JP2018182129A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハの表面側に貼着された保護テープの剥離を抑制して、ウェーハの裏面側を適切に研削加工する。【解決手段】ウェーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着ステップと、該保護テープの露出面をバイト工具によって切削して平坦化する平坦化ステップと、該ウェーハの裏面側を研削して該ウェーハを所定の厚さにする研削ステップと、を備え、該平坦化ステップは、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該露出面をバイト工具によって切削する第1のバイト切削ステップと、該第1のバイト切削ステップの後、該ウェーハを該露出面に垂直な軸の周りに所定角度回転させて、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該露出面をバイト工具によって切削する第2のバイト切削ステップと、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、デバイスが表面に形成されたウェーハの加工方法に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが表面に形成されたウェーハの裏面を研削して該ウェーハを所定の厚みに薄化し、その後、該ウェーハを所定の分割予定ラインに沿って分割するとデバイスチップを形成できる。形成されたデバイスを含むデバイスチップは、携帯電話やパソコン等の電子機器に使用される。
ウェーハの裏面の研削には、研削装置が用いられる。該研削装置は、円盤状の研削ホイール、該研削ホイールを回転可能に支持するスピンドル、及び、該スピンドルを回転させるモーター等を備える。該研削ホイールには、ウェーハ等の被加工物に接触して被加工物を研削する複数の砥石が装着されている。
該研削装置を用いてウェーハの裏面を研削する際には、予めウェーハの表面側に保護テープを貼着しておく(特許文献1参照)。ウェーハの表面側に保護テープを貼着すると、研削加工において該ウェーハの表面側のデバイスを保護できる。該研削装置のチャックテーブルに該ウェーハを保持させるとき、該ウェーハの裏面側を露出させるために、該ウェーハは表面側が該チャックテーブルに向けられる。そして、該ウェーハは該表面側に貼着された保護テープを介して該チャックテーブルに保持される。
ところで、該保護テープの厚さのばらつきは、該ウェーハの厚さのばらつきよりも大きい。そのため、該保護テープを介してチャックテーブル上に保持されたウェーハの裏面を研削するとき、該ウェーハの裏面の高さがばらついて、加工精度が悪くなるとの問題を生じる。さらに、ウェーハの表面に電極バンプ等が形成されている場合、該保護テープの凹凸は大きくなり、該問題は顕著となる。
そこで、ウェーハの表面側に保護テープを貼着した後、該保護テープをバイト工具によってバイト切削してチャックテーブルに触れる面を平坦化し、その後、該ウェーハの裏面側を研削加工する方法が提案された(特許文献2参照)。
特開2000−288881号公報 特開2013−21017号公報
保護テープの平坦化には、チャックテーブルと、円環状のバイトホイールに取り付けられたバイト工具と、を有するバイト切削装置が用いられる。該チャックテーブルの上面は被加工物が載せられる保持面であり、該チャックテーブルの上方に円環状のバイトホイールが配設される。該円環状のバイトホイールの該保持面に対面する側の面は、該保持面に対して略平行とされる。該バイト工具は、該バイトホイールの該保持面に対面する側の面に取り付けられる。
該バイトホイールは該保持面に垂直な軸の周りに回転可能である。バイト切削時には、該バイト工具で該保護テープを切削できる高さにバイトホイールを位置付けた上で、該バイトホイールを該軸の周りに回転させる。そして、チャックテーブルを該保持面に平行な面内の方向に複数回直線的に移動させると、保護テープが部分的に切削されて該保護テープが平坦化される。
チャックテーブルを該バイトホイールの下方を通過するように直線的に移動させると、保護テープの被切削面には、バイトホイールの回転方向に沿った轍状の切削痕が形成される。そして、チャックテーブルの移動を繰り返すと、該轍状の切削痕にバイト工具が誘導されて該切削痕がより深くなるように該保護テープがバイト切削される。
