JP2018150191A - ガラス板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス原板の切断のために、トリガスクライブ線に沿った割断を使用する場合において、ガラス板の生産効率を向上させる。
【解決手段】ガラス板の製造方法では、ガラス原板2の一方の主面2aに、メディアンクラックを伴わない第1スクライブ線3を形成する。次に、主面2aに、第1スクライブ線3と交差し、且つ、メディアンクラックを伴わない第2スクライブ線4を形成する。その後、主面2aに、第2スクライブ線4における第1スクライブ線3よりも終端側の部位に繋がり、且つ、メディアンクラックを伴うトリガスクライブ線5を形成する。
【選択図】図2
【解決手段】ガラス板の製造方法では、ガラス原板2の一方の主面2aに、メディアンクラックを伴わない第1スクライブ線3を形成する。次に、主面2aに、第1スクライブ線3と交差し、且つ、メディアンクラックを伴わない第2スクライブ線4を形成する。その後、主面2aに、第2スクライブ線4における第1スクライブ線3よりも終端側の部位に繋がり、且つ、メディアンクラックを伴うトリガスクライブ線5を形成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ガラス原板にスクライブ線を形成するスクライブ線形成工程と、前記スクライブ線形成工程で前記スクライブ線が形成された前記ガラス原板を前記スクライブ線を使用して切断する切断工程とを備えるガラス板の製造方法に関するものである。
公知のように、ガラス板を製造する方法の1つとして、ガラス原板を切断することにより、単数又は複数のガラス板を得る方法がある。この製造方法におけるガラス原板を切断する工程では、スクライブ線が形成されたガラス原板に対して外力によって曲げ応力を生じさせ、スクライブ線に沿ってガラス原板を割断する方法(いわゆる折割)が広く採用されている。この方法でガラス原板に形成されるスクライブ線は、通常、メディアンクラック(縦クラック)と呼ばれる板厚方向のクラックを伴っている。
このようなガラス板の製造方法では、ガラス原板にスクライブ線を形成する工程から、ガラス原板の切断工程までの間に、例えばガラス原板の搬送等を行う場合がある。このような場合、搬送等の間に、衝撃等により、スクライブ線に沿ってガラス原板が切断されてしまうことがある。
この問題に対する対策としては、スクライブ線形成工程では、メディアンクラックを伴わないスクライブ線を形成しておき、搬送等の後に、スクライブ線にメディアンクラックを生じさせる処理を施すことが考えられる(例えば、特許文献1参照)。メディアンクラックを伴わないスクライブ線は、衝撃等が加わっても、スクライブ線に沿ってガラス原板が切断されてしまうことは皆無なので、切断工程前の搬送等の間に、予期せずガラス原板が切断されてしまう事態を回避できる。
この対策方法において、メディアンクラックを伴わないスクライブ線にメディアンクラックを生じさせる処理の1つとして、特許文献1の段落0088、図44等に開示されている次の処理が挙げられる。すなわち、メディアンクラックを伴わないスクライブ線に対して繋がり、且つ、メディアンクラックを伴うスクライブ線(以下、このようなスクライブ線をトリガスクライブ線と記す)をガラス原板に形成し、このガラス原板をトリガスクライブ線に沿って割断するものである。この処理によれば、ガラス原板をトリガスクライブ線に沿って割断した後に、メディアンクラックを伴っていなかったスクライブ線にメディアンクラックが生じ、ガラス原板は、このスクライブ線に沿って割断可能になる。
ところで、特許文献1の段落0088、図44等の説明では、トリガスクライブ線が繋がるスクライブ線は、他のメディアンクラックを伴わないスクライブ線に交差していない。つまり、この処理では、トリガスクライブ線に沿った割断を使用することにより、交差していない(メディアンクラックを伴わない)スクライブ線に沿って割断する。
この処理によって、交差している2本のスクライブ線に沿って割断した場合と同様のスクライブ位置で割断するためには、「メディアンクラックを伴わないスクライブ線形成→トリガスクライブ線形成→トリガスクライブ線に沿った割断→メディアンクラックを伴わないスクライブ線に沿った割断」という手順を2回以上繰り返す必要がある。つまり、トリガスクライブ線に沿った割断が2回以上必要である。また、トリガスクライブ線に沿った割断の回数の増加に伴い、トリガスクライブ線に沿った割断に起因してガラス原板に製品として使用できない部位が増加する。そのため、この処理をガラス原板の切断に採用した場合、このガラス板の生産効率の低下を招く恐れがある。従って、ガラス原板の切断のために、トリガスクライブ線に沿った割断を使用して、メディアンクラックを伴わないスクライブ線に沿った割断を行う場合において、ガラス板の生産効率を向上させることが要望されていた。
