JP2007030273A - ゴム製筒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム製筒体の生産性、外観及び寸法精度を高めることができるゴム製筒体(ゴムホース)の製造方法の提供。
【解決手段】内型4の外周面を円錐台の側面から構成する。内型4の外周側に未加硫ゴム筒7を配置する。未加硫ゴム筒7に筒状の外型5を外嵌する。外型5の内周面を円錐台の側面から構成する。外型5に外型カバー6を外嵌する。外型5の小径側端部の中心軸方向の移動を内型4に対して規制する。加硫成形用の熱によって外型5を大径側に熱膨張させる。外型5が内側の未加硫ゴム筒7を内型4の外周面に押圧する。これによる加圧と加熱により未加硫ゴム筒7をゴムホース1に加硫成形する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、両端の内径及び外径が異なる円錐台状のゴムホースなどを製造するためのゴム製筒体の製造方法に関するものである。
一般に、ゴム製筒体は、未加硫ゴム筒を内外から押圧しながら加熱することにより加硫成形して製造されている。ゴム製筒体のうち、内径に対する長さの比が比較的に小さいタイヤや空気ばねなどの製造には、未加硫ゴム筒の内側にバッグを挿入し、そのバッグの圧力で未加硫ゴム筒を外金型に押し付けるバッグ方式の加硫成形を採用することが多い(例えば特許文献1)。
ただ、ゴムホースなどの長尺ゴム製筒体の製造にバッグ方式の加硫成形を採用しようとしても、バッグの挿入及び引き抜きが難しく、生産性が極端に低下する。さらに、柔らかいバッグを押し付けられるゴム製筒体の内周面に寸法変動や凹凸、段差を生じやすく、ゴム製筒体として、内部を流体が流れるゴムホースを製造する場合、特に、内部を摩耗性流体が流れるスラリーホースを製造する場合には、その製品に不具合を生じさせるおそれがある。
そのため、ゴムホースなどの長尺ゴム製筒体の製造には、マンドレルに未加硫ゴム及び補強繊維を積層し、その外周を布締めして直接蒸気加硫する布巻き方式の加硫成形が採用されている。
特開平6−23864
ところが、布巻き方式の加硫成形を採用する場合、ゴム製筒体の生産性が低く、製品の外観上の見栄えも悪くなりやすく、さらに製品の寸法精度も劣りやすい。
本発明は、ゴム製筒体の生産性、外観及び寸法精度を高めることができるゴム製筒体の製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る製造方法は、両端の内径及び外径が異なる円錐台状のゴム製筒体を製造するものである。その手順を説明すると、まず、円錐台の側面からなる外周面を有する鋼製の内型の外周側に未加硫ゴム筒を配置して、この未加硫ゴム筒に、円錐台の側面からなる内周面を有する筒状で内型よりも熱膨張率の大きい樹脂製の外型を内型と大径側及び小径側の向きを合わせて外嵌する。次いで、外型にその拡径を規制する筒状の外型カバーを外嵌し、その後、外型の小径側端部の内型に対する中心軸方向の移動を規制する。内型と外型との熱膨張率の差によって加硫成形用の熱で外型を大径側に膨張させることにより、外型の内周側の未加硫ゴム筒を内型の外周面に押圧して加硫成形する。
この構成によれば、加硫成形する際、内型との熱膨張率の差によって大径側に伸びる外型の内周面が内型の外周面に徐々に近接するので、未加硫ゴムを均一に流動させながら強く加圧することができる。これにより、ゴム製筒体の形状及び寸法を安定させると共に、残留空気を十分に排除してゴム製筒体の物性を安定させることができる。さらに、未加硫ゴム筒を加圧する内型及び外型に十分な剛性があるので、バッグ方式や布巻き方式のような寸法変動や凹凸、段差を生じさせることなく、ゴム製筒体を極めて安定した形状及び寸法に成形することができる。
