JP2001152069A - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents
ボールペン用油性インキ組成物Info
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Abstract
その汚れを少なくし、筆跡の裏抜けをなくしたボールペ
ン用油性インキを提供すること。 【解決手段】 Cn H2n+1OC3 H6 OH(n=1〜
3)を主溶剤とし、それより低い蒸気圧と1〜50mP
a・sの粘度をもつ補助溶剤を含み、更に主溶剤または
補助溶剤に可溶性樹脂を含み、かつインキ粘度が800
〜10,000mPa・sであるボールペン用油性イン
キ。樹脂は分子量300〜5000の樹脂と分子量80
00〜1,500,000の樹脂の併用がよい。
Description
インキとして好適に用いられ、筆跡の乾燥性や滑らかな
筆感及びインキ付着によるペン先の汚れに優れた特性を
持つインキに関する。
主にベンジルアルコール、フェニルセロソルブの混合溶
剤から構成されるインキ粘度が6,000〜15,00
0mPa・sの高粘度インキが用いられている。しかし
ながら、この油性ボールペン用インキでは、粘度が高い
ことから書き味が重く、筆圧を高くしなければ紙面への
インキ転写をスムーズに行うことができないという欠点
があった。また、筆跡が紙面中で滞留し、描線乾燥性が
悪かったり、ペン先へのインキの濡れによる付着及び紙
面ヘインキ溜まりの転写が生じ、手を汚すことがしばし
ばあった。いわゆるボテ現象である。さらに、このボテ
現象のため太径のボールペン用として用いるのに適当で
ないという問題もあった。
くすることを目的として曳系性ポリマーとしてポリビニ
ルピロリドン(分子量100万以上)を使用したインキ
粘度が20℃において2000〜10,000mPa・
sの低粘度インキが提案されている(特開平8−157
765号公報など)。しかしながら、この低粘度インキ
では書き味はよくなるが、インキのボテ現象が起こり易
く、更には、PPC用紙などへの裏抜け現象が発生する
おそれがある。
は、マーキングペン用として主として低脂肪族アルコー
ルから構成され3〜10mPa・sのインキがある。し
かし、このマーキングペン用低粘度インキは、主にプラ
スチック、金属、ガラスなどの非吸着面用であり、乾燥
性は速いがインキ転写量が多く粘度が低いためボールペ
ン用あるいはPPCに代表される普通紙への使用は“色
材の裏抜け”等の点で困難なものであった。
び吸収面の両方を対象とした油性ボールペンとして書き
味を良好にし、筆記描線の乾燥を促進し、手の汚れを少
なくし、従来の様なフェルトペンの様な筆跡の裏抜けを
することなく筆記することを可能にし、また太字用にも
好適に使用できるボールペン用油性インキ組成物を提供
することを目的とする。
に、本発明におけるボールペン用油性インキ組成物は、
以下に示す点を特徴とすることにより課題を解決できる
ことを見いだし本発明を完成した。 (1)化学構造式Cn H2n+1OC3 H6 OH(式中、n
は1〜3の整数である。)を持つ溶剤を主溶剤とし、そ
の主溶剤より低い蒸気圧を持ち粘度1〜50mPa・s
の補助溶剤を含み、更に主溶剤あるいは補助溶剤に可溶
な樹脂を含み、そのインキ粘度が25℃で800〜1
0,000mPa・sであることを特徴とするボールペ
ン用油性インキ組成物。
00〜5000の分子量範囲を持つ樹脂と8000〜
1,500,000の分子量範囲を持つ樹脂を併用する
ことを特徴とする(1)のボールペン用油性インキ組成
物。 (3)上記低分子量樹脂をインキ全量に対して1〜30
%含み、上記高分子量樹脂としてポリビニルブチラール
(PVB)を含み、PVBをインキ全量に対して1〜2
5%含むことを特徴とする(1)又は(2)のボールペ
ン用油性インキ組成物。
は、主溶剤としては、化学構造式Cn H2n+1OC3 H6
OH(式中、nは1〜3の整数である。)を満足するも
のであり、具体的にいうと、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル(PGM)、プロピレングリコールモノ
エチルエーテル(PnE)、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテル(PnP)である。
い粘度範囲を持ち、かつ揮発性が高いことを特徴とす
る。このように低粘度の揮発性主溶剤を用い、インキ粘
度を800〜10,000mPa・sの範囲内に調整す
ることにより、油性ボールペンの書き味を軽くすること
ができ、しかも、この主溶剤は揮発性が高いので速乾性
に優れ、ボテのないインキを構成するのに有用である。
〜50mPa・sの低い粘度範囲を持ち、かつ上記の主
溶剤より低い蒸気圧を持つ補助溶剤を併用する。このよ
うな補助溶剤を併用することにより、ペン先での乾燥性
の抑制、インキ組成物中の原材料の溶解性の向上、ある
いは、浸透乾燥現象の促進などを達成することができ
る。この補助溶剤が主溶剤より蒸気圧が高い場合、ペン
先での乾燥が生じ易く、筆記初期時に不具合を生じやす
くなる。従って、本発明は、補助溶剤として主溶剤より
蒸気圧が高い溶剤をも含むことを排除するわけではない
が、本発明のインキの特性を損なわない範囲内の量とす
べきであり、また他の特性の調整、付与を目的としない
限り、そのような溶剤は含まないことが望ましい。
