JP2018187707A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物に対して、誤った位置やサイズの切削溝が形成されることを抑制し、より適切な切削加工を施す。【解決手段】切削装置は、ウエーハ201をチャックテーブルと、切削ユニットと、加工条件を入力する入力ユニットと、入力ユニットで入力された加工条件を表示する表示パネル80と、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える。制御ユニットは、切削ブレードの先端の保持面からの高さと、切削ブレードの厚さと、ウエーハ201の厚さとを加工条件として数値で登録する加工条件登録部と、登録した加工条件でウエーハ201を切削し、ウエーハ201に形成される切削溝の断面形状を示すシミュレーション図102aを生成するシミュレーション図生成部と、を備える。表示パネル80は、シミュレーション図102aを表示する。【選択図】図8

Description

本発明は、切削装置に関する。
従来、半導体ウエーハ等の被加工物を複数のデバイスチップに分割するに際して、種々の切削加工を施すことが知られている。例えば、特許文献1には、デバイスチップの軽薄短小化を図るためにウエーハを研削加工によって薄化する前に、ウエーハの周縁に形成された破損防止用の面取り部を切削ブレードにより予めエッジトリミングする技術が開示されている。これにより、周縁に形成された面取り部を残したままウエーハを薄化することで、ウエーハの周縁が鋭角化したナイフエッジ状となり、周縁に損傷や欠けが発生しやすくなることを抑制している。
また、特許文献2には、第1のブレードによりウエーハにハーフカット溝を形成した後、第1のブレードよりも厚さが薄い第2のブレードにより、同一位置にフルカット溝を形成し、ウエーハを個片化するステップカットに関する技術が開示されている。これにより、切削加工に際してウエーハの表裏面にチッピングが発生することを抑制している。
特開2007‐158239号公報 特開平04‐099607号公報
上記特許文献1に記載されたウエーハのエッジトリミングを行う場合、誤ってデバイスを切削することがないように、デバイスが形成されたデバイス領域を囲繞する外周の余剰領域(デバイスが形成されていない領域)のみを選択的に切削する加工条件を設定する必要がある。また、特許文献2に記載されたウエーハのステップカットを行う場合にも、所望の加工結果を得るため、ハーフカット溝及びフルカット溝を適正な位置、大きさに形成可能な加工条件を設定する必要がある。しかしながら、加工条件は、切削ブレードの高さ(切り込み量)等が数値で設定されるものであることから、エッジトリミングによる切削溝のサイズや、ステップカットによる切削溝のサイズといった加工後のウエーハの形状をオペレータが直感的に認識することが難しい。そのため、加工条件の設定時(登録時)に誤った条件が設定され、適切な切削加工を行えないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物に対して、誤った位置やサイズの切削溝が形成されることを抑制し、より適切な切削加工を施すことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルで保持された被加工物を切削ブレードで切削する切削ユニットと、該被加工物を加工する加工条件を入力する入力ユニットと、該入力ユニットで入力された該加工条件を表示する表示パネルと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える切削装置であって、該制御ユニットは、該切削ブレードの先端の該保持面からの高さと、該切削ブレードの厚さと、該被加工物の厚さとを該加工条件として数値で登録する加工条件登録部と、登録した該加工条件で該被加工物を切削し、該被加工物に形成される切削溝の断面形状を示すシミュレーション図を生成するシミュレーション図生成部と、を備え、該表示パネルは、該シミュレーション図を表示することを特徴とする。
また、該被加工物は、外周側面に面取り部を有する円板状のウエーハであって、該加工条件登録部には、該ウエーハを外周に沿って環状に切削し、該面取り部を除去する環状溝を形成する該加工条件が登録され、該シミュレーション図生成部は、該環状溝の断面形状を含む該シミュレーション図を生成することが好ましい。
また、該切削ユニットは、第1の厚さの第1の切削ブレードが装着される第1の切削ユニットと、該第1の厚さの切削ブレードより薄い第2の切削ブレードが装着される第2の切削ユニットと、を有し、該加工条件登録部には、該第1の切削ブレードで該被加工物に形成された分割予定ラインに沿ってハーフカット溝を形成し、該第2の切削ブレードで該ハーフカット溝の底にフルカット溝を形成する該加工条件が登録され、該シミュレーション図生成部は、該ハーフカット溝と該フルカット溝とを備える該切削溝の断面形状を含む該シミュレーション図を生成することが好ましい。
また、該シミュレーション図は、該加工条件とともに該表示パネルに表示されることが好ましい。
また、該加工条件登録部に、該ウエーハの径方向に該切削ブレードを移動させ該ウエーハの外周を2周以上切削し、該環状溝の幅を調整する該加工条件を登録した場合、該シミュレーション図生成部は、各周で除去される該ウエーハの外周の幅を表示することが好ましい。
また、該加工条件登録部には、前記被加工物を厚さ方向に切削する大きさである切り込み量が該加工条件として登録されることが好ましい。
本発明にかかる切削装置は、登録された加工条件に従って被加工物を切削した場合に、被加工物に形成される切削溝の断面形状を示すシミュレーション図を生成し、生成したシミュレーション図を表示パネルに表示させる。それにより、加工条件が数値で登録されていても、オペレータが加工後のウエーハの断面形状を直感的に認識することができるため、加工条件の登録が誤っていた場合に、適切な設定へと修正することが可能となる。従って、本発明にかかる切削装置は、被加工物に対して、誤った位置やサイズの切削溝が形成されることを抑制し、より適切な切削加工を施すことができる、という効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる切削装置を示す概略図である。 図2は、切削装置により切削加工が施される被加工物としてのウエーハを示す概略図である。 図3は、切削装置によりウエーハに切削加工を施す様子を示す説明図である。 図4は、環状溝が形成されたウエーハを示す断面図である。 図5は、ウエーハの環状溝近傍を示す拡大断面図である。 図6は、研削装置によりウエーハの裏面側を研削してウエーハを薄化する様子を示す説明図である。 図7は、研削装置によりウエーハの裏面側を研削してウエーハを薄化する様子を示す説明図である。 図8は、加工条件及びシミュレーション図の一例を示す説明図である。 図9は、第2実施形態にかかる切削装置を示す概略図である。 図10は、ウエーハにハーフカット溝及びフルカット溝を切削する様子を示す断面図である。 図11は、第2実施形態における加工条件及びシミュレーション図の一例を示す説明図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態にかかる切削装置を示す概略図であり、図2は、切削装置により切削加工が施される被加工物としてのウエーハを示す概略図であり、図3は、切削装置によりウエーハに切削加工を施す様子を示す説明図である。
本実施形態において、切削加工の対象となる被加工物としてのウエーハ201は、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。ウエーハ201は、図2に示すように、表面201aに格子状に形成される複数の分割予定ライン202によって区画された領域に複数のデバイス203が形成されている。ウエーハ201は、裏面201bに保護部材が貼着されてもよい。また、ウエーハ201は、図3に示すように、周縁部の外周側面に湾曲状に形成された面取り部204を有している。また、ウエーハ201は、図2及び図3に示すように、複数のデバイス203が設けられたデバイス領域205と、デバイス領域205を囲繞する外周の除去予定領域206とを備える。除去予定領域206は、表面201a、裏面201b及び面取り部204を含む。