保護テープに深い切削痕が形成された状態で、さらにバイト切削を実施しようとすると、バイト工具が深い切削痕に引っかかり、保護テープがウェーハから部分的に剥がれる場合があり問題となる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウェーハの表面側に貼着された保護テープの剥離を抑制でき、ウェーハの裏面側を適切に研削加工できるウェーハの加工方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、表面に格子状に複数の分割予定ラインが設定され、該複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウェーハの加工方法であって、該ウェーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着ステップと、該保護テープ貼着ステップの後、該ウェーハの表面に貼着された保護テープの露出面をバイト工具によって切削して平坦化する平坦化ステップと、該平坦化ステップの後、該ウェーハの表面側を研削装置のチャックテーブルに向け、該保護テープを介して該チャックテーブルに該ウェーハを保持させ、該ウェーハの裏面側を研削して該ウェーハを所定の厚さにする研削ステップと、を備え、該平坦化ステップは、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該露出面をバイト工具によって切削する第1のバイト切削ステップと、該第1のバイト切削ステップの後、該ウェーハを該露出面に垂直な軸の周りに所定角度回転させて、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該露出面をバイト工具によって切削する第2のバイト切削ステップと、を備えることを特徴とするウェーハの加工方法が提供される。
なお、本発明の一態様において、前記第2のバイト切削ステップにおいて該ウェーハを回転させる所定角度は、30°〜330°としてもよい。また、前記ウェーハは、マイクロバッテリーウェーハとしてもよい。
本発明の一態様においては、保護テープをバイト工具で平坦化する平坦化ステップを実施する。ここで、平坦化ステップでは、保護テープをバイト工具で切削する第1のバイト切削ステップと、保護テープの露出面に垂直な軸の周りにウェーハを回転させてから保護テープをバイト工具で切削する第2のバイト切削ステップと、を実施する。
該第1のバイト切削ステップでは、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該保護テープの露出面をバイト工具によって切削する。すると、保護テープの平坦化が進行するとともに保護テープに轍状の切削痕が形成される。
第2のバイト切削ステップでは、該ウェーハを保護テープの露出面に垂直な軸の周りに所定の角度で回転させてから、第1のバイト切削ステップと同様にバイト工具により保護テープを切削する。すると、バイトホイールの回転方向と、轍状の切削痕の伸長方向と、が一致しなくなるため、バイト工具が該切削痕に誘導されにくくなる。第2のバイト切削ステップでは、第1のバイト切削ステップで形成されていた該切削痕が切削されて除去されるようになるため、バイト工具が該切削痕に引っかかりにくくなる。
また、第2のバイト切削ステップにおいてもバイト工具による切削により轍状の切削痕が新たに形成されるが、平坦化ステップを第1のバイト切削ステップと、第2のバイト切削ステップと、に分けずに実施する場合と比べて、形成される切削痕が浅くなる。
そのため、本発明の一態様に係るウェーハの加工方法では、保護テープがウェーハから剥離しにくい。そして、保護テープが適切に平坦化されるため、その後、該ウェーハを適切に研削加工して該ウェーハを薄化できる。
したがって、本発明によりウェーハの表面側に貼着された保護テープの剥離を抑制でき、ウェーハの裏面側を適切に研削加工できるウェーハの加工方法が提供される。
