JP2018179134A - 油路切替装置 - Google Patents

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亮祐 永谷
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彰一 山崎
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Yuki Kumikawa
雄輝 汲川
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Abstract

【課題】 改善された性能を有する油路切替装置を提供する。【解決手段】 一実施形態に係る油路切替装置(10)は、筒状の筐体(100)と、筐体の内部に収容され第1位置(L1)と第2位置(L2)との間において移動自在に設けられた第1移動部材(200)と、第1移動部材との間に第1弾性部材(500)を挟んで筐体の内部に収容され、第1移動部材が第1位置に配置されているときに、筐体と協働して第1貫通孔(120)と第2貫通孔(122)とに連通する第1油路(314)を形成し、第3貫通孔を介して供給される作動油に押圧されることにより第1移動部材に近づく方向に移動して第1弾性部材(500)を押圧し、第1移動部材が第2位置に配置されているときに、筐体と協働して第1貫通孔(120)と第3貫通孔(124)とに連通する第2油路(106)を形成する、第2移動部材(300)と、を具備する。【選択図】 図1

Description

本出願において開示された技術は、マニュアルトランスミッション方式を採用した車両に搭載され、クラッチをアクチュエータにより作動させる方式とクラッチをクラッチペダルにより操作する方式とを切り替えることが可能な油路切替装置に関する。
マニュアルトランスミッション方式を採用した車両に搭載され、クラッチをクラッチバイワイヤ(CbW)でアクチュエータにより作動させる方式及びクラッチを油圧を介してクラッチペダルにより直接的に操作する方式の両方を実現し、かつ、これらの方式を任意に切り替えることが可能な油路切替装置が、従来から知られている。
特許文献1に開示された油路切替装置(特許文献1では「メインバルブ」)は、クラッチをアクチュエータにより作動させるとき(CbW走行時)には、アクチュエータのシリンダとクラッチのシリンダとを接続し、かつ、クラッチペダルのシリンダと反力を発生させるアキュムレータ(特許文献1では「バランシングボリューム」)とを接続する。一方、この油路切替装置は、クラッチをクラッチペダルにより操作するときには、クラッチペダルのシリンダとクラッチのシリンダとを接続する。
独国特許出願公開第102015211526号明細書
しかしながら、特許文献1に開示された油路切替装置は、CbW走行時にクラッチペダルに反力を与えるためにアキュムレータを必要とするものであるため、結果として得られる装置のコスト及びサイズを増加させてしまうという問題を有するものである。
そこで、本出願は、様々な実施形態により、改善された性能を有する油路切替装置を提供する。
本発明の一態様に係る油路切替装置は、クラッチの第1シリンダに連通する第1貫通孔、アクチュエータの第2シリンダに連通する第2貫通孔、及び、クラッチペダルの第3シリンダに連通する第3貫通孔が形成された、筒状の筐体と、該筐体の内部に収容され第1位置と第2位置との間において移動自在に設けられた第1移動部材と、該第1移動部材との間に第1弾性部材を挟んで前記筐体の内部に収容され、前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに、前記筐体と協働して前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とに連通する第1油路を形成し、かつ、前記第3貫通孔を介して供給される作動油に押圧されることにより前記第1移動部材に近づく方向に移動して前記第1弾性部材を押圧し、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記筐体と協働して前記第1貫通孔と前記第3貫通孔とに連通する第2油路を形成する、第2移動部材と、を具備するものである。
本発明の様々な実施形態によれば、改善された性能を有する油路切替装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る油路切替装置に用いられる基本的な構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 本発明の別の実施形態に係る油路切替装置のケースが第1位置に配置されている状態にある構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 図2に示した油路切替装置のケースが第2位置に配置されている状態にある構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 図4は、図2に示した油路切替装置の第1ばね及び第2ばねの両方が収縮している状態にある構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 本発明のさらに別の実施形態に係るケースが別のアクチュエータにより移動自在に形成された油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 本発明のさらに別の実施形態に係るケースが第3ばねにより移動自在に形成された油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る第1位置に配置されたケースが筐体の一端に向かって第2位置に移動自在に形成された油路切替装置であってケースが第1位置に配置された状態にある油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 図7に示した油路切替装置であってケースが第2位置に配置された状態にある油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る筐体に流体を供給するための流体供給孔が形成された油路切替装置の構成例の一部分を拡大して模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
1.油路切替装置が用いられるシステム全体の構成
一実施形態に係る油路切替装置は、マニュアルトランスミッション方式を採用した車両に搭載され、クラッチをクラッチバイワイヤ(CbW)でアクチュエータにより作動させる方式及びクラッチを油圧を介してクラッチペダルにより直接的に操作する方式の両方を実現し、かつ、これらの方式を任意に切り替えるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る油路切替装置に用いられる基本的な構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。図1には、油路切替装置10と、油路切替装置10に接続された様々な構成要素、例えば、クラッチ装置C、アクチュエータ装置A、クラッチペダル装置P及び制御部1とが示されている。
1−1.クラッチ装置C
クラッチ装置Cは、例えば、主に、クラッチC1と、クラッチC1に結合されたクラッチレリーズシリンダ(第1シリンダ)C2と、を含む。クラッチC1は、例えば、ダイヤフラムスプリングSを用いてプレッシャープレートPPを摩擦部材Fを介してフライホイールWに押圧することにより、エンジン(図示しない)の駆動力をトランスミッション(図示しない)に部分的に又は完全に伝達するクラッチ接続状態と、ダイヤフラムスプリングSによるプレッシャープレートPPに対する押圧を規制することにより、エンジンの駆動力をトランスミッションに部分的に又は完全に伝達しないクラッチ切断状態と、を切り替える。クラッチレリーズシリンダC2は、油圧を介してクラッチC1のダイヤフラムスプリングSに対する押圧を制御する。クラッチレリーズシリンダC2は、第1管路2を介して油路切替装置10の後述する第1貫通孔120に連通する。
1−2.アクチュエータ装置A
アクチュエータ装置Aは、例えば、主に、モータ(M)A1と、モータA1の回転軸に固定されたウォームギヤA2と、ウォームギヤA2に係合するウォームホイールA3と、ウォームホイールA3に係合するアクチュエータピストンA4と、アクチュエータピストンA4を収容するアクチュエータシリンダ(第2シリンダ)A5と、を含む。モータA1は、制御部1による制御に従ってその回転軸を回転させる。ウォームギヤA2は、モータA1の駆動力をウォームホイールA3に伝達する。ウォームホイールA3は、ウォームギヤA2の回転に応じて、ウォームギヤA2の中心軸(紙面上左右方向に延びる中心軸)に直交する中心軸(紙面上奥行方向に延びる中心軸)の周りに回転する。アクチュエータピストンA4は、ウォームホイールA3の回転に応じて、アクチュエータシリンダA5の内部において、アクチュエータシリンダA5の延設方向(紙面上左右方向)に沿って摺動する。アクチュエータシリンダA5は、第2管路3を介して油路切替装置10の後述する第2貫通孔122に連通する。
