JP6953983B2 - タイヤの製造方法 - Google Patents

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本発明は、タイヤの製造方法に関する。詳細には、本発明は、ローカバー(生タイヤ)の予備成形方法に関する。
タイヤの製造方法は、ローカバー(生タイヤ)が形成される予備成形工程と、このローカバーが加硫されてローカバーからタイヤが得られる加硫工程とを備える。特開2010−12670号公報では、ローカバーが形成される予備成形方法が開示されている。この方法では、カーカスシートを含む筒体を拡径して、ビードリングが圧着されている。この方法では、一対のビードリング間においてカーカスシートの幅が均一化されている。これにより、カーカスのコードパスの均一化が図られ、タイヤのユニフォミティの向上が図られている。
特開2005−74778号公報にも、予備成形方法が開示されている。この方法では、カーカスシートを含む第一成形体とトレッドシートを含む第二成形体とが準備されている。この第一成形体が予熱されている。この予熱によって、第一成形体の膨張の均一化が図られている。この第一成形体を膨張させて第二成形体に圧着することで、この方法は、ローカバーの成形精度を向上させている。この成形精度を向上させることで、タイヤのユニフォミティの向上が図られている。
特開2010−12670号公報 特開2005−74778号公報
第一成形体は、カーカスシート及びビードリングの他、複数のゴム材料が積層されて形成される。このため、第一成形体は、その全長及び全周に亘って均一に変形するものではない。この第一成形体を均一に膨張させることは容易でない。特開2010−12670号公報の方法では、第一成形体の不均一な膨張を改善し得ない。一方、特開2005−74778号公報の方法では、予熱によって、第一成形体の膨張の均一性が高められている。しかし、タイヤのユニフォミティの向上の観点から、更に第一成形体の膨張の均一性を高めることが望まれている。
本発明の目的は、ユニフォミティを向上させるタイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
それぞれがビードを形成する一対のビードリングとカーカスを形成するカーカスシートとを含む第一成形体を、円筒形状に形成する第一成形工程と、
上記第一成形体を膨張させる予備膨張工程と、
上記予備膨張工程で膨張させられた上記第一成形体を収縮させる予備収縮工程と、
トレッドを形成するトレッドシートを含む第二成形体を、上記予備膨張工程及び上記予備収縮工程を経た上記第一成形体の半径方向外側に保持し、上記第一成形体を膨張させ、上記第一成形体と上記第二成形体とを合体する合体工程と
を備える。
好ましくは、上記予備膨張工程において、上記一対のビードリングの間隔を狭めながら上記第一成形体を膨張させる。上記予備収縮工程において、上記一対のビードリングの間隔を広げながら上記第一成形体を収縮させる。
好ましくは、上記予備膨張工程から上記合体工程まで、それぞれのビードリングと上記カーカスシートとの位置関係が一定に保持されている。
好ましくは、上記第一成形体は、荷重支持層を形成する荷重支持シートを含む。
上記予備膨張工程において、上記第一成形体に流体を充填する。上記流体を充填する充填時間は、好ましくは1秒以上9秒以下である。
上記予備膨張工程において、上記第一成形体に流体を充填する。上記予備収縮工程において、上記流体を排出する排出時間は、好ましくは1秒以上9秒以下である。
上記予備膨張工程において、上記一対のビードリングの間隔を狭めながら上記第一成形体を膨張させるときの、上記一対のビードリングの間隔の変化量は、好ましくは30mm以上90mm以下である。
本発明に係るタイヤの成形装置は、円筒形状の第一成形体を保持する一対のドラム体と、上記第一成形体を膨張収縮させる膨張収縮装置と、第二成形体を保持するベルトトランスファーと、制御装置とを備えている。
上記制御装置は、
上記第一成形体と上記第二成形体と合体させる前に、上記膨張収縮装置を制御して、上記第一成形体を膨張させ、膨張後の上記第一成形体を収縮させる機能と、
上記流体充填排出装置及び上記ベルトトランスファーを制御して、膨張及び収縮をさせた後の上記第一成形体を膨張させ、上記第一成形体をその半径方向外側に保持された上記第二成形体に合体させる機能と
を備えている。
