JP2018178113A - 筆記具用水性インキ組成物及び筆記具 - Google Patents
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Abstract
Description
また、低温環境下でインキが凍結して筆記不能とならないためにインキ中に不凍液が使用されている。
また、低温環境下では、インキが凍結してしまって筆記ができなくなってしまうものや、インキ中の固形分が析出することなどによる粘度上昇によって、筆記時のインキの流動性が損なわれ、吐出が低下して筆跡がカスレてしまう恐れがあった。
ペン先乾燥の抑制効果に優れ、筆跡の紙への浸透性が優れて早い理由としては、水とグリセリルグルコシドとの組合せが、インキ中の溶剤をペン先表面から蒸発することを防ぐため、グリセリルグルコシドが少量の添加でも、ペン先がマーキングペンのペン先や筆ペンのペン先のような外気に露出している面積が大きいペン先が繊維収束体の場合でも、ペン先乾燥を抑制する効果が優れ、また、グリセリルグルコシドの量を少量に抑えられ、その分溶媒を増やせることで、インキ組成物中の着色剤由来の固形分の上昇による増粘を極力抑えることができ、筆跡が紙面に速やかに浸透するため筆記の直後に着色成分が紙面に定着し、筆跡を擦っても伸びないものと推察される。更に、低温環境下において水とグリセリルグルコシドの存在によってインキの凍結によるインキ追従不良を防止可能となり、着色剤等の固形分の存在に関わらずペン先でのインキ追従性を維持することができるため低温環境下での筆記安定性が優れきれいな筆跡が得られる。
これらのグリセリルグルコシドの添加量はインキ組成物全量に対し、0.5重量%以上30.0重量%以下が好ましく、1.0重量%以上20.0重量%以下がより好ましく、1.0重量%以上10.0重量%以下が最も好ましい。これらのグリセリルグルコシドは、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
酸性染料の具体例としては、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)、などが挙げられる。
塩基性染料の具体例としては、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)などが挙げられる。これらの染料は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
としては、無機顔料、有機顔料、蛍光顔料などが使用でき、具体例としては、unisperseシリーズとして、同Green G−S、同Red 3RS−E2、同Red C2B−Agro RS、同Red C2B−Agro Syngenta、同Yellow 10GN−S2(以上、BASFジャパン株式会社製)などが挙げられ、Hostafineシリーズとして、同Red FGR、同Red HF3S、同Red F5RK VP3204、同Red P2GL、同Rubine F6B、同Black T 30、同Yellow HR、同Violet RL、同Blue B2G、同Yellow GR 30 VP 5176、同Trans Oxide Red B 30、同Magenta E、同Green GN、同Black TS 30、同Transoxide Red B 31 VP 6045、同Trans Oxide Yellow R 30、同Yellow HR 30 VP 6022、同Transoxide Yellow R 31 VP 6043(以上、クラリアントジャパン株式会社製)などが挙げられ、FASTOGENシリーズとして、同Blue 4RO−2、同Blue 5003、同Blue AE−8、同Blue AE−8K、同Blue AR−7、同Blue BRF、同Blue CA5380、同Blue FA5375、同Blue FA5380、同Blue LA5380、同Blue PA5380、同Blue RSK、同Green 2YK、同Green 5720、同Green S、同Green SF、同Green SMF−2、同Super Magenta R、同Super Magenta RE−03、同Super Magenta RE−05、同Super Magenta RG、同Super Magenta RH、同Super Magenta RTS、同Super Magenta RY、同Super Red 209 228−6736、同Super Red 254 226−0200、同Super Red 254 226−5254、同Super Red 400RG、同Super Red 500RG、同Super Red 7061B、同Super Red 7064B、同Super Red 7100Y、同Super Red ATY−01、同Super Red ATY−TR、同Super Red B conc、同Super Red YE、同Super Scarlet GK、同Super Violet RN、同Super Violet RNS、同Super Violet RN−SU−02、同Super Violet RZE、同Super Violet RZSなどが挙げられ、PALOMARシリーズとして、同Turquoise 264−4900などが挙げられ、PERRINDOシリーズとして、同Maroon 179 229−6424、同Maroon 179 229−6436、同Maroon 179 229−6438、同Maroon 179 229−6440、同Maroon 179 