第1実施形態にかかる切削装置1Aは、ウエーハ201を切削(加工)して、ウエーハ201の表面201a側の周縁部に設けられた除去予定領域206を全周にわたって切削するエッジトリミングを実施する。第1実施形態において、切削装置1Aは、図3に示すように、全周にわたって除去予定領域206を表面201a側から仕上げ厚さ以上除去して、環状溝(切削溝)207を全周にわたって形成する。
切削装置1Aは、図1に示すように、ウエーハ201を保持面10aで吸引保持する回転可能なチャックテーブル10と、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201を切削ブレード21で切削する切削ユニット20Aと、加工送りユニットである図示しないX軸移動ユニットと、割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット40と、切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット50と、カセットエレベータ60と、入力ユニット70と、表示パネル80と、洗浄ユニット90と、各構成要素を制御する制御ユニット100とを備える。
チャックテーブル10は、加工前のウエーハ201を保持する保持面10aを有する。チャックテーブル10は、保持面10aを構成する部分が金属やポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、保持面10aに載置されたウエーハ201を吸引することで保持する。また、チャックテーブル10は、X軸移動ユニットにより移動自在であるとともに、図示しない回転駆動源により鉛直方向であるZ軸方向と平行な軸心回りに回転される。
切削ユニット20Aは、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201を切削する切削ブレード21(図3参照)を装着する図示しないスピンドルを備える。切削ユニット20Aは、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201に対して、Y軸移動ユニット40により水平方向と平行でかつX軸方向と直交するY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット50によりZ軸方向に移動自在に設けられている。切削ユニット20Aは、図1に示すように、Y軸移動ユニット40、Z軸移動ユニット50などを介して、装置本体2Aから立設した柱部3Aに設けられている。切削ユニット20Aは、Y軸移動ユニット40及びZ軸移動ユニット50により、チャックテーブル10の保持面10aの任意の位置に切削ブレード21を位置付け可能となっている。
切削ブレード21は、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。スピンドルは、切削ブレード21を回転させることでウエーハ201を切削する。スピンドルは、スピンドルハウジング内に収容され、スピンドルハウジングは、Z軸移動ユニット50に支持されている。切削ユニット20Aのスピンドル及び切削ブレード21の軸心は、Y軸方向と平行に設定されている。
図示しないX軸移動ユニットは、チャックテーブル10を保持面10aと装置本体2Aの長手方向との双方と平行な加工送り方向であるX軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と切削ユニット20Aとを相対的にX軸方向に沿って加工送りするものである。
Y軸移動ユニット40は、切削ユニット20Aを保持面10aと水平方向との双方と平行でかつX軸方向と直交する割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と切削ユニット20Aとを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。Z軸移動ユニット50は、切削ユニット20Aを保持面10aと直交する切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と切削ユニット20Aとを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。
X軸移動ユニット、Y軸移動ユニット40及びZ軸移動ユニット50は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじを軸心回りに回転させる周知のパルスモータ、チャックテーブル10又は切削ユニット20AをX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
カセットエレベータ60は、切削前後のウエーハ201を収容するカセット110が載置される。カセットエレベータ60は、載置されたカセット110を鉛直方向(Z軸方向)に移動させる。なお、切削装置1Aは、カセットエレベータ60に載置されたカセット110と、チャックテーブル10と、洗浄ユニット90との間でウエーハ201を搬送する図示しない搬送ユニットを備えている。搬送ユニットは、制御ユニット100により駆動制御される。
入力ユニット70は、オペレータがウエーハ201の加工条件を数値により入力するためのインターフェースである。入力ユニット70は、例えばタッチパネルや、キーボード等の外部入力装置のうち少なくとも一つにより構成される。入力ユニット70は、制御ユニット100に接続されている。
表示パネル80は、例えばディスプレイ等の画像表示装置である。表示パネル80は、制御ユニット100に接続されている。表示パネル80は、入力ユニット70を介してオペレータにより入力され、後述する加工条件登録部101により登録されるウエーハ201の加工条件や、後述するシミュレーション図生成部102により生成されるシミュレーション図102a(図8参照)を表示するものである。なお、表示パネル80をタッチパネルとし、入力ユニット70と一体の構成としてもよい。
制御ユニット100は、入力ユニット70を介してオペレータにより入力された加工条件に従って、切削装置1Aの上述した構成要素をそれぞれ制御して、ウエーハ201の周縁部に環状溝207を形成する加工動作を切削装置1Aに実施させる。
具体的には、制御ユニット100は、図示しない搬送ユニットによって、カセット110からウエーハ201を取り出し、チャックテーブル10へと搬送する。制御ユニット100は、図3に示すように、加工条件に基づいて、チャックテーブル10を回転させながら、X軸移動ユニット、Y軸移動ユニット40及びZ軸移動ユニット50を制御してチャックテーブル10上のウエーハ201の除去予定領域206に切削ユニット20Aの切削ブレード21を位置付け、ウエーハ201の除去予定領域206に環状溝207を形成する。図4は、環状溝が形成されたウエーハを示す断面図であり、図5は、ウエーハの環状溝近傍を示す拡大断面図である。図示するように、全周にわたって除去予定領域206を表面201a側から仕上げ厚さ以上除去して、ウエーハ201の表面201aから溝深さ207h、外周端から溝幅207bの環状溝207を全周にわたって形成する。それにより、ウエーハ201から面取り部204の一部が除去される。その後、制御ユニット100は、搬送ユニットによってチャックテーブル10から洗浄ユニット90へと切削加工後のウエーハ201を搬送する。制御ユニット100は、洗浄ユニット90によりウエーハ201を洗浄し、再び搬送ユニットによってウエーハ201をカセット110内に収容する。