本発明に係るタイヤの製造方法は、予備膨張工程及び予備収縮工程を備えている。この予備膨張工程及び予備収縮工程を経た第一成形体は、伸縮させられている。この第一成形体は、合体工程に先立って伸縮させられることで、合体工程において従来に比べて均一に膨張し易い。この第一成形体を第二成形体に合体させることで、ローカバーの成形精度を向上させうる。これにより、タイヤのユニフォミティを向上させうる。
図1は、本発明に係るタイヤの製造方法で製造される空気入りタイヤの一例の断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るタイヤの製造方法に用いられる成形装置が示された概念図である。 図3は、図2の成形装置の部分拡大図である。 図4は、図2の成形装置によるタイヤの製造方法の説明図である。 図5は、図2の成形装置によるタイヤの製造方法の他の説明図である。 図6は、図2の成形装置によるタイヤの製造方法の更に他の説明図である。 図7は、図2の成形装置によるタイヤの製造方法の更に他の説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1の空気入りタイヤ2は、本発明に係る製造方法で製造されるタイヤの一例である。図1の一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。直線BLは、ビードベースラインを示す。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面CLに対して対称である。このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、一対の支持層14、ベルト16、バンド18、インナーライナー20及び一対のチェーファー22を備えている。
トレッド4は、路面と接地するトレッド面4aを形成する。それぞれのサイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。このサイドウォール6は、カーカス12の外傷を防止する。ビード10は、コアと、コアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。コアは、リング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。エイペックスは、半径方向外向きに先細りである。このエイペックスは、高硬度な架橋ゴムからなる。カーカス12は、カーカスプライからなる。カーカスプライは、両側のビード10の間に架け渡されている。カーカス12は、タイヤ2の骨格を構成する。ベルト16及びバンド18は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト16及びバンド18は、カーカス12を補強する。インナーライナー20は、カーカス12の内側に位置している。インナーライナー20は、タイヤ2の内圧を保持する。
それぞれの支持層14は、サイドウォール6の軸方向内側に位置している。この支持層14は、半径方向においてトレッド4とビード10との間に位置している。支持層14は、高硬度な架橋ゴムからなる。このタイヤ2がパンクしたとき、この支持層14が荷重を支える。この支持層14を備えることで、タイヤ2は、パンク状態でも、ある程度の距離を走行しうる。このタイヤ2は、ランフラットタイヤと称される。ここでは、このタイヤ2を例に、本発明に係るタイヤの製造方法が説明される。
図2には、本発明に係る製造方法に用いられる成形装置24が示されている。この成形装置24は、第一成形装置26と、第二成形装置28と、ベルトトランスファー30とを備えている。図示されないが、この成形装置24は、更に、膨張収縮装置としての流体充填排出装置と、制御装置とを備えている。
第一成形装置26は、架台32及びシェーピングフォーマ34を備えている。シェーピングフォーマ34は、架台32に支持されている。シェーピングフォーマ34は、回転筒体36と一対のドラム体38とを備えている。この回転筒体36は、その軸線Lfを回転軸にして回転可能にされている。それぞれのドラム体38は、回転筒体36に支持されている。図2の一点鎖線Ldは、軸方向において一対のドラム体38から等距離にある中心線を表している。一対のドラム体38は、回転筒体36に対して軸方向に移動可能にされている。一対のドラム体38は、中心線Ldの位置を一定にして、軸方向の間隔を変更可能にされている。
第二成形装置28は、架台40及びベルトドラム42を備えている。ベルトドラム42は、架台40に支持されている。ベルトドラム42の形状は円筒形状である。ベルトドラム42は、その軸線Lbを回転軸にして回転可能にされている。このベルトドラム42の外周面は、その半径方向に拡径及び縮径を可能にされている。
