JP5581685B2 - ボールペン用油性インキ - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の発明では、特定の非イオン系界面活性剤を用いたり、特許文献2に記載の発明のように、不揮発性の溶剤をインキ中に補助的に添加したりする事で、インキ組成物の乾燥を極力抑制して、常にボールを濡れた状態にし、初筆カスレを抑制することが試みられている。
(化1)で示されるポリグリセリン脂肪酸エステルを、(化2)、(化3)、(化4)のいずれかで示される化合物と併用すると、(化2)、(化3)、(化4)の化合物が有する脂肪酸基と、ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸基が、疎水結合し、(化2)、(化3)、(化4)の化合物が有するエチレンオキサイド基が、インキ中の有機溶剤と溶媒和するので、ポリグリセリン脂肪酸エステルがインキ中に安定に可溶化され、均一に分散した状態で存在する事になる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルが単に溶剤に良溶解している状態では、ボールペンが長期間保管されるなどしてインキ中の溶剤がある程度揮発すると、ポリグリセリン脂肪酸エステルが溶けきれなくなって析出し、結果として、インキの流れやボールの円滑な回転が阻害されて筆跡がカスレてしまう。しかし、本発明では、不揮発性でかつポリグリセリン脂肪酸エステルと化学結合する疎水性の脂肪酸基と親水性基を1分子内に併せ持つ(化2)、(化3)、(化4)との化学結合によって、可溶化されて均一に分散した状態で存在するので、溶剤が揮発してもポリグリセリン脂肪酸エステルは析出しない。この為、温度変化が大きかったり、高湿度などの環境下にボールペンがさらされて、インキ中の溶剤の溶解力が下がったり、吸湿した水分によってインキ媒体の組成が変わっても、ポリグリセリン脂肪酸エステルは可溶化されて均一に分散した状態を保つことが出来るので、筆記カスレが生じにくいものと推測される。
そしてボール表面においても、ポリグリセリン脂肪酸エステルは可溶化されて均一に分散した状態で存在するので、インキ中の溶剤が揮発して皮膜を形成する過程においても、常に均一にボール表面に存在する事で、ボール表面を均一な皮膜で覆ってインキの蒸発を抑制する事が出来、高い初筆カスレ防止効果が得られる。
また、(化2)、(化3)、(化4)は疎水性の強い脂肪酸基が、それぞれ2個以上の親水性のエチレンオキサイド基に挟まれた構造であり、このエチレンオキサイド基が有機溶剤との溶媒和する事で、インキ中で分子鎖を伸ばし、より高い可溶化力が得られる。このため、インキ中の有機溶剤の中の少なくとも1種がエチレンオキサイド基と親和性の強いグリコールエーテル系溶剤もしくはグリコール系溶剤もしくはアルコール系溶剤の時に、(化2)、(化3)、(化4)のエチレンオキサイド基と、インキ中の有機溶剤との溶媒和力が特に強くなり、ポリグリセリン脂肪酸エステルがインキ中により均一に存在する事になり、高い初筆カスレ防止効果と筆記カスレ防止効果が得られる。
着色剤としては、従来、ボールペン用インキに用いられている染料、顔料の全てが使用でき、染料、顔料は単独で用いても、併用しても良い。
これらはインキ中の液媒体のうち少なくとも一つに可溶でなければならない。
黒色顔料としては例えば、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上、東海カーボン(株)製)等のカーボンブラックや、ダイヤモンドブラックN(玉億色材(株)製)などのアニリンブラックや、ボーンブラック(三重カラーテクノ(株)製)や、鉄化ブラックKN−320(日本鉄化(株)製)などの鉄黒が挙げられる。
青色顔料としては例えばC.I.Pigment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80等が使用できる。
赤色の顔料としてはC.I.Pigment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272等が使用できる。
黄色の顔料としてはC.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213等が使用できる。
橙色の顔料としてはC.I.Pigment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74等がある。
緑色の顔料としてはC.I.Pigment Green7、同36、同37等が使用できる。
紫色の顔料としてはC.I.Pigment Violet19、同23等が使用出来る。
例えば、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルモノグリコール、ベンジルジグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールターシャリブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート等のグリコールエーテル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、3−メチル−1,3ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のグリコール類、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシペンタノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール類、メチルイソプロピルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル等のエーテル類、酢酸−2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−2−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等のピロリドン類を挙げることができる。
これらの溶剤は単独あるいは組み合わせて使用でき、その使用量は油性インキ全量に対し5重量%以上95重量%以下が好ましい。
また、インキ中に含まれる水分は少量であれば、特に悪影響を及ぼすものではないが、インキ中の液媒体の50重量%未満であると、(化2)、(化3)、(化4)のエチレンオキサイド基と、インキ中の有機溶剤との溶媒和を水が妨げず、より高い初筆カスレ防止効果と筆記カスレ防止効果が得られるので、好ましい。
これらの使用量はインキ全量に対し0.01〜20.0重量%使用でき、好ましくは0.02〜5.0重量%使用できる。0.01重量%以下の添加では、初筆カスレを十分防止する事が出来ず、20.0重量%以上の添加では、インキの流動性が低くなって文字掠れが生じたり、インキ中の固形分量が多くなってしまい、他の配合物に制約を与えたりしてしまう。
具体例を挙げると、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルロース、コラーゲン、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類、キサンタンガム類、サクシノグルカン類、ウエランガム類、ラムザンガム類、グァーガム類、その他水溶性多糖類、N−ビニルアセトアミド重合架橋物等の水溶性合成高分子、無機粘土鉱物などが挙げられる。