ール類としては、炭素数が7以上の脂肪族アルコールで
あり、n−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプ
タノール、n−オクタノール、2−オクタノール、2−
エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノ
ール、ノナノール、n−デカノール、ウンデカノール、
n−デカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラ
デカノール、ヘプタデカノール、シクロヘキサノール、
2−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコールや
その他多種の高級アルコール等が挙げられる。
リコール、ジエチレングリコール、3−メチル−1,3
ブンタンジオール、トリエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,3プロパンジオール、1,3ブタ
ンジオール、1,5ペンタンジオール、ヘキシレングリ
コール、オクチレングリコール等の分子内に2個以上の
炭素、2個以上の水酸基を有する多価アルコールが挙げ
られる。
ルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテ
ル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテ
ル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ヘキシル
エーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ
フェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチ
ルブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブ
タノール、プロピレングリコールターシャリーブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が
挙げられる。
ビタン脂肪酸系、ポリグリセリン高級脂肪酸系、ショ糖
脂肪酸系、プロピレングリコール脂肪酸系等の誘導体も
挙げられる。また、エステル類としては、プロピレング
リコールジアセテート、3−メチル−3−メトキシブチ
ルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルア
セテート、ジエチレングリコールアセテート、プロピオ
ン酸エチル、プロピオン酸プロピル、酪酸プロピル、イ
ソ酪酸プロピル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸
プロピル、イソ吉草酸メチル、イソ吉草酸エチル、イソ
吉草酸プロピル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢
酸エチル、トリメチル酢酸プロピル、カプロン酸メチ
ル、カプロン酸エチル、カプロン酸プロピル、カプリル
酸メチル、カプリル酸エチル、カプリル酸プロピル、ラ
ウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、オレイン酸メチ
ル、オレイン酸エチル、カプリル酸トリグリセライド、
クエン酸トリブチルアセテート、オキシステアリン酸オ
クチル、プロピレングリコールモノリシノレート等様々
なエステルが挙げられる。
るジエーテルやジエステル類としては具体的には、プロ
ピレングリコールジアセテート、エチレングリコールジ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルジメチルエーテル等が挙げられる。
有機溶剤の配合に関しては、インキ中における主溶剤と
して使用する溶剤は、少なくとも溶剤全体の5割以上を
占めなくてはならないが、その比率に関しては重量比で
主溶剤/補助溶剤=9.9/0.1〜1/1、好ましく
は9/1〜6/4までの幅広い範囲であるが、両者が混
在していないとペン先での不具合を生じてしまい、製品
としての経時的な安定性が確保できない。
は使用する溶剤種によってその配合量は変動するもので
あり、インキ組成物全量に対し、30〜80重量%、好
ましくは35〜70重量%である。有機溶剤の配合量が
30重量%未満であると、インキとしての流動性が乏し
くなり、80重量%を越えると、着色剤や樹脂及びその
他の添加剤の割合が少なくなり、製品の品質に大きく影
響を及ぼすことになるので、好ましくない。
は、上記のような低粘度の溶剤混合物を用いることを特
徴とすると共に、インキ組成物としての粘度を800〜
10000mPa・sの範囲内に調整することをもう1
つの重要な特徴とする。好ましい粘度は1000〜60
00mPa・sである。低粘度かつ速乾性の溶剤を用い
かつ油性ボールペンとして、書き味をよくしながら、イ
ンキの粘度を800〜10000mPa・sとすること
により、繊維質のあらい普通紙に対する色材の裏抜けや
溶剤の滞留による様々の不具合を解消することができ
る。また、ペン先でのインキの濡れにより生じるボテ現
象にまつわる不具合も解消され、さらに太径のボールペ
ンでも好適に使用できるようにされる。
粘度の調整方法は、特に限定されるわけではない。しか
