JP2018188821A - 洗浄水タンク装置および水洗大便器 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水弁体の早閉まりを抑制することができる洗浄水タンク装置および水洗大便器を提供することを目的としている。【解決手段】洗浄水を貯留する貯水タンクと、貯水タンクの底部に設けられ、貯水タンクに貯留された洗浄水が排出される排水口と、排水口を囲むように排水口の上方に設けられる小タンクと、小タンクの側面部に設けられ、弁体によって開閉されるとともに貯水タンク内における洗浄水の排水後の死水水位の位置を設定する開口部と、小タンクの内方に設けられる制御筒と、制御筒内に上下動可能に設けられるフロートと、フロートの上下動に連動し、排水口を開閉する排水弁体と、を備えており、開口部には、側端部において上下方向に延びる立壁が形成されることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、洗浄水タンク装置および水洗大便器に関する。
従来、洗浄水を貯留する洗浄水タンク装置には、貯留タンクの排水口を開閉するために、たとえば、小タンクと、制御筒と、フロートと、排水弁体とを備えるものがある。小タンクは、排水口を囲むように配置される。制御筒は、小タンクの内方に配置される。フロートは、制御筒内に配置され、制御筒内の水位に応じた浮力によって上下動する。排水弁体は、フロートと共に上下動して排水口を開閉する。
また、かかる洗浄水タンク装置には、たとえば、小タンクの側面部に設けられた開口部を切替弁で調節することで、洗浄水タンク装置(貯留タンク)における排水終了後の水位(以下、「死水水位」という)を調節して洗浄水量を切り替えるものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2014−196649号公報
しかしながら、上記したような従来の洗浄水タンク装置では、小タンクの側面部に設けられた開口部を開放することで洗浄水量を多くしたとき、開口部から小タンク内へ流入する洗浄水の流速が速くなり、この小タンクへ流入した流速の速い洗浄水が、排水口から排出されるときに排水弁体を排水口側へ引き込んだり、排水弁体の上方から排水口側(下方)へ排水弁体を押し込んだりすることで、排水弁体が設定された時間よりも早く閉まる、いわゆる早閉まりが起きることがある。早閉まりが起きると、便器本体に供給される洗浄水の量が設定された量よりも少なくなり、便器本体に洗浄不良や詰まりが発生するおそれがある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、排水弁体の早閉まりを抑制することができる洗浄水タンク装置および水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、洗浄水を貯留する貯水タンクと、前記貯水タンクの底部に設けられ、前記貯水タンクに貯留された洗浄水が排出される排水口と、前記排水口を囲むように前記排水口の上方に設けられる小タンクと、前記小タンクの側面部に設けられ、弁体によって開閉されるとともに前記貯水タンク内における洗浄水の排水後の死水水位の位置を設定する開口部と、前記小タンクの内方に設けられる制御筒と、前記制御筒内に上下動可能に設けられるフロートと、前記フロートの上下動に連動し、前記排水口を開閉する排水弁体と、を備えており、前記開口部には、側端部において上下方向に延びる立壁が形成されることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、開口部から小タンク内へ流入する洗浄水の一部を、開口部に形成した立壁に衝突させ、流速を弱めた後に小タンク内へ流入させることができる。これにより、開口部から小タンク内に流入する洗浄水の流速が大きくなりすぎることを抑制することができ、排水弁体が設定された時間よりも早く閉まる、いわゆる排水弁体の早閉まりの発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記死水水位は、前記開口部の下端よりも上方の位置に設定されることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、死水水位が開口部の下端よりも上方の位置に設定されることで、死水水位が開口部の下端よりも下方の位置に設定されている場合に比べて、開口部から小タンク内に流入する洗浄水の流速が比較的速い状態のときに貯水タンク内の水位が死水水位に到達するため、排水弁体の早閉まりが発生しやすい。
しかし、本発明においては、開口部に立壁を形成しているため、開口部から小タンク内に流入する洗浄水の流速が大きくなりすぎることを抑制することができ、排水弁体が設定された時間よりも早く閉まる、いわゆる排水弁体の早閉まりの発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは前記立壁の下方側には、前記立壁の一部を切り欠いた切り欠き部が形成されることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、立壁の下方側に、立壁の一部を切り欠いた切り欠き部を形成することで、止水水位のときに比べてヘッド圧(水頭圧)が低い死水水位付近における、開口部から小タンク内に流入する洗浄水の瞬間流量を確保することができる。したがって、洗浄水タンク装置から排出される洗浄水量が、設定された洗浄水量よりも少なくなってしまうことを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記開口部は、その下端が前記小タンクを上下に二等分したうちの下方側に位置することを特徴とする。
