JP2017170757A - 分断装置 - Google Patents
分断装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017170757A JP2017170757A JP2016059342A JP2016059342A JP2017170757A JP 2017170757 A JP2017170757 A JP 2017170757A JP 2016059342 A JP2016059342 A JP 2016059342A JP 2016059342 A JP2016059342 A JP 2016059342A JP 2017170757 A JP2017170757 A JP 2017170757A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- region
- scribe line
- support member
- impact member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
【課題】貼り合わせ基板の両面に形成されたスクライブラインを、基板を反転させずに分断するとともに、素材の有効利用を可能にする分断装置を提供する。
【解決手段】第一スクライブラインS1を形成した第一基板1と第二スクライブラインS2を形成した第二基板2からなる貼り合わせ基板Mを、2つのスクライブラインS1、S2を境界として一方の領域を第一領域、他方の領域を第二領域としたときに、第一領域を支持する第一支持部材5と、第二領域を支持する第二支持部材6とを設け、各支持部材5、6が相対的に上下移動することにより、第二支持部材6が第二領域に対して変位するように構成し、基板分断時には、第二支持部材6が第二領域を支持しない状態で、第二領域に対し上方からインパクト部材8を衝突させて基板Mを分断するとともに、第一支持部材5の基板載置面5aが第二支持部材6に向かって下向きに傾斜した姿勢となるように形成する。
【選択図】図1
【解決手段】第一スクライブラインS1を形成した第一基板1と第二スクライブラインS2を形成した第二基板2からなる貼り合わせ基板Mを、2つのスクライブラインS1、S2を境界として一方の領域を第一領域、他方の領域を第二領域としたときに、第一領域を支持する第一支持部材5と、第二領域を支持する第二支持部材6とを設け、各支持部材5、6が相対的に上下移動することにより、第二支持部材6が第二領域に対して変位するように構成し、基板分断時には、第二支持部材6が第二領域を支持しない状態で、第二領域に対し上方からインパクト部材8を衝突させて基板Mを分断するとともに、第一支持部材5の基板載置面5aが第二支持部材6に向かって下向きに傾斜した姿勢となるように形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、脆性材料からなる第一基板と第二基板を貼り合わせた貼り合わせ基板を分断する分断装置に関する。本発明の分断装置は、例えば液晶表示パネルの単位表示パネル(以下単位基板という)の加工に利用される。
液晶表示パネルの製造時には、2枚の大面積ガラス基板、すなわち、液晶を駆動する薄膜トランジスタTFT(Thin Film Transistor)等の電子デバイスが形成されたガラス基板と、対向電極が形成されたガラス基板とを、シール材を介して複数の液晶注入領域を形成するように貼り合わせて貼り合わせ基板を形成する。貼り合わせ基板は次の工程でそれぞれ液晶注入領域を含む単位基板に分断される(特許文献1参照)。
なお、本発明において、上記貼り合わせ基板の一方のガラス基板を第一基板といい、他方のガラス基板を第二基板という。
なお、本発明において、上記貼り合わせ基板の一方のガラス基板を第一基板といい、他方のガラス基板を第二基板という。
図16〜18は、後記特許文献1等で開示された従来の液晶表示パネルの分断方法を説明するための図であって、図16は平面図であり、図17は図16におけるB−B線に沿った断面図である。
