JP2008215531A - クラッチ制御装置 - Google Patents

クラッチ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008215531A
JP2008215531A JP2007055396A JP2007055396A JP2008215531A JP 2008215531 A JP2008215531 A JP 2008215531A JP 2007055396 A JP2007055396 A JP 2007055396A JP 2007055396 A JP2007055396 A JP 2007055396A JP 2008215531 A JP2008215531 A JP 2008215531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
state
control device
switching valve
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007055396A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Segawa
健生 瀬川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007055396A priority Critical patent/JP2008215531A/ja
Publication of JP2008215531A publication Critical patent/JP2008215531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

【課題】クラッチ操作油圧をロスなく油圧作動式クラッチ側に供給でき、かつ、大きな油圧の脈動をも確実に遮断し得る振動低減効果に優れたクラッチ制御装置を提供する。
【解決手段】油圧作動式クラッチ1の作動を制御するクラッチ制御装置であって、入力操作に応じて可動範囲内で変位するクラッチペダル11と、クラッチペダル11の操作状態を検出する変位センサ21と、クラッチペダル11の変位に応じた作動油圧を油圧作動式クラッチ1に供給するマスターシリンダ12と、マスターシリンダ12から油圧作動式クラッチ1への作動油圧の供給をなす油路81a上に設けられ、開閉によりその油路81aを連通状態と遮断状態とに切り替える電磁切替弁30と、変位センサ21の検出情報に基づいて電磁切替弁30の開閉を制御するコントロールユニット40とを備える。電磁切替弁30は常開型であるのがよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、クラッチ制御装置、特に油圧作動式クラッチの油圧経路を通して油圧作動式クラッチ側からクラッチペダル等の操作部材側に振動が伝達されるのを抑制するようにしたクラッチ制御装置に関する。
手動変速機を備えた自動車等の車両においては、運転者によってクラッチペダルが踏み込まれたときにエンジンから変速機への動力伝達経路の接続を断ち(以下、接続の解除という)、クラッチペダルが所定位置側に復帰したときにはエンジンから変速機への動力伝達経路を接続する油圧作動式クラッチと、クラッチペダルの踏込みに応じて油圧作動式クラッチの作動を制御するクラッチ制御装置とが設けられている。そのクラッチ制御装置は、クラッチペダルの踏込み量に応じた油圧を発生させるマスターシリンダ(クラッチマスターシリンダ)と、そのマスターシリンダからの油圧を受けて油圧作動式クラッチを前記動力伝達経路の接続解除側に解放させるレリーズシリンダと、両シリンダを結ぶ油圧配管等を含んで構成されている。
クラッチ制御装置においては、油圧作動式クラッチ側からの振動によって油圧配管内に油圧の脈動(油圧振動)が生じ、その油圧の脈動がクラッチペダル側にペダル振動を引き起こしたり、クラッチ操作時に操作フィーリングを低下させたりし易い。そのため、従来から、油圧の脈動に起因する不具合防止を図ったクラッチ制御装置が提案されている。
従来のこの種のクラッチ制御装置としては、例えばマスターシリンダからレリーズシリンダへの油圧供給経路上に、それぞれ一方側への流れに対するリリーフ弁機能と他方側への流れに対するチェック弁機能とを有する2つの弁を互いに並列させて逆向きに配置し、マスターシリンダからレリーズシリンダへの接続解除(クラッチ解放)油圧の供給と、クラッチ接続時のレリーズシリンダの復帰とを許容する一方で、油圧の脈動を低減させるようにしたもの(いわゆるAVU(Anti-Vibration Unit))が知られている(例えば、特許文献1、4参照)。