このように構成された本発明においては、開口部の下端が小タンクを上下に二等分したうちの下方側に位置するため、洗浄水タンク装置を、装置全体の高さを抑えてローシルエット化することができる。また、開口部の高さ位置を低くすることで、開口部から小タンク内に流入する洗浄水の流速が大きくなることが考えられるが、本発明では開口部に立壁を設けているため、開口部から小タンク内に流入する洗浄水の流速が大きくなりすぎることを抑制し、排水弁体の早閉まりを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記洗浄水タンク装置と、便器と、を備えることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、開口部から小タンク内へ流入する洗浄水の一部を、開口部に形成した立壁に衝突させ、流速を弱めた後に小タンク内へ流入させて便器へ洗浄水を供給する。これにより、排水弁体が早閉まりを抑制し、便器に供給される洗浄水の量が設定された量よりも少なくなって便器に洗浄不良や詰まりが発生することを抑制することができる。
本発明の洗浄水タンク装置によれば、排水弁体の早閉まりを抑制することができる。
実施形態に係る水洗大便器1の概略斜視図である。 実施形態に係る洗浄水タンク装置10の概略正断面図である。 排水弁装置15の組み立て概略斜視図である。 切替弁42を除いた排水弁装置15の概略正面視図である。 排水弁装置15の概略正断面図(その1)である。 排水弁装置15の概略正断面図(その2)である。 図5におけるA部拡大図である。 排水弁装置15の大洗浄モードの説明図(その1)である。 排水弁装置15の大洗浄モードの説明図(その2)である。 排水弁装置15の大洗浄モードの説明図(その3)である。 排水弁装置15の小洗浄モードの説明図である。 排水弁装置15のエコ小洗浄モードの説明図である。 排水弁装置15の排水動作説明図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する洗浄水タンク装置および水洗大便器の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.水洗大便器>
まず、図1を参照して実施形態に係る水洗大便器1について説明する。図1は、実施形態に係る水洗大便器1の概略斜視図である。なお、図1においては、説明をわかりやすくするために、鉛直上向きを正方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。なお、かかる直交座標系は、他の図においても図示している場合がある。
また、かかる直交座標系は、X軸の正方向視を「左側面」、X軸の負方向視を「右側面」と規定し、Y軸の負方向視を「正面」と規定している。このため、以下の説明では、X軸方向を左右方向(「水平方向」ともいう)、Y軸方向を前後方向、Z軸方向を上下方向(「鉛直方向」ともいう)という場合がある。
図1に示すように、水洗大便器1は、便器本体(以下、「便器」という)2と、ボウル部3と、導水路4と、トラップ管路5とを備える。便器2のボウル部3の上縁部には、内側にオーバーハングしたリム6と、導水路4から供給される洗浄水を吐出する第1吐水口7が設けられる。第1吐水口7から吐出された洗浄水は、ボウル部3内を旋回しながら、ボウル部3を洗浄する。
ボウル部3の下方には、図1中に一点鎖線で示すように、溜水部8が設けられる。溜水部8の下方には、トラップ管路5の入口5aが開口され、入口5aから上昇路5bが後方へ延びて設けられる。上昇路5bには、下降路5cが連続し、下降路5cの下端部は、排水ソケット(図示省略)を介して床下の排水管(図示省略)に接続される。
また、ボウル部3の上方には、導水路4から供給される洗浄水を吐出する第2吐水口9が設けられる。第2吐水口9から吐出された洗浄水は、溜水部8の溜水を上下方向に旋回させる。これにより、旋回流が生じる。
便器2の導水路4の上方には、便器2へ供給する洗浄水を貯留する洗浄水タンク装置10が設けられる。洗浄水タンク装置10の貯水タンク12(図2参照)の底面には、便器2の導水路4と連通する排水口12aが設けられる。貯水タンク12内の洗浄水は、排水口12aから導水路4へ排出される。
なお、本実施形態では、水洗大便器1として、ボウル部3内の水の落差による流水作用で汚物などを押し流す、いわゆる洗い落し式を例に説明するが、これに限定されず、たとえば、サイホン作用を利用してボウル部3内の汚物などを吸い込んでトラップ管路5から一気に排出する、いわゆるサイホン式であってもよい。
<2.洗浄水タンク装置>
次に、図2を参照して実施形態に係る洗浄水タンク装置10について説明する。図2は、実施形態に係る洗浄水タンク装置10の概略正断面図である。図2に示すように、洗浄水タンク装置10は、外装タンク11と、貯水タンク12と、蓋体13とを備える。外装タンク11は、蓋体13と共に洗浄水タンク装置10の外観を形成する。貯水タンク(または、単に「タンク」ともいう)12は、外装タンク11内に設けられ、洗浄水が貯留される。
蓋体13は、外装タンク11の上部に取り付けられ、外装タンク11と共に洗浄水タンク装置10の外観を形成する。また、貯水タンク12の底面には、便器2の導水路4(図1参照)に連通する排水口12aが設けられる。なお、たとえば、外装タンク11および蓋体13は、たとえば陶器製である。
また、洗浄水タンク装置10は、給水装置14と、排水弁装置15と、操作装置16とを備える。給水装置14は、外部の水道管などの給水源(図示省略)から供給される洗浄水を貯水タンク12内へ給水する。排水弁装置15は、排水口12aを開閉する。操作装置16は、排水弁装置15を操作する。