液晶表示パネルを構成する貼り合わせ基板M’の上側の第一基板21と下側の第二基板22はシール材23を介して複数の液晶注入領域24を形成するように貼り合わされている。液晶注入領域24は格子状に配列されており、それぞれ液晶注入口24aを残した状態でシール材23により取り囲まれている。各液晶注入領域24の間には一定幅の間隔H1、H2がX−Y方向に沿って形成されている。この間隔H1、H2の中間に、第一基板21の表面に形成された第一スクライブラインS1と第二基板22の表面に形成された第二スクライブラインS2が平面視において同じ位置に形成されている。シール材23を有しない間隔H1、H2内でスクライブラインS1、S2を形成するのは、スクライブラインS1、S2の間にシール材23が存在すると、基板M’を撓ませて第一基板21ならびに第二基板22のスクライブラインS1、S2をブレイクしても、シール材23が弾力性を有するため、シール材23の部分で精度よく分断することができず、個々の基板同士を完全に分離できないからである。なお、シール材23は多くの場合、エポキシ系樹脂により作製される。
液晶表示パネルを構成する貼り合わせ基板M’の上側の第一基板21と下側の第二基板22はシール材23を介して複数の液晶注入領域24を形成するように貼り合わされている。液晶注入領域24は格子状に配列されており、それぞれ液晶注入口24aを残した状態でシール材23により取り囲まれている。各液晶注入領域24の間には一定幅の間隔H1、H2がX−Y方向に沿って形成されている。この間隔H1、H2の中間に、第一基板21の表面に形成された第一スクライブラインS1と第二基板22の表面に形成された第二スクライブラインS2が平面視において同じ位置に形成されている。シール材23を有しない間隔H1、H2内でスクライブラインS1、S2を形成するのは、スクライブラインS1、S2の間にシール材23が存在すると、基板M’を撓ませて第一基板21ならびに第二基板22のスクライブラインS1、S2をブレイクしても、シール材23が弾力性を有するため、シール材23の部分で精度よく分断することができず、個々の基板同士を完全に分離できないからである。なお、シール材23は多くの場合、エポキシ系樹脂により作製される。
スクライブ工程では、カッターホイール(またはレーザ光)を用いて第一基板21と第二基板22の外面側となる表面に分断予定ラインに沿ってスクライブラインS1、S2を形成する。次いで、ブレイク工程では、第一基板21および第二基板22のいずれか一方、例えば第一基板21を下側にして上方からブレイクバー等を押し付けることにより基板M’を撓ませて、第一基板21の第一スクライブラインS1の亀裂を厚み方向に浸透させてブレイクする。次いで、基板M’を反転させて第二基板22を下側にした状態で、上記同様に基板M’を撓ませて第二基板22の第二スクライブラインS2をブレイクする。これにより、貼り合わせ基板M’を単位基板M2’(図18参照)ごとに完全分離する。
このようにして切り出された単位基板M2’では、図18に示すように、単位基板M2’の周辺にシール材23より外側に延びる額縁領域25が残されることになる。額縁領域25は液晶表示パネルとして機能する部分ではないので無駄であり、またその部分だけ単位基板M2’が大きくなる。
近年、液晶表示パネル、特にモバイル用液晶表示パネルにおいて、素材の有効利用や小型化の観点から額縁領域25を極限まで小さくすることが要求されているが、上記のシール材23を有しない間隔H1、H2内でスクライブラインを形成する方法では、額縁領域25の削減にも限界があった。
また、上記した従来技術では、第一基板21の第一スクライブラインS1をブレイクした後、第二基板22の第二スクライブラインS2をブレイクするときには、貼り合わせ基板M’を反転させる必要がある。このような基板の反転操作は、基板を反転させるための機構が必要であって装置が大型化するとともに装置コストも高くなる。加えて、反転操作に時間がかかるとともに、反転操作中に基板が傷付くリスクも有しているため生産性が低下するといった問題点があった。
近年、液晶表示パネル、特にモバイル用液晶表示パネルにおいて、素材の有効利用や小型化の観点から額縁領域25を極限まで小さくすることが要求されているが、上記のシール材23を有しない間隔H1、H2内でスクライブラインを形成する方法では、額縁領域25の削減にも限界があった。
また、上記した従来技術では、第一基板21の第一スクライブラインS1をブレイクした後、第二基板22の第二スクライブラインS2をブレイクするときには、貼り合わせ基板M’を反転させる必要がある。このような基板の反転操作は、基板を反転させるための機構が必要であって装置が大型化するとともに装置コストも高くなる。加えて、反転操作に時間がかかるとともに、反転操作中に基板が傷付くリスクも有しているため生産性が低下するといった問題点があった。
