JP2017106004A - ボールペン用水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】手脂成分で汚染された紙面に筆記しても、線飛び現象が発生しないボールペン用水性インキ組成物。【解決手段】少なくともカーボンブラックまたは有機顔料を着色剤として、水と、多糖類と、2−メチルペンタン−2,4−ジオールと、固形分酸価が1〜100未満、好ましくは50〜100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションを含有するボールペン用水性インキ組成物。更に、オリゴマーのエチレンオキサイト基を有する燐酸誘導体を含有するボールペン用水性インキ組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、着色成分としてカーボンブラック及び/または有機顔料を、液媒体として水を、剪断減粘性付与剤として多糖類を使用し、筆記部材として回転自在なボールを使用したボールペンに使用されるボールペン用水性インキ組成物に関する。
近年、主媒体としての水に多糖類を配合することによって、筆記時のボールの回転による剪断力によって粘度が低下する剪断減粘性を付与したボールペン用水性インキ組成物が知られている。この剪断減粘性を有するボールペン用インキ組成物は、非筆記時には高粘度であることで顔料の経時における沈降やペン先からのインキ組成物の洩れを抑制し、回転するボールの剪弾力によって筆記時にはインキ組成物の粘度が低下するので、滑らかにインキ組成物を吐出させることができる。このようなボールペン用水性インキ組成物の場合、主溶剤が水であることと、多糖類の親水性が高いことから、手に付着している皮脂(以下、「手脂」と称する)が付着している紙面に筆記しようとしたとき、手脂の成分が油性成分なので、インキ組成物をはじいてしまい、筆記線が部分的に形成されない筆跡となる線飛び現象が生じることがあった。また、多糖類は化学構造絡の絡み合いによって見かけ上大きな網目状のネットワークを形成しており、大きな構造ゆえ紙の繊維のような狭い空間を通過しない上、一旦粘度が低下したインキが紙へ浸透する前に直ぐに元に戻り高粘度となるため、筆跡の紙への裏抜けがない反面、インキ組成物の吐出量の多いボール径の大きいボールペンでは筆跡が乾燥しにくいことがあった。
また、ペン先乾燥を抑制するなどのためにグリセリンやエチレングリコールなどの高沸点有機溶剤を添加したインキ組成物では、これらの溶剤の親水性が高いことによって筆跡の乾燥性が悪くなり、また、手脂で汚染された紙面に対してはじかれてしまい線飛びが発生してしまう傾向があるなどの問題があった。
疎水性であるが水に溶解可能な溶剤や添加剤を添加すると、筆跡の乾燥性や、手脂が付着した面への筆記性は向上するものの、多糖類の溶解安定性が低下して顔料の分散性や剪断減粘性が不安定となって、経時的に顔料凝集などが発生したり、書き味が悪くなったりして、安定した性能を発揮することが難しいものであった。
筆跡の乾燥性を速くする手段として、インキ組成物中に、水に可溶化する炭素数4以上で、かつ比重が1.00未満(25℃)の多価アルコール及び/又はグリコールエーテル類を含有した例(特許文献1)が知られている。
また、手脂による線飛び現象を防止する手段として、インキ組成物中に、架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドとアルキルベンゼンスルホン酸塩とを併用し、ボールとボール受座の摩擦抵抗を減少させ、ボールが回転し易くしてインキ組成物を吐出させるようにし、手脂で汚染された紙面上でもボールがスリップせずに良好に回転し、筆跡を形成できるとした例(特許文献2)や、インキ組成物中に、不飽和度が4以上の不飽和脂肪酸を使用して紙面の手脂成分にインキ組成物がはじかれにくくした例(特許文献3)などが知られている。
特開2006−193688号公報 特開2003−073605号公報 特開2015−160916号公報
特許文献1に記載の発明によるインキ組成物は、初期の筆跡乾燥性は良好であるものの、疎水性の溶剤を多く含有するため、顔料の分散安定性が悪く、時間が経つと顔料の凝集による濃度差や、手脂が付着した面への筆記の安定性が悪化したり、顔料が凝集してできる粗大粒子が筆記時に引っかかることで書き味が低下したりする問題が生じてしまう他、長期間にわたるインキ組成物の安定性や筆跡乾燥性を保持することができないものであった。
特許文献2に記載の発明によるインキ組成物では、架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドと、アルキルベンゼンスルホン酸塩自体は親水性のため、特に手脂の汚染度が高い紙面では、疎水性の手脂成分にはじかれてしまい、インキ組成物が紙面にうまく乗らずに線飛び現象が発生してしまうことがあった。
特許文献3に記載の発明によるインキ組成物では、手脂が付着した面への筆記性は良好であるが、不飽和度が4以上の不飽和脂肪酸が水中での分散が不安定であり、時間が経つと不飽和度が4以上の不飽和脂肪酸の凝集により、長時間にわたる手脂が付着した面への筆記の安定性が損なわれるものであった。
本発明は、(1)カーボンブラック及び/または有機顔料と、水と、多糖類と、2−メチルペンタン−2,4−ジオールと、固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションとを少なくとも含有するボールペン用水性インキ組成物を第一の要旨とし、更に、(2)前記スチレン−アクリル酸樹脂エマルションの固形分酸価が50以上100未満であるボールペン用水性インキ組成物を第二の要旨とし、(3)前記2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対する前記スチレン−アクリル酸樹脂エマルションのインキ中の重量比率であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルション固形分/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.02以上0.08以下であるボールペン用水性インキ組成物を第三の要旨とし、(4)下記一般式(化1)にて示されるリン酸誘導体を含有するボールペン用水性インキ組成物を第四の要旨とし、(5)3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールを含有するボールペン用水性インキ組成物を第五の要旨とし、(6)前記2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対する前記3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールのインキ中の重量比率である3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.05以上0.2以下であるボールペン用水性インキ組成物を第六の要旨とする。
Figure 2017106004
ボールペン用水性インキ組成物中に添加された2−メチルペンタン−2,4−ジオールは、2−メチルペンタン−2,4−ジオールのアルキル基部が、被筆記面の手脂の付着した部分にも吸着するので、その部分にもインキが転写され、線飛び現象がなくなる。加えて、2−メチルペンタン−2,4−ジオールと固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションとを併用すると、2−メチルペンタン−2,4−ジオールの水に対する相溶性が良くなり、水性インキ組成物中での2−メチルペンタン−2,4−ジオールの分散が安定なものとなって長期間経時されたインキであっても手脂が付着した面への筆記が安定して筆跡を形成できる。
また、酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションを併用した2−メチルペンタン−2,4−ジオールの被筆記面の手脂の付着した部分を含む筆記面への吸着作用によって、多糖類が取り込んでいる溶剤を多糖類から引き出す現象が起こるものと推察され、多糖類を使用しつつも筆跡においてはその乾燥性が速くなる。
