JP3959085B2 - タイヤ加硫金型及び金型セット - Google Patents

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本発明は、タイヤ加硫金型及び金型セットに関するものである。
空気入りタイヤの加硫金型では、(蒸気で膨張して生ゴムタイヤを金型内面に押圧するための)ブラダーが、使用される(例えば、特許文献1,2参照)。タイヤサイズが相違すれば、各々のタイヤサイズに対応した(適正な)ペリフェリを持つブラダーを用いる必要がある。
なお、ブラダーは、上下金型とコア等から成る比較的複雑な装置にて製造される(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−71844号公報 特開平10−76529号公報 特開平10−34765号公報
サイズの相違するタイヤ毎に、適正なペリフェリを有するブラダーを用意しようとすると、何種類ものブラダーを必要とし、その製造のために多数の製造用金型を作製しなければならず、莫大な費用となる。
そこで、本発明は、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法が相違する複数種類のタイヤを加硫するための加硫金型に於て、高価な上記ブラダーを共用可能として、全体の生産性改善とコストダウンを図ることを、第1の目的とする。
さらに、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法に応じて最適ペリフェリにブラダーを調整して使用することが可能となって、成型されたタイヤのFV改善及びディフェクト(欠陥)減少を図ることを、第2の目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るタイヤ加硫金型は、ブラダーを有し、該ブラダーの内周端縁部の固定位置を、タイヤ軸心の方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法を増減させる固定位置調整手段を、具備する。
そして、上記固定位置調整手段が、上記ブラダーの内周端縁部に形成された内鍔部と、タイヤ軸心方向に形成され上記ブラダーの内周縁部が当接される内周面を有すると共に該内周面のタイヤ軸心方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面を有するビードリングと、上記ブラダーの内鍔部を上記第1挟持面と共働きして挟持する水平状第2挟持面を有するクランプと、上記ブラダーの内鍔部と上記第1挟持面の間に配設されタイヤ軸心方向長さ寸法が相違する一揃えのクランプリングと、を備える。
また、上記固定位置調整手段が、上記ブラダーの内周端縁部に形成された内鍔部と、タイヤ軸心方向に形成され上記ブラダーの内周縁部が当接される内周面を有すると共に該内周面のタイヤ軸心方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面を有して上記内周面のタイヤ軸心方向長さ寸法が相違する一揃えのビードリングと、上記ブラダーの内鍔部を上記第1挟持面と共働きして挟持する水平状第2挟持面を有するクランプと、を備える。
また、本発明に係るタイヤ加硫金型セットは、サイズが相違するタイヤを加硫成形するための一揃えの金型から成り、共通の同一寸法のブラダーを用いると共に、該ブラダーの内周端縁部の固定位置をタイヤ軸心の方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法を増減させる固定位置調整手段を、具備する。
そして、上記固定位置調整手段が、上記ブラダーの内周端縁部に形成された内鍔部と、タイヤ軸心方向に形成され上記ブラダーの内周縁部が当接される内周面を有すると共に該内周面のタイヤ軸心方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面を有するビードリングと、上記ブラダーの内鍔部を上記第1挟持面と共働きして挟持する水平状第2挟持面を有するクランプと、上記ブラダーの内鍔部と上記第1挟持面の間に配設されタイヤ軸心方向長さ寸法が相違する一揃えのクランプリングと、を備える。