1−3.クラッチペダル装置P
クラッチペダル装置Pは、例えば、主に、クラッチペダルP1と、クラッチペダルP1に結合されたクラッチピストンP2と、クラッチピストンP2を収容するクラッチマスターシリンダ(第3シリンダ)P3と、を含む。クラッチペダルP1は、運転者により踏まれることにより回転軸(紙面上奥行方向に延びる回転軸)の周りに回転する。クラッチペダルP1に結合されたクラッチピストンP2は、クラッチペダルP1の回転に応じて、クラッチマスターシリンダP3の内部において、クラッチマスターシリンダP3の延設方向(紙面上水平方向)に沿って摺動する。クラッチマスターシリンダP3は、第3管路4を介して油路切替装置10の後述する第3貫通孔124に連通する。
1−4.制御部1
制御部1は、アクチュエータ装置A、クラッチペダル装置P及び油路切替装置10に対して電気的に接続されている。制御部1は、クラッチペダル装置Pの状態及び/又は油路切替装置10の状態に基づいて、アクチュエータ装置Aを制御する。具体的には、例えば、制御部1は、油路切替装置10における後述するケース200が第1位置Lにあるときには、クラッチペダル装置PのクラッチペダルP1の回転量及び/又はその他の情報に応じて、アクチュエータ装置AのモータA1の回転を制御することができる。一方、制御部1は、油路切替装置10における後述するケース200が第2位置Lにあるときには、クラッチペダル装置PのクラッチペダルP1の回転量及び/又はその他の情報とは関係なく、アクチュエータ装置AのモータA1の回転を停止させることができる。なお、制御部1は、クラッチペダル装置PのクラッチペダルP1の回転量については、クラッチペダル装置Pに設けられたセンサ(例えば、クラッチペダルP1の位置及び/又はクラッチピストンP2の位置を検出するセンサ)から受信する信号に基づいて認識することができる。
2.油路切替装置10の構成
図1に示すように、油路切替装置10は、例えば、主に、筒状の筐体100と、筐体100の内部に収容されたケース(第1移動部材)200と、筐体100の内部に収容されたピストン(第2移動部材)300と、ケース300の内部に収容されたシート(第3移動部材)400と、を含む。
2−1.筐体100
筐体100は、一端102から他端104まで延び、全体として例えば略円筒状の形状を呈するように、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成され得る。
筐体100は、その内部において、他端104付近から中央部付近まで延びる第1空間106と、第1空間106に連通して一端102に形成された第1開口110まで延びる第2空間108と、を含むことができる。第1空間106は、第1内径を有する略円柱状の空間であり、第2空間108は、第1内径より大きい第2内径を有する略円柱状の空間である。
第1空間106は、主に、第1内径を有する第1内壁112と、第1内壁112に交差する方向(ここでは一例として直交する方向)に延びる第2内壁114と、に囲まれている。第1内壁112と第2内壁114との間には、第1内壁112及び第2内壁114に対して傾斜した角度をなして環状に延びる付加的な内壁115が形成されるようにしてもよい。第2空間108は、第2内径を有する第3内壁116と、第3内壁116に交差する方向(ここでは一例として直交する方向)に延びる第4内壁118と、に囲まれている。
筐体100は、第1空間106とこの筐体100の外部とに連通する第1貫通孔120を有する。第1貫通孔120は、第1管路2を介して、上述したクラッチ装置CのクラッチレリーズシリンダC2に連通する。さらに、筐体100は、第1空間106とこの筐体100の外部とに連通する第2貫通孔122を有する。第2貫通孔122は、第2管路3を介して、上述したアクチュエータ装置AのアクチュエータシリンダA5に連通する。
さらにまた、筐体100は、第1空間106とこの筐体100の外部とに連通する第3貫通孔124を有する。第3貫通孔124は、第3管路4を介して、上述したクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に連通する。
第3貫通孔124は、一例として、筐体100の外部に連通する第1通路124aと、第1通路124aから分岐して第2内壁114に形成された第1孔114aから第1空間106に連通する第2通路124bと、第1通路124aから分岐して第1内壁112に形成された第2孔112aから第1空間106に連通する第3通路124cと、を含む。ここで、第2通路124bには、逆止弁126が設けられるようにしてもよい。逆止弁126は、作動油が第1空間106から第2通路124bに向かって流れることを許容する一方、作動油が第2通路124bから第1空間106に向かって流れることを規制するように動作するものである。逆止弁126が設けられる理由については後述する。
2−2.ケース200(第1移動部材)
ケース200は、一端202から他端204まで延び、他端204において第2開口206を有し、全体として例えば略円筒状の形状を呈するように、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成され得る。
環状に延びるスナップリング128が、筐体100の第3内壁116において筐体100の一端102付近に取り付けられていることによって、筐体100の第2空間108に収容されたケース200は、筐体100から離脱することを規制される。
ケース200は、その一端202がスナップリング128に当接した第1位置Lと、その一端202がスナップリング128から距離をおき、筐体100の第4内壁118に近づいた第2位置Lとの間において移動自在(摺動自在)に設けられている。なお、図1には、ケース200が第1位置Lに配置された状態が示されており、後述する図3には、ケース200が第2位置Lに配置された状態が示されている。
2−3.ピストン300(第2移動部材)
ピストン300は、一端302から他端304まで延び、全体として略円柱状の形状を呈するように、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成され得る。
ピストン300は、大まかにいえば、一端302から略円柱状に延び第1外径を有する第1部材306と、第1部材306に連結され略円柱状に延び(第1外径より大きい)第2外径を有する第2部材308と、第2部材308に連結され他端304まで略円柱状に延び(第2外径より大きい)第3外径を有する第3部材310と、を含む。第3部材310の第3外径は、筐体100の第1空間106の第1内径より僅かに小さくなるように設定されている。
ピストン300は、第3部材310が筐体100の第1空間106に挿入され第1内壁112に案内されることにより、筐体100の延設方向(紙面上左右方向)に移動(摺動)するように設けられている。
ピストン300は、第3部材310の外周面において例えば略環状に延びる第1溝312を有する。第1溝312は、ケース200が第1位置Lに配置されているとき(図1に示す状態)に、ピストン300の第3部材310が筐体100の第2孔112aを塞ぐことのない(これにより第2孔112aが第1空間106に連通する)ように、第3部材310の外周面に形成されている。また、第1溝312は、ケース200が第2位置Lに配置されているとき(後述する図3に示す状態)に、筐体100の第2内壁114(又は付加的な内壁115)を囲むように、第3部材310の外周面に形成されている。
さらに、ピストン300は、第3部材310の外周面において第1溝312に隣接して例えば略環状に延びる第2溝314を有する。第2溝314は、ケース200が第1位置Lに配置されているとき(図1に示す状態)に、筐体100の第1貫通孔120及び第2貫通孔122の両方に対向して連通し(これにより第2溝314を介して第1貫通孔120と第2貫通孔122とが連通し)、かつ、筐体100の第1孔114a及び第2孔112aに対向(連通)しないように、第3部材310の外周面に形成されている。ここで、第2溝314は、ケース200が第1位置Lに配置されているとき(図1に示す状態)に、ピストン300が筐体100に対して摺動しても、第1貫通孔120及び第2貫通孔122の両方に対向して連通する状態を確保するのに十分な長さ(ピストン300の延設方向に沿った長さ)を有するように、形成されている。
さらにまた、第2溝314は、ケース200が第2位置Lに配置されているとき(後述する図3に示す状態)に、筐体100の第2孔112a及び第1貫通孔120の両方に対向して連通し、かつ、筐体100の第2貫通孔122に対向(連通)しないように、形成されている。