そこで本発明は、上記した課題に鑑み、貼り合わせ基板を反転させることなく、第一基板ならびに第二基板をスクライブラインに沿って一挙かつ確実に分断することができるとともに、素材の無駄をなくして有効利用を図ることのできる貼り合わせ基板の分断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明では次のような技術的手段を講じた。すなわち本発明の分断装置は、上側となる第一基板と下側となる第二基板が貼り合わされてなる貼り合わせ基板を、前記第一基板の表面に形成された第一スクライブラインと、前記第二基板の表面における前記第一スクライブラインと平面視において同じ位置に形成された第二スクライブラインとに沿って分断する分断装置であって、前記第一スクライブラインおよび前記第二スクライブラインを境界とする前記貼り合わせ基板の一方の領域を第一領域、他方の領域を第二領域としたときに、前記第一領域を支持する第一支持部材と、前記第二領域を支持する第二支持部材とを有し、前記第一支持部材と前記第二支持部材とが相対的に上下に移動することにより、前記第二支持部材が前記第二領域を支持する位置と支持しない位置とに変位するように構成されており、前記第二支持部材が前記第二領域を支持しない状態において、前記第二領域に対し上方から衝突させて前記第一スクライブラインおよび前記第二スクライブラインに沿って前記第二領域を前記第一領域から分断するインパクト部材を備えており、少なくとも前記インパクト部材による基板分断時に、前記第一支持部材の基板載置面が前記第二支持部材に向かって下向きに傾斜した姿勢となるように形成されている構成とした。
本発明によれば、貼り合わせ基板の第一基板および第二基板に形成した第一スクライブラインと第二スクライブラインの両方を、インパクト部材の衝突によって一挙に分断することができるので、一方の基板のスクライブラインをブレイク後に基板を反転させて、他方の基板のスクライブラインをブレイクするといった煩雑な反転操作を省略することができ、これにより作業時間の短縮と作業効率を高めることができるとともに、基板の反転機構を省略して装置のコンパクト化を図ることができる。また、反転操作中に基板を傷付けるリスクも解消することができる。
また、本発明では、基板分断時にインパクト部材が傾斜姿勢の第二領域の表面に当接することにより、第二領域が傾斜下位側に押し流される応力を受けて分断後の分断端面同士の間隔が離隔し、互いに接触することが阻止されるため、分断端面の傷の発生を防止して端面強度に優れた単位製品を得ることができる。
上記発明において、前記インパクト部材による衝突は、当該インパクト部材の自由落下によって行うようにするのがよい。
これにより、複雑な機構を用いることなく、貼り合わせ基板の分断に必要な剪断力をインパクト部材の自重によって容易に得ることができる。
これにより、複雑な機構を用いることなく、貼り合わせ基板の分断に必要な剪断力をインパクト部材の自重によって容易に得ることができる。
また、上記発明において、前記インパクト部材による基板分断時に、前記第一領域を上方から押さえて当該第一領域の浮き上がりを阻止する押さえ部材を備えている構成とするのがよい。
これにより、インパクト部材による基板分断時に第一領域部分の浮き上がりを阻止して精度よく分断することができる。
これにより、インパクト部材による基板分断時に第一領域部分の浮き上がりを阻止して精度よく分断することができる。
また、上記発明において、前記インパクト部材による貼り合わせ基板の分断に先立って、前記第二基板の第二スクライブラインの亀裂を板厚全部に浸透させるためのブレイク機構を備えている構成とするのがよい。
これにより、インパクト部材による貼り合わせ基板の分断を、より確実に精度よく行うことができる。
これにより、インパクト部材による貼り合わせ基板の分断を、より確実に精度よく行うことができる。
また、上記発明において、前記第一スクライブラインと前記第二スクライブラインが、前記第一基板と前記第二基板を接着するシール材の直上および直下に形成されている構成としてもよい。
これにより、液晶表示パネルのようにシール材を境界として複数の液晶注入領域が形成されている貼り合わせ基板を、各スクライブラインに沿って分断して単位基板を取り出したときに、従来のようなシール部材からはみ出た額縁領域をなくして小型化することができるとともに、素材の無駄をなくして有効利用を図ることができるといった効果がある。
