JP2018161843A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷動作とトリミング動作とを連携させることができ、迅速かつ連続的に隅の角部をトリミングした剥がれにくい印刷物を形成することを可能とするとの利点を有する。【解決手段】被印刷媒体Mに印刷を行うサーマルヘッド11と、サーマルヘッド11により印刷が行われた被印刷媒体Mを、該被印刷媒体Mの幅方向の全体に亘って切断するトリムカッター機構75と、制御装置10と、を備え、トリムカッター機構75は被印刷媒体Mの幅方向の端の隅をトリミングし、制御装置10は、第1の切断装置によりトリミングが行われる領域に関する切断情報に基づいて、サーマルヘッド11により被印刷媒体Mに印刷が行われた印刷領域がトリムカッター機構75によるトリミングにより切断されないように制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置及び印刷方法に関するものである。
従来、長尺な帯状の被印刷媒体に対し、任意の文字、図形、絵等の印刷を行ってから印刷部分を被印刷媒体から切り離すことで、印刷物としてのラベルを作成する印刷装置(ラベルプリンタ)が知られている。
ラベルプリンタにおいて、粘着面を有する基材と粘着面を覆う剥離可能な剥離紙とを有する被印刷媒体のうち基材のみを切断するハーフカットを行うハーフカット機構と、基材及び剥離紙の両方を切断(フルカット)することで被印刷媒体からの切り離しを行うフルカット機構とを備えるものも知られており、このようなラベルプリンタで作成されるラベルは剥離紙を剥がして貼着対象物に貼りつけて利用することが想定される。
しかし、こうしたラベルは、単に帯状の被印刷媒体を切断したのみの状態では切断された被印刷媒体の幅方向の端の角部がほぼ直角の矩形状となっており、ラベルの角を起点として貼着対象物から剥がれることがある。
貼着対象物からラベルを剥がれにくくする方法の1つとして、矩形状に形成されるラベルの幅方向の端の直角な角部を、貼着対象物に貼る前に切り落としてトリミングすることが考えられる。
しかし、ラベルの幅方向の端の角部を切り落とす作業をラベルの作成後にユーザがハサミ等を使用して行うことは非常に手間がかかる。
そこで、ラベルの幅方向の端の角部を切り落とすトリミング装置をラベルプリンタに着脱自在に装着可能とし、ラベルプリンタにおいて印刷を行った後に印刷物をトリミング装置にセットすることで、ユーザの手を煩わせずにラベルの幅方向の端の角部を切り落とす作業を行う装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−194574号公報
しかしながら、印刷後のラベルをユーザがトリミング装置にセットするのは手間がかかり、また、印刷からトリミングまでを一連の動作として行うことができないために、迅速かつ連続的に隅の角部をトリミングした剥がれにくいラベルを形成することができない。
さらに、印刷動作とトリミング動作とが一連の動作として連携していないため、印刷範囲とトリミング位置とがずれてしまう等、きれいな仕上がりとならないおそれもある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、印刷動作とトリミング動作とを連携させることができ、迅速かつ連続的に隅の角部をトリミングした剥がれにくい印刷物を形成することを可能とするとの利点を有するものである。
前記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、
被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断する第1の切断装置と、
制御装置と、
を備え、
前記第1の切断装置は前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングし、
前記制御装置は、
前記第1の切断装置により前記トリミングが行われる領域に関する切断情報に基づいて、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように制御することを特徴とする。
本発明によれば、印刷動作とトリミング動作とを連携させることができ、迅速かつ連続的に被印刷媒体の端の隅をトリミングした剥がれにくい印刷物を形成することを可能とする。
本実施形態に係る印刷装置を示す模式図である。 本実施形態に係る印刷装置の装置本体を示す斜視図である。 本実施形態における装置本体の開閉蓋を開放した状態を示す斜視図である。 本実施形態における装置本体に収納されるテープカセットの外観を示す斜視図である。 本実施形態におけるテープカセットの内部構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る印刷装置の切断ユニットを示す模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係るトリムカッター機構を示す斜視図である。 トリムカッター機構により被印刷媒体を切断する様子を示す平面図である。 (a)から(c)は、テープ幅の異なる被印刷媒体に対応したトリムカッター機構の例を示す平面図である。 本実施形態に係る印刷装置の装置本体の制御構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る印刷装置の切断ユニットの制御構成を示すブロック図である。 (a)は、4つの角部が直角であるラベルの一例を示す図であり、(b)は、4つの角部をトリミングして曲線形状としたラベルの一例を示す図であり、(c)は、4つの角部が直角であるラベルの一例を示す図であり、(d)は、4つの角部をトリミングして曲線形状としたラベルの一例を示す図である。 本実施形態における印刷方法の一例を示すフローチャートである。 本実施形態におけるトリムカッター機構を示す平面図である。 外部コンピュータの表示装置に表示される表示画面例を示す図である。 本体制御装置による印刷位置の再設定を説明する説明図である。 外部コンピュータの表示装置に表示される表示画面例を示す図である。 本実施形態における印刷方法の一例を示すフローチャートである。 外部コンピュータの表示装置に表示される表示画面例を示す図である。 外部コンピュータの表示装置に表示される表示画面例を示す図である。 本実施形態に係る印刷装置の一変形例を示す模式図である。
図1から図20を参照しつつ、本発明に係る印刷装置及び印刷方法の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本実施形態の印刷装置の概略構成を示した模式図である。
図1に示すように、本実施形態の印刷装置100は、装置本体1と、後述する第1の切断装置であるトリムカッター機構75を備える切断ユニット7と、を備えて構成されている。
図1に示す装置本体1は、長尺な帯状の被印刷媒体Mに印刷を行う印刷部の一例であるサーマルヘッド11を備え、例えばシングルパス方式で印刷を行うラベルプリンタである。被印刷媒体Mは、例えば、粘着面を有する基材Maと、粘着面を覆う剥離可能な剥離紙Mbと、を有するテープ部材である。
本実施形態では、後述するように、基材Maの粘着面とは反対側の面(これを基材Maの表面又は印刷面とする。)に印刷部であるサーマルヘッド11により印刷が行われる。なお、以降では、インクリボンを使用する熱転写方式のラベルプリンタを例にして説明するが、印刷方式は特に限定されず、例えば、感熱紙を使用する感熱方式であってもよい。
また、本実施形態では、後述するように、印刷部(本実施形態ではサーマルヘッド11)による印刷後、基材Maの表面(印刷面)にラミネートフィルムFを貼着するようになっている。
以下においては、印刷前の被印刷媒体Mを被印刷媒体M1とし、印刷後ラミネートフィルムFが貼着された状態の被印刷媒体Mを被印刷媒体M2(印刷物)とする。なお、印刷やラミネートフィルムFの貼着等の加工の前後を特に問わないときは単に被印刷媒体M(印刷テープ)ともいう。
なお、本実施形態では、被印刷媒体M2(印刷物)の一例として文字列等が印刷されたラベル(なお、長尺な被印刷媒体Mが切断されて単位印刷物となったものをラベルL(図8等参照)とする。)を示して説明する。
《装置本体の構成》
図2は、本実施形態に係る印刷装置の装置本体の外観を示す斜視図であり、図3は、装置本体の開閉蓋を開放した状態を示す斜視図である。