切削装置1Aにより切削加工が施されたウエーハ201は、カセット110に収容された状態で、図6及び図7に示す研削装置150に搬送される。図6及び図7は、研削装置によりウエーハの裏面側を研削してウエーハを薄化する様子を示す説明図である。ウエーハ201は、図6に示すように、表面201aに保護部材208が貼着された後、保護部材208が研削装置150のチャックテーブル151に吸引保持される。ウエーハ201は、裏面201bに回転する研削ホイール152の研削砥石153が押圧され、チャックテーブル151が軸心回りに回転されて、図7に示すように、仕上げ厚さまで薄化される。その結果、面取り部204を含み、環状溝207が形成された部分がウエーハ201から完全に除去される。これにより、研削装置150によるウエーハ201の薄化に伴って、面取り部204の周縁部が鋭角化してナイフエッジ状となることを防ぎ、ウエーハ201の周縁部に損傷や欠けが発生することを抑制することができる。なお、仕上げ厚さまで薄化されたウエーハ201は、他の加工装置へと送られ、複数のデバイスチップに分割される。
次に、第1実施形態にかかる切削装置1Aの要部について説明する。
第1実施形態にかかる切削装置1Aの制御ユニット100は、図1に示すように、入力ユニット70を介してオペレータにより入力された加工条件を数値で登録する加工条件登録部101と、加工条件登録部101において登録された加工条件でウエーハ201を切削した場合に、ウエーハ201に形成される環状溝207の断面形状を示すシミュレーション図102aを生成するシミュレーション図生成部102とを有する。
図8は、加工条件及びシミュレーション図の一例を示す説明図である。以下、第1実施形態にかかる切削装置1Aにおいて、加工条件登録部101に登録される加工条件の例を、図8に基づいて説明する。なお、以下の説明において、各加工条件の各数値の有効数字は、単なる例示であって、切削装置1Aによる切削加工の精度を限定するものではない。本実施形態において、加工条件は、上述したように、ウエーハ201ごとに、入力ユニット70を介してオペレータにより入力される。
加工条件は、切削装置1Aによるウエーハ201に対する切削加工動作の種類であるカットモードの選択を含む。第1実施形態において、カットモードは、切削ブレード21によりウエーハ201の除去予定領域206を外周に沿って環状に切削し、面取り部204の一部を除去する環状溝(切削溝)207を全周にわたって形成するエッジトリミングのモードを少なくとも含む。図8において“カットモード:エッジトリミング”と表記する例は、カットモードとしてエッジトリミングが登録されていることを示す。なお、カットモードは、切削ブレード21によりウエーハ201の分割予定ライン202に沿って切削加工を施し、ウエーハ201を複数のデバイスチップに分割するモード等を含んでもよい。
加工条件は、被加工物であるウエーハ201のワークサイズ、すなわちウエーハ201の外径及び厚さの値を含む。図8において“ワークサイズ:φ300×t0.40mm”と表記する例は、ウエーハ201の外径が値300.00(mm)であり、ウエーハ201の厚さが値0.40(mm)であることを示す。
加工条件は、切削ブレード21の厚さ(図3中のY軸方向における長さ)の値を含む。図8において“ブレード厚さ Z1:t1.5mm”と表記する例は、切削ブレード21の厚さが値1.50(mm)であることを示す。
加工条件は、種々の加工動作に関する条件を含んでいる。例えば、加工条件は、カットモードとしてエッジトリミングが登録されている際の加工動作に関する条件として、後述する表101aの各段に例示される条件に従って、ウエーハ201の除去予定領域206をウエーハ201の1周ごとに切削する総回数である切削総回数の値を含む。図8において、“切削総回数:3”と表記する例は、切削総回数が3回に設定されていることを示す。第1実施形態にかかる切削装置1Aは、表101aの各段に例示された加工動作に関する条件に従った切削加工を、切削総回数の範囲内で順次実施することで、ウエーハ201の1周ごとに切削する溝幅を段階的に調整し、最終的な環状溝207を形成する。
図8において、表101aに例示する“切り込み量(mm)”、“送り速度(°/s)”、“インデックス(mm)”、及び“回数”は、カットモードとしてエッジトリミングが登録されている際の加工動作に関する条件を示す。以下、表101aに例示する各条件について説明する。
加工条件は、エッジトリミングにおける加工動作に関する条件として、切削ブレード21によりウエーハ201を厚み方向(Z軸方向)において切削する大きさである切り込み量の値を含む。表101aの“切り込み量(mm)”の欄における各数値は、切り込み量の例を示す。
加工条件は、エッジトリミングにおける加工動作に関する条件として、切削ブレード21によりウエーハ201を切削する間のチャックテーブル10の回転速度(すなわちウエーハ201の回転速度)である送り速度の値を含む。表101aの“送り速度(°/s)”の欄に示す各数値は、送り速度の例を示す。
加工条件は、エッジトリミングにおける加工動作に関する条件として、切削ブレード21のY軸方向の移動量であるインデックス(割り出し送り量)の値を含む。第1実施形態において、インデックスは、表101aの各段に例示する切り込み量及び送り速度でウエーハ201を1周分(1回転分)だけ切削する切削加工を行った後、次回の切削加工を行う場合に、切削ブレード21をウエーハ201の径方向内側(図3におけるY軸方向右側)へと移動させる距離である。なお、ウエーハ201を1回目に切削加工する際の切削ブレード21の初期位置は、インデックスとは別に加工条件登録部101に登録される。表101aの“インデックス(mm)”の欄に示す各数値は、インデックスの例を示す。
加工条件は、エッジトリミングにおける加工動作に関する条件として、表101aの各段に例示する切り込み量、送り速度、及びインデックスに従った切削加工を実施する回数の値を含む。表101aの“回数”の欄に示す各数値は、回数の例を示す。
次に、図8に例示する加工条件に従ってウエーハ201に切削加工を施す際の切削ブレード21の動きや、環状溝207の形成過程とあわせて、シミュレーション図生成部102により生成されるシミュレーション図102aについて、図8を参照しながら説明する。なお、図8に示すシミュレーション図102aにおいて、左右方向が図1及び図3に示すY軸方向であり、上下方向が図1及び図3に示すZ軸方向である。
図8に例示する加工条件でウエーハ201に切削加工を施す場合、まず、表101aの最上段の各欄に記載のように、切り込み量が値0.20(mm)、送り速度が値5.00(°/s)、インデックスが値1.00(mm)、回数が1回に登録される。ここで、1回目(1周目)の切削加工時において、切削ブレード21の初期位置を、ウエーハ201の外周端からウエーハ201の径方向内側(Y軸方向右側)に値1.00(mm)だけ切り込ませると登録したとする。この場合、切削ブレード21の厚みが値1.50(mm)であることから、切削ブレード21は、図中に破線で示す範囲内に位置づけられることになる。また、切り込み量が値0.20(mm)であることから、1回目(1周目)の切削加工時において、切削ブレード21は、図中に破線で示すように、ウエーハ201の表面201aからZ軸方向下側に向けて値0.20(mm)までの範囲内に位置づけられることになる。シミュレーション図生成部102は、この切削ブレード21の位置を算出する。そして、シミュレーション図生成部102は、切り込み量、切削ブレード21の初期位置、及び、切削ブレード21の厚さの値に基づいて、溝深さ207hが値0.20(mm)、溝幅207bが値1.00(mm)とされた環状溝207の一部が、ウエーハ201の全周にわたって形成されると算出する。回数が1回に登録されているため、表101aの最上段の欄に記載された条件での切削加工は1回のみ行われることになり、2回目(2周目)の切削加工の実施へと移行する。