これにより、液晶表示パネルのようにシール材を境界として複数の液晶注入領域が形成されている貼り合わせ基板を、各スクライブラインに沿って分断して単位基板を取り出したときに、従来のようなシール部材からはみ出た額縁領域をなくして小型化することができるとともに、素材の無駄をなくして有効利用を図ることができるといった効果がある。
本発明に係る分断装置の実施例を、図1〜13に基づいて説明する。
本実施例では、液晶表示パネルを構成する貼り合わせ基板Mを分断対象とする。貼り合わせ基板Mは、図10、11に示すように、上側の第一基板1と下側の第二基板2とがシール材3を介して複数の液晶注入領域4を形成するように貼り合わされて構成されている。液晶注入領域4は格子状に配列されており、それぞれX−Y方向のシール材3により取り囲まれている。第一基板1の表面には第一スクライブラインS1が、第二基板2の表面には第二スクライブラインS2が形成されている。これら両方のスクライブラインS1、S2は、隣り合う液晶注入領域4を区分けするX−Y方向のシール材3の中間位置の直上および直下に形成されている。なお、シール材3の形状は、Y方向のスクライブラインに沿って基板Mを分断したときに、液晶注入領域4の液晶注入口4aが開口するように予め設計されている。
本実施例では、液晶表示パネルを構成する貼り合わせ基板Mを分断対象とする。貼り合わせ基板Mは、図10、11に示すように、上側の第一基板1と下側の第二基板2とがシール材3を介して複数の液晶注入領域4を形成するように貼り合わされて構成されている。液晶注入領域4は格子状に配列されており、それぞれX−Y方向のシール材3により取り囲まれている。第一基板1の表面には第一スクライブラインS1が、第二基板2の表面には第二スクライブラインS2が形成されている。これら両方のスクライブラインS1、S2は、隣り合う液晶注入領域4を区分けするX−Y方向のシール材3の中間位置の直上および直下に形成されている。なお、シール材3の形状は、Y方向のスクライブラインに沿って基板Mを分断したときに、液晶注入領域4の液晶注入口4aが開口するように予め設計されている。
本発明に係る分断装置Cは、相対的に上下に移動する第一支持部材5と第二支持部材6とを備えている。本実施例では、第一支持部材5ならびに第二支持部材6がベルトコンベアで構成され、第一支持部材5が上流側、第二支持部材6が下流側となり、上流側の第一支持部材5から下流側の第二支持部材6に向かって分断すべき貼り合わせ基板Mが搬送されるようになっている。
第一支持部材5と第二支持部材6は、水平状態において互いに近接した位置に配置されており、この位置から第二支持部材6がシリンダ7等の昇降機構により下方に移動できるようになっている。
また、第一支持部材5は、貼り合わせ基板Mを載置して搬送する基板載置面5aが、図1(a)の水平姿勢から、図1(b)のように第二支持部材6に向かって下向きに傾斜できるように形成されている。本実施例では、水平姿勢からベルト5bを支持する後部輪体5cを上動させると同時にベルト5bの張りを調整する調整用輪体5dを下動させることにより、基板載置面5aを傾斜姿勢に変更できるようにしている。基板載置面5aの傾斜角度αは0.5°〜2°、好ましくは1°とするのがよい。
第二支持部材6の上方には、第一支持部材5寄りの位置にインパクト部材8が設けられている。インパクト部材8はベルト幅方向に長く形成され、索引紐9で吊り上げられた位置からガイド10に沿って自重により垂直に自由落下できるように形成されている。また、第一支持部材5の上方には、第二支持部材6寄りの位置に、分断時の基板Mの浮き上がりを阻止する押さえ部材11が設けられている。この押さえ部材11およびインパクト部材8の下面には、基板Mの表面へ接触したときに傷が付くことを防止するためのウレタン等の弾性シート11a、8aが貼り付けられている。
次に、分断装置Cの動作について説明する。
先行するスクライブ工程で第一、第二スクライブラインS1、S2が予め加工された貼り合わせ基板Mを、いずれか一方のスクライブライン、例えばX方向のスクライブラインがベルト幅方向に沿うようにして第一支持部材5に載置し、下流側の第二支持部材6に向かって搬送する(図3参照)。そして、図4に示すように、最初のスクライブラインS1、S2が第一支持部材5から少し離れた位置まで移動したときに貼り合わせ基板Mの搬送を停止させる。このとき、貼り合わせ基板MのスクライブラインS1、S2を境界として、第一支持部材5によって支持されている領域を第一領域といい、第二支持部材6によって支持されている領域を第二領域という。