また、上記固定位置調整手段が、上記ブラダーの内周端縁部に形成された内鍔部と、タイヤ軸心方向に形成され上記ブラダーの内周縁部が当接される内周面を有すると共に該内周面のタイヤ軸心方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面を有して上記内周面のタイヤ軸心方向長さ寸法が相違する一揃えのビードリングと、上記ブラダーの内鍔部を上記第1挟持面と共働きして挟持する水平状第2挟持面を有するクランプと、を備える。
本発明は、次のような著大な効果を奏する。
横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法に応じて最適ペリフェリにブラダーを調整して使用することが可能となって、成型されたタイヤのFV改善及びディフェクト(欠陥)減少を図り得る。
そして、タイヤ軸心方向長さ(厚さ)寸法が相違する一揃えのクランプリングから、所望のクランプリングを選択して、ブラダーの内鍔部と、ビードリングの間に配設するだけで、容易かつ迅速に、ブラダーをタイヤの内面長さに対応して、最適な大きさに調整出来る。
あるいは、内周面のタイヤ軸心方向長さ寸法が相違する一揃えのビードリングから、所望のビードリングを選択して、クランプとこのビードリングにてブラダーの内鍔部を挟持するだけで、容易かつ迅速に、ブラダーをタイヤの内面長さに対応して、最適な大きさに調整出来る。
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
図1,図2,図3,図4に於て、第1の実施の形態を示す。本発明に係るタイヤ加硫金型は、内部13に生ゴムタイヤが挿入される下金型11,上金型12と、生ゴムタイヤの内面に挿入されるブラダー2と、ブラダー2の上下内周縁部20,20を共働きして把持する上下ビードリング3,3及び上下クランプ4,4を、備えている。マッシュルームタイプのブラダー2は、通称AFV(オートフォーム加硫機)にあっては、図1〜図4のようにクランプされる。
かつ、ブラダー2の内周端縁部23の固定位置Pを、タイヤ軸心Lの方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる固定位置調整手段8を、具備する。
換言すると、固定位置調整手段8は、ブラダー2のペリフェリR───タイヤTの横断面に於ける一方のビード部19から他方のビード部19までの内面18に押し付けられる、ブラダー2の押付部21の長さ寸法───を、増減させる。
具体的には、固定位置調整手段8は、ブラダー2の下側内周端縁部23に形成された内鍔部22と、タイヤ軸心L方向に形成されブラダー2の下側内周縁部20Aが当接される内周面30を有すると共に内周面30のタイヤ軸心L方向外端部(下端部)からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面31を有する下側ビードリング3Aと、ブラダー2の内鍔部22を第1挟持面31と共働きして挟持する水平状第2挟持面42を有する下側クランプ4Aと、ブラダー2の内鍔部22と第1挟持面31の間に配設されタイヤ軸心L方向長さ(厚さ)寸法H5 が相違する一揃えのクランプリング5…と、を備える。
下側ビードリング3Aは、同一のものが共通して用いられ、下金型11のラジアル内方側下部に、固定される。
また、一揃えのクランプリング5…のタイヤ軸心L方向長さ(厚さ)寸法H5 を、 100mm以下に設定するのが好ましい。また、ブラダー2の内鍔部22と第1挟持面31の間に、クランプリング5が配設されず、ブラダー2の内鍔部22が、第1・第2挟持面31,42に直接挟持される場合もある。なお、クランプリング5は、2つ割りや3つ割りとして、着脱を容易・可能としている。
よって、選択して配設するクランプリング5により、ブラダー2の下側内周端縁部23の固定位置Pは、タイヤ軸心L方向に、最大 100mmの範囲で増減される。即ち、ブラダー2の押付部21の長さ寸法────タイヤTの内面長さと同一寸法────を、最大 100mm違いまで増減可能である。
上述した図1と図2のタイヤ加硫金型1の実施の形態では、同一サイズのタイヤTであって、トレッドの厚さ寸法X等が相違して、横断面に於ける内面長さ────内面のペリフェリ────が相違するタイヤに、同一のブラダー2にて対応可能であることを示す。