本発明は、上記事情に鑑み、ガラス原板の切断のために、トリガスクライブ線に沿った割断を使用する場合において、ガラス板の生産効率を向上させることを技術的課題とする。
前記課題を解決するために創案された本発明のガラス板の製造方法は、ガラス原板にスクライブ線を形成するスクライブ線形成工程と、前記スクライブ線形成工程の後に、前記ガラス原板を、前記スクライブ線を使用して切断する切断工程とを備える前記ガラス原板からガラス板を製造する方法であって、前記スクライブ線が、メディアンクラックを伴わない第1スクライブ線と、メディアンクラックを伴わない第2スクライブ線を含み、前記スクライブ線形成工程が、前記ガラス原板における一方の主面に、前記第1スクライブ線を形成する第1スクライブ線形成工程と、前記第1スクライブ線形成工程の後に、前記主面に、前記第1スクライブ線と交差する前記第2スクライブ線を形成する第2スクライブ線形成工程とを備え、前記切断工程が、前記第2スクライブ線形成工程の後に、前記主面に、前記第2スクライブ線における前記第1スクライブ線よりも終端側の部位に繋がり、且つ、メディアンクラックを伴うトリガスクライブ線を形成するトリガスクライブ線形成工程を備えることを特徴とする。
ここで、メディアンクラックを伴わない第1スクライブ線と第2スクライブ線は、例えば、ガラス原板の主面における周縁部を除いた領域に対してチップを摺動させてガラス原板を塑性変形させることにより形成することができる。また、メディアンクラックを伴うトリガスクライブ線は、例えば、ガラス原板の主面に対してホイールカッタを転動及び摺動させたり、ガラス原板の主面に対してその周縁部に届くようにチップを摺動させたりすることにより形成することができる。
上記の構成によれば、トリガスクライブ線はメディアンクラックを伴うので、ガラス原板は、トリガスクライブ線に沿って割断可能である。また、トリガスクライブ線は、第2スクライブ線に繋がっているため、ガラス原板がトリガスクライブ線に沿って割断されると、第2スクライブ線にメディアンクラックが生じる。従って、トリガスクライブ線に沿って割断されたガラス原板は、第2スクライブ線に沿って割断可能である。
更に、この構成によれば、第2スクライブ線は第1スクライブ線と交差しているため、ガラス原板が第2スクライブ線に沿って割断されると、第1スクライブ線にメディアンクラックが生じ、ガラス原板は、第1スクライブ線に沿って割断可能となる。
このように、トリガスクライブ線形成工程の後に、ガラス原板は、トリガスクライブ線、第2スクライブ線、第1スクライブ線の順番で、これらのスクライブ線に沿って割断可能となる。つまり、ガラス原板を切断するために、1回のトリガスクライブ線に沿った割断により、交差した第1及び第2スクライブ線に沿って割断することが可能である。これにより、従来の2回以上のトリガスクライブ線に沿った割断が必要だった場合に比較して、切断のための工程数が減少し、製品として使用できないガラス原板の部位が減少するので、ガラスの生産効率が向上する。すなわち、本発明のガラス板の製造方法によれば、ガラス原板の切断のために、トリガスクライブ線に沿った割断を使用する場合において、ガラス板の生産効率を向上させることが可能である。
また、上記の構成によれば、第2スクライブ線形成工程と、トリガスクライブ線形成工程との間では、ガラス原板に形成されている第1スクライブ線と第2スクライブ線は、メディアンクラックを伴わない。従って、第2スクライブ線形成工程とトリガスクライブ線形成工程との間でガラス原板の搬送等を行う場合でも、搬送等の間にガラス原板が第1スクライブ線や第2スクライブ線に沿って切断されてしまう事態を回避できる。
上記の構成において、前記第2スクライブ線と前記トリガスクライブ線が交差してもよい。更に、この構成において、前記切断工程が、前記トリガスクライブ線形成工程で前記トリガスクライブ線が形成された前記ガラス原板を、前記トリガスクライブ線に沿って割断する第1割断工程と、前記第1割断工程で割断された前記ガラス原板を、前記第2スクライブ線に沿って割断する第2割断工程と、前記第2割断工程で割断された前記ガラス原板を、前記第1スクライブ線に沿って割断する第3割断工程とを備えることが可能である。
上記の構成において、前記第1スクライブ線形成工程では、一対の前記第1スクライブ線を互いに平行に形成し、前記第2スクライブ線形成工程では、一対の前記第2スクライブ線を、互いに平行に、且つ、前記第1スクライブ線と直交するように形成してもよい。