先行するスクライブ工程で第一、第二スクライブラインS1、S2が予め加工された貼り合わせ基板Mを、いずれか一方のスクライブライン、例えばX方向のスクライブラインがベルト幅方向に沿うようにして第一支持部材5に載置し、下流側の第二支持部材6に向かって搬送する(図3参照)。そして、図4に示すように、最初のスクライブラインS1、S2が第一支持部材5から少し離れた位置まで移動したときに貼り合わせ基板Mの搬送を停止させる。このとき、貼り合わせ基板MのスクライブラインS1、S2を境界として、第一支持部材5によって支持されている領域を第一領域といい、第二支持部材6によって支持されている領域を第二領域という。
次いで、図5に示すように、第一支持部材5の基板載置面5aを傾斜姿勢に変位させるとともに押さえ部材11を下降させて貼り合わせ基板Mの第一領域の表面に軽く接触させ、第二支持部材6を下方に移動させる。これにより、貼り合わせ基板Mの第二領域は、第一支持部材5の傾斜に合わせて斜めに傾斜した姿勢で第一支持部材5から突き出た状態となる。この状態で、図6に示すように、インパクト部材8を上方の待機位置から自由落下させると、インパクト部材8が衝突したときに生じる剪断力によって、貼り合わせ基板Mの上下のスクライブラインS1、S2およびその間に介在するシール材3が同時に分断され、第二領域が第一領域から分離されて図12の短冊状基板M1となる。
このようにして順次X方向のスクライブラインに沿って貼り合わせ基板Mを短冊状基板M1に分断した後、この短冊状基板M1のY方向のスクライブラインがベルト幅方向に沿うようにして第一支持部材5に載置し、上記同様に、インパクト部材8によって短冊状基板M1をスクライブラインに沿って順次分断して、図13に示す単位基板M2を切り出す。
貼り合わせ基板Mを傾斜させた状態で、インパクト部材8を用いて分断することの効果について、図8、9を用いて説明する。図8は貼り合わせ基板Mを水平な姿勢で分断した場合を示す説明図であり、図9は傾斜姿勢で分断した場合を示す説明図である。なお、インパクト部材8については落下方向を示す矢印で表している。
貼り合わせ基板Mを水平姿勢で分断すると、図8(b)のようにインパクト部材8によって分断された第二領域が略垂直に落下するため、分断端面Ma、Mbが接触して傷付くことがある。また、基板分断時のインパクト部材8の衝突によって、分断後の第二領域が図8(c)のように分断ラインを軸にしてへの字状に傾斜した姿勢に曲がることがある。この場合には、分断端面Ma、Mbの下縁部分がぶつかって重大な傷の発生するおそれがある。
これに対し、貼り合わせ基板Mを傾斜姿勢で分断すると、分断後の第二領域は、図9(b)に示すように、略垂直に落下しても分断端面Ma、Mbが接触しないため分断端面Ma、Mbは傷付かない。加えて、基板分断時には、インパクト部材8が傾斜姿勢の第二領域の表面に当接することにより、第二領域が傾斜下位側に押し流される応力を受けるため、分断後の分断端面Ma、Mbの間隔が離隔し、互いに接触することが阻止される。また、分断後の第二領域が分断ラインを軸にしてへの字状に曲がった場合でも、上記した傾斜下位方向への応力によって、図9(c)のように分断端面Ma、Mbは離隔していくため、接触による傷の発生を防止することができる。
貼り合わせ基板Mを水平姿勢で分断すると、図8(b)のようにインパクト部材8によって分断された第二領域が略垂直に落下するため、分断端面Ma、Mbが接触して傷付くことがある。また、基板分断時のインパクト部材8の衝突によって、分断後の第二領域が図8(c)のように分断ラインを軸にしてへの字状に傾斜した姿勢に曲がることがある。この場合には、分断端面Ma、Mbの下縁部分がぶつかって重大な傷の発生するおそれがある。
これに対し、貼り合わせ基板Mを傾斜姿勢で分断すると、分断後の第二領域は、図9(b)に示すように、略垂直に落下しても分断端面Ma、Mbが接触しないため分断端面Ma、Mbは傷付かない。加えて、基板分断時には、インパクト部材8が傾斜姿勢の第二領域の表面に当接することにより、第二領域が傾斜下位側に押し流される応力を受けるため、分断後の分断端面Ma、Mbの間隔が離隔し、互いに接触することが阻止される。また、分断後の第二領域が分断ラインを軸にしてへの字状に曲がった場合でも、上記した傾斜下位方向への応力によって、図9(c)のように分断端面Ma、Mbは離隔していくため、接触による傷の発生を防止することができる。