ピストン300は、第3部材310の外周面において第2溝314に隣接して例えば略環状に延びる第3溝316を有する。第3溝316は、ケース200が第1位置Lに配置されているとき(図1に示す状態)に、筐体100の第1孔114a、第2孔112a、第1貫通孔120及び第2貫通孔122のいずれにも対向(連通)しないように、形成されている。ここで、第3溝316は、ケース200が第1位置Lに配置されているとき(図1に示す状態)に、ピストン300が筐体100に対して摺動しても、筐体100の第1孔114a、第2孔112a、第1貫通孔120及び第2貫通孔122のいずれにも対向(連通)しない状態を確保するように、形成されている。
また、第3溝316は、ケース200が第2位置Lに配置されているとき(後述する図3に示す状態)に、筐体100の第2貫通孔122のみに対向して連通するように、すなわち、筐体100の第1孔114a、第2孔112a及び第1貫通孔120のいずれにも対向(連通)しないように、形成されている。
さらに、ピストン300は、第3部材310の外周面において第3溝316に隣接して例えば略環状に延びる第4溝318を有することができる。第4溝318には、カップシール(便宜上、参照符号を省略している)を配置して、第4溝318からピストン300の一端302側に向かって作動油が侵入することを防止することができる。
さらにまた、ピストン300は、第3部材310の外周面において、第1溝312と第2溝314との間における領域、第2溝314と第3溝316との間における領域、及び、第3溝316と第4溝318との間における領域のそれぞれに、例えば略環状に延びる付加的な溝(便宜上、参照符号を省略している)を有することができる。これらの付加的な溝の各々には、組み合わせシール(便宜上、参照符号を省略している)を配置して、ピストン300の一端302側に向かって作動油が侵入することを防止することができる。
2−4.シート400(第3移動部材)
シート400は、一端402から他端404まで延び、全体として略環状の形状を呈するように、例えば、鉄、鉄鋼、アルミニウム合金、チタン合金等の金属により形成され得る。
シート400は、大まかにいえば、一端402から略環状に延び第4外径を有する第4部材406と、第4部材406に連結され略環状に延び(第4外径より大きい)第5外径を有する第5部材408と、を含む。
シート400は、ピストン300の第1部材306及び第2部材308を挿通させて第2部材308に係合し、第5部材408の外周面がケース200の第5内壁208に当接するように、ケース200の内部に収容される。さらに、シート400は、ピストン300の第2部材308を挿通させシート400とピストン300(の第3部材310)との間に配置された第1ばね(第1弾性部材)500によって、ピストン300の第3部材310から離れる方向に付勢されている。
また、シート400は、その一端402の端面が、ピストン300の第1部材306の外周面を囲むように第1部材306に固定された略環状に延びる第1ストッパ(係止部材)320に当接することによって、ピストン300(の第1部材306)から離脱することを規制されている。
さらに、シート400は、その第5部材408とケース200の第6内壁210との間に予圧縮して配置された第2ばね(第2弾性部材)502によって、ケース200の第6内壁210から離れる方向に付勢されている。すなわち、シート400は、ケース200との間に第2ばね502を挟み、ピストン300との間に第1ばね500を挟んで配置されている。第1ばね500と第2ばね502との関係については、第1ばね500は、ピストン300から第1閾値以上の力を受けることにより収縮し、予圧縮された第2ばね502は、シート400から第1閾値より大きい第2閾値以上の力を受けることによりさらに収縮するように、第1ばね500及び第2ばね502のそれぞれのばね定数(長さ、径及び材料)が設定されている。
さらにまた、シート400は、その他端404の端面が、ケース200の第5内壁208に固定された環状に延びるスナップリング212に当接するように、ケース200の内部に配置されている。これにより、シート400は、第2ばね502により付勢された状態でケース200の内部に配置されていても、ケース200から離脱することを規制される。
上記構成を有する油路切替装置10においては、ケース200は、何らかの外力を受けることにより、第1位置Lと第2位置Lとの間において移動することができる。以下、ケース200に対してそのような外力を与えるための構成を付加した油路切替装置の具体例について説明する。
図2は、本発明の別の実施形態に係る油路切替装置のケースが第1位置に配置されている状態にある構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。なお、図2に示す構成要素のうち図1に示したものと共通する主な構成要素については、同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ケース200は、その一端202において第4貫通孔214を有する。
また、ケース200は、一端216aから他端216bまで延びる例えば略円筒状に延びる第1係合部216を含む。第1係合部216は、一端216aから例えば略円筒状に延びる第6部材216cと、第6部材216cに連結され他端216bまで略円筒状に延びる第7部材216dと、を含むことができる。
第1係合部216は、第6部材216cを第4貫通孔214に挿通させ、第7部材216dをケース200の内部に収容させた状態で、ケース200に組み込まれている。さらに、第1係合部216は、第6部材216cの外周面に取り付けられた略環状に延びるスナップリング216eと第7部材216dとの間に、ケース200の一端202の端面を挟み込むことによって、ケース200に固定されている。
図2に示す油路切替装置20は、一端602から他端604まで延びる回動部材600と、回動部材600に取り付けられたターンオーバースプリング610と、手動操作レバー620と、回動部材600と手動操作レバー620とを接続するワイヤ630と、をさらに含む。
回動部材600は、ケース200の移動方向(紙面上左右方向)に直交する中心軸606の周りに回動自在に設けられている。回動部材600の一端602は、第1係合部216の第6部材216cの例えば端部に対して回動自在に取り付けられている。
ターンオーバースプリング610は、一端から他端まで延び、線状の弾性材料により形成され得るものである。ターンオーバースプリング610は、一端と他端との間において複数回にわたって巻回され環状に延びる巻回部を有する。ターンオーバースプリング610の一端は、固定部W(車両の任意の壁部等)に対して回動自在に取り付けられている。或いはまた、このWは、筐体100の任意の一部(例えば筐体100の外周面から延びる図示しない固定部等)であってもよい。ターンオーバースプリング610の他端は、回動部材600の他端604に対して回動自在に取り付けられている。
手動操作レバー620は、その一端における中心軸(回動部材600の中心軸と略平行に延びる中心軸)の周りに回動自在に設けられている。手動操作レバー620の他端と、回動部材600の他端604とが、ワイヤ630によって接続されている。
図2に示した状態では、ターンオーバースプリング610は、元の形状に復帰しようと一端と他端とを離す方向に付勢するため、回動部材600は、中心軸606の周りに紙面上反時計回りに回動しようとする。これにより、ケース200の第1係合部216は、ケース200を筐体100の一端102に向かう方向に引っ張る。第1係合部216により引っ張られたケース200は、スナップリング128に当接した状態で第1位置Lに固定される。このように、ケース200が第1位置Lに配置されているときには、回動部材600が、ターンオーバースプリング610により、ケース200を第2位置Lから離す方向に回動するよう付勢されることにより、ケース200は第1位置Lに保持される。
図2に示した状態において、(例えば、アクチュエータ装置Aが故障したことにより、アクチュエータ装置Aに代えて、運転者がクラッチペダルP1を操作してクラッチ装置Cの接続及び切断を制御することを可能にするために)操作者が手動操作レバー620をその中心軸の周りに紙面上反時計回りに回動させると、ワイヤ630により引っ張られた回動部材600は、ターンオーバースプリング610の付勢力に抗して中心軸606の周りに紙面上時計回りに回動する。これにより、回動部600の一端602が、第1係合部216を介してケース200を筐体100の他端104に向かって押圧する。したがって、ケース200は、筐体100の第3内壁116に案内されて筐体100の他端104に向かって移動(摺動)する。これに伴い、筐体100に対してシート400を介して連結されているピストン300もまた、筐体100の第1内壁112に案内されて筐体100の他端104に向かって移動(摺動)する。操作者が引き続き手動操作レバー620を回動させ続けると、ピストンの他端304が筐体200の第2内壁114に当接する。この結果、ケース200は、図3に示すように、第2位置Lに到達する。
