JP2015054408A - タイヤ加硫成形用モールド、並びに、そのタイヤ加硫成形用モールドにより製造された空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

タイヤ加硫成形用モールド、並びに、そのタイヤ加硫成形用モールドにより製造された空気入りタイヤ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 空気入りタイヤのユニフォミティを改善し、走行時の振動を抑制することを可能にしたタイヤ加硫成形用モールド、並びに、そのタイヤ加硫成形用モールドにより製造された空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。【解決手段】 空気入りタイヤのサイドウォール部を成形する一対のサイドプレート1,2と、空気入りタイヤのビード部を成形する一対のビードリング3,4と、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で空気入りタイヤのトレッド部を成形する複数のセクターモールド5とを備えたタイヤ加硫成形用モールドにおいて、サイドプレート1,2により規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルSをセクターモールド分割位置Peとセクターモールド中央位置Pcとで互いに異ならせ、セクターモールド分割位置PeにおけるサイドプロファイルSの曲率半径Reをセクターモールド中央位置PcにおけるサイドプロファイルSの曲率半径Rcよりも小さくする。【選択図】 図3

Description

本発明は、セクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドに関し、更に詳しくは、空気入りタイヤのユニフォミティを改善し、走行時の振動を抑制することを可能にしたタイヤ加硫成形用モールド、並びに、そのタイヤ加硫成形用モールドにより製造された空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
空気入りタイヤを加硫成形するために使用されるモールドとして、セクショナルタイプのモールドがある。このようなセクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドは、空気入りタイヤのサイドウォール部を成形する一対のサイドプレートと、空気入りタイヤのビード部を成形する一対のビードリングと、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で空気入りタイヤのトレッド部を成形する複数のセクターモールドとを備えている。そして、タイヤ加硫成形用モールドの内部に未加硫タイヤを挿入し、これをモールド内で加硫することにより、所望の外表面形状を有する空気入りタイヤが製造される。
しかしながら、セクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドにおいては、複数のセクターモールドがタイヤ周方向に分割されているため、未加硫トレッドゴムの変形や流動挙動の関連の下で、トレッド部のゴムボリュームがタイヤ周方向において不均一になる傾向がある。より具体的には、トレッド部のゴムボリュームはセクターモールドのタイヤ周方向の中央位置よりも両端位置付近において相対的に多くなる傾向がある。このようにしてトレッド部のゴムボリュームが不均一になると、空気入りタイヤのユニフォミティが悪化し、車両走行時に振動が発生する。特に、この種の振動は例えば大型RV(レクリエーショナル・ビークル)用のオールシーズンタイヤのように分厚いトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて問題視されている。
上述のようにセクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドの特性に起因して生じる不均一さを解消するために、空気入りタイヤのビードフィラーの断面積をタイヤ周方向に沿って変化させ、そのビードフィラーの断面積をセクターモールドの分割位置において相対的に小さくすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようにセクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドにより成形される空気入りタイヤにおいて、ビードフィラーの断面積をタイヤ周方向に沿って変化させた場合、ユニフォミティの改善効果を期待することができる。しかしながら、ビードフィラーの断面積をタイヤ周方向に沿って変化させることは製造技術上困難であり、しかもビードフィラーの断面積をタイヤ周方向に沿って変化させた未加硫タイヤをモールド内に挿入する際には位置合わせが必要になるため、その位置合わせ作業が煩雑である。そのため、上述した手法は必ずしも実用性が高いものではない。
特開2007−320540号公報