次に、第2の実施の形態を示す図5,図6に於て、タイヤ加硫金型1は、同一寸法の下金型11,上金型12が共通して用いられ、タイヤTを、同一のタイヤサイズに加硫成形すると共に、(共通の)同一寸法のブラダー2を用い、かつ、ブラダー2の内周端縁部23の固定位置Pを、タイヤ軸心Lの方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる固定位置調整手段8を、具備する。
図5,図6に示すタイヤ加硫金型は、図1〜図4に示すタイヤ加硫金型に対し、固定位置調整手段8が、内周面30のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30が相違する一揃えの下側ビードリング3A…を、備えている点で、相違する。
一揃えの下側ビードリング3A…のうち、内周面30のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30が最大のものと、最小のものとは、長さ寸法H30を 100mm以下に違えて設定されるのが望ましい。
ブラダー2の内鍔部22と、ビードリング3Aの第1挟持面31との間に、図例のように、長さ(厚さ)寸法H5 が一定値のクランプリング5を配設したり、あるいは、図示省略するが、クランプリング5を配設せずに、ブラダー2の内鍔部22を、第1・第2挟持面31,42によって直接挟持してもよい。
上述した図5と図6のタイヤ加硫金型1の実施の形態では、同一サイズのタイヤTであって、トレッドの厚さ寸法X等が相違して、横断面に於ける内面長さ────内面のペリフェリ────が相違するタイヤに、同一のブラダー2にて対応可能であることを示す。
次に、図7と図8は第3の実施の形態を示し、この図7,図8に於て、タイヤ加硫金型セットは、サイズが相違するタイヤT…を加硫成形するための一揃えの金型1…から成る。
そして、このタイヤ加硫金型セットは、共通の同一寸法のブラダー2を用いて、そのブラダー2の内周端縁部23の固定位置Pをタイヤ軸心Lの方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる固定位置調整手段8を、具備する。
この固定位置調整手段8は、図1〜図4に於て既述したものと同様の構成である。
次に、図9と図10は第4の実施の形態を示し、この図9,図10に示すタイヤ加硫金型セットは、サイズが相違するタイヤT…を加硫成形するための一揃えの金型1…から成り、金型1が交換されて、サイズの相違するタイヤT…を、成形可能である。
かつ、このタイヤ加硫金型セットは、ブラダー2の内周端縁部23の固定位置Pをタイヤ軸心Lの方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる固定位置調整手段8を、具備し、この固定位置調整手段8は、図5,図6に於て既述したものと同様の構成である。
上述した図7と図8、又は、図9と図10の実施の形態に示すタイヤ加硫金型セットは、3個以上の金型1から構成することも自由である。さらに、図7と図8、又は、図9と図10では、タイヤの外径,幅寸法D等のタイヤサイズが相違した一揃えの金型セットに、同一のブラダー2にて対応可能であることを示す。
次に、図1〜図4のタイヤ加硫金型の使用方法について説明する。
先ず、一揃えのクランプリング5…から選択した一のクランプリング5を、ブラダー2の下側内周縁部20Aの内鍔部22と第1挟持面31の間に配設して、下側ビードリング3A及び下側クランプ4Aで把持して、図1,図3に示す状態にする。
そして、上下金型12,11の内部13に生ゴムタイヤを挿入し、その内面にブラダー2を挿入して、高温・高圧の蒸気により膨張させて、所定トレッド厚さ寸法XのタイヤTを、加硫成形する。
次に、図2と図4では、クランプリング5を、図1,図3で選択したものよりも大きい長さ(厚さ)寸法H5 のクランプリング5に交換して配設し、共通の同一寸法のブラダー2を用いて、新たな生ゴムタイヤを、既述した手順と同様の手順でセットする。ブラダー2がタイヤTの内面18を押圧する押付部21の横断面形状は、図1,図3で示すよりも大きくなる(大きく膨張できる)。
