JP2018114646A - タイヤの成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高品質なタイヤ2の製造のための成形装置32の提供。【解決手段】この成形装置32は、円筒パーツPLを内側から支持するシェーピングドラム34と、気体の充填により膨張する一対のターンアップブラダー36とを備えている。それぞれのターンアップブラダー36は、シェーピングドラム34のサポートシリンダーで支持された状態において半径方向外向きに突出する凸部72を備えている。円筒パーツPLにビード10が嵌め合わされ、このビード10がシェーピングドラム34のホールドリングに保持された状態で、ターンアップブラダー36を膨張させると、凸部72は、円筒パーツPLの外側からビード10の先端PAの部分を押し付ける。【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤの成形装置に関する。
タイヤは、複数の部品からなる。タイヤの代表的な部品として、トレッド、サイドウォール、クリンチ、ビード、カーカスプライ、ベルト及びインナーライナーが挙げられる。タイヤの製造では、これらの部品に関して、例えば、トレッド及びベルトを含むトレッドリング、サイドウォール及びクリンチを含むサイド部材、ビード、カーカスプライ並びにインナーライナーが準備される。成形装置において、トレッドリング、一対のサイド部材、一対のビード、カーカスプライ及びインナーライナーを組み合わせ、ローカバー(未加硫状態のタイヤ)が得られる。ローカバーをモールド内で加圧及び加熱することで、タイヤは得られる。
タイヤの製造では、通常、サイド部材、カーカスプライ及びインナーライナーは、シートとして準備される。成形装置は、シェーピングドラムを備えている。このシェーピングドラムにおいて、シート状の部品を組み合わせ、円筒パーツが準備される。
ビードはリング状である。タイヤの製造では、円筒パーツにビードが嵌め合わされる。円筒パーツのうち、左右のビードの間の部分が拡径させられる。この拡径した部分に、トレッドリングが接合される。これにより、ローカバーの本体が構成される。
成形装置は、前述のシェーピングドラム以外に、一対のターンアップブラダーを備えている。タイヤの製造では、ターンアップブラダーを膨張させて、円筒パーツのうち、ビードと当接している部分から端までの部分、すなわち、ローカバーの側部がこのビードの周りにて折り返される。この側部が前述の本体の側面に接合され、ローカバーが得られる。
高品質なタイヤを効率良くしかも安定に製造するために、ローカバーの成形装置に関しては様々な検討が行われている。この検討の例が、特開2012−152953公報及び特開2014−226809公報に開示されている。
特開2012−152953公報 特開2014−226809公報
タイヤの製造では、ターンアップブラダーによって側部が本体に押し当てられる。これにより、側部と本体との接触が図られている。にも拘わらず、ビードの先端部分においては、ターンアップブラダーによる押し当てが不足しがちにあり、空気溜まりが形成されることがある。タイヤの品質のさらなる向上の観点から、この部分における空気溜まりの形成を防止できる技術の確立が求められている。
本発明の目的は、高品質なタイヤの製造のための成形装置の提供にある。
本発明に係るタイヤの成形装置は、円筒パーツを内側から支持するシェーピングドラムと、気体の充填により膨張する一対のターンアップブラダーとを備えている。上記シェーピングドラムは一対のワークドラムを備えており、これらのワークドラムは軸方向に離間して配置されている。それぞれのワークドラムは、ビードを保持するホールドリングと、上記ターンアップブラダーの端部を固定するグリッププレートと、このグリッププレートから軸方向外向きに延在し、膨張前のターンアップブラダーを支持するサポートシリンダーとを備えている。上記ターンアップブラダーは、上記サポートシリンダーで支持された状態において半径方向外向きに突出する凸部を備えている。上記円筒パーツに上記ビードが嵌め合わされ、このビードが上記ホールドリングによって保持された状態で、上記ターンアップブラダーを膨張させると、上記凸部は、上記円筒パーツの外側から上記ビードの先端部分を押し付ける。
好ましくは、このタイヤの成形装置では、上記凸部が上記ビードの先端部分を押し付けた状態において、この凸部の頂点は半径方向において上記ビードの先端よりも内側に位置している。
好ましくは、このタイヤの成形装置では、上記凸部の底面の長さに対するこの凸部の高さの比は、0.05以上0.35以下である。
