JP2014009271A - 油性ボールペン用インキ - Google Patents

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Abstract

【目的】 高い荷重の筆記でも、書き味が軽く滑らかな油性ボールペン用インキを提供する。
【構成】 着色剤と、有機溶剤と、メタロセンとを含有する油性ボールペン用インキ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、筆記部材としてインキを紙面等の被筆記面に転写するボールを先端から一部臨出させて回転自在に抱持するボールペンチップをペン先としたボールペンに収容され、有機溶剤を主媒体とした油性ボールペン用インキに関する。さらに詳しく言えば、荷重が高い筆記でも、軽くて滑らかな書き味のボールペンを提供する、油性ボールペン用インキに関するものである。
従来、ボールペンは筆記時の荷重や、ボールの回転によって、ボールとボールペンチップのボール受け座が接触し、筆跡に線飛び、カスレなどが生じたり、書き味が悪くなったりするという問題があった。
こうした問題を解決するため、ボールとボールペンチップのボール受け座との潤滑性を向上し、軽くて滑らかな書き味の油性ボールペン用インキ組成物を得るためには、今までに様々な試みがなされてきた。
特許文献1に記載の発明では、フッ素系界面活性剤を用いることでインキに潤滑性を付与して、軽くて滑らかな書き味の実現を試みている。
また、特許文献2に記載の発明では、油性ボールペン用インキ組成物にスルホキシド化合物を含有することで、スルホキシド化合物が金属に吸着し、ボールとチップ本体間の金属接触を抑制することで、良好な書き味を得ようとしている。
さらに、特許文献3では、油性ボールペン用インキ組成物にN、N−ジメチルホルムアミドを含有することで、N、N−ジメチルホルムアミドが金属に吸着し、ボールとボールペンチップの受け座との金属接触を抑制することで、良好な書き味を得ようとしている。
特開平9−151354号公報 特開2012−92250号公報 特開2012−97186号公報
特許文献1に記載の発明では、潤滑剤によって、ある程度書き味を向上しつつ、ボールペンチップの摩耗を抑制することはできるが、筆記荷重が高くなったときなどには、ボールとボールペンチップとの接触を抑えることができず、書き味が重くなってしまう問題を抱えていた。
特許文献2、特許文献3に記載の発明では、金属に有機化合物を吸着させ、ボールとチップ本体間の金属接触を抑制することで、ある程度書き味を向上しつつ、摩耗防止効果が得られている。しかしながら、筆記荷重が高くなったときなどには、ボールとボールペンチップとの接触を充分に抑えることができず、書き味が重くなってしまう問題を抱えていた。
そこで本発明は、高い荷重の筆記でも書き味が軽く滑らかな油性ボールペン用インキを提供する事を目的とする。
即ち、本発明は、少なくとも着色剤と、有機溶剤と、下記一般式(化1)にて示されるメタロセンとを含有する油性ボールペン用インキを要旨とするものである。
Figure 2014009271
本発明の油性ボールペン用インキが、ボールペンに使用して、高い荷重の筆記でも、滑らかな書き味を得る事ができた理由は以下のように考えられる。
メタロセンは電気化学的な作用により2価と3価の間の酸化還元反応を示す。この作用が筆記時の金属摩擦によって発生した微弱電流を捕捉し、摩擦スパイク現象による瞬間的な筆記抵抗の増大とそれに伴う筆記感の低下が起こる事を防ぐ。
以下に発明を詳細に説明する。
着色剤は一般的に使用されている染料、顔料が使用可能である。染料の一例としては、SPILON BLACK GMH SPECIAL、SPILON RED C−GH、SPILON RED C−BH、SPILON BLUE C−RH、SPILON BLUE BPNH、SPILON YELLOW C−GNH、SPILON YELLOW C−2GH、SPILON VIOLET C−RH、S.P.T. ORANGE6、S.P.T. BLUE111、SOT Yellow−1、SOT Yellow−2、SOT Yellow−3、SOT Yellow−4、SOT Yellow−6、SOT Orange−1、SOT Orange−2、SOT Scarlet−1、SOT Red−1、SOT Red−2、SOT Red−3、SOT Pink−1、SOT Brown−1、SOT Brown−2、SOT Blue−1、SOT Blue−2、SOT Blue−3、SOT Blue−4、SOT Violet−1、SOT Green−1、SOT Green−2、SOT Green−3、SOT Brack−1、SOT Brack−2、SOT Brack−4、SOT Brack−5、SOT Brack−6、SOT Brack−8、ORIENT SPRIT BLACK AB、VALIFAST BLACK 3804、VALIFAST RED 1320、VALIFAST RED 1360、VALIFAST ORANGE 2210、VALIFAST BLUE 1605、VALIFAST VIOLET 1701、VALIFAST VIOLET 1731、VALIFAST BLUE 1601、VALIFAST BLUE 1603、VALIFAST BLUE 1621、VALIFAST BLUE 1631、VALIFAST BLUE 2601、VALIFAST YELLOW 1110、VALIFAST YELLOW 1171、VALIFAST YELLOW 3104、VALIFAST YELLOW 3105、VALIFAST YELLOW 1109、Oil Colors Yellow #101、Oil Colors Yellow 3G、Oil Colors Yellow GGS、Oil Colors Yellow #105、Oil Colors Yellow #107、Oil Colors Yellow #136、Oil Colors