給水装置14は、排水弁装置15による排水開始の所定時間後、給水を開始する。給水装置14は、貯水タンク12の満水時の水位(以下、「止水水位」という)WL0を、図2に示す位置で一定となるように給水する。また、給水装置14は、給水管17と、フロート(「給水装置用フロート」ともいう)18と、吐水管19と、給水バルブ21とを備える。
給水管17は、上記した給水源に接続される。フロート18は、給水装置14用のフロートである。吐水管19は、給水管17と連通して貯水タンク12に洗浄水を吐出する。給水バルブ21は、フロート18にレバー20を介して連結される。また、給水装置14は、蓋体13の上面に設けられた手洗いカラン23に給水する手洗い給水管22をさらに備える。
手洗いカラン23は、たとえば、便器2(図1参照)への洗浄水の供給開始時に、蓋体13の上面に設けられた手洗い鉢13aに手洗い用の水を吐出する。また、手洗いカラン23から吐出された水は、手洗い鉢13aに設けられた吐水口(または、「流入口」ともいう)13bにより貯水タンク12へ入流する。
蓋体13の下方には、吐水口13bから流入する水を、排水弁装置15の制御筒24の外方へ導く導水部材25が設けられる。操作装置16は、操作レバー26と、モータ27と、操作ボタン28とを備える。操作レバー26は、一方(たとえば、図2中の手前側)に所定角度(たとえば、90度)回転させると、大洗浄が開始される。操作ボタン28は、大洗浄、小洗浄およびエコ小洗浄の3つのボタンを有する。
また、操作レバー26は、他方(たとえば、図2中の奥側)に所定角度(たとえば、90度)回転させると、小洗浄が開始される。このように、操作レバー26は、排水弁装置15を作動させる手動式のレバーである。
モータ27は、大洗浄用のボタンが押されると、操作レバー26を、上記した一方(たとえば、手前)方向へ回転させる。モータ27は、小洗浄用のボタンが押されると、操作レバー26を、上記した他方(たとえば、奥)方向へ回転させる。すなわち、モータ27は、大洗浄あるいは小洗浄が開始されるように、排水弁装置15を作動させる。
なお、本実施形態では、大洗浄および小洗浄については、操作レバー26による手動操作としてもよいし、操作ボタン28による操作としてもよい。また、エコ小洗浄については、モータ27によってのみ、すなわち、使用者が操作ボタン28を押すことによって排水弁装置15が作動される。
また、操作レバー26およびモータ27には、ワイヤ部材やユニバーサルジョイントなどによって構成される回転伝達部材29が連結される。回転伝達部材29の他端側には、回転伝達部材29の回転に伴って、回転伝達部材29を中心に揺動する第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31が取り付けられる。第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31の先端部には、それぞれ第1玉鎖32の上端部および第2玉鎖33の上端部が取り付けられる。
第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31は、回転伝達部材29を一方(手前)側に回転させると、第1引き上げ部材30のみが一方側へ揺動して第1玉鎖32を引き上げる。一方、回転伝達部材29を他方(奥)側に回転させると、第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31の双方が他方側へ揺動して第1玉鎖32および第2玉鎖33の双方を引き上げる。
<3.排水弁装置>
次に、図2〜図7を参照して実施形態に係る洗浄水タンク装置10に設けられる排水弁装置15について説明する。図3は、排水弁装置15の組み立て概略斜視図である。図4は、切替弁42を除いた排水弁装置15の概略正面視図である。図5および図6は、排水弁装置15の概略正断面図である。図7は、図5におけるA部拡大図である。
なお、図5には、排水開始前または排水終了後の排水弁体35が排水口12aを閉止している状態を示している。また、図6には、図5における断面よりも前方側の断面を示している。
図3、図4および図5に示すように、排水弁装置15は、弁座34と、排水弁体35と、オーバーフロー管36とを備える。弁座34は、排水口12aの上縁に沿って設けられる。排水弁体35は、弁座34の上端面に上方から接触することにより、排水口12aを閉止する。オーバーフロー管36は、上下方向に延びて設けられ、下端部に排水弁体35が取り付けられる。
オーバーフロー管36は、排水弁体35が保持されている弁体保持部36aから上方へ延びて制御筒24に対して上下方向に摺動可能な摺動動部材である。また、オーバーフロー管36は、排水弁体35が排水口12aを閉止している状態で貯水タンク12内の洗浄水の水位がオーバーフロー管36の上端を超えた場合に、超えた洗浄水について、オーバーフロー管36内を通過させて排水口12aに流出させる。
また、排水弁装置15は、排水口形成部材37と、制御筒24と、小タンク38と、フロート39とを備える。排水口形成部材37は、貯水タンク12の底部に接続されて排水口12aを形成する。制御筒24は、排水口形成部材37の上端部に下端部が接続されて固定される。小タンク38は、排水口形成部材37の上端部に下端部が接続されて制御筒24が内方に配置される。フロート39は、制御筒24内に配置され、制御筒24内の水位に応じて上下動する。
また、排水弁装置15は、接続部材40と、切替弁42とを備える。接続部材40は、オーバーフロー管36と第1玉鎖32とを接続する。切替弁42は、小タンク38の側面部に設けられた開口部41を開閉する。