本発明の目的は、空気入りタイヤのユニフォミティを改善し、走行時の振動を抑制することを可能にしたタイヤ加硫成形用モールド、並びに、そのタイヤ加硫成形用モールドにより製造された空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のタイヤ加硫成形用モールドは、空気入りタイヤのサイドウォール部を成形する一対のサイドプレートと、前記空気入りタイヤのビード部を成形する一対のビードリングと、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で前記空気入りタイヤのトレッド部を成形する複数のセクターモールドとを備えたタイヤ加硫成形用モールドにおいて、前記サイドプレートにより規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド分割位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Reを前記セクターモールド中央位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Rcよりも小さくしたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、上記タイヤ加硫成形用モールドにより製造されたことを特徴とするものである。
更に、上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、空気入りタイヤのサイドウォール部を成形する一対のサイドプレートと、前記空気入りタイヤのビード部を成形する一対のビードリングと、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で前記空気入りタイヤのトレッド部を成形する複数のセクターモールドとを備えたタイヤ加硫成形用モールドにおいて、前記サイドプレートにより規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド分割位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Reを前記セクターモールド中央位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Rcよりも小さくしたタイヤ加硫成形用モールドを使用し、該タイヤ加硫成形用モールドの内部に未加硫タイヤを挿入し、該タイヤ加硫成形用モールド内で前記未加硫タイヤを加硫することを特徴とするものである。
本発明者の知見によれば、セクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドを用いて空気入りタイヤを製造した場合、トレッド部のセクターモールド中央位置付近のゴムボリュームが相対的に小さくなり、当該部位のトレッド剛性が相対的に低くなる一方で、トレッド部のセクターモールド分割位置付近(タイヤ周方向の両端位置付近)のゴムボリュームが相対的に大きくなり、当該部位のトレッド剛性が相対的に高くなる傾向がある。
そこで、本発明では、サイドプレートにより規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、セクターモールド分割位置におけるサイドプロファイルの曲率半径Reをセクターモールド中央位置におけるサイドプロファイルの曲率半径Rcよりも小さくすることにより、得られる空気入りタイヤにおいて、トレッド剛性が低いセクターモールド中央位置では相対的に大きな曲率半径Rcに基づいてサイド剛性を高くし、トレッド剛性が高いセクターモールド分割位置では相対的に小さな曲率半径Reに基づいてサイド剛性を低くする。これにより、トレッド剛性の不均一さをサイド剛性の不均一さにより相殺するので、タイヤ全体としてのユニフォミティを改善することができる。その結果、走行時の振動を抑制することができる。
しかも、本発明は、セクターモールドの分割位置に対してサイドプレートの構造を規定するだけで持続的な効果が得られるので、従来の手法とは異なって、ビードフィラーの断面積をタイヤ周方向に沿って変化させたり、タイヤ挿入時に位置合わせを行ったりするという煩雑な作業を必要とせず、実用性が極めて高いものである。
本発明において、曲率半径Reと曲率半径Rcとの比は1.0<Rc/Re≦2.0の範囲に設定することが好ましい。比Rc/Reを上記範囲に設定することにより、ユニフォミティの改善効果を十分に得ることができる。
また、本発明において、サイドプレートにより規定されるタイヤ断面幅をセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、セクターモールド中央位置におけるタイヤ断面幅SWcをセクターモールド分割位置におけるタイヤ断面幅SWeよりも小さくすることが好ましい。これにより、得られる空気入りタイヤにおいて、トレッド剛性が低いセクターモールド中央位置では相対的に小さなタイヤ断面幅SWcに基づいてサイド剛性を高くし、トレッド剛性が高いセクターモールド分割位置では相対的に大きなタイヤ断面幅SWeに基づいてサイド剛性を低くするので、ユニフォミティの改善効果を高めることができる。
更に、本発明において、サイドプレートにより規定されるタイヤ最大幅位置の高さをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、セクターモールド中央位置におけるタイヤ最大幅位置の高さSDHcをセクターモールド分割位置におけるタイヤ最大幅位置の高さSDHeよりも低くすることが好ましい。これにより、得られる空気入りタイヤにおいて、トレッド剛性が低いセクターモールド中央位置では相対的に低くしたタイヤ最大幅位置の高さSDHcに基づいてサイド剛性を高くし、トレッド剛性が高いセクターモールド分割位置では相対的に高くしたタイヤ最大幅位置の高さSDHeに基づいてサイド剛性を低くするので、ユニフォミティの改善効果を高めることができる。