好ましくは、このタイヤの成形装置では、上記凸部の頂点を含む断面において、この凸部の輪郭は円弧で表されている。
好ましくは、このタイヤの成形装置では、上記凸部の高さは3mm以上10mm以下である。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(1)ローカバーを準備する工程
及び
(2)このローカバーを加圧及び加熱する工程
を含んでいる。この製造方法では、上記ローカバーを準備する工程において、円筒パーツ及び一対のビードは成形装置を用いて組み合わされる。上記成形装置は、上記円筒パーツを内側から支持するシェーピングドラムと、気体の充填により膨張する一対のターンアップブラダーとを備えている。上記シェーピングドラムは一対のワークドラムを備えており、これらのワークドラムは軸方向に離間して配置されている。それぞれのワークドラムは、上記ビードを保持するホールドリングと、上記ターンアップブラダーの端部を固定するグリッププレートと、このグリッププレートから軸方向外向きに延在し、膨張前のターンアップブラダーを支持するサポートシリンダーとを備えている。上記ターンアップブラダーは、上記サポートシリンダーで支持された状態において半径方向外向きに突出する凸部を備えている。上記円筒パーツに上記ビードが嵌め合わされ、このビードが上記ホールドリングによって保持された状態で、上記ターンアップブラダーを膨張させると、上記凸部は、上記円筒パーツの外側から上記ビードの先端部分を押し付ける。
本発明に係るタイヤの成形装置では、ターンアップブラダーによって円筒パーツの一部がビードの周りにて折り返される。このターンアップブラダーによって、この円筒パーツの一部がその他の部分に押し当てられる。特に、このターンアップブラダーの凸部が、ビードの先端部分において、このターンアップブラダーによって折り返された円筒パーツの一部をその他の部分に十分に押し当てる。これにより、このビードの先端部分に巻き込まれている空気の排出が促される。この成形装置によって得られるローカバーでは、従来の成形装置において、特に、空気溜まりが発生しやすい箇所であった、ビードの先端部分に、空気溜まりは形成されにくい。言い換えれば、この成形装置では、ビードの先端部分における、空気溜まりの形成が防止される。この成形装置によれば、タイヤの品質のさらなる向上が達成される。本発明によれば、高品質なタイヤの製造のための成形装置が得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る成形装置を用いて製造されたタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの製造のための成形装置の一部が模式的に示された断面図である。 図3は、図1の成形装置のターンアップブラダーによる作用を説明するための断面図である。 図4は、ターンアップブラダーの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、本発明の成形装置で製造された空気入りタイヤ2の一例が示されている。この図1には、このタイヤ2の断面の一部が示されている。この図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、トラック、バス等に装着される。このタイヤ2は、重荷重用である。このタイヤ2は、複数の部品を組み合わせて構成されている。この図1には、これらの部品のうち、トレッド4、一対のサイドウォール6、クリンチ8、ビード10、カーカス12、ベルト14及びインナーライナー16が示されている。言い換えれば、このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、ベルト14及びインナーライナー16を備えている。
トレッド4は、路面と接地するトレッド面18を形成する。それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。それぞれのビード10は、クリンチ8の軸方向内側に位置している。ビード10は、コア20と、このコア20から半径方向外向きに延びるエイペックス22とを備えている。カーカス12は、カーカスプライ24を備えている。カーカスプライ24は、両側のビード10の間に架け渡されており、トレッド4、サイドウォール6及びクリンチ8の内側に沿っている。カーカスプライ24は、それぞれのコア20の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。ベルト14は、トレッド4の半径方向内側において、カーカス12と積層されている。ベルト14は、複数のベルトプライ26を備えている。インナーライナー16は、カーカス12の内側に位置している。インナーライナー16は、一方のビード10と他方のビード10との間を架け渡している。