229−6454、同Red 224 229−6420、同Violet 29 229−4050などが挙げられ、QUINDOシリーズとして、同Magenta 202 228−6843、同Magenta 202 228−6853、同Violet 19 228−1119などが挙げられ、SYMULERシリーズとして、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 226、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 233S、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 236S、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 243、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 246、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 300、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 303S、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 306、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 308、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 313S、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 350K、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 392、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 393、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 397、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 400S、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 401、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 412W、同SYMULER Brilliant Carmine 6B 413W、同SYMULER Fast Orange G、同SYMULER Fast Orange K、同SYMULER Fast Orange V、同SYMULER Fast Red 4134A、同SYMULER Fast Red 4134S、同SYMULER Fast Red 4580、同SYMULER Fast Red 4586、同SYMULER Fast Red 4601、同SYMULER Fast Red 4608、同SYMULER Fast Red 4610、同SYMULER Fast Red BR 4598、同SYMULER Fast Yellow 4059G、同SYMULER Fast Yellow 4090G、同SYMULER Fast Yellow 4192、同SYMULER Fast Yellow 4GO、同SYMULER Fast Yellow 5GF、同SYMULER Fast Yellow 8GF、同SYMULER Fast Yellow 8GTF、同SYMULER Fast Yellow BY 2000GT、同SYMULER Fast Yellow GFconc、同SYMULER Fast Yellow GFconcP、同SYMULER Fast Yellow GRF、同SYMULER Fast Yellow NIF、同SYMULER Lake Red Cconc210、同SYMULER Red 2BY、同SYMULER Red 3013、同SYMULER Red 3013P、同SYMULER Red 3014、同SYMULER Red 3070、同SYMULER Red 3075、同SYMULER Red 3111、同SYMULER Red 3123、同SYMULER Red NRYなどが挙げられ、RYUDYE−Wシリーズとして、同YELLOW KGR、同YELLOW FRT−K、同ORANGE FKS、同SCARLET F3G、同RED FBY、同VIOLET FFBN、同BLUE GLK、同GREEN FBT、同BROWN FFM、同BLACK RC、同YELLOW FF7G、同YELLOW FF3R、同ORANGE FF2R、同RED FFGR、同VIOLET FFBN、同BLUE GLK、同GREEN FBT、同BROWN FFR、同BLACK RC、同YELLOW KG、同GOLD YELLOW FFR、同ORANGE FKV、同SCARLET F3G、同RED GCL、同VIOLET FN、同BLUE RC、同GREEN S CONC、同BROWN GDR、同BLACK WT、同YELLOW FF4G、同YELLOW FFRG、同ORANGE FFYR、同RED FF2G、同VIOLET FN、同BLUE RC、同GREEN S CONC、同BROWN FFR、同BLACK WT(以上、DIC株式会社製)などが挙げられ、Fuji SPシリーズとして、同Black 