2回目(2周目)の切削加工では、表101aの2段目の欄に記載のように、切り込み量が値0.20(mm)、送り速度が値5.00(°/s)、インデックスが値0.50(mm)、回数が1回に登録される。また、表101aの最上段の欄に示すように、前回の切削加工時における加工条件の一つとして、インデックスが値1.00(mm)に登録されている。そのため、2回目(2週目)の切削加工時では、切削ブレード21は、図中に一点鎖線で示すように、前回の切削加工時の位置から、ウエーハ201の径方向内側(Y軸方向右側)に向けて値1.00(mm)だけ移動した位置に位置づけられることになる。また、2回目(2週目)の切削加工時では、切り込み量が値0.20(mm)であることから、切削ブレード21は、図中に一点鎖線で示すように、ウエーハ201の表面201aからZ軸方向下側に向けて値0.20(mm)までの範囲内に位置づけられることになる。シミュレーション図生成部102は、この切削ブレード21の位置を算出する。そして、シミュレーション図生成部102は、切り込み量、インデックス、及び、切削ブレード21の厚さの値に基づいて、溝深さ207hが値0.20(mm)、溝幅207bが値2.00(mm)とされた環状溝207の一部が、ウエーハ201の全周にわたって形成されると算出する。回数が1回に登録されているため、表101aの2段目の欄に記載された条件での切削加工は1回のみ行われることになり、3回目(3周目)の切削加工の実施へと移行する。
ここまでの切削加工の回数は2回であり、切削総回数である3回に到達していない。そこで、本実施形態において、3回目(3周目)の切削加工では、再び表101aの最上段の欄に記載の条件に従った切削加工が実施される。3回目(3周目)の切削加工時では、表101aの最上段の各欄に記載のように、切り込み量が値0.20(mm)、送り速度が値5.00(°/s)、インデックスが値1.00(mm)、回数が1回に登録される。また、表101aの2段目の欄に示すように、前回の切削加工時における加工条件の一つとして、インデックスが値0.50(mm)に登録されている。そのため、3回目(3週目)の切削加工時では、切削ブレード21は、図中に二点鎖線で示すように、前回の切削加工時の位置から、ウエーハ201の径方向内側(Y軸方向右側)に向けて値0.50(mm)だけ移動した位置に位置づけられることになる。また、3回目(3周目)の切削加工時では、切り込み量が値0.20(mm)であることから、切削ブレード21は、図中に二点鎖線で示すように、ウエーハ201の表面201aからZ軸方向下側に向けて値0.20(mm)までの範囲内に位置づけられることになる。シミュレーション図生成部102は、この切削ブレード21の位置を算出する。そして、シミュレーション図生成部102は、切り込み量、インデックス、及び、切削ブレード21の厚さの値に基づいて、溝深さ207hが値0.20(mm)、溝幅207bが値2.50(mm)とされた環状溝207が、最終的にウエーハ201の全周にわたって形成されると算出する。この時点で、切削加工の回数が切削総回数である3回に到達するため、次回以降の切削加工は行われないことになる。
このように、本実施形態において、加工条件登録部101には、ウエーハ201の径方向に切削ブレード21を移動させ、ウエーハ201の外周を2周以上切削し、環状溝207の溝幅207bを調整する加工条件が登録される。シミュレーション図生成部102は、上述のように算出したウエーハ201の1周ごとの切削加工時における切削ブレード21の位置と、環状溝207の位置及び大きさと、ウエーハ201のワークサイズすなわち外径及び厚さとに基づいて、図8に示すシミュレーション図102aを描画(生成)する。シミュレーション図生成部102は、環状溝207の断面形状、すなわち図中に斜線を付した範囲に示すように、環状溝207が形成されたウエーハ201の周縁部近傍の断面形状を描画する。また、シミュレーション図生成部102は、図中に破線、一点鎖線、二点鎖線で示すように、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時における切削ブレード21の位置をウエーハ201の断面形状に重ねて描画する。
さらに、シミュレーション図生成部102は、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時における環状溝207の溝深さ207hの値(図中の“0.20mm”)、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時における環状溝207の溝幅207bの値(図中の“1.00mm”、“2.00mm”、“2.50mm”)、及び、環状溝207を除いたウエーハ201の径の値295.00(mm)(図中の“φ295mm”)と、これらの値が対応する範囲を指し示すための実線及び実線矢印とをウエーハ201の断面形状に重ねて描画する。これにより、図8に例示するシミュレーション図102aが生成される。
制御ユニット100は、シミュレーション図生成部102によりシミュレーション図102aを生成すると、加工条件登録部101において登録された加工条件とあわせて、シミュレーション図102aを表示パネル80に表示させる。それにより、オペレータは、加工条件を数値のみで認識する場合に比べて、シミュレーション図102aによって、環状溝207の断面形状(すなわち環状溝207が形成されたウエーハ201の断面形状)や、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時における切削ブレード21の位置、環状溝207のサイズ等を、直感的に認識することができる。そのため、シミュレーション図102aを確認したオペレータが、ウエーハ201に対して適切な加工動作が予定されているか否かを、より正確に判断することが可能となる。
オペレータは、ウエーハ201に対して適切な加工動作が予定されていると判断した場合、入力ユニット70を介して制御ユニット100に対し、登録された加工条件に従って切削加工を施すように指示する。指示を受けた制御ユニット100は、生成されたシミュレーション図102aと同様に、登録された加工条件に従ってウエーハ201に切削加工が施されるように、切削装置1Aの各構成要素を制御する。
一方、オペレータは、ウエーハ201に対して誤った加工動作が予定されていると判断した場合、入力ユニット70を介して制御ユニット100に対し、改めて加工条件を入力する。制御ユニット100は、加工条件登録部101において、改めて入力された加工条件を登録し、シミュレーション図生成部102において、再度シミュレーション図102aを生成する。それにより、オペレータがウエーハ201に対して適切な加工動作が予定されていると判断するまで、ウエーハ201に実際の切削加工が施されないため、ウエーハ201に誤った切削加工が施されることを防止することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の切削装置1Aは、登録された加工条件に従って被加工物であるウエーハ201を切削した場合に、ウエーハ201に形成される環状溝(切削溝)207の断面形状を示すシミュレーション図102aを生成し、生成したシミュレーション図102aを表示パネル80に表示させる。それにより、加工条件が数値で登録されていても、オペレータが加工後のウエーハ201の断面形状を直感的に認識することができるため、加工条件の登録が誤っていた場合に、適切な設定へと修正することが可能となる。従って、第1実施形態にかかる切削装置1Aは、被加工物に対して、誤った位置やサイズの環状溝(切削溝)207が形成されることを抑制し、より適切な切削加工を施すことができる。
また、被加工物は、外周側面に面取り部204を有する円板状のウエーハ201であって、加工条件登録部101には、ウエーハ201を外周に沿って環状に切削し、面取り部204を除去する環状溝207を形成する加工条件(エッジトリミングのモード)が登録され、シミュレーション図生成部102は、環状溝207の断面形状を含むシミュレーション図102aを生成する。
この構成によれば、ウエーハ201にエッジトリミングの切削加工を施す際に、ウエーハ201に形成される環状溝207の断面形状を示すシミュレーション図102aに基づいて、ウエーハ201に対して適切なエッジトリミングの切削加工が予定されているか否かを、より正確に判断することができる。