本発明の実施形態からなるタイヤ加硫成形用モールドを備えた加硫装置を示す子午線断面図である。 図1のタイヤ加硫成形用モールドの要部を示す平面図である。 図2のタイヤ加硫成形用モールドにおけるセクターモールド分割位置及びセクターモールド中央位置での金型構造を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなるタイヤ加硫成形用モールドを備えた加硫装置を示すものである。図1に示すように、本実施形態のタイヤ加硫成形用モールドは、空気入りタイヤTのサイドウォール部を成形する一対の下側サイドプレート1及び上側サイドプレート2と、空気入りタイヤTのビード部を成形する一対の下側ビードリング3及び上側ビードリング4と、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で空気入りタイヤTのトレッド部を成形する複数のセクターモールド5とを備え、そのモールド内に回転軸を鉛直方向にして挿入された未加硫の空気入りタイヤTを加硫成形するようになっている。加硫時において、空気入りタイヤTの内側には円筒状に成形されたゴム製のブラダー6が挿入される。
ブラダー6の下端部は下側ビードリング3と下側ブラダークランプリング7との間に挟み込まれ、ブラダー6の上端部は鉛直方向に移動自在の上側ブラダークランプリング8と補助リング9との間に挟み込まれている。そのため、閉型時には図示のように上側ブラダークランプリング8が下方位置に停止することでブラダー6の膨張を許容する一方で、開型時には上側ブラダークランプリング8が上方位置に移動することでタイヤ内側からブラダー6を引き出すようになっている。
上記加硫装置には、ブラダー6の内部に加圧媒体を導入するための不図示の加圧媒体導入手段が設けられており、その加圧媒体の圧力に基づいて加硫時空気入りタイヤTを内側から押圧するようになっている。加圧媒体としては、例えば、窒素ガスやスチームが使用される。また、下側サイドプレート1、上側サイドプレート2及びセクターモールド5の外部には不図示の加熱手段が配設されており、その加熱手段がモールドを外側から加熱するようになっている。
上述のようなタイヤ加硫成形用モールドを用いて空気入りタイヤTを製造する場合、タイヤ加硫成形用モールドの内部に未加硫の空気入りタイヤTを挿入し、これをタイヤ加硫成形用モールド内で加硫する。これにより、サイドプレート1,2、ビードリング3,4及びセクターモールド5の内表面形状に基づいて所望の外表面形状を有する空気入りタイヤが製造される。
図2及び図3は上記タイヤ加硫成形用モールドの要部を示すものである。図2において、Peはセクターモールド5の分割位置(セクターモールド分割位置)であり、Pcはセクターモールド5のタイヤ周方向の中央位置(セクターモールド中央位置)である。図3において、CLはセクターモールド5のタイヤ幅方向の中心線である。図3に示すように、上記タイヤ加硫成形用モールドにおいて、サイドプレート1,2により規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルSはセクターモールド分割位置Peとセクターモールド中央位置Pcとで互いに異なっており、セクターモールド分割位置PeにおけるサイドプロファイルS(実線部)の曲率半径Reはセクターモールド中央位置PcにおけるサイドプロファイルS(破線部)の曲率半径Rcよりも小さくなるように設定されている。
そのため、上記タイヤ加硫成形用モールドにより成形される空気入りタイヤTのサイドウォール部はタイヤ周方向に沿って反復的に起伏するような形状となる。また、空気入りタイヤTのカーカスラインCはサイドプロファイルSの変化に応じてそのタイヤ幅方向の位置が変化する。つまり、図3に示すように、カーカスラインCはセクターモールド分割位置Peでは実線にて描写されるような曲線を描くが、セクターモールド中央位置Pcでは破線にて描写されるような曲線を描くことになる。
一般に、セクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドを用いて空気入りタイヤTを製造する場合、トレッド部のセクターモールド中央位置Pc付近のゴムボリュームが相対的に小さくなり、当該部位のトレッド剛性が相対的に低くなる一方で、トレッド部のセクターモールド分割位置Pe付近のゴムボリュームが相対的に大きくなり、当該部位のトレッド剛性が相対的に高くなる傾向がある。
これに対して、上記タイヤ加硫成形用モールドでは、サイドプレート1,2により規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルSをセクターモールド分割位置Peとセクターモールド中央位置Pcとで互いに異ならせ、セクターモールド分割位置PeにおけるサイドプロファイルSの曲率半径Reをセクターモールド中央位置PcにおけるサイドプロファイルSの曲率半径Rcよりも小さくすることにより、得られる空気入りタイヤTにおいて、トレッド剛性が低いセクターモールド中央位置Pcでは相対的に大きな曲率半径Rcに基づいてサイド剛性を高くし、トレッド剛性が高いセクターモールド分割位置Peでは相対的に小さな曲率半径Reに基づいてサイド剛性を低くしている。これにより、トレッド剛性の不均一さをサイド剛性の不均一さによって相殺することができるので、タイヤ全体としてのユニフォミティを改善し、走行時の振動を抑制することができる。