このタイヤ2では、トレッド4、サイドウォール6、クリンチ8、インナーライナー16及びビード10のエイペックス22は架橋ゴムからなる。ビード10のコア20は、リング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。図示されていないが、カーカスプライ24及びベルトプライ26は、並列された多数のコートとトッピングゴムとからなる。カーカスプライ24及びベルトプライ26のそれぞれにおいて、コードはトッピングゴムで覆われている。
本発明において、トレッド4、サイドウォール6等の部品の仕様に特に制限はない。タイヤ2において一般的に用いられている部品が、この図1に示されたタイヤ2に用いられている。このため、本明細書においては、これらの部品に関する詳細な説明は省略する。
このタイヤ2の製造では、複数の部品がアッセンブリーされ、ローカバー(未加硫状態のタイヤ2)が準備される。図示されていないが、ローカバーはモールドに投入される。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、図1に示されたタイヤ2が得られる。このタイヤ2の製造方法は、
(1)ローカバーを準備する工程
及び
(2)ローカバーを加圧及び加熱する工程
を含んでいる。
このタイヤ2の製造では、複数の部品をアッセンブリーしローカバーRを得るために、図2に示された成形装置32が用いられる。図2において、二点鎖線Rはローカバーを表している。この図2において、左右方向はローカバーR(又はタイヤ2)の軸方向に相当する。上下方向は、ローカバーR(又はタイヤ2)の半径方向に相当する。本明細書において、「軸方向」はこの紙面の左右方向に対応する方向を意味し、「半径方向」はこの紙面の左右方向に対応する方向を意味する。なお、この図2において、成形装置32及びローカバーRが2つに分割して示されているのは紙面の都合による。
成形装置32は、シェーピングドラム34と一対のターンアップブラダー36とを備えている。シェーピングドラム34は、支持軸38と、一対のワークドラム40とを備えている。それぞれのワークドラム40は、支持軸38の長さ方向、すなわち軸方向に離間して配置されている。ワークドラム40には、支持軸38が通されている。この成形装置32は、図示されない手段により、支持軸38の軸心を中心にこの支持軸38が回転するように構成されている。さらにこの成形装置32は、この支持軸38の回転により、左右のワークドラム40が近づいたり離れたりするように構成されている。
図2に示されているように、左右のワークドラム40のそれぞれにはターンアップブラダー36が取り付けられている。ターンアップブラダー36は、架橋ゴムからなる。ターンアップブラダー36の内部に気体を充填すると、このターンアップブラダー36は膨張する。つまり、気体の充填により、ターンアップブラダー36は膨張する。このターンアップブラダー36の内部にある気体を排出すると、このターンアップブラダー36は収縮する。つまり、このターンアップブラダー36は、気体の排出により収縮する。この収縮により、図2に示されているようにこのターンアップブラダー36は折り畳まれる。この状態において、ターンアップブラダー36はチューブ状を呈している。この成形装置32では、ターンアップブラダー36の材質に特に制限はない。この成形装置32のターンアップブラダー36は、タイヤ2の製造で一般的に用いられているブラダーの材質と同等の材質で構成されている。
ターンアップブラダー36の内部に充填される気体としては、圧縮空気が挙げられる。この成形装置32では、圧縮空気の圧力は0.3MPaから1.0MPaの範囲で設定される。
ワークドラム40は、胴部42と、ホールドリング44と、グリッププレート46と、サポートシリンダー48と、ガイドプレート50とを備えている。
胴部42は、円筒状を呈している。この胴部42に、支持軸38が通されている。支持軸38には、雄ねじが設けられており、胴部42には雌ねじが設けられている。この成形装置32では、支持軸38が胴部42にねじ込まれているので、支持軸38が回転すると、この支持軸38に沿って胴部42が移動する。