なお、本実施形態において、被印刷媒体M(印刷テープ)の搬送される方向を「搬送方向X」とし、この搬送方向Xに直交する被印刷媒体M(印刷テープ)の幅方向を「媒体幅方向Y」とし、被印刷媒体M(印刷テープ)の厚み方向を「厚み方向Z」とする。これらX方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。
図2に示すように、装置本体1は、筐体2と、この筐体2に開閉自在に取り付けられた開閉蓋3とを備えている。図3に示すように、筐体2は、内部に後述するテープカセット5を収容するカセット収容部24を備えている。
筐体2の上面には、電源ボタン21の他、各種操作を行う操作ボタン22、開閉蓋3を開放させる蓋動作ボタン23等が配置されている。
外部電源D(図10参照)が接続されている状態(すなわちACアダプタ接続状態)で電源ボタン21が押下されると、電源回路107(図10参照)に信号が送られて印刷装置100(すなわち装置本体1及びこれと電気的に接続される切断ユニット7)の電源がONとなる。
また、操作ボタン22や蓋動作ボタン23が押下されると、操作入力制御回路106(図10参照)に信号が送られて各ボタン操作に応じた処理が行われる。
なお、本実施形態の蓋動作ボタン23は、開閉蓋3を開放させるだけのものであり、開閉蓋3を閉じる際にはユーザが手動にて開閉蓋3を閉じる。
また、図示はしないが、筐体2には、電源コード接続端子、外部機器接続端子、記憶媒体挿入口等が設けられている。なお、装置本体1が電池等の内部電源で動作するものである場合には、電源コード接続端子はなくてもよい。また、パーソナルコンピュータや各種の端末装置等、後述する外部コンピュータ200(図10参照)と無線で接続可能に構成されている場合には、外部機器接続端子を備えていなくてもよい。
開閉蓋3は、カセット収納部24の上部を覆うように開閉可能に配置されている。開閉蓋3は、蓋動作ボタン23が押下されることにより開放される。
本実施形態において、開閉蓋3の内側面(すなわち、カセット収納部24側の面)には、筐体2内部に突出する突起部31が設けられており、開閉蓋3が閉じられた際にこの突起部31に対応する部分には、突起部31を検知する蓋開閉センサ25が設けられている。蓋開閉センサ25により開閉蓋3が閉じられたことが検出されると、検出結果が後述する本体制御装置10のセンサ入力回路113(図10参照)に出力される。
また、開閉蓋3の内側面(すなわち、カセット収納部24側の面)には、筐体2内部に突出する係止爪32が設けられており、開閉蓋3が閉じられた際にこの係止爪32に対応する部分には、係止爪32を係止させる係止凹部26が設けられている。開閉蓋3が閉じられると、係止爪32が係止凹部26に係止され、誤って開閉蓋3が開放されない状態となる。開閉蓋3が閉じられているときに蓋動作ボタン23が押下されると、操作入力制御回路106(図10参照)にこれに応じた信号が出力されて、図示しない動作機構により係止爪32の係止状態が解除されて、開閉蓋3が開放される。
また、開閉蓋3には、この開閉蓋3が閉じた状態でもカセット収納部24にテープカセット5(図3から図5参照)が収納されているか否かを目視で確認可能とするために、窓部33が形成されている。
さらに、開閉蓋3の内側面(すなわち、カセット収納部24側の面)には、カセット収納部24にテープカセット5が収容された際にこれを押えるカセット押え34が設けられている。カセット押え34は、開閉蓋3が閉められた状態においてテープカセット5を上方から押えてテープカセット5の位置ずれや浮き上がり等を防ぐようになっている。なお、テープカセット5は、その内部に装着されている被印刷媒体M1(印刷テープ)の幅によって厚みが異なり、カセット収納部24に収容された際の上面の高さが異なる。このため、各種の高さに対応可能であるように、カセット押え34は多少のバネ性を有する構成となっていることが好ましい。
カセット収納部24内には、内部に収容されたテープカセット5の種類(テープカセット5の内部に収められている被印刷媒体M(印刷テープ)の種類)を検出するためのテープ種類検出センサ18が配置されている。
テープ種類検出センサ18は、例えば、テープカセット5のカセットケース51(図4及び図5参照)に付された識別マーク等を読み取ることで、当該テープカセット5の内部に収められている被印刷媒体M(印刷テープ)の幅等のテープ種類を検出するようになっている。
テープ種類検出センサ18によって検出された検出結果は、センサ入力回路113に出力され、これにより装置本体2の本体制御装置10は装置本体2内に収納されているテープカセット5の種類を自動的に取得することができる。なお、テープ種類検出センサ18はテープカセット5の種類を識別できるものであればよく、具体的な配置、構成等は特に限定されない。
また、カセット収納部24内であって後述するテープカセット5の印刷テープローラ52、インクリボン巻取りローラ54、ラミネートフィルムローラ55の軸中心に対応する位置に、それぞれ駆動軸241,242,243が設けられている。
すなわち、カセット収納部24内にテープカセット5を収納した状態において、駆動軸241には印刷テープローラ52が係合し、駆動軸242にはインクリボン巻取りローラ54が係合し、駆動軸243にはラミネートフィルムローラ55が係合する。
これら駆動軸241,242,243には、後述する搬送用モータ制御回路108によって制御されるステッピングモータ118が接続されており、搬送用モータ制御回路108の制御に応じて回転駆動するようになっている。これにより駆動軸241,242,243に係合している印刷テープローラ52、インクリボン巻取りローラ54、ラミネートフィルムローラ55が回転する。
また、カセット収納部24内には、本実施形態における印刷部としてのサーマルヘッド11が配置されている。
サーマルヘッド11は、搬送装置を構成するプラテンローラ122等により搬送される被印刷媒体Mの搬送経路上に配置され、当該被印刷媒体Mに印刷を行う印刷部である。
サーマルヘッド11は、例えば、主走査方向(被印刷媒体M1(印刷テープ)の搬送方向Xに直交する媒体幅方向Y)に配列された複数の発熱素子を有する。サーマルヘッド11は、後述するヘッド駆動回路112(図10参照)の制御により、印刷データに応じて複数の発熱素子が選択的に通電されることで、熱転写により被印刷媒体Mに一ラインずつ印刷を行う。
印刷時に被印刷媒体Mを挟んでこのサーマルヘッド11に対応する位置には、プラテンユニット12が設けられている。プラテンユニット12は、昇降用モータ116(図10参照)によって昇降するプラテンユニット昇降機構125(図10参照)により、サーマルヘッド11に対して接離する方向に昇降するようになっている。
プラテンユニット昇降機構125の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、図1に示すように、プラテンユニット12における被印刷媒体Mの搬送方向Xの上流側に設けられた回動軸13を昇降用モータ116(図10参照)によって動作させることにより、この回動軸121を支点としてプラテンユニット12全体が回動するようになっている。
なお、本実施形態においてプラテンユニット昇降機構125の動作は、開閉蓋3の開閉と同期している。
すなわち、開閉蓋3が閉じられたことを蓋開閉センサ25が検出すると、昇降用モータ116を制御する昇降用モータ制御回路110(図10参照)がプラテンユニット12をサーマルヘッド11側に近づける方向に昇降用モータ116を制御する。また、開閉蓋3が開放されたことを蓋開閉センサ25が検出すると、昇降用モータ制御回路110(図10参照)がプラテンユニット12をサーマルヘッド11から離間する方向に昇降用モータ116を制御する。
本実施形態では、プラテンユニット12内であって、印刷時にサーマルヘッド11と対向する位置には、プラテンローラ122が配置されている。本実施形態のプラテンローラ122は、被印刷媒体Mの媒体幅方向Yに延在してプラテンユニット12内に設けられている回転軸123に軸支されている。回転軸123は後述する搬送用モータ制御回路108(図10参照)により制御されるステッピングモータ118により回転駆動するようになっており、プラテンローラ122は回転軸123が回転することにより図1に示す矢印方向に回転する。
開閉蓋3が閉じてプラテンユニット12がサーマルヘッド11側に近づいた際には、プラテンローラ14が被印刷媒体Mを介してサーマルヘッド11に当接し、サーマルヘッド11が被印刷媒体Mに対してほぼ均一な力で接するように押圧しながら被印刷媒体Mを搬送方向Xに搬送するようになっている。
