JP2012051070A - 平面加工工具およびこれを用いた平面加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直線状の刃部13を有する切削刃11と、この切削刃11を保持する工具ホルダ21とを備えた平面加工工具10において、刃部13には溝部14が直線に沿って一定間隔で形成されている。溝部14で挟まれた刃片13Aの幅寸法が、溝部14の幅寸法よりも大きく形成されている。
【選択図】図2
Description
フライス加工は、機械の主軸にフライス工具を取り付け、このフライス工具を回転させながら、ワークを固定したテーブルとフライス工具とを相対移動させ、ワークに平面加工を行う(例えば、特許文献1参照)。
平削り加工は、ワークを固定したテーブルを往復運動させ、テーブルの往復運動方向に対してバイトを直角方向へ送り、平面削りを行う。
また、平削り加工では、ガイド面などの加工が主流で、バイト幅の制約から、一度に加工可能な幅は3〜20mm程度で、後工程で研削加工やキサゲ加工を必要とする。
次に、刃部の直線方向へワークと平面加工工具とを相対移動させたのち、刃部の直線方向に対して直交する方向へワークと平面加工工具とを相対移動させると、刃部の溝部で挟まれた刃片によってワークが切削される。つまり、最初に形成された複数本の溝条間の突条が刃片によって切削される。
従って、刃部の直線方向へワークと平面加工工具とを相対移動させながら、刃部の直線方向に対して直交する方向へワークと平面加工工具とを相対移動させる工程を複数回繰り返せば、ワークの平面加工を行うことができる。
また、ワークの加工平面の粗さについてもフライス加工と同等の仕上げ加工ができるとともに、円弧状のツールマークも生じることがないから、フライス加工の際の外観不具合も解消される。
このような構成によれば、刃部の溝部で挟まれた刃片の幅寸法が、溝部の幅寸法よりも大きい寸法に形成されているから、刃部の直線方向へワークと平面加工工具とを溝部の間隔の1/2の送り量で相対移動させれば、削り残しを生じることがない。従って、刃部の直線方向に対して直交する方向へワークと平面加工工具とを2回相対移動させれば、ワークの平面加工を行える。
工作機械の工具保持軸に工具ホルダのシャンクを装着したとき、ワークと平面加工工具との相対移動方向に対して直交する方向、例えば、ワークと平面加工工具との相対移動方向をY軸方向とすると、X軸方向に対して工具ホルダのシャンクが直角に設定される必要がある。しかし、工具保持軸とシャンクとの組み付け誤差やこれらの加工誤差などによって、X軸方向に対して工具ホルダのシャンクが直角に設定できない場合が考えられる。つまり、切削刃がXY平面に対して傾く場合が考えられる。すると、ワークの加工平面が傾いた状態で加工される。
本発明によれば、角度調整機構によって、シャンクの軸線に対して切削刃の角度を調整することができるから、切削刃がXY平面に対して平行に調整できる。従って、ワークに高精度な平面を加工できる。
次に、刃部の直線方向へワークと平面加工工具とを相対移動させたのち、ワークの加工平面に対して切削刃の刃部を所定の切込量に設定した状態において、刃部の直線方向に対して直交する方向へワークと平面加工工具とを相対移動させると、刃部の溝部で挟まれた刃片によってワークが切削される。つまり、最初に形成された複数本の溝条間の突条が刃片によって切削される。
また、ワークの平面の粗さについてもフライス加工と同等の仕上げ加工ができるとともに、円弧状のツールマークも生じることがないから、フライス加工の際の外観不具合も解消できる。
図1は、本発明にかかる平面加工工具を用いて平面加工を行う工作機械を示している。
本実施形態の工作機械は、ベース1と、このベース1の上にY軸方向(図1中左右方向)へ往復移動可能に設けられ上面にワークWを載置したテーブル2と、このテーブル2を跨いでベース1の両側に立設された門形フレーム3と、この門形フレーム3の水平ビーム3Aに沿ってX軸方向(図1中紙面と直交する方向)へ移動可能に設けられたサドル4と、このサドル4にZ軸方向(図1中上下方向)へ昇降可能に設けられたラム5と、このラム5内に回転可能に設けられた主軸6と、この主軸6の先端(下端)に着脱可能に装着された平面加工工具10とを備えている。
切削刃11は、図4に示すように、幅寸法が10cm、厚み寸法が0.5cm、長さ(高さ)寸法が2.5cmの平板形状で、幅方向両側に段付ボルト挿通孔12が形成されているとともに、下端に直線状の刃部13を有する。刃部13は、すくい角30度、逃げ角6度の刃先13Bを有している。
刃部13には、溝部14が直線に沿って一定間隔で形成されている。具体的には、図5に示すように、幅寸法が1.4mmで内底面が略円弧状の溝部14が直線に沿って3mm間隔で形成されている。つまり、刃部13は、溝部14で分断された刃片13Aを複数備える櫛刃状に形成されている。ここで、刃部13の溝部14で挟まれた刃片13Aの幅寸法は1.6mmであるから、刃部13の溝部14で挟まれた刃片13Aの幅寸法は、溝部14の幅寸法より僅かに大きい寸法に形成されている。
切削刃取付部24は、シャンク23の軸線から切削方向後方へ約20mm程度オフセットされた位置にシャンク23の軸線と平行な切削刃取付面24Aを有し、この切削刃取付面24Aの幅方向両側に切削刃11を固定するためのボルト24Bが螺合されるねじ穴24Cが形成されている。これにより、切削刃取付面24Aに切削刃11が取り付けられた状態において、切削刃11の刃部13の位置がシャンク23の軸線に対して切削方向後方へ距離Lだけオフセットされている。なお、ボルト24Bに対して、切削刃11の角度(シャンク23に対する角度)を調整できるように、切削刃11の段付ボルト挿通孔12の内径が大きく形成されている。