この構成であれば、正方形状又は矩形状のガラス板を製造することができる。
以上のように、本発明によれば、ガラス原板の切断のために、トリガスクライブ線に沿った割断を使用する場合において、ガラス板の生産効率を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るガラス板の製造方法1の主要な工程を示すフローチャートである。また、図2は、スクライブ線が形成されたガラス原板2を示す概略平面図である。ガラス板の製造方法1は、ガラス原板2を切断することにより矩形状のガラス板を製造するものである。
ガラス板の製造方法1は、スクライブ線形成工程S1と、搬送工程S2と、切断工程S3とを備える。スクライブ線形成工程S1では、ガラス原板2にスクライブ線を形成する。搬送工程S2では、スクライブ線形成工程S1で前記スクライブ線が形成されたガラス原板2を搬送する。切断工程S3では、搬送工程S2で搬送されたガラス原板2を、前記スクライブ線を使用して切断する。
ガラス原板2には、例えば、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスが用いられる。尚、ここで無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分が3000ppm以下のガラスのことである。また、ガラス原板2の板厚は、例えば50μm〜1mmである。
図1に示すように、スクライブ線形成工程S1は、第1スクライブ線形成工程S11と、第2スクライブ線形成工程S12とを含む。
図2(A)に示すように、第1スクライブ線形成工程S11では、ガラス原板2の一方の主面2aにおける周縁部2bを除いた中間領域2cに、一対の第1スクライブ線3,3を黒矢印で示す向きで形成する。これら一対の第1スクライブ線3,3は相互に平行である。また、一対の第1スクライブ線3,3は、ガラス原板2の短辺に平行である。
図2(B)に示すように、第2スクライブ線形成工程S12では、第1スクライブ線形成工程S11で一対の第1スクライブ線3,3が形成された中間領域2cに、一対の第1スクライブ線3,3と直交する一対の第2スクライブ線4,4を黒矢印で示す向きで形成する。これら一対の第2スクライブ線4,4は相互に平行である。また、一対の第2スクライブ線4,4は、ガラス原板2の長辺に平行である。
第1スクライブ線3と第2スクライブ線4は、例えば、中間領域2cにチップを摺動させてガラス原板2を塑性変形させることにより形成される。このようにして形成される第1スクライブ線3と第2スクライブ線4は、図3(A)に示すように、メディアンクラックを伴わない。第1スクライブ線3と第2スクライブ線4は、幅が、例えば10μm〜60μmであり、深さが、例えば10μm〜60μmである。なお、チップによってスクライブ線を形成する場合、中間領域2cにのみスクライブ線を形成すれば、形成されたスクライブ線はメディアンクラックを伴わない。一方、スクライブ線を周縁部2bまで到達させれば、形成されたスクライブ線はメディアンクラックを伴う。
図1に示すように、切断工程S3は、トリガスクライブ線形成工程S30と、第1割断工程S31と、第2割断工程S32と、第3割断工程S33とを含む。
トリガスクライブ線形成工程S30では、図2(C)に示すように、第2スクライブ線形成工程S12で第2スクライブ線4が形成された主面2aに、第2スクライブ線4における第1スクライブ線3よりも終端側の部位に直交するトリガスクライブ線5を黒矢印で示す向きで形成する。トリガスクライブ線5は、第1スクライブ線3に平行である。また、トリガスクライブ線5は、ガラス原板2の主面2aの周縁部2b(ガラス原板2の長辺)まで延在してもよい。
トリガスクライブ線5は、例えば、ガラス原板2の主面2aに対してホイールカッタを転動及び摺動させたり、ガラス原板2の主面2aに対してその周縁部2bに届くようにチップを摺動させたりすることにより形成される。ホイールカッタによってトリガスクライブ線5を形成する場合、トリガスクライブ線5を中間領域2cのみに形成してもよい。このようにして形成されるトリガスクライブ線5は、図3(B)に示すように、メディアンクラックCを伴う。トリガスクライブ線5は、例えば、幅が、例えば30μm〜80μmであり、深さが、例えば30μm〜80μmである。
トリガスクライブ線5はメディアンクラックCを伴うので、図2(C)の状態で、ガラス原板2は、トリガスクライブ線5に沿って割断可能である。
