JP2008088264A - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機溶剤を液媒体として使用した、いわゆる油性ボールペンに使用する油性インキ組成物に関し、書き出し時のカスレが少ないボールペン用油性インキ組成物を提供する。
【解決手段】着色材と、有機溶剤と、デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルと、アルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルとを少なくとも含有するボールペン用油性インキ組成物。前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルのHLB値が11以下である請求項1に記載のボールペン用油性インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機溶剤を液媒体として使用した、いわゆる油性ボールペンに使用する油性インキ組成物に関し、書き出し時のカスレが少ないボールペン用油性インキ組成物に関するものである。
従来、油性インキ組成物を使用したボールペンは、ボールチップ先端のインキ吐出口付近でインキ組成物が乾燥して、インキ組成物の粘度が局部的に増粘した場合、書き出し時に、ボールが回りにくくなり、書き始めから数mm〜数十mmインキが吐出しない欠点(以下このような書き出し時に生じる現象を初筆カスレと称する)が起こり易かった。この点は、特に、インキ組成物の粘度が高くなる冬場や寒冷地において顕著であるが、夏場や高温地域でも、インキ組成物の乾燥、増粘が激しいため、よく起きるものであった。
このような欠点を解決しようとして、従来から種々の工夫が試されている。例えば、特開昭55−54370号公報に記載の発明では、特定の非イオン系界面活性剤を添加してインキ組成物の乾燥を極力抑制して潤滑性を付与して初筆カスレを改善したものが開示されている。また、特開昭51−47824号公報に記載の発明では、高沸点芳香族炭化水素を溶剤としてインキの乾燥速度を遅くしたもの、特開平3−203972号公報に記載の発明では、リン酸エステルを添加してインキ組成物に潤滑性を付与して初筆カスレを改善したもの、特開平6−247093号公報に記載の発明では、不揮発性の溶剤を使用し、インキが完全に乾ききるのを防いで滑らかに書き出し出来るものを狙ったものがそれぞれ開示されている。また、特開2005−68355号公報にはデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルをインキ漏れ防止の目的で使用したものや、特開平9−316381号公報にはポリオキシエチレンアルキルエーテルがインキのレオロジー改善や運筆改善に使用出来ることが開示されている。
特開昭55−54370号公報 特開昭51−47824号公報 特開平3−203972号公報 特開平6−247093号公報 特開2005−68355号公報 特開平9−316381号公報
上述の従来技術においても、キャップをしないで放置しておくと、僅かでも溶剤が揮発することによって、インキの吐出開口部でインキが乾燥して皮膜が発生してしまい、書き出し時に、カスレてしまうものであり、書き出し時のカスレ(初筆カスレ)については、未だ十分とは言えるものはなかった。
本発明は、キャップをしない状態で放置されていても、書き出し時のカスレが少ない油性ボールペン用インキ組成物を得ることを目的とする。
即ち、本発明は、着色材と、有機溶剤と、デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルと、アルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルとを少なくとも含有するボールペン用油性インキ組成物を要旨とする。
本発明の油性ボールペン用インキ組成物は、ボールペン先端部に付着したインキの溶剤が蒸発した時、非常に軟らかい皮膜が形成されるため、ボールの回転によりその皮膜が破壊されると同時にインキが吐出され、書き出しから瑞々しい筆跡が得られるものである。その理由は、定かではないが以下のように推測される。
本発明のアルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、溶剤が蒸発した時に析出し皮膜を形成する。本組成中のデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルが、その皮膜に吸収されて皮膜を膨潤することで、その皮膜の厚みが増し、この皮膜が溶剤の蒸発を抑える働きをすると共に、その皮膜は軟らかい状態を保たれ、ボールの回転によって簡単に破れ安い状態になっている。
デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルはマカデミアナッツから抽出した脂肪酸とポリグリセリンのエステル化合物であり、常温でオイル状である。具体的にはデカグリセリン10−MAC(ニッコ−ケミカルズ(株)製)が挙げられる。その使用量は油性ボールペン用インキ組成物全量に対して0.1〜5.0重量%が好ましい。
アルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、前記デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルを併用することで、溶剤が蒸発したときに厚みのある皮膜を形成する。