Yellow #140、Oil Colors Orange PS、Oil Colors Orange PR、Oil Colors Orange #201、Oil Colors Pink OP、Oil Colors Pink #312、Oil Colors Scarlet #308、Oil Colors Red RR、Oil Colors Red 5B、Oil Colors Red #330、Oil Colors Brown GR、Oil Colors Brown #416、Oil Colors Brown BB、Oil Colors Green BG、Oil Colors Green #502、Oil Colors Green #533、Oil Colors Blue BOS、Oil Colors Blue IIN、Oil Colors Blue #603、Oil Colors Blue #613、Oil Colors Violet #730、Oil Colors Violet #732、Oil Colors Black BY、Oil Colors Black BS、Oil Colors Black HBB、Oil Colors Black #803、Oil Colors Black EB、Oil Colors Black EX、ネオスーパーブルーC−555、ローダミンBベース、ソルダンレッド3R、メチルバイオレット2Bベース、ビクトリアブルーF4R、C.I.ダイレクトブラック17、同19、同22、同32、同38、同51、同71、ダイレクトレッド1、同4、同23、同31、同37、同39、同75、同80、同81、同83、同225、同226、同227、C.I.ダイレクトブルー1、同15、同41、同71、同86、同87、同106、同108、同199、C.I.ダイレクトイエロー4、同26、同44、同50、などの直接染料や、C.I.アシッドブラック1、同2、同24、同26、同31、同52、同107、同109、同110、同119、同154、C.I.アシッドレッド8、同9、同14、同18、同26、同27、同35、同37、同50、同51、同52、同57、同82、同83、同87、同91、同92、同93、同94、同95、同98、同111、同129、同131、同138、同186、同249、同254、同265、同276、C.I.アシッドイエロー1、同7、同17、同19、同23、同25、同29、同38、同42、同49、同61、同72、同78、同110、同127、同135、同141、同142、C.I.アシッドバイオレット15、同17、同49、C.I.アシッドブルー1、同7、同9、同15、同22、同23、同25、同40、同41、同43、同62、同78、同83、同90、同93、同100、同103、同104、同112、同113、同158、C.I.アシッドグリーン3、同9、同16、同25、同27、C.I.アシッドオレンジ56、C.I.アシッドブルー74、C.I.アシッドグリーン5などの酸性用染料、ソルベントイエロー2、同6、同14、同15、同16、同19、同21、同33、同56、同61、同62、同79、同80、同82、同83:1、同151、ソルベントオレンジ1、同2、同5、同6、同14、同37、同40、同41、同44、同45、同62、ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同89、同91、同100、同109、同121、同122、同127、同132、同218、ディスパースレッド9、ソルベントバイオレット8、同13、同14、同21、同21:1、同27、ディスパースバイオレット1、ソルベントブルー2、同4、同5、同11、同12、同25、同35、同36、同38、同44、同45、同55、同67、同70、同73、ソルベントグリーン3、ソルベントブラウン3、同5、同20、同28、同37、ソルベントブラック3、同5、同7、同22、同22:1、同23、同27、同29、同34、同43、同123が挙げられる。
顔料の一例としては、カーボンブラックや不溶性アゾ顔料、アゾレーキ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料等有機顔料などの従来公知の一般的な顔料が使用可能である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組合せて調色して用いてもよい。
カーボンブラックの一例としては、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上、デグサヒュルスジャパン(株)製)、三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上、東海カーボン(株)製)や、ダイヤモンドブラックN(玉億色材(株)製)などのアニリンブラックや、ボーンブラック(三重カラーテクノ(株)製)や、鉄化ブラックKN−320(日本鉄化(株)製)などの鉄黒が挙げられる。が挙げられる。青色顔料の一例としては、例えばC.I.Pigment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80が挙げられる。赤色の顔料の一例としてはC.I.Pigment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272が挙げられる。黄色の顔料の一例としてはC.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213が挙げられる。橙色の顔料の一例としてはC.I.Pigment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74が挙げられる。緑色の顔料の一例としてはC.I.Pigment Green7、同36、同37が挙げられる。紫色の顔料の一例としてはC.I.Pigment Violet19、同23等が使用出来る。