また、加工条件登録部101に、ウエーハ201の径方向に切削ブレード21を移動させウエーハ201の外周を2周以上切削し、環状溝207の溝幅207bを調整する加工条件を登録した場合、シミュレーション図生成部102は、各周で除去されるウエーハ201の外周の幅(すなわち、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時における環状溝207の溝幅207bの値(図8中の“1.50mm”、“2.00mm”、“2.50mm”))を表示する。
この構成によれば、オペレータは、ウエーハ201の1周ごとの切削加工によって段階的に形成される環状溝207のサイズや位置を確認することができるため、環状溝207を段階的に形成する場合に予定されている切削加工が適切なものであるか否か、より正確に判断することが可能となる。
また、加工条件登録部101には、切削ブレード21によりウエーハ201を厚さ方向(すなわち、Z軸方向)に切削する大きさである切り込み量が加工条件として登録される。
この構成によれば、環状溝207の溝深さ207hに相当する切り込み量を加工条件として直接登録することができる。その結果、シミュレーション図102に描画される環状溝207の溝深さ207の値(図8中の“0.20mm”)と、オペレータが自ら入力した切り込み量との値とを照らし合わせやすく、溝深さ207の値が適切であるかを、より容易に判断することが可能となる。
なお、加工条件は、切り込み量の値に代えて、切削加工時におけるチャックテーブル10の保持面10aから切削ブレード21の先端までの高さ(距離)の値を含むものであってもよい。この場合、加工条件登録部101は、登録されたウエーハ201の厚さの値から、登録されたチャックテーブル10の保持面10aから切削ブレード21の先端までの高さの値を減算することで、上記切り込み量を算出すればよい。また、シミュレーション図生成部102aが上記切り込み量を算出してもよい。また、図8の表101aにおいて、保持面10aから切削ブレード21の先端までの高さを表示してもよい。
なお、シミュレーション図102aに描画する内容は、図8に示すものに限られない。例えば、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時におけるインデックスの値(切削ブレード21の割り出し送り量)や、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時における切削ブレード21のウエーハ201の外周端からの距離の値等を描画してもよい。
また、シミュレーション図102aは、ウエーハ201の1周ごとの切削加工時において形成される環状溝207の形成過程や、切削ブレード21の位置の変化をアニメーションにより描画するものとしてもよい。
また、本実施形態では、表101aに例示した回数の条件をすべて1回としたが、回数は、2回以上の値に登録されてもよい。例えば、表101aの2段目の欄に例示する条件のうち、回数を2回に登録したとする。この場合、3回目(3周目)の切削加工では、再び表101aの2段目の欄に記載の条件に従った切削加工が実施される。
このとき、前回(2回目)の切削加工時における加工条件の一つとして、インデックスが値0.50(mm)に登録されている。そのため、3回目(3週目)の切削加工時では、切削ブレード21は、図8中に二点鎖線で示すように、前回の切削加工時の位置から、ウエーハ201の径方向内側(Y軸方向右側)に向けて値0.50(mm)だけ移動した位置に位置づけられることになる。また、3回目(3周目)の切削加工時では、切り込み量が値0.20(mm)であることから、切削ブレード21は、図8中に二点鎖線で示すように、ウエーハ201の表面201aからZ軸方向下側に向けて値0.20(mm)までの範囲内に位置づけられることになる。シミュレーション図生成部102は、この切削ブレード21の位置を算出する。そして、シミュレーション図生成部102は、切り込み量、インデックス、及び、切削ブレード21の厚さの値に基づいて、溝深さ207hが値0.20(mm)、溝幅207bが値2.50(mm)とされた環状溝207が、最終的にウエーハ201の全周にわたって形成されると算出する。この時点で、切削加工の回数が切削総回数である3回に到達するため、次回以降の切削加工は行われないことになる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる切削装置1Bについて説明する。図9は、第2実施形態にかかる切削装置を示す概略図であり、図10は、第2実施形態にかかる切削装置により被加工物としてのウエーハに切削加工を施す様子を示す説明図である。第2実施形態にかかる切削装置1Bは、図10に示すように、被加工物としてのウエーハ201の分割予定ライン202に沿って、ハーフカット溝209とフルカット溝210とを備える切削溝を形成することで、ウエーハ201を複数のデバイスチップに分割するステップカットを実施する装置である。第2実施形態において、ウエーハ201は、図10に示すように、裏面201b側に例えば粘着テープといった保護部材208が貼着される。なお、ウエーハ201は、裏面201b側がシート部材に貼り付けられて環状フレームの開口に位置づけられるフレームユニットを形成していてもよい。
第2実施形態にかかる切削装置1Bは、切削装置1Aの切削ユニット20Aに代えて、第1切削ユニット(第1の切削ユニット)20aと、第2切削ユニット(第2の切削ユニット)20bとを有する切削ユニット20Bを備える。また、切削装置1Bは、切削装置1AのY軸移動ユニット40に代えて、第1切削ユニット20aをY軸方向に移動させるY軸移動ユニット41と、第2切削ユニット20bをY軸方向に移動させるY軸移動ユニット42とを備える。また、切削装置1Bは、切削装置1AのZ軸移動ユニット50に代えて、第1切削ユニット20aをZ軸方向に移動させるZ軸移動ユニット51と、第2切削ユニット20bをZ軸方向に移動させるZ軸移動ユニット52とを備える。切削装置1Bのその他の構成は、切削装置1Aと基本的に同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
第1切削ユニット20aは、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201を切削する第1切削ブレード(第1の切削ブレード)21a(図10参照)を装着する図示しないスピンドルを備えるものである。第1切削ユニット20aは、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201に対して、Y軸移動ユニット41により水平方向と平行でかつX軸方向と直交するY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット51によりZ軸方向に移動自在に設けられている。
第1切削ユニット20aは、図9に示すように、Y軸移動ユニット41、Z軸移動ユニット51などを介して、装置本体2Bから立設した柱部3Bに設けられている。第1切削ユニット20aは、Y軸移動ユニット41及びZ軸移動ユニット51により、第2切削ユニット20bとは独立して移動可能とされており、チャックテーブル10の保持面10aの任意の位置に第1切削ブレード21aを位置付け可能となっている。
第1切削ブレード21aは、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。第1切削ブレード21aは、第1の厚さを有する。スピンドルは、第1切削ブレード21aを回転させることでウエーハ201を切削する。スピンドルは、スピンドルハウジング内に収容され、スピンドルハウジングは、Z軸移動ユニット51に支持されている。第1切削ユニット20aのスピンドル及び第1切削ブレード21aの軸心は、Y軸方向と平行に設定されている。
第2切削ユニット20bは、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201を切削する第2切削ブレード(第2の切削ブレード)21b(図10参照)を装着する図示しないスピンドルを備えるものである。第2切削ユニット20bは、チャックテーブル10に保持されたウエーハ201に対して、Y軸移動ユニット42により水平方向と平行でかつX軸方向と直交するY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット52によりZ軸方向に移動自在に設けられている。