第1割断工程S31では、トリガスクライブ線形成工程S30でトリガスクライブ線5が形成されたガラス原板2を、トリガスクライブ線5に沿って割断する。具体的には、ガラス原板2に、トリガスクライブ線5に沿った折割を行う。すると、ガラス原板2は、図4(A)に示す状態となる。トリガスクライブ線5は、第2スクライブ線4に交差しているため、ガラス原板2がトリガスクライブ線5に沿って割断されると、第2スクライブ線4にメディアンクラックCが生じる。従って、図4(A)の状態で、トリガスクライブ線5に沿って割断されたガラス原板2は、第2スクライブ線4に沿って割断可能である。
第2割断工程S32では、第1割断工程S31で割断されたガラス原板2を、第2スクライブ線4に沿って割断する。具体的には、ガラス原板2に、第2スクライブ線4に沿った折割を行う。すると、ガラス原板2は、図4(B)に示す状態となる。第2スクライブ線4は第1スクライブ線3と交差しているため、ガラス原板2が第2スクライブ線4に沿って割断されると、第1スクライブ線3にメディアンクラックCが生じ、図4(B)に示す状態で、ガラス原板2は、第1スクライブ線3に沿って割断可能となる。
第3割断工程S33では、第2割断工程で割断されたガラス原板2を、第1スクライブ線3に沿って割断する。具体的には、ガラス原板2に、第1スクライブ線3に沿った折割を行う。ガラス原板2は、図4(C)に示す状態となる。この状態で、ガラス原板2は、製造されるべきガラス板のサイズとなっている。
以上のように構成された本実施形態のガラス板の製造方法1によれば、以下の効果を享受できる。
トリガスクライブ線形成工程S30の後に、ガラス原板2は、トリガスクライブ線5、第2スクライブ線4、第1スクライブ線3の順番で、これらのスクライブ線に沿って割断可能である。つまり、ガラス原板2を切断するために、1回のトリガスクライブ線5に沿った割断により、交差した第1及び第2スクライブ線3,4に沿って割断することが可能である。これにより、従来の2回以上のトリガスクライブ線5に沿った割断が必要だった場合に比較して、切断のための工程数が減少し、製品として使用できないガラス原板2の部位が減少するので、ガラスの生産効率が向上する。すなわち、本実施形態のガラス板の製造方法1によれば、ガラス原板2の切断のために、トリガスクライブ線5に沿った割断を使用する場合において、ガラス板の生産効率を向上させることが可能である。
なお、このような本実施形態のガラス板の製造方法1に対して、図5(A)に示すように、トリガスクライブ線5が第1スクライブ線3に交差するように黒矢印で示す向きで形成された場合には、次のようになる。トリガスクライブ線5はメディアンクラックCを伴うので、ガラス原板2は、トリガスクライブ線5に沿って割断可能となる。そして、図5(B)に示すように、トリガスクライブ線5に沿って割断すると、第1スクライブ線3にメディアンクラックCが生じ、ガラス原板2は、第1スクライブ線3に沿って割断可能となる。しかしながら、図5(C)に示すように、第1スクライブ線3に沿って割断しても、第2スクライブ線4にメディアンクラックCが生じず、ガラス原板2は、第2スクライブ線4に沿って割断することはできない場合が多い。
また、本実施形態のガラス板の製造方法1では、第2スクライブ線形成工程S12と、トリガスクライブ線形成工程S30との間では、ガラス原板2に形成されている第1スクライブ線3と第2スクライブ線4は、メディアンクラックCを伴わない。従って、スクライブ線形成工程S1と切断工程S3の間の工程(搬送工程S2)において、ガラス原板2が第1スクライブ線3や第2スクライブ線4に沿って切断されてしまう事態を回避できる。
なお、トリガスクライブ線5が第1スクライブ線3に交差するように形成される場合に、ガラス原板2を第1スクライブ線3に沿って割断しても第2スクライブ線4にメディアンクラックCが生じない理由としては、例えば、次のようなことが考えられる。
まず、メディアンクラックを伴わないスクライブ線に交差するスクライブ線に沿って割断すると、メディアンクラックを伴わないスクライブ線にメディアンクラックが生じる理由は、メディアンクラックを伴わないスクライブ線の付近の内部応力(主に圧縮応力)が解放されるからと考えられている(例えば、特許文献1の段落0027参照)。