また、スチレン−アクリル酸樹脂エマルションの固形分酸価が50以上100未満であると、水と2−メチルペンタン−2,4−ジオールとの相溶性が更に良好となり、筆跡の乾燥性、手脂が付着した面へ筆記した際の筆跡の安定性が更に良好なものとなる。
また、前記2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対する前記スチレン−アクリル酸樹脂エマルションのインキ組成物中の重量比率であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルション固形分/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.02以上0.08以下であると、水と2−メチルペンタン−2,4−ジオールとの相溶性が更に良好となり、筆跡の乾燥性、手脂が付着した面へ筆記した際の筆跡の安定性が更に良好なものとなる。
また、一般式(化1)で示されるリン酸誘導体は、長鎖アルキル基を持ち、2−メチルペンタン−2,4−ジオールとは相溶性が良いので、固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションと2−メチルペンタン−2,4−ジオールの混合溶剤に溶解した状態で多糖類の網目構造中に取り込まれ、溶解して3次元的により大きく拡がった均一な細孔の網目構造を形成するので、筆跡が紙の裏にまで浸透する裏抜け現象が更に抑制される。また、一般式(化1)で示されるリン酸誘導体によっても手脂の付着した面への吸着が起こるので筆跡の線飛び現象が更に抑制されたものとなる。
更に、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールは、2−メチルペンタン−2,4−ジオールと固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションとも良好に相溶し、経時においても組成が安定し、筆跡の乾燥性、手脂が付着した面へ筆記した際の筆跡の安定性を維持し続けることができる。
一実施形態に係る筆記具を示す縦断面図である。 図1に示す筆記具に用いられるリフィルを示す縦断面図である。 図2におけるI部を示す拡大断面図である。 試験用ボールペンチップの縦断面図である。 図4のII−II’線断面矢視図である。
本発明のボールペン用水性インキ組成物に使用するカーボンブラック及び/または有機顔料は、筆跡に着色効果を付与し視認させ、耐水性のある筆跡を形成するために用いられるものである。顔料の具体例としては、カーボンブラック、有機顔料としてアゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等が挙げられる。具体例を挙げると、カーボンブラックとしては、三菱カーボンブラック#10B、同#20B、同#14、同#25、同#30、同#33、同#40、同#44、同#45、同#45L、同#50、同#55、同#95、同#260、同#900、同#1000、同#2200B、同#2300、同#2350、同#2400B、同#2650、同#2700、同#4000B、同CF9、同MA8、同MA11、同MA77、同MA100、同MA220、同MA230、同MA600及びMCF88(以上、三菱化学株式会社製)、モナーク120、モナーク700、モナーク800、モナーク880、モナーク1000、モナーク1100、モナーク1300、モナーク1400、モーガルL、リーガル99R、リーガル250R、リーガル300R、リーガル330R、リーガル400R、リーガル500及びリーガル660R(以上、キャボット コーポレーション社製、米国)、プリンテックスA、プリンテックスG、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス55、プリンテックス140U、プリンテックス140V、プリンテックス35、プリンテックス40、プリンテックス45、プリンテックスプリンテックス85、ナインペックス35、スペシャルブラック4、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック5、スペシャルブラック6、スペシャルブラック100、スペシャルブラック250、スペシャルブラック350、スペシャルブラック550、カラーブラックFW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160及びカラーブラックS170(以上、デグサ ジャパン株式会社製)、ラーベン5000ウルトラII、ラーベン2500ウルトラ、ラーベン1250、ラーベン760ウルトラ(以上、コロンビヤン・カーボン日本株式会社製)、C.I.ピグメントブラック7、等が挙げられる。有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメント213、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントバイオレット23、アニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680),ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460),パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が挙げられ、これらを液媒体に分散して用いられる。これらのカーボンブラックまたは有機顔料の添加量は、インキ組成物全量に対し、3.0重量%以上15.0重量%以下が好ましい。3.0重量%未満では、筆跡濃度が薄く視認しにくくなることがあり、15.0重量%より多いと、やや書き味が重くなることがある。これらのカーボンブラック、有機顔料は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
市販の界面活性剤を用いて分散された水分散タイプの顔料は取り扱い性や生産性が高まるので好ましく用いられる。水分散タイプ顔料の具体例としては、Fuji SP Black 8031、同8041、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、Fuji SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、Fuji SP Bordeaux 5500、Fuji SP Blue 6062、同6474、同6133、同6134、同6401、同6555、同6474、Fuji SP Green 7051、Fuji SP Yellow4060、同4360、同4178、Fuji SP Violet 9011、同9602、FujiSP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、同636、Fuji SP Pink 9429、FUji SP Brown 3074、FUJI SP RED 5543、同5657、同5653、同5544(以上、富士色素株式会社製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、Emacol Green LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown3101、Emacol Carmmine FB、Emacol RedBS、Emacol Orange R、Emacol Yellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye Super Black K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super BrownSB、同FRL、同RR、Sandye Super Green L5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super Violet BL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye Super Rubine FR、Sandye