8031、同Black 8041、同Black 8119、同Black 8167、同Black 8276、同Black 8381、同Black 8406、同Red 5096、同Red 5111、同Red 5193、同Red 5220、同Bordeaux 5500、同Blue 6062、同Blue 6474、同Blue 6133、同Blue 6134、同Blue 6401、同Blue 6555、同Blue 6474、同Green 7051、同Yellow 4060、同Yellow 4360、同Yellow 4178、同Violet 9011、同Violet 9602、同FujiSP Pink 9524、同Pink 9527、同Orange 534、同Pink 636、同Pink 9429、同Brown 3074、同RED 5543、同RED 5657、同RED 5653、同RED 5544(以上、冨士色素株式会社製)などが挙げられ、Emacolシリーズとして、同Black CN、同Blue FBB、同Blue FB、同Blue KR、同Green LXB、同Violet BL、同Brown3101、同Carmmine FB、同RedBS、同Orange R、同Yellow FD、同Yellow IRN、同Yellow 3601、同Yellow FGN、同Yellow GN、同Yellow GG、同Yellow F5G、同Yellow F7G、同Yellow 10GN、同Yellow 10Gなどが挙げられ、Sandyeシリーズとして、同Super Black K、同Super Black C、同Super Grey B、同Super Brown SB、同Super Brown FRL、同Super Brown RR、同Super Green L5G、同Super Green GXB、同Super Navy Blue HRL、同Yellow Super Navy Blue GLL、同Yellow Super Navy Blue HB、同Yellow Super Navy Blue FBL−H、同Yellow Super Navy Blue FBL−160、同Yellow Super Navy Blue FBB、同Super Violet BL H/C、同Super Violet BL、同Super Bordeaux FR、同Super Pink FBL、同Super Pink F5B、同Super Rubine FR、同Super Carmmine FB、同Super Red FFG、同Super Red RR、同Super Red BS、同Super Red 1315、同Super Orange FL、同Super Orange R、同Super Orange BO、同Gold Yellow 5GR、同Gold Yellow R、同Gold Yellow 3R、同Yellow GG、同Yellow F3R、同Yellow IRC、同Yellow FGN、同Yellow GN、同Yellow GRS、同Yellow GSR−130、同Yellow GSN−130、同Yellow GSN、同Yellow 10GN(以上、山陽色素株式会社製)などが挙げられ、MICROPIGMOシリーズとして、同AMBE−4、同AMBE−8、同AMBK−2、同AMBK−8、同AMGN−2、同AMGN−6、同AMGN−8、同AMVT−2、同AMRD−2、同AMRD−8、同AMOE−6、同WMBE−5、同WMBK−5、同WMGN−6、同WMRD−5、同WMRD−8、同WMVT−5、同WMWE−1、同WMYW−5、同WMYW−6などが挙げられ、BONJETシリーズとして、同BLACK CW−1、同BLACK CW−1S、同BLACK CW−2、同BLACK M−800(以上、オリヱント化学工業株式会社製)などが挙げられ、Rio Fastシリーズとして、同Black Fx 8012、同Black Fx 8313、同Black Fx 8169、同Red Fx 820
9、同Red Fx 8172、同Red S Fx 8315、同Red S Fx 8316、同Blue Fx 8170、同Blue Fx 8170、同Blue S Fx 8312、同Green S Fx 8314などが挙げられ、EMFカラーシリーズとして、同イエロー3G、同オレンジO、同レッドHFB、同レッドHR、同ブルーHG、同バイオレットHB(以上、トーヨーカラー株式会社製)などが挙げられ、ポルックスカラーシリーズとして、同PC5T1020、同ブラックPC8T135、同レッドIT1030(以上、住化カラー株式会社製)などが挙げられ、ビクトリアシリーズとして、同イエロー G−11、同イエロー G−20、同オレンジ G−16、同オレンジ G−21、同レッド G−19、同レッド G−22、同ピンク G−17、同ピンク G−23、同グリーン G−18、同グリーン G−24、同ブルー G−15、同ブルー G−25(以上、御国色素株式会社製)などが挙げられる。