第2切削ユニット20bは、図9に示すように、Y軸移動ユニット42、Z軸移動ユニット52などを介して、装置本体2Bから立設した柱部3Bに設けられている。第2切削ユニット20bは、Y軸移動ユニット42及びZ軸移動ユニット52により、第1切削ユニット20aとは独立して移動可能とされており、チャックテーブル10の保持面10aの任意の位置に第2切削ブレード21bを位置付け可能となっている。
第2切削ブレード21bは、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。第2切削ブレード21bは、第1の厚さの第1切削ブレード21aよりも薄い第2の厚さを有する。スピンドルは、第2切削ブレード21bを回転させることでウエーハ201を切削する。スピンドルは、スピンドルハウジング内に収容され、スピンドルハウジングは、Z軸移動ユニット52に支持されている。第2切削ユニット20bのスピンドル及び第2切削ブレード21bの軸心は、Y軸方向と平行に設定されている。
Y軸移動ユニット41は、第1切削ユニット20aを保持面10aと水平方向との双方と平行でかつX軸方向と直交する割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と第1切削ユニット20aとを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。Z軸移動ユニット51は、第1切削ユニット20aを保持面10aと直交する切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と第1切削ユニット20aとを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。
Y軸移動ユニット42は、第2切削ユニット20bを保持面10aと水平方向との双方と平行でかつX軸方向と直交する割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と第2切削ユニット20bとを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。Z軸移動ユニット52は、第2切削ユニット20bを保持面10aと直交する切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、チャックテーブル10と第2切削ユニット20bとを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。
Y軸移動ユニット41、42及びZ軸移動ユニット51、52は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじを軸心回りに回転させる周知のパルスモータ、第1切削ユニット20aまたは第2切削ユニット20bをY軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
切削装置1Bにおいて、制御ユニット100は、入力ユニット70を介してオペレータにより入力された加工条件に従って、切削装置1Bの上述した構成要素をそれぞれ制御して、ウエーハ201にハーフカット溝209及びフルカット溝210を形成する加工動作を切削装置1Bに実施させる。
具体的には、制御ユニット100は、図示しない搬送ユニットによって、カセット110からウエーハ201を取り出し、チャックテーブル10へと搬送する。制御ユニット100は、図10に示すように、加工条件に基づいて、X軸移動ユニット、Y軸移動ユニット41、42及びZ軸移動ユニット51、52により、第1切削ユニット20aと第2切削ユニット20bとを、それぞれチャックテーブル10上のウエーハ201に対して相対移動させ、ウエーハ201の分割予定ライン202に沿ってハーフカット溝209と、フルカット溝210とを形成する。図10に示すように、第1切削ユニット20aの第1切削ブレード21aにより、ウエーハ201の分割予定ライン202に沿って、表面201aからウエーハ201の途中までを切削し、ハーフカット溝209を形成する。次に、第2切削ユニット20bの第2切削ブレード21bにより、ハーフカット溝209の底を切削し、ウエーハ201の裏面201b側まで達するフルカット溝210を形成する。それにより、チッピングの発生を抑制しながら、分割予定ライン202に沿って、ウエーハ201を複数のデバイスチップに分割することができる。その後、制御ユニット100は、搬送ユニットによってチャックテーブル10から洗浄ユニット90へとウエーハ201を搬送する。制御ユニット100は、洗浄ユニット90によりウエーハ201を洗浄し、再び搬送ユニットによってウエーハ201をカセット110内に収容する。
次に、第2実施形態にかかる切削装置1Bの要部について説明する。
切削装置1Bの制御ユニット100は、第1実施形態と同様に、加工条件登録部101により入力ユニット70を介してオペレータにより入力された加工条件を数値で登録する。また、切削装置1Bの制御ユニット100は、第1実施形態と同様に、シミュレーション図生成部102により、加工条件登録部101において登録された加工条件でウエーハ201を切削した場合に、ウエーハ201に形成されるハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状を示すシミュレーション図102bを生成する。
図11は、第2実施形態における加工条件及びシミュレーション図の一例を示す説明図である。以下、第2実施形態にかかる切削装置1Bにおいて、加工条件登録部101に登録される加工条件の例を、図11に基づいて説明する。なお、以下の説明において、各加工条件の各数値の有効数字は、単なる例示であって、切削装置1Bによる切削加工の精度を限定するものではない。本実施形態において、加工条件は、ウエーハ201ごとに、入力ユニット70を介してオペレータにより入力される。
加工条件は、切削装置1Bによるウエーハ201に対する切削加工動作の種類であるカットモードの選択を含む。第2実施形態において、カットモードは、第1切削ブレード21aと第2切削ブレード21bとによりウエーハ201にハーフカット溝209及びフルカット溝210を順に形成するステップカットのモードを少なくとも含む。図11において“カットモード:ステップカット”と表記する例は、カットモードとしてステップカットが登録されていることを示す。なお、カットモードは、第1実施形態において説明したエッジトリミングのモードを含んでもよいし、第1切削ブレード21aまたは第2切削ブレード21bのいずれかにより、分割予定ライン202に沿ってウエーハ201を切削して複数のデバイスチップに分割するモード等を含んでもよい。
加工条件は、被加工物であるウエーハ201のワークサイズ、すなわちウエーハ201の外径及び厚さの値を含む。図11において“ワークサイズ:φ300×t0.30mm”と表記する例では、ウエーハ201の外径が300.00(mm)であり、ウエーハ201の厚さが0.30(mm)であることを示す。
加工条件は、保護部材208の厚さの値を含む。図11において“テープ厚さ:0.08mm”と表記する例では、保護部材208の厚さが0.08(mm)であることを示す。
加工条件は、第1切削ブレード21aの第1の厚さ(図10中のY軸方向における長さ)、及び、第2切削ブレード21bの第2の厚さ(図10中のY軸方向における長さ)の値を含む。図11において“ブレード厚さ Z1:t0.05mm Z2:t0.03mm”と表記する例では、第1切削ブレード21aの第1の厚さが値0.05(mm)であり、第2切削ブレード21bの第2の厚さが値0.03(mm)であることを示す。