また、内型の外周面及び外型の内周面が円錐台の側面からなるので、内型及び外型を着脱する際の抵抗を小さくして、その着脱を極めて容易にすることができる。つまり、未加硫ゴム筒に外型を外嵌する際は、外型が所定の位置に達するまで未加硫ゴム筒との間にクリアランスがあり、加硫成形後に内型及び外型を取り外す際は、内型を外型から中心軸方向に引き抜き始めるのとほぼ同時にゴム製筒体が内型又は外型と離間する。
また、外型の大径側への伸びによる中心軸方向の移動を利用して、中心軸方向に対して傾斜する内型の外周面と外型の内周面とを近接させるので、外型の中心軸方向の伸びを規制する場合よりも、内型、外型及び外型カバーの強度を小さく設定することができる。つまり、外型の拡径及び中心軸方向の伸びを規制して径方向内向きにのみ膨張させる手法のように、各部材の強度を極端に大きく設定する必要がなく、外型カバーで自由状態の熱膨張による外型の拡径を規制するだけでよい。
内型をマンドレルとして利用することにより、内型の周りに未加硫ゴム筒を形成すれば、あらかじめ未加硫ゴム筒を形成してその未加硫ゴム筒を内型に装着する工程を省略することができる。
また、本発明は、上記の製造方法によって円錐台状に製造されるゴム製筒体を提供する。このゴム製筒体は、ゴムのみから構成されるものであってもよいが、例えば内面ゴムと外面ゴムとの間にスチールコードのような補強繊維を配することにより、補強繊維を埋設してなる補強繊維層を設けることもできる。上記の製造方法は、加硫成形する際、未加硫ゴム筒をその全体に渡ってほぼ均一に加圧することができるので、未加硫ゴムの不均一な流動を生じさせにくく、補強繊維を埋設した構造であってもその補強繊維のずれをなくすことができる。
大径側端の内径(D)に対する中心軸方向長さ(L)の比(L/D)が8〜40に設定されるゴム製筒体は、バッグ方式の加硫成形を採用しにくい長尺のゴム製筒体であり、上記の製造方法によって製造するのが好ましい。さらに、(L/D)が10〜20に設定されるゴム製筒体や、Dが50mm〜300mmに設定されるゴム製筒体、特にその中でもDが80mm〜200mmに設定されるゴム製筒体は、上記の製造方法によって製造するのがより好ましい。
また、本発明は、未加硫ゴム筒を両端の内径及び外径が異なる円錐台状のゴム製筒体に加硫成形するための加硫成形型を提供する。
具体的には、円錐台の側面からなる外周面を有し、外周側に未加硫ゴム筒を配置される鋼製の内型と、円錐台の側面からなる内周面を有する筒状で内型よりも熱膨張率の大きい樹脂製の外型と、この外型の拡径を規制する筒状の外型カバーとを備えた加硫成形型であり、その外型は、内型と大径側及び小径側の向きを合わせて未加硫ゴム筒に外嵌され、外型カバーを外嵌されると共に、小径側端部の内型に対する中心軸方向の移動を規制され、内型との熱膨張率の差によって加硫成形用の熱で大径側に膨張することにより、未加硫ゴム筒を内型の外周面に押圧して加硫成形する。
外型を中心軸方向に複数の筒体に分割すれば、外型を未加硫ゴム筒に外嵌しやすくすることができ、さらに、外型カバーと擦れて摩耗した外型を交換する際、熱膨張による移動量が大きく摩耗しやすい大径側部分の分割筒体だけを交換することができる。
内型及び外型カバーに未加硫ゴム筒を加熱する加熱手段を設けることにより、内型に内周面の全面が接触する未加硫ゴム筒に直接に熱を伝導させさせて未加硫ゴム筒を効率よく加熱すると共に、外型カバーに接触する外型に直接に熱を伝導させて外型を効率よく熱膨張させることができる。