そして、加硫成形を行うと、図1,図3のタイヤTと同一タイヤサイズを有すると共に、図1,図3よりも大きい内面長さと薄い厚さ寸法Xを有するタイヤTが、成形される。 このように、共通の同一ブラダー2を用いて、タイヤ軸心L方向長さ寸法H5 が相違する一揃えのクランプリング5…から選択した所望の長さ寸法H5 のクランプリング5を、ブラダー2の下側内周縁部20Aの内鍔部22と、下側ビードリング3Aの第1挟持面31との間に配設して、ブラダー2の下側内周縁部20Aの内周端縁部23の固定位置Pを、タイヤ軸心L方向に相違させ、そして、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを、増減させる。
図1〜図4に於て、タイヤ内面長さの相違する3種類のタイヤTを、同一ブラダー2を使用し、かつ、厚さ寸法の相違するクランプリング5に交換して、加硫成型した場合を、実施例1として、そのディフェクト(欠陥)発生率を、次の表1に示す。
さらに、表1には、(図示省略する)従来の装置に於て、タイヤ内面長さの相違する3種類のタイヤ(イ)(ロ)(ハ)を加硫成形する場合に、(最も大きな内面長さを有する)タイヤ(ハ)に使用したクランプリング及びブラダーと同一のものを、タイヤ(イ)(ロ)の製造にも使用した場合を、比較例1として、そのディフェクト発生率を、示す。
この表1から明らかなように、本発明の実施例1で製造したタイヤは、ディフェクトが発生しないのに対し、比較例1のように、同一のクランプリング及びブラダーを用いて製造したタイヤは、多くのディフェクトが発生する。
なお、実施例1に於て、タイヤ(ハ)の製造で用いたクランプリング5の厚さ寸法を基準寸法とすると、タイヤ(ロ)(イ)を製造する場合、クランプリング5の厚さ寸法を、タイヤ(ハ)の上記基準寸法よりも、順次、小さく設定することになる。
Figure 0003959085
次に、図5,図6のタイヤ加硫金型の使用方法について説明する。
先ず、図5に於て、一揃えの下側ビードリング3A…から選択した一の下側ビードリング3Aを、下金型11に固定し、下側クランプ4Aと共働きして、ブラダー2の下側内周縁部20Aの内鍔部22を把持する。そして、上下金型12,11の内部13に生ゴムタイヤを挿入し、その内面にブラダー2を挿入して、高温・高圧の蒸気により膨張させて、所定内面長さ,所定厚さ寸法XのタイヤTを、加硫成形する。
次いで、下側ビードリング3Aを、図5のものよりも短い長さ寸法H30の下側ビードリング3Aに交換し、共通の同一ブラダー2を用いて、新たな生ゴムタイヤを、既述した手順と同様の手順により、図6の状態にセットする。このとき、ブラダー2の押付部21の横断面形状は、図5よりも大きくなる(大きく膨張する)。
そして、加硫成形すると、図5のタイヤTと同一の(外径,断面幅)サイズを有すると共に、図5のタイヤTよりも大きい内面長さと薄い厚さ寸法Xを有するタイヤTが、成形される。
このように、共通の同一ブラダー2を用いて、ブラダー2の下側内周縁部20Aの内鍔部22をクランプ4と共働きして挟持する下側ビードリング3Aを、内周面30のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30が相違する一揃えの下側ビードリング3A…から選択してセットすることで、ブラダー2の下側内周縁部20Aの内周端縁部23の固定位置Pを、タイヤ軸心L方向に相違させ、そして、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる。
次に、図7,図8に示すタイヤサイズが相違したタイヤ加硫金型セットの使用方法及び作用について説明する。
先ず、図7に示すように、一揃えの金型1…から選択した一の金型1に、下側ビードリング3A,下側クランプ4A,ブラダー2をセットし、さらに、一揃えのクランプリング5…から選択した一のクランプリング5を、ブラダー2の内鍔部22と、下側ビードリング3Aの第1挟持面31との間に配設する。そして、既述した手順と同様の手順で生ゴムタイヤをセットし、加硫成形を行い、所定の幅寸法D,所定厚さ寸法X,所定内面長さを有するタイヤTを成形する。