superCarmmine FB、Sandye Super Red FFG、同RR、同BS、同1315、Sandye Super Orange FL、同R、同BO、Sandye Gold Yellow 5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素株式会社製)、Rio Fast Black Fx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx 8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、Rio Fast Blue Fx 8170、Rio Fast Blue FX 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green S Fx 8314、EM green G、(以上、東洋インキ株式会社製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、同2405E、同2404E、同2407E、同2408E、同2167E、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光株式会社製)、コスモカラーS1000Fシリーズ(東洋ソーダ株式会社製)、ビクトリアエロー G−11、同G−20、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビクトリアレッドG−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素株式会社製)、ポルックスPC5T1020、ポルックスブラックPC8T135、ポルックスレッドIT1030等のポルックスシリーズ(以上、住化カラー株式会社製)などが挙げられる。
黄土、バリウム黄、群青、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒等の無機顔料等やアルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、錫粉、真鍮粉などの金属粉顔料、蛍光顔料、雲母系顔料も併用することができる。
染料も併用することができる。具体例としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。これらの顔料及び染料は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
2−メチルペンタン−2,4−ジオールは、固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションと組み合わせて使用することで、インキが手脂成分にはじかれることなく、線飛び現象のない筆跡を得るために用いる。2−メチルペンタン−2,4−ジオールの使用量は、インキ組成物全量に対し、5.0重量%以上30.0重量%以下が好ましい。5.0重量%未満では効果が十分に発揮されないことがあり、30.0重量%より多くても、性能の向上が見られない。また、インキ組成物全量に対し、10.0重量%以上20.0重量%以下であると長期にわたる手脂筆記安定性が最も良好になるので好ましい。
更に3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールは、2−メチルペンタン−2,4−ジオールと固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションと併用することで、インキ中の多糖類の三次元構造が紙に筆記された筆跡から、混合溶剤を脱離しやすくすることで筆跡乾燥性が速くなるため好ましく用いられる。3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールの添加量は、インキ組成物全量に対し、1.0重量%以上10.0重量%未満が好ましい。1.0重量%未満では、筆跡乾燥性が速くなる効果が発現せず、10.0重量%以上では、書き味が悪くなったり多糖類の分散安定性が悪くなったりする傾向がある。特に、2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対する前記3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールのインキ中の重量比率である3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.05以上0.2以下であると、より長期にわたる手脂筆記安定性を付与することができるので好ましい。
固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションは、前記2−メチルペンタン−2,4−ジオールと併用することにより、長時間にわたる手脂筆記安定性を付与するために用いる。固形分酸価が1未満では、2−メチルペンタン−2,4−ジオールとの相溶性が悪くなり、100以上ではエマルションの分散が不安定になり、長期にわたる手脂筆記安定性を付与できない。特に、固形分酸価が50.0以上100未満であると、より長期にわたる手脂筆記安定性を付与することができるので好ましい。固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションとして使用できる具体例としては、BASFジャパン株式会社製のジョンクリル7100(固形分酸価51、固形分48%、平均粒子径0.10μm)、同390(固形分酸価54、固形分46%、平均粒子径0.09μm)、同PDX7326(固形分酸価38、固形分38.5%、平均粒子径0.10μm)、同PDX7370(固形分酸価87、固形分42%、平均粒子径0.08μm)、同PDX7341(固形分酸価51、固形分49%、平均粒子径0.10μm)、同PDX7687(固形分酸価100、固形分42%、平均粒子径0.06μm)、同8380(固形分酸価19、固形分41%、平均粒子径0.09μm)、同8300(固形分酸価60、固形分43.5%、平均粒子径0.09μm)、同74J(固形分酸価51、固形分45%、平均粒子径0.08μm)、同8383(固形分酸価23、固形分40%、平均粒子径0.09μm)、同PDX7323(固形分酸価87、固形分42%、平均粒子径0.08μm)、同PDX7677(固形分酸価70、固形分46%、平均粒子径0.01μm)、同7600(固形分酸価60、固形分47%、平均粒子径0.09μm)、同775(固形分酸価55、固形分45%、平均粒子径0.08μm)、同537J(固形分酸価40、固形分46%、平均粒子径0.07μm)、同352J(固形分酸価51、固形分45%、平均粒子径0.10μm)、同352D(固形分酸価51、固形分45%、平均粒子径0.10μm)、同PDX7145(固形分酸価32、固形分50%、平均粒子径0.16μm)、同538J(固形分酸価61、固形分45%、平均粒子径0.10μm)、同8311(固形分酸価26、固形分42%、平均粒子径0.09μm)、同PDX7667(固形分酸価82、固形分45%、平均粒子径0.09μm)、同PDX7700(固形分酸価60、固形分48%、平均粒子径0.10μm)、同7641(固形分酸価60、固形分52%、平均粒子径0.10μm)、同780(固形分酸価46、固形分48%、平均粒子径0.10μm)、同7610(固形分酸価50、固形分52%、平均粒子径0.13μm)、同PDX7643(固形分酸価64、固形分51.5%、平均粒子径0.14μm)、同711(固形分酸価100、固形分42.0%、平均粒子径0.09μm)、同PDX7182(固形分酸価125、固形分36.5%、平均粒子径0.11μm)、同PDX7690(固形分酸価85、固形分42.5%、平均粒子径0.10μm)、同PDX7511(固形分酸価54、固形分45.0%、平均粒子径0.09μm)、同PDX7692(固形分酸価147、固形分36.5%、平均粒子径0.14μm)、同PDX7611(固形分酸価145、固形分36.5%、平均粒子径0.14μm)、同PDX7630A(固形分酸価200、固形分32.0%、平均粒子径0.16μm)、同538J(固形分酸価61、固形分45.0%、平均粒子径0.10μm)、同PDX7696(固形分酸価122、固形分40.0%、平均粒子径0.08μm)、同PDX7164(固形分酸価7、固形分47.0%、平均粒子径0.17μm)、同PDX7430(固形分酸価30、固形分38.0%、平均粒子径0.12μm)、同PDX7440(固形分酸価1、固形分48.5%、平均粒子径0.25μm)、同PDX7480(固形分酸価18、固形分44.0%、平均粒子径0.10μm)などが挙げられる。