以上のとおり、本発明によると、鋼製の内型との熱膨張率の差によって樹脂製の外型を中心軸方向に伸ばすことにより、円錐台の側面からなる内型の外周面及び外型の内周面を近接させて、未加硫ゴム筒を加圧して加硫成形するようにしている。これにより、十分な剛性のある内型及び外型で未加硫ゴム筒を徐々にかつ強く加圧して加硫成形することができ、形状、寸法及び物性の極めて安定したゴム製筒体を製造することができる。また、内型及び外型の着脱を容易にすることができ、ゴム製筒体の生産性を高めることができる。
以下、本発明に係るゴム製筒体の製造方法を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係る製造方法によって製造するゴムホースを示す図であり、下半分は側面図、上半分は断面図である。
ゴムホース1は、一端の内径(D1)が他端の内径(D2)よりも大きく、肉厚(t)が全周及び全長に渡って一定の円錐台状のゴム製筒体とされ、内面ゴム1aと外面ゴム1bとの間に、補強繊維としてのスチールコードを埋設してなる補強繊維層2が設けられている。ゴムホース1の寸法は、例えば内径(D)が50mm〜300mm、中心軸方向長さ(L)が1000mm〜5000mm、一端(大径側端)の内径(D1)に対する中心軸方向長さ(L)の比(L/D1)が8〜40、肉厚(t)が10mm〜30mmに設定される。
次に、ゴムホース1の製造方法を説明する。図2はゴムホースの加硫成形に使用する加硫成形型の断面図であり、(a)は加硫成形前の状態を示し、(b)は加硫成形後の状態を示す。まず、ゴムホース1に加硫成形するための加硫成形型について説明する。
加硫成形型3は、外周面でゴムホース1の内面を形成する筒状の内型4と、内周面でゴムホース1の外面を形成する筒状の外型5と、外型5の拡径を規制する筒状の外型カバー6とを備え、内型4の外周面と外型5の内周面とで未加硫ゴム筒7を加圧して加硫成形するようになっている。
内型4は、円錐台の側面からなる外周面を有する鋼製の筒体とされ、一端及び他端の外径がゴムホース1の一端(大径側端)の内径(D1)及び他端(小径側端)の内径(D2)とそれぞれ等しく設定されている。内型4の内径は、中心軸方向に一定とされ、内型4の肉厚が中心軸方向に沿ってテーパー状に変化している。
内型4の中央穴には、中心軸方向長さが内型4、外型5及び外型カバー6よりも長く、外径が中心軸方向に一定かつ内型4の内径よりも小さく設定された鋼管シャフト8が貫通している。鋼管シャフト8は、内型4の端部を塞ぐ蓋板9をも貫通し、この蓋板9を介して内型4を支持している。蓋板9には、内型4を加熱するシリコンオイルやグリセリンなどの熱媒体を内型4と鋼管シャフト8との間の空間10に低圧給入するための注入口11が設けられている。
外型5は、内型4よりも熱膨張率の大きい例えばナイロン66などの合成樹脂からなる複数の筒体5aを中心軸方向に並べた構造とされ、全体として1つの樹脂製筒状体を構成する。外型5の一端及び他端の内径は、ゴムホース1の一端(大径側端)の外径(D1+t)及び他端(小径側端)の外径(D2+t)とそれぞれ等しく設定され、内周面が円錐台の側面を構成している。外型5の外径は、中心軸方向に一定とされ、外型5の肉厚が中心軸方向に沿ってテーパー状に変化している。
筒体5aの端部には、隣接する他の筒体5aに対して軸直角方向に位置決めするための凹状嵌合部12及び凸状嵌合部13が形成されている。凹状嵌合部12と凸状嵌合部13とを嵌合させることにより、筒体5a同士の境界に段差ができることを防止し、外型5の内面を面一にする。
外型カバー6は、その全周に熱媒体を注入する空洞14が形成された鋼製の筒体とされ、注入口15から空洞14にシリコンオイルやグリセリンなどの熱媒体を低圧給入するようになっている。