また、排水弁装置15は、係止/係止解除機構部43(図5参照)をさらに備える。係止/係止解除機構部43は、制御筒24に対してフロート39を係止したり、互いの係止を解除したりする。係止/係止解除機構部43は、フロート39が排水弁体35と干渉しないように、制御筒24の一部に配置される。
係止/係止解除機構部43は、排水弁体35が排水口12aを閉止している状態において、フロート39の浮力が排水弁体35の閉止力を低下させないように、フロート39を制御筒24に係止する。また、係止/係止解除機構部43は、排水弁体35が所定の開弁位置よりも上方に位置している状態で制御筒24に対するフロート39の係止を解除する。
排水弁体35は、オーバーフロー管36の下端部に設けられた、たとえば断面コ字状の弁体保持部36aに嵌め込まれ、オーバーフロー管36と共に上下動して、排水口12aを開閉する。また、オーバーフロー管36の上下方向の中間部よりも上端寄りの側面には、接続部材40が嵌合されて保持される嵌合凹部36bが全周にわたって設けられる。
また、オーバーフロー管36における弁体保持部36aと嵌合凹部36bとの間の下端寄りの側面には、オーバーフロー管36の径方向の外側に突出し、かつ、上下方向に延びる複数の縦長のリブ36cが周方向に所定間隔をあけて設けられる。これと同様に、オーバーフロー管36の弁体保持部36aと嵌合凹部36bとの間における下端寄りの側面にはオーバーフロー管36の径方向の外側に突出し、かつ、上下方向に延びる複数のリブ36dが周方向に所定間隔をあけて設けられる。
図3〜図6に示すように、制御筒24は、外側壁24aと、内側壁24bとを備える。外側壁24aは、円筒状に形成される。内側壁24bは、円筒状に形成され、オーバーフロー管36の上下動をガイドする。なお、オーバーフロー管36が内側壁24b内を上下動した場合に、オーバーフロー管36が制御筒24の内側壁24bの壁面に当接することで、オーバーフロー管36が上下方向に直動するように規制される。
制御筒24は、中間水平壁24cをさらに備える。中間水平壁24cは、外側壁24aおよび内側壁24bと共に、洗浄水を貯水可能とする。外側壁24a、内側壁24bおよび中間水平壁24cは、制御筒24内の貯水部24dを形成する。とくに、中間水平壁24cは、貯水部24dの底面を形成する。
また、貯水部24dの外側壁24aには、貯水部24d内に貯留される洗浄水を所定の流量で流出させるための小穴24eが設けられる。小穴24eは、スライド部材(切替部材)44によりスライド開閉され、貯水部24d内から流出させる洗浄水の流量を調節する。
貯水部24dの底面を形成する中間水平壁24cには、貯水部24d内に貯留される洗浄水を所定の流量で流出させるための小穴24fが設けられる。また、中間水平壁24cには、小穴24fを開閉する開閉弁45が設けられる。開閉弁45は、小穴24fを開閉する弁部45aと、支点部45bと、力点部45cとを備える。開閉弁45は、弁部45aから支点部45bまで延びた後、支点部45bで力点部45cに向かい折れ曲がった、正面視において略V字状の薄板部材である。
また、開閉弁45の支点部45bは、中間水平壁24cに設けられた開閉弁保持部24gに保持される。なお、排水弁体35が排水口12aを閉止した状態で、フロート39の下端が制御筒24の底面(すなわち、中間水平壁24c)付近まで下降した場合、フロート39の下端が開閉弁45の力点部45cに接触して下方に押圧されることにより、開閉弁45の弁部45aが小穴24fを開放する方向に支点部45bを中心に回動可能となる。
これにより、フロート39の下端が制御筒24の貯水部24dの底面(中間水平壁24c)付近まで下降した場合に、制御筒24の貯水部24d内の洗浄水を十分に排出することができ、制御筒24の貯水部24d内の洗浄水によってフロート39に浮力が生じることを防止することができる。
すなわち、小穴24fおよび開閉弁45は、排水弁体35が閉止状態である場合に、フロート39の下端が制御筒24の底面(中間水平壁24c)まで下降可能に制御筒24内の洗浄水を排出するための排水手段として機能する。
また、制御筒24の外側壁24aには、貯水部24dよりも下方に、排水時に制御筒24の外方側の洗浄水を排水口12aへ流入させるための流入口24h(図3参照)が設けられる。また、貯水部24dの内方には、フロート39が配置される。フロート39の上方には、接続部材40がオーバーフロー管36の嵌合凹部36b内に側方から嵌め込まれる。接続部材40は、オーバーフロー管36に対して水平方向に回転可能に取り付けられる一方、オーバーフロー管36に対しては上下方向に移動不可能に固定される。
また、接続部材40には、第1引き上げ部材30に取り付けられた第1玉鎖32の下端部が取り付けられる。接続部材40は、排水時にオーバーフロー管36を引き上げるために使用される。
使用者が操作レバー26を回転させるか、あるいは、洗浄のための操作ボタン28が押されてモータ27が作動されると、第1玉鎖32が引き上げられる。この場合、オーバーフロー管36および排水弁体35は、貯水タンク12内に貯留されている洗浄水のヘッド圧(水頭圧)によって鉛直下方向に抑えられているため、接続部材40がオーバーフロー管36に対して水平方向に回転した後、オーバーフロー管36が鉛直上方向へ移動する。
これにより、オーバーフロー管36が回転しながら鉛直上方向に移動することを防ぐことができ、排水弁装置15の開弁動作を安定させることができる。また、接続部材40は、満水時には、フロート39の上昇を抑えるストッパとしても機能する。接続部材40は、排水時には、フロート39の上面に当接して、オーバーフロー管36および排水弁体35をフロート39と共に下降させる。