また、油圧振動の振幅が大きくなる油圧配管の中間部付近に、油圧配管内に連通する圧力緩和室を形成するハウジング内に、その圧力緩和室内を油圧導入領域と背後の空間領域とに区画する粘性流体入りのダンパー要素を設けた脈動ダンパ(例えば、特許文献2参照)や、油圧配管中でレリーズシリンダのクラッチ解放油圧供給時には供給通路断面積を減少させ、レリーズシリンダの戻り時には供給通路断面積を増加させる断面積変更機構を備えたもの(例えば、特許文献3参照)が知られている。
特開平11−230199号公報 実開平5−66336号公報 特許第3389823号公報 特開昭61−211157号公報
しかしながら、上述のような従来のクラッチ制御装置は、いずれもゴム等の何らかの弾性要素を用いて作動油圧の脈動を弾性的に遮断するものであったため、脈動に起因するクラッチペダルの振動をある程度低減することはできるものの、十分な振動低減効果を得ることはできなかった。
すなわち、油圧の脈動に起因するクラッチペダル振動等の振動の低減を行う従来装置では、作動油圧の供給経路となる油路を高剛性の弾性要素で十分な遮断圧力をもって塞いでしまうと、クラッチペダルの操作時にマスターシリンダ側からの圧力をロスなくレリーズシリンダ側に伝達することができず、一方、低剛性の弾性要素で遮断圧力を抑えてその油路を塞いでしまうと、クラッチペダル操作以外で生じる油圧作動式クラッチ側からクラッチペダル側への油圧脈動伝達を確実に遮断することができなかったため、クラッチ操作に支障がなく、かつ、大きな油圧の脈動に対しても有効な振動低減効果を発揮し得るものにできないという問題があった。
本発明は、上述のような従来技術の未解決の課題に鑑みてなされたもので、クラッチ操作により発生させた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ側に供給することができ、かつ、大きな油圧の脈動をも確実に遮断し得る振動低減効果に優れたクラッチ制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るクラッチ制御装置は、上記目的達成のため、(1)油圧作動式クラッチの作動を制御するクラッチ制御装置であって、入力操作に応じて可動範囲内で変位する操作部材と、前記操作部材の操作状態を検出する操作状態検出手段と、前記操作部材の変位に応じた作動油圧を前記油圧作動式クラッチに供給する油圧供給手段と、前記油圧供給手段から前記油圧作動式クラッチへの作動油圧の供給経路上に設けられ、開閉により該供給経路を連通状態と遮断状態とに切り替える切替弁と、前記操作状態検出手段の検出情報に基づいて前記切替弁の開閉を制御する制御手段と、を備えたものである。
この構成により、可動範囲内で変位する操作部材の操作状態が検出され、その操作状態に応じて切替弁の切替位置が制御される。したがって、クラッチ操作に応じて発生させた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ側に供給しなければならないときには、供給通路を切替弁により連通状態にすることができ、大きな油圧の脈動をも確実に遮断しなければならないときには切替弁によって供給経路を遮断状態に切り替えることができる。
上記(1)の構成を有するクラッチ制御装置は、(2)前記操作状態検出手段が、前記操作部材の所定時間毎の変位を検出するものであるのが好ましい。
この構成により、クラッチ操作に伴う操作部材の動きが所定時間毎に検出され、操作部材、例えばクラッチペダルが完全に初期位置に復帰し停止している状態や、クラッチペダルが踏込み限度位置まで踏み込まれて停止・保持されている状態、あるいは、長い半クラッチ操作で一定時間中はクラッチペダルが動かないような状態を確実に検出することができ、そのような操作状態に応じ、切替弁を切替制御することができることになる。
上記(1)または(2)の構成を有するクラッチ制御装置は、望ましくは、(3)前記制御手段により制御される前記切替弁が、前記操作部材の位置が所定時間以上一定に維持される停止状態では前記供給経路を遮断状態とし、前記操作部材の位置が前記所定時間内に変化する非停止状態では前記供給経路を連通状態とするものである。
この構成により、操作部材の位置が所定時間以上一定に維持される停止状態では供給経路が遮断され、操作部材の位置が前記所定時間内に変化する非停止状態では供給経路が連通状態にされる。したがって、クラッチペダル振動やそれによる操作フィーリングの低下が確実に防止されるとともに、制御系の失陥時に供給通路の連通を確保してクラッチ操作を可能にすることができ、車両の安全性を確保することができる。
上記(1)〜(3)のいずれかのクラッチ制御装置においては、(4)前記操作状態検出手段が、前記操作部材が実質的に停止している間のみ検出信号を出力するのがよい。
この場合、操作状態検出手段が検出信号を出力できなくなる故障状態に陥っても、供給通路の連通を確保してクラッチ操作を可能にすることができ、車両の安全性を確保することができる。