図8は、タイヤサイズが図7のタイヤサイズよりも大きいタイヤTの加硫成型用であり、長さ(厚さ)寸法H5 が大きいクランプリング5を、選択することで、図7と同一(寸法)ブラダー2を、適用可能であることを、示している。言い換えると、図8に示した金型1では、図7のタイヤTよりも大きいタイヤサイズを有すると共に、図7よりも大きい内面長さを有するタイヤTが、成形される。
このように、一揃えのクランプリング5…から一つのクランプリング5を選択して、共通の同一寸法のブラダー2を用いて、タイヤTを加硫成形すれば、タイヤサイズが異なるタイヤTを加硫成型できる。
図7と図8の実施の形態に於て、タイヤサイズが異なる3種類のタイヤT────当然にタイヤ内面長さが相違する3種類のタイヤT────を、各々異なる金型1にて加硫成型するに際し、同一寸法のブラダー2を使用し、かつ、厚さ寸法の相違するクランプリング5に交換して、加硫成型した場合を、実施例2として、そのディフェクト(欠陥)発生率を、次の表2に示す。
さらに、表2には、(図示省略する)従来の装置に於て、タイヤサイズ及びタイヤ内面長さが相違する3種類のタイヤ(イ)(ロ)(ハ)を加硫成形する場合に、(最も大きなタイヤサイズ及び内面長さを有する)タイヤ(ハ)に使用したクランプリング及びブラダーと同一のものを、タイヤ(イ)(ロ)に使用した場合を、比較例2として、そのディフェクト(欠陥)発生率を、示す。
この表2から明らかなように、本発明の実施例2で製造したタイヤは、ディフェクトが発生しないのに対し、比較例2で製造したタイヤは、多くのディフェクトが発生する。
なお、実施例2に於て、タイヤ(ハ)の製造で用いたクランプリング5の厚さ寸法を基準寸法とすると、タイヤ(ロ)(イ)を製造する場合、クランプリング5の厚さ寸法を、タイヤ(ハ)の上記基準寸法よりも、順次、小さく設定することになる。
Figure 0003959085
次に、図9,図10のタイヤ加硫金型セットに於ては、一揃えの上側ビードリング3Bから一つの上側ビードリング3Bを選択して、共通の同一寸法のブラダー2を用いて、タイヤTを加硫成形すれば、図7と図8と同様の作用効果が得られる。
なお、図示省略するが、図1〜図10に於て設計変更して、ブラダー2の上側内周縁部20B,上側ビードリング3B,上側クランプ4Bに、図1〜図10で説明したと同様の固定位置調整手段8を、設けても自由である。
以上のように、本発明に係るタイヤ加硫金型は、ブラダー2を有し、ブラダー2の内周端縁部23の固定位置Pを、タイヤ軸心Lの方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる固定位置調整手段8を、具備するので、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法に応じて、最適状態にブラダー2を調整して使用することが可能となって、成型されたタイヤTのFV改善及びディフェクト(欠陥)減少を、図ることができる。
そして、固定位置調整手段8が、ブラダー2の内周端縁部23に形成された内鍔部22と、タイヤ軸心L方向に形成されブラダー2の内周縁部20が当接される内周面30を有すると共に内周面30のタイヤ軸心L方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面31を有するビードリング3と、ブラダー2の内鍔部22を第1挟持面31と共働きして挟持する水平状第2挟持面42を有するクランプ4と、ブラダー2の内鍔部22と第1挟持面31の間に配設されタイヤ軸心L方向長さ寸法H5 が相違する一揃えのクランプリング5と、を備えるので、一揃えのクランプリング5…から、所望のタイヤ軸心L方向長さ寸法H5 のクランプリング5を選択して、ブラダー2の内鍔部22とビードリング3の第1挟持面31との間に配設するだけで、ブラダー2を、タイヤTの内面長さに対応して、容易・迅速に、最適な大きさ(最適な膨張状態)に調整できる。