図1(A)は、保護テープ貼着ステップを示す模式的な斜視図であり、図1(B)は、表面に保護テープが貼着されたウェーハを拡大して示す模式的な部分断面図である。 図2(A)は、平坦化ステップを示す模式的な側面図であり、図2(B)は、平坦化ステップを拡大して示す模式的な部分断面図である。 図3(A)は、第1のバイト切削ステップを示す模式的な上面図であり、図3(B)は、第2のバイト切削ステップを示す模式的な上面図である。 研削ステップを模式的に示す斜視図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る加工方法の被加工物であるウェーハについて図1(A)を用いて説明する。図1(A)の下側には、ウェーハ1が模式的に示されている。該ウェーハ1は、例えば、シリコン、SiC(シリコンカーバイド)、若しくは、その他の半導体等の材料、または、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる略円板状の基板である。
ウェーハ1の表面1aは格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)3で複数の領域に区画されており、該複数の分割予定ライン3により区画された各領域にはIC等のデバイス5が形成されている。最終的に、ウェーハ1が薄化されストリート3に沿って分割されることで、個々のデバイスチップが形成される。さらに、ウェーハ1の表面1aには、デバイスチップの接続端子となる複数の電極バンプ7が形成されている。
次に、該ウェーハ1の表面1aに貼着される保護テープについて図1(A)を用いて説明する。図1(A)の上側には、保護テープ9が模式的に示されている。保護テープ9は、該ウェーハ1の表面1aに形成されたデバイス5等を保護する機能を有する。保護テープ9は、本実施形態に係るウェーハの加工方法が実施されている間、各ステップや搬送等の際に加わる衝撃からウェーハ1の表面1a側を保護し、デバイス5に損傷が生じるのを防止する。
保護テープ9は、可撓性を有するフィルム状の基材9a(図1(B)参照)と、該基材9aの一方の面に形成された接着材層9b(図1(B)参照)と、を有する。例えば、基材9aにはPO(ポリオレフィン)が用いられる。POよりも剛性の高いPET(ポリエチレンテレフタラート)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等が用いられても良い。また、接着材層9bには、例えば、シリコーンゴム、アクリル系材料、エポキシ系材料等が用いられる。
また、保護テープ9は、ウェーハ1の直径よりも小さい直径を有する円板状である。保護テープ9は、例えば、ウェーハ1の直径よりも大きな幅を有する帯状の保護テープシートが切断されて形成される。または、該保護テープシートの状態でウェーハ1の表面1aに貼着され、ウェーハ1の表面1aに貼着された状態で所定の形状となるように切断されて形成されてもよい。
次に、本発明の一態様に係るウェーハ1の加工方法について説明する。該ウェーハ1の加工方法は、該ウェーハ1の表面1aに保護テープ9を貼着する保護テープ貼着ステップと、該保護テープ9の露出面(基材9a側)をバイト工具によって切削して平坦化する平坦化ステップと、該ウェーハ1の裏面1b側を研削する研削ステップと、を備える。以下、該ウェーハの加工方法の各ステップについて説明する。
まず、保護テープ貼着ステップについて図1(A)を用いて説明する。該保護テープ貼着ステップでは、ウェーハ1の表面1aに保護テープ9を貼着する。該保護テープ9は、ウェーハ1の表面1aに貼着される際に接着材層9bがウェーハ1の表面1aに向けられ、ウェーハ1の外周からはみ出さないように貼着される。
図1(B)は、表面1aに保護テープ9が貼着されたウェーハ1を拡大して示す模式的な断面図である。図1(B)に示される通り、該保護テープ9の上面はウェーハ1の表面1aに形成された電極バンプ7に起因する凹凸を有する形状となる。
そのため、該保護テープ9を介して後述の研削装置12のチャックテーブル14(図4参照)上にウェーハ1を保持して該ウェーハ1の裏面1bを研削すると、該ウェーハ1の裏面1bの高さがばらついて、加工精度が悪くなるとの問題を生じる。そこで、次に保護テープ9を平坦化する平坦化ステップを実施する。図2(A)は、平坦化ステップを説明するための模式的な側面図である。平坦化ステップには、図2(A)に示されるバイト切削装置2が使用される。
バイト切削装置2は、チャックテーブル4を有する。該チャックテーブル4は、上面側に多孔質部材(不図示)を有する。該多孔質部材の上面は被加工物を保持する保持面4aとなる。チャックテーブル4は、一端が吸引源(不図示)に接続された吸引路(不図示)を内部に備える。該吸引路の他端は該多孔質部材に接続されている。該保持面4a上にウェーハ1が載せられ、該多孔質部材の孔を通して該吸引源により生じた負圧が該ウェーハ1に作用すると、ウェーハ1はチャックテーブル4に吸引保持される。