また、上記(1)〜(4)のいずれかのクラッチ制御装置においては、(5)前記制御手段が、前記操作状態検出手段の検出信号を入力したときに前記切替弁を閉として前記供給通路の遮断状態側に切り替えるのが好ましい。
この場合、制御手段が切替弁の切替制御出力ができない状態に陥っても、供給通路の連通を確保してクラッチ操作を可能にすることができ、車両の安全性を確保することができる。
上記(1)〜(5)のいずれかのクラッチ制御装置においては、(6)前記切替弁が、前記制御手段により励磁される電磁駆動部と、該電磁駆動部が励磁されたときに前記供給経路を遮断状態にする弁体とを有する電磁弁で構成されているのがよい。
この場合、操作部材の動きに対して、切替弁の所要の応答特性を得ることができる。
上記(1)〜(6)のいずれかのクラッチ制御装置においては、(7)前記クラッチペダルが前記入力操作を解かれて操作開始時の位置に復帰するときには、該復帰の時点から前記所定時間以上の遅れ時間が経過した時点で、前記制御手段が、前記切替弁を閉として前記供給通路の遮断状態側に切り替えるのがよい。
この構成により、例えば極寒の運転環境等であっても、油圧作動式クラッチが解放状態から係合状態に移行する際に操作部材が完全に復帰したとき、レリーズシリンダ等からの作動油圧の抜けが不十分なまま供給通路が遮断されてしまうような事態が発生するのを、確実に防止することができる。
本発明によれば、可動範囲内で変位する操作部材の操作状態を検出し、その操作状態に応じて切替弁の切替位置を制御するようにしているので、クラッチ操作に応じた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ側に供給しなければならないときには供給通路を切替弁により連通状態にする一方、大きな油圧の脈動をも確実に遮断しなければならないときには切替弁によって供給経路を遮断状態に切り替えることができ、クラッチ操作に応じて発生させた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ側に供給することができ、かつ、大きな油圧の脈動をも確実に遮断し得る振動低減効果に優れたクラッチ制御装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1から図4は本発明に係るクラッチ制御装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、その構成について説明すると、図1に模式図で示すように、本実施形態のクラッチ制御装置は、油圧作動式クラッチ1の作動を制御するもので、入力操作に応じて可動範囲内で変位する操作部材としてのクラッチペダル11と、クラッチペダル11の踏込み量(変位)に応じた油圧を発生させて油圧作動式クラッチ1に供給するマスターシリンダ12(油圧供給手段)と、そのマスターシリンダ12からの油圧を受けて作動し、油圧作動式クラッチ1のレリーズフォーク2を操作するレリーズシリンダ13と、を備えている。
油圧作動式クラッチ1については、特に詳述しないが、図2に示すように、変速機入力軸4にスプライン結合したクラッチディスク51は、フライホイル101に対向するとともに、その背面側からクラッチカバー52に覆われている。クラッチカバー52に保持されたダイヤフラムスプリング53は、その外周側でプレッシャプレート54を介しクラッチディスク51を押圧して、クラッチディスク51をフライホイル101側に圧接させるようになっている。プレッシャプレート54はクラッチカバー52に軸方向移動可能に支持されている。また、支持ピン56を介してハウジング58に揺動可能に支持されたレリーズフォーク2は、レリーズシリンダ13からの操作力を受けて図2中の反時計方向に揺動するときに、ダイヤフラムスプリング53の中央部をレリーズベアリング55を介してフライホイル101側に押圧するようになっている。ダイヤフラムスプリング53は、レリーズベアリング55を介したレリーズシリンダ13側からの接続解除操作を受けたとき、その外周部をフライホイル101から離隔する側に変位させるように撓み、これによってプレッシャプレート54によるクラッチディスク51のフライホイル101側への圧接状態が解けるようになっている。また、クラッチ接続時のプレッシャプレート54の加圧と接続解除側への撓みとを両立させるべく、ダイヤフラムスプリング53は、所定半径位置でピボットリング57を介してクラッチカバー52に軸方向に支持されており、ピボットリング57を支点に軸方向に撓みまたは所定形状に復帰するようになっている。
クラッチペダル11は、図1に示すように、車体側の支持部材16に前後方向に揺動可能に支持された上端部11aと、運転者によって踏まれるペダル部11bとを有している。
