JP2006016476A - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも着色材としての顔料と、高沸点有機溶剤と、アルミナ、炭化珪素、炭化ホウ素、ジルコン、セン晶石、タングステンカーバイド、ダイヤ、ザクロ石、窒化アルミニウム、窒化珪素から選ばれる一種もしくは、二種以上の混合物である新モース硬度が8以上の微粒子を含有してなる油性ボールペン用顔料インキ組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明の目的は、顔料油性ボールペン用インキの高筆記圧でもカスレや筆記不能のない、滑らかな書き味で筆記できるすぐれた油性ボールペン用インキ組成物を提供することである。
油性ボールペン用インキは、ある程度の潤滑性を有しているが、高筆記圧で筆記した時には、受け座とボールとの間の油がはじかれて、潤滑性がなくなる。油性ボールペン用インキの中に、微粒子が存在した時には、微粒子に吸着した油の膜が存在する。高筆記圧で筆記してもボールとボール受け座の間にある微粒子に吸着した油が潤滑性を有するために、
潤滑性が保持できる。
従って、高筆記圧で筆記しても、カスレや筆記不能がなく、最後まで滑らかな書き味で筆記が可能になるという特徴を有する。
本発明において、着色材としての顔料は、カーボンブラックや不溶性アゾ顔料、アゾレーキ系顔料、縮合アゾ顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料等有機顔料などの従来公知の一般的な顔料が使用可能である。これらは単独で用いてもよいし、二種以上組み合わせ調色してもよい。顔料誘導体による分散は、異種の顔料表面に同一の極性を付与できるため、異種顔料間の凝集や分離を効率的に防止できるので、このような調色系には特に好適である。これらの着色剤の使用量は、全インキ組成物に対し、1〜50重量%が好適に使用できる、十分な筆跡濃度を得るためには15〜40重量%が好ましい。使用量が少ないと、筆跡を手や紙でこすったとき汚れの出ないインキ吐出量では筆跡が薄くなり、多くなるとインキのボールペン先からの追従性が悪くなりカスレが出たりインキが吐出しなくなることがある。
カーボンブラック#750(三菱化学(株)製) 25.0部
ソルスパース12000(顔料誘導体、青色、アビシア(株)製)
2.5部
ソルスパース20000(高分子顔料分散剤、アビシア(株)製)
10.0部
プロピレングリコールモノフェニルエーテル 35.48部
ベンジルアルコール 10.0部
レジンSK(ケトン樹脂、ヒュルス社製、独国) 12.0部
MP−2701(非架橋型アクリル樹脂粒子、総研化学(株)製)
0.1部
ヘキサグリン1S(モノステアリン酸ヘキサグリセリル、ニッコーケミカルズ(株)製) 1.0部
デカグリン10−MAC(マカデミアンナッツ油脂デカグリセリル、ニッコーケミカルズ(株)製) 4.0部
アルミナ(新モース硬度12、平均粒径0.1μm、住友化学工業(株
)製) 0.01部
上記成分中、カーボンブラックとソルスパース12000、MP−2701を除いた成分を加熱攪拌、ソルスパース12000を添加して1時間攪拌後カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散した後、MP−2701を添加し、60℃で2時間攪拌し、黒インキを得た。このインキの粘度は25℃で700mPa・sであった。
プリンテックス#V(カーボンブラック、デグサ(株)製)25.0部
ソルスパース20000(顔料誘導体、黄色、アビシア(株)製)
8.0部
バリファーストブラック#1704(染料、オリエント化学(株)製)
3.0部
Disperbyk−160(高分子顔料分散剤、ビックケミー・ジャパン(株)製) 1.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 29.4部
ベンジルアルコール 10.0部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 10.0部
DGMO90(モノオレイン酸ジグリセリル、ニッコーケミカルズ(株
)製) 2.0部
デカグリン10−MAC(マカデミアンナッツ油脂デカグリセリル、
ニッコーケミカルズ(株)製) 1.0部
MP−1000(非架橋型アクリル樹脂粒子、総研化学(株)製)
0.6部
窒化アルミニウム(新モース硬度8、平均粒径1.8μm、(株)トクヤ
マ製) 10.0部
上記成分中、カーボンブラックとソルスパース20000、MP−1000を除いた成分を加熱攪拌し、Disperbyk−160を添加して1時間攪拌後カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散した後、MP−1000を添加し60℃で2時間攪拌し、黒色インキを得た。このインキの粘度は、25℃で3000mPa・sであった。
C.I.Pigment Red 254(ジケトピロロピロール系顔料、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製) 25.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学(株)製)
8.25部
トリプロピレングリコールモノブチルエーテル 38.0部
プロピレングリコールモノフェニルエーテル 20.0部
ハロン110H(ケトン樹脂、本州化学工業(株)製) 5.0部
メチルビニルエーテル−無水マレイン酸−デカジエンコポリマー
0.25部
ポリオキシエチレン(3)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム
1.5部
炭化珪素(新モース硬度13、平均粒径1μm、不二見研磨剤工業(株
)製) 2.0部
上記成分中、ハロン110Hとメチルビニルエーテル−無水マレイン酸−デカジエンコポリマー以外の成分をビーズミルで40分分散後、残りの成分を投入し攪拌機で加熱攪拌(80℃、6時間)し、赤色インキを得た。このインキの粘度は、25℃で4300mPa・sであった。