バイト切削装置2は、さらに、スピンドル8と、該スピンドル8の一端に保持されたバイトホイール6と、該バイトホイール6に固定されたバイト工具10と、を該チャックテーブル4の上方に有する。スピンドル8の他端にはモーター等の回転駆動源(不図示)が接続されており、該回転駆動源がスピンドル8を回転させる。
バイト切削装置2は、昇降手段(モーター等)(不図示)をさらに備え、該昇降手段によりスピンドル8を上下方向に移動できる。また、移動手段(モーター等)(不図示)をさらに備え、該移動手段によりチャックテーブル4を保持面4aに平行な面内の方向に直線的に移動できる。チャックテーブル4は、該保持面4aに垂直な軸の周りに回転できる。
該スピンドル8が回転すると、バイト工具10が装着されたバイトホイール6が回転する。そして、バイトホイール6を所定の高さ位置に下降させ、チャックテーブル4をバイトホイール6の下側を通過するように直線的に移動させると、バイト工具10がウェーハ1の表面1aに貼着された保護テープ9に当たり、保護テープ9がバイト切削される。
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、該平坦化ステップは、第1のバイト切削ステップと、第2のバイト切削ステップと、を備える。平坦化ステップでは、まず、第1のバイト切削ステップを実施する。
第1のバイト切削ステップでは、ウェーハ1の裏面1b側をチャックテーブル4の保持面4aに向けて、ウェーハ1を該保持面4aの上に載せ、チャックテーブル4からウェーハ1に負圧を作用させて、ウェーハ1をチャックテーブル4に吸引保持させる。すると、ウェーハ1の表面1aに貼着された保護テープ9の基材9a側が上方に露出される。
次に、バイト切削装置2のスピンドル8を回転させ、バイトホイール6を回転させて、バイト工具10が保護テープ9に当たる高さにバイトホイール6を位置付ける。そして、チャックテーブル4を保持面4aに平行な面内の方向に直線的に移動させ、バイト工具10が保護テープ9に当たると、保護テープ9がバイト切削される。図2(B)は、バイト切削時のバイト工具10と、ウェーハ1と、保護テープ9と、の位置関係を模式的に示す部分断面図である。
バイトホイール6を該保持面4aに垂直な軸の周りに回転させながらチャックテーブル4を該保持面4aに平行な面内の方向に直線的に移動させると、保護テープ9の露出面に形成された凹凸の凸部がバイト工具10によりバイト切削される。バイトホイール6の下側を通過するようにチャックテーブル4を移動させると、保護テープ9の該露出面の全面がバイト切削される。これを複数回繰り返すと、該凸部が除去されて保護テープ9の該露出面が平坦化される。
しかしながら、バイト工具10によるバイト切削により、保護テープ9の露出面には、轍状の切削痕が形成される。轍状の切削痕は、バイトホイール6の回転方向に沿った形状となる。図3(A)を用いて轍状の切削痕11について説明する。
図3(A)は、第1のバイト切削ステップを示す模式的な上面図である。図3(A)には、バイトホイール6と、チャックテーブル4と、ウェーハ1と、が模式的に示されている。図3(A)には、第1のバイト切削ステップにおいて、チャックテーブル4がバイトホイール6の下側を通過した後の状態が示されている。図3(A)に示される通り、保護テープ9の露出面には、轍状の切削痕11が形成される。
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、該第1のバイト切削ステップの次に第2のバイト切削ステップを実施する。該第2のバイト切削ステップでは、まず、チャックテーブル4を保持面4aに垂直な軸の周りに所定の角度だけ回転させる。該所定の角度は、例えば、30°〜330°の範囲から選択される。
第2のバイト切削ステップでは、チャックテーブル4を保持面4aに垂直な軸の周りに回転させた後、バイトホイール6の下側にチャックテーブル4を通過させて、保護テープ9の露出面のさらなるバイト切削を実施して、保護テープ9の露出面を平坦化する。
第2のバイト切削ステップでは、チャックテーブル4を回転させてからバイト切削を実施するため、バイトホイール6の回転に伴って回転するバイト工具10は、第1のバイト切削ステップで形成された轍状の切削痕11に沿うようには移動しない。そのため、バイト工具10は第1のバイト切削ステップで形成された該轍状の切削痕11に誘導されない。