あるいは、固定位置調整手段8が、ブラダー2の内周端縁部23に形成された内鍔部22と、タイヤ軸心L方向に形成されブラダー2の内周縁部20が当接される内周面30を有すると共に内周面30のタイヤ軸心L方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面31を有して内周面30のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30が相違する一揃えのビードリング3と、ブラダー2の内鍔部22を第1挟持面31と共働きして挟持する水平状第2挟持面42を有するクランプ4と、を備えるので、一揃えのビードリング3…から、所望のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30の内周面30のビードリング3を選択してセットするだけで、ブラダーを、タイヤの内面長さに対応して、容易・迅速に、最適な大きさ(最適な膨張状態)に調整できる。
また、本発明に係るタイヤ加硫金型セットは、サイズが相違するタイヤTを加硫成形するための一揃えの金型1から成り、共通の同一寸法のブラダー2を用いると共に、ブラダー2の内周端縁部23の固定位置Pをタイヤ軸心Lの方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法φを増減させる固定位置調整手段8を、具備するので、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法に応じて、最適状態に、ブラダー2を調整して使用することが可能となって、成型されたタイヤTのFV改善とディフェクト(欠陥)減少を、図ることができる。
そして、固定位置調整手段8が、ブラダー2の内周端縁部23に形成された内鍔部22と、タイヤ軸心L方向に形成されブラダー2の内周縁部20が当接される内周面30を有すると共に内周面30のタイヤ軸心L方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面31を有するビードリング3と、ブラダー2の内鍔部22を第1挟持面31と共働きして挟持する水平状第2挟持面42を有するクランプ4と、ブラダー2の内鍔部22と第1挟持面31の間に配設されタイヤ軸心L方向長さ寸法H5 が相違する一揃えのクランプリング5と、を備えるので、一揃えのクランプリング5…から、所望のタイヤ軸心L方向長さ寸法H5 のクランプリング5を選択して、ブラダー2の内鍔部22とビードリング3の第1挟持面31との間に配設するだけで、ブラダー2を、タイヤTの内面長さに対応して、容易・迅速に、最適な大きさ(最適な膨張状態)に調整できる。
あるいは、固定位置調整手段8が、ブラダー2の内周端縁部23に形成された内鍔部22と、タイヤ軸心L方向に形成されブラダー2の内周縁部20が当接される内周面30を有すると共に内周面30のタイヤ軸心L方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面31を有して内周面30のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30が相違する一揃えのビードリング3と、ブラダー2の内鍔部22を第1挟持面31と共働きして挟持する水平状第2挟持面42を有するクランプ4と、を備えるので、一揃えのビードリング3…から、所望のタイヤ軸心L方向長さ寸法H30の内周面30のビードリング3を選択してセットするだけで、ブラダー2を、タイヤTの内面長さに対応して、容易・迅速に、最適な大きさ(最適な膨張状態)に調整して押圧できる。
本発明に係るタイヤ加硫金型の第1の実施の形態を示す要部断面正面図である。 要部断面正面図である。 説明用要部拡大断面正面図である。 説明用要部拡大断面正面図である。 本発明に係るタイヤ加硫金型の第2の実施の形態を示す要部断面正面図である。 要部断面正面図である。 本発明に係るタイヤ加硫金型セットの第3の実施の形態を示す要部断面正面図である。 要部断面正面図である。 本発明に係るタイヤ加硫金型セットの第4の実施の形態を示す要部断面正面図である。 要部断面正面図である。
符号の説明
2 ブラダー
3 ビードリング
4 クランプ
5 クランプリング
8 固定位置調整手段
20 内周縁部
22 内鍔部
23 内周端縁部
30 内周面
31 第1挟持面
42 第2挟持面
φ タイヤ内面対応長さ寸法
5 長さ(厚さ)寸法
30 長さ寸法
L タイヤ軸心
P 固定位置

Claims (5)