加工条件は、種々の加工動作に関する条件を含んでいる。図11において、表101bに例示する“Z1 ブレード高さ(mm)”、“Z2 ブレード高さ(mm)”、“送り速度(mm/s)”、“インデックス(mm)”は、カットモードとしてステップカットが登録されている際の加工動作に関する条件を示す。第2実施形態にかかる切削装置1Bは、表101bに例示された加工動作に関する条件に従った切削加工を、図中の上側から下側に向かって順次実施することで、分割予定ライン202ごとにハーフカット溝209及びフルカット溝210を切削していく。なお、図11においては、表101bの最上段以外の欄の各数値の記載を省略している。
加工条件は、ステップカットにおける加工動作に関する条件として、切削加工時におけるチャックテーブル10の保持面10aから第1切削ブレード21aの先端までの高さ(距離)である第1切削ブレード21aのブレード高さの値を含む。表101bの“Z1 ブレード高さ(mm)”の欄における数値は、第1切削ブレード21aのブレード高さの例を示す。
加工条件は、ステップカットにおける加工動作に関する条件として、切削加工時におけるチャックテーブル10の保持面10aから第2切削ブレード21bの先端までの高さ(距離)である第2切削ブレード21bのブレード高さの値を含む。表101bの“Z2 ブレード高さ(mm)”の欄における数値は、第2切削ブレード21bのブレード高さの例を示す。
加工条件は、ステップカットにおける加工動作に関する条件として、第1切削ブレード21a及び第2切削ブレード21bによりウエーハ201を切削する速度である送り速度の値を含む。送り速度は、本実施形態では、加工送り速度、すなわち切削加工時にチャックテーブル10をX軸移動ユニットにより移動させる速度である。表101bの“送り速度(mm/s)”の欄における数値は、送り速度の例を示す。
加工条件は、ステップカットにおける加工動作に関する条件として、第1切削ブレード21a及び第2切削ブレード21bのY軸方向の移動量であるインデックス(割り出し送り量)の値を含む。第2実施形態において、インデックスは、表101bの各段に例示する第1切削ブレード21aのブレード高さ、または、第2切削ブレード21bのブレード高さ、並びに、送り速度で一つの分割予定ライン202に沿ってウエーハ201を切削する切削加工を行った後、次回の切削加工を行う場合に、第1切削ブレード21aまたは第2切削ブレード21bをY軸方向へと移動させる距離である。インデックスは、隣り合う分割予定ライン202の間隔である。なお、ウエーハ201を1回目に切削加工する際の第1切削ブレード21a及び第2切削ブレード21bのY軸方向の位置設定は、インデックスとは別に加工条件登録部101に登録される。表101bの“インデックス(mm)”の欄における数値は、インデックスの例を示す。
次に、図11に例示する加工条件に従ってウエーハ201に切削加工を施す際に、シミュレーション図生成部102により生成されるシミュレーション図102bについて、図11を参照しながら説明する。ここで、本実施形態において、1つのウエーハ201を切削する際、第1切削ブレード21a及び第2切削ブレード21bの厚さや、各ハーフカット溝209の溝深さ及び溝幅、各フルカット溝210の溝深さ及び溝幅は、各分割予定ライン202において変化しない。そのため、図11に示すシミュレーション図102bは、少なくともいずれか一つの分割予定ライン202に沿った位置におけるハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状が描画されればよい。ここでは、表101bの最上段の欄に記載された加工条件を例として、シミュレーション図102bについて説明する。なお、図11に示すシミュレーション図102bにおいて、左右方向が図9及び図10に示すY軸方向であり、上下方向が図9及び図10に示すZ軸方向である。
図11に例示する加工条件でウエーハ201に切削加工を施す場合、表101bの最上段の各欄に記載のように、1回目の切削加工として、第1切削ブレード21aのブレード高さが値0.28(mm)、第2切削ブレード21bのブレード高さが値0.05(mm)、送り速度が値100.00(mm/s)、インデックスが値2.00(mm)に登録される。
このとき、シミュレーション図生成部102は、登録されたウエーハ201の厚みとテープ厚さとの合計(本実施形態では、値0.38(mm))から、第1切削ブレード21aのブレード高さの値0.28(mm)を減算し、第1切削ブレード21aによりウエーハ201を厚み方向(Z軸方向)において切削する切り込み量を算出する。この切り込み量は、すなわち、第1切削ブレード21aにより形成されるハーフカット溝209の溝深さであり、本実施形態に示す例では、値0.10(mm)となる。
また、シミュレーション図生成部102は、登録されたウエーハ201の厚みとテープ厚さとの合計(本実施形態では、値0.38(mm))から、第2切削ブレード21aのブレード高さの値0.05(mm)を減算し、第1切削ブレード21aによりウエーハ201を厚み方向(Z軸方向)において切削する切り込み量を算出する。この切り込み量は、すなわち、第2切削ブレード21bにより形成されるフルカット溝210の溝深さであり、本実施形態に示す例では、値0.33(mm)となる。
そして、シミュレーション図生成部102は、算出した第1切削ブレード21aによる切り込み量と、第1切削ブレード21aの厚さとに基づいて、溝深さが値0.10(mm)、溝幅が値0.05(mm)のハーフカット溝209が形成されると算出する。また、シミュレーション図生成部102は、算出した第2切削ブレード21bによる切り込み量と、第2切削ブレード21bの厚さとに基づいて、溝深さが値0.33(mm)、溝幅が値0.03(mm)のフルカット溝210が形成されると算出する。
シミュレーション図生成部102は、上述のように算出したハーフカット溝209及びフルカット溝210の位置及び大きさと、ウエーハ201のワークサイズすなわち外径及び厚さと、保護部材208の厚さとに基づいて、図11に示すシミュレーション図102bを描画(生成)する。シミュレーション図生成部102は、ハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状、すなわち図中に斜線を付した範囲に示すように、ハーフカット溝209及びフルカット溝210が形成されたウエーハ201及び保護部材208の断面形状の一部を描画する。
さらに、シミュレーション図生成部102は、ハーフカット溝209の溝深さの値(図中の“0.10mm”)、ハーフカット溝209の溝幅の値(図中の“0.05mm”)、フルカット溝210の溝深さの値(図中の“0.33mm”)、フルカット溝210の溝幅の値(図中の“0.03mm”)と、これらの値が対応する範囲を指し示すための実線及び実線矢印とをウエーハ201及び保護部材208の断面形状に重ねて描画する。これにより、図11に例示するシミュレーション図102bが生成される。
制御ユニット100は、シミュレーション図生成部102によりシミュレーション図102bを生成すると、加工条件登録部101において登録された加工条件とあわせて、シミュレーション図102bを表示パネル80に表示させる。それにより、オペレータは、加工条件を数値のみで認識する場合に比べて、シミュレーション図102bによって、ハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状(すなわちハーフカット溝209及びフルカット溝210が形成されたウエーハ201の断面形状)や、ハーフカット溝209及びフルカット溝210のサイズ等を、直感的に認識することができる。そのため、シミュレーション図102bを確認したオペレータが、ウエーハ201に対して適切な加工動作が予定されているか否かを、より正確に判断することが可能となる。
オペレータは、ウエーハ201に対して適切な加工動作が予定されていると判断した場合、入力ユニット70を介して制御ユニット100に対し、登録された加工条件に従って切削加工を施すように指示する。指示を受けた制御ユニット100は、生成されたシミュレーション図102bと同様に、登録された加工条件に従ってウエーハ201に切削加工が施されるように、切削装置1Bの各構成要素を制御する。