C.I.Pigment Red 254(ジケトピロロピロール系顔料、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製) 20.0部
ソルスパース22000(顔料誘導体、黄色、アビシア(株)製)
0.5部
Disperbyk−160(高分子顔料分散剤、ビックケミー・ジャパン(株)製) 2.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 56.2部
トリプロピレングリコールモノブチルエーテル 10.0部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 10.0部
MP−2701(非架橋型アクリル樹脂粒子、総研化学(株)製)
1.2部
タングステンカーバイド(新モース硬度12、平均粒径1μm、日本新金属(株)製) 0.1部
上記成分中、赤色顔料とソルスパース22000、MP−2701を除いた成分を加熱攪拌し、Disperbyk−160を添加して1時間攪拌後赤色顔料を添加し、ビーズミルで1時間分散した後、MP−2701を添加し、60℃で1時間攪拌し赤色インキを得た。このインキの粘度は25℃で5300mPa・sであった。
リオノールブルーE(ε型銅フタロシアニン系顔料、東洋インキ(株)製) 19.8部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 38.999部
へキシレングリコール 12.9部
ソルスパース12000(顔料誘導体、アビシア(株)製) 2.0部
ソルスパース20000(高分子分散剤、アビシア(株)製)7.9部
レジンSK(ケトン樹脂、ヒュルス社製、独国) 18.0部
PVP K−90(ポリビニルピロリドン、ISP(株)製)0.4部
アルミナ(新モース硬度12、平均粒径1μm、住友化学工業(株)製
) 0.001部
上記成分中、PVP K−90を除いた分をダイノーミル(シンマルエンタープライゼス(株)製)にて4回通して分散することで、顔料ベースを調整した。この顔料ベースに残りの材料を添加して、50℃の熱条件でプロペラ撹拌機にて60分間撹拌混合することで、青色インキを得た。このインキの粘度を測定したところ、3200mPa・sであった。
C.I.Pigment Blue 60(青色顔料、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製) 20.0部
ソルスパース12000(顔料誘導体、アビシア(株)製) 2.0部
ソルスパース20000(顔料分散剤、アビシア(株)製)12.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 37.4部
トリプロピレングリコールモノブチルエーテル 10.0部
レジンSK(ケトン樹脂、ヒュルス社製、独国) 12.0部
PVP K−90(ポリビニルピロリドン、ISP(株)製)0.5部
ソルビタントリオレエート 3.0部
メチルビニルエーテル−無水マレイン酸−デカジエンコポリマー
0.1部
炭化ホウ素(新モース硬度14、平均粒径1μm、電気化学工業(株)製) 3.0部
ポリビニルピロリドンとメチルビニルエーテル−無水マレイン酸−デカジエンコポリマー以外の成分をビーズミルで1時間分散後、残りの成分を投入し攪拌機で加熱攪拌(80℃、4時間)し、青色インキを得た。このインキの粘度を測定したところ、2800mPa・sであった。
実施例1のアルミナの代わりに、シリカ(新モース硬度7、平均粒径12μm、日本アエロジル(株)製)を使用した以外は実施例1と同様になして黒インキを得た。このインキの粘度は25℃で850mPa・sであった。
実施例3の炭化珪素の代わりに、炭酸カルシウム(新モース硬度3、平均粒径1.5μm、白石工業(株)製)を使用した以外は実施例3と同様になして赤色インキを得た。このインキの粘度は25℃で4000mPa・sであった。
実施例6の炭化ホウ素の代わりに二硫化モリブデン(新モース硬度1、平均粒径1μm、住鉱潤滑剤(株)製)を使用した以外は実施例6と同様になして青色インキを得た。このインキの粘度は25℃で3300mPa・sであった。
実施例1のアルミナの代わりにオレイン酸を5部に、プロピレングリコールモノフェニルエーテルを35.48部から30.4部に代えて使用した以外は実施例1と同様になして黒インキを得た。このインキの粘度は25℃で800mPa・sであった。
市販の螺旋式筆記試験機(MODEL TS−4C−20、精機工業研究所製)を用い、筆記速度7cm/sec、筆記角度70度、荷重300gでJIS P3201筆記用紙Aに1000m連続筆記し、カスレの発生状態を観察した。
Claims (4)
- 少なくとも着色剤としての顔料と、高沸点有機溶剤と、新モース硬度が8以上の微粒子を含有してなるボールペン用油性インキ組成物。
- 前記微粒子の粒子径が0.1μm以上30μm以下である請求項1記載のボールペン用油性インキ組成物。
- 前記微粒子の添加量がインキ全量に対して0.001重量%以上10重量%以下であることを特徴とするボールペン用油性インキ組成物。
- 前記微粒子が、アルミナ、炭化珪素、炭化ホウ素、ジルコン、セン晶石、タングステンカーバイド、ダイヤ、ザクロ石、窒化アルミニウム、窒化珪素から選ばれる一種もしくは、二種以上の混合物である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボールペン用油性インキ組成物。
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JP2004195052A JP2006016476A (ja) | 2004-06-30 | 2004-06-30 | ボールペン用油性インキ組成物 |
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-
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- 2004-06-30 JP JP2004195052A patent/JP2006016476A/ja active Pending
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