これらの固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションの使用量は、2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対するスチレン−アクリル酸樹脂エマルションのインキ中の重量比率であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルション固形分/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.02以上0.08以下であることが好ましい。0.02未満であると、長期にわたる手脂筆記性が十分ではなく、0.08より大きいと、カーボンや有機顔料の分散安定性が悪くなり、長期にわたる手脂筆記性が付与できない傾向がある。特に、より長期にわたる手脂筆記安定性を付与することができるので0.02以上0.05以下が好ましい。これらの固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションは、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。また、スチレン−アクリル酸樹脂エマルションが0.07μm以上0.10μm以下であれば、筆記後に紙の繊維間の隙間に補足され固着される時、インキ中のカーボンブラック又は有機顔料の繊維内部に拡散することを抑制し、筆跡の紙への裏抜け防止するのでより好ましい。
水はインキの主溶剤として使用する。本発明において、主溶剤とは、インキ組成物全量中の溶剤全量中の50重量%以上を占める溶剤を意味する。イオン交換水や精製水を用いることが好ましい。
更に、インキとしての種々の品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止、ペン先でのインキ乾燥防止等の目的で従来公知の有機溶剤を併用することが可能である。有機溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル類、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール系溶剤やプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。これらの有機溶剤の使用量は、インキ組成物全量に対し、0.05重量%以上10.0重量%以下が好ましい、理由は不明であるが特に2−メチルペンタン−2,4−ジオールと水と多価アルコールを、インキ組成物全量に対し、2.5重量%以上10.0重量%以下の量で併用すると多糖類の3次元網目構造をより均一化するためにより早く、均一にむらなく乾燥する。特に、
多糖類は、ボールペン用水性インキ組成物が、静置時には高粘度であることでペン先からのインキ洩れを抑制し、筆記時には回転するボールの剪断力によって粘度が低下し、滑らかにインキを吐出させるための剪断減粘性を得る等の目的で用いる。多糖類以外の剪断減粘付与剤は、水と2−メチルペンタン−2,4−ジオールとの混合溶剤の相溶性が悪く、手脂筆記安定性の効果が見られない。具体例として微生物由来のキサンタンガム、サクシノグリカン、ウエランガム(三晶株式会社製)やアルカシーラン、アルカシーガム、ゼータシーガム(伯東株式会社製)、ジェランガム、植物由来のグァーガム、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ガラクトマンナン、海藻由来のカラギナン、植物樹脂由来のガティガム、カラヤガム等が挙げられる。
特に、キサンタンガムは2−メチルペンタン−2,4−ジオールと固形分酸価1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションを併用したとき、長時間にわたる手脂筆記安定性を維持できるので好ましい。キサンタンガムはキサントモナスの培養液から分離精製されるグルコース、マンノース、グルクロン酸からなる多糖類である。具体例を挙げると、ケルザン、同S、同T、同ST、同ASX、同ASXT、同AR、同HP、同G、ケトロールCG、同CG−T、同CG−SFT(以上、三晶株式会社製)、サンエース、同S、同C、同C−S、同B−S、同NF、同G、同E−S、同NXG−S、同NXG−C、ビストップD−3000−DF、同D−3000−DF−C(以上、三栄源エフ・エス・アイ株式会社製)、等がある。多糖類の使用量は、インキ組成物全量に対し、0.05重量%以上5.0重量%以下が好ましいが、ボールペンとしての性能を保持するため、インキ全量に対して0.1重量%以上2.0重量%以下がより好ましい。インキ組成物全量に対し、0.05重量%未満では、静置時のインキ粘度が低すぎて、インキが漏れる傾向となる。一方、インキ組成物全量に対し、5.0重量%を越えた場合、筆記時の粘度が高くなり過ぎるため、ペン先部からのインキ吐出が悪くなったり、書き味が悪くなったりする傾向がある。
リン酸誘導体は、一般に、ボールとチップ本体との潤滑性を高め、滑らかな筆感を得るために用いている。リン酸誘導体の具体例としては、NIKKOL DLP−10、同DOP−8NV、同DDP−2、同DDP−4、同DDP−6、同DDP−8、同DDP−10、同TLP−4、同TCP−5、同TOP−0V、同TDP−2、同TDP−6、同TDP−8、同TDP−10(日光ケミカルズ株式会社)、フォスファノール RB−410、同BH−650、同ED−200、同ML−220、同ML−240、同RS−410、同RS−610、同RS−710、同RL−210、同RL−310、同RD−720N(東邦化学株式会社)、プライサーフA212C、同A215C、同A208F、同A208N、同M208F、同A208B、同219B、同DB01、同A210D、(大日工業製薬株式会社)が挙げられる。
一般式(化1)のリン酸誘導体は、長鎖アルキル基の働きにより、固形分酸価が1以上100未満のスチレン−アクリル酸樹脂エマルションと2−メチルペンタン−2,4−ジオールとは相溶性が良いので、混合溶剤に溶解した状態で多糖類の網目構造中に取り込まれ、溶解してより大きく拡がった網目構造となり、筆跡の紙への裏抜けがより発生しにくくなる上、手脂の付着した部分の紙への吸着が更に強力になるので、著しく手脂で汚染された紙に筆記しても線飛び現象がなくなる。一般式(化1)のリン酸誘導体としてフォスファノール RB−410(東邦化学株式会社社、4オキシエチレンオレイルエーテルリン酸)、同RL−310(3オキシエチレンステアリルエーテルリン酸)、同RL−210(2オキシエチレンステアリルエーテルリン酸)、同RD−720N(7オキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム)、NIKKOLDOP−8NV(日光ケミカルズ株式会社社製、8オキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム)が挙げられる。理由は不明であるが、特に4オキシエチレンオレイルエーテルリン酸は乾燥がより速くなり、裏抜けもしにくい。尚、これらリン酸誘導体はナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アミン塩などあらかじめ塩にしたものをインキに用いても、これらリン酸誘導体をインキ配合時に併用することによってインキ中で塩にして用いてもよく、その場合のアルカリの具体的な例としては水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。その使用量は固形分として、リン酸誘導体の使用量は、インキ組成物全量に対し、0.3重量%以上5.0重量%以下が好ましい。0.3重量%未満では十分な効果がない場合があり、5.0重量%を超えて添加してもその効果の向上は見られず添加することの意味がない。