なお、本実施形態では、後述するように、印刷開始前に被印刷媒体Mを巻き戻すようになっており、この巻き戻し時には、開閉蓋3の開閉に関わりなく、プラテンユニット12をサーマルヘッド11から離間する方向に動作させ、プラテンローラ122が被印刷媒体Mを介してサーマルヘッド11に当接しないように昇降用モータ116を制御する。これにより、被印刷媒体Mの巻き戻し時にプラテンローラ122が抵抗とならず、円滑に巻き戻し動作を行うことができる。
さらに、本実施形態では、プラテンユニット12における被印刷媒体Mの搬送方向Xの下流側であって、後述する仮圧着ローラ56に対応する位置には、仮圧着ローラ56に対して被印刷媒体Mを押圧する突出部124が設けられている。
突起部124の形状等は特に限定されないが、被印刷媒体Mを仮圧着ローラ56に対してできるだけ均一な力で押圧することができるように、被印刷媒体Mの媒体幅方向Yにある程度長く延在する板状の形状であるか、もしくは被印刷媒体Mの媒体幅方向Yに複数配置されたボスであることが好ましい。また、突起部15として複数のボスを設ける場合には、できるだけ押圧力に偏りが生じないように、ほぼ等間隔でボスを配置することが好ましい。
被印刷媒体Mの搬送経路上であって、サーマルヘッド11よりも搬送方向Xの下流側には、印刷後の被印刷媒体Mを切断する切断装置13(本実施形態における第2の切断装置)が設けられている。
切断装置13(第2の切断装置)には、フルカット機構14とハーフカット機構15とが含まれている。
切断装置13(第2の切断装置)において切断される被印刷媒体Mは、表面側に印刷面を有し印刷面とは逆側の面に粘着面を有する基材Maと、基材Maの粘着面側に重畳される剥離紙Mbとを備えている(図6参照)。また、本実施形態では、印刷後に、基材Maの印刷面側にラミネートフィルムFを貼り合わせるようになっており、切断装置13(第2の切断装置)には、ラミネートフィルムF、基材Ma、剥離紙Mbの3層からなる被印刷媒体M2が搬送される。
ここで、フルカット機構14によって行われるフルカットとは、被印刷媒体MのラミネートフィルムF、基材Maを剥離紙Mbとともに媒体幅方向Yに沿って切断する動作のことであり、ハーフカット機構15によって行われるハーフカットとは、被印刷媒体Mのうち剥離紙Mbを残してラミネートフィルムF及び基材Maのみを媒体幅方向Yに沿って切断する動作のことである。
切断装置13(第2の切断装置)におけるフルカット機構14及びハーフカット機構15は、それぞれ被印刷媒体Mの切断位置まで下降するカッター141,151を備えている。すなわち、フルカット機構14のカッター141は、ラミネートフィルムF、基材Ma、剥離紙Mbの3層すべてを切断する厚み方向Zの位置まで下降する。また、ハーフカット機構15のカッター151は、剥離紙Mbを除く、ラミネートフィルムF及び基材Maの2層のみを切断する厚み方向Zの位置まで下降する。
フルカット機構14及びハーフカット機構15のカッター141,151は、後述するカッターモータ制御回路111により動作制御されるカッターモータ117(図10参照)によって、被印刷媒体Mに対して接離する方向に動作するようになっている。
カッター141,151の下降位置はカッターモータ制御回路111によるカッターモータ117の制御によって行われてもよいし、ハーフカット機構15に、ラミネートフィルムF及び基材Maの2層のみを切断する厚み方向Zの位置でカッター151が停止しそれ以上下降しないように、図示しないストッパが設けられていてもよい。
被印刷媒体Mの搬送経路上であって、サーマルヘッド11と切断装置13(第2の切断装置)との間には、被印刷媒体Mにおける搬送方向Xの先端部を検出するテープ先端検出センサ16が設けられている。
テープ先端検出センサ16によって検出された検出結果は、本体制御装置10のセンサ入力回路113に出力される。
また、切断装置13(第2の切断装置)よりも被印刷媒体Mの搬送経路の下流側には、一対の本圧着ローラ17(上側ローラ17a及び下側ローラ17b)が配置されている。
本圧着ローラ17は印刷後の基材Maの表面に保護フィルムとしてのラミネートフィルムFを圧着固定するものである。
本圧着ローラ17は、上側ローラ17a及び下側ローラ17bまたはそのいずれか一方が、排出用モータ制御回路109により制御されるステッピングモータ115と接続されており、ステッピングモータ115により回転駆動する駆動ローラである。
なお、本実施形態では、上側ローラ17aは下側ローラ17bに対して接離する方向に移動可能となっており、印刷開始前に被印刷媒体Mの巻き戻し動作を行う際には、下側ローラ17bから離間する方向に移動する。これにより、被印刷媒体Mの巻き戻し時に本圧着ローラ17が抵抗とならず、円滑に巻き戻し動作を行うことができる。
筐体2の側面であって被印刷媒体Mの搬送方向Xの下流側に位置する部分には、排出口27が形成されている。装置本体1内においてサーマルヘッド11による印刷が完了した被印刷媒体Mは、本圧着ローラ17により押圧されることでラミネートフィルムFが基材Maの表面に圧着固定されるとともに、排出口27から装置外へと排出される。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、装置本体1における排出口27の近傍に切断ユニット7を装着することが可能となっており、装置本体1に切断ユニット7が装着された際には、図1から図3に示すように、排出口27から装置外へと排出された被印刷媒体Mは、切断ユニット7内に搬送される。
《テープカセットの構成》
図3に示すように本実施形態のテープカセット5は、装置本体1のカセット収納部24に、テープカセット5における媒体幅方向Yを縦にした状態で着脱自在に収納される。
図4は、本実施形態におけるテープカセットの外観を示す斜視図であり、図5は、図4に示すテープカセットからカセットケースの一部を取り外した状態を示す斜視図である。
テープカセット5は、図4に示すように、サーマルヘッド被挿入部511が形成されたカセットケース51を備えている。このカセットケース51は、下ケース51aと上ケース51bとを嵌め合わせることで形成されている。
サーマルヘッド被挿入部511は、テープカセット5を装置本体1のカセット収納部24に収納した際に、サーマルヘッド11に対応する位置に形成された凹部である。
図5は、カセットケース51の上ケース51bを取り外してテープカセット5の内部を示したものである。なお、図5ではテープカセット5内から被印刷媒体M、インクリボンR及びラミネートフィルムFを取り外した状態を図示している。
カセットケース51内には、印刷テープローラ52、インクリボン供給ローラ53、とインクリボン巻取りローラ54、ラミネートフィルムローラ55が設けられている。
印刷テープローラ52は、前述のように駆動軸241と係合され、搬送用モータ制御回路108によって制御されるステッピングモータ118によって駆動される駆動ローラである。
印刷テープローラ52の媒体幅方向Yの端部にはフランジ521が設けられており、全体的にボビン形状となっている。印刷テープローラ52には被印刷媒体Mがロール状に巻回されている。
本実施形態では、後述するように印刷動作前に搬送用モータ制御回路108の制御により被印刷媒体Mを巻き戻す動作を行うが、印刷テープローラ52の端部にフランジ521が設けられていることにより、被印刷媒体Mを巻き戻した際に被印刷媒体Mがずれにくく、円滑な巻き戻しが可能となる。
また、熱転写用のインクリボンRは、その先端がインクリボン巻取りローラ54に巻きつけられた状態で、インクリボン供給ローラ53にロール状に巻回されている。
インクリボン巻取りローラ54は、駆動軸242と係合されており、搬送用モータ制御回路108によって制御されるステッピングモータ118によって駆動する駆動ローラである。
また、ラミネートフィルムローラ55は、駆動軸243と係合され、搬送用モータ制御回路108によって制御されるステッピングモータ118によって駆動される駆動ローラである。
印刷テープローラ52と同様に、ラミネートフィルムローラ55の媒体幅方向Yの端部にはフランジ551が設けられており、全体的にボビン形状となっている。ラミネートフィルムローラ55には保護フィルムとしてのラミネートフィルムFがロール状に巻回されている。
また、ラミネートフィルムローラ55よりも被印刷媒体Mの搬送方向下流側であってプラテンユニット12の突出部124に対応する位置には、仮圧着ローラ56が設けられている。