ホールドリング44は、リング状である。このホールドリング44に、胴部42が通されている。ホールドリング44は、ピストンリング52と、ロックセグメント54とを備えている。
ピストンリング52は、半径方向において、ロックセグメント54よりも内側に位置している。ピストンリング52は、軸方向外向きに先細りな形状を呈している。言い換えれば、このピストンリング52はテーパー面56を備えている。
ロックセグメント54は、半径方向において、ピストンリング52の外側に位置している。図2に示されているように、このロックセグメント54の周面には、弾性リング58が設けられている。ロックセグメント54は、ピストンリング52のテーパー面56と接触している。ピストンリング52を軸方向外向きにスライドさせると、このロックセグメント54は軸方向外向きに移動する。これにより、ホールドリング44は拡径する。ピストンリング52を軸方向内向きにスライドさせると、このロックセグメント54は軸方向内向きに移動する。これにより、ホールドリング44は縮径する。
グリッププレート46は、ホールドリング44の軸方向外側に位置している。このグリッププレート46は、ディスク状を呈している。このグリッププレート46に、胴部42が通されている。このグリッププレート46は、胴部42に固定されている。図2に示されているように、このグリッププレート46の周縁部に、ターンアップブラダー36の端部が固定されている。詳述しないが、タイヤ2の製造装置において一般的に採用される、ブラダーの固定手段が、この端部の固定にも用いられる。
サポートシリンダー48は、グリッププレート46の軸方向外側に位置している。サポートシリンダー48は、筒状を呈している。サポートシリンダー48は、グリッププレート46の周縁部から軸方向外向きに延在している。この成形装置32では、このサポートシリンダー48が、膨張前の折り畳まれたターンアップブラダー36を支持する。この成形装置32では、サポートシリンダー48はグリッププレート46と一体である。
ガイドプレート50は、グリッププレート46及びホールドリング44よりも軸方向内側に位置している。ガイドプレート50は、略ディスク状を呈している。このガイドプレート50に、胴部42が通されている。このガイドプレート50は、胴部42に固定されている。ホールドリング44は、ガイドプレート50とグリッププレート46との間に位置している。ホールドリング44は、ガイドプレート50とグリッププレート46とに挟まれている。このホールドリング44は、このガイドプレート50とグリッププレート46とによって胴部42に固定されている。
このタイヤ2の製造では、以上説明した成形装置32においてローカバーRが組み立てられる。この組み立ての前に、このローカバーRのための部品として、円筒状のベルト14にトレッド4が積層されたトレッドリング、サイドウォール6とクリンチ8とが一体となったシート状の成形物(以下、サイド部材)、リング状のビード10、シート状のカーカスプライ24及びシート状のインナーライナー16が準備される。
このタイヤ2の製造におけるローカバーRの組み立てでは、成形装置32において、円筒パーツ(図2の実線PL)が形成される。この円筒パーツPLをなす主な部品は、一対のサイド部材、インナーライナー16及びカーカスプライ24である。図示されていないが、この円筒パーツPLの形成では、シェーピングドラム34において、一対のサイド部材をそれぞれ軸方向に離間して配置し、これらを巻回すことで筒状のサイド部材が得られる。シート状のインナーライナー16を巻回すことで、筒状のインナーライナー16が得られる。このインナーライナー16は、左右のサイド部材を架け渡すように配置される。カーカスプライ24をインナーライナー16上に巻回すことで、インナーライナー16に積層された筒状のカーカスプライ24が得られる。これにより、円筒パーツPLが得られる。
この成形装置32では、シェーピングドラム34は円筒パーツPLを内側から支持している。図示されていないが、円筒パーツPLのうち、左右のホールドリング44の間の部分は、主に、インナーライナー16とこのインナーライナー16に積層されたカーカスプライ24とで構成されている。この円筒パーツPLのうち、ホールドリング44から軸方向外側の部分は主にサイド部材で構成されている。サイド部材は、折り畳まれたターンアップブラダー36上に巻かれている。