蛍光顔料の顔料分散体の具体例としては、NKW−3900Eシリーズとして、同3903E、同3926E、同3904E、同3905E、同3902E、同3908E、同3938E、同3977E、同3947E、同3907Eなどが挙げられ、NKW−3200Eシリーズとして、同3203E、同3226E、同3204E、同3205E、同3215E、同3202E、同3208E、同3277E、同3207Eなどが挙げられ、NKW−6000Eシリーズとして、同6013E、同6004E、同6005E、同6002E、同6008E、同6038E、同6047E、同6007Eなどが挙げられ、NKW−C2100Eシリーズとして、同C2103E、同C2104E、同C2105E、同C2102E、同C2108E、同C2167E、同C2147E、同C2117Eなどが挙げられ、NKW−2100Eシリーズとして、同2103E、同2101E、同2104E、同2106E、同2105E、同2102E、同2108E、同2167E、同2137E、同2127E、同2117E、同2107E、同2109Eなどが挙げられ、NKW−7000Eシリーズとして、同7002E、同7012E、同7052E、同7003E、同7004E、同7005E、同7026E、同7017E、同7047E、同7067E、同7008E、同7038Eなどが挙げられ、NKW−7500Eシリーズとして、同7502E、同7517E、同7577E、同7518Eなどが挙げられ、NKW−A−300Eシリーズとして、同303E、同301E、同304E、同305E、同302E、同308E、同367E、同347E、同307E(以上、日本蛍光化学株式会社製)などが挙げられ、シンロイヒカラーSF−3000Nシリーズとして、同3022N、同3014N、同3015N、同3017N、同3037N、同3038Nなどが挙げられ、シンロイヒカラーSF−5000シリーズとして、同5012、同5013、同5014、同5015、同5017、同5027、同5037、同5018などが挙げられ、シンロイヒカラーSF−8000シリーズとして、同8012、同8014、同8015、同8017、同8037、同8028などが挙げられ、シンロイヒカラーSP−10シリーズとして、同13、同14、同15、同16、同17、同27、同37、同47などが挙げられ、シンロイヒカラーSW−100シリーズとして、同111、同112、同113、同114、同115、同116、同107、同117、同127、同137、同147、同128(以上、シンロイヒ株式会社製)などが挙げられる。
これらの顔料分散体は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。ただし、着色された樹脂粒子を着色剤として用いる場合は、樹脂粒子が有機溶剤に溶解しないものを用いる。
また、酸化ポリエチレンワックス粒子を用いるとインキ組成物中の固形分濃度が25重量%以下であっても筆跡の裏移りを抑制でき、酸化ポリエチレンワックス粒子の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1重量%以上50.0重量%以下が好ましく、より好ましくは0.5重量%以上23.0重量%以下であり、最も好ましくは1.0重量%以上15.0重量%以下である。
例えば、顔料と、溶媒と、分散剤とを混合し、プロペラ撹拌機等で均一に撹拌した後、分散機で顔料を分散する。分散機の具体例としては、ロールミル、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ヘンシェルミキサー、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、ニーダーなどが挙げられる。使用する分散機の種類は、インキの溶媒量や、顔料濃度などによって適宜選択できる。
また、これらの分散する工程において、発生した分散熱をそのまま利用して撹拌したり、熱をかけたり、冷却したり、加圧したり、減圧したり、不活性ガス雰囲気中で撹拌することができる。脱泡機による泡の除去やろ過機による粗大物のろ過等を必要に応じて行っても良い。更に、多糖類の分散性を十分にするためにインキ調整後に加熱処理工程及び/又は冷却処理工程を行っても良い。
これらの混合、分散、ろ過、加熱、冷却、加圧、減圧、不活性ガス雰囲気とすることなどは、それぞれ単独で行ってもよく、あるいは、2種以上の工程を同時に行ってもよい。
本発明における水溶性有機溶剤とは、水100gに対して10g以上溶解することのできる有機溶剤を指す。
これらの水溶性有機溶剤の中でも、筆跡の紙への浸透性とペン先乾燥抑制の観点から、グリコールエーテルや環状構造を持つ水溶性有機溶剤が好ましく、環状構造を持つ水溶性有機溶剤がより好ましい。
また、これらの水溶性有機溶剤の中でも、グリコールエーテル及び/または環状構造を持つ水溶性有機溶剤と多価アルコールとを併用することで、グリセリルグルコシドと水溶性有機溶剤との相互作用によって、ペン先乾燥の抑制と筆跡の紙への浸透性が一層向上するため好ましい。
これらの粘度調整剤は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
これらの、潤滑剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤、消泡剤は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
顔料水分散体(1):FUJI SP BLACK 8041(黒色顔料水分散体、固形分20%、冨士色素株式会社製)
顔料水分散体(2):FUJI SP RED 5657(赤色顔料水分散体、固形分25%、冨士色素株式会社製)
顔料水分散体(3):FUJI SP BLUE 6467(青色顔料水分散体、固形分25%、冨士色素株式会社製)
着色樹脂水分散体(1):ルミコールNKW−3207E(着色樹脂水分散体、固形分37%、日本蛍光株式会社製)
染料水溶液(1):Water BLACK 256L(黒色染料水溶液、オリヱント化学工業株式会社製)
赤色染料(1):Water Red 2(赤色染料、オリヱント化学工業株式会社製)