該第2のバイト切削ステップでは、保護テープ9の露出面がバイト切削されてさらに平坦化されるとともに、第1のバイト切削ステップで形成された轍状の切削痕11もバイト切削される。その一方で、第2のバイト切削ステップでは新たに第2のバイト切削ステップにおけるバイト工具の回転方向に沿った形状の轍状の切削痕11が形成される。図3(B)を用いて轍状の切削痕11について説明する。
図3(B)は、チャックテーブル4を180°回転させて実施する第2のバイト切削ステップを示す模式的な上面図である。図3(B)には、バイトホイール6と、チャックテーブル4と、ウェーハ1と、が模式的に示されている。図3(B)には、第2のバイト切削ステップにおいて、チャックテーブル4がバイトホイール6の下側を通過した後の状態が示されている。第1のバイト切削ステップで形成された轍状の切削痕11は部分的に除去される等して浅くなり、その一方で、新たに轍状の切削痕11が形成される。
平坦化ステップを第1のバイト切削ステップと、第2のバイト切削ステップと、に分けずに実施する場合、保護テープ9に対して繰り返しバイト切削を実施すると、保護テープ9の露出面に深い轍状の切削痕11が形成される。保護テープ9に形成された轍状の切削痕11が深くなると、該切削痕11にバイト工具10が引っかかりやすくなり、保護テープ9がウェーハ1から剥がれやすくなる。
その一方で、本実施形態に係るウェーハの加工方法では、平坦化ステップを第1のバイト切削ステップと、第2のバイト切削ステップと、に分けて実施する。第2のバイト切削ステップを実施する際にチャックテーブル4を回転させる。そのため、最終的に形成される轍状の切削痕11は比較的浅くなり、バイト工具10が該轍状の切削痕11に引っかかりにくくなる。したがって、本実施形態に係るウェーハの加工方法によると、平坦化ステップにおいて保護テープ9の剥離が生じにくくなる。
例えば、表面1aに複数の電極バンプ7が形成されたウェーハ1の該表面1aに貼着された保護テープ9の露出面には高低差20μm程度の凹凸が生じる。そこで、平坦化ステップにより該凹凸を除去して保護テープ9の露出面を平坦化させる。
例えば、第1のバイト切削ステップでは、バイトホイール6の下側にウェーハ1を3回通過させて、保護テープ9の露出面側を厚さ方向に10μmバイト切削する。そして、第2のバイト切削ステップでは、チャックテーブル4を保持面4aに垂直な軸の周りに180°回転させ、バイトホイール6の下側にウェーハ1を4〜5回通過させて、保護テープ9の露出面側をさらに厚さ方向に10μmバイト切削する。
次に、研削ステップについて、図4を用いて説明する。図4は、研削ステップを説明するための模式的な斜視図である。研削ステップでは、ウェーハ1を裏面1b側から研削してウェーハ1を所定の厚さへと薄化する。
研削ステップを実施する研削装置について図4を用いて説明する。研削装置12は、チャックテーブル14を有する。該チャックテーブル14は、上面側に多孔質部材を有する。該多孔質部材の上面は被加工物を保持する保持面14aとなる。該チャックテーブル14の構成と機能は上述のバイト切削装置2のチャックテーブル4と同様である。
研削装置12は、さらに、スピンドル18と、該スピンドル18の一端に保持された研削ホイール16と、該研削ホイール16に固定された研削砥石20と、を該チャックテーブル14の上方に有する。スピンドル18の他端には回転駆動源(モータ)に接続されており、研削ステップでは、該回転駆動源がスピンドル18を回転させる。
研削装置12は、昇降手段(モータ)(不図示)をさらに備え、該昇降手段によりスピンドル18を上下方向に移動できる。また、移動手段(モータ)(不図示)をさらに備え、該移動手段によりチャックテーブル14を保持面14aに平行な面内の方向に移動できる。チャックテーブル14は、該保持面14aに垂直な軸の周りに回転可能である。
該スピンドル18が回転すると、研削砥石20が装着された研削ホイール16が回転する。そして、該昇降手段により研削ホイール16をチャックテーブル14に保持されたウェーハ1に向けて下降させ、研削砥石20がウェーハ1の裏面1bに当たると、ウェーハ1が研削される。研削砥石20が所定の高さ位置まで下降されると、ウェーハ1は所定の厚さに薄化される。
研削ステップでは、まず、ウェーハ1の表面1a側をチャックテーブル14の保持面14aに向けて、ウェーハ1をチャックテーブル14の上方に位置付ける。そして、保護テープ9を介してウェーハ1を該保持面14aの上に載せ置き、チャックテーブル14からウェーハ1に負圧を作用させて、ウェーハ1をチャックテーブル14に吸引保持させる。すると、ウェーハ1の裏面1b側が上方に露出される。