仮圧着ローラ56の回転軸561には、搬送用モータ制御回路108によって制御されるステッピングモータ118が接続されており、仮圧着ローラ56は、搬送用モータ制御回路108の制御に応じて回転駆動する駆動ローラである。
仮圧着ローラ56とプラテンユニット12の突出部124との間には、透明な樹脂等で形成された透明プレート57が配置されている。
印刷時には、被印刷媒体Mがこの透明プレート57と仮圧着ローラ56との間に搬送される。透明プレート57はプラテンユニット12の突出部124によって仮圧着ローラ56の側に押圧されており、被印刷媒体Mの基材MaとラミネートフィルムFとは透明プレート57と仮圧着ローラ56との間で押圧されることにより、仮固定される。
また、前述したテープ先端検出センサ16は透明プレート57に対応する位置に配置されている。これによりテープ先端検出センサ16はテープカセット5側の部材等に遮られることなく、透明プレート57の下を通過する被印刷媒体Mの先端部を検出することができる。
本実施形態では、前述のように、筐体2のカセット収納部24内に、テープカセット5の種類(テープカセット5の内部に収められている被印刷媒体M(印刷テープ)の種類)を検出するためのテープ種類検出センサ18が配置されており、カセットケース51には、テープ種類検出センサ18によって検出される図示しない識別マーク等が付されている。
なお、識別マーク等はテープ種類検出センサ18によって読み取り可能なものであればよく、例えばカセットケース51の外側に形成された凹凸である。この場合には、テープ種類検出センサ18は凹凸の配置やパターンを読み取ることでテープの種類を検出する。なお、識別マーク等は立体的なものに限定されず、例えばバーコードのようなものでもよい。この場合にはテープ種類検出センサ18としてバーコードリーダを備える。なお、テープカセッテ5に付される識別マーク等及びこれを読み取るテープ種類検出センサ18の構成はここに例示したものに限定されない。
《切断ユニットの構成》
図1に示すように、切断ユニット7は、装置本体1に対して着脱可能に取り付けられている。
本実施形態において、切断ユニット7は、被印刷媒体Mの搬送方向Xの下流側に設けられている排出口27と連通する位置に配置される。
切断ユニット7は、被印刷媒体Mのうち、印刷後の部分(印刷後の被印刷媒体M2(印刷物))を被印刷媒体Mの幅方向の全体に亘って切断して、単位印刷物に切り分ける第1の切断装置としてトリムカッター機構75を備えている。なお、印刷後の被印刷媒体M2(印刷物)が個々の単位印刷物に切り分けられたものをラベルL(図8等参照)とする。
図示は省略するが、本実施形態において、切断ユニット7には、印刷装置100の装置本体1との間で情報のやり取りをするための接点や電気的コネクタ等が設けられており、装置本体1には切断ユニット7の接点や電気的コネクタ等に対応する位置にこれを接続される接点や電気的コネクタ等が設けられている。
切断ユニット7は、装置本体1に装着されることで切断ユニット7側の接点や電気的コネクタ等と、装置本体1側の接点や電気的コネクタ等とが接続される。これにより、切断ユニット7は装置本体1と電気的に接続され、電源等を装置本体1と共有する他、後述するように、切断ユニット7の切断ユニット制御装置71は、装置本体1の本体制御装置10の制御に従って切断ユニット7の各部を動作させるようになっている。
図6は、本実施形態における切断ユニットの概略構成を示す模式的な斜視図である。
図6に示すように、切断ユニット7は、箱状の筐体73を備えている。筐体73の内部には、第1の切断装置であるトリムカッター機構75とこれを昇降させるトリムカッター昇降機構725(図10参照)とを備えるカッター装置本体74が設けられている。
図7は、本実施形態に係るトリムカッター機構を示す斜視図であり、図8は、トリムカッター機構75により被印刷媒体を切断する様子を示す平面図である。
トリムカッター機構75は、印刷後の被印刷媒体M2(印刷物)を、単位印刷物(ラベルL)の幅方向の端の隅をトリミングして、例えば円弧状等の形状に整形しつつハーフカット(すなわち、剥離紙Mbのみを残して、基材Ma及びラミネートフィルムFを切断)するものである。
具体的には、図6から図8に示すように、トリムカッター機構75は、被印刷媒体M2の幅方向に延在する直状刃部(第1刃部)753と、この直状刃部753の延在方向両端部に一体的に形成され単位印刷物(ラベルL)の幅方向の端の隅をトリミングして、例えば円弧形状、ラウンド形状等となるように切断する弧状刃部(第2刃部)754と、を有している。本実施形態では、トリムカッター機構75は、枠状の基台751の下に直状刃部753と弧状刃部754とからなる切断刃部752が取り付けられたものである。なお、切断刃部752は直状刃部753と弧状刃部754とからなる形態に限るものではなく、例えば、直状刃部753を備えず切断刃部752のみを備え、切断刃部752が被印刷媒体M2の幅方向の全体をトリミングして、例えば円弧状等の曲線形状に切断するように構成されていてもよい。
トリムカッター機構75を昇降動作させるトリムカッター昇降機構725は、後述する昇降用モータ制御回路712によって制御される昇降用モータ724により動作するようになっており、トリムカッター機構75はトリムカッター昇降機構725により被印刷媒体Mに対して接離する方向に昇降動作する。
なお、トリムカッター機構75により被印刷媒体M2(印刷物)をハーフカットする機構は特に限定されず、例えば剥離紙Mbの厚み分とほぼ同じ高さに切断刃部752がそれ以上下降するのを止める図示しないストッパが設けられていてもよい。
トリムカッター機構75を被印刷媒体M2に対して下降させることによって、図8に示すように、被印刷媒体M2の媒体幅方向Yに延在する直状切断部Scと、この直状切断部Scにおける被印刷媒体M2の媒体幅方向Yの両端部に形成される弧状切断部(トリムカット部)Tcとが直状刃部753と弧状刃部754とにより、1回の切断動作(トリムカッター機構75の下降)により同時に形成される。
本実施形態において、第1の切断装置であるトリムカッター機構75は、切断ユニット7に対して着脱可能に構成されている。
トリムカッター機構75は、形状の異なる直状刃部753及び/又は弧状刃部754を備える複数種類が用意されていて、用途等に応じて適宜付け替えられることが好ましい。
本実施形態では、例えば被印刷媒体Mの幅46mmに対応する長さの切断刃部752を有するトリムカッター機構75a(図9(a)参照)、被印刷媒体Mの幅36mmに対応する長さの切断刃部752を有するトリムカッター機構75b(図9(b)参照)、被印刷媒体Mの幅24mmに対応する長さの切断刃部752を有するトリムカッター機構75c(図9(c)参照)の3種類が用意されており、装置本体1に装着されているテープカセット5のテープ幅に応じてトリムカッター機構75を交換可能となっている。
本実施形態において各トリムカッター機構75の基台751には、トリムカッター機構75のカッターである切断刃部752の種類を示す識別用突起756が設けられている。例えば、本実施形態では、切断刃部752の種類によって識別用突起756の設けられる位置や数が異なっている。
切断ユニット7内であってトリムカッター機構75が装着された際に識別用突起756に対応する位置には、識別用突起756を検出するカッター種類検出センサ728が設けられている。カッター種類検出センサ728により検出された結果はセンサ入力回路713(図11参照)に出力される。
なお、切断刃部752の種類を検出する手法はここに例示したものに限定されない。
また、トリムカッター機構75の種類はここに例示したものに限定されない。例えば、切断刃部752全体の長さが異なるものではなく、弧状刃部754のRの角度や形状等が異なるもの等であってもよい。
切断ユニット7の筐体73内であってトリムカッター機構75よりも被印刷媒体Mの搬送方向Xの上流側には、被印刷媒体Mをトリムカッター機構75に搬送する進入側搬送ローラ722と、被印刷媒体Mが切断ユニット7内に進入したことを検出するテープ進入検出センサ726が設けられている。
進入側搬送ローラ722は、搬送用モータ制御回路711により制御されるステッピングモータ721(図11参照)と接続される駆動ローラである。
また、テープ進入検出センサ726は、被印刷媒体Mが搬送されてきた際にその搬送方向の先端部を検出するものであり、検出結果はセンサ入力回路713(図11参照)に出力されるようになっている。