図3に示すようにケース200が第2位置Lに到達した状態において、ターンオーバースプリング610は、元の形状に復帰しようとその一端とその他端とを離すように付勢する。これにより、回動部材600は、中心軸606の周りに紙面上時計回りに回動する方向にターンオーバースプリング610により付勢される。この結果、ケース200は、一旦、第2位置Lに到達すると、この第2位置Lに固定される。このように、ケース200が第2位置Lに配置されているときには、回動部材600が、ターンオーバースプリング610により、ケース200を第1位置Lから離す方向に回動するよう付勢されることにより、ケース200は第2位置Lに保持される。
3.油路切替装置20の動作
次に、上述した構成を有する油路切替装置20の動作について、図2及び図3に加えて図4を参照して説明する。図4は、図2に示した油路切替装置のの第1ばね及び第2ばねの両方が収縮している状態にある構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。
まず、図2には、上述したように、ケース200が第1位置Lに配置された状態にある油路切替装置20が示されている。ケース200が第1位置Lに配置されているときには、ピストン300の第2溝314は、第1貫通孔120及び第2貫通孔122の両方に対向して連通することにより、第1貫通孔120と第2貫通孔122とを連通させる。すなわち、ピストン300の第2溝314は、第1貫通孔120と第2貫通孔122とに連通する第1油路を形成する。これにより、アクチュエータ装置AのアクチュエータシリンダA5から第2管路3を介して油路切替装置20に供給された作動油は、第2溝314(第1油路)及び第1管路2を介してクラッチ装置CのクラッチレリーズシリンダC2に供給される(或いはまた、クラッチ装置CのクラッチレリーズシリンダC2から第1管路2を介して油路切替装置20に供給された作動油は、第2溝314(第1油路)及び第2管路3を介してアクチュエータ装置AのアクチュエータシリンダA5に供給される)。これにより、アクチュエータ装置Aは、クラッチ装置Cの接続及び切断を制御することができる。
また、同じくケース200が第1位置Lに配置されているときには、ピストン300は、筐体100の第1孔114a及び第2孔112aのいずれをも塞ぐことなく、これらを筐体100の第1空間106を介して連通させる。これにより、運転者がクラッチペダルP1を踏み込むことによりクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3から第3管路4を介して油路切替装置20に供給された作動油は、第1通路124a及び第3通路124cを介して、第1空間106に供給される。第1空間106に供給された作動油は、ピストン300を筐体100の一端102に向かう方向に押圧する。
ピストン300から第1閾値以上の力を受けると、第1ばね500は収縮し始める。これにより、ピストン300は、第1ばね500の付勢力に抗して筐体100の一端102に近づく方向に移動(摺動)させられる。このとき、第2ばね502は、第1ばね500及びシート400を介して受ける力は、第2閾値未満であるため、予圧縮して配置されている第2ばね502は、さらなる収縮を開始しない。
さらに運転者がクラッチペダルP1を踏み込み続けると、筐体100の第1空間106にさらに多くの作動油が供給されるため、ピストン300は、第1ばね500の付勢力に抗して筐体100の一端102に近づく方向にさらに移動(摺動)させられる。第2ばねが第1ばね500及びシート400を介して受ける力が第2閾値以上となると、予圧縮して配置されている第2ばね502はさらなる収縮を開始する。これにより、図4に示すように、シート400は、第2ばね502の付勢力に抗して筐体100の一端102に近づく方向に移動(摺動)させられ、スナップリング212に対する当接を解除する。
このように、作動油に押圧されたピストン300が筐体100の一端102に近づく方向に移動しても、ピストン300の第2溝314は、依然として、第1貫通孔120と第2貫通孔122とに連通する第1油路を形成し続ける。
この後、運転者がクラッチペダルP1を解放すると、第1空間106に供給された作動油は、第2孔112a、第1孔114a及び第3管路4を介して、クラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に戻される。これにより、シート400及びピストン300は、それぞれ、第2ばね502及び第1ばね500により筐体100の他端104に向かって押圧されるため、図2に示した位置に復帰することができる。
これにより、アクチュエータ装置Aがクラッチ装置Cの接続及び切断を制御している間において、運転者がクラッチペダルP1を踏み込んだ場合には、油路切替装置20がクラッチペダルP1に対して反力を与えることができる。
本実施形態に係る油路切替装置20は、第1閾値以上の力を受けることにより収縮する第1ばね500と、予圧縮して配置され、第1閾値より大きい第2閾値以上の力を受けることによりさらに収縮する第2ばね502と、を組み合わせて反力を生成している。このような油路切替装置20により与えられる反力の荷重特性(クラッチペダルP1のストローク(横軸)とクラッチペダルP1に与えられる荷重(縦軸)との関係を規定する特性)においては、第1ばね500のみが収縮する区間の傾きに比べて、第1ばね500及び第2ばね502の両方が収縮する区間の傾きが小さくなる。これにより、油路切替装置20は、マニュアルトランスミッション方式を採用した車両において得られるものに類似した荷重特性を実現することができる。
次に、ケース200が第2位置Lに配置された状態にある(すなわちMT走行時における)油路切替装置20を示した図3を参照する。
まず、第3溝316に着目すると、第3溝316は、第2貫通孔122に対向して連通する。これにより、仮にアクチュエータ装置Aから第2管路3を介して作動油が供給されてきたとしても、第3溝316は、このような作動油を漏洩させることなく収容することができる。
次に、第2溝314に着目する。第2溝314は、第1貫通孔120及び第3貫通孔124(第1通路124a及び第3通路124c)の両方に対向して連通することにより、第1貫通孔120と第3貫通孔124(第1通路124a及び第3通路124c)とに連通する第2油路を形成する。これにより、クラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3から第3管路4を介して油路切替装置20に供給された作動油は、第2溝314(第2油路)及び第1管路2を介してクラッチ装置CのクラッチレリーズシリンダC2に供給される(或いはまた、クラッチ装置CのクラッチレリーズシリンダC2から第1管路2を介して油路切替装置20に供給された作動油は、第2溝314(第2油路)及び第3管路4を介してクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に供給される)。これにより、クラッチ装置Pは、クラッチ装置Cの接続及び切断を制御することができる。
ここで、第3貫通孔124の第2通路124bには、上述したように、作動油が第1空間106から第1通路124aに向かって流れることを許容する一方、作動油が第1通路124aから第1空間106に向かって流れることを規制する、ように動作する逆止弁126を設けることができる。この逆止弁126を設けることにより、MT走行時に、クラッチペダル装置Pから供給される作動油により押圧されたピストン300が筐体100の一端102に近づく方向に移動することを、より確実に防止することができる。これにより、ピストン300の第2溝314は、第1貫通孔120と第3貫通孔124(第1通路124a及び第3通路124c)とに連通する第2油路を確実に形成することができる。
なお、第3貫通孔124の第2通路124bに逆止弁126を設けることに代えて、ピストン300の他端304にポペット弁として機能する突起(図示しない)を設け、この突起を用いて第1孔114aを塞ぐようにすることによっても、MT走行時に、クラッチペダル装置Pから供給される作動油により押圧されたピストン300が筐体100の一端102に近づく方向に移動することを、より確実に防止することができる。
上述した逆止弁126に関連した油路切替装置20の特徴についてさらに具体的に説明する。
第3貫通孔124は、上述したように、第1空間106に連通する第1孔114a及び第2孔112aを含む。第1孔114aは、ケース200が第1位置Lに配置されているときにピストン300により解放され(図2参照)、ケース200が第2位置Lに配置されているときにピストン300により閉ざされる(図3参照)。第2孔112aは、ケース200が第1位置Lに配置されているときにピストン300により解放されて(第1空間106を介して第1孔114aに連通し(図2参照)、ケース200が第2位置Lに配置されているときにピストン300の第2溝314と協働して第2油路を形成する(図3参照)。
