JP4957156B2 - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、キャップをしない状態で放置されていても、書き出し時のカスレが少ない油性ボールペン用インキ組成物を得ることを目的とする。
本発明のアルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、溶剤が蒸発した時に析出し皮膜を形成する。本組成中のデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルが、その皮膜に吸収されて皮膜を膨潤することで、その皮膜の厚みが増し、この皮膜が溶剤の蒸発を抑える働きをすると共に、その皮膜は軟らかい状態を保たれ、ボールの回転によって簡単に破れ安い状態になっている。
油溶性染料の具体例として、ローダミンBベース(C.I.45170B、田岡染料製造(株))、ソルダンレッド3R(C.I.21260、中外化成(株))、メチルバイオレット2Bベース(C.I.42535B、米国、National Aniline Div.社製)、ビクトリアブルーF4R(C.I.42563B)、ニグロシンベースLK(C.I.50415)(以上、独国、BASF社製)、バリファーストイエロー♯3104(C.I.13900A)、バリファーストイエロー♯3105(C.I.18690A)、オリエントスピリットブラックAB(C.I.50415)、バリファーストブラック♯3804(C.I.12195)、バリファーストイエロー♯1109、バリファーストオレンジ♯2210、バリファーストレッド♯1320、バリファーストブルー♯1605、バリファーストバイオレット♯1701(以上、オリエント化学工業(株)社製)、スピロンブラックGMHスペシャル、スピロンイエローC−2GH、スピロンイエローC−GNH、スピロンレッドC−GH、スピロンレッドC−BH、スピロンブルーC−RH、スピロンバイオレットC−RH、S.P.T.オレンジ6,S.P.T.ブルー111(以上、保土ヶ谷化学工業(株)製)などが例示できる。更に、C.I.ベーシックブルー1、同7、同8、C.I.ベーシックバイオレット1、同3、C.I.ベーシックレッド1などの塩基染料とC.I.アシッドイエロー23、同36などから選ばれる酸性染料との造塩染料なども用いることができる。上記例示した油溶性染料は、1種又は2種以上混合して使用でき、その使用量は油性ボールペン用インキ全量に対して6重量%以上45重量%以下が好ましい。
これらの無機顔料は、1種又は2種以上混合して使用することができ、その使用量は、インキ組成物全量に対して1重量%以上50重量%以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは10重量%以上40重量%以下である。
その他の顔料として、蛍光顔料、パール顔料、蓄光顔料、金属顔料、複合金属顔料、金属酸化物顔料等を使用しても良い。例えば、蛍光顔料としては、FZ−5000シリーズ(シンロイヒ(株)製)などが挙げられる。パール顔料としては、パールグレイズMRY−100や同ME−100等(日本光研化学(株)製)が挙げられる。蓄光顔料としては、GSS(根本特殊化学(株))などが挙げられる。また、金属顔料としては、筆跡の色と異なる光輝感を醸し出す目的として使用するもので、アルミニウム粉やブロンズ粉、亜鉛粉等が、具体例として、市販されているアルミニウム粉末としては、スーパーファインNo.22000、同No.18000、ファインNo.900、同No.800(以上、大和金属粉工業(株)製)等が挙げられる。
これらの顔料は、1種又は2種以上混合して使用することができ、その使用量は、インキ組成物全量に対して1重量%以上45重量%以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは10重量%以上40重量%以下である。
尚、上記染料、有機顔料、無機顔料等は混合して使用することもできる。
樹脂皮膜内にデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグセルとポリオキシエチレンアルキルエーテルを安定に分散できる。具体的には、MP−1451(分子量50万〜150万)、MP−2200(分子量100万〜150万)、MP−1000(分子量25万〜50万)、MP−2701(分子量4〜10万)、MP−1600(分子量50〜70万)、MP−1400(分子量25〜40万)以上、綜研化学(株)社製、その使用量は、インキ組成物全量に対して0.1量%以上5重量%以下の範囲が好ましい。
またインキ組成物の製造方法として、前記樹脂に顔料をあらかじめ微分散したものを粉砕するなどして、粒子化し、この粒子を前記樹脂が可溶な有機溶剤を含有する組成物中に配合することで、顔料が細かく、均一に分散されるため、通常の生顔料から分散するものより、経時的に安定なインキ組成物得ることができる。
実施例1
Printex V(カーボンブラック、デグサ、ヒュルスジャパン(株)社製)
8.0部
ソルスパース20000(高分子顔料分散剤、アビシア(株)製) 15.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 25.0部
ベンジルアルコール 12.0部
レジンSK(ケトン樹脂、ヒュルス社(独)製) 15.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリル、日光ケミカルズ(株)社製) 1.0部
ニッコール BC−2(ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、アルキル基の炭素数=16、個体、HLB=8、日光ケミカルズ(株)社製) 4.0部
上記各成分中カーボンブラックを除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散して黒色インキを得た。
NIPex35(カーボンブラック、デグサ、ヒュルスジャパン(株)社製) 25.0部
ソルスパース20000(前述) 10.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 30.0部
ベンジルアルコール 20.0部
レジンSK(前述) 12.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 2.0部
ニッコール BS−2(ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、アルキル基の炭素数=18、個体、HLB=8、日光ケミカルズ(株)社製) 1.0部
上記各成分中カーボンブラックを除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散して黒色インキを得た。