また、筐体73内であってトリムカッター機構75よりも被印刷媒体Mの搬送方向Xの下流側には、被印刷媒体Mを切断ユニット7から排出させる排出側搬送ローラ723と、被印刷媒体Mが筐体73内から排出されることを検出するテープ排出検出センサ727が設けられている。
排出側搬送ローラ723は、搬送用モータ制御回路711により制御されるステッピングモータ721(図11参照)と接続される駆動ローラである。
また、テープ排出検出センサ727は、被印刷媒体Mが搬送され筐体73内から排出される際にその搬送方向の先端部を検出するものであり、検出結果はセンサ入力回路713(図11参照)に出力されるようになっている。
《印刷装置の制御構成》
次に、本実施形態における印刷装置100の制御構成について説明する。
図10は、装置本体1の制御構成を示すブロック図であり、図11は、切断ユニットの制御構成を示すブロック図である。
図10に示すように、装置本体1は、上述の各種ローラ等で構成される本体駆動装置の各部を制御する本体制御装置10を備えている。
本体制御装置10は、CPU101、ROM102、RAM104等を備えるコンピュータである。CPU101は、バス130により装置本体1の回路各部等と接続されており、CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムをRAM104に展開し実行することで、装置本体1の回路各部の動作を制御する。
また、本実施形態では、切断ユニット7が装置本体1に装着された際に、装置本体1の本体制御装置10が切断ユニット7を制御可能となっている。
さらに、本実施形態において、CPU101は、被印刷媒体Mに対する印刷部であるサーマルヘッド11による印刷位置の情報を取得する印刷位置取得手段として機能する。すなわち、外部コンピュータ200の操作入力部210等からユーザが印刷したい文字等を入力すると、その文字等の両端の位置が印刷位置の情報として本体制御装置10のCPU101に送られるようになっている。
また、CPU101は、第1の切断装置であるトリムカッター機構75によるトリミングが行われる領域の、被印刷媒体Mの延在方向に沿った長さ(後述する、トリムサイズTw)の情報を含む切断情報を取得する切断情報取得手段として機能する。すなわち、切断ユニット7のカッター種類検出センサ728によってトリムカッター機構75の切断刃部752の種類が検出されると、この検出結果が切断情報として本体制御装置10のCPU101に送られるようになっている。
さらに、CPU101は印刷位置取得手段として取得した印刷位置の情報及び切断情報取得手段として取得した切断情報に基づいて、印刷部であるサーマルヘッド11による印刷位置や第1の切断装置であるトリムカッター機構75による切断位置を調整する調整手段としても機能する。
ROM102には、装置各部を統括制御するためのシステムプログラム103の他、被印刷媒体Mに印刷を行う印刷プログラム、印刷プログラムの実行に必要な各種データ(例えば、フォント等)等が記憶されている。
RAM104は、被印刷媒体Mに印刷される印刷内容についての情報を記憶する入力データメモリとして機能する。また、RAM104は、入力された印刷内容についての情報に基づいて生成される、印刷内容を表す印刷用パターンデータ(以降、印刷データ105という)を記憶する印刷データメモリとしても機能する。
操作入力制御回路106は、装置本体1の各種操作ボタン22や蓋開閉ボタン23が操作されたときに、操作に応じた信号を受け付ける。
操作入力制御回路106は、受け付けた操作信号をCPU101等に出力する。
電源回路107は、ACアダプタ等を介して外部電源Dと接続され、電源ボタン21のON/OFFにしたがって、装置本体1の各部への電源供給を制御する。
搬送用モータ制御回路108は、被印刷媒体Mの搬送を行う搬送用のステッピングモータ118の動作を制御する。
ステッピングモータ118は、クラッチ機構118aを介して、プラテンローラ122(プラテンローラ122の回転軸123)、インクリボン巻取りローラ54(インクリボン巻取りローラ54と係合する駆動軸242)、仮圧着ローラ56(仮圧着ローラ55の回転軸561)、印刷テープローラ52(印刷テープローラ52と係合する駆動軸241)、ラミネートフィルムローラ55(ラミネートフィルムローラ55と係合する駆動軸243)と接続されている。クラッチ機構118aは、例えば機械的なワンウェイクラッチである。
被印刷媒体Mを通常の搬送方向である順方向に搬送する場合には、クラッチ機構118aによりステッピングモータ118の回転を順方向に切り替えて、プラテンローラ122、インクリボン巻取りローラ54、仮圧着ローラ56に伝えることにより、プラテンローラ122、インクリボン巻取りローラ54、仮圧着ローラ56がステッピングモータ118の動力によって回転し、被印刷媒体Mが搬送方向Xの上流側から下流側に向かって送り出される。
また、被印刷媒体Mを巻き戻すために通常の搬送方向とは逆の方向に搬送する場合にはステッピングモータ118の回転を逆方向に切り替えて、印刷テープローラ52、ラミネートフィルムローラ55に伝えることにより、印刷テープローラ52、ラミネートフィルムローラ55がステッピングモータ118の動力によって回転し、被印刷媒体M及びラミネートフィルムFが搬送方向Xの下流側から上流側に向かって巻き戻される。
排出用モータ制御回路109は、被印刷媒体Mを排出させる排出用のステッピングモータ115の動作を制御する。
ステッピングモータ115は、本圧着ローラ17と接続されてこれを駆動させるものであり、本圧着ローラ17は、ステッピングモータ115の動力によって回転し、印刷後の被印刷媒体Mを搬送方向Xに搬送し装置本体1外へと排出する。
昇降用モータ制御回路110は、昇降用モータ116の動作を制御する。
昇降用モータ116は、プラテンユニット昇降機構125と接続されてこれを駆動させるものである。
本実施形態では、開閉蓋3が閉じて被印刷媒体Mへの印刷を行う際に、昇降用モータ制御回路110がプラテンユニットをサーマルヘッド11に近接する方向に移動させるようにプラテンユニット昇降機構125を昇降用モータ116の動力によって動作させる。
また、開閉蓋3が開放された際や、被印刷媒体Mへの印刷前に被印刷媒体M等の巻き戻しを行う際には、昇降用モータ制御回路110がプラテンユニットをサーマルヘッド11から離間する方向に移動させるようにプラテンユニット昇降機構125を昇降用モータ116の動力によって動作させる。
カッターモータ制御回路111は、カッターモータ117の動作を制御する。
カッターモータ117は、本実施形態における第2の切断装置13を構成するフルカット機構14及びハーフカット機構15と接続されてこれを駆動させるものである。
本実施形態では、印刷後の被印刷媒体Mに対して、第2の切断装置13においてフルカット、ハーフカットのいずれかの切断動作を行うか否かがユーザの入力指示等にしたがって決定され、切断動作を行う場合には、フルカット機構14及びハーフカット機構15のうちの選択された方のカッター141,151を被印刷媒体Mの切断位置まで下降させる。すなわち、フルカットを行う場合には、カッター141を、ラミネートフィルムF、基材Ma、剥離紙Mbの3層すべてを切断する厚み方向Zの位置まで下降させる。また、ハーフカットを行う場合には、カッター151を、ラミネートフィルムF及び基材Maの2層のみを切断する厚み方向Zの位置まで下降させる。
ヘッド制御回路112は、本実施形態における印刷部であるサーマルヘッド11の動作を制御する。すなわち、ヘッド制御回路112は、RAM104に記憶された印刷データ105に基づいてサーマルヘッド11を制御する。
また、センサ入力回路113には、テープ先端検出センサ16、テープ種類検出センサ18、蓋開閉センサ25といった本実施形態の装置本体1に設けられている各種センサから検出結果が出力される。
センサ入力回路113は、受け付けた検出結果をCPU101等に出力する。
また、本実施形態では、装置本体1の本体制御装置10は、インターフェース114を介して外部コンピュータ200の制御装置201と接続されている。
なお、外部コンピュータ200は通常のパーソナルコンピュータでもよいし、コンピュータとしての機能を有する各種の携帯端末装置等でもよい。
本実施形態では、印刷装置100の装置本体1には、キーボード等で構成される操作入力部や、液晶パネル等で構成される表示装置等を備えない構成となっており、操作入力部210や表示装置212等を備える外部コンピュータ200と接続されることで、外部コンピュータ200において印刷内容等の各種設定を行うことができるようになっている。