ここで、小タンク38および切替弁42などによって構成される流量調節機構について説明する。とくに図3および図5に示すように、小タンク38は、矩形状に形成され、4辺の上縁部38aを有し、上方が開放されている。小タンク38には、矩形状の4つの側面部のうち、1つの側面部に矩形状の開口部41が設けられる。なお、小タンク38は、矩形状に限定されない。たとえば、小タンク38が円筒状であってもよい。
開口部41は、弁体、すなわち、切替弁42によって開閉可能に構成され、開放量によって洗浄水タンク装置10(貯水タンク12)内の洗浄水の死水水位の位置を設定する。また、切替弁42は、第1切替弁46と、第2切替弁47とを備える。小タンク38は、開口部41の下方、かつ、両側方に軸38cを有し、第1切替弁46の受部46aに軸38cを挿通させる。小タンク38には、第1切替弁46が揺動自在に取り付けられる。
また、第2切替弁47には、第1切替弁46の受部46aに揺動自在に嵌められる孔部
47aが設けられる。したがって、第1切替弁46は、軸38cを中心に、下方位置から開口部41を閉じる位置まで揺動可能となり、第2切替弁47は、軸38cを中心に、下方位置から開口部41を閉じている第1切替弁46に当接する位置まで揺動可能となる。
また、第1切替弁46には、第1切替弁46が開口部41を閉じたときに小タンク38の外方と内方とを連通させる連通口46bが設けられる。なお、連通口46bの開口面積は開口部41の開口面積よりも小さい。具体的には、連通口46bの開口面積は、開口部41を全開にした場合よりも洗浄水の流量が所定量少なくなるような大きさが好ましい。このように、第1切替弁46は、小タンク38の開口部41の開口面積を調節(減少)することができる。
また、第2切替弁47には、第1切替弁46側に向けて延びる突出部47bが設けられる。突出部47bは、第2切替弁47が第1切替弁46に近接、あるいは、当接された場合に、第1切替弁46の連通口46bに挿入可能な位置および角度で設けられる。また、第2切替弁47には、第2引き上げ部材31に取り付けられた第2玉鎖33の下端部が取り付けられる。
また、第1切替弁46および第2切替弁47には、錘48,49がそれぞれ取り付けられる。本実施形態では、第1切替弁46および第2切替弁47の双方が開弁して、開口部41が全開している場合に、3種類の洗浄モードのうちの大洗浄モードが実行可能となる。
なお、本実施形態では、第1切替弁46が閉弁して、第2切替弁47が開弁して、開口部41が第1切替弁46の連通口46bによって開放されている状態で、大洗浄モードよりも少ない洗浄水量である小洗浄モードが実行可能となる。また、本実施形態では、第1切替弁46および第2切替弁47の双方が閉弁して、開口部41が全閉している場合に、小洗浄モードよりもさらに少ない洗浄水量であるエコ小洗浄モードが実行可能となる。
図4に示すように、排水弁装置15において、小タンク38の側面部38bに設けられた開口部41には、開口部41の左右両側端部において上下方向に延びる立壁41a,41bが形成される。
このように、開口部41に立壁41a,41bが形成されることで、開口部41から小タンク38内に洗浄水が流入するとき、開口部41を通過する洗浄水の一部は、立壁41a,41bに衝突して流速が弱められた後に小タンク38内に流入する。
また、開口部41に形成された立壁41a,41bの下方側には、開口部41の開口面積が広くなる方向に立壁41a,41bの一部を切り欠いた切り欠き部41c,41dが形成される。
図3に戻り、開口部41は、その下端41eが小タンク38を上下に二等分したうちの下方側に位置する。このように、開口部41の下端41eを下方に位置させることで、小タンク38の高さを低くすることができ、洗浄水タンク装置10を、装置全体の高さを抑えてローシルエット化することができる。
また、図5に示すように、係止/係止解除機構部43は、支持部材50を備える。支持部材50は、制御筒24の内側壁24bの外側、かつ、上端部にある取付穴24iに挿入されて固定される固定部50aを備える。係止/係止解除機構部43は、支持部材50の一対のヒンジ軸部50bに回転可能に取り付けられたカム部材51を備える。
カム部材51は、取付穴部51aと、第1アーム部51bと、第2アーム部51cとを備える。取付穴部51aは、ヒンジ軸部50bに挿入して取り付けられる。第1アーム部51bは、取付穴部51aから斜め下方へ延びて設けられる。第2アーム部51cは、取付穴部51aから略水平方向に延びて設けられる。
係止/係止解除機構部43は、圧縮コイルばね52をさらに備える。圧縮コイルばね52は、カム部材51の第1アーム部51bと支持部材50との間に介在させて設けられる。圧縮コイルばね52は、カム部材51を、ヒンジ軸部50bの軸まわりに第1回動方向R1(図7参照)に回動させるように付勢力F1で付勢している。
また、図3に示すように、フロート39は、円筒状であるが、一部が中央部から径方向の外側へ切り欠かれた形状であり、周方向に所定間隔の隙間39aを有する。また、フロート39の隙間39aを形成して互いに対向する周方向端部39b,39cには、一部同士を架橋してフロート39の外周面よりも外側に突出する突出部39dが設けられる。
図7に示すように、排水弁体35が排水口12aを閉止している状態のフロート39においては、カム部材51の第1アーム部51bの先端部(下端部)に突出部39dが当接することで、フロート39を上昇できないように規制する。
また、オーバーフロー管36において、周面から外側へ突出して、軸方向に突出した突出部であるリブ36dの上端部36eは、排水時に、オーバーフロー管36を引き上げると、係止/係止解除機構部43のカム部材51の第2アーム部51cの先端部に当接する。
さらにオーバーフロー管36を引き上げると、カム部材51は、圧縮コイルばね52の付勢力F1に抗して、第1回動方向R1とは反対方向の第2回動方向R2へ回動し、フロート39の突出部39dとカム部材51の第1アーム部51bの先端部との係止が解除されて、カム部材51の全体がフロート39の突出部39dよりも内側に位置するようになり、フロート39がカム部材51を通過して上昇する。