第3貫通孔124は、さらに、第1孔114aに隣接して設けられた逆止弁126を含む(図2及び図3等参照)。逆止弁126は、筐体100の外部から第1空間106(又はピストン300)に向かう作動油の移動を規制する一方、第1空間106(又はピストン300)から筐体100の外部に向かう作動油の移動を許容する。
このように構成された油路切替装置20において、ケース200が第1位置Lから第2位置Lに移動することに伴って、ピストン300が筐体100の他端104に向かって移動する局面に再度着目する。図2に示した状態では、第2孔112aはピストン300によって閉ざされていないため、作動油は、第1空間106における第1内壁112と、第2内壁114と、ピストン300の他端304の端面とに囲まれた領域から第2孔112a(及び第1孔114a)を介してクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に向かって移動することができる。この後、ピストン300が筐体100の他端104に向かって移動することによって、ピストン300の他端304付近が第2孔112aを通過した後にあっては、第2孔112aは、第1空間106における第1内壁112と、第2内壁114と、ピストン300の他端304の端面とに囲まれた領域にはもはや連通しない。このような状態であっても、第1空間106における第1内壁112と、第2内壁114と、ピストン300の他端304の端面とに囲まれた領域に存在する作動油は、第1孔114a及び逆止弁126等を通ってクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に向かって移動することができる。
4.変形例
4−1.第1変形例
図2〜図4に示した実施形態では、第1位置Lと第2位置Lとの間において移動させるべくケース200に外力を与えるための要素として、手動操作レバー620を用いる場合について説明した。別の実施形態では、ケース200に外力を与えるための要素として、別のアクチュエータ装置を用いることができる。
図5は、本発明のさらに別の実施形態に係るケースが別のアクチュエータにより移動自在に形成された油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。なお、図5に示す構成要素のうち図1〜図4に示したものと共通する主な構成要素については、同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る油路切替装置30は、ケース200に外力を与えるために、別のアクチュエータ装置(第2アクチュエータ装置)A’を利用することができる。別のアクチュエータ装置A’は、図1を参照して上述したものと同一のアクチュエータ装置を利用することができる。すなわち、別のアクチュエータ装置A’は、例えば、主に、モータ(M)A1と、モータA1の回転軸に固定されたウォームギヤA2と、ウォームギヤA2に係合するウォームホイールA3と、ウォームホイールA3に係合するアクチュエータピストンA4と、アクチュエータピストンA4を収容するアクチュエータシリンダA5と、を含むものとすることができる。
油路切替装置30は、回動部材600と別のアクチュエータ装置A’とを接続する第1接続部材640をさらに含む。第1接続部材640は、一端から他端まで延びる例えば棒状の部材である。第1接続部材640は、その一端がウォームホイールA3に回動自在に取り付けられ、その他端が回動部材600の他端604に回動自在に取り付けられる。
図5に示した状態において、ウォームホイールA3を中心軸(紙面上奥行方向に延びる中心軸)の周りに(紙面上時計回りに)回転させると、回動部材600もまた中心軸606の周りに(紙面上時計回りに)回動する。これにより、ケース200は、第2係合部216(これは図2〜図4に示した第1係合部216と同一の構成を有するものとすることができる)を介して、筐体100の他端104に向かって押圧される。よって、ケース200は、第1位置Lから図3に示したような第2位置Lに移動することができる。
ここで、別のアクチュエータ装置A’がウォームホイールA3を回転させない限り、回動部材600も回動することはできない。よって、図3に示した第2位置Lに到達したケース200は、この第2位置Lに固定され得る。
この後、別のアクチュエータ装置A’がウォームホイールA3を紙面上反時計回りに回動させると、回動部材600もまた中心軸606の周りに紙面上反時計回りに回動する。これにより、ケース200は、第2位置Lから第1位置Lに戻ることができる。ここでも、別のアクチュエータ装置A’がウォームホイールA3を回転させない限り、回動部材600も回動することはできないため、図5に示した第1位置Lに到達したケース200は、この第1位置Lに固定され得る。
なお、図5に示した実施形態においても、回動部材600の他端に対して、図2〜図4を参照して説明したターンオーバースプリング610を同様の手法により取り付けてもよい。この場合においても、ケース200が第1位置Lに配置されているときには、回動部材600が、ターンオーバースプリング610により、ケース200を第2位置Lから離す方向に回動するよう付勢されることにより、ケース200は第1位置Lにさらに確実に保持される。また、ケース200が第2位置Lに配置されているときには、回動部材600が、ターンオーバースプリング610により、ケース200を第1位置Lから離す方向に回動するよう付勢されることにより、ケース200は第2位置Lにさらに確実に保持される。
4−2.第2変形例
さらに別の実施形態では、ケース200に外力を与えるための要素として、別のばねを用いることができる。
図6は、本発明のさらに別の実施形態に係るケースが第3ばねにより移動自在に形成された油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。なお、図6に示す構成要素のうち図1〜図5に示したものと共通する主な構成要素については、同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図6に示す油路切替装置40において、筐体100は、その一端102付近に形成された第5貫通孔130と、第5貫通孔130に挿入されケース200の一端202の端面に当接するように設けられた保持部材132と、保持部材132と別のアクチュエータ装置A’のウォームホイールA3との間を接続する第2接続部材134と、保持部材132に対向してこの保持部材132との間に第3ばね(第3弾性部材)504を挟んで設けられた蓋部材136と、を含む。
保持部材132は、任意の形状(円形状、矩形状及びU字状等の形状)を有する板状の部材として形成され得る。第2接続部材134は、その一端が保持部材132に連結され、その他端が別のアクチュエータ装置A’のウォームホイールA3に対して回動自在に取り付けられる。
蓋部材136は例えば略筒状の形状を呈するものである。蓋部材136は、その外周にわたって第3ばね504を配置すべく略環状に延びるように形成された切欠き136aを有する。蓋部材136は、上述したスナップリング128に係止されることによって、筐体100から離脱することを規制される。
第3ばね504は、その一端が保持部材132に当接し、その他端が蓋部材136の切欠き136aに配置されるように、保持部材132と蓋部材136との間に配置される。
上記構成を有する油路切替装置40においては、図6に示すように、ケース200は、第1位置Lに配置されている。ここで、別のアクチュエータ装置A’がウォームホイールA3を紙面上時計回りに回転させると、第2接続部材134が紙面上上方向に引っ張られることにより、第2接続部材134に連結された保持部材132もまた紙面上上方向に引っ張られる。よって、保持部材132は、第5貫通孔130を通って筐体100から取り外される。そうすると、第3ばね504が、ケース200の一端202の端面を筐体100の他端104に向かって押圧する(この場合、ケース200の一端202の端面202aは、第3ばね504が生じさせた弾性力を外力として受ける第3係合部として機能する)。これにより、ケース200は、ピストン300の他端304が筐体100の第2内壁114に当接するまで、筐体100の他端104に向かって移動(摺動)することにより、第2位置Lに到達する。第2位置Lに到達したケース200は、依然として、第3ばね504により筐体100の他端104に向かって押圧される。したがって、第2位置Lに到達したケース200は、この第2位置Lにおいて固定される。
4−3.第3変形例
図1〜図6に示した実施形態では、第1位置Lに配置されたケース200が、筐体100の他端104に近づく方向に移動して第2位置Lに配置される場合について説明した。別の実施形態では、第1位置Lに配置されたケース200が、筐体100の他端104から離れる方向に移動して第2位置Lに配置されるようにしてもよい。
