JP6387679B2 - ブレイク方法 - Google Patents
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Description
しかしこの方法では、長尺のブレイクバーを基板に押しつけて一本のスクライブラインを一挙にブレイクするため、基板にかかる負荷が大きくなり、分断面が破壊されやすく端面強度が劣化しやすいといった課題がある。特に、基板の薄板化が要求される現在では、例えば板厚が0.2〜1mmといった薄い基板が提供されているが、このような薄板基板をブレイクバーで一挙にブレイクすると、上記したような不具合の発生が更に深刻になって、分断端部に不規則な亀裂が先走ったり、割れ等が発生したりして不良品となることがある。
このレーザブレイク方法によれば、最初にスクライブラインを加工した基板をブレイク装置に搬送することなくスクライブラインに沿ってブレイクすることが可能である。しかしながら、基板を反転させるための反転機構が必要となって装置が大掛かりとなるとともに、反転操作の際に基板が傷つくリスクも発生する。
(a)前記コンベアベルトの搬送経路の中間下面に、基板送り方向に直交する凸部を備えた第一凸部形成ユニットを配置して前記コンベアベルトを押し上げることにより、前記コンベアベルトの一部を隆起させて基板送り方向に直交する凸条部を形成し、前記貼り合わせ基板を前記凸条部の上流側平坦部から下流側平坦部に搬送し、前記凸条部に乗り上げるときの基板の屈曲によって前記下側の第二基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させ、前記凸条部を乗り越えるときの基板の屈曲によって前記上側の第一基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させることにより、前記貼り合わせ基板の基板送り方向と直交する方向のスクライブラインに沿って前記貼り合わせ基板をブレイクする工程と、
(b)基板送り方向に沿ったスクライブラインより長く、かつ、基板送り方向に平行する凸部を備えた第二凸部形成ユニットを、前記コンベアベルトの上流側平坦部もしくは下流側平坦部の下面で前記コンベアベルトの一側から他側に向かって移動可能に配置し、この第二凸部形成ユニットを、前記貼り合わせ基板が載置されているときに前記コンベアベルトの一側から他側に移行させることによって、ベルト面に基板送り方向と平行に隆起する一筋のウェーブを一側から他側に向かって順次発生させ、前記ウェーブに乗り上げるときの基板の屈曲によって前記下側の第二基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させ、前記ウェーブを乗り越えるときの基板の屈曲によって前記上側の第一基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させることにより、前記貼り合わせ基板の基板送り方向のスクライブラインに沿って前記貼り合わせ基板をブレイクする工程とを含むようにしたものである。
これにより、基板送り方向に直交するスクライブラインのブレイクに加えて、基板送り方向に沿ったスクライブラインも低荷重でブレイクすることができ、大判の基板から単位基板を切り出すことができる。
なお、この基板Mは、トータルの厚みが0.2〜1.0mmと薄く、載置されるベルトの表面形状に沿って自重により屈曲変形する物性を備えている。また、X−Y方向のスクライブラインS1、S2によって区分けされる単位基板M1の各辺の寸法は、50〜100mmとするのが好ましい。
ベルト2は、凸部4aによる下方からの押し上げによって、押し上げられた部分が容易に隆起できるように、比較的薄い布や合成樹脂等のシート材で形成されている。なお、図5に示すように、隆起した凸条部2aの高さHを5〜10mm、凸条部2aの左右の勾配角度Rを2〜7°とするのがよい。この高さH並びに勾配角度Rは、ブレイクされる基板Mの厚みや材料によって適切な値が選択される。
基板Mが凸条部2aに移行すると、基板Mは凸条部2aに乗り上げて屈曲する。最初のX方向スクライブラインS1が凸条部2aの頂部に達すると、図3(c)に示すように、屈曲外面側(外角側)となるスクライブラインS1の亀裂が厚み方向に浸透し、スクライブラインS1に沿って基板Mがブレイクされる。このようにして、順次後続のX方向スクライブラインS1がブレイクされて、基板Mは下流側平坦部2cに移行する。