次に、図8A〜図8Cを参照して排水弁装置15の大洗浄モードにおける排水動作について説明する。図8A〜図8Cは、排水弁装置15の大洗浄モードの説明図である。なお、図8Bには、図8Aおよび図8Cにおける断面よりも前方側の断面を示している。
大洗浄モードの開始時、使用者が操作レバー26(図2参照)を手前側に90度回転させるか、あるいは、操作ボタン28が押されてモータ27(図2参照)が作動されると、図8A〜図8Cに示すように、第1引き上げ部材30(図2参照)のみが揺動され、第1玉鎖32を介してオーバーフロー管36および排水弁体35が距離H1だけ上方へ最高位置まで引き上げられる。
これにより、貯水タンク12の排水口12aが開放されて、排水が開始される。なお、このとき、第2引き上げ部材31(図2参照)は揺動されないので、小タンク38の開口部41を開閉する第1切替弁46および第2切替弁47は、開口部41から離間した位置のままである。すなわち、開口部41は全開であり、開口面積は変わらない。
オーバーフロー管36および排水弁体35が最高位置まで引き上げられて、フロート39が最高位置まで上昇した後の貯水タンク12内の洗浄水の水位WLは、時間と共に低下する。これにより、オーバーフロー管36および排水弁体35が下降する。また、接続部材40の下端部に当接しているフロート39も、オーバーフロー管36および排水弁体35と共に下降する。
とくに、図8Cに示すように、貯水タンク12内の洗浄水の水位WLは、制御筒24の上縁部38aよりも低下すると、制御筒24の貯水部24d内の水位wlよりも低い位置となる。
貯水タンク12内の洗浄水の全体の水位WLが時間と共にさらに低下し、洗浄水の全体の水位WLが小タンク38の上縁部38a付近まで低下した時点で、小タンク38内の洗浄水が急速に排水口12aから排出される。そして、最終的には、排水弁体35が排水口12aを閉止した状態になり、貯水タンク12内の洗浄水が死水水位DWLとなり、洗浄水タンク装置10(図2参照)からの排水が終了する。
また、制御筒24の貯水部24d内の洗浄水の水位wlは、貯水タンク12および小タンク38内の洗浄水の水位WLよりも高い位置にあるが、制御筒24の貯水部24d内の洗浄水が小穴24eから流出することで、制御筒24の貯水部24d内の水位wlが低下するため、フロート39についても、制御筒24の貯水部24d内の水位wlの低下と共に下降する。
さらに、フロート39が下降することにより、フロート39の下端が制御筒24の底面(中間水平壁24c)付近まで下降すると、フロート39の下端が開閉弁45の力点部45cを下方へ押圧することにより、開閉弁45の弁部45aが小穴24eを開放する方向に支点部45bを中心に回動する。これにより、小穴45eが開放され、制御筒24の貯水部24d内の洗浄水が排出される。制御筒24の貯水部24d内の洗浄水が空の状態となり、フロート39は最も下降した状態となり、制御筒24の貯水部24d内の洗浄水による浮力も生じない。
次に、図9を参照して排水弁装置15の小洗浄モードにおける排水動作について説明する。図9は、排水弁装置15の小洗浄モードの説明図である。なお、図9には、洗浄水タンク装置10を含めて、排水弁装置15の正断面を示している。
小洗浄モードの開始時、使用者が操作レバー26を奥側に90度回転させるか、あるいは、操作ボタン28が押されてモータ27が作動されると、図9に示すように、第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31の双方が揺動され、第1玉鎖32を介してオーバーフロー管36および排水弁体35が引き上げられる。
これにより、貯水タンク12の排水口12aが開放されて、排水が開始される。これと同時に、第2玉鎖33を介して第2切替弁47が引き上げられる。第2切替弁47の内方側には第1切替弁46が設けられているので、第1切替弁46も第2切替弁47によって開口部41を閉じる位置まで引き上げられる。
なお、このような引き上げの完了の直後に操作レバー26は初期位置に戻されて、第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31が初期位置に戻されるか、あるいは、操作ボタン28が押されてモータ27の作動によって引き上げが行われた場合は、引き上げの完了の直後に第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31が初期位置に戻るようにモータ27が作動される。
第2引き上げ部材31が初期位置に戻されると、第2切替弁47は、自重によって初期位置に戻る。この場合、第2引き上げ部材31は、錘49によって、より確実に初期位置に戻る。一方、第1切替弁46は、開口部41を閉じる位置に保持されたままである。すなわち、排水開始後、小タンク38の内方を流れる洗浄水の流速が小タンク38の外方を流れる洗浄水の流速よりも相対的に大きくなる。これは、小タンク38の内方の流路面積が第1切替弁46の連通口46bの流路よりも大きいためである。
これにより、第1切替弁46の内外で差圧が生じ、第1切替弁46に開口部41を閉じる力が加わるため、第1切替弁46は開口部41を閉じた状態に保持される。このように、第1切替弁46は、開口部41を閉じた状態に保持されるため、小タンク38の開口部41の開口面積は、第1切替弁46の連通口46bの開口面積まで減少する。したがって、開口部41を介して、小タンク38の外方から内方へ流入する洗浄水量は開口面積の減少分だけ少なくなる。