円筒パーツPLの形成が完了すると、この円筒パーツPLに一対のビード10が嵌め合わされる。それぞれのビード10は、図示されない搬送手段によって、円筒パーツPLの端60から軸方向内向きに移動させられる。ビード10がホールドリング44、特に、弾性リング58の直上に到達すると、ピストンリング52が軸方向外向きに動かされ、ホールドリング44が拡径される。これにより、ビード10が円筒パーツPLを介してホールドリング44に保持される。ビード10が保持されると、図示されない拡径手段によって、円筒パーツPLのうち、左右のビード10の間の部分が拡径させられ、この部分にトレッドリング62が接合される。これにより、ローカバーRの本体64が構成される。
このタイヤ2の製造では、ターンアップブラダー36に気体が充填される。この充填により、ターンアップブラダー36は膨張する。この成形装置32では、円筒パーツPLのうち、ビード10が当接している部分からこの円筒パーツPLの端60までの部分は、膨張したターンアップブラダー36によって折り返される。言い換えれば、この成形装置32では、ターンアップブラダー36によって円筒パーツPLの一部がビード10の周りにて折り返される。
図3には、ターンアップブラダー36によって、円筒パーツPLの一部がビード10の周りにて折り返されている様子が模式的に表されている。この図3に示されているように、円筒パーツPLのうち、ターンアップブラダー36によって折り返された部分、すなわち、ローカバーRの側部66は、このターンアップブラダー36によって、このローカバーRの本体64の側面68に押し当てられる。言い換えれば、このターンアップブラダー36によって、円筒パーツPLの一部がその他の部分に押し当てられる。これにより、側部66が本体64に接触させられる。
この成形装置32は、押圧プレート70をさらに備えている。この成形装置32では、図3に示されているように、ターンアップブラダー36を膨張させると、図示されない手段によって、この押圧プレート70が軸方向外側から搬送される。この押圧プレート70は、膨張したターンアップブラダー36の軸方向外側からこのターンアップブラダー36を押し付ける。これにより、側部66と本体64との接触が図られる。
この成形装置32では、ターンアップブラダー36は凸部72を備えている。図2に示されているように、この凸部72は、ターンアップブラダー36がサポートシリンダー48で支持された状態、言い換えれば、ターンアップブラダー36が折り畳まれた状態において、半径方向外向きに突出している。言い換えれば、このターンアップブラダー36は、サポートシリンダー48で支持された状態において半径方向外向きに突出する凸部72を備えている。
この成形装置32では、円筒パーツPLにビード10が嵌め合わされ、このビード10がホールドリング44によって保持された状態で、ターンアップブラダー36を膨張させると、このターンアップブラダー36の凸部72が、円筒パーツPLの外側からビード10の先端部分を押し付ける。この成形装置32では、特に、このターンアップブラダー36の凸部72が、ビード10の先端部分において、ターンアップブラダー36によって折り返された円筒パーツPLの一部を、その他の部分に十分に押し当てる。これにより、このビード10の先端部分に巻き込まれている空気の排出が促される。この成形装置32によって得られるローカバーRでは、従来の成形装置において、特に、空気溜まりが発生しやすい箇所であった、ビード10の先端部分に、空気溜まりは形成されにくい。言い換えれば、この成形装置32では、ビード10の先端部分における、空気溜まりの形成が防止される。この成形装置32によれば、タイヤ2の品質のさらなる向上が達成される。本発明によれば、高品質なタイヤ2の製造のための成形装置32が得られる。
図3において、符号PAはビード10のエイペックス22の先端である。符号PBは、ターンアップブラダー36の凸部72の頂である。両矢印DABは、この先端PAから頂PBまでの半径方向距離である。
このタイヤ2の製造では、ターンアップブラダー36によって側部66が折り返されるとき、この側部66はその半径方向内側部分から本体64と接触していく。図3に示されているように、この成形装置32では、凸部72が側部66の外側からこのエイペックス22の先端PAの部分を押し付けた状態において、凸部72の頂点PBは、半径方向において、このエイペックス22の先端PAよりも内側に位置している。このため、この凸部72の接触によって、この先端PAの部分にある空気は半径方向外側へ押し出されていく。この凸部72は、この先端PAの部分に巻き込まれている空気の排出を効果的に促す。この成形装置32では、ビード10の先端PAの部分における、空気溜まりの形成が防止される。この成形装置32によれば、タイヤ2の品質のさらなる向上が達成される。この観点から、この成形装置32では、凸部72が側部66の外側からこのエイペックス22の先端PAの部分を押し付けた状態において、凸部72の頂点PBは、半径方向において、このエイペックス22の先端PAよりも内側に位置しているのが好ましい。具体的には、先端PAから頂PBまでの半径方向距離DABは1mm以上が好ましい。凸部72による空気溜まり形成防止効果が適切に維持されるとの観点から、この距離DABは5mm以下が好ましい。