具体的には、ニッコールBC−2(ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、HLB=19.5)同BC−5.5(ポリオキシエチレン(5.5)セチルエーテル、HLB=8)、同BC−7(ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、HLB=11.5)、同BC−15(ポリオキシエチレン(10)セチルエーテル、HLB=15.5)、同BC−20(ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル、HLB=17)、BS−2(ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、HLB=8)ニッコールBS−4(ポリオキシエチレン(4)ステアリルエーテル、HLB=9)ニッコールBS−20(ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、HLB=18)ニッコールBO−20(ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル、HLB=17)ニッコールBB−10(ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル、HLB=7)ニッコールBB−10(ポリオキシエチレン(10)ベヘニルエーテル、HLB=10)ニッコールBB−20(ポリオキシエチレン(20)ベヘニルエーテル、HLB=10)以上、ニッコーケミカルズ(株)社製、エマルゲン306P(ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル、HLB=16.5)以上、花王(株)社製、などが挙げられる。その使用量は油性ボールペン用インキ組成物全量に対して0.1〜5.0重量%が好ましい。また、HLBが11以下とすることで親油性が強いものになるため、デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルとの親和性がよく、特に置換基の炭素数がC=16やC=18の場合にはがデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルの置換基と同じ炭素数であるので、特に吸収しやすいために望ましい。
着色材としては、染料及び/または顔料が特に限定無く使用できる。
油溶性染料の具体例として、ローダミンBベース(C.I.45170B、田岡染料製造(株))、ソルダンレッド3R(C.I.21260、中外化成(株))、メチルバイオレット2Bベース(C.I.42535B、米国、National Aniline Div.社製)、ビクトリアブルーF4R(C.I.42563B)、ニグロシンベースLK(C.I.50415)(以上、独国、BASF社製)、バリファーストイエロー♯3104(C.I.13900A)、バリファーストイエロー♯3105(C.I.18690A)、オリエントスピリットブラックAB(C.I.50415)、バリファーストブラック♯3804(C.I.12195)、バリファーストイエロー♯1109、バリファーストオレンジ♯2210、バリファーストレッド♯1320、バリファーストブルー♯1605、バリファーストバイオレット♯1701(以上、オリエント化学工業(株)社製)、スピロンブラックGMHスペシャル、スピロンイエローC−2GH、スピロンイエローC−GNH、スピロンレッドC−GH、スピロンレッドC−BH、スピロンブルーC−RH、スピロンバイオレットC−RH、S.P.T.オレンジ6,S.P.T.ブルー111(以上、保土ヶ谷化学工業(株)製)などが例示できる。更に、C.I.ベーシックブルー1、同7、同8、C.I.ベーシックバイオレット1、同3、C.I.ベーシックレッド1などの塩基染料とC.I.アシッドイエロー23、同36などから選ばれる酸性染料との造塩染料なども用いることができる。上記例示した油溶性染料は、1種又は2種以上混合して使用でき、その使用量は油性ボールペン用インキ全量に対して6重量%以上45重量%以下が好ましい。
また着色材として、顔料も使用することができ、有機顔料としては、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同8、同17、同22、同31、同38、同41、同48:1、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194、同202、同206、同207、同208、同209、同211、同213、同216、同245、同254、同255、同264、同270、同272、C.I.PIGMENT ORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、同61、同64、同71、同73、C.I.PIGMENT VIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同37、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17、同22、同25、同28、同29、同36、同60、同66、同68、同76、C.I.PIGMENT BROWN 23、同25、同26、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同83、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同128、同139、同147、同151、同153、同166、同167、同173、C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36、C.I.PIGMENT BLACK 7等が挙げられる。これらの有機顔料は1種又は2種以上混合して使用することができ、その使用量は、インキ組成物全量に対して1重量%以上45重量%以下使用でき、十分な筆跡濃度を得る為に、好ましくは6重量%以上40重量%以下である。使用量が、少ないと筆跡が薄くなり、多くなるとインキのボールペン先からの追従性が悪くなりカスレがでたり、インキが吐出しなくなることがある。
また、無機顔料としては、黒色酸化鉄、ファーネストブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。
これらの無機顔料は、1種又は2種以上混合して使用することができ、その使用量は、インキ組成物全量に対して1重量%以上50重量%以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは10重量%以上40重量%以下である。