これらの染料および顔料の使用量はボールペン用インキ全量に対し1重量%以上40重量%以下が好適に使用でき、1重量%以上30重量%以下がより好ましい。使用量が1重量%より少ないと筆跡が薄すぎて判読がし難くなる。40重量%より多いと配合時の溶解不足や、経時的な沈降による目詰まりによる筆記不能やボールペン用インキ中の固形分の増加により書き味が重くなる不具合を生じやすくなる。
メタロセンの一例としては、化1の中心の金属イオンが、鉄イオンであるフェロセン、コバルトイオンであるコバルトセン、ニッケルイオンであるニッケルセンが挙げられる。メタロセンの総量はインキ全量に対し0.01重量%以上10重量%以下で使用することが好ましい。0.01重量%よりも少ないと、充分に書き味を軽くすることができない。10重量%よりも多くなると、着色剤や樹脂の溶解性を低下させてしまうおそれがある。
本発明で使用する有機溶剤としては従来ボールペン用インキに使用されるものなら特に限定なく使用でき、特に、安全性や臭気の問題から、アルコール、グリコール、グリコールエーテルが好ましい。
有機溶剤の一例としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールターシャリブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート等のグリコールエーテル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、3−メチル−1,3ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のグリコール類、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシペンタノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール類、メチルイソプロピルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル等のエーテル類、酢酸−2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類を挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独あるいは組み合わせて使用でき、その使用量はインキ全量に対し10重量%以上90重量%以下が好ましい。
上記成分の他に必要に応じて、潤滑剤や樹脂、防錆剤、防腐剤、消泡剤の添加剤を併用することも可能である。
潤滑剤は、ボールの回転を円滑にし、筆記感を向上させるために添加するものであり、一例としては、切削油類、高級脂肪酸類、リン酸エステル類、リン酸エステル類の中和物、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とこれらの誘導体、アシルアミノ酸類、チアゾール類、ポリエチレングリコール類、ポリオール変性シリコーン、が挙げることが出来る。
これらはインキ全量に対し0.2〜4.5重量%使用する。0.2重量%以下ではボール表面を濡らす効果が弱くなり、4.5重量%以上添加するとインキの表面張力が小さくなり、ペン先を下向きにして放置したときにインキが漏れ出す畏れがある。
樹脂は、顔料などの固形物の分散、定着性向上、糸曳き性付与、筆跡の裏写り防止の他、粘度調整、染料の溶解促進の為に添加するものであり、一例としては、エステルガム、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース系樹脂、シクロヘキサノン、アセトフェノン、尿素などのケトンとホルムアルデヒドとの縮合樹脂、シクロヘキサノンの縮合樹脂及びそれらを水素添加した樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸又はそのエステルとの共重合体、重合脂肪酸とポリアミン類との縮合体であるポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルアルキルエーテル、クマロン−インデン樹脂、ポリテルペン、ロジン系樹脂やその水素添加物、ロジン変性されたマレイン酸樹脂、ロジン変性されたフェノール樹脂、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合物、ポリメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が挙げられる。特に、ポリビニルブチラール樹脂は、造膜性がよく、本発明の複合体の膜形成の一助にもなりえる。ポリビニルブチラールの一例を挙げると、ヘキスト社製のMowital B20H、B30B、B30H、B60T、B60H、B60HH、B70H、積水化学工業(株)製のエスレック BH−3、BL−1、BL−2、BL−L、BL−S、BM−1、BM−2、BM−5、BM−S、BL−2H、BL−SH、BX−10、BX−Lなどがある。これらの樹脂は単独あるいは混合して使用することができる。これらの樹脂の使用量はインキ全量に対して0.05〜30重量%が好ましい。
本発明のインキは筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止したりするために剪断減粘性を付与しても良い。剪断減粘性剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、アラビアガム、トラガカントガム、グァーガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン、キサンテンガム、デキストラン、ウェランガム、ラムザンガム、アルカガム、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒドロキシプロピル化グァーガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの共重合体、アクリル樹脂塩、アクリル酸とアルキルメタクリレートの共重合体又はそれらの塩、ヒアルロン酸等の多糖類、ベンジリデンソルビトール、シリカ、ベントナイト系無機化合物、有機ベントナイトが挙げられる。