マスターシリンダ12は、図3に模式的に示すように、有底筒状のシリンダ61内にピストン62を収納し、そのピストン62にクラッチペダル11のクラッチ操作角度に応じた変位が生じるように、ピストン62のロッド部62aはクラッチペダル11の所定回動半径位置11cにピン結合されている。
シリンダ61には、ピストン62を収納する作動室61aと、ピストン62がクラッチペダル11と共に図1に実線で示す復帰位置にあるときに作動室61aをリザーバ64内に連通させる作動油通路61bと、シリンダ61の有底端部側で作動室61a内に形成される加圧室63を油圧配管であるクラッチチューブ81内の油路81a(供給通路)に連通させる加圧出口孔61cと、が形成されている。
ここで、シリンダ61の作動油通路61bはピストン62がクラッチペダル11と共に図3に仮想線で示す加圧開始位置まで操作されたときにはピストン62によって閉止されるようになっており、ピストン62がクラッチペダル11によって加圧開始位置より更に同図中左方側に操作されるとき、シリンダ61とピストン62の間に画された加圧室63内の作動油が加圧され、加圧出口孔61cからクラッチチューブ81内の油路81a内に押し出されるようになっている。
レリーズシリンダ13は、図2に示すように、ピストン収納孔71aを有するシリンダ71と、このシリンダ71からレリーズフォーク2側に突出したプッシュロッド部72aを有するピストン72と、ピストン72のプッシュロッド部72aを常時レリーズフォーク2側に付勢する圧縮ばね73と、蛇腹状のダストブーツ74とを備えている。
また、シリンダ71にはピストン収納孔71aをクラッチチューブ81内の油路81aに連通させる連通路71bが形成されており、クラッチチューブ81を通してマスターシリンダ12側で加圧される作動油が高圧での圧力がシリンダ71とピストン72の間のレリーズ油圧室75に供給されると、ピストン72が油圧作動式クラッチ1のレリーズフォーク2を図2中の反時計方向に揺動するよう操作するようになっている。すなわち、レリーズシリンダ13は、油圧作動式クラッチ1を解放(接続解除)状態に操作するようになっている。なお、マスターシリンダ12側からの油圧が低下すると、レリーズシリンダ13においては、油圧作動式クラッチ1のダイヤフラムスプリング53の初期(組付け)形状への弾性回復に伴うレリーズベアリング55の移動によってピストン72が所定の復帰位置まで押し戻されるようになっている。
一方、クラッチペダル11の近傍には、クラッチペダル11の操作量(ペダル部11bの変位)、クラッチペダル11の所定回動半径位置11c、または、マスターシリンダ12のピストン62の変位を検出する変位センサ21が設けられており、この変位センサ21はクラッチペダル11の可動範囲内における各操作位置と復帰位置からの変位量とを操作状態として検出することができるようになっている。
また、マスターシリンダ12とレリーズシリンダ13の間のクラッチチューブ81内の油路81aはマスターシリンダ12から油圧作動式クラッチ1への作動油圧の供給経路となっており、クラッチチューブ81の中間部にはその油路81a上で油路81aを連通状態と遮断状態とに切り替える電磁切替弁30が装着されている。
この電磁切替弁30は、コントロールユニット40により励磁されるソレノイドコイルおよびそのソレノイドコイルによって駆動されるプランジャ(共に詳細は図示しない)を有する電磁駆動部31と、その電磁駆動部31が励磁されたときに油路81aを遮断状態にする例えばゲート弁形の弁体32と、弁体32を前記プランジャと共に所定の復帰位置側に常時付勢する復帰用のスプリング33と、これら弁体32およびスプリング33を収納するとともに油路81aに連通する油室34aを形成するハウジング34と、を有する電磁弁として構成されている。なお、電磁切替弁30のバルブ方式は特に限定されるものではないが、応答性の面でソレノイドを用いて電磁駆動するものであるのがよい。
また、電磁切替弁30は、制御手段であるコントロールユニット40によって制御されるようになっている。
コントロールユニット40は、CPU、ROM、RAM、B−RAM(バックアップRAM)、A/Dコンバータおよびドライバ回路等を含んで構成されており、電磁切替弁30の開閉状態をクラッチペダル11の操作状態に応じて変化させるように、電磁切替弁30の電磁駆動部31への供給電圧を例えばON/OFF制御するようになっている。また、コントロールユニット40のROMには変位センサ21の検出情報に基づいて後述するような油圧遮断制御を実行する制御プログラムや操作情態か停止状態かの判定基準となる時間の設定情報等が格納されている。
このコントロールユニット40は、変位センサ21と共にクラッチペダル11の操作状態を検出する操作状態検出手段を構成しており、変位センサ21の検出信号を所定時間毎にサンプリングしてクラッチペダル11の所定時間毎の変位、すなわち操作速度を検出するようになっている。