ベルトトランスファー30は、レール44、移動台46、環状フレーム48及び複数の保持具50を備えている。移動台46は、このレール44に沿って移動可能にされている。移動台46は、第一成形装置26と第二成形装置28との間を移動可能にされている。環状フレーム48は、移動台46に載置され固定されている。環状フレーム48には、環状フレーム48を貫通する開口48aが形成されている。この開口48aの軸方向に垂直な断面形状は、円形である。この開口48aの軸線Ltと、シェーピングフォーマ34の軸線Lfと、ベルトドラム42の軸線Lbとは、同一直線線上に位置している。この開口48aの内周面に複数の保持具50が配置されている。複数の保持具50は、開口48aの内周面に、周方向に沿って等間隔に配置されている。複数の保持具50は、一体として、軸線Ltを回転軸に回転可能にされている。
保持具50は、保持具本体50a及びクランプ50bを備えている。クランプ50bは、保持具本体50aに対して、開口48aの半径方向に移動しうる。複数のクランプ50bは、同圧力で、同ストロークで、移動しうる。これにより、複数のクランプ50bの当接面50cは、軸線Ltに垂直な断面において、軸線Ltを中心とする同一円に接する様に位置している。複数のクランプ50bは、それぞれの当接面50cが同じ円に接する位置関係を維持しつつ、開口48aの半径方向に拡縮可能にされている。
図3に示される様に、それぞれのドラム体38は、ドラム本体52、ビードロックリング54、ピストン56及びターンアップブラダー58を備えている。ドラム本体52には、流体として圧縮空気が流れる流路60及び流路62が形成されている。この流路60は、ターンアップブラダー58に接続されている。この流路62は、ドラム本体52の軸方向内側端面52aに開口している。
流体充填排出装置は、圧縮流体供給源としての圧縮空気供給源と、この圧縮空気供給源と流路62と接続する充填配管と、この充填配管を開閉する開閉弁と、流路62を大気開放する排出配管と、この排出配管を開閉する開閉弁とを備えている。流体充填排出装置は、更に、この圧縮空気供給源と流路60と接続する充填配管と、この充填配管を開閉する開閉弁と、流路60を大気開放する排出配管と、この排出配管を開閉する開閉弁とを備えている。
制御装置は、ベルトトランスファー30の位置を制御する機能と、保持具50による保持と保持の解除とを制御する機能とを備えている。制御装置は、一対のドラム体38の軸方向位置を制御する機能を備えている。制御装置は、流体充填装置の開閉弁の開閉を制御する機能を備えている。
図4には、第一成形装置26の使用状態が示されている。図4では、第一成形体64が、一対のドラム体38の半径方向外側に位置している。この一対のドラム38は、軸方向に離れた原位置にある。この原位置では、それぞれのビードロックリング54は、ビードリング72の半径方向内側に配置されている。図4の両矢印w1は、原位置における一対のドラム38の間隔を表している。この間隔w1は、一方のドラム本体52の軸方向内側端面52aから他方のドラム本体52の軸方向内側端面52aまでの、軸方向の直線距離として求められる。
この第一成形体64は、インナーライナーシート66、一対の支持層シート68、カーカスシート70及び一対のビードリング72を備えている。インナーライナーシート66は、インナーライナー20を形成する材料である。一対の支持層シート68は、支持層14を形成する材料である。カーカスシート70は、カーカス12を形成する材料である。一対のビードリング72は、一対のビード10を形成する材料である。図示されないが、第一成形体64は、更に、サイドウォール6を形成するサイドウォールシート、クリンチ8を形成するクリンチシート、チェーファー22を形成するチェーファーシート等の材料を含んでいてもよい。
図5には、第一成形装置26の他の使用状態が示されている。図5では、一対のドラム体38は、軸方向において、原位置から互いに近付いている。一対のドラム体38は、接近位置にある。ビードロックリング54は、ビードリング72の内周面に、カーカスシート70の外周面を押し付けている。一対のドラム体38の間には、流体としての圧縮空気が充填されている。第一成形体64は、一対のビードリング72の間で、拡径されている。第一成形体64は、一対のビードリング72の間で、膨張させられている。図5の両矢印w2は、接近位置における一対のドラム38の間隔を表している。この間隔w2は、一方のドラム本体52の軸方向内側端面52aから他方のドラム本体52の軸方向内側端面52aまでの、軸方向の直線距離として求められる。