外型カバー6の両端には、ボルト16によって、内型4の内径とほぼ同じ大きさの中央穴17を有する円板状の押さえフランジ18a、18bが締結され、この押さえフランジ18a、18bの中央穴17の周縁部で内型4を中心軸方向に挟持するようになっている。両側の押さえフランジ18a、18bのうちの他端側(小径側)の押さえフランジ18bは、外型5に当接して外型5の他端側(小径側)への移動を規制する。
次に、加硫成形型3を使用してゴムホース1を製造する手順を説明する。まず、内型4をマンドレルとしてその外側に内面未加硫ゴムを巻き付けて、その外側に2層のスチールコードをそのバイアス方向を互いに交差させて配置し、その外側に外面未加硫ゴムを巻き付けることにより、内型4の外周側に未加硫ゴム筒7を形成する。
次いで、未加硫ゴム筒7に他端側(小径側)から複数の筒体5aを外嵌して、未加硫ゴム筒7の周りに外型5を組み立てる。その際、外型5の大径側及び小径側の向きを内型4と合わせておき、内型4の外周面及び外型5の内周面を未加硫ゴム筒7に密着させる。
外型5に外型カバー6を外嵌し、その両端にボルト16によって押さえフランジ18a、18bを締結して内型4を挟持することにより、内型4に外型カバー6を固定して、図2(a)の状態を得る。このとき、外型5の一端(大径側端)は、一端側(大径側)の押さえフランジ18aとの間に隙間19を空けられ、外型5の他端(小径側端)は、他端側(小径側)の押さえフランジ18bに当接して他端側(小径側)への移動が規制される。
その後、注入口11及び注入口15から空間10及び空洞14にシリコンオイルやグリセリンなどの熱媒体を低圧給入し、その熱媒体をヒーターで加熱しながら循環させて、内型4及び外型カバー6を加熱する。なお、熱媒体は、高圧水蒸気などどのようなものであってもよく、熱媒体を用いることなく、外型5及び外型カバー6を伝熱ヒーターで直接加熱することもできる。
外型カバー6から直接伝わる熱が外型5を熱膨張させることにより、他端(小径側端)の移動を規制された外型5が一端側(大径側)に伸び、その一端が隙間19を閉じるように中心軸方向に沿って一端側(大径側)に移動する。その際、外型5は径方向にも膨張しようとするが、この径方向の膨張を外型カバー6が規制する。なお、内型4も熱膨張するが、内型4を構成する鋼材と外型5を構成する樹脂との熱膨張率の差により、内型4に対して相対的に外型5が一端側(大径側)に熱膨張する。
図2(b)に示すように、外型5が熱膨張して隙間19を閉じるようにして一端側(大径側)に伸びることによって、中心軸方向に対して傾斜する内型4の外周面に外型5の内周面が近接し、これに伴って、未加硫ゴム筒7を厚さ方向に押し付けて加圧する力が発生する。外型5の内周面は、スチールコードのずれを生じさせることなく未加硫ゴムを十分に流動させて残留空気を排除しながら、未加硫ゴム筒7を強く安定した力で均一かつ徐々に加圧する。
このように、内型4及び外型5間で未加硫ゴム筒7を加圧しつつ、内型4及び外型5を介して熱媒体で未加硫ゴム筒7を加熱することにより、内面未加硫ゴム及び外面未加硫ゴムを加硫成形する。
加硫成形の完了後、ボルト16を緩めて押さえフランジ18a、18bを取り外し、外型5及び外型カバー6を他端側(小径側)に引き抜き離型する。このとき、内型4及びゴムホース1が熱膨張しているが、内型4及び外型5が円錐台であることにより、外型5との間に離反応力が作用しているため、内型4を冷却することなく容易に離型することができる。以上の製造方法により、内外面が滑らかでかつ高精度のゴム特性と寸法特性のゴムホース1を得る。