図7は、本発明のさらに別の実施形態に係る第1位置に配置されたケースが筐体の一端に向かって第2位置に移動自在に形成された油路切替装置であってケースが第1位置に配置された状態にある油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。図8は、図7に示した油路切替装置であってケースが第2位置に配置された状態にある油路切替装置の構成例をこの装置に接続される様々な構成要素とともに模式的に示す図である。なお、図7及び図8に示す構成要素のうち図1〜図6に示したものと共通する主な構成要素については、同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図7及び図8に示す油路切替装置50において、筐体100は、図1〜図6に示した第3貫通孔124に代えて、ピストン300の他端304に対向する位置に第3貫通孔140を有する。さらに、筐体100は、第4内壁118に当接するように配置された略環状に延びる第2ストッパ142を含む。
図7に示すようにケース200が第1位置Lに配置されているときには、ピストン300の第2溝314は、第1貫通孔120及び第2貫通孔122の両方に対向して連通することにより、第1貫通孔120と第2貫通孔122とに連通する第1油路を形成する。
ピストン300が、第3貫通孔140を介して供給される作動油に押圧されることにより、筐体100の一端102に向かう方向に摺動しても、ピストン300の第2溝314は、依然として、第1貫通孔120と第2貫通孔122とに連通する第1油路を形成する。
手動操作レバー620を操作することにより、図2〜図4を参照して説明したとおり、第1位置Lに配置されていたケース200は、図8に示すように、第2位置Lに到達して固定される。
図8に示すようにケース200が第2位置Lに配置されているときには、ピストン300の他端304は、第1貫通孔120及び第3貫通孔140を塞ぐことなく開放することにより、第1貫通孔120と第3貫通孔140とを筐体100の第1空間106を介して連通させる。すなわち、ピストン300は、第1貫通孔120と第1空間106と第3貫通孔140とに連通する第2油路を形成する。なお、ピストン300は、第2ストッパ142に当接しているため、第3貫通孔140から作動油がさらに供給されても、これ以上、筐体100の一端102に近づく方向には移動(摺動)することができない。
4−4.第4変形例
図9は、本発明のさらに別の実施形態に係る筐体100に流体を供給するための流体供給孔が形成された油路切替装置60の構成例の一部分を拡大して模式的に示す図である。なお、図9に示す構成要素のうち図1及び図2に示したものと共通する主な構成要素については、同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
第3貫通孔124は、図1及び図2に示した例とは、第2孔112aに第4通路124dを介して連通する点において相違する。第4通路124dは、その途中において第4通路124から分岐する第5通路124eに連通する。
筐体100は、例えば第3貫通孔に隣接した流体供給孔(空気供給孔)150を有する。流体供給孔150には、ブリーダー(流体を通さない閉状態と流体を通す開状態との間で状態を移行させることが可能な弁)160が配置される。流体供給孔150は、第6通路150aを介して、第2内壁114に形成された第3孔114cに連通する。第6通路150aは、その途中において第5通路124eに連通する。
第5通路124eには、上述した逆止弁126が配置されている。この逆止弁126は、作動油が第6通路150aから第4通路124dに向かって流れることを許容する一方、作動油が第4通路124dから第6通路150aに向かって流れることを規制するように動作するものである。
第3孔114cは、第1孔114aと同様に、ケース200が第1位置Lに配置されているときにピストン300により解放され(第1孔114aに関連する図2参照)、ケース200が第2位置Lに配置されているときにピストン300により閉ざされる(図9参照)。
なお、第2孔112aは、ケース200が第1位置Lに配置されているときにピストン300により解放されて第3孔に連通し(第1孔114aに関連する図2参照)、ケース200が第2位置Lに配置されているときに、第2溝314に連通することにより、ピストン300と協働して第2油路を形成する(図9参照)。
このように構成された油路切替装置60において、ケース200が第1位置Lから第2位置Lに移動することに伴って、ピストン300が筐体100の他端104に向かって移動する局面に着目する。なお、ブリーダー160は閉状態を維持している。ケース200が第1位置Lに配置された状態(例えば、関連する図2を参照)では、第2孔112aはピストン300によって閉ざされていないため、作動油は、第1空間106における第1内壁112と、第2内壁114と、ピストン300の他端304の端面とに囲まれた領域から第2孔112a(及び第3孔114c)を介してクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に向かって移動することができる。この後、ピストン300が筐体100の他端104に向かって移動することによって、ピストン300の他端304付近が第2孔112aを通過した後にあっては、第2孔112aは、第1空間106における第1内壁112と、第2内壁114と、ピストン300の他端304の端面とに囲まれた領域にはもはや連通しない。このような状態であっても、第1空間106における第1内壁112と、第2内壁114と、ピストン300の他端304の端面とに囲まれた領域に存在する作動油は、第3孔114c、第6通路150a、第5通路124e、逆止弁126及び第4通路124d等を通ってクラッチペダル装置PのクラッチマスターシリンダP3に向かって移動することができる。
この後、図9に示すように、ケース200が第2位置Lに配置された状態(MT走行時)では、上述したように、逆止弁126は、作動油が第4通路124dから第6通路150aに向かって流れることを規制するように動作する。これにより、MT走行時に、クラッチペダル装置Pから供給された作動油が誤って第3孔114cを通過してピストン300を筐体100の一端102に近づく方向に押圧することを防止することができる。
次に、ケース200が第2位置Lに配置されていることに起因して、他端304が筐体100の第2内壁114に当接しているピストン300(図9及び図3参照)を元の位置(図1等参照)に戻す局面に着目する。図9に示す状態では、ブリーダー160が閉状態に設定され、第4通路124dには作動油が満たされているため、第6通路150aが袋小路になっている。このような状態では、ピストン300を筐体100の他端104から離れる(筐体100の一端102に近づく)方向に移動させることは、第3孔114cから第1空間106に流入すべき流体(空気)が存在しないため、容易ではない。そこで、ブリーダー160を開状態に設定することにより、筐体100の外部から第6通路150a及び第3孔114cを介して第1空間106(ピストン300)に対して意図的に流体(空気)を供給することができる。これにより、ケース200が第2位置Lに配置されている状態において、ピストン300をケース200に近づく方向に容易に移動させる(戻す)ことができる。
なお、図9に示した例では、第3孔114cが、図1及び図2等に示した例における第1孔114aが果たす機能を兼ねるものとして説明した。別の実施形態では、第3孔114cは、図1及び図2等に示した例における第1孔114aとは別に共存するように設けられるようにしてもよい。この場合には、図1及び図2等に示した構成において、例えば、第3孔114cから排出された作動油が第3貫通孔124を介してクラッチマスターシリンダP3に戻ることができるよう、第6通路150aが第1通路124a、第2通路124b及び第3通路124cのうちの少なくとも1つに連通する限りにおいて、流体供給孔150、第6通路150a及び第3孔114cは、筐体100の任意の場所に形成され得る。
4−5.その他の変形例
図1〜図9に示した実施形態では、第1ばね500及び第2ばね502の2つのばねを用いる場合について説明した。別の実施形態では、例えばコスト削減のために、第1ばね500のみを用いるようにしてもよい。この場合には、シート400を取り除き、第1ばね500をピストン300とケース200との間に配置する構成を採用することができる。
図1〜図9に示した実施形態において、例えばアクチュエータ装置Aが故障したことを認識した運転者等が、第1位置Lに配置されているケース200を第2位置Lに移動させた後、アクチュエータ装置Aを修理する業者(例えば車両の製造業者又はディーラー)がこのアクチュエータ装置Aを修理する際に第2位置Lに配置されたケース200を第1位置Lに戻すことが好ましい。