前述したように、図2に示されたターンアップブラダー36は、折り畳まれた状態でサポートシリンダー48に支持されている。この成形装置32では、ターンアップブラダー36がサポートシリンダー48で支持された状態において、このターンアップブラダー36の凸部72は、周方向に途切れることなく延在している。この凸部72は、ビード10の先端PAの部分に巻き込まれている空気の排出を効果的に促す。この観点から、この成形装置32では、ターンアップブラダー36がサポートシリンダー48で支持された状態において、このターンアップブラダー36の凸部72は、周方向に途切れることなく延在しているのが好ましい。この成形装置32では、ターンアップブラダー36の膨張が考慮され、凸部72が複数のブロックで構成され、これらのブロックが、ターンアップブラダー36がサポートシリンダー48で支持された状態において、周方向に等間隔で配置されてもよい。この場合、効果的な空気の排出と、ターンアップブラダー36の適度な膨張との観点から、ブロックの間隔は1mm以上20mm以下で設定されるのが好ましい。
図1に示されているように、サイドウォール6の半径方向外端部分はトレッド4の軸方向外側に位置している。このタイヤ2は、SOT(Sidewall on Tread)構造を有している。この図1において、符号PSはサイドウォール6の半径方向外側端である。この外側端PSは、トレッド面18の端(図1において、符号PTで示される位置)の近くに位置している。この外側端PSは、円筒パーツPLの端60に対応している。このタイヤ2の製造では、本体64と側部66との接合部分の長さはかなり長い。長い接合部分は空気の排出に不利に作用する。しかし前述したように、この成形装置32では、ターンアップブラダー36の凸部72が、ビード10の先端PAの部分に巻き込まれている空気の排出に、効果的に寄与する。このため、この成形装置32では、ローカバーRの成形において、本体64と側部66との接合部分の長さが長いにもかかわらず、空気が十分に排出される。凸部72による顕著な効果の発揮の観点から、この成形装置32では、SOT構造を有するタイヤ2のためのローカバーRが準備されるのが好ましい。特に、この成形装置32では、SOT構造を有する重荷重用又は小型用タイヤ2のためのローカバーRが準備されるのが好ましい。
図4には、図1に示されたターンアップブラダー36の一部が示されている。この図4には、ターンアップブラダー36の凸部72の断面が示されている。この凸部72の断面には、この凸部72の頂点PBが含まれている。この図4において、左右方向はローカバーRの軸方向に相当し、上下方向はこのローカバーRの半径方向に相当する。
この図4において、両矢印Hは凸部72の裾(又は底面)からこの凸部72の頂点PBまでの半径方向距離を表している。この距離Hは、この凸部72の高さである。両矢印Lは、凸部72の底面の軸方向長さである。この凸部72の輪郭が円弧で表される場合には、この長さLはこの円弧の弦の長さにより表される。
この成形装置32では、凸部72の底面の長さLに対するこの凸部72の高さHの比は、0.05以上が好ましく、0.35以下が好ましい。この比が0.05以上に設定されることにより、凸部72が空気の排出に効果的に寄与する。この成形装置32では、空気が十分に排出されたローカバーRが得られる。この比が0.35以下に設定されることにより、この凸部72によるローカバーRの押し込みが適切に抑えられる。この成形装置32では、全体として適正な厚みを有するローカバーRが得られる。
この成形装置32では、凸部72の高さHは3mm以上が好ましく、10mm以下が好ましい。この高さHが3mm以上に設定されることにより、凸部72が空気の排出に効果的に寄与する。この成形装置32では、空気が十分に排出されたローカバーRが得られる。この高さHが10mm以下に設定されることにより、この凸部72によるローカバーRの押し込みが適切に抑えられる。この成形装置32では、全体として適正な厚みを有するローカバーRが得られる。