上記構成によれば、未加硫ゴム筒7を十分な剛性のある内型4と外型5とで加圧して加硫成形するので、大型で非常に高価なバッグを不要にすると共に、バッグ方式や布巻き方式の加硫成形と比較して、ゴムホース1の寸法を極めて安定させることができる。特に、スラリー流体を圧送する耐摩耗ホースを製造する場合にも、スラリー流体の閉塞や異常流速を発生させる寸法変動を防止することができる。
鋼製の内型4と合成樹脂製の外型5とを用いるので、両者を加熱しても熱膨張率の差を利用して、外型5で未加硫ゴム筒7を内型4に押圧することができる。具体的には、鋼材の線膨張率は、11〜16×10−6/℃、合成樹脂の線膨張率は、8〜11×10−5/℃であり、合成樹脂の線膨張率は、鋼材の線膨張率の7〜10倍である。
全長3000mmのゴムホース1を製造する際、加硫成形型3への組み込み温度を20℃、加硫温度を160℃に設定すると、内型4の中心軸方向の伸び量が11×10−6/℃×3000×(160−20)=4.6mmで、外型5の中心軸方向の伸び量が8×10−5/℃×3000×(160−20)=33.6mmであるため、相対的に外型5が29mm伸びることになる。
外型5は、温度上昇に伴って徐々に熱膨張するので、内型4及び外型5とゴムとの離反や補強繊維のずれを生じさせることなく、未加硫ゴムを均一かつ十分に流動させて補強繊維層2との積層体に生じやすい残留空気を排除することができる。
ゴムホース1の特定断面の面積を加硫前後で比較すると、例えば、未加硫ゴムが内型4及び外型5間に行き渡りつつ強く加圧されることにより、加硫前の13000mmが、加硫中に12459mmになる。これにより、加硫中に元の体積の96%まで圧縮されることになり、4%の圧縮量によって水分及び空気を十分に排除することができる。
つまり、通常の未加硫ゴムには、水分及び空気が合計で1.5%〜2%残留しており、これを加硫成形中に排出する必要がある。また、外型5に挿入しやすいように、未加硫ゴム筒7を内型4及び外型5間の空間よりも少なくとも1%程度小さく設定しておくので、加硫成形時の未加硫ゴムの圧縮量を合計3%以上に設定する必要がある。これに対して、圧縮量が4%であるので、水分及び空気を十分に排除することができる。
なお、圧縮量が5%を大きく上回ると、補強繊維層2を有する構造では、補強繊維の配置に不規則な変動を生じて、耐圧力の低下あるいは加圧時の異常変形を生じ、補強繊維層2のないゴムのみの構造では、余分なゴムが加硫成形型の隙間あるいはベントホールから排出される。
内型4の外周面と外型5の内周面とを円錐台の側面から構成して中心軸方向に対して傾斜させるので、内型4の外型5への着脱が簡単であり、長尺なゴムホース1をも容易に製造することができる。さらに、内型4を冷却する必要がない分、生産サイクルを早くし、エネルギー効率を高めることができる。なお、外型5を構成するポリプロピレンやナイロンは、ゴムと融着せず、離型剤などを用いずに簡単に脱型することができる。
また、外型5が安価な樹脂製であり、かつ外型5を二つ割り構造にする必要もないので、加硫成形型3の費用を安くすると共に、その組立解体を不要にすることができる。外型カバー6は、加硫缶と比較すると非常に薄肉であり、軽量で安価な製造設備にすることができる。
内型4及び鋼管シャフト8間の空間10と外型カバー6の空洞14とにシリコンオイルあるいはグリセリンなどの熱媒体を注入して加熱するので、加硫缶のような高圧蒸気圧力設備を不要にすることができる。その際、熱媒体は、単に外型5を加熱する熱エネルギーがあればよく、高圧である必要がないので、低圧給入することができる。また、未加硫ゴム筒7の外周面の全面が内型4に直接接触して熱伝導を受けるので、未加硫ゴム筒7を効率よく加熱することができる。樹脂製の外型5は、直接蒸気と接することがないので、その分、劣化しにくい。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、外型5の材質は、ナイロン66に限らず、ポリプロピレン(PP)やその他の加硫温度に耐える材質を使用でき、シリコンゴムなどの耐熱ゴムの使用も可能である。さらに、外型5の材質を変更することで、熱膨張率を変えることもできる。