図6には、第一成形装置26の更に他の使用状態が示されている。図6では、一対のドラム体38が軸方向において、原位置にある。ビードロックリング54は、ビードリング72の内周面にカーカスシート70の外周面を押し付けている。一対のドラム体38の空間は、流路62(図3参照)の排出配管によって、大気に連通している。第一成形体64は、一対のビードリング72の間で縮径されている。第一成形体64の、一対のビードリング72の間の部分は、収縮している。
図7には、第一成形装置26の更に他の使用状態が示されている。図7では、一対のドラム体38が軸方向において、接近位置にある。ビードロックリング54は、ビードリング72の内周面にカーカスシート70の外周面を押し付けている。一対のドラム体38の間には、圧縮空気が充填されている。第一成形体64は、一対のビードリング72の間で、トロイド形状に拡径されている。第一成形体64の、一対のビードリング72の間の部分は、膨張させられている。第一成形体64の半径方向外側には、第二成形体74が配置されている。図示されないが、この第二成形体74は、ベルトトランスファー30の保持具50(図2参照)によって、保持されている。
図示されないが、この第二成形体74は、円筒形状を備えている。第二成形体74は、トレッドシート、ベルトシート及びバンドシートを備えている。トレッドシートは、トレッド4を形成する材料である。ベルトシートは、ベルト16を形成する材料である。バンドシートは、バンド18を形成する材料である。この第二成形体74は、更に、他の材料を含んでいてもよい。
このタイヤ2の製造方法は、予備成形工程及び加硫工程を備えている。この予備成形工程では、未加硫のローカバーが成形される。加硫工程では、このローカバーが加硫成形されて、このローカバーからタイヤ2が得られる。
図2から図7を参照しつつ、成形装置24を用いて、この予備成形工程が説明される。この成形工程は、第一成形工程、第二成形工程、予備膨張工程、予備収縮工程及び合体工程を備えている。
第一成形工程では、図示されないが中間成形ドラムとしての成形ドラムが準備される。成形ドラムの外周面に、インナーライナーシート66、一対の支持層シート68、カーカスシート70等が順次巻回される。図示されないが、サイドウォールシートやクリンチシート等も、共に順次巻回されてもよい。この様にして、インナーライナーシート66、一対の支持層シート68及びカーカスシート70を含む中間成形体76が形成される。
この中間成形体76は、図示されない搬送装置によって、図2のシェーピングフォーマ34の半径方向外側に配置される。この搬送装置は、一対のビードリング72も、中間成形体76の半径方向外側の所定の位置に保持する。この様にして、図4に示される様に、一対のビードリング72と中間成形体76とが保持される。図4の状態から、ロックリング54を拡径する。ロックリング54は、中間成形体76の外周面をビードリング72の内周面に押し付ける。
ここでは、成形ドラムにおいて中間成形体76が形成されたが、成形ドラムで中間成形体76と一対のビードリング72とが圧着されてもよい。成形ドラムにおいて、第一成形体64が形成されてもよい。また、成形ドラムを用いずに、シェーピングフォーマ34の外周面に、インナーライナーシート66、一対の支持層シート68、カーカスシート70等が順次巻回されてもよい。
第二成形工程では、図2のベルトドラム42の外周面に、ベルトシートが巻回される。ベルトシートの外周に、バンドシートが巻回される。更に、バンドシートの外周にトレッドシートが巻回される。この様にして、第二成形体74が形成される。ここでは、ベルトシート、バンドシート及びトレッドシートを例に説明がされるが、ベルトシートやバンドシートは必ずしもなくともよい。また、このトレッドシートと共に、他の材料が巻回されてもよい。
予備膨張工程では、第一成形体64は、シェーピングフォーマ34の半径方向外側に配置されている。ビードロックリング54は、それぞれのビードリング72の内周面に、カーカスシート70の外周面を押し付けている。制御装置は、流体充填排出装置を制御する。制御装置は、圧縮空気供給源と流路62とを接続する充填配管の開閉弁を開かせる。流体充填排出装置は、第一成形体64に、圧縮空気を充填する。制御装置は、一対のドラム体38を制御して、一対のドラム体38を互いに近付ける。第一成形体64は、図5に示される様に、膨張する。この第一成形体64は、この膨張した状態で、例えば、3秒間保持される。