  1. ブラダー(2)を有し、該ブラダー(2)の内周端縁部(23)の固定位置(P)を、タイヤ軸心(L)の方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法(φ)を増減させる固定位置調整手段(8)を、具備したタイヤ加硫金型に於て、
    上記固定位置調整手段(8)が、上記ブラダー(2)の内周端縁部(23)に形成された内鍔部(22)と、タイヤ軸心(L)方向に形成され上記ブラダー(2)の内周縁部(20)が当接される内周面(30)を有すると共に該内周面(30)のタイヤ軸心(L)方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面(31)を有するビードリング(3)と、上記ブラダー(2)の内鍔部(22)を上記第1挟持面(31)と共働きして挟持する水平状第2挟持面(42)を有するクランプ(4)と、上記ブラダー(2)の内鍔部(22)と上記第1挟持面(31)の間に配設されタイヤ軸心(L)方向長さ寸法(H5 )が相違する一揃えのクランプリング(5)と、を備えていることを特徴とするタイヤ加硫金型。
  2. ブラダー(2)を有し、該ブラダー(2)の内周端縁部(23)の固定位置(P)を、タイヤ軸心(L)の方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法(φ)を増減させる固定位置調整手段(8)を、具備したタイヤ加硫金型に於て、
    上記固定位置調整手段(8)が、上記ブラダー(2)の内周端縁部(23)に形成された内鍔部(22)と、タイヤ軸心(L)方向に形成され上記ブラダー(2)の内周縁部(20)が当接される内周面(30)を有すると共に該内周面(30)のタイヤ軸心(L)方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面(31)を有して上記内周面(30)のタイヤ軸心(L)方向長さ寸法(H30)が相違する一揃えのビードリング(3)と、上記ブラダー(2)の内鍔部(22)を上記第1挟持面(31)と共働きして挟持する水平状第2挟持面(42)を有するクランプ(4)と、を備えていることを特徴とするタイヤ加硫金型。
  3. サイズが相違するタイヤ(T)を加硫成形するための一揃えの金型(1)から成り、共通の同一寸法のブラダー(2)を用いると共に、該ブラダー(2)の内周端縁部(23)の固定位置(P)をタイヤ軸心(L)の方向に相違させて、横断面に於けるタイヤ内面対応長さ寸法(φ)を増減させる固定位置調整手段(8)を、具備することを特徴とするタイヤ加硫金型セット。
  4. 上記固定位置調整手段(8)が、上記ブラダー(2)の内周端縁部(23)に形成された内鍔部(22)と、タイヤ軸心(L)方向に形成され上記ブラダー(2)の内周縁部(20)が当接される内周面(30)を有すると共に該内周面(30)のタイヤ軸心(L)方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面(31)を有するビードリング(3)と、上記ブラダー(2)の内鍔部(22)を上記第1挟持面(31)と共働きして挟持する水平状第2挟持面(42)を有するクランプ(4)と、上記ブラダー(2)の内鍔部(22)と上記第1挟持面(31)の間に配設されタイヤ軸心(L)方向長さ寸法(H5 )が相違する一揃えのクランプリング(5)と、を備える請求項記載のタイヤ加硫金型セット。
  5. 上記固定位置調整手段(8)が、上記ブラダー(2)の内周端縁部(23)に形成された内鍔部(22)と、タイヤ軸心(L)方向に形成され上記ブラダー(2)の内周縁部(20)が当接される内周面(30)を有すると共に該内周面(30)のタイヤ軸心(L)方向外端部からラジアル内方へ延設された水平状第1挟持面(31)を有して上記内周面(30)のタイヤ軸心(L)方向長さ寸法(H30)が相違する一揃えのビードリング(3)と、上記ブラダー(2)の内鍔部(22)を上記第1挟持面(31)と共働きして挟持する水平状第2挟持面(42)を有するクランプ(4)と、を備える請求項記載のタイヤ加硫金型セット。
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