本発明において顔料を分散するには通常一般的な方法で可能である。例えば、顔料と、溶剤と、分散剤とを混合し、プロペラ撹拌機等で均一に撹拌した後、分散機で顔料を分散する。ロールミル、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ヘンシェルミキサー、ホモジナイザー、ニーダー等の分散機はインキの溶剤量や、顔料濃度によって適宜選択する。
インキを製造するには、上記で分散した顔料と染料から選ばれる1種もしくは2種以上の色材と、樹脂と、溶剤をホモミキサー等の撹拌機にて充分に混合攪拌した後、他の成分、例えば粘度調整剤や、色調調整のための染料、潤滑剤等を混合し、更に均一になるまで溶解・混合することで得られるが、場合によって混合したインキをさらに分散機にて分散したり、得られたインキを濾過や遠心分離機に掛けて粗大粒子や不溶解成分を除いたりすることは何ら差し支えない。
以下、実施例及び比較例に基づき更に詳細に説明する。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
(実施例1)
プリンテックス35(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製)
7.0部
VALIFAST VIOLET 1731(油性染料、オリエント化学工業
(株)製) 15.0部
SPILON RED C−GH(油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)製)
1.0部
OIL BLUE 613(油性染料、オリエント化学工業(株)製) 1.0部
SPILON YELLOW C−GNH(油性染料、保土ヶ谷化学工業(株)
製) 1.0部
フェロセン (メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン) 0.2部
エチレングリコールモノベンジルエーテル 40.3部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 15.0部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 15.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 2.0部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 0.5部
ヒタノール1501(フェノール樹脂、日立化成工業(株)製) 1.0部
ユニオールD2000(ポリオキシプロピレングリコール、日油(株)製)
1.0部
上記成分のうち、エチレングリコールモノベンジルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、プリンテックス35の全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して黒色のボールペン用インキを得た。
(実施例2)
クロモフタールブルーA3R(C.I.ピグメントブルー60、Ciba社製)
6.0部
オイルブルー613(青色染料、オリエント化学工業(株)製) 8.0部
フェロセン (メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン) 1.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 43.5部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 6.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 19.0部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 2.5部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.0部
ハイラック901(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 10.0部
ユニオールD2000(ポリオキシプロピレングリコール、日油(株)製)
3.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルとエチレングリコールモノイソプロピルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を室温で攪拌、混合溶解した後、クロモフタールブルーA3Rの全量を加えてさらに攪拌した後、ダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で4時間攪拌して青色のボールペン用インキを得た。
(実施例3)
FUJI Red 8800(C.I.Pigment Red 254、冨士色素(株)製) 5.5部
SPILON RED C−GH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
15.0部
SPILON YELLOW C−GNH 4.0部
フェロセン (メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン) 0.02部
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 18.0部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 10.0部