さらに、尿素、エチレン尿素、チオ尿素などの湿潤剤や、ベンゾチアゾリン系、オマジン系などの防腐剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤、顔料を被筆記面に定着させるためにスチレン−アクリル共重合体やそのアルカリ塩、酢酸ビニル系やアクリル系やスチレン−アクリル系の樹脂等のエマルション、水酸化ナトリウムや2,2−アミノメチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等のpH調整剤、シリコーン系エマルション等の消泡剤、アルミナや酸化クロム等の固体潤滑剤、珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、樹脂球などの体質顔料といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
特に、アルミナは、多糖類の網目構造中に取り込まれることで多糖類が拡がった網目構造になり、筆跡の紙への裏抜けがより発生しにくくなるので好ましい。アルミナの平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の場合、アルミナが被筆記物の隙間(例えば紙面繊維間の隙間)に入り込みやすくなり、筆跡の紙への裏抜けを発現しやすくなる。
本発明のボールペン用水性インキ組成物は、温度25℃及び剪断速度0.35sec−1における粘度が50mPa・s以上10000mPa・s以下であり、且つ、ボールペン用水性インキ組成物の温度25℃及び剪断速度35sec−1における粘度が50mPa・s以上1000mPa・s以下であることが好ましい。ボールペン用水性インキ組成物が上述の範囲の粘度を有する場合、ボールペン用水性インキ組成物を被筆記物に付着させて、ジオールが被筆記物に浸透し、アクリル系樹脂の粒状物が被筆記物に固定化されたときに、カーボンブラック又は有機顔料が被筆記物の表面に残りやすい。このため、インキの筆跡の紙への裏抜けをより効果的に抑制することができる。
本発明のインキ組成物を製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、高剪断力を有するヘンシェルミキサー、プロペラ撹拌機、ホモジナイザー、ターボミキサー、高圧ホモジナイザー等の撹拌機に水や溶剤と多糖類を入れ撹拌分散した後、ヘンシェルミキサー、プロペラ撹拌機、ホモジナイザー、ターボミキサー、高圧ホモジナイザー、ボールミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散した着色剤やその他残りの成分を入れ、さらに混合撹拌することにより容易に得られる。
また、これらの調製工程において、発生した分散熱をそのまま利用して撹拌したり、熱をかけたり、冷却して撹拌することができる。脱泡機による泡の除去やろ過機による粗大物のろ過等を必要に応じて行っても良い。更に、多糖類の分散性を十分にするためにインキ調整後にエージング工程を行っても良い。これらの種々の混合工程、分散工程、ろ過工程、加熱工程又は冷却工程は、それぞれ単独で行ってもよく、あるいは、2種以上の工程を並行して行ってもよい。
また、インキ収容管内にインキの後方移動や漏れを抑制するインキ逆流防止体を使うことができる。
インキ逆流防止体を液状の組成物で構成する場合は、不揮発性液体難揮発性液体からなる。具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらの不揮発性液体難揮発性液体は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。
前記不揮発性液体および/または難揮発性液体は、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。そのうち、脂肪酸金属石鹸、脂肪酸デキストリン、アマイド変性ポリエチレンワックスがゲルの耐溶剤性に優れるため好適に用いられる。その他、アルコール系溶剤やグリコール系溶剤、界面活性剤、樹脂、金属酸化物等の微粒子を添加してインキ逆流防止組成物に必要な機能(ゲル化、着色防止、逆流防止)を向上させることもできる。また、インキ逆流防止組成物の中に更に逆流防止体であるフロートを入れて耐衝撃性を向上させても良い。
以下、添付図面を参照して本発明のボールペン用水性インキ組成物を使用するボールペンの幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、一実施形態に係る筆記具を示す縦断面図である。図2は、図1に示す筆記具のリフィル部分を示す縦断面図である。
図2に示すように、筆記具100は、筆記部としてのボールペンチップ1と、ボールペンチップ1(筆記部)に供給されるインキ7が貯留されるインキ収容部としてのインキ収容管6と、を備える。
図1及び図2に示された例示的な実施形態では、筆記具100は、リフィル20と、外装体30と、を備えている。
図1に示す実施形態では、外装体300は、軸筒18からなり軸筒18は前軸19と後軸20が螺着によって着脱自在に固定されている。後軸20の後部には頭冠21が、後軸20の内孔に挿入されつつ凹凸螺合によって装着・固定され、後軸20の後端より外露した部分は後軸20の外側面に取り付けられたクリップ25の基部表面を覆うように配置されている。また、頭冠21は筒形状をなしており、その内部に形成された溝がデビットカム機構のカム溝となって、内装する回転子23の摺動位置を規制し、ノック22の押し込み操作によって回転子23が回転するに伴いこれに連接されているボールペンリフィル200の前後動位置を規定する。
前記軸筒18内には、ボールペンリフィル200が前後移動可能に配置されている。そのボールペンリフィル200の前方には、コイルスプリングなどからなる弾発部材24が配置されており、ボールペンリフィル200を後方に向けて付勢している。ボールペンリフィル200の後端部は前記回転子23の先端部に当接している。つまり、前記ノック22の押圧操作によってボールペンリフィル200が軸筒18の先端開口部から出没する出没式筆記具となっている。
図2に示すように、リフィル20は、筆記部材であるボール2及びボール2を回転自在に抱持するボールホルダ3を有するボールペンチップ1と、貫通孔4が形成されたチップホルダ5を介してボールペンチップ1に接続されるインキ収容管6とを有している。ボールホルダ3は、ボール2を、貫通内孔として形成されたインキ通孔の先端開口部より一部突出した状態で抱持する。
また、インキ収容管6内にはインキ7が収容されており、インキ組成物7の後端界面に接して、インキ7と相溶しないインキ逆流防止体8が配置されている。なお、リフィル20のインキ収容管6の後端にインキ組成物7の洩れ出しを防止する尾栓等を配置して、外装体30を使用しないボールペン体とすることもできる。
図3は、一実施形態に係るボールペンリフィル20のボールペンチップ1の構成を示す図であり、図2のI部拡大縦断面図である。なお、コイルスプリング9は省略して記載している。
図3に示す実施形態では、ボールホルダ3は、金属製の円柱材にドリル等によりインキ通路として貫通孔を形成しており、この貫通孔は、ボールが突出する先端側よりボールハウス部11、中孔12、後孔13を有している。ボールハウス部11と後孔13との間には、内方突出部14が形成されている。ボールハウス部11の先端開口部15は、かしめ加工にて縮径化されており、この縮径化された先端開口部15と、内方突出部14にてボール2の前後左右方向へ移動し得る範囲を規定している。そして、内方突出部14が複数本、環状に等間隔に配置されることによって、隣り合った内方突出部の間が、放射状溝16となっており、後孔13から中孔12を通じてインキ組成物7をボールハウス部11内に供給するインキ組成物の通路となっている。この放射状溝16は、ボールハウス部11、中孔12、後孔13を加工した後に切削により形成する。本例においては、放射状溝16は、内方突出部14を軸線方向に貫通し、後孔13まで連通することで、ボールハウス部11へのインキ7の供給を確保しているものであるが、内方突出部14を軸線方向に貫通させない状態で中孔12に通じるものとしても良い。