NIPex35(前述) 30.0部
ソルスパース20000(前述) 8.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 28.0部
ベンジルアルコール 15.6部
レジンSK(前述) 15.0部
MP−1000(ポリメチルメタクリレート樹脂、総研化学(株)社製) 0.4部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 2.0部
ニッコール BS−20(ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、アルキル基の炭素数=18、個体、HLB=18、日光ケミカルズ(株)社製) 1.0部
上記各成分中カーボンブラックとMP−1000を除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散する。最後にMP−1000を添加して70℃にて1時間加熱攪拌して黒色インキを得た。
C.I.Pigment Blue 15:6 21.0部
ソルスパース20000(前述) 5.0部
プロピレングリコールモノフェニルエーテル 35.0部
ベンジルアルコール 15.3部
レジンSK(前述) 18.0部
MP−1000(前述) 1.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 0.2部
ニッコール B0−20(ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル、アルキル基の炭素数=18、個体、HLB=17、日光ケミカルズ(株)社製) 4.5部
上記各成分中C.I.Pigment Blue 15:6とMP−1000を除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、C.I.Pigment Blue 15:6を添加し、ビーズミルで1時間分散する。最後にMP−1000を添加して70℃にて1時間加熱攪拌して青色インキを得た。
C.I.Pigment Red 254 19.0部
ソルスパース20000(前述) 4.0部
プロピレングリコールモノフェニルエーテル 45.0部
ベンジルアルコール 16.3部
レジンSK(前述) 10.0部
MP−1000(前述) 1.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 4.5部
ニッコール BB−5(ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル、アルキル基の炭素数=22、個体、HLB=7、日光ケミカルズ(株)社製) 4.5部
上記各成分中C.I.Pigment Red 254とMP−1000を除いた成分を70℃にて1時間加熱撹拌した後、C.I.Pigment Red 254を添加し、ビーズミルで1時間分散する。最後にMP−1000を添加して70℃にて1時間加熱攪拌して赤色インキを得た。
スピロンブラックGMHスペシャル(染料、保土ヶ谷化学工業(株)製) 15.0部
バリファーストバイオレット#1701(染料、オリエント化学工業(株)製) 15.0部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 35.0部
ベンジルアルコール 15.0部
レジンSK(前述) 12.0部
MP−1000(前述) 3.0部
ニッコール Decaglyn 10−MAC(前述) 3.0部
ニッコール BS−2(前述) 2.0部
上記各成分を70℃にて2時間加熱撹拌し、黒色インキを得た。
実施例1においてニッコールBC−2をエチレングリコールモノフェニルエーテルに置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
実施例1においてデカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルをエチレングリコールモノフェニルエーテルに置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
実施例1においてニッコールBC−2をニッコールBL−21(ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル、アルキル基の炭素数=12、個体、HLB=19、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
実施例1においてニッコールBC−2をニッコールBL−2(ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル、アルキル基の炭素数=12、オイル状、HLB=9.5、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
実施例1においてニッコールBC−2をニッコールBO−2V(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル、アルキル基の炭素数=18、オイル状、HLB=7.5、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
実施例2においてニッコールDecaglyn 10−MACをニッコールDGMIS(モノイソステアリン酸ジグリセリル、日光ケミカルズ(株)社製)に置き換えた以外は実施例2と同様になして黒色インキを得た。
試験項目としては、書き出し時のカスレ試験を行った。結果を表1に示す。
実施例1〜6及び比較例1〜6のインキを充填したサンプルをキャップ外し、試し書きをしてカスレないことを確認した後、キャップをしないで、横向きで室内放置し、1時間後、1日後、7日後各々のサンプルを下記の条件で筆記し、筆跡がカスレている部分の長さを測定した。各試験にはサンプルを5本づつ用意し、5本の平均値をカスレ長さとした。
<筆記条件>
筆記速度7cm/秒、筆記荷重1.96N、筆記角度70度
筆記試験機:PEN WRITING TESTER MODEL SP−2(SEIKI KOGYO LAB.製)
Claims (2)
- 着色材と、有機溶剤と、デカマカデミアナッツ油脂肪酸デカグリセリルと、アルキル基の炭素数が16以上であり常温で固体のポリオキシエチレンアルキルエーテルとを少なくとも含有するボールペン用油性インキ組成物。
- 前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルのHLB値が11以下である請求項1に記載のボールペン用油性インキ組成物。
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