図2〜図5に示した実施形態では、第1係合部216及び第2係合部216がケース200に固定される場合について説明した。別の実施形態では、第1係合部216及び第2係合部216は、ケース200の第4貫通孔214に沿って移動自在に設けられ、その第7部材216dが、図2〜図5に示したものよりも大きい外径を有して、シート400との間に第2ばね502を挟む、ように構成されるものとしてもよい。
5.効果
以上説明したように、上述した様々な実施形態に係る油路切替装置によれば、クラッチ装置Cをクラッチバイワイヤ(CbW)でアクチュエータ装置Aにより作動させる方式及びクラッチ装置Cを油圧を介してクラッチペダル装置Pにより直接的に操作する方式の両方を実現するに際して、クラッチペダル装置Pに対して反力を与えるために別途の装置(アキュムレータ等)を必要とせず、当該油路切替装置自体が1又はそれ以上の弾性部材(ばね)を用いてクラッチペダル装置Pに対して供給すべき反力を生成している。これにより、油路切替装置は、必要とされるコスト又はサイズを抑えることができる。したがって、改善された性能を有する油路切替装置を提供することができる。
6.本発明の態様
本発明の第1の態様に係る油路切替装置は、クラッチ装置の第1シリンダに連通する第1貫通孔、アクチュエータ装置の第2シリンダに連通する第2貫通孔、及び、クラッチペダル装置の第3シリンダに連通する第3貫通孔が形成された、筒状の筐体と、該筐体の内部に収容され第1位置と第2位置との間において移動自在に設けられた第1移動部材と、該第1移動部材との間に第1弾性部材を挟んで前記筐体の内部に収容され、前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに、前記筐体と協働して前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とに連通する第1油路を形成し、かつ、前記第3貫通孔を介して供給される作動油に押圧されることにより前記第1移動部材に近づく方向に移動して前記第1弾性部材を押圧し、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記筐体と協働して前記第1貫通孔と前記第3貫通孔とに連通する第2油路を形成する、第2移動部材と、を具備する。
この態様によれば、油路切替装置は、クラッチペダルに対して反力を与えるために別途の装置(アキュムレータ等)を必要とせず、1又はそれ以上の弾性部材(ばね)を用いてクラッチペダルに対して供給すべき反力を生成している。これにより、油路切替装置は、必要とされるコスト又はサイズを抑えることができ、したがって、改善された性能を有する油路切替装置を提供することができる。
本発明の第2の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様において、前記第2移動部材を挿通させて前記第1移動部材の内部に収容され、前記第1移動部材との間に第2弾性部材を挟み、前記第2移動部材との間に前記第1弾性部材を挟んで配置され、前記第2弾性部材を予圧縮させた初期位置と、該第2弾性部材をさらに収縮させた収縮位置との間において移動自在に設けられた環状の第3移動部材、をさらに具備し、前記第2移動部材は、該第2移動部材の一端に固定され、前記第1移動部材の内部において前記第3移動部材に当接する係止部材を有することによって、前記第3移動部材から離脱することを規制される。
この態様によれば、2つの弾性部材を用いてクラッチペダルに対して供給すべき反力を生成することにより、油路切替装置は、マニュアルトランスミッション方式を採用した車両において得られるものに類似した荷重特性を実現することができる。
本発明の第3の態様に係る油路切替装置は、上記第2の態様において、前記第1弾性部材は、前記第2移動部材から第1閾値以上の力を受けることにより収縮し、予圧縮して配置された前記第2弾性部材は、前記第3移動部材から前記第1閾値より大きい第2閾値以上の力を受けることによりさらに収縮する。
この態様によれば、第1閾値及び第2閾値を適宜設定することによって、マニュアルトランスミッション方式を採用した車両において得られるものに類似した荷重特性をより確実に実現することができる。
本発明の第4の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様から上記第3の態様のいずれかにおいて、前記第1移動部材は、操作レバーに繋がる第1係合部を有し、該第1係合部への前記操作レバーによる外力に応じて、前記第1位置と前記第2位置との間において移動するか、又は、前記第1移動部材は、第2アクチュエータ装置に繋がる第2係合部を有し、該第2係合部への前記第2アクチュエータ装置からの外力に応じて、前記第1位置と前記第2位置との間において移動する。
この態様によれば、操作レバー又は第2アクチュエータ装置を操作することにより、第1移動部材を第1位置と第2位置との間において容易に移動させることができる。
本発明の第5の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様から上記第3の態様のいずれかにおいて、前記第1移動部材は、該第1移動部材と前記筐体との間に配置された第3弾性部材が生じさせた外力を受ける第3係合部を有し、該外力に応じて前記第1位置から前記第2位置に移動する。
この態様によれば、弾性部材により生じさせた蓄力を用いて、第1移動部材を第1位置と第2位置との間において容易に移動させることができる。
本発明の第6の態様に係る油路切替装置は、上記第4の態様において、一端が前記第1係合部又は前記第2係合部に接続され、他端が前記操作レバー又は前記第2アクチュエータ装置に繋がる回動部材をさらに具備し、該回動部材は、前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに、一端が前記筐体の一部又は車両の固定部に回動自在に接続され他端が前記回動部材の前記他端に回動自在に接続されたターンオーバースプリングにより、前記第1移動部材を前記第2位置から離す方向に回動するよう付勢され、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記ターンオーバースプリングにより、前記第1移動部材を前記第1位置から離す方向に回動するよう付勢される。
この態様によれば、回動部材がターンオーバースプリングにより付勢されることにより、第1移動部材は、第1位置に配置されているときにはこの第1位置に保持され、第2位置に配置されているときにはこの第2位置に保持される。
本発明の第7の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様から上記第6の態様のいずれかにおいて、前記第3貫通孔は、前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに前記第2移動部材により解放され、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに前記第2移動部材により閉ざされる第1孔と、前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに前記第2移動部材により解放されて前記第1孔に連通し、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに前記第2移動部材と協働して前記第2油路を形成する第2孔と、前記第1孔に隣接して設けられ、外部から前記第2移動部材に向かう作動油の移動を規制し、前記第2移動部材から外部に向かう作動油の移動を許容する逆止弁と、を含む。
この態様によれば、第1移動部材が第1位置にある状態では、第2孔は第2移動部材によって閉ざされていないため、作動油は、筐体と第2移動部材の他端の端面とに囲まれた領域から第2孔(及び第1孔)を介してクラッチペダル装置の第3シリンダに向かって移動することができる。この後、第1移動部材が第1位置から第2位置に移動するに際して、第2移動部材が筐体の他端に向かって移動することによって、第2移動部材の他端付近が第2孔を通過した後にあっては、第2孔は、筐体と第2移動部材の他端の端面とに囲まれた領域にはもはや連通しないため、作動油は、当該領域から第2孔を介してクラッチペダル装置の第3シリンダに向かって移動することができない。このような状態であっても、筐体と第2移動部材の他端の端面とに囲まれた領域に存在する作動油は、第1孔及び逆止弁を通ってクラッチペダル装置の第3シリンダに向かって移動することができる。
本発明の第8の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様から上記第7の態様のいずれかにおいて、前記筐体は、前記第2移動部材と外部とに連通し、閉状態と開状態との間において状態を移行させるブリーダーが配置される流体供給孔を含み、前記ブリーダーが前記閉状態から前記開状態に移行して、前記第2移動部材に対して流体が供給される。