し、本発明のボールペン用油性インキ組成物では、必ず
主溶剤又は補助溶剤の少なくとも一方、好ましくは少な
くとも主溶剤に可溶な樹脂を用いる。この樹脂は、イン
キの粘度調整の主要成分として用いられるものである。
しかし、その他、固形分の調整、ペン先の摩耗抑制、色
材の定着剤、固着剤などの目的もある。
0の分子量範囲の低分子量樹脂と8000〜1,50
0,000(好ましくは1,000,000未満)の分
子量範囲の高分子量樹脂を併用する。低分子量樹脂は固
形分の調整、粘度の調整、ペン先の摩耗の抑制などに寄
与し、高分子量樹脂はインキ粘度の増粘効果と、固形分
の低減のために用いるものである。これらの樹脂は具体
的には相溶性やインキの他の成分への影響などを考慮し
て決められるが、下記の如き樹脂を例示することができ
る。
しては、ケトン樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリ
ル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン変性マレイン
樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、アルキルフェノール
樹脂、フェノール系樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ロ
ジン系樹脂、アクリル系樹脂、尿素アルデヒド系樹脂、
マレイン酸系樹脂、シクロヘキサノン系樹脂等に代表さ
れる樹脂がある。
量%がよく、より好ましくは1〜25重量%であり、更
に好ましくは1〜20%である。その配合量が1%未満
であると粘度調整やペン先での摩耗が困難となり、30
%超だと樹脂以外の原材料が配合できにくくなったり、
書き味に悪影響を及ぼすことになる。また、分子量80
00〜1500000の高分子量樹脂としては、ポリビ
ニルブチラール、セルロース系樹脂、ポリビニルピロリ
ドン、高分子量のアクリル樹脂、ロジン変性フェノール
樹脂等が挙げられる。ただし、本発明にはポリビニルブ
チラールが好適である。
量%がよく、より好ましくは1〜23重量%であり、更
に好ましくは1〜20%である。その配合量が1%未満
であると粘度調整が困難となり、25%超だと樹脂以外
の原材料が配合できにくくなる。本発明のインキ組成物
の色材に顔料を使用する場合、用いる分散剤としては上
記に挙げたような樹脂の中から顔料を分散できるものを
選択して使用することができ、活性剤やオリゴマーでも
目的にあえばどの様なものでも種類を問わない。具体的
な分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルエーテ
ル、スチレン−マレイン酸共重合体、ケトン樹脂、ヒド
ロキシエチルセルロースやその誘導体、スチレン−アク
リル酸共重合体等の合成樹脂やPO・EO付加物やポリ
エステルのアミン系オリゴマー等が挙げることができ
る。
着色剤としては染料及び顔料が使用できる。染料として
は、通常の染料インキ組成物に用いられる直接染料、酸
性染料、塩基性染料、媒染・酸性媒染染料、酒精溶性染
料、アゾイック染料、硫化・硫化建染染料、建染染料、
分散染料、油溶染料、食用染料、金属錯塩染料等や通常
の顔料インキ組成物に用いられる無機および有機顔料の
中から任意のものを使用することができる。その配合量
は、組成物全量当たり、一般的に1〜50重量%の範囲
で選ばれる。
解し難く分散後の平均粒径が30nm〜700nmとなるも
のが好ましい。顔料の配合量は、インキ組成物全量に対
し、0.5〜25重量%、好ましくは0.5〜20重量
%までの範囲で必要に応じて配合することができる。使
用できる顔料は、単独又は2種以上の混合で使用するこ
とができる。また、必要に応じて無機顔料を用いた分散
体や染料等も分散安定性に悪影響を与えない程度で添加
することができる。更に、スチレン、アクリル酸、アク
リル酸エステル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エス
テル、アクリルニトリル、オレフィン系モノマーを重合
して得られる樹脂エマルションや、インキ中では膨潤し
て不定形となる中空樹脂エマルション、または、これら
のエマルション自身を着色剤で染着して得られる染着樹
脂粒子からなる有機多色顔料等が挙げられる。
は、顔料分散インキ組成物を製造するには、従来から公
知の種々の方法が採用できる。例えば、上記各成分を配
合し、ディゾルバー等の攬拌機により混合攬拌すること
によって、また、ボールミルやロールミル、ビーズミ
ル、サンドミル、ピンミル等によって混合粉砕した後、
遠心分離や濾過によって顔料の粗大粒子、及び未溶解
物、混入固形物を取り除くことによって容易に得ること
ができる。
成物では必要に応じて、インキに悪影響を及ぼさず相溶
することができる防錆剤、防黴剤、界面活性剤、潤滑剤
及び湿潤剤等を配合することができる。特に脂肪酸など
は、潤滑剤として好適に使用できる。また、乾燥抑制用
添加剤として製品特性上、悪影響を及ぼさない範囲で主
溶剤に相溶する不揮発性溶剤等も配合することができ
る。
る場合には、インキ追従体をボールペン後端部に付与す
ることが好ましい。主溶剤である揮発性溶剤のプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロ
ピルエーテルや補助溶剤の揮発性が高いので、揮発防