分断対象となる貼り合わせ基板Mの素材や厚みにより、図7に示す分断時における第二支持部材6の下降ストロークL1、ならびに、インパクト部材8の自重および落下ストロークL2が好ましい値に設定される。例えば、貼り合わせ基板Mの第一基板1および第二基板2が、0.2〜0.4mmの厚さのガラス板である場合、第二支持部材6の下降ストロークL1は4〜10mm、インパクト部材8の下降ストロークL2は3〜9mmとするのがよい。また、インパクト部材8の下降ストロークL2は、インパクト部材8が最下端まで落下したときに、第二支持部材6上に落下した第二領域の表面に接触しない位置で停止するように予め設定しておくのがよい。
このようにして分断された単位基板M2は、図13に示す通り、従来の単位基板M2’(図18参照)のようにシール部材23からはみ出た額縁領域25をなくして小型化することができるとともに、素材の無駄をなくして有効利用を図ることができる。
また、第一基板1と第二基板2の両方に形成したスクライブラインS1、S2、および隣り合う液晶注入領域4を区分けするシール材3の中間をインパクト部材8の1回の落下で一挙に分断するため、一方の基板のスクライブラインをブレイク後に基板を反転させて他方の基板のスクライブラインをブレイクするといった煩雑な基板反転操作を省略して、分断作業の効率化を図ることができる。
また、インパクト部材8により切り出されて短冊状基板M1や単位基板M2となる第二領域は、第二支持部材6上へ落下後に第二支持部材6で順次下流側へ搬送することにより、貼り合わせ基板Mの分断工程を流れ作業で連続的に行うことができる。
また、第一基板1と第二基板2の両方に形成したスクライブラインS1、S2、および隣り合う液晶注入領域4を区分けするシール材3の中間をインパクト部材8の1回の落下で一挙に分断するため、一方の基板のスクライブラインをブレイク後に基板を反転させて他方の基板のスクライブラインをブレイクするといった煩雑な基板反転操作を省略して、分断作業の効率化を図ることができる。
また、インパクト部材8により切り出されて短冊状基板M1や単位基板M2となる第二領域は、第二支持部材6上へ落下後に第二支持部材6で順次下流側へ搬送することにより、貼り合わせ基板Mの分断工程を流れ作業で連続的に行うことができる。
本発明において、上記実施例では貼り合わせ基板Mに対し、インパクト部材8を自重による自由落下で衝突させることにより基板Mへの剪断力が生じるようにしたが、これと同等の剪断力が生じるのであれば、例えばプレス機のような機械的手段でインパクト部材8を下降させるようにしてもよい。
本発明の別の実施例を図14に示す。
この実施例では、インパクト部材8による分断に先立って、貼り合わせ基板Mの第二基板2の第二スクライブラインS2をブレイクするブレイク機構12が設けられている。ブレイク機構12は、インパクト部材8と押さえ部材11との間で、搬送されてくる貼り合わせ基板Mの上方に配置された昇降可能なブレイクバー12aを備えている。ブレイクバー12aは、貼り合わせ基板MのスクライブラインS1、S2がインパクト部材8による分断位置まで搬送されて停止したときに、貼り合わせ基板Mに向かって下降して第一基板1の表面に押し付けられる。これにより、図15に示すように、貼り合わせ基板Mが下方に撓んで第二基板2の第二スクライブラインS2の亀裂がシール材3に達する深さまで、すなわち、第二基板2の板厚全部に浸透して第二スクライブラインS2を完全にブレイクする。
このように、インパクト部材8による分断に先立って貼り合わせ基板Mの片側の第二基板2の第二スクライブラインS2をブレイクしておくことにより、インパクト部材8による貼り合わせ基板Mの分断を、先の実施例より小さな剪断力で精度よく行うことができる。この実施例は、第一基板1ならびに第二基板2の板厚が0.2mm以上の厚いものである場合に特に効果的である。