また、コントロールユニット40は、変位センサ21の検出情報に基づいて電磁切替弁30を作動させ、クラッチペダル11の位置が所定時間以上一定に維持されている停止状態では油路81aを遮断状態とし、クラッチペダル11の位置が所定時間内に変化する非停止状態では油路81aを連通状態とするようになっている。
さらに、コントロールユニット40は、クラッチペダル11が入力操作を解かれて操作開始時の位置に復帰したときには、その復帰によりクラッチペダル11が停止した時点から所定時間以上の遅れ時間が経過したときに油路81aを遮断するように電磁切替弁30を切替制御することができるようになっている。ここでの遅れ時間は、クラッチペダル11の踏込みが解除されたときにクラッチペダル11もしくはマスターシリンダ12のピストン62が所定の復帰位置まで戻るのに要する第1の復帰時間と、クラッチペダル11の踏込みが解除されたときにレリーズシリンダ13のピストン72がその所定の復帰位置まで戻るのに要する第2の復帰時間との時間差が生じる場合に設定される。なお、クラッチペダル11にはいわゆる遊びがあり、前記所定時間以上の遅れ時間を必ずしも設定する必要はないが、極寒の使用環境等を考慮して設定されるものである。
次に、動作について説明する。
上述のように構成された本実施形態のクラッチ制御装置では、可動範囲内で変位するクラッチペダル11が操作されるとき、その操作量が所定時間毎に変位センサ21により検出され、変位センサ21の検出信号に基づいてコントロールユニット40により電磁切替弁30の開閉状態が制御される。
具体的には、例えばコントロールユニット40において図4に示すような操作速度検出およびバルブ切替えの制御がなされる。
この制御が開始されると、まず、変位センサ21からの現在の変位検出信号、すなわちクラッチペダル11の操作位置を表わす信号が読み込まれてRAMの所定作業領域に書き込まれるとともに(ステップS11)、所定時間前にRAMに書き込まれた前回の操作位置と今回検出された操作位置との差である所定時間当りのクラッチペダル11の踏込み量、すなわち操作速度が算出される(ステップS12)。なお、この操作速度はマスターシリンダ12の入力部の軸方向変位に基づいて得られる操作速度でもよい。
次いで、算出された操作速度がゼロ(実質的な操作速度ゼロ、例えばクラッチペダル11が停止していると体感される程度に小さい所定速度以下の状態を含む)であるか否かが判定され(ステップS13)、操作速度が実質的にゼロでクラッチペダル11が停止していると判定されたときには、コントロールユニット40側からの供給電圧によって電磁切替弁30の電磁駆動部31が励磁される。そして、常開型の電磁切替弁30が瞬時に閉弁側に駆動されることにより、油路81aは、その連通を電磁切替弁30の弁体32によって遮断される(ステップS14)。
この状態においては、例えば、クラッチペダル11が完全に初期位置に復帰し停止している状態や、クラッチペダル11が踏込み限度位置まで一杯に踏み込まれて停止・保持されている状態が検出され、電磁切替弁30によって油路81aを遮断するよう電磁切替弁30が切替制御される。したがって、油圧作動式クラッチ1側からの油圧の脈動が大きくとも確実に電磁切替弁30により遮断されることになり、クラッチペダル11の振動による操作フィーリングの低下が確実に防止される。
また、半クラッチ操作状態が所定時間以上続き、予め設定された一定時間中、例えば0.5秒の間はクラッチペダル11が動かないような状態であったような場合も、コントロールユニット40がこれを停止状態と判定することで、その操作状態に応じて、油路81aを遮断するよう電磁切替弁30が切替制御される。したがって、半クラッチ操作時にクラッチペダル11の操作フィーリングが低下するのを確実に防止することができる。
一方、算出された操作速度がゼロでなく、クラッチペダル11が操作されている状態であると判定されたときには(ステップS13でNOの場合)、次いで、コントロールユニット40側からの電圧供給はなく、電磁切替弁30の電磁駆動部31が非励磁となる。そして、これにより、常開の電磁切替弁30の弁体32が開弁側に復帰することで、油路81aが連通状態となる(ステップS15)。
この状態においては、コントロールユニット40が電磁切替弁30の電磁駆動部31を非励磁状態に保ち、常開の電磁切替弁30は油路81aを常時連通状態に維持するから、マスターシリンダ12でクラッチ操作に応じて発生させた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ1側に供給することができる。
次いで、変位検出ステップS11から所定時間(例えば、0.5秒)が経過するのを待ち(ステップS16)、所定時間が経過すると(ステップS16でYESの場合)、変位検出ステップS11に戻って、上述の処理を繰り返す。