予備収縮工程では、制御装置は、圧縮空気供給源と流路62とを接続する充填配管の開閉弁を閉じさせる。流路62を大気開放する排出配管の開閉弁を開かせる。第一成形体64に充填された圧縮空気は、排出配管から排出される。制御装置は、一対のドラム体38を制御して、一対のドラム体38を互いに遠ざける。第一成形体64は、図6に示される様に、収縮する。この第一成形体64は、この収縮した状態になるまで、例えば、3秒間、流路62を大気開放する。この圧縮空気の排出は、真空引きでされてもよい。
合体工程では、制御装置がベルトトランスファー30を制御する。ベルトトランスファー30は、図2のベルトドラム42に巻回された第二成形体74を保持具50で保持する。ベルトドラム42が縮径する。ベルトトランスファー30は、第二成形体74をベルトドラム42から受け取る。ベルトトランスファー30は、第二成形体74を、第一成形装置26へ搬送する。第二成形体74を第一成形体64の半径方向外側に保持する。
制御装置は、流体充填排出装置及びシェーピングフォーマ34を制御する。制御装置は、充填配管を開閉する開閉弁を開かせる。第一成形体64に、圧縮空気が充填される。制御装置は、一対のドラム体38を互いに近づける。一対のドラム体38が間隔を狭めながら第一成形体64が膨張させられる。第一成形体64は、図7に示される様に、膨張する。この様にして、図7の状態にされる。
図示されないが、一対のターンアップブラダー58が膨張して、カーカスシート70の軸方向端部がビードリング72の周りで折り返される。その後に、この第一成形体64の外周面は、第二成形体74の内周面に圧着される。ステッチャーによって、第一成形体64の外周面に、第二成形体74が圧着される。この様にして、ローカバーが形成される。
この予備成形工程では、合体工程に先立って、予備膨張工程及び予備収縮工程が実行される。この第一成形体64は、合体工程の前に、伸縮されている。これにより、合体工程において、第一成形体64は膨張し易くなっている。合体工程において、より均一に膨張し易い。この予備成形工程は、ローカバーの成形精度を向上しうる、これにより、タイヤ2のユニフォミティを向上しうる。
予備膨張工程において、一対のビードリング72の間隔を狭めながら第一成形体64を膨張させる。この予備膨張工程では、合体工程と同様にして、第一成形体64を膨張させる。この予備膨張工程は、合体工程での第一成形体64の膨張を容易にしている。予備収縮工程において、一対のビードリング72の間隔を広げながら第一成形体64を収縮させる。この予備収縮工程では、収縮する第一成形体64に弛みが生じることが抑制されている。この予備収縮工程は、ローカバーの成形精度の向上に寄与する。更に、一対のビードリング72の間隔を広げながら第一成形体64を収縮させることで、圧縮空気が排出され易い。この予備収縮工程は、圧縮空気の排出時間の短縮に寄与する。
予備膨張張工程において、一対のビードリング72の間隔の変化量が大きくされることで、第一成形体64は合体工程と同様の膨張を容易にされている。この膨張を容易にする観点から、一対のビードリング72の間隔の変化量は、好ましくは30mm以上であり、更に好ましくは40mm以上である。一方で、一対のビードリング72の間隔の変化量が大き過ぎると一対のビードリング72の位置ずれが生じ易い。この位置ずれは、タイヤ2のユニフォミティを低下させる。この位置ずれを抑制する観点から、一対のビードリング72の間隔の変化量は、好ましくは90mm以下である。この一対のビードリング72の間隔の変化量は、一対のドラム体38の間隔の変化量(w1−w2)として求められる。
この予備膨張工程では、例えば、合体工程での圧縮空気の空気圧と同じ空気圧の圧縮空気が用いられる。この空気圧は、例えば、0.5MPa以上2.0MPa以下である。この空気圧は、大気圧を0Pa(基準圧)として測定される。
予備膨張工程において、圧縮空気の充填時間を長くすることで、第一成形体64を十分に膨張しうる。合体工程において、第一成形体64を均一に膨張させ易い。この観点から、圧縮空気の充填時間は、好ましくは1秒以上であり、更に好ましくは2秒以上である。一方で、圧縮空気の充填時間が長過ぎると、第一成形体64が膨張し過ぎる。膨張し過ぎた第一成形体64は、収縮後でも、ベルトトランスファー30の保持する第二成形体74に干渉しやすい。この干渉を抑制する観点から、この充填時間は、好ましくは9秒以下であり、更に好ましくは7秒以下である。