貯水タンク12内の洗浄水の全体の水位WLが時間と共に低下し、その後、洗浄水の水位が小タンク38の上縁部38a付近まで低下した時点で、小タンク38内の洗浄水が急激に排水口12aから排出される。これに伴い、貯水部24d内の洗浄水も、小穴24e,24fから流出し、貯水部24d内の水位の低下に伴ってフロート39も下降する。貯水部24d内の洗浄水の水位がフロート39に浮力を与えない状態で、排水弁体35が排水口12aを閉止し、排水が終了する。なお、小洗浄モードの場合の排水終了後の状態の貯水タンク12内の死水水位DWLは、大洗浄モードの場合よりも高い水位となる。
次に、図10を参照して排水弁装置15のエコ小洗浄モードにおける排水動作について説明する。図10は、排水弁装置15のエコ小洗浄モードの説明図である。なお、図10には、洗浄水タンク装置10を含めて、排水弁装置15の正断面を示している。
エコ小洗浄モードの開始時、使用者によって操作ボタン28が押されてモータ27が作動されると、図10に示すように、第1引き上げ部材30および第2引き上げ部材31の双方が揺動され、第1玉鎖32を介してオーバーフロー管36および排水弁体35が引き上げられ、排水口12aが開いて、排水が開始される。
これと同時に、第2玉鎖33を介して第2切替弁47が引き上げられる。第2切替弁47の内方側には第1切替弁46が設けられているので、第2切替弁47によって第1切替弁46も引き上げられ、第1切替弁46および第2切替弁47は開口部41に所定距離近接される。
一方、第1切替弁46は、小タンク38の内方を流れる洗浄水の流速による負圧により開口部41側へ引き付けられ、その後、上記したように、小タンク38の内外の流速差により生じる差圧によって開口部41を閉じる位置に保持される。このように、エコ小洗浄モードでは、第1切替弁46は開口部41を閉じた状態に保持され、第2切替弁47は第2引き上げ部材31や第2玉鎖33などを介してモータ27によって所定位置に保持される。
また、かかる所定位置では、第2切替弁47に設けられた突出部47bが第1切替弁46の連通口46bに挿入されているので、第1切替弁46の連通口46bの開口面積が減少する。したがって、小タンク38の開口部41の開口面積は、小洗浄モードの場合よりもさらに減少し、開口部41を介して小タンク38の外方から内方へ流入する洗浄水量は小洗浄モードの場合よりもさらに少なくなる。
エコ小洗浄モードにおいても、洗浄水の水位が小タンク38の上縁部38a付近まで低下した時点で、小タンク38内の洗浄水が急激に排水口12aから排出される。これに伴い、貯水部24d内の洗浄水も、小穴24e,24fから流出する。ここで、エコ小洗浄モードでは、オーバーフロー管36および排水弁体35が保持されているので、大洗浄モードおよび小洗浄モードとは異なり、貯水部24d内の水位の低下に伴ってフロート39
のみが下降する。
そして、所定時間経過後、オーバーフロー管36および排水弁体35の保持および第2切替弁47の保持を解除し、オーバーフロー管36および排水弁体35を下降させて、排水弁体35が排水口12aを閉じて排水が終了する。なお、エコ小洗浄モードの場合の排水終了後の状態の貯水タンク12内の死水水位DWLは、小洗浄モードの場合よりも高い水位となる。
次に、図11を参照して排水弁装置15の排水動作について説明する。図11は、排水弁装置15の排水動作説明図である。
なお、図11には、排水弁装置15が大洗浄モードに設定されている例を示している。したがって、切替弁42は、第1切替弁46および第2切替弁47の双方が開口部41を開放している。また、ここでは、小タンク38における開口部41による排水動作を説明する。
大洗浄モードの排水開始前、排水弁装置15において、オーバーフロー管36および排水弁体35は、最下位置にあり、貯水タンク12(図2参照)の排水口12aを閉止している。図11(図中左側)に示すように、大洗浄モードの排水開始後、オーバーフロー管36および排水弁体35が引き上げられると、排水口12aが開放され、洗浄水が排水口12aから排出される。
このとき、貯水タンク12内の洗浄水は、開口部41から小タンク38内へ流入する。開口部41には立壁41a,41bが設けられているため、開口部41から小タンク38内へ流入する洗浄水の一部、特に開口部41の左右両側方から開口部41内へ流入する洗浄水の一部は、立壁41a,41bに衝突して流速が弱められた後に小タンク38内へ流入する。
仮に、本発明の実施形態のように開口部41に立壁41a,41bが設けられていない場合、開口部41内へ流入する洗浄水の流速が大きいと、洗浄水は大きな流速を保ったまま開口部41を通過して小タンク38内へ流入する。そうすると、小タンク38内へ流入した流速の大きい洗浄水が、下降途中の排水弁体35を上面から下方側へ押し込んだり、排水口12a内へ勢い良く流入することで排水弁体35を排水口12a側(下方)へ引き込んだりしてしまうおそれがある。これにより、排水弁体35が設定された時間よりも早く閉まる、いわゆる早閉まりが発生してしまうおそれがある。
しかし、本発明の実施形態においては、開口部41から小タンク38内へ流入する洗浄水の一部を、立壁41a,41bに衝突させて流速を弱めた後に小タンク38内へ流入させている。これにより、開口部41から小タンク38内に流入する洗浄水の流速が大きくなりすぎることを抑制することができ、上述したような排水弁体35の早閉まりの発生を抑制することができる。
図11(図中中央)に示すように、貯水タンク12内の洗浄水の水位WLの低下と共にオーバーフロー管36および排水弁体35が下降すると、ヘッド圧(水頭圧)が下がることで開口部41から小タンク38内へ流入する洗浄水の瞬間流量は低下する。特に、貯水タンク12内の水位が死水水位DWL付近のときにおいては、止水水位WL0のときに比べて開口部41から小タンク38内へ流入する洗浄水の瞬間流量が大きく低下する。これにより、排水口12aから排出される洗浄水量が、設定された洗浄水量よりも少なくなってしまうおそれがある。