外部コンピュータ200の制御装置201は、CPU202、ROM203、RAM206等を備えている。CPU202は、バス230により回路各部等と接続されており、CPU202は、ROM203に記憶されているプログラムをRAM206に展開し実行することで、回路各部の動作を制御する。
ROM203には、装置各部を統括制御するためのシステムプログラム204の他、印刷装置100の装置本体1による被印刷媒体Mへの印刷に関する各種設定等を行うためのラベルプリンタ用アプリケーションプログラム205、その他プログラムの実行に必要な各種データ等が記憶されている。
RAM206は、被印刷媒体Mに印刷される印刷内容についての情報を記憶する入力データメモリとして機能する。また、RAM206は、表示装置212に画像を表示させるための画像メモリ207を記憶する印刷データメモリとしても機能する。さらに、RAM206は、入力された印刷内容についての情報に基づいて生成される、印刷内容を表す印刷用パターンデータ(以降、印刷データ208という)を記憶する印刷データメモリとしても機能する。
また、外部コンピュータ200の制御装置201は、インターフェース214を介して装置本体1の本体制御装置10と接続される。
外部コンピュータ200の操作入力部210から操作入力された内容は操作入力制御回路209に出力され、操作入力制御回路209は、受け付けた内容をCPU202等に出力する。
表示制御回路211は、RAM206の画像メモリ207に記憶された表示用データ等に基づいて表示装置212を制御する。表示装置212は、表示制御回路211の制御にしたがって各種の表示を行う。例えば、装置本体1における印刷処理の進捗状況が認識可能な態様で印刷内容等を表示してもよい。
また、図11に示すように、切断ユニット7は、装置本体1の本体制御装置10によって制御される切断ユニット制御装置71と、切断ユニット制御装置71による動作制御される切断ユニット駆動装置72とを備えている。
搬送用モータ制御回路711は、装置本体1から切断ユニット7側に搬送された被印刷媒体Mを搬送させる搬送用のステッピングモータ721の動作を制御する。
ステッピングモータ721は、進入側搬送ローラ722及び排出側搬送ローラ723と接続されてこれを駆動させるものであり、進入側搬送ローラ722及び排出側搬送ローラ723は、ステッピングモータ721の動力によって回転し、印刷後の被印刷媒体Mを搬送方向Xに搬送し切断ユニット7の外へと排出する。
昇降用モータ制御回路712は、昇降用モータ724の動作を制御する。
昇降用モータ724は、トリムカッター昇降機構725と接続されてこれを駆動させるものである。
本実施形態では、被印刷媒体Mがトリムカッター機構75の下方の所定位置に搬送されてくると、トリムカッター昇降機構725を昇降用モータ724の動力によって動作させ、トリムカッター機構75の切断刃部752を被印刷媒体Mに押し当てて、ハーフカットの状態に切断する。
また、切断動作が終了すると、トリムカッター昇降機構725を昇降用モータ724の動力によって動作させ、トリムカッター機構75を被印刷媒体Mから離間させる方向に移動させる。
また、センサ入力回路713には、テープ進入検出センサ726、テープ排出検出センサ727、カッター種類検出センサ728といった本実施形態の切断ユニット7に設けられている各種センサから検出結果が出力される。
センサ入力回路713は、受け付けた検出結果を装置本体1の本体制御装置10のCPU101等に出力する。
《印刷装置の作用及び印刷方法》
次に、図12(a)〜図12(d)から図20を参照しつつ、本実施形態における印刷装置1の作用及び印刷方法について説明する。
印刷装置100において印刷され、個々に切断された単位印刷物であるラベルLは、粘着面を貼着対象物に貼着させて使用されることが想定されるが、図12(a)に示すように、ラベルLの幅方向の端の隅がほぼ90度の角部を有する矩形状である場合には、端部が引っ掛かりやすく剥がれやすい。
そこで、本実施形態では、切断ユニット7のトリムカッター機構75において、図12(b)に示すように、ラベルLの4隅に弧状切断部(トリムカット部)Tcを形成する。
しかし、ラベルLがほぼ90度の角部を有する矩形状である場合には、図12(c)に示すように、隅の角部のぎりぎりまで文字等が印刷されていても切断の際に印刷された文字等が切れることはないのに対して、ラベルLの4隅に弧状切断部(トリムカット部)Tcが形成される場合には、図12(d)に示すように、隅の角部に近い部分では切断の際に印刷された文字等の一部が切れてしまうおそれがある。
本実施形態の印刷装置100では、装置本体1による印刷動作と切断ユニット7のトリムカッター機構75によるトリミング動作とを連携させることにより、4隅に弧状切断部(トリムカット部)Tcが形成されるとともに、印刷された文字等が切れることのないラベルLを形成する。
以下、本実施形態の印刷装置100による印刷方法について具体的に説明する。
図13は、本実施形態の印刷装置100による印刷方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の印刷装置100によって単位印刷物であるラベルLを形成する際には、ユーザは、まず印刷装置100の装置本体1のカセット収納部24にテープカセット5を収納するとともに、切断ユニット7を装置本体1に装着し、装置本体1の電源をONとする。また、ラベルプリンタ用アプリケーション205がインストールされた外部コンピュータ200を装置本体1と接続する。なお、外部コンピュータ200と装置本体1との接続は、有線で行ってもよいし無線でもよい。
装置本体1のカセット収納部24にテープカセット5が収納されると、テープ種類検出センサ18により収納されているテープカセット5の種類(例えば、被印刷媒体Mのテープ幅等)が検出される。
また、装置本体1に切断ユニット7が装着されると、図13に示すように、切断ユニット7にセットされているトリムカッター機構75の切断刃部752の種類がカッター種類検出センサ728により検出される(ステップS1)。すなわち、カッターである切断刃部752の種類を示す識別用突起756が検出され、センサ入力回路713から装置本体1の本体制御装置10に検出結果が送信される。本体制御装置10のCPU101は、切断情報取得手段として、検出結果から例えば図14に示すようなトリムカッター機構75が切断ユニット7に装着されていると判断し、そのトリムサイズTwを取得する。
ここでトリムサイズTwとは、図14に示すように、直状刃部753の位置から弧状刃部754の刃先の先端部までの距離である。被印刷媒体Mを切断してラベルLを形成する際、トリムサイズTwに相当する幅の領域は、隅の角部にRが設けられるため、切断の際に一部が切り落とされる領域となる。
次に、外部コンピュータ200の表示装置212には、入力画面が表示され、ユーザは、印刷装置100によって印刷したい内容を操作入力部210等から入力する。
これにより、表示装置212には、図15に示すように、ユーザによって入力された内容に応じた画像が表示される(ステップS2)。
ユーザによって入力された内容は外部コンピュータ200のCPU202から装置本体1の本体制御装置10に送られ、CPU101は、印刷位置取得手段として、この入力された内容から印刷位置(すなわち、作成された画像の長さ方向の両端の位置)を取得し、図16に示すように、印刷位置(Xmin,Xmax)を求める(ステップS3)。
さらに、CPU101は、トリムカッター機構75によるトリムカット位置が、印刷位置により規定される印刷領域と重ならないように、トリムサイズTwを考慮して印刷位置を再設定する調整手段として機能する(ステップS4)。すなわち、印刷領域の両端(Xmin,Xmax)をX軸方向に、それぞれTw(すなわち、Xminについては(−Tw)、Xmaxについては(+Tw))だけずらし、これを余白とする。なお、再設定された印刷位置を、図16において「新Xmin」「新Xmax」とする。
再設定された印刷領域の両端の位置(新Xmin,新Xmax)の情報は外部コンピュータ200の制御装置201に送られ、制御装置201の表示制御回路211は、表示装置212を制御して、図17に示すような、再設定後の情報に基づく印刷後のラベルLのイメージが表示された確認画面を表示させる(ステップS5)。