その他の顔料として、蛍光顔料、パール顔料、蓄光顔料、金属顔料、複合金属顔料、金属酸化物顔料等を使用しても良い。例えば、蛍光顔料としては、FZ−5000シリーズ(シンロイヒ(株)製)などが挙げられる。パール顔料としては、パールグレイズMRY−100や同ME−100等(日本光研化学(株)製)が挙げられる。蓄光顔料としては、GSS(根本特殊化学(株))などが挙げられる。また、金属顔料としては、筆跡の色と異なる光輝感を醸し出す目的として使用するもので、アルミニウム粉やブロンズ粉、亜鉛粉等が、具体例として、市販されているアルミニウム粉末としては、スーパーファインNo.22000、同No.18000、ファインNo.900、同No.800(以上、大和金属粉工業(株)製)等が挙げられる。
これらの顔料は、1種又は2種以上混合して使用することができ、その使用量は、インキ組成物全量に対して1重量%以上45重量%以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは10重量%以上40重量%以下である。
顔料の分散効率を上げるため、高分子化合物中に顔料をあらかじめ微分散したものを粒子化して使用しても良い。特に、このような顔料を用いた場合は、製造上容易に分散できるので、製造上有用な手段として用いることが出来る。一例を挙げると、マイクロリスYellow 3G−K、同Yellow 4G−K、同Yellow 3R−K、同Scarlet R−K、同DPP Red B−K、同Magenta 5B−K、同Violet B−K、同Blue A3R−K、同Blue 4G−K、同Green G−K、同Black C−K、同White R−K(塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂に微分散させた顔料、チバスペシャルティ ケミカルズ(株)製)、IKイエロー、IKレッド、IKブルー、IKグリーン、IKブラック (塩化ビニル・酢酸ビニル樹脂に微分散させた顔料、富士色素(株)製)、マイクロリス Yellow 2G−T、同Yellow 3R−T、同Brown 5R−T、同Scarlet R−T、同Red BR−T、同Blue GS−T、同Green G−T、同Black C−T(ロジンエステル樹脂に微分散させた顔料、チバスペシャルティ ケミカルズ(株)製)、マイクロリス Yellow 4G−A、同Yellow MX−A、同Yellow 2R−A、同Brown 5R−A、同Scarlet R−A、同 Red 2C−A、同Red 3R−A、同Magenta 2B−A、同Violet B−A、同Blue 4G−A、同Green G−A、同Black C−A、同White R−A(エチルセルロース樹脂に微分散させた顔料、チバスペシャルティ ケミカルズ(株)製)、L1/SイエローNIF、L1/8レッドF3RK−70、L1/8バイオレットRN50、L1/8オレンジ501、L1/8ブラウン5R、L1/8ブラックMA100、NC790ホワイト(ニトロセルロース樹脂に微分散させた顔料、太平化学製品(株)製)、RenolイエローGG−HW、同イエローHR−HW、同オレンジRL−HW、同レッドFGR−HW、同レッドHF2B−HW、同レッドF5RK−HW、同カーミンFBB−HW、同バイオレットRL−HW、同ブルーB2G−HW、同グリーンGG−HW、同ブラウンHFR−HW、同ブラックR−HW、同ホワイトT−HW(ポリビニルブチラール樹脂に微分散させた顔料、クラリアントジャパン(株)製)、フジASブラック810、同ASレッド575、同ASブルー650、同ASグリーン737、同ASホワイト165(ポリビニルブチラール樹脂に微分散させた顔料、冨士色素(株)製)等が挙げられる。
尚、上記染料、有機顔料、無機顔料等は混合して使用することもできる。
本発明の油性ボールペン用インキ組成物は、定着性やレオロジー調整のために樹脂を使用することも出来る。特にポリメチルメタクリレートを使用することによって、ボールペンにしたときの高湿環境化での経時安定性を保つことが出来る。
ポリメチルメタクリレートは、有機溶剤に溶解した状態で水分に対して強靱な界面を作るうえに、
樹脂皮膜内にデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグセルとポリオキシエチレンアルキルエーテルを安定に分散できる。具体的には、MP−1451(分子量50万〜150万)、MP−2200(分子量100万〜150万)、MP−1000(分子量25万〜50万)、MP−2701(分子量4〜10万)、MP−1600(分子量50〜70万)、MP−1400(分子量25〜40万)以上、綜研化学(株)社製、その使用量は、インキ組成物全量に対して0.1量%以上5重量%以下の範囲が好ましい。
樹脂として上記ポリメチルメタクリレート以外にも、通常ボールペンインキ組成物に定着剤や分散剤として使用されている樹脂、例えばケトン樹脂、スルフォアミド樹脂、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸又はそのエステルとの共重合体、エステルガム、キシレン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン系樹脂やその水添化合物、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等を併用することが出来る。これらの樹脂は単独で用いても良いし、2種以上混合して用いても良く、その配合量は、インキ組成物全量に対して、0.1重量%以上30重量%以下の範囲である。これらの樹脂は、インキ組成物の粘度を調整したり、固着性、耐水性等を向上させる作用がある。
またインキ組成物の製造方法として、前記樹脂に顔料をあらかじめ微分散したものを粉砕するなどして、粒子化し、この粒子を前記樹脂が可溶な有機溶剤を含有する組成物中に配合することで、顔料が細かく、均一に分散されるため、通常の生顔料から分散するものより、経時的に安定なインキ組成物得ることができる。