これについて、本発明の実施形態においては、立壁41a,41bの下方側の一部を切り欠いた切り欠き部41c,41dを設けているので、ヘッド圧(水頭圧)が低くなってしまう死水水位DWL付近における、開口部41から小タンク38内に流入する洗浄水の瞬間流量を確保することができる。したがって、排水口12aから排出される洗浄水量が、設定された洗浄水量よりも少なくなってしまうことを抑制することができる。
そして、図11(図中右側)に示すように、貯水タンク12内の洗浄水の水位が死水水位DWLまで下降したとき、オーバーフロー管36および排水弁体35が最も下降して、排水弁体35が排水口12aを閉止する。これにより、洗浄水の排出が終了する。
なお、この大洗浄時における死水水位DWLは、開口部41の下端41eよりも上方の位置、かつ開口部41の切り欠き部41c,41d付近に設定されている。そのため、死水水位DWLが開口部41の下端41eよりも下方の位置に設定されている場合に比べて、開口部41から小タンク38内に流入する洗浄水の流速が比較的速い状態のときに貯水タンク12内の水位が死水水位DWLに到達するため、排水弁体35の早閉まりが発生しやすい。
しかし、本発明の実施形態のように、開口部41に立壁41a,41bを設けることで、排水弁体35の早閉まりを抑制することができる。
また、開口部41は、その下端41eが小タンク38を上下に二等分したうちの下方側に位置するため、洗浄水タンク装置10を、装置全体の高さを抑えてローシルエット化することができるものの、開口部41の高さ位置が低くなると、ヘッド圧(水頭圧)が大きくなることで開口部41から小タンク38内に流入する洗浄水の流速が大きくなることが考えられる。その結果、上述したような排水弁体35の早閉まりが発生するおそれがある。
しかし、本発明の実施形態のように、開口部41に立壁41a,41bを設けることで、排水弁体35の早閉まりを抑制することができる。
前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 水洗大便器
2 便器本体(便器)
3 ボウル部
4 導水路
5 トラップ管路
5a トラップ管路の入口
5b 上昇路
5c 下降路
6 リム
7 第1吐水口
8 溜水部
9 第2吐水口
10 洗浄水タンク装置
11 外装タンク
12 貯水タンク
12a 排水口
13 蓋体
13a 手洗い鉢
13b 吐水口
14 給水装置
15 排水弁装置
16 操作装置
17 給水管
18 フロート(給水装置用フロート)
19 吐水管
20 レバー
21 給水バルブ
22 手洗い給水管
23 手洗いカラン
24 制御筒
24a 外側壁
24b 内側壁
24c 中間水平壁
24d 貯水部
24e 小穴
24f 小穴
24g 開閉弁保持部
24h 流入口
24i 取付穴
25 導水部材
26 操作レバー
27 モータ
28 操作ボタン
29 回転伝達部材
30 第1引き上げ部材
31 第2引き上げ部材
32 第1玉鎖
33 第2玉鎖
34 弁座
35 排水弁体
36 オーバーフロー管
36a 弁体保持部
36b 嵌合凹部
36c リブ
36d リブ
36e 上端部
37 排水口形成部材
38 小タンク
38a 上縁部
38b 側面部
38c 軸
39 フロート
39a 隙間
39b 周方向端部
39c 周方向端部
39d 突出部
40 接続部材
41 開口部
41a 立壁
41b 立壁
41c 切り欠き部
41d 切り欠き部
41e 開口部の下端
42 切替弁(弁体)
43 係止/係止解除機構部
44 スライド部材
45 開閉弁
45a 弁部
45b 支点部
45c 力点部
46 第1切替弁
46a 受部
46b 連通口
47 第2切替弁
47a 孔部
47b 突出部
48 錘
49 錘
50 支持部材
50a 固定部
50b ヒンジ軸部
51 カム部材
51a 取付穴部
51b 第1アーム部
51c 第2アーム部
52 圧縮コイルばね

Claims (5)

  1. 洗浄水を貯留する貯水タンクと、
    前記貯水タンクの底部に設けられ、前記貯水タンクに貯留された洗浄水が排出される排水口と、
    前記排水口を囲むように前記排水口の上方に設けられる小タンクと、
    前記小タンクの側面部に設けられ、弁体によって開閉されるとともに前記貯水タンク内における洗浄水の排水後の死水水位の位置を設定する開口部と、
    前記小タンクの内方に設けられる制御筒と、
    前記制御筒内に上下動可能に設けられるフロートと、
    前記フロートの上下動に連動し、前記排水口を開閉する排水弁体と、
    を備えており、
    前記開口部には、側端部において上下方向に延びる立壁が形成されることを特徴とする洗浄水タンク装置。
  2. 前記死水水位は、前記開口部の下端よりも上方の位置に設定されることを特徴とする請求項1に記載の洗浄水タンク装置。
  3. 前記立壁の下方側には、前記立壁の一部を切り欠いた切り欠き部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄水タンク装置。
  4. 前記開口部は、その下端が前記小タンクを上下に二等分したうちの下方側に位置することを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の洗浄水タンク装置と、
    便器と、
    を備えることを特徴とする水洗大便器。
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