ボール2の後方にコイルスプリング9を配置して、ボール2をボールホルダ3の先端開口部の内縁に押し当てることで、非使用時においてインキ組成物の通孔を密閉し、ボールペンチップ先端からのインキのにじみ出しを防止したり、落下による衝撃やペン先を上向きに放置した時のインキの移動を防止することができる。コイルスプリング9がボール2を押圧する荷重は0.01N以上1.50N以下が望ましい。
以上においては、ボールペンの一例として出没式のボールペンで説明したが、キャップ式のボールペンであっても良い。あるいは、幾つかの実施形態に係るボールペンは、圧縮気体等の圧力によって、筆記する際のインキ組成物の吐出を支援するように構成されたボールペンであってもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
(インキ組成物の作製)
下記表1〜7に示す組成を有する実施例1〜35及び比較例1〜15のインキ組成物を作製した。
表1〜7に示す各組成物の材料としては、具体的には下記のものを使用した。
<カーボンブラック>
CB−1:FUJI SP BLACK 8041(黒色顔料分散体、カーボンブラック、冨士色素株式会社製)
CB−2:FUJI SP BLACK 8031(黒色顔料分散体、カーボンブラック、冨士色素株式会社製)
<有機顔料>
OP−1:FUJI SP RED 5657(赤色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−2:FUJI SP RED 5653(赤色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−3:FUJI SP BLUE 6474(青色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−4:FUJI SP BLUE 6062(青色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−5:FUJI SP VIOLET 9011(紫色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−6:FUJI SP RED 5543(赤色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−7:FUJI SP VIOLET 9602(紫色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
OP−8:FUJI SP VIOLET 6401(青色顔料分散体、有機顔料、冨士色素株式会社製)
<主溶剤>
主溶剤:イオン交換水
<有機溶剤>
SOL−1:2−メチルペンタン−2,4−ジオール
SOL−2:エチレングリコール
SOL−3:3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール
SOL−4:2−エチルペンタン−2,4−ジオール
SOL−5:グリセリン
SOL−6:1,2−ペンタンジオール
SOL−7:1,2−ヘキサンジオール
SOL−8:1,2−オクタンジオール
SOL−9:ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル
SOL−10:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
<潤滑剤>
LU−1:フォスファノール RB−410(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(アルキル基C18、酸化エチレン付加モル数4)、東邦化学工業製株式会社製)の20重量%水溶液。
LU−2:フォスファノール RS−710(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(アルキル基C13、酸化エチレン付加モル数10)、東邦化学工業製株式会社製)の20重量%水溶液。
LU−3:フォスファノール RL−310(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(アルキル基C18、酸化エチレン付加モル数3)、東邦化学工業製株式会社製)の20重量%水溶液。
LU−4:フォスファノール ML−240(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(アルキル基C12、酸化エチレン付加モル数4)、東邦化学工業製株式会社製)の20重量%水溶液。
LU−5:フォスファノール LB−400(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸(アルキル基C18、酸化エチレン付加モル数4)、東邦化学工業製株式会社製)の20重量%水溶液。
<活性剤>
ACT−1:ネオペレックスNo.25(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、花王株式会社製)
ACT−2:キシメニン酸(不飽和度4で三重結合を持つ不飽和脂肪酸)
ACT−3:クレペニン酸(不飽和度4で三重結合を持つ不飽和脂肪酸)
<防錆剤>
ベンゾトリアゾールの20重量%エチレングリコール溶液
<アルミナ>
AO−1:AKP20(アルミナ、住友化学工業株式会社製)の0.67重量%グリセリン分散液
AO−2:アルミナ#8000(アルミナ、フジミインコーポレーテッド株式会社製)
<防黴剤>
プロクセルGXL(防黴剤、アビシア株式会社製)
<スチレン−アクリル酸樹脂エマルション>
AC−1:ジョンクリル 734(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.08μm、酸価87、BASFジャパン株式会社製)
AC−2:ジョンクリル PDX7323(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.08μm、酸価87、BASFジャパン株式会社製)
AC−3:ジョンクリル 780(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.10μm、酸価46、BASFジャパン株式会社製)
AC−4:ジョンクリル PDX7362(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.25μm、酸価38、BASFジャパン株式会社製)
AC−5:ジョンクリル PDX7145(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.16μm、酸価56、BASFジャパン株式会社製)
AC−6:ジョンクリル 711(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.09μm、酸価100、BASFジャパン株式会社製)
AC−7:ジョンクリル PDX7440(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.25μm、酸価1、BASFジャパン株式会社製)
AC−8:ジョンクリル 74J(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.08μm、酸価51、BASFジャパン株式会社製)
AC−9:ジョンクリル 450(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.16μm、酸価100、BASFジャパン株式会社製)
AC−10:ジョンクリル PDX7630A(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.16μm、酸価200、BASFジャパン株式会社製)
AC−11:ジョンクリル 537J(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.07μm、酸価40、BASFジャパン株式会社製)
AC−12:ジョンクリル 390(スチレン−アクリル酸樹脂エマルション、平均粒子径0.09μm、酸価54、BASFジャパン株式会社製)