このとき、ウェーハ1は保護テープ9を介してチャックテーブル14上に保持される。本実施形態に係るウェーハの加工方法では、研削ステップの前に保護テープ9を平坦化する平坦化ステップが実施されるため、保護テープ9の該チャックテーブル14に接触する面は平坦である。そのため、該チャックテーブル14に保持されたウェーハ1の裏面1bの高さがばらつかない。
そして、チャックテーブル14を回転させ、スピンドル18を回転させることで研削ホイール16を回転させ、昇降手段により研削ホイール16をウェーハ1の裏面1bに向けて下降させる。回転する研削ホイール16に装着された研削砥石20がウェーハ1の裏面1bに接触すると、ウェーハ1が研削される。さらに研削ホイール16が所定の高さにまで下降されると、ウェーハ1が薄化される。
その後、薄化されたウェーハ1が分割予定ライン3に沿って分割されると、個々のデバイスチップが形成される。
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、平坦化ステップにて保護テープ9がウェーハ1から剥離等せずに適切に平坦化される。そのため、該保護テープ9を介してチャックテーブルにウェーハ1を保持させたとき、露出した該ウェーハ1の裏面1bの高さがばらつかなくなり、該研削ステップにおいてウェーハ1の裏面1bを適切に研削して薄化できる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、ウェーハ1を薄化するとウェーハ1の強度が小さくなるため、ウェーハ1に損傷が生じ易くなる。そこで、研削ステップにおいて、デバイス5が形成されたデバイス領域に対応する裏面1bだけを研削して、ウェーハ1の表面1aのデバイス5が形成されていない外周余剰領域を研削しなくてもよい。このとき、該外周余剰領域に対応する裏面1bは研削されずに残り環状の凸部となり、ウェーハ1の裏面1b側には凹部が形成される。
上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 ウェーハ
1a 表面
1b 裏面
3 分割予定ライン
5 デバイス
7 電極バンプ
9 保護テープ
9a 基材
9b 接着材層
11 切削痕
2 バイト切削装置
4,14 チャックテーブル
4a,14a 保持面
6 バイト切削ホイール
8,18 スピンドル
10 バイト工具
12 研削装置
16 研削ホイール
20 研削砥石

Claims (3)

  1. 表面に格子状に複数の分割予定ラインが設定され、該複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウェーハの加工方法であって、
    該ウェーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着ステップと、
    該保護テープ貼着ステップの後、該ウェーハの表面に貼着された保護テープの露出面をバイト工具によって切削して平坦化する平坦化ステップと、
    該平坦化ステップの後、該ウェーハの表面側を研削装置のチャックテーブルに向け、該保護テープを介して該チャックテーブルに該ウェーハを保持させ、該ウェーハの裏面側を研削して該ウェーハを所定の厚さにする研削ステップと、を備え、
    該平坦化ステップは、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該露出面をバイト工具によって切削する第1のバイト切削ステップと、該第1のバイト切削ステップの後、該ウェーハを該露出面に垂直な軸の周りに所定角度回転させて、該バイト工具と、該ウェーハと、を該露出面に平行な面内の方向に直線的に相対的に移動させて該露出面をバイト工具によって切削する第2のバイト切削ステップと、
    を備えることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 前記第2のバイト切削ステップにおいて該ウェーハを回転させる所定角度は、30°〜330°であることを特徴とする請求項1記載のウェーハの加工方法。
  3. 前記ウェーハは、マイクロバッテリーウェーハであることを特徴とする請求項1記載のウェーハの加工方法。
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