この実施例では、インパクト部材8による分断に先立って、貼り合わせ基板Mの第二基板2の第二スクライブラインS2をブレイクするブレイク機構12が設けられている。ブレイク機構12は、インパクト部材8と押さえ部材11との間で、搬送されてくる貼り合わせ基板Mの上方に配置された昇降可能なブレイクバー12aを備えている。ブレイクバー12aは、貼り合わせ基板MのスクライブラインS1、S2がインパクト部材8による分断位置まで搬送されて停止したときに、貼り合わせ基板Mに向かって下降して第一基板1の表面に押し付けられる。これにより、図15に示すように、貼り合わせ基板Mが下方に撓んで第二基板2の第二スクライブラインS2の亀裂がシール材3に達する深さまで、すなわち、第二基板2の板厚全部に浸透して第二スクライブラインS2を完全にブレイクする。
このように、インパクト部材8による分断に先立って貼り合わせ基板Mの片側の第二基板2の第二スクライブラインS2をブレイクしておくことにより、インパクト部材8による貼り合わせ基板Mの分断を、先の実施例より小さな剪断力で精度よく行うことができる。この実施例は、第一基板1ならびに第二基板2の板厚が0.2mm以上の厚いものである場合に特に効果的である。
以上本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施形態に特定されるものではない。例えば、上記実施例では、基板分断時に第一支持部材5の基板載置面5aを傾斜させるようにしたが、これに代えて、基板載置面5aを傾斜させた姿勢のまま定置するようにしてもよい。また、本発明は、第一基板と第二基板との間にシール材が介在しない貼り合わせ基板の分断にも使用することが可能である。
本発明の分断装置は、液晶表示パネル等の貼り合わせ基板を分断して単位基板を切り出すときに利用することができる。
C 分断装置
M 貼り合わせ基板
S1 第一スクライブライン
S2 第二スクライブライン
1 第一基板
2 第二基板
3 シール材
4 液晶注入領域
5 第一支持部材
5a 基板載置面
6 第二支持部材
8 インパクト部材
11 押さえ部材
12 ブレイク機構
M 貼り合わせ基板
S1 第一スクライブライン
S2 第二スクライブライン
1 第一基板
2 第二基板
3 シール材
4 液晶注入領域
5 第一支持部材
5a 基板載置面
6 第二支持部材
8 インパクト部材
11 押さえ部材
12 ブレイク機構
Claims (5)
- 上側となる第一基板と下側となる第二基板が貼り合わされてなる貼り合わせ基板を、前記第一基板の表面に形成された第一スクライブラインと、前記第二基板の表面における前記第一スクライブラインと平面視において同じ位置に形成された第二スクライブラインとに沿って分断する分断装置であって、
前記第一スクライブラインおよび前記第二スクライブラインを境界とする前記貼り合わせ基板の一方の領域を第一領域、他方の領域を第二領域としたときに、
前記第一領域を支持する第一支持部材と、前記第二領域を支持する第二支持部材とを有し、
前記第一支持部材と前記第二支持部材とが相対的に上下に移動することにより、前記第二支持部材が前記第二領域を支持する位置と支持しない位置とに変位するように構成されており、
前記第二支持部材が前記第二領域を支持しない状態において、前記第二領域に対し上方から衝突させて前記第一スクライブラインおよび前記第二スクライブラインに沿って前記第二領域を前記第一領域から分断するインパクト部材を備えており、
少なくとも前記インパクト部材による基板分断時に、前記第一支持部材の基板載置面が前記第二支持部材に向かって下向きに傾斜した姿勢となるように形成されていることを特徴とする分断装置。 - 前記インパクト部材による衝突は、当該インパクト部材の自由落下によってなされるようにした請求項1に記載の分断装置。
- 前記インパクト部材による基板分断時に、前記第一領域を上方から押さえて当該第一領域の浮き上がりを阻止する押さえ部材を備えている請求項1または請求項2に記載の分断装置。
- 前記インパクト部材による貼り合わせ基板の分断に先立って、前記第二基板の第二スクライブラインの亀裂を板厚全部に浸透させるためのブレイク機構を備えている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の分断装置。