<アクリル樹脂>ジョンクリル JDX6500(スチレン−アクリル酸樹脂アンモニウム塩、水溶性、酸価85、BASFジャパン株式会社製)
<樹脂>
樹脂−1:GX−205(架橋型ポリN−ビニルアセトアミド、昭和電工株式会社製)
樹脂−2:PVA224E(ポリビニルアルコール、株式会社クラレ製)
<多糖類>
多糖類−1:ケルザンAR(多糖類、キサンタンガム分散液、三晶株式会社製)の6重量%水溶液
多糖類−2:アルカシーラン(多糖類、伯東株式会社製)の0.4重量%水分散液
<pH調整剤>
pH調整剤−1:NaOH
pH調整剤−2:トリエタノールアミン
pH調整剤−3:ジエタノールアミン
ただし、pH調整剤は、インキ組成物のpHが8.0以上8.6以下になるように添加した。
各実施例及び比較例のインキ組成物は、以下のようにして作成した。
<実施例1〜9、13〜35及び比較例1〜3、7〜13、15>
多糖類としてのケルザンARの6重量%水溶液の全量と、主溶剤としてのイオン交換水の全量と、2−メチルペンタン−2,4−ジオールを除く有機溶剤の全量とを、ホモミキサーで1時間攪拌してキサンタンガム水溶液を作製し、次いで2−メチルペンタン−2,4−ジオールの全量を添加し、その後、カーボンブラック又は有機顔料を添加し、最後に、残りの配合物の全量を加え、ホモミキサーにて1時間攪拌してインキ組成物を得た。
<実施例10〜12及び比較例5〜6>
多糖類としてのアルカシーランの0.4重量%水分散液の全量と、主溶剤としてのイオン交換水の全量と、2−メチルペンタン−2,4−ジオールを除く有機溶剤の全量とを、ホモミキサーで1時間攪拌してアルカシーラン分散液を作製し、次いで2−メチルペンタン−2,4−ジオールを添加し、その後、カーボンブラック又は有機顔料を添加し、最後に、残りの配合物の全量を加え、ホモミキサーにて1時間攪拌してインキ組成物を得た。
<比較例4、14>
樹脂全量と、主溶剤としてのイオン交換水の全量と、2−メチルペンタン−2,4−ジオールを除く有機溶剤の全量とを、ホモミキサーで1時間攪拌して樹脂分散液を作製し、次いで2−メチルペンタン−2,4−ジオールを添加し、その後、カーボンブラック又は有機顔料を添加し、最後に、残りの配合物の全量を加え、ホモミキサーにて1時間攪拌してインキ組成物を得た。
(物性値の計測)
以上のようにして得られた実施例1〜35及び比較例1〜15について、以下の物性値を測定した。測定した物性値及び測定方法は下記のとおりである。また、各物性値の測定結果を下記表1〜7に示す。
<pH>
各実施例及び比較例のインキ組成物のpH(表においてpHと表記)を計測した。上記pH測定は、HORIBA製「LAQUA twin」Model:AS 712を用い、温度25℃で測定した。
<粘度>
各実施例及び比較例の温度25℃、剪断速度0.35sec−1における粘度(表において粘度@0.35と表記)、及び、温度25℃、剪断速度35sec−1における粘度(表において粘度@35と表記)を計測した。表に示す測定結果の単位は[mPa・s]である。上記粘度測定は、REOLOGICA Instruments社製「VAR−100」を用い、測定条件は、温度25℃、40mmコーンプレート(1°)にて剪断速度と粘度を測定した。
Figure 2017106004
Figure 2017106004
Figure 2017106004
Figure 2017106004
Figure 2017106004
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(試験用ボールペンチップ)
実施例及び比較例に係るインキ組成物を評価するため、試験用のボールペンチップを3種類作製した。それぞれの試験用ボールペンチップにおける寸法の実測値を表8に示すとともに、各寸法の測定該当位置を図4、図4のII−II’線断面矢視図である図5に示す。
試験用ボールペンチップは、内方突出部14(図3参照)の表面を平滑にしてボールの回転を良好にする目的で内方突出部14にテーパー状のピン(図示せず)(第1、第2のボールペンチップ)を打ち込むか、内方突出部14にボール2を押圧してボール2とほぼ同じ曲率を有したボール受座17を形成している。
図4にはボール2を先端開口部15に当接させた状態のボール2を点線にて示しており、実線と点線のずれの差はボール2の前後方向の移動量Eを示している。なお、ボール2及びコイルスプリング9は省略して記載している。
図5はボール2がボール受座17に着座した際のボールペンチップからインキが吐出する先端開口部15の大きさを示している。クリーナー径G及び放射状溝径Nは、各々の矢印部の曲率の半径(各々の矢印部の仮想内接円の半径)を意味する。
試験用第1〜第3のボールペンチップの各部の寸法値を表8に示す。
Figure 2017106004
各試験用ボールペンチップにて使用しているボール2の材質としてはいずれも、WCを主成分とした超硬合金PB11株式会社ツバキナカシマ製)で、ボール2の算術平均高さRa(JIS B 0601)は3.0nmのものを使用した。また、ボールホルダ3
の材質はステンレス(商品名:SF20T、ビッカース硬度(HV)は240、下村特殊精工株式会社製)を使用した。
また、ボール2の後方にコイルスプリングを配置して、ボール2をボールホルダ3の先端開口部の内縁に押し当てることで、非使用時のインキ通孔を密閉し、ボールペンチップ先端からのインキのにじみ出しを防止したり、落下による衝撃やペン先を上向きに放置した時のインキの移動を防止している。スプリング材質はSUS304ステンレス線とし、ボール2を押圧する荷重は0.3Nとしている。
チップホルダ5はポリブチレンテレフタレート樹脂で成形されており、ボールペンチップ1の後方からインキ収容管6に至る貫通穴4の最小内径は0.75mmとした。
インキ収容管6はポリプロピレン樹脂の押し出し成型にて成形したパイプを使用しておりその内径は直径4.65mm、厚さ0.75mmのパイプとした。そして、インキ量を1.0g、インキ逆流防止組成物を0.1g充填したものとした。
インキ逆流防止組成物は、以下のように調製した。
50.0重量%のモービルSHF1003(α−オレフィンオリゴマー、基材、モービル石油株式会社製)と、45.3重量%のルーカントHC−100(エチレン−α−オレフィンオリゴマー、基材、三井石油化学株式会社製)と、3.5重量%のアエロジルR972(微粒子シリカ、ゲル化剤、日本アエロジル株式会社製)と、1.2重量%のレオパールKL(デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉株式会社製)とを、混合し、ホットスターラーで150℃にて2時間攪拌して逆流防止体組成物を得た。この逆流防止体の25℃における粘度は30000mPa・sであった。
実施例1〜6及び19〜21には第1のボールペンチップ、実施例7〜12及び22〜26には第2のボールペンチップ、実施例13〜18及び27〜35には第3のボールペンチップをそれぞれ組合せ、評価用の試験サンプルボールペンを得た。
比較例1、2及び13〜15には第1のボールペンチップ、比較例3〜7には第2のボールペンチップ、比較例8〜12には第3のボールペンチップをそれぞれ組合せ比較用の試験サンプルボールペンを得た。
以上説明した実施例1〜35及び比較例1〜15のインキ組成物、及び、第1〜第3のボールペンチップを用いて、以下に説明する手脂筆記性試験、筆跡の紙への裏抜け試験、及び、筆跡乾燥性試験を行った。
(手脂用紙の作成)
以下の配合で作製した人工手脂配合1で調製した手脂を、アセトンで30重量%に希釈した溶液(以下、30重量%手脂希釈溶液という)を作成する。
この30重量%手脂希釈溶液を、JIS S 6061の7.3に示される試験用紙に、スプレーにて均一に噴霧した後、室温にて2時間乾燥させアセトンを除去し、手脂で汚染された手脂用紙を作成した。また、同様にアセトンで60パーセントに希釈した60重量%手脂希釈溶液を作成し、手脂で著しく汚染された手脂用紙2を作成した。
(人工手脂配合)
スクワラン 10重量%
イソプロピルミリステート 20重量%
オリーブ油 40重量%
コレステロール 2重量%
パルミチン酸 2重量%
オレイン酸 13重量%
イソステアリン酸 13重量%