止、吸湿性防止、インキ漏れ防止としてインキ追従体を
添加するものである。インキ追従体としては、インキに
使用する溶剤に対して低透過性、低拡散性が必要であ
り、そのベースとしては不揮発性や難揮発性の流動体、
具体的には、ポリブテンや流動パラフィン等を使用する
ことができる。これらの粘度が低い場合、増粘剤やゲル
化剤等を用いるとよい。具体的には、金属セッケン類、
ベントナイト類、脂肪酸アマイド類、水添ヒマシ油類、
酸化チタンやシリカやアルミナ等を含む金属微粒子類、
セルロース類などが挙げられる。
よれば、インキ転写量の制御が可能となり、PPC用紙
に代表される普通紙への“色材の裏抜け”等の点を解決
し、従来の油性ボールペン溶剤を使用しないことで筆記
後の溶剤滞留による経時的な色材の拡散及び描線乾燥性
を解消する。また、速乾性に優れるので太径のボールペ
ン用としても好適に使用することができる。また、ペン
先へのインキの濡れが促進することによるペン先上のイ
ンキ付着及び紙面へのインキ溜まりの転写等いわゆるボ
テ現象を抑制することで、手の汚れ等の問題を解消し、
従来の高粘度インキとしての書き味の悪さや低筆圧でも
紙面にインキを転写することを可能にする。
キ組成に特徴があり、今まで2〜10mPa・s程度の
粘度範囲を持つサインペン用インキとして使用されてき
た溶剤を主溶剤とし、800〜10000mPa・sの
粘度範囲を持つインキとして調製することにより、繊維
質のあらい普通紙に対する色材の裏抜けや溶剤の滞留に
よる様々な不具合を解消する。また、ペン先でのインキ
の濡れにより生じるボテ現象にまつわる不具合も制御す
ることができる。更には2種以上の樹脂併用による樹脂
の配合割合、粘度範囲等から軽い書き味とペン先の摩耗
を抑制することを可能にするボールペン用油性インキ組
成物を提供することが可能となった。
するが、本発明は、この実施例によって限定されるもの
ではない。以下のような配合(重量基準)でディスパー
攬拌あるいはロールミル分散によりインキを作成した。
下記において、M.W.は分子量を表わし、主溶剤及び
補助溶剤については20℃蒸気圧及び25℃粘度を示
す。また、作成されたインキの25℃粘度を併せて示
す。 (実施例1) バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 25% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 6% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 12% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 47% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ粘度 …3860mPa・s (実施例2) スピロンブラックGMHスペシャル〔保土ヶ谷化学工業製〕 20% ポリビニルブチラール BH−S(M.W.=90,000) 〔積水化学製〕 5% YP90L(M.W.=600)〔ヤスハラケミカル製〕 17% プロピレングリコールモノプロピルエーテル (1.5mmHg,2.2mPa・s)(主溶剤) 48% トリプロプロピレングリコールモノメチルエーテル (0.02mmHg,5.5mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ粘度 …2110mPa・s (実施例3) スピロンブラックGMHスペシャル〔保土ヶ谷化学工業製〕 10% バリファーストバイオレット#1702〔オリエント化学工業製〕 10% スピロンイエローC−GNH〔保土ヶ谷化学工業製〕 2% ポリビニルブチラール BM−1(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 8% マルキードNo.5(M.W.=500)〔荒川化学製〕 15% プロピレングリコールモノエチルエーテル (7.6mmHg,2.3mPa・s)(主溶剤) 43% 3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール (0.5mmHg,8.0mPa・s)(補助溶剤) 10% オレイン酸(添加剤) 2% インキ粘度 …3760mPa・s (実施例4) バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 27% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 7.2% タマノル521(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 10.8% ポロビニルピロリドン K−90(M.W.=1200,000) 〔ISP製〕 0.3% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 41.5% プロピレングリコールモノプロピルエーテル (1.5mmHg,2.2mPa・s)(補助溶剤) 11% オレイン酸(添加剤) 2.2% インキ粘度 …4060mPa・s (実施例5) Printex #35〔デグサ製〕 15% ポリビニルブチラール BM−1(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 6% ペンセルPL(M.W.