このように、本実施形態のクラッチ制御装置では、変位センサ21の検出信号がコントロールユニット40に所定時間毎に取り込まれることで、クラッチペダル11の操作による所定時間毎の回動変位、すなわち操作速度が操作状態として検出され、その操作状態に応じてコントロールユニット40により電磁切替弁30の開閉状態が制御される。
そして、これにより、マスターシリンダ12でクラッチ操作に応じて発生させた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ1側に供給しなければならないときには、電磁切替弁30を開として油路81aを連通状態にすることができ、また、大きな油圧の脈動をも確実に遮断しなければならないときには電磁切替弁30を閉として油路81aを所要の応答速度で遮断状態に切り替えることができる。
また、本実施形態では、クラッチペダル11の位置が所定時間以上一定に維持される停止状態では油路81aが遮断され、クラッチペダル11の位置が前記所定時間内に変化する非停止状態では油路81aが連通状態にされるので、クラッチペダル11の振動やそれによる操作フィーリングの低下が確実に防止されることになる。しかも、電磁切替弁30が供給電圧により励磁されたときのみ油路81aを遮断する常開型であるから、コントロールユニット40や制御信号の伝達経路等に何らかの異常が生じた場合でも、クラッチ操作圧の供給通路である油路81aの連通状態を確保してクラッチ操作を可能にすることができ、車両の安全性を確保することができる。
さらに、クラッチペダル11が入力操作を解かれて操作開始位置に復帰するときには、コントロールユニット40が、そのクラッチペダル11の復帰時点から所定時間以上の遅れ時間が経過したときに、電磁切替弁30を油路81aの遮断状態側に切り替えるようにすることで、例えば極寒の運転環境等であっても、油圧作動式クラッチ1が解放(接続解除)状態から係合(接続)状態に移行する際にクラッチペダル11が完全に復帰したとき、レリーズシリンダ13等からの作動油圧の抜けが不十分なまま油路81aが遮断されてしまうような事態が発生するのを、確実に防止することができる。
(第2の実施の形態)
図5は本発明に係るクラッチ制御装置の第2の実施形態を示す図である。
なお、本実施形態のクラッチ制御装置は、上述の第1の実施の形態に対して検出および制御系の構成のみが相違するので、同一構成については図1〜3に示した対応する構成要素と同一の符号を用い、ここでは上述の実施形態との相違点についてのみ説明する。
本実施形態のクラッチ制御装置は、例えばクラッチペダル11の操作速度(所定時間毎の変位)を検出する公知の変位センサまたは速度センサと、クラッチペダル11の操作速度が実質的にゼロのときに停止検出信号を出力するための信号処理回路とからなるペダル停止検出センサ23(操作状態検出手段)を備えており、このペダル停止検出センサ23はクラッチペダル11の操作速度が実質的にゼロとなっている間のみクラッチペダル11の停止状態を表すペダル停止検出信号を出力するようになっている。また、コントロールユニット40は、ペダル停止検出センサ23からのペダル停止検出信号(図5中のon信号)が例えば検出信号電圧としてその入力ポートに印加されたときに限って電磁切替弁30の電磁駆動部31を励磁させるようになっている。そして、上述の第1の実施の形態と同様に、電磁切替弁30は、コントロールユニット40によって電磁駆動部31が励磁されたときのみ、弁体32によってマスターシリンダ12と油圧作動式クラッチ1側のレリーズシリンダ13との間の油路81aを遮断することができる。
本実施形態においても、上述の実施形態と同様な効果が得られる。さらに、本実施形態においては、ペダル停止検出センサ23、コンントロールユニット40、電磁切替弁30のいずれかに電気故障が生じてしまい、正常な制御ができなくなるような制御系の失陥状態に陥ったとしても、マスターシリンダ12とレリーズシリンダ13との間の油路81aが確実に連通状態に維持されるので、正常なクラッチ操作が可能であり、失陥時の安全性を確保することができるというフェールセーフ機能も得られる。
なお、上述の各実施形態においては、電磁切替弁30は好ましい形態である常開型としたが、常閉型としてクラッチ操作時(操作速度がゼロでないとき)にのみ供給電圧を電磁駆動部に印加して電磁切替弁30を開弁させるようにしてもよいし、電磁駆動部31を双方向安定型のものとして復帰ばねを有しない電磁切替弁とすることも可能である。また、操作状態検出手段として変位センサを用いたが、変位センサは、マスターシリンダ12への入力部位付近で直線変位を検出するものでも、クラッチペダル11のペダル部11bの変位を検出するものでもよく、また、クラッチペダル11の回動角度変位を検出する変位センサであってもよい。さらに、油路を遮断する弁体を高応答速度で開弁駆動することができる切替弁であれば、必ずしも電磁弁である必要はない。