上記成分を攪拌混合して手脂を得た。
(手脂用紙1による手脂筆記性試験1)
試験サンプルボールペンを用いて、手脂用紙1に株式会社トリニティーラボ製のTribo−master(Type:TL201Sa)にて、筆記速度7cm/sec、筆記角度70°、筆記荷重100gfの筆記条件で、15cmの直線を筆記した。筆記終了後、直線中の線飛びした距離を測定し、15cmの直線中の線飛びした距離の合計を筆跡の線飛び長(表において手脂1と表記)さとした。
(手脂用紙2による手脂筆記性試験2)
試験サンプルボールペンを用いて、手脂用紙2に株式会社トリニティーラボ製のTribo−master(Type:TL201Sa)にて、筆記速度7cm/sec、筆記角度70°、筆記荷重100gfの筆記条件で、15cmの直線を筆記した。筆記終了後、直線中の線飛びした距離を測定し、15cmの直線中の線飛びした距離の合計を筆跡の線飛び長さ(表において手脂と表記)とした。
(手脂用紙1による経時後手脂筆記性試験3)
経時後手脂試験用ボールペンを用いて、手脂用紙1に株式会社トリニティーラボ製のTribo−master(Type:TL201Sa)にて、筆記速度7cm/sec、筆記角度70°、筆記荷重100gfの筆記条件で、15cmの直線を筆記した。筆記終了後、直線中の線飛びした距離を測定し、15cmの直線中の線飛びした距離の合計を筆跡の線飛び長さ(表において手脂3と表記)とした。
(手脂用紙2による経時後手脂筆記性試験4)
経時後手脂試験用ボールペンを用いて、手脂用紙2に株式会社トリニティーラボ製のTribo−master(Type:TL201Sa)にて、筆記速度7cm/sec、筆記角度70°、筆記荷重100gfの筆記条件で、15cmの直線を筆記した。筆記終了後、直線中の線飛びした距離を測定し、15cmの直線中の線飛びした距離の合計を筆跡の線飛び長さ(表において手脂4と表記)とした。
(筆跡乾燥性試験)
室温25℃、湿度65%の環境下で、JIS S 6061の7.3に示される試験用紙に、2cm×2cmの大きさの枡中に「永」の文字を筆記し、消しゴム(ハイポリマー、ぺんてる株式会社製)を荷重500gfで1回擦った時に、紙面が汚れなくなるまでの時間(表において乾燥性と表記)を求めた。
(筆跡の紙への裏抜け試験)
室温25℃、湿度65%の環境下で、JIS S 6061の7.3に示される試験用紙に、2cm×2cmの大きさの枡中に「永」の文字を筆記し、カッターで筆跡部分の断面を作成し、デジタル顕微鏡(株式会社KEYENCE社製、VHX−1000、倍率200倍)を用いて、インキ浸透深さ(表において裏抜けと表記)を測定した。インキ組成物における裏抜け抑制効果は、インキ浸透深さが12μm以下の場合に特に良好であり、12μmより大きく20μm以下の場合に良好であり、20μを超える場合に良好でないと評価した。
また、各インキ組成物の乾燥性を、計測した上述の時間で評価した。インキ組成物の乾燥性は、上述の時間が4秒以下の場合に良好であり、4秒より長く16秒以下の場合に良好であり、16秒を超える場合に良好でないと評価した。
実施例1〜35のボールペン用水性インキ組成物は、比較例1〜15に比べ、手脂が塗布された紙に対して、線飛びすることなく良好な筆跡が得られ、また長期経時後も安定して初期と同様の耐手脂性をもつものであり、また、筆跡の紙への裏抜けすることなく筆跡乾燥性が良好だった。
特に、実施例1〜6、13〜18、27〜29、33〜35は、一般式(化1)のリン酸誘導体を含有することにより、紙への浸透深さが更に少なく筆跡乾燥性が良好だった。実施例13〜18、33〜35は、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールを含有することにより、著しく手脂が塗布された紙に対して、長期経時後も、線飛びすることなく良好な筆跡が得られた。
これに対し、比較例1、4、6、12、13は固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションが配合されていないので、筆跡が線飛びし、初期に線飛びを抑制できても長期間その品質を保持することができず、筆跡乾燥性も悪く、筆跡の裏抜けも起こりやすい。また、比較例4、14は、2−メチルペンタン−2,4−ジオールや固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションを適切に含んでいるにもかかわらず、筆跡乾性試験の結果が良好でないのは、添加している樹脂が多糖類ではないので、筆跡が均一でなく、インキが玉になって紙面に塗布される、所謂インキボテがあるためである。また、使用している樹脂が多糖類ではないため、樹脂中にカーボンブラック又は有機顔料が入り込む複合状態を形成できないので、顔料が紙面に残りにくく、滲み性確認試験及び筆跡の紙への裏抜け試験の結果が悪化する。比較例2〜11、15は2−メチルペンタン−2,4−ジオールが配合されていないため手脂により筆跡が線飛びし、溶剤の疎水性によって顔料が凝集気味で書き味が劣り、経時的な手脂筆記性を維持できなく、筆跡乾燥性も悪い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 ボールペンチップ
2 ボール
3 ボールホルダ
4 貫通孔
5 チップホルダ
6 インキ収容管
7 インキ
8 インキ逆流防止体
9 コイルスプリング
10 フロート
11 ボールハウス部
12 中孔
13 後孔
14 内方突出部
15 先端開口部
16 放射状溝
17 ボール受座
18 軸筒
19 前軸
20 後軸
21 頭冠
22 ノック
23 回転子
24 弾発部材
25 クリップ
200 リフィル
300 外挿体
100 筆記具
A ボール径
B 先端開口部径
C 先端開口部隙間幅
D ボール突出長さ
E ボール前後方向移動量
F ボールハウス部径
G クリーナー径
H 中孔径
I 中孔部長さ
J 後孔径
K 放射状溝幅
L 先端部外径
M 球面受け座外径
N 放射状溝径
O 放射状溝深
α カシメ角度
β ボール受け座開き角度

Claims (6)

  1. 少なくともカーボンブラック及び/または有機顔料と、水と、多糖類と、2−メチルペンタン−2,4−ジオールと、固形分酸価が1以上100未満であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルションを含有するボールペン用水性インキ組成物。
  2. 前記スチレン−アクリル酸樹脂エマルションの固形分酸価が50以上100未満である請求項1に記載のボールペン用水性インキ組成物。
  3. 前記2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対する前記スチレン−アクリル酸樹脂エマルションのインキ中の重量比率であるスチレン−アクリル酸樹脂エマルション固形分/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.02以上0.08以下である請求項1または2に記載の水ボールペン用水性インキ組成物。
  4. 下記一般式(化1)にて示されるリン酸誘導体を含有する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のボールペン用水性インキ組成物。
    Figure 2017106004
  5. 3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールを含有する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のボールペン用水性インキ組成物。
  6. 前記2−メチルペンタン−2,4−ジオールに対する前記3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールのインキ中の重量比率である3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール/2−メチルペンタン−2,4−ジオールの値が0.05以上0.2以下である請求項5に記載のボールペン用水性インキ組成物。
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