これらは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
本発明においては上記樹脂の中でも、有機溶剤への溶解性が優れ、インキの流動性が良好な、エスレックBL−1、BL−1H、BL−2、BL−2H、BL−5、BL−10、BL−S、BX−L、BM−1、BM−2、BM−5、BM−S、BH−3、BH−6、BH−S、BX−1、BX−5、KS−10、KS−1、KS−3、KS−5(以上、積水化学(株)製)、デンカブチラール#3000−1、#3000−2、#3000−4、#3000−K、#4000−2、#5000−A、#5000−D、#6000−C、#6000−EP、#6000−CS、#6000−AS(電気化学工業(株)製)などのポリビニルブチラール樹脂、ケトンレジンK−90(以上、荒川化学工業(株)製)、ハロン80、110H(以上、本州化学(株)製)、シンセティックレジンAP、SK、1201(以上、ヒュルス社製)、ハイラック111、222、901、110H(以上、日立化成工業(株)製)、SKレジン(以上、エアウォーター(株)製)などのケトン樹脂、ジョンクリル67、678、586、611、680、682、683、690(以上、ジョンソンポリマー(株)製)などのスチレン−アクリル樹脂、タマノル100S、200N、1010R、510、526、586、572S、7509(以上、荒川化学工業(株)製)、ヒタノール1133、1135、1140、1501、1002、2501、2100、2181、2181S、2181SL、2300N、2306N、2330N、2553N、2420、2422、2423A、2426B、643KN(以上、日立化成工業(株)製)、YP−90、YP90L、YSポリスターS145、#2100、#2115、#2130、T80、T100、T115、T130、T145、マイティエースG125、150(以上、ヤスハラケミカル(株)製などのフェノール樹脂を好適に用いることができる。
これらは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
また、顔料を分散するには汎用されている一般的な方法を用いることが可能である。例えば、顔料と溶剤と分散剤を混合し、プロペラ撹拌機等で均一に撹拌した後、分散機で顔料を分散する。ロールミル、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー等の分散機はインキの液媒体の量、顔料濃度によって適宜選択する。
(実施例1)
プリンテックス35(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製) 6.0部
SPILON VIOLET C−RH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
16.3部
VALIFAST YELLOW C−GNH(油性染料、オリエント化学工業(株)
3.1部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 52.4部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 14.2部
ヒタノール1501(フェノール樹脂、日立化成工業(株)製) 3.5部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.6部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 0.4部
NIKKOL Decaglyn 5−SV(化1にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製) 0.5部
NIKKOL HCO−10(化2にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製)
1.0部
NIKKOL TOP−0V(トリオレイルリン酸、東邦化学工業(株)製) 1.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルとエチレングリコールモノイソプロピルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪して黒色のボールペン用油性インキを得た。
SPILON VIOLET C−RH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
13.0部
SPILON YELLOW C−GNH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
7.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 33.0部
エチレングリコールモノノルマルプロピルエーテル 16.5部
ベンジルグリコール 15.5部
PVP−K90(ポリビニルピロリドン、ISP社製) 1.5部
NIKKOL Decaglyn 7−SV(化1にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製) 2.5部
NIKKOL GO−4V(化3にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製)
10.0部
上記成分を70℃で攪拌し、均一に溶解して黒色のボールペン用油性インキを得た。
FUJI RED 8800(C.I.Pigment Red 254、富士色素
(株)製) 6.0部
SPILON RED C−GH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 14.6部
SPILON RED C−BH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 0.8部
VALIFAST YELLOW 1171 3.8部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 36.1部
フェニルグリコール 23.5部
イソプロピルグリコール 3.0部
ジョンクリル682(スチレンアクリ酸樹脂、BASFジャパン(株)製) 1.6部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 0.5部
NIKKOL Decaglyn 10−MAC(化1にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製) 11.0部
NIKKOL HCO−20(化2にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製)
0.1部
フォスファノールLB400(リン酸エステル系界面活性剤、東邦化学工業(株)製)
1.5部