以上説明したように、本発明は、可動範囲内で変位する操作部材の操作状態を検出し、その操作状態に応じて切替弁の切替位置を制御するようにしているので、クラッチ操作に応じて発生させた油圧をロスなく油圧作動式クラッチ側に供給することができ、かつ、大きな油圧の脈動をも確実に遮断し得る振動低減効果に優れたクラッチ制御装置を提供することができるという作用効果を奏するものであり、クラッチ制御装置、特に油圧作動式クラッチの油圧経路を通して油圧作動式クラッチ側からクラッチペダル等の操作部材側に振動が伝達されるのを抑制するようにしたクラッチ制御装置全般に有用である。
本発明に係るクラッチ制御装置の第1の実施の形態を示すその概略構成図である。 第1の実施の形態に係る油圧作動式クラッチおよびレリーズシリンダの断面図である。 第1の実施の形態に係るマスターシリンダの模式断面図である。 第1の実施の形態のクラッチ制御装置で実施される制御プログラムの概略のフローチャートである。 本発明に係るクラッチ制御装置の第2の実施の形態を示すその概略構成図である。
符号の説明
1 油圧作動式クラッチ
2 レリーズフォーク
4 変速機入力軸
11 クラッチペダル(操作部材)
11a 上端部
11b ペダル部
11c 所定回動半径位置
12 マスターシリンダ(油圧供給手段)
13 レリーズシリンダ
16 支持部材
21 変位センサ(操作状態検出手段)
23 ペダル停止検出センサ(操作状態検出手段)
30 電磁切替弁(切替弁)
31 電磁駆動部
32 弁体
33 スプリング
34 ハウジング
34a 油室
40 コントロールユニット(制御手段)
51 クラッチディスク
52 クラッチカバー
53 ダイヤフラムスプリング
54 プレッシャプレート
55 レリーズベアリング
56 支持ピン
57 ピボットリング
61 シリンダ
61a 作動室
61b 作動油通路
61c 加圧出口孔
62 ピストン
62a ロッド部
63 加圧室
64 リザーバ
71 シリンダ
71a ピストン収納孔
71b 連通路
72 ピストン
72a プッシュロッド部
74 ダストブーツ
75 レリーズ油圧室
81 クラッチチューブ
81a 油路(供給通路)
101 フライホイル

Claims (7)

  1. 油圧作動式クラッチの作動を制御するクラッチ制御装置であって、
    入力操作に応じて可動範囲内で変位する操作部材と、
    前記操作部材の操作状態を検出する操作状態検出手段と、
    前記操作部材の変位に応じた作動油圧を前記油圧作動式クラッチに供給する油圧供給手段と、
    前記油圧供給手段から前記油圧作動式クラッチへの作動油圧の供給経路上に設けられ、開閉により該供給経路を連通状態と遮断状態とに切り替える切替弁と、
    前記操作状態検出手段の検出情報に基づいて前記切替弁の開閉を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするクラッチ制御装置。
  2. 前記操作状態検出手段が、前記操作部材の所定時間毎の変位を検出することを特徴とする請求項1に記載のクラッチ制御装置。
  3. 前記制御手段により制御される前記切替弁が、前記操作部材の位置が所定時間以上一定に維持される停止状態では前記供給経路を遮断状態とし、前記操作部材の位置が前記所定時間内に変化する非停止状態では前記供給経路を連通状態とすることを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチ制御装置。
  4. 前記操作状態検出手段が、前記操作部材が実質的に停止している間のみ検出信号を出力することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。
  5. 前記制御手段が、前記操作状態検出手段の検出信号を入力したときに前記切替弁を閉として前記供給通路の遮断状態側に切り替えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。
  6. 前記切替弁が、前記制御手段により励磁される電磁駆動部と、該電磁駆動部が励磁されたときに前記供給経路を遮断状態にする弁体とを有する電磁弁で構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。
  7. 前記クラッチペダルが前記入力操作を解かれて操作開始時の位置に復帰するときには、該復帰の時点から前記所定時間以上の遅れ時間が経過した時点で、前記制御手段が、前記切替弁を閉として前記供給通路の遮断状態側に切り替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。