グリセリルグルコシド水溶液(1):αGG(高濃度αグリセリルグルコシド水溶液、αグリセリルグルコシド60%水溶液、株式会社JTS製)
グリセリルグルコシド水溶液(1):αGGL(低濃度αグリセリルグルコシド水溶液、αグリセリルグルコシド20%水溶液、株式会社JTS製)
保湿剤(1):GENENCARE OSMS BA(トリメチルグリシン、DuPont Industrial Bioscience/ダニスコジャパン株式会社製)
保湿剤(2):アマルティMR(マルチトール、三菱商事フードテック株式会社製)
保湿剤(3):マクビオブライドMG−10P(ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、日油株式会社製)
樹脂エマルション(1):PDX−7430(スチレンアクリル樹脂エマルション、固形分38重量%、BASFジャパン株式会社製)
ワックス粒子分散液(1):AQUACER 515(酸化高密度ポリエチレンワックス粒子分散液、固形分35重量%、ビックケミー・ジャパン株式会社製)
活性剤(1):NIKKOL Decaglyn 1−SV(ノニオン界面活性剤、モノステアリン酸デカグリセリル、日光ケミカルズ株式会社製)
活性剤(2):エマール 2F ペースト(アニオン界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社製)
活性剤(3):メガファック F410(フッ素系アニオン界面活性剤、パーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、DIC株式会社製)
光堅牢度向上剤(1):Isomalt(糖アルコール、6−O−α−D−グルコピラノシル−D−ソルビットと1−O−α−D−グルコピラノシド−D−マンニトールの混合物、DGF社製、仏国)
実施例1〜14、比較例1〜7の筆記具用水性インキ組成物を、市販の水性マーキングペン(ノック式ハンディラインS、製品符号SXNS15、ぺんてる株式会社製、ペン先の材質:ポリエステル繊維、ペン先の気孔率:60%、ペン先の材質の繊維の太さ:3デニール)と同構造の筆記具に1.0g充填し、ペン先を取り付け、ノックをしてペン先を軸筒内に収納して密閉状態とし、その後2時間静置してペン先までインキを十分に浸透させた。
上記の試験用筆記具を各実施例、比較例あたり5本ずつ用意し、温度25℃湿度65%の環境下で、ペン先を露出した状態で横向きで放置して、120分後に手書きで筆記し、筆跡に著しいカスレが発生するかどうかを確認した。結果を表1、2に記載した。
上記の試験用筆記具を用いて、温度25℃湿度20%の環境下で、ペン先を露出した状態で横向きで放置して、30分後、60分後、90分後、120分後ごとに手書きで筆記し、筆跡に著しいカスレが発生するまでの時間を筆記可能な時間とした。表1、2には、何分後にカスレが発生したかを記載した(単位「分」)。
上記の試験用筆記具を各実施例、比較例あたり5本ずつ用意し、温度25℃湿度65%の環境下にて、筆記用紙(アイベストW(米坪310g/m2)、日本製紙株式会社製)に手書きで30cmの直線を筆記した後、筆記用紙紙面上の跡を指で横断するように1回擦ることを1秒ごとに繰り返し、筆跡が伸びなくなる時間を乾燥時間とした。表1、2には、乾燥時間を記載した(単位「秒」)。
上記の試験用筆記具を用いて、ペン先を収納した状態で温度−5℃の低温環境下で5時間横向きで放置した後、温度−5℃の低温環境下で手書きで筆記し、筆跡のカスレの有無を確認した。結果を表1、2に記載した。
○:筆跡にカスレなし
×:筆跡にカスレが発生した
比較例2は、筆跡乾燥性を良くしようとグリセリンの添加量を少なくしたが、ペン先乾燥を抑制することができなかった。
また、温度−5℃の低温環境下で筆記すると、インキの追従性が悪く、筆跡にカスレが生じてしまった。
比較例3、4、5はそれぞれ特許文献2、3、4に記載の発明(水性インキ組成物)であるが、ボールペンでは効果の得られた添加剤であったり、マーキングペンにおいて従来の試験環境下ではペン先乾燥抑制効果が得られた添加剤であっても、マーキングペンに適用すると、温度25℃湿度20%の低湿度環境下では十分なペン先乾燥抑制効果が得られなかった。
また、温度−5℃の低温環境下で筆記すると、インキの追従性が悪く筆跡にカスレが生じてしまう。
比較例6は特許文献5に記載の発明(水性インキ組成物)であるが、筆跡上のインキの紙への浸透性が優れるものの、ペン先乾燥の抑制効果や温度−5℃の低温環境下での筆記安定性を得ることはできなかった。
比較例7は特許文献6に記載の発明(水性インキ組成物)であるが、ペン先乾燥の抑制効果と、筆跡上のインキの紙への浸透性は得られるものの、低湿度環境下において十分なペン先乾燥の抑制効果や低温環境下での筆記安定性が得られているとは言えない。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
Claims (3)
- 水と、着色剤と、グリセリルグルコシドと、を少なくとも含む筆記具用水性インキ組成物。
- 前記グリセリルグルコシドがαグリセリルグルコシドであることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用水性インキ組成物。
- 請求項1または2に記載のインキを充填してなる筆記具において、ペン先が繊維収束体であることを特徴とする筆記具。
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