一方、オペレータは、ウエーハ201に対して誤った加工動作が予定されていると判断した場合、入力ユニット70を介して制御ユニット100に対し、改めて加工条件を入力する。制御ユニット100は、加工条件登録部101において、改めて入力された加工条件を登録し、シミュレーション図生成部102において、再度シミュレーション図102bを生成する。それにより、オペレータがウエーハ201に対して適切な加工動作が予定されていると判断するまで、ウエーハ201に実際の切削加工が施されないため、ウエーハ201に誤った切削加工が施されることを防止することが可能となる。
以上説明したように、第2実施形態にかかる切削装置1Bは、第1実施形態にかかる切削装置1Aと同様に、被加工物に対して、誤った位置やサイズの環状溝(切削溝)207が形成されることを抑制し、より適切な切削加工を施すことができる。
また、切削ユニット20Bは、第1の厚さの第1切削ブレード21aが装着される第1切削ユニット20aと、第1の厚さの第1切削ブレード21aより薄い第2切削ブレード21bが装着される第2切削ユニット20bと、を有し、加工条件登録部101には、第1切削ブレード21aでウエーハ201に形成された分割予定ライン202に沿ってハーフカット溝209を形成し、第2切削ブレード21bでハーフカット溝209の底にフルカット溝210を形成する加工条件(ステップカットのモード)が登録され、シミュレーション図生成部102は、ハーフカット溝209とフルカット溝210とを備える切削溝の断面形状を含むシミュレーション図102bを生成する。
この構成によれば、ウエーハ201にステップカットの切削加工を施す際に、ウエーハ201に形成されるハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状を示すシミュレーション図102bに基づいて、ウエーハ201に対して適切なステップカットの切削加工が予定されているか否かを、より正確に判断することができる。
また、本実施形態においては、図11に示すシミュレーション図102bのように、表101bの最上段に例示した条件に対応した一つの分割予定ライン202に沿ったハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状等を描画するものとした。ただし、シミュレーション図102bは、表101bの他の条件に対応した分割予定ライン202に沿ったハーフカット溝209及びフルカット溝210の断面形状等を、連続的に描画したものであってもよい。それにより、ハーフカット溝209及びフルカット溝210が、隣り合う分割予定ライン202に沿って適切な間隔で形成されるか否かを確認することができる。
なお、第2実施形態においても、加工条件登録部101には、第1切削ブレード21aのブレード高さに代えて、第1切削ブレード21aによりウエーハ201を厚み方向(Z軸方向)において切削する切り込み量が登録されてもよい。また、加工条件登録部101には、第2切削ブレード21bのブレード高さに代えて、第2切削ブレード21bによりウエーハ201を厚み方向(Z軸方向)において切削する切り込み量が登録されてもよい。この場合、シミュレーション図生成部102は、登録された切り込み量を用いてシミュレーション図102bを生成すればよい。また、図11の表101bにおいて、切り込み量を表示させてもよい。
また、第1実施形態のシミュレーション図102a及び第2実施形態のシミュレーション図102bは、加工条件とともに表示パネル80に表示される。
この構成によれば、オペレータは、シミュレーション図102a、102bに加えて、数値により登録される加工条件も同時に確認することができるため、ウエーハ201に対して適切な切削加工が予定されているか否かを、さらに正確に判断することが可能となる。
また、第1実施形態及び第2実施形態において、加工条件は、入力ユニット70を介してオペレータが入力するものとしたが、加工条件は、予め定められて制御ユニット100に記憶されているものであってもよい。
1A,1B 切削装置
2A,2B 装置本体
3A,3B 柱部
10 チャックテーブル
10a 保持面
20A,20B 切削ユニット
20a 第1切削ユニット
20b 第2切削ユニット
21 切削ブレード
21a 第1切削ブレード
21b 第2切削ブレード
40,41,42 Y軸移動ユニット
50,51,52 Z軸移動ユニット
60 カセットエレベータ
70 入力ユニット
80 表示パネル
90 洗浄ユニット
100 制御ユニット
101 加工条件登録部
101a,101b 表
102 シミュレーション図生成部
102a,102b シミュレーション図
110 カセット
150 研削装置
151 チャックテーブル
152 研削ホイール
153 研削砥石
201 ウエーハ
201a 表面
201b 裏面
202 分割予定ライン
203 デバイス
204 面取り部
205 デバイス領域
206 除去予定領域
207 環状溝(切削溝)
207b 溝幅
207h 溝深さ
208 保護部材
209 ハーフカット溝
210 フルカット溝

Claims (6)

  1. 被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルで保持された被加工物を切削ブレードで切削する切削ユニットと、該被加工物を加工する加工条件を入力する入力ユニットと、該入力ユニットで入力された該加工条件を表示する表示パネルと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える切削装置であって、
    該制御ユニットは、
    該切削ブレードの先端の該保持面からの高さと、該切削ブレードの厚さと、該被加工物の厚さとを該加工条件として数値で登録する加工条件登録部と、
    登録した該加工条件で該被加工物を切削し、該被加工物に形成される切削溝の断面形状を示すシミュレーション図を生成するシミュレーション図生成部と、を備え、
    該表示パネルは、該シミュレーション図を表示することを特徴とする切削装置。
  2. 該被加工物は、外周側面に面取り部を有する円板状のウエーハであって、
    該加工条件登録部には、該ウエーハを外周に沿って環状に切削し、該面取り部を除去する環状溝を形成する該加工条件が登録され、
    該シミュレーション図生成部は、該環状溝の断面形状を含む該シミュレーション図を生成することを特徴とする請求項1記載の切削装置。
  3. 該切削ユニットは、第1の厚さの第1の切削ブレードが装着される第1の切削ユニットと、該第1の厚さの切削ブレードより薄い第2の切削ブレードが装着される第2の切削ユニットと、を有し、
    該加工条件登録部には、該第1の切削ブレードで該被加工物に形成された分割予定ラインに沿ってハーフカット溝を形成し、該第2の切削ブレードで該ハーフカット溝の底にフルカット溝を形成する該加工条件が登録され、
    該シミュレーション図生成部は、該ハーフカット溝と該フルカット溝とを備える該切削溝の断面形状を含む該シミュレーション図を生成することを特徴とする請求項1記載の切削装置。
  4. 該シミュレーション図は、該加工条件とともに該表示パネルに表示されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の切削装置。
  5. 該加工条件登録部に、該ウエーハの径方向に該切削ブレードを移動させ該ウエーハの外周を2周以上切削し、該環状溝の幅を調整する該加工条件を登録した場合、該シミュレーション図生成部は、各周で除去される該ウエーハの外周の幅を表示することを特徴とする請求項2記載の切削装置。
  6. 該加工条件登録部には、前記被加工物を厚さ方向に切削する大きさである切り込み量が該加工条件として登録されることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の切削装置。
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