JP2007055396A 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ制御装置 Pending JP2008215531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007055396A JP2008215531A (ja) 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007055396A JP2008215531A (ja) 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008215531A true JP2008215531A (ja) 2008-09-18

Family

ID=39835803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007055396A Pending JP2008215531A (ja) 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008215531A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105605118A (zh) * 2014-11-14 2016-05-25 本田技研工业株式会社 离合器的接合点调整装置
JP2016145605A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 本田技研工業株式会社 クラッチ操作装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105605118A (zh) * 2014-11-14 2016-05-25 本田技研工业株式会社 离合器的接合点调整装置
CN105605118B (zh) * 2014-11-14 2018-07-06 本田技研工业株式会社 离合器的接合点调整装置
JP2016145605A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 本田技研工業株式会社 クラッチ操作装置
CN105864313A (zh) * 2015-02-06 2016-08-17 本田技研工业株式会社 离合器操作装置
CN105864313B (zh) * 2015-02-06 2018-07-06 本田技研工业株式会社 离合器操作装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1919750B1 (en) Vehicle braking system
US20080060900A1 (en) Hydraulic control system and apparatus for friction clutch
JP2008529892A (ja) 原動機を備えた車両用のブレーキ装置
JP2006256408A (ja) ブレーキ装置用ストロークシミュレータ
JP5445588B2 (ja) 車両用摩擦クラッチの油圧制御装置
EP0798480B1 (en) Automatic clutch unit for vehicle use
JP2008215531A (ja) クラッチ制御装置
EP3225478B1 (en) Solenoid valve, vehicle brake hyraulic pressure control apparatus and solenoid valve fabriation method
JP2009019768A (ja) 油圧により操作可能なクラッチ機器を備えたクラッチシステム
JP3635333B2 (ja) 車両用オートクラッチ装置
US11009087B2 (en) Clutch connecting/disconnecting device
JP4207888B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP4092226B2 (ja) クラッチコントロールシステム
JPH1193973A (ja) 車両のクラッチ摩耗検出装置
JPH09269021A (ja) 自動車用オートクラッチ装置
JP4400435B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP6660807B2 (ja) クラッチ操作装置
JP3635334B2 (ja) 車両のオートクラッチ装置
JP2000120908A (ja) ソレノイドバルブ
JP4115230B2 (ja) クラッチブースタ
JPH09269022A (ja) シリンダ装置
KR100351123B1 (ko) 차량용 클러치 조작기구
JPH1193974A (ja) 車両の変速機制御装置
KR100568808B1 (ko) 수동 변속기의 비상 클러치 장치
JP2000220664A (ja) 自動車のクラッチ装置