この成形装置32では、凸部72の輪郭は円弧で表されている。この凸部72は、ローカバーRの厚さを適正に保ちつつ、ビード10の先端PAの部分における空気を効果的に排出する。この成形装置32によれば、タイヤ2の品質のさらなる向上が達成される。この観点から、この成形装置32では、凸部72の頂点を含む、この凸部72の断面において、この凸部72の輪郭は円弧で表されるのが好ましい。図4において、矢印Rは凸部72の輪郭を表す円弧の半径である。高品質なタイヤ2の製造の観点から、この半径Rは10mm以上が好ましく、120mm以下が好ましい。
以上説明された、ローカバーの成形において、ビードの先端部分における空気溜まりの発生を防止するための技術は、種々のタイヤの製造にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・インナーライナー
32・・・成形装置
34・・・シェーピングドラム
36・・・ターンアップブラダー
38・・・支持軸
40・・・ワークドラム
44・・・ホールドリング
46・・・グリッププレート
48・・・サポートシリンダー
52・・・ピストンリング
54・・・ロックセグメント
60・・・円筒パーツPLの端
64・・・ローカバーRの本体
66・・・ローカバーRの側部
68・・・本体64の側面
72・・・凸部

Claims (6)

  1. 円筒パーツを内側から支持するシェーピングドラムと、気体の充填により膨張する一対のターンアップブラダーとを備えており、
    上記シェーピングドラムが一対のワークドラムを備えており、これらのワークドラムが軸方向に離間して配置されており、
    それぞれのワークドラムが、ビードを保持するホールドリングと、上記ターンアップブラダーの端部を固定するグリッププレートと、このグリッププレートから軸方向外向きに延在し、膨張前のターンアップブラダーを支持するサポートシリンダーとを備えており、
    上記ターンアップブラダーが、上記サポートシリンダーで支持された状態において半径方向外向きに突出する凸部を備えており、
    上記円筒パーツに上記ビードが嵌め合わされ、このビードが上記ホールドリングによって保持された状態で、上記ターンアップブラダーを膨張させると、
    上記凸部が、上記円筒パーツの外側から上記ビードの先端部分を押し付ける、タイヤの成形装置。
  2. 上記凸部が上記ビードの先端部分を押し付けた状態において、この凸部の頂点が半径方向において上記ビードの先端よりも内側に位置している、請求項1に記載のタイヤの成形装置。
  3. 上記凸部の底面の長さに対するこの凸部の高さの比が、0.05以上0.35以下である、請求項1又は2に記載のタイヤの成形装置。
  4. 上記凸部の頂点を含む断面において、この凸部の輪郭が円弧で表されている、請求項1から3のいずれかに記載のタイヤの成形装置。
  5. 上記凸部の高さが3mm以上10mm以下である、請求項1から4のいずれかに記載のタイヤの成形装置。
  6. ローカバーを準備する工程と
    このローカバーを加圧及び加熱する工程と
    を含んでおり、
    上記ローカバーを準備する工程において、円筒パーツ及び一対のビードが成形装置を用いて組み合わされており、
    上記成形装置が、上記円筒パーツを内側から支持するシェーピングドラムと、気体の充填により膨張する一対のターンアップブラダーとを備えており、
    上記シェーピングドラムが一対のワークドラムを備えており、これらのワークドラムが軸方向に離間して配置されており、
    それぞれのワークドラムが、上記ビードを保持するホールドリングと、上記ターンアップブラダーの端部を固定するグリッププレートと、このグリッププレートから軸方向外向きに延在し、膨張前のターンアップブラダーを支持するサポートシリンダーとを備えており、
    上記ターンアップブラダーが、上記サポートシリンダーで支持された状態において半径方向外向きに突出する凸部を備えており、
    上記円筒パーツに上記ビードが嵌め合わされ、このビードが上記ホールドリングによって保持された状態で、上記ターンアップブラダーを膨張させると、
    上記凸部が、上記円筒パーツの外側から上記ビードの先端部分を押し付ける、タイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102258523B1 (ko) * 2020-05-20 2021-06-02 주식회사 동방엔지니어링 성형드럼용 비드락 전후진 구동장치

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