装置。
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