角度調整機構25は、切削刃取付部24の真上、つまり、シャンク23側の本体22の下面幅方向両側に螺合された2本の調整ねじ25Aによって構成されている。つまり、ボルト24Bを緩めた状態において、2本の調整ねじ25Aの螺合位置を調整することにより、2本の調整ねじ25Aの頭部が切削刃11の上端を押し下げることにより、切削刃11の角度(シャンク23に対する角度)を調整できるようになっている。
上述した構成の平面加工工具10を用いて、ワークWに平面を加工するには、次のようにして行う。
まず、ワークWの加工平面に対して平面加工工具10の刃部13が所定の切込量に設定された状態で、刃部13の直線方向に対して直交する方向へ、ワークWと平面加工工具10とを相対移動させて、ワークWの加工平面を加工する(第1加工工程)。具体的には、ラム5をZ軸方向へ移動させて、ワークWの加工平面に対して平面加工工具10の刃部13を所定の切込量に設定した状態において、テーブル2をY軸方向へ移動させて、ワークの加工平面を加工する。
すると、図6(A)に示すように、刃部13の溝部14で挟まれた刃片13AによってワークWが切削される。つまり、複数の刃片13Aによって互いに平行な複数本の溝条W1が形成される。
すると、図6(B)に示すように、最初に形成された複数本の溝条W1間の突条W2が刃片13Aによって切削され、ワークWの加工平面が平面に加工される。
例えば、フライス加工の場合の送り速度が200〜400mm/min(1mあたり5〜2.5分)であるのに対し、本実施形態の加工方法での送り速度は10000mm/min(1mあたり6秒×2パス)にできるから、約1/10以下の加工時間で加工できる。
平面度:0.0049mm
表面粗さ:Ra(算出平均粗さ)0.32μm/Rz(十点平均粗さ)2.84μm
(評価長さ:4.0mm(0.8mm×5))
であった。
平面度については、フライス加工に比べ、約半分の精度に加工でき、また、表面粗さについては、フライス加工と同等に仕上げ加工できる。
本実施形態の平面加工工具10およびこれを用いた平面加工方法によれば、切削刃11の刃部13に溝部14が一定間隔で形成されているから、切削刃11の刃部13の幅寸法を大きくできる。例えば、切削刃11の刃部13の幅寸法を、平削りバイトに比べ、5倍以上の幅寸法にしても、良好な切削を実現できる。従って、全体の加工時間をフライス加工や平削り加工などに比べても短縮できる。
また、加工時にびびり(不規則な微小振動)などの現象を生じることなく、円滑な加工を実施できるから、ワークWの加工平面の粗さについても、フライス加工と同等の仕上げ加工ができるとともに、円弧状のツールマークも生じることがないから、フライス加工の際の外観不具合も解消できる。
従って、刃部13の直線方向に対して直交する方向へワークWと平面加工工具10とを2回相対移動させれば、ワークWの平面加工を行える。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものでなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
前記実施形態では、刃部13に、内底面が円弧状の溝部14を一定間隔で形成したが、溝部14の形状は、これに限らず、他の形状であってもよい。例えば、矩形状の溝部であってもよい。
なお、前記実施形態では、切削刃11の幅寸法が10cm、溝部14の幅寸法が1.4mm、溝部14の間隔が3mmであったが、これに限られない。例えば、切削刃11の幅寸法については、10cmよりも大きくしてもよい。
10…平面加工工具、
11…切削刃、
13…刃部、
13A…刃片、
14…溝部、
21…工具ホルダ、
23…シャンク、
25…角度調整機構、
W…ワーク。
Claims (4)
- 直線状の刃部を有する切削刃と、この切削刃を保持した工具ホルダとを備えた平面加工工具において、
前記刃部には溝部が前記直線に沿って一定間隔で形成されている、ことを特徴とする平面加工工具。 - 請求項1に記載の平面加工工具において、
前記刃部の前記溝部で挟まれた刃片の幅寸法が、前記溝部の幅寸法よりも大きい寸法に形成されている、ことを特徴とする平面加工工具。 - 請求項1または請求項2に記載の平面加工工具において、
前記工具ホルダは、工作機械の工具保持軸に装着されるシャンクを有するとともに、このシャンクの軸線に対して前記切削刃の角度を調整する角度調整機構を備えている、ことを特徴とする平面加工工具。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の平面加工工具を用いて、ワークに平面を加工する平面加工方法において、
前記ワークの加工平面に対して前記平面加工工具の刃部が所定の切込量に設定された状態で、前記刃部の直線方向に対して直交する方向へ前記ワークと前記平面加工工具とを相対移動させて、前記ワークの加工平面を加工する第1加工工程と、
前記刃部の直線方向へ前記ワークと前記平面加工工具とを前記溝部に挟まれた刃片の幅寸法以下の送り量で相対移動させたのち、前記ワークの加工平面に対して前記平面加工工具の刃部が所定の切込量に設定された状態で、前記刃部の直線方向に対して直交する方向へ前記ワークと前記平面加工工具とを相対移動させて、前記ワークの加工平面を加工する第2加工工程と、を備えることを特徴とする平面加工方法。
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JP2010195684A JP2012051070A (ja) | 2010-09-01 | 2010-09-01 | 平面加工工具およびこれを用いた平面加工方法 |
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