制御装置201は、ユーザが表示内容を確認したか否か(すなわち、例えば操作入力部210からOK指示や印刷開始の指示等が入力されたか否か)を判断し(ステップS6)、確認されない場合(ステップS6;NO)には、ステップS5に戻って確認を求め、確認されたと判断する場合(ステップS6;YES)には、印刷データとトリムカット位置の情報を印刷装置100に送信する(ステップS7)。
なお、ユーザは、印刷内容やトリミング位置についての確認を求められた際に、印刷内容の修正等(例えば文字の変更、フォントの変更等)を行ったり、トリミング位置の変更(例えば余白を所望の量だけ広くしたり、文字等に掛からないぎりぎりまで狭める等)を行ってもよく、ユーザにより修正・変更が加えられたときには、その内容が反映された状態で印刷データとトリムカット位置の情報が更新される。
そして、送信された情報に基づいて、本体制御装置10が印刷部であるサーマルヘッド11を制御して印刷データに基づく印刷動作を行わせるとともに、トリムカット位置情報に基づき切断ユニットのトリムカット機構75を制御してトリムカット(トリミング)動作を行わせる(ステップS8)。
これにより、文字等の印刷内容が切れることなくラベルLの領域内に収められ、かつ4つの隅の角部がトリミングされて、例えば円弧状等の曲線形状に切断された被印刷媒体M2(単位印刷物)としてのラベルLが形成される。
なお、例えば連続して複数のラベルLを作成した後、長尺な被印刷媒体Mをフルカットして印刷動作を終了する際には、本体制御装置10は、カッターモータ制御回路111によってカッターモータを制御し、装置本体に設けられている第2の切断装置13を構成するフルカット機構14を動作させて、被印刷媒体Mをフルカットする。これにより、複数のラベルLが剥離紙Mb上にシート状につながった状態の印刷物が完成する。
なお、本実施形態において採用可能な印刷方法は、上記のように本体制御装置10において自動的に印刷位置の設定が行われるものに限定されない。
例えば、図18に示すように、上記の場合と同様、切断ユニット7にセットされているトリムカッター機構75の切断刃部752の種類がカッター種類検出センサ728により検出し(ステップS11)、この検出結果から本体制御装置10のCPU101が切断情報取得手段として切断刃部752の種類を取得したのち、図19に示すように、外部コンピュータ200の表示装置212にこのカッター種類に応じたトリムカット形状を有するラベル作成領域を表示させる(ステップS12)。
そして、ユーザが印刷装置100によって印刷したい内容を操作入力部210等から入力すると、表示装置212には、図20に示すように、ユーザによって入力された内容がラベル作成領域内に表示された画像が表示装置212に表示される(ステップS13)。
ユーザによって入力された内容は外部コンピュータ200のCPU202から装置本体1の本体制御装置10に送られ、CPU101は、印刷位置取得手段として、この入力された内容から印刷位置(すなわち、作成された画像が印刷される位置)を取得し、カッター種類に応じたトリムカット位置がこの印刷位置により規定される印刷領域と重なるか否かを判断する(ステップS14)。
トリムカット位置が印刷領域と重なると判断する場合(ステップS14;YES)には、CPU101は調整手段として、トリムカット位置を印刷領域と重ならない位置まで移動させる(ステップS15)。
なお、ステップS16からステップS19は、図13で説明したステップS5からステップS8と同様であるため、その説明を省略する。
なお、図18に示す印刷方法による場合にも、ユーザは、印刷内容やトリミング位置についての確認を求められた際(すなわち、ステップS16)に、印刷内容の修正等(例えば文字の変更、フォントの変更等)を行ったり、トリミング位置の変更(例えば余白を所望の量だけ広くしたり、文字等に掛からないぎりぎりまで狭める等)を行ってもよく、ユーザにより修正・変更が加えられたときには、その内容が反映された状態で印刷データとトリムカット位置の情報が更新される。
図18に示す印刷方法による場合にも、ユーザが印刷を希望した文字等の印刷内容が切れることなくラベルLの領域内に収められ、かつ4つの隅の角部がトリミングされた被印刷媒体M2(単位印刷物)としてのラベルLが形成される。
以上のように、本実施形態によれば、被印刷媒体Mの幅方向に延在する直状刃部753とこの直状刃部753の延在方向両端部に一体的に形成され、隅の角部をトリミングして切断する弧状刃部754とを有し、被印刷媒体Mのうち印刷後の部分を切断して単位印刷物に切り分ける第1の切断装置であるトリムカッター機構75を備えている。
このように、第1の切断装置であるトリムカッター機構75は、直状刃部753と弧状刃部754とが一体的に形成されているため、一度の切断により、隅の角部がトリミングされた被印刷媒体M2(単位印刷物)としてのラベルLを形成することができ、剥がれにくいラベルLを迅速かつ連続的に形成することが可能となる。
また、直線状の部分と隅の角部とを別々に切断する場合と比較して切断位置のずれ等が生じることがなく、ラベルLの切断部分が美しい仕上がりとなる。
また、本実施形態の被印刷媒体Mは、粘着面を有する基材Maと、粘着面を覆う剥離可能な剥離紙Mbとを有しているため、作成されたラベルLは簡易に所望の場所に貼着して使用することができる。
また、単位印刷物であるラベルLは、基材Maの粘着面とは反対側の面に印刷部であるサーマルヘッド11により印刷されることで作成され、第1の切断装置であるトリムカッター機構75は、被印刷媒体Mのうち基材Maのみを切断する。このため、剥離紙Mb部分で一繋がりにつながり、剥離紙Mbから個々に剥離して使用することのできるラベルLを簡易に作成することができる。
さらに本実施形態では、第1の切断装置であるトリムカッター機構75は、着脱可能に構成されており、形状の異なる直状刃部及び/又は弧状刃部を備える複数種類のトリムカッター機構75が交換可能に用意されている。このため、各種のテープ幅の被印刷媒体Mに対応することができる。
装置本体1には、搬送経路上であって印刷部であるサーマルヘッド11よりも搬送方向の下流側に配置され、被印刷媒体Mのうち、印刷後の部分を切断して単位印刷物に切り分ける第2の切断装置13が設けられている。このように、装置本体1にも切断装置を設けることで、用途等に応じて迅速かつ容易に所望の態様の切断を行うことができる。
第1の切断装置であるトリムカッター機構75は、装置本体1に対して着脱可能な切断ユニット7内に設けられている。このため、隅の角部をトリミングする必要がない場合やフルカットを行いたい場合には、切断装置を付け替えることなく、単に切断ユニット7を取り外せばよく、各種の用途に迅速かつ容易に対応することができる。
また、本実施形態では、本体制御装置10のCPU101が、被印刷媒体Mに対する印刷部であるサーマルヘッド11の印刷位置の情報を取得する印刷位置取得手段、第1の切断装置であるトリムカッター機構75による切断形状を含む切断情報を取得する切断情報取得手段、印刷位置の情報及び切断情報に基づいて、サーマルヘッド11の印刷位置及び/又はトリムカッター機構75による切断位置を調整する調整手段、として機能する。
このため、隅の角部をトリミングしてラベルLを形成した場合でも、ユーザが印刷を希望する印刷内容がトリミングされる部分に重なって切れてしまうことを回避でき、4隅がトリミングされて例えば円弧形状やラウンド形状に形成されて、剥がれにくいとともに、印刷内容がきれいに領域内に収められた美しい仕上がりのラベルLを形成することができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、印刷後に印刷面に保護フィルムとしてラミネートフィルムFを貼着し、ラミネートフィルムFによって印刷面がコーティングされた被印刷媒体M2(単位印刷物)としてのラベルLを形成する場合を例示したが、印刷装置100により形成される被印刷媒体M2(単位印刷物)としてのラベルLはこれに限定されず、ラミネートフィルムFを貼着しないものでもよい。
この場合には、図21に示すように、印刷装置に装着されるテープカセット5にはラミネートフィルムローラを設ける必要がなく、また、ラミネートフィルムFを被印刷媒体Mの印刷面に圧着させる仮圧着ローラ56、本圧着ローラ17を設ける必要がなく、装置構成を簡易なものとすることができる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断する第1の切断装置と、
制御装置と、
を備え、