=600)〔荒川化学製〕 15% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 40% プロピレングリコールモノプロピルエーテル (1.5mmHg,2.2mPa・s)(補助溶剤) 24% インキ粘度 …1010mPa・s (実施例6) バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 23% スピロンイエローC−GNH〔保土ヶ谷化学工業製〕 2% ポリビニルブチラール BL−1(M.W.=19,000) 〔積水化学製〕 13% タマノル510(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 8% ベッカサイト1111(M.W.=600) 〔大日本インキ化学工業社製〕 4% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 26% プロピレングリコールモノプロピルエーテル (1.5mmHg,2.2mPa・s)(補助溶剤) 14% ジプロピレングリコールジメチルエーテル (0.55mmHg,1.1mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ粘度 …4600mPa・s (比較例1)…主溶剤にPGM,PnP,PnEを使用しないもの バリファーストブラック#3830 〔オリエント化学工業製〕 18.75% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 6% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 11.25% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(主溶剤) 64% インキ粘度 …4000mPa・s (比較例2)…主溶剤より高蒸気圧補助溶剤使用 バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 25% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 8% タマノル521(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 15% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 32% エタノール(44mmHg,1.1mPa・s)(補助溶剤) 20% インキ粘度 …4500mPa・s (比較例3)…補助溶剤で粘度が50mPa・sより高い溶剤使用 バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 25% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 6% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 12% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 47% エチレングリコールモノリシノレート (0.001mmHg以下,280mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ粘度 …5200mPa・s (比較例4)…主溶剤のみ使用 バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 27% ポリビニルブチラール BM−1(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 7.2% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 10.8% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 53% オレイン酸 2% インキ粘度 …3730mPa・s (比較例5)…使用溶剤に対して不溶性樹脂を使用したもの バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 20% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 8% BR−50(M.W.=不明)〔三菱レイヨン製〕 12% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 50% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ化不可 (比較例6)…インキ粘度が800mPa・s未満のもの バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 15% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 2% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 13% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 60% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ粘度 …115mPa・s (比較例7)…インキ粘度が7000mPa・s超のもの バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 25% ポリビニルブチラール BM−1(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 13% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 12% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 40% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(補助溶剤) 10% オレイン酸 2% インキ粘度 …55000mPa・s (参考例1)…低分子量樹脂単一系(併用しない) バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 22.5% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 33.3% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 32.6% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(補助溶剤) 11.6% インキ粘度 …2470mPa・s (参考例2)…1〜25%の樹脂分にないもの バリファーストブラック#3830〔オリエント化学工業製〕 20% ポリビニルブチラール BM−S(M.W.=40,000) 〔積水化学製〕 30% タマノルPA(M.W.=1,500)〔荒川化学製〕 5% プロピレングリコールモノメチルエーテル (8.7mmHg,1.8mPa・s)(主溶剤) 35% ジエチレングリコールモノブチルエーテル (0.01mmHg,6.5mPa・s)(補助溶剤) 10% インキ化不可 作成したインキの評価テストを下記の様に行った。
mmのポリプロピレンチューブ、ステンレスチップ(ボー
ルは超硬合金で、直径1.4mmである)を有するもので
ある。このボールペンに実施例、比較例、参考例で得ら
れたインキを充填し、下記試験を行った。 1)粘度:E型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
各粘度範囲については下記の様に示す。
0mPa・s未満;B、10000mPa・sより高い
もの;C 2)描線乾燥性:PPC用紙にフリーハンド筆記(丸書
き)した直後、ティッシュにて描線を擦過する。 色材が取れなかったもの;○、やや取れたもの;△、非
常に取れたもの;×とした。
ルペンに充填した後、機械筆記試験機にて速度4.5m
/min 、角度60℃、荷重200gの条件で筆記した後
にチップホルダーに付着したインキの量を観察し、ほと
んどないもの;◎、僅かにあるもの;○、少し多いもの
を;△、非常に多いもの;×として評価した。 4)筆跡の裏抜け性:PPC用紙にフリーハンド筆記
(丸書き)した1日後の裏面を目視にて観察する。
抜けしたもの;△、裏抜けしたもの;× 5)書き味:所定のインキを充填したボールペンでフリ
ーハンドで筆記した時の筆感を感応的に相対比較し、非
常に軽い書き味;◎、軽い書き味;○、やや重い書き
味;△、重い書き味;×とした。
ンド筆記(丸書き)した後1時間放置し、最初に「カス
レ」が生じる度合いについて下記の様に評価した。カス
レが生じ難いもの;○、カスレが生じやすいもの;×と
した。評価の結果を表1に示す。
囲となる実施例1〜6のインキ組成物は、本発明の範囲
外となる比較例1〜7のインキ組成物に比べてインキ流
動性や経時的な分散安定性の点で非常に優れていること
が判明した。
にはない性能として難吸収面及び吸収面を対象とした油
性ボールペンとして筆記描線の乾燥性を促進してインキ
の紙面への滞留を解消し、手の汚れを少なくし、書き味
を良好にし、従来の様なフェルトペンをの様な筆跡の裏
抜けをすることなく筆記することを可能にし、太径のボ
ールペンに好適なボールペン用油性インキ組成物が提供
される。
Claims (3)
- 【請求項1】 化学構造式Cn H2n+1OC3 H6 OH
(式中、nは1〜3の整数である)を持つ溶剤を主溶剤
とし、その主溶剤より低い蒸気圧を持ち粘度1〜50m
Pa・sの補助溶剤を含み、更に主溶剤あるいは補助溶
剤の少なくとも一方に可溶な樹脂を含み、インキ粘度が
25℃で800〜10,000mPa・sであることを
特徴とするボールペン用油性インキ組成物。 - 【請求項2】 前記樹脂として、主溶剤に可溶な300
〜5000の分子量範囲を持つ樹脂と8000〜1,5
00,000の分子量範囲を持つ樹脂を併用することを
特徴とする請求項1に記載のボールペン用油性インキ組
成物。 - 【請求項3】 分子量範囲が300〜5000の前記低
分子量樹脂をインキ全量に対して1〜30%含み、分子
量範囲が8000〜1,500,000の前記高分子量
樹脂としてポリビニルブチラールを含み、ポリビニルビ
チラールをインキ全量に対して1〜25%含むことを特
徴とする請求項1又は2に記載のボールペン用油性イン
キ組成物。
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