ナイミーンL201(PEG−1ラウリルアミン、日油(株)製) 1.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルとフェニルグリコールとイソプロピルグリコールの全量と、ジョンクリル682の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからFUJI RED 8800の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い赤色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌して赤色のボールペン用油性インキを得た。
Cromophtal Blue A3R(C.I.Pigment Blue 60、大同化成工業(株)製) 6.0部
VALIFAST BLUE1605(油性染料、オリエント化学工業(株)製)
11.0部
SPILON RED C−BH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 1.5部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 49.7部ベンジルグリコール 18.0部
ベンジルアルコール 10.2部
エスレックBL−10 3.0部
エスレックBH−3 1.0部
NIKKOL Hexaglyn 5−SV(化1にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製) 0.1部
NIKKOL HCO−5(化2にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製)
1.0部
L7002(シリコーンオイル、東レ・ダウコーニング(株)製) 0.5部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルとベンジルグリコールとベンジルアルコールの全量と、エスレックBL−10の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからCromophtal Blue A3Rの全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌して青色のボールペン用油性インキを得た。
VALIFAST BLUE 1603(C.I.DIRECT BLUE 86とC.I.BASIC BLUE 7との造塩染料、オリエント化学工業(株)製)20.0部SPILON RED C−GH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 3.0部
N−メチル−2−ピロリドン 73.89部
エスレックBH−3 1.0部
EMALEX DSG−6(化1にて示される化合物、日本エマルジョン(株)製)
0.1部
NIKKOL TOP−106V(化3にて示される化合物、日光ケミカルズ(株)製)
1.0部
プライサーフA219(リン酸エステル系界面活性剤、第一工業製薬(株)製)
1.0部
AKP−20(アルミナ、粒径0.5μm、住友化学工業(株)製) 0.01部
上記成分を70℃で攪拌し、均一に溶解して青色のボールペン用油性インキを得た。
SPILON VIOLET C−RH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
13.0部
SPILON YELLOW C−GNH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
7.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 33.0部
エチレングリコールモノノルマルプロピルエーテル 16.5部
ベンジルグリコール 15.5部
PVP−K90(ポリビニルピロリドン、ISP社製) 1.5部
NIKKOL BO−7V(ポリオキシエチレンオレイルエーテル、日光ケミカルズ
(株)製) 5.0部
上記成分を70℃で攪拌し、均一に溶解して黒色のボールペン用油性インキを得た。
SPILON VIOLET C−RH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
13.0部
SPILON YELLOW C−GNH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
7.0部
ベンジルアルコール 10.0部
プロピレングリコールモノエチルエーテル 51.5部
セバシン酸ジオクチル 10.0部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 6.0部
PEMULEN TR−2(B.F.Goodrich社製、米国) 1.5部
上記成分を70℃で攪拌し、均一に溶解して黒色のボールペン用油性インキを得た。
プリンテックス35(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製) 6.0部
SPILON VIOLET C−RH(油性染料、保土谷化学工業(株)製)
16.3部
VALIFAST YELLOW C−GNH(油性染料、オリエント化学工業(株)
3.1部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 52.4部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 14.2部
ヒタノール1501(フェノール樹脂、日立化成工業(株)製) 3.5部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.6部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 0.4部
NIKKOL Decaglyn 5−SV(化1にて示される化合物、日光ケミカルズ
(株)製) 1.5部
NIKKOL TOP−0V(トリオレイルリン酸、東邦化学工業(株)製) 1.0部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルとエチレングリコールモノイソプロピルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからプリンテックス35の全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪して黒色のボールペン用油性インキを得た。
実施例3において、NIKKOL Decaglyn 10−MACを除して、その分をジエチレングリコールモノメチルエーテルに置き換えた以外は同様になして黒色の油性インキを得た。
上記実施例1〜5及び比較例1〜4で得たボールペン用油性インキを市販の油性ボールペン(.e−ball、製品符号 BK127、ぺんてる(株)製(ボール径φ0.7))と同構造の筆記具に0.3g充填し、遠心機にて遠心力(1000rpm、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
(1)温度50℃・湿度30%と−20℃の環境下にて交互に24時間ずつ下向きに保管し、これを5サイクル繰り返した。
(2)温度40℃・湿度80%の条件下で1カ月ペン先を下向きに保管した。
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