エチレングリコールモノベンジルエーテル 44.88部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 2.6部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとエチレングリコールモノイソプロピルエーテルとエチレングリコールモノベンジルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからFUJI Red 8800の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い赤色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌して赤色のボールペン用インキを得た。
(実施例4)
実施例2において、エチレングリコールモノベンジルエーテルを4.0部減じて、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を4.0部加えた以外は同様にして青色のボールペン用インキを得た。
(実施例5)
実施例2において、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を1.0部減じて、コバルトセン ((メタロセン(化1)の中心金属が2価のコバルトイオン)を1.0部加えた以外は同様にして青色のボールペン用インキを得た。
(実施例6)
実施例2において、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を1.0部減じて、ニッケロセン ((メタロセン(化1)の中心金属が2価のニッケルイオン)を1.0部加えた以外は同様にして青色のボールペン用インキを得た。
(比較例1)
実施例1において、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を0.2部減じて、エチレングリコールモノベンジルエーテルを0.2部加えた以外は同様にして黒色のボールペン用インキを得た。
(比較例2)
実施例1において、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を0.2部減じて、メガファックF−191(特許文献1記載のフッ素系界面活性剤)を0.2部加えた以外は同様にして黒色のボールペン用インキを得た。
(比較例3)
実施例2において、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を1.0部減じて、ジメチルスルホキシド(特許文献2記載のスルホキシド化合物)を1.0部加えた以外は同様にして青色のボールペン用インキを得た。
(比較例4)
実施例4において、フェロセン(メタロセン(化1)の中心金属が2価の鉄イオン)を5.0部減じて、N,Nジメチルホルムアミド(特許文献3記載の有機化合物)を5.0部加えた以外は同様にして青色のボールペン用インキを得た。
(試験用ボールペンの作製)
上記実施例1〜8及び比較例1〜10で得た各ボールペン用インキを市販のボールペン(.e(ドットイー)、ぺんてる(株)製、ペン先はステンレス製チップとφ0.7mmの超硬合金のボールとからなり、ボールを前方付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材は使用していない、ノック式ボールペン)と同様の筆記具に0.3g充填し、試験サンプルとした。
高い荷重での筆記抵抗値:
上記で作成した試験用ボールペンを、(株)トリニティーラボ製のTRIBO−MASTER(TYPE:TL201SA)を使用して、筆記角度70°、荷重300g、筆記速度7cm/secの条件で筆記させた時の筆記方向の抵抗値(単位:gf)を測定した。1回測定する毎に120°回転させて向きを変え、3回測定した値の平均値を示す。数値が大きいほど筆記抵抗が大きく書き味が重い。抵抗値が2gf以上異なると筆記感が違うものと感じる。筆記時に荷重が高くなった時の書き味の評価として、荷重300gで測定した。
Figure 2014009271
実施例1〜6の油性ボールペン用インキは、メタロセン(化1)を含有しているので、高い荷重の筆記でも、軽く滑らかな書き味を得ることができた。
これに対して、比較例1のボールペン用インキは、メタロセン(化1)を含有しておらず、高い荷重の筆記では、書き味が重くなってしまった。
比較例2のボールペン用インキは、メガファックF−191(特許文献1記載のフッ素系界面活性剤)による潤滑効果があっても、メタロセン(化1)を含有しておらず、高い荷重の筆記では、書き味が重くなってしまった。
比較例3のボールペン用インキは、金属にジメチルスルホキシド(特許文献2記載のスルホキシド化合物)が吸着し、ボールとチップ本体間の金属接触を抑制する効果が期待されたが、ボールとボールペンチップとの接触を充分に抑えることができず、筆記抵抗が大きくなってしまった。
比較例4のボールペン用インキは、金属にN,Nジメチルホルムアミド(特許文献3記載の有機化合物)が吸着し、ボールとチップ本体間の金属接触を抑制する効果が期待されたが、高い荷重の筆記では、ボールとボールペンチップとの接触を抑えることができず、筆記抵抗が大きくなってしまった。
以上、詳細に説明したように本発明は、高い荷重の筆記でも、書き味が軽く滑らかな油性ボールペン用インキに関するものである。

Claims (1)

  1. 少なくとも着色剤と、有機溶剤と、下記一般式(化1)にて示されるメタロセンとを含有する油性ボールペン用インキ。
    Figure 2014009271
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015193682A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン用インキ組成物及びそれを用いた油性ボールペン

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