曲率半径Reと曲率半径Rcとの比Rc/Reは、1.0<Rc/Re≦2.0の範囲、より好ましくは、1.2≦Rc/Re≦1.5の範囲に設定すると良い。比Rc/Reを上記範囲に設定することにより、ユニフォミティの改善効果を十分に得ることができる。ここで、比Rc/Reが小さ過ぎるとユニフォミティの改善効果が得られず、逆に2.0を超えるとサイド剛性のタイヤ周方向の変動量が過大になるためユニフォミティの改善効果が低下する。
また、上記タイヤ加硫成形用モールドにおいて、サイドプレート1,2により規定されるタイヤ断面幅をセクターモールド分割位置Peとセクターモールド中央位置Pcとで互いに異ならせ、セクターモールド中央位置Pcにおけるタイヤ断面幅SWcをセクターモールド分割位置Peにおけるタイヤ断面幅SWeよりも小さく設定すると良い。これにより、得られる空気入りタイヤTにおいて、トレッド剛性が低いセクターモールド中央位置Pcでは相対的に小さなタイヤ断面幅SWcに基づいてサイド剛性を高くし、トレッド剛性が高いセクターモールド分割位置Peでは相対的に大きなタイヤ断面幅SWeに基づいてサイド剛性を低くし、その結果、ユニフォミティの改善効果を高めることができる。
タイヤ断面幅SWeとタイヤ断面幅SWcとの比SWe/SWcは、1.02≦SWe/SWc≦1.05の範囲に設定すると良い。比SWe/SWcを上記範囲に設定することにより、ユニフォミティの改善効果を十分に得ることができる。ここで、比SWe/SWcが1.02未満であるとユニフォミティの改善効果が低下し、逆に1.05を超えるとサイド剛性のタイヤ周方向の変動量が過大になるためユニフォミティの改善効果が低下する。
更に、上記タイヤ加硫成形用モールドにおいて、サイドプレート1,2により規定されるタイヤ最大幅位置の高さをセクターモールド分割位置Peとセクターモールド中央位置Pcとで互いに異ならせ、セクターモールド中央位置Pcにおけるタイヤ最大幅位置の高さSDHcをセクターモールド分割位置Peにおけるタイヤ最大幅位置の高さSDHeよりも低く設定すると良い。これにより、得られる空気入りタイヤTにおいて、トレッド剛性が低いセクターモールド中央位置Pcでは相対的に低くしたタイヤ最大幅位置の高さSDHcに基づいてサイド剛性を高くし、トレッド剛性が高いセクターモールド分割位置Peでは相対的に高くしたタイヤ最大幅位置の高さSDHeに基づいてサイド剛性を低くし、その結果、ユニフォミティの改善効果を高めることができる。なお、タイヤ最大幅位置の高さSDHe,SDHcはビードヒール位置からタイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向の高さである。
高さSDHeと高さSDHcとの比SDHe/SDHcは、1.02≦SDHe/SDHc≦1.08の範囲に設定すると良い。比SDHe/SDHcを上記範囲に設定することにより、ユニフォミティの改善効果を十分に得ることができる。ここで、比SDHe/SDHcが1.02未満であるとユニフォミティの改善効果が低下し、逆に1.08を超えるとサイド剛性のタイヤ周方向の変動量が過大になるためユニフォミティの改善効果が低下する。
上述した実施形態においては、タイヤ加硫成形用モールドが周上に配置された8個のセクターモールド5を備える場合について説明したが、本発明ではセクターモールド5の配置数は特に限定されるものではない。また、セクターモールド5の配置数は偶数個であっても良く、或いは、奇数個であっても良い。
タイヤサイズP265/70R17 113Tの空気入りタイヤをセクショナルタイプのタイヤ加硫成形用モールドを用いて製造するにあたって、そのタイヤ加硫成形用モールドの構造を種々異ならせた。
実施例1〜4においては、サイドプレートの断面形状をタイヤ周方向に沿って反復的に変化させ、セクターモールド分割位置におけるサイドプロファイルの曲率半径Reとセクターモールド中央位置におけるサイドプロファイルの曲率半径Rcとの比Rc/Re、セクターモールド分割位置におけるタイヤ断面幅SWeとセクターモールド中央位置におけるタイヤ断面幅SWcとの比SWe/SWc、セクターモールド分割位置におけるタイヤ最大幅位置の高さSDHeとセクターモールド中央位置におけるタイヤ最大幅位置の高さSDHcとの比SDHe/SDHcを表1のように設定した。
一方、従来例においては、サイドプレートの断面形状をタイヤ周方向に沿って一定にした。つまり、Rc/Re=1.0、SWe/SWc=1.00、SDHe/SDHc=1.00とした。
上述した従来例及び実施例1〜4のタイヤ加硫成形用モールドを用いて製造された試験タイヤについて、下記の評価方法により、ユニフォミティ及び振動性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
ユニフォミティ:
各試験タイヤをリムサイズ17×8.0Jのアルミホイール(TRA標準リム)に組付け、空気圧を200kPaとして大型RV車に装着し、JIS4233の「自動車用タイヤのユニフォミティ試験方法」に準拠して、ラジアルフォースバリエーション(RFV)の測定を実施した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどユニフォミティが良好であることを意味する。
振動性:
各試験タイヤをリムサイズ17×8.0Jのアルミホイール(TRA標準リム)に組付け、空気圧を200kPaとして大型RV車に装着し、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど走行時の振動が少ないことを意味する。