予備収縮工程において、圧縮空気を排出する排出時間を長くすることで、第一成形体64を十分に収縮しうる。第一成形体64は、ベルトトランスファー30が搬送する第二成形体74との干渉が抑制される。この観点から、この排出時間は、好ましくは1秒以上であり、更に好ましくは3秒以上である。一方で、この排出時間を短くすることで、生産性を向上しうる。この観点から、この排出時間は、好ましくは9秒以下であり、更に好ましくは5秒以下である。
この予備成形工程では、予備膨張工程から合体工程まで、それぞれのビードリング72とカーカスシート70との位置関係が一定に保持されている。予備膨張工程や予備収縮工程を経ることで、一対のビードリング72間の、カーカスシート70の幅が変動することが抑制されている。この予備成形工程は、カーカス12のコードパスの乱れを抑制する。この予備成形工程は、タイヤ2のユニフォミティの低下を抑制している。
このタイヤ2がパンクしたときに、支持層14が車重を支える。この車重を支持する観点から、支持層14の硬度は高くされている。この支持層14の硬度は、例えば、65以上90以下である。この支持層14を形成する支持層シート68は、第一成形体64の膨張を阻害する。この第一成形体64の均一な膨張を阻害する。予備膨張工程及び予備収縮工程を実行することで、第一成形体64は、膨張し易くなる。この予備成形工程は、支持層14を備えるタイヤ2のユニフォミティの向上に特に寄与しうる。
本発明において、硬度はJIS−A硬度である。この硬度は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。この硬度は、タイヤ2の断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
この予備膨張工程では、第一成形体64の内周面に直接に圧縮空気が充填されたが、これに限られない。一対のドラム体38の間にブラダーを設け、このブラダーを膨張させて、第一成形体64を膨張させてもよい。
更に、予備膨張工程における第一成形体64の膨張は、流体によるものに限られない。
例えば、治具を用いて第一成形体64を膨張させ、収縮させてもよい。例えば、一対のドラム体38の間に、複数のセグメントを配置する。これらのセグメントを周方向に並べる。これらのセグメントを半径方向に拡径及び縮径することで、第一成形体64が膨張させられ、収縮させられてもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
本発明の製造方法で、図1のランフラットタイヤが製造された。このタイヤサイズは、「275/35RF21」であった。一対のドラム体の間隔の変化量(w1−w2)が計算されている。この変化量(w1−w2)は、一対のビードリングの間隔の変化量に等しい。この変化量(w1−w2)と、充填時間と、大気開放時間とが表1に示されている。この方法で、20本のタイヤが製造された。
[比較例1]
従来の製造方法でタイヤが製造された。この方法は、予備膨張工程及び予備収縮工程を備えていない。その他は、実施例1と同様にして、20本のタイヤが製造された。
[実施例2]
大気開放時間が変更された他は、実施例1と同様にして、20本のタイヤが製造された。
[ユニフォミティ評価]
「JASO C607:2000」に規定されたユニフォミティ試験方法に準拠して、下記に示す条件にて、ラジアル・フォース・バリエーション(RFVOA、RFV1H)及びラテラル・フォース・バリエーション(LFVOA)を測定した。RFVOAは、RFVのオーバーオールの測定結果を示し、RFV1Hは一次成分の測定結果を示し、LFVOAは、LFVのオーバーオールの測定結果を示している。それぞれ20本のタイヤを測定した結果が、比較例1を100とする指数で下記の表1に示されている。これらの数値が小さいほど、評価が高い。
内圧:200kPa
荷重:5.41kN
速度:30km/h
Figure 0006953983
表1に示されるように、実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、予備成形工程を備えるタイヤの製造方法に広く適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・支持層
16・・・ベルト
18・・・バンド
20・・・インナーライナー
22・・・チェーファー
24・・・成形装置
26・・・第一成形装置
28・・・第二成形装置
30・・・ベルトトランスファー
34・・・シェーピングフォーマ
36・・・回転筒体
38・・・ドラム体
50・・・保持具
54・・・ビードロックリング