本発明において使用する有機溶剤は、従来公知のボールペン用溶剤を使用することが出来る。例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルグリコール、プロピレングリコールノルマルブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、等のグリコールエーテル系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等のグリコール系溶剤、酢酸−2−エチルへキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、等のエステル系溶剤、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリドデシルアルコール、等のアルコール系溶剤等が使用可能である。これらは、単独で用いても2種以上混合して用いても良く、配合量はインキ全量に対し20重量%以上90重量%以下好ましくは35重量%以上75重量%以下である。
これらの有機溶剤と高分子化合物との可溶する例として、一例をあげると、高分子化合物として、エチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール等の樹脂と、ベンジルアルコール等のアルコール系溶剤や、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系の溶剤との組み合わせが挙げられる。
また、インキの粘性の調節するために、粘性調節剤を使用することができ、一例を挙げると、ベントナイト、合成微粉シリカ、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイドワックス等が挙げられる。ベントナイト系粘性調節剤の市販例として、NLケミカルズ社製ベントン27、SUD化学製EX−0101等が挙げられる。シリカ系粘性調節剤の市販例として、日本アエロジル(株)製アエロジル380、アエロジル♯200等が挙げられる。水添ヒマシ油系粘性調節剤の市販例として、楠本化成(株)製ディスパロン♯305、伊東製油(株)製T−20S、T−20SF等が挙げられる。脂肪酸アマイドワックス系粘性調節剤の市販例として、楠本化成(株)製ディスパロン♯6500、伊東製油(株)製T−25、T−75F等が挙げられる。これらの粘性調節剤は、単独で用いても、組み合わせて使用することも出来る。
その他必要に応じて、防腐剤、防錆剤、消泡剤、潤滑剤、分散剤、カスレ防止剤、洩れ防止剤、界面活性剤等のインキ組成物に慣用されている助剤を含有させても良い。
本発明のボールペン用油性インキ組成物は、上記各成分をダイノーミル、ボールミル、ロールミル、アトライター、サンドグラインダー、ターボミキサー、ラボミキサー、ホモミキサー等の分散機を使用して分散混合することによって得られる。
以下、実施例、比較例を示す。
実施例1
Printex V(カーボンブラック、デグサ、ヒュルスジャパン(株)社製)
8.0部
ソルスパース20000(高分子顔料分散剤、アビシア(株)製) 15.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 25.0部
ベンジルアルコール 12.0部
レジンSK(ケトン樹脂、ヒュルス社(独)製) 15.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリル、日光ケミカルズ(株)社製) 1.0部
ニッコール BC−2(ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、アルキル基の炭素数=16、個体、HLB=8、日光ケミカルズ(株)社製) 4.0部
上記各成分中カーボンブラックを除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散して黒色インキを得た。
実施例2
NIPex35(カーボンブラック、デグサ、ヒュルスジャパン(株)社製) 25.0部
ソルスパース20000(前述) 10.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 30.0部
ベンジルアルコール 20.0部
レジンSK(前述) 12.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 2.0部
ニッコール BS−2(ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、アルキル基の炭素数=18、個体、HLB=8、日光ケミカルズ(株)社製) 1.0部
上記各成分中カーボンブラックを除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散して黒色インキを得た。
実施例3
NIPex35(前述) 30.0部
ソルスパース20000(前述) 8.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 28.0部
ベンジルアルコール 15.6部
レジンSK(前述) 15.0部
MP−1000(ポリメチルメタクリレート樹脂、総研化学(株)社製) 0.4部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 2.0部
ニッコール BS−20(ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、アルキル基の炭素数=18、個体、HLB=18、日光ケミカルズ(株)社製) 1.0部
上記各成分中カーボンブラックとMP−1000を除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散する。最後にMP−1000を添加して70℃にて1時間加熱攪拌して黒色インキを得た。
実施例4
C.I.Pigment Blue 15:6 21.0部
ソルスパース20000(前述) 5.0部
プロピレングリコールモノフェニルエーテル 35.0部
ベンジルアルコール 15.3部
レジンSK(前述) 18.0部
MP−1000(前述) 1.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 0.2部