このようにして、基板MのX方向スクライブラインS1並びにY方向のスクライブラインS2がブレイクされ、単位基板M1が切り出される。
図7はそのブレイク工程を示すものであって、ブレイクされる基板Wの第一基板W1並びに第二基板W2の外面には、前記同様の互いに直交するスクライブラインS1、S2がそれぞれ予め形成されている。なお、図7においてスクライブラインS2は、図面を見やすくするため表示を省略した。
この基板Wをベルト2の上流側平坦部2b上に載置し、コンベア3を駆動して下流に向かって搬送する。貼り合わせ基板Wが凸条部2aに移行すると、基板Wは凸条部2aに乗り上げて屈曲する。そして、図7(b)に示すように、最初のX方向スクライブラインS1が上流側平坦部2bと凸条部2aとの境界部分に達すると、屈曲外面側(外角側)となる下側の第二基板W2のスクライブラインS1がブレイクされる。
さらに基板Wが進行して、図7(c)に示すように、第一基板W1のスクライブラインS1が凸条部2aの頂部に達すると、屈曲外面側(外角側)となる上側の第一基板W1のスクライブラインS1がブレイクされる。このようにして、図7(d)に示すように、基板Wは上下のスクライブラインS1、S1に沿って完全分断される。
また、Y方向のスクライブラインS2は、ベルト2の下流側平坦部2cにおいて、第二凸部形成ユニット6により上記同様の手段でブレイクすることができる。
S1 X方向スクライブライン
S2 Y方向スクライブライン
2 ベルト
2a 凸条部
2b 上流側平坦部
2c 下流側平坦部
3 コンベア
4 第一凸部形成ユニット
4a 第一凸部形成ユニットの凸部
6 第二凸部形成ユニット
6a 第二凸部形成ユニットの凸部
9 ウェーブ
Claims (1)
- 上側の第一基板と下側の第二基板とが貼り合わされ、前記第一基板および前記第二基板それぞれの外面側に互いに直交する2方向のスクライブラインが形成された貼り合わせ基板が、前記貼り合わせ基板を搬送するコンベアベルト上に、前記スクライブラインの直交する2方向が前記コンベアベルトの基板送り方向および基板送り方向と直交する方向に一致するように向けて載置され、前記コンベアベルトの搬送経路上で前記貼り合わせ基板を前記2方向のスクライブラインに沿ってブレイクするブレイク方法であって、
(a)前記コンベアベルトの搬送経路の中間下面に、基板送り方向に直交する凸部を備えた第一凸部形成ユニットを配置して前記コンベアベルトを押し上げることにより、前記コンベアベルトの一部を隆起させて基板送り方向に直交する凸条部を形成し、前記貼り合わせ基板を前記凸条部の上流側平坦部から下流側平坦部に搬送し、前記凸条部に乗り上げるときの基板の屈曲によって前記下側の第二基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させ、前記凸条部を乗り越えるときの基板の屈曲によって前記上側の第一基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させることにより、前記貼り合わせ基板の基板送り方向と直交する方向のスクライブラインに沿って前記貼り合わせ基板をブレイクする工程と、
(b)基板送り方向に沿ったスクライブラインより長く、かつ、基板送り方向に平行する凸部を備えた第二凸部形成ユニットを、前記コンベアベルトの上流側平坦部もしくは下流側平坦部の下面で前記コンベアベルトの一側から他側に向かって移動可能に配置し、この第二凸部形成ユニットを、前記貼り合わせ基板が載置されているときに前記コンベアベルトの一側から他側に移行させることによって、ベルト面に基板送り方向と平行に隆起する一筋のウェーブを一側から他側に向かって順次発生させ、前記ウェーブに乗り上げるときの基板の屈曲によって前記下側の第二基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させ、前記ウェーブを乗り越えるときの基板の屈曲によって前記上側の第一基板の前記スクライブラインの亀裂を厚み方向に浸透させることにより、前記貼り合わせ基板の基板送り方向のスクライブラインに沿って前記貼り合わせ基板をブレイクする工程とを含むことを特徴とするブレイク方法。
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