60、62・・・流路
64・・・第一成形体
66・・・インナーライナーシート
68・・・支持シート
70・・・カーカスシート
72・・・ビードリング
74・・・第二成形体

Claims (7)

  1. それぞれがビードを形成する一対のビードリングとカーカスを形成するカーカスシートとを含む第一成形体を、円筒形状に形成する第一成形工程と、
    上記第一成形体を膨張収縮させるシェーピングフォーマでそれぞれのビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で上記第一成形体を膨張させる予備膨張工程と、
    上記シェーピングフォーマでそれぞれのビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で上記予備膨張工程後に上記第一成形体を収縮させる予備収縮工程と、
    トレッドを形成するトレッドシートを含む第二成形体を、上記予備膨張工程及び上記予備収縮工程を経た上記第一成形体の半径方向外側に保持し、上記シェーピングフォーマでそれぞれのビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で上記第一成形体を膨張させ、上記第一成形体と上記第二成形体とを合体する合体工程と
    を備え
    上記予備膨張工程から上記合体工程まで、上記シェーピングフォーマでそれぞれのビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で、それぞれのビードリングと上記カーカスシートとの位置関係が一定に保持される、タイヤの製造方法。
  2. 上記予備膨張工程において、上記一対のビードリングの間隔を狭めながら上記第一成形体を膨張させ、
    上記予備収縮工程において、上記一対のビードリングの間隔を広げながら上記第一成形体を収縮させる請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記第一成形体が、荷重支持層を形成する荷重支持シートを含む請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 上記予備膨張工程において、上記第一成形体に流体を充填しており、上記流体を充填する充填時間が1秒以上9秒以下である請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 上記予備膨張工程において上記第一成形体に流体を充填し、上記予備収縮工程において上記第一成形体から流体を排出しており、上記流体を排出する排出時間が1秒以上9秒以下である請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 上記予備膨張工程において、上記一対のビードリングの間隔を狭めながら上記第一成形体を膨張させるときの、上記一対のビードリングの間隔の変化量が30mm以上90mm以下である請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 一対のビードリングとカーカスシートとを備えた円筒形状の第一成形体を保持する一対のドラム体と、上記第一成形体を膨張収縮させる膨張収縮装置と、第二成形体を保持するベルトトランスファーと、制御装置とを備えており、
    上記制御装置が、
    上記第一成形体と上記第二成形体と合体させる前に、上記膨張収縮装置を制御して、それぞれのドラム体が上記ビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で上記第一成形体を膨張させ、膨張後の上記第一成形体を収縮させる機能と
    上記膨張収縮装置及び上記ベルトトランスファーを制御して、膨張及び収縮をさせた後の上記第一成形体を、それぞれのドラム体が上記ビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で膨張させ、上記第一成形体をその半径方向外側に保持された上記第二成形体に合体させる機能と
    を備え
    それぞれのドラム体が上記ビードリングの内周面に上記カーカスシートの外周面を押し付けた状態で、上記第一成形体と上記第二成形体とを合体させる前の膨張及び収縮と上記第一成形体と上記第二成形体とを合体させるときの膨張とで、それぞれのビードリングと上記カーカスシートとの位置関係が一定に保持される、タイヤの成形装置。
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