ニッコール B0−20(ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル、アルキル基の炭素数=18、個体、HLB=17、日光ケミカルズ(株)社製) 4.5部
上記各成分中C.I.Pigment Blue 15:6とMP−1000を除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、C.I.Pigment Blue 15:6を添加し、ビーズミルで1時間分散する。最後にMP−1000を添加して70℃にて1時間加熱攪拌して青色インキを得た。
実施例5
C.I.Pigment Red 254 19.0部
ソルスパース20000(前述) 4.0部
プロピレングリコールモノフェニルエーテル 45.0部
ベンジルアルコール 16.3部
レジンSK(前述) 10.0部
MP−1000(前述) 1.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 4.5部
ニッコール BB−5(ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル、アルキル基の炭素数=22、個体、HLB=7、日光ケミカルズ(株)社製) 4.5部
上記各成分中C.I.Pigment Red 254とMP−1000を除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、C.I.Pigment Red 254を添加し、ビーズミルで1時間分散する。最後にMP−1000を添加して70℃にて1時間加熱攪拌して赤色インキを得た。
実施例6
スピロンブラックGMHスペシャル(染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 15.0部
バリファーストバイオレット#1701(染料、オリエント化学工業(株)製) 15.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 35.0部
ベンジルアルコール 15.0部
レジンSK(前述) 12.0部
MP−1000(前述) 3.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 3.0部
ニッコール BS−2(前述) 2.0部
上記各成分を70℃にて2時間加熱撹拌し、黒色インキを得た。
比較例1
実施例1においてニッコールBC−2をエチレングリコールモノフェニルエーテルに置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
比較例2
実施例1においてデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルをエチレングリコールモノフェニルエーテルに置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
比較例3
実施例1においてニッコールBC−2をニッコールBL−21(ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル、アルキル基の炭素数=12、個体、HLB=19、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
比較例4
実施例1においてニッコールBC−2をニッコールBL−2(ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル、アルキル基の炭素数=12、オイル状、HLB=9.5、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
比較例5
実施例1においてニッコールBC−2をニッコールBO−2V(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル、アルキル基の炭素数=18、オイル状、HLB=7.5、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
比較例6
実施例2においてニッコールDecaglyn 10−MACをニッコールDGMIS(モノイソステアリン酸ジグリセリル、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例2と同様になして黒色インキを得た。
以上、実施例1〜6、比較例1〜6で得られた油性インキ組成物を市販の油性ボールペン(BK70、ぺんてる(株)製、ペン先はステンレスチップと超硬合金のボールよりなっている)と同様の筆記具に0.3g充填し、試験サンプルとした。
試験項目としては、書き出し時のカスレ試験を行った。結果を表1に示す。
書き出し時のカスレ試験
実施例1〜6及び比較例1〜6のインキを充填したサンプルをキャップ外し、試し書きをしてカスレないことを確認した後、キャップをしないで、横向きで室内放置し、1時間後、1日後、7日後各々のサンプルを下記の条件で筆記し、筆跡がカスレている部分の長さを測定した。各試験にはサンプルを5本づつ用意し、5本の平均値をカスレ長さとした。
<筆記条件>
筆記速度7cm/秒、筆記荷重1.96N、筆記角度70度
筆記試験機:PEN WRITING TESTER MODEL SP−2(SEIKI KOGYO LAB.製)

Claims (2)

  1. 着色材と、有機溶剤と、デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルと、アルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルとを少なくとも含有するボールペン用油性インキ組成物。
  2. 前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルのHLB値が11以下である請求項1に記載のボールペン用油性インキ組成物。
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