Figure 2015054408
表1から判るように、実施例1〜4のタイヤは、従来例との対比において、ユニフォミティが良好であり、しかも走行時の振動が少ないものであった。つまり、サイドプレートの断面形状をセクターモールドの位置に応じてタイヤ周方向に沿って反復的に変化させることにより、空気入りタイヤのユニフォミティを改善し、走行時の振動を抑制することができた。
1,2 サイドプレート
3,4 ビードリング
5 セクターモールド
6 ブラダー
Pe セクターモールド分割位置
Pc セクターモールド中央位置
T 空気入りタイヤ

Claims (9)

  1. 空気入りタイヤのサイドウォール部を成形する一対のサイドプレートと、前記空気入りタイヤのビード部を成形する一対のビードリングと、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で前記空気入りタイヤのトレッド部を成形する複数のセクターモールドとを備えたタイヤ加硫成形用モールドにおいて、前記サイドプレートにより規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド分割位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Reを前記セクターモールド中央位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Rcよりも小さくしたことを特徴とするタイヤ加硫成形用モールド。
  2. 前記曲率半径Reと前記曲率半径Rcとの比を1.0<Rc/Re≦2.0の範囲に設定したことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫成形用モールド。
  3. 前記サイドプレートにより規定されるタイヤ断面幅をセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド中央位置における前記タイヤ断面幅SWcを前記セクターモールド分割位置における前記タイヤ断面幅SWeよりも小さくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ加硫成形用モールド。
  4. 前記サイドプレートにより規定されるタイヤ最大幅位置の高さをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド中央位置における前記タイヤ最大幅位置の高さSDHcを前記セクターモールド分割位置における前記タイヤ最大幅位置の高さSDHeよりも低くしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫成形用モールド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ加硫成形用モールドにより製造されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 空気入りタイヤのサイドウォール部を成形する一対のサイドプレートと、前記空気入りタイヤのビード部を成形する一対のビードリングと、タイヤ周方向に分割されていて環状に組み合わされた状態で前記空気入りタイヤのトレッド部を成形する複数のセクターモールドとを備えたタイヤ加硫成形用モールドにおいて、前記サイドプレートにより規定されるタイヤ径方向のサイドプロファイルをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド分割位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Reを前記セクターモールド中央位置における前記サイドプロファイルの曲率半径Rcよりも小さくしたタイヤ加硫成形用モールドを使用し、該タイヤ加硫成形用モールドの内部に未加硫タイヤを挿入し、該タイヤ加硫成形用モールド内で前記未加硫タイヤを加硫することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記曲率半径Reと前記曲率半径Rcとの比を1.0<Rc/Re≦2.0の範囲に設定したことを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  8. 前記サイドプレートにより規定されるタイヤ断面幅をセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド中央位置における前記タイヤ断面幅SWcを前記セクターモールド分割位置における前記タイヤ断面幅SWeよりも小さくしたことを特徴とする請求項6又は7に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  9. 前記サイドプレートにより規定されるタイヤ最大幅位置の高さをセクターモールド分割位置とセクターモールド中央位置とで互いに異ならせ、前記セクターモールド中央位置における前記タイヤ最大幅位置の高さSDHcを前記セクターモールド分割位置における前記タイヤ最大幅位置の高さSDHeよりも低くしたことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109049785A (zh) * 2018-10-17 2018-12-21 永橡胶有限公司 硫化胶囊的均匀性检测设备

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