そして、第1スクライブ線3に交差する第2スクライブ線4は、第1スクライブ線3の後に形成される。そのため、第1スクライブ線3と第2スクライブ線4の交差部分では、第1スクライブ線3を第2スクライブ線4が抑え込んだような状態となっており、応力が高くなっている。これにより、第1スクライブ線3に沿って割断がされても、交差部分では、第1スクライブ線3の形成に起因する応力が完全に解放されない。その結果、第2スクライブ線4にメディアンクラックCが生じず、第2スクライブ線4に沿って割断ができなくなると考えられる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでは無く、その技術的思想の範囲内で、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、トリガスクライブ線5は、第2スクライブ線4に直交していたが、図6(A)に示すように、交差角が直角でなくてもよい。更に、本発明では、トリガスクライブ線5は、第2スクライブ線4に繋がっていればよいので、トリガスクライブ線5が第2スクライブ線4に交差する必要は無く、図6(B)に示すように、トリガスクライブ線5の中間部が、第2スクライブ線4の端部に繋がっているだけでもよいし、図6(C)に示すように、トリガスクライブ線5の端部が、第2スクライブ線4の端部と繋がっているだけでもよい。なお、図6中の黒点Pは、トリガスクライブ線5が第2スクライブ線4に繋がっている部位を示す。
また、上記実施形態では、第1及び第2スクライブ線3,4、トリガスクライブ線5の何れも直線状であったが、曲線状であってもよい。
また、上記実施形態では、第1及び第2スクライブ線3,4、トリガスクライブ線5に沿った割断は、折割(外力による曲げ応力の発生)によって行っていたが、これに限定されず、例えば、レーザ等による加熱で熱応力を生じさせることで行ってもよい。
1 ガラス板の製造方法
2 ガラス原板
2a 主面
2b 周縁部
2c 中間領域
3 第1スクライブ線
4 第2スクライブ線
5 トリガスクライブ線
C メディアンクラック
S1 スクライブ線形成工程
S11 第1スクライブ線形成工程
S12 第2スクライブ線形成工程
S3 切断工程
S30 トリガスクライブ線形成工程
S31 第1割断工程
S32 第2割断工程
S33 第3割断工程
2 ガラス原板
2a 主面
2b 周縁部
2c 中間領域
3 第1スクライブ線
4 第2スクライブ線
5 トリガスクライブ線
C メディアンクラック
S1 スクライブ線形成工程
S11 第1スクライブ線形成工程
S12 第2スクライブ線形成工程
S3 切断工程
S30 トリガスクライブ線形成工程
S31 第1割断工程
S32 第2割断工程
S33 第3割断工程
Claims (4)
- ガラス原板にスクライブ線を形成するスクライブ線形成工程と、前記スクライブ線形成工程の後に、前記ガラス原板を、前記スクライブ線を使用して切断する切断工程とを備える前記ガラス原板からガラス板を製造する方法であって、
前記スクライブ線が、メディアンクラックを伴わない第1スクライブ線と、メディアンクラックを伴わない第2スクライブ線を含み、
前記スクライブ線形成工程が、前記ガラス原板における一方の主面に、前記第1スクライブ線を形成する第1スクライブ線形成工程と、前記第1スクライブ線形成工程の後に、前記主面に、前記第1スクライブ線と交差する前記第2スクライブ線を形成する第2スクライブ線形成工程とを備え、
前記切断工程が、前記第2スクライブ線形成工程の後に、前記主面に、前記第2スクライブ線における前記第1スクライブ線よりも終端側の部位に繋がり、且つ、メディアンクラックを伴うトリガスクライブ線を形成するトリガスクライブ線形成工程を備えることを特徴とするガラス板の製造方法。 - 前記第2スクライブ線と前記トリガスクライブ線が交差することを特徴とする請求項1に記載のガラス板の製造方法。
- 前記切断工程が、前記トリガスクライブ線形成工程で前記トリガスクライブ線が形成された前記ガラス原板を、前記トリガスクライブ線に沿って割断する第1割断工程と、
前記第1割断工程で割断された前記ガラス原板を、前記第2スクライブ線に沿って割断する第2割断工程と、
前記第2割断工程で割断された前記ガラス原板を、前記第1スクライブ線に沿って割断する第3割断工程とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス板の製造方法。 - 前記第1スクライブ線形成工程では、一対の前記第1スクライブ線を互いに平行に形成し、
前記第2スクライブ線形成工程では、一対の前記第2スクライブ線を、互いに平行に、且つ、前記第1スクライブ線と直交するように形成することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のガラス板の製造方法。
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