未加硫ゴム筒7を加熱する手段としては、内型4及び外型カバー6に熱媒体を注入する代わりに、内型4及び外型カバー6の一方に熱媒体を注入したり、加硫成形型3の全体を加硫缶に入れて加熱したりしてもよい。また、本発明に係る製造方法で製造するゴム製筒体は、ゴムホース1に限らず、円錐台状の筒体であれば、あらゆるゴム製品を製造することができる。
本発明に係る製造方法によって製造するゴムホースを示す図 ゴムホースの加硫成形に使用する加硫成形型の断面図であり、(a)は加硫成形前の状態、(b)は加硫成形後の状態
符号の説明
1 ゴムホース
2 補強繊維層
3 加硫成形型
4 内型
5 外型
6 外型カバー
7 未加硫ゴム筒

Claims (8)

  1. 両端の内径及び外径が異なる円錐台状のゴム製筒体を製造する製造方法であって、円錐台の側面からなる外周面を有する鋼製の内型の外周側に未加硫ゴム筒を配置して、該未加硫ゴム筒に、円錐台の側面からなる内周面を有する筒状で前記内型よりも熱膨張率の大きい樹脂製の外型を前記内型と大径側及び小径側の向きを合わせて外嵌し、次いで、前記外型にその拡径を規制する筒状の外型カバーを外嵌し、その後、外型の小径側端部の内型に対する中心軸方向の移動を規制し、内型と外型との熱膨張率の差によって加硫成形用の熱で外型を大径側に膨張させることにより、外型の内周側の前記未加硫ゴム筒を内型の外周面に押圧して加硫成形することを特徴とするゴム製筒体の製造方法。
  2. 前記内型をマンドレルとして利用することにより、前記内型の周りに前記未加硫ゴム筒を形成することを特徴とする請求項1に記載のゴム製筒体の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法によって円錐台状に製造されたことを特徴とするゴム製筒体。
  4. 補強繊維を埋設してなる補強繊維層が設けられたことを特徴とする請求項3に記載のゴム製筒体。
  5. 大径側端の内径(D)に対する中心軸方向長さ(L)の比(L/D)が8〜40に設定されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のゴム製筒体。
  6. 未加硫ゴム筒を両端の内径及び外径が異なる円錐台状のゴム製筒体に加硫成形するための加硫成形型であって、円錐台の側面からなる外周面を有し、外周側に前記未加硫ゴム筒を配置される鋼製の内型と、円錐台の側面からなる内周面を有する筒状で前記内型よりも熱膨張率の大きい樹脂製の外型と、該外型の拡径を規制する筒状の外型カバーとを備え、
    前記外型は、内型と大径側及び小径側の向きを合わせて前記未加硫ゴム筒に外嵌され、前記外型カバーを外嵌されると共に、小径側端部の内型に対する中心軸方向の移動を規制され、内型との熱膨張率の差によって加硫成形用の熱で大径側に膨張することにより、前記未加硫ゴム筒を内型の外周面に押圧して加硫成形することを特徴とする加硫成形型。
  7. 前記外型は、中心軸方向に複数の筒体に分割されたことを特徴とする請求項6に記載の加硫成形型。
  8. 前記内型及び外型カバーに、前記未加硫ゴム筒を加熱する加熱手段が設けられたことを特徴とする請求項6又は7に記載の加硫成形型。
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