前記第1の切断装置は前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングし、
前記制御装置は、
前記第1の切断装置により前記トリミングが行われる領域に関する切断情報に基づいて、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように制御することを特徴とする印刷装置。
<請求項2>
前記第1の切断装置は前記被印刷媒体に対して前記トリミングを行って前記被印刷媒体を切断する切断刃部を有し、前記切断刃部は、前記第1の切断装置に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項3>
前記切断刃部は、前記被印刷媒体を幅方向の一部を直線状に切断する第1刃部と、前記直状刃部の延在方向の両端部に前記直状刃部と一体的に形成され前記被印刷媒体の幅方向の端の隅に対して前記トリミングを行う第2刃部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項4>
前記被印刷媒体は、粘着面を有し該粘着面とは反対側の面に前記印刷が行われる基材と、前記粘着面を覆う剥離可能な剥離紙と、を有し、
前記第1の切断装置は、前記被印刷媒体のうちの前記剥離紙を除く部分を切断することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項5>
前記第1の切断装置は、前記印刷部及び前記搬送装置を備える装置本体に対して着脱可能な切断ユニット内に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項6>
前記装置本体には、前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を切断する第2の切断装置が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
<請求項7>
前記制御装置は、
前記被印刷媒体に対する前記印刷部による印刷位置の情報と、前記切断情報と、を取得し、
前記印刷位置の情報及び前記切断情報に基づいて、前記印刷部による印刷位置及び/又は前記第1の切断装置により前記トリミングを行う位置を、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように調整することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項8>
被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記印刷装置により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断する第1の切断装置と、
前記切断がなされる前の前記被印刷媒体を前記第1の切断装置に搬送する搬送装置と、
を備え、
前記第1の切断装置は、前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングすることを特徴とする印刷装置。
<請求項9>
印刷装置の印刷方法であって、
前記印刷装置は、
被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断して、前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングする第1の切断部と、
を備え、
前記第1の切断装置により前記トリミングが行われる領域に関する切断情報を取得し、
前記切断情報に基づいて、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように調整することを特徴とする印刷方法。
1 装置本体
7 切断ユニット
11 サーマルヘッド
13 第2の切断部
14 フルカット機構
15 ハーフカット機構
75 トリムカット機構
753 直状刃部
754 弧状刃部
100 印刷装置

Claims (9)

  1. 被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
    前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断する第1の切断装置と、
    制御装置と、
    を備え、
    前記第1の切断装置は前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングし、
    前記制御装置は、
    前記第1の切断装置により前記トリミングが行われる領域に関する切断情報に基づいて、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように制御することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記第1の切断装置は前記被印刷媒体に対して前記トリミングを行って前記被印刷媒体を切断する切断刃部を有し、前記切断刃部は、前記第1の切断装置に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記切断刃部は、前記被印刷媒体を幅方向の一部を直線状に切断する第1刃部と、前記直状刃部の延在方向の両端部に前記直状刃部と一体的に形成され前記被印刷媒体の幅方向の端の隅に対して前記トリミングを行う第2刃部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記被印刷媒体は、粘着面を有し該粘着面とは反対側の面に前記印刷が行われる基材と、前記粘着面を覆う剥離可能な剥離紙と、を有し、
    前記第1の切断装置は、前記被印刷媒体のうちの前記剥離紙を除く部分を切断することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  5. 前記第1の切断装置は、前記印刷部及び前記搬送装置を備える装置本体に対して着脱可能な切断ユニット内に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置。
  6. 前記装置本体には、前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を切断する第2の切断装置が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
  7. 前記制御装置は、
    前記被印刷媒体に対する前記印刷部による印刷位置の情報と、前記切断情報と、を取得し、
    前記印刷位置の情報及び前記切断情報に基づいて、前記印刷部による印刷位置及び/又は前記第1の切断装置により前記トリミングを行う位置を、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように調整することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の印刷装置。
  8. 被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
    前記印刷装置により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断する第1の切断装置と、
    前記切断がなされる前の前記被印刷媒体を前記第1の切断装置に搬送する搬送装置と、
    を備え、
    前記第1の切断装置は、前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングすることを特徴とする印刷装置。
  9. 印刷装置の印刷方法であって、
    前記印刷装置は、
    被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
    前記印刷部により前記印刷が行われた前記被印刷媒体を、該被印刷媒体の幅方向の全体に亘って切断して、前記被印刷媒体の幅方向の端の隅をトリミングする第1の切断部と、
    を備え、
    前記第1の切断装置により前記トリミングが行われる領域に関する切断情報を取得し、
    前記切断情報に基づいて、前記印刷部により前記被印刷媒体に前記印刷が行われた印刷領域が前記第1の切断装置による前記トリミングにより切断されないように調整することを特徴とする印刷方法。
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