この態様によれば、ブリーダーを開状態に設定することにより、筐体の外部から第2移動部材に対して意図的に流体(空気)を供給することができる。これにより、第1移動部材が第2位置に配置されている状態においても、第2移動部材を第1移動部材に近づく方向に容易に移動させることができる。
本発明の第9の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様から上記第8の態様のいずれかにおいて、前記筐体は、一端から他端まで延び、前記第1移動部材は、前記第1位置から前記筐体の他端に近づく方向に移動して前記第2位置に配置される、という構成とするとよい。
この態様によれば、第1移動部材を筐体の内部に押し込む形により、第1移動部材を第1位置から第2位置に移動させることができる一方、第1移動部材を筐体の内部から引っ張る形により、第1移動部材を第2位置から第1位置に戻すことができる。
本発明の第10の態様に係る油路切替装置は、上記第1の態様から上記第8の態様のいずれかにおいて、前記筐体は、一端から他端まで延び、前記第1移動部材は、前記第1位置から前記筐体の他端から離れる方向に移動して前記第2位置に配置される、という構成とするとよい。
この態様によれば、第1移動部材を筐体の内部から引っ張る形により、第1移動部材を第1位置から第2位置に移動させることができる一方、第1移動部材を筐体の内部に押し込む形により、第1移動部材を第2位置から第1位置に戻すことができる。
以上のように、本発明の様々な態様によれば、改善された性能を有する油路切替装置を提供することができる。
C クラッチ装置
C2クラッチレリーズシリンダ(第1シリンダ)
A アクチュエータ装置
A5 アクチュエータシリンダ(第2シリンダ)
A’ 別のアクチュエータ装置(第2アクチュエータ装置)
P クラッチペダル装置
P3 クラッチマスターシリンダ(第3シリンダ)
10、20、30、40、50、60 油路切替装置
100 筐体
102 一端
104 他端
106 第1空間
108 第2空間
112 第1内壁
112a 第2孔
114 第2内壁
114a 第1孔
114c 第3孔
115 付加的な内壁
116 第3内壁
118 第4内壁
120 第1貫通孔
122 第2貫通孔
124、140 第3貫通孔
124a 第1通路
124b 第2通路
124c 第3通路
124d 第4通路
124e 第5通路
126 逆止弁
130 第5貫通孔
132 保持部材
134 第2接続部材
136 蓋部材
142 第2ストッパ
150 流体供給孔
150a 第6通路
160 ブリーダー
200 ケース(第1移動部材)
第1位置
第2位置
202 一端
202a ケースの一端の端面(第3係合部)
204 他端
208 第5内壁
210 第6内壁
214 第4貫通孔
216 第1係合部、第2係合部
300 ピストン(第2移動部材)
302 一端
304 他端
306 第1部材
308 第2部材
310 第3部材
312 第1溝
314 第2溝
316 第3溝
320 第1ストッパ(係止部材)
400 シート(第3移動部材)
402 一端
404 他端
500 第1ばね(第1弾性部材)
502 第2ばね(第2弾性部材)
504 第3ばね(第3弾性部材)
600 回動部材
602 一端
604 他端
606 中心軸
610 ターンオーバースプリング
620 手動操作レバー(操作レバー)
640 第1接続部材

Claims (8)

  1. クラッチ装置の第1シリンダに連通する第1貫通孔、アクチュエータ装置の第2シリンダに連通する第2貫通孔、及び、クラッチペダル装置の第3シリンダに連通する第3貫通孔が形成された、筒状の筐体と、
    該筐体の内部に収容され第1位置と第2位置との間において移動自在に設けられた第1移動部材と、
    該第1移動部材との間に第1弾性部材を挟んで前記筐体の内部に収容され、
    前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに、前記筐体と協働して前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とに連通する第1油路を形成し、かつ、前記第3貫通孔を介して供給される作動油に押圧されることにより前記第1移動部材に近づく方向に移動して前記第1弾性部材を押圧し、
    前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記筐体と協働して前記第1貫通孔と前記第3貫通孔とに連通する第2油路を形成する、第2移動部材と、
    を具備する油路切替装置。
  2. 前記第2移動部材を挿通させて前記第1移動部材の内部に収容され、前記第1移動部材との間に第2弾性部材を挟み、前記第2移動部材との間に前記第1弾性部材を挟んで配置され、前記第2弾性部材を予圧縮させた初期位置と、該第2弾性部材をさらに収縮させた収縮位置との間において移動自在に設けられた環状の第3移動部材、をさらに具備し、
    前記第2移動部材は、該第2移動部材の一端に固定され、前記第1移動部材の内部において前記第3移動部材に当接する係止部材を有することによって、前記第3移動部材から離脱することを規制される、請求項1に記載の油路切替装置。
  3. 前記第1弾性部材は、前記第2移動部材から第1閾値以上の力を受けることにより収縮し、
    予圧縮して配置された前記第2弾性部材は、前記第3移動部材から前記第1閾値より大きい第2閾値以上の力を受けることによりさらに収縮する、請求項2に記載の油路切替装置。
  4. 前記第1移動部材は、操作レバーに繋がる第1係合部を有し、該第1係合部への前記操作レバーによる外力に応じて、前記第1位置と前記第2位置との間において移動するか、又は、
    前記第1移動部材は、第2アクチュエータ装置に繋がる第2係合部を有し、該第2係合部への前記第2アクチュエータ装置からの外力に応じて、前記第1位置と前記第2位置との間において移動する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の油路切替装置。
  5. 前記第1移動部材は、該第1移動部材と前記筐体との間に配置された第3弾性部材が生じさせた外力を受ける第3係合部を有し、該外力に応じて前記第1位置から前記第2位置に移動する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の油路切替装置。
  6. 一端が前記第1係合部又は前記第2係合部に接続され、他端が前記操作レバー又は前記第2アクチュエータ装置に繋がる回動部材をさらに具備し、
    該回動部材は、
    前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに、一端が前記筐体の一部又は車両の固定部に回動自在に接続され他端が前記回動部材の前記他端に回動自在に接続されたターンオーバースプリングにより、前記第1移動部材を前記第2位置から離す方向に回動するよう付勢され、
    前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記ターンオーバースプリングにより、前記第1移動部材を前記第1位置から離す方向に回動するよう付勢される、請求項4に記載の油路切替装置。
  7. 前記第3貫通孔は、
    前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに前記第2移動部材により解放され、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに前記第2移動部材により閉ざされる第1孔と、
    前記第1移動部材が前記第1位置に配置されているときに前記第2移動部材により解放されて前記第1孔に連通し、前記第1移動部材が前記第2位置に配置されているときに前記第2移動部材と協働して前記第2油路を形成する第2孔と、
    前記第1孔に隣接して設けられ、外部から前記第2移動部材に向かう作動油の移動を規制し、前記第2移動部材から外部に向かう作動油の移動を許容する逆止弁と、
    を含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の油路切替装置。
  8. 前記筐体は、前記第2移動部材と外部とに連通し、閉状態と開状態との間において状態を移行させるブリーダーが配置される流体供給孔を含み、
    前記ブリーダーが前記閉状態から前記開状態に移行して、前記第2移動部材に対して流体が供給される、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の油路切替装置。
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