- 前記第一スクライブラインと前記第二スクライブラインが、前記第一基板と前記第二基板を接着するシール材の直上および直下に形成されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の分断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016059342A JP2017170757A (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 分断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016059342A JP2017170757A (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 分断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017170757A true JP2017170757A (ja) | 2017-09-28 |
Family
ID=59971732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016059342A Pending JP2017170757A (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 分断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017170757A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3666739A4 (en) * | 2017-10-25 | 2021-05-12 | Bando Kiko Co., Ltd | GLASS PLATE CUTTING MACHINE |
JP7469749B2 (ja) | 2021-03-02 | 2024-04-17 | 株式会社Ihi | ワーク切断装置及びワーク切断方法 |
-
2016
- 2016-03-24 JP JP2016059342A patent/JP2017170757A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3666739A4 (en) * | 2017-10-25 | 2021-05-12 | Bando Kiko Co., Ltd | GLASS PLATE CUTTING MACHINE |
JP7469749B2 (ja) | 2021-03-02 | 2024-04-17 | 株式会社Ihi | ワーク切断装置及びワーク切断方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6716900B2 (ja) | 分断装置 | |
US7628303B2 (en) | Method of mechanically breaking a scribed workpiece of brittle fracturing material | |
JP5452547B2 (ja) | 脆性材料基板スクライブ用のカッターホイールおよびその製造方法 | |
JP6140012B2 (ja) | 貼り合わせ基板のブレイク方法 | |
JP5981791B2 (ja) | 脆性材料基板のブレイク装置 | |
JP2008201629A (ja) | 電気光学装置の製造方法、基板の分断方法、及び、基板分断装置 | |
JPWO2009154012A1 (ja) | マザー基板の基板加工方法 | |
JP6364789B2 (ja) | スクライブ装置 | |
WO2016065790A1 (zh) | 一种液晶屏玻璃切割方法和装置 | |
JP6085384B2 (ja) | 脆性材料基板のブレイク装置 | |
JP2014214055A (ja) | 基板加工システムおよび基板加工方法 | |
JP2017170757A (ja) | 分断装置 | |
TWI644872B (zh) | Cracking device for brittle material substrate | |
JP5156085B2 (ja) | 貼り合せ基板の分断方法 | |
JP2017109910A (ja) | 分断装置 | |
JP2017171535A (ja) | 分断装置 | |
KR20150090812A (ko) | 취성 재료 기판의 스크라이브 장치 | |
KR20150022638A (ko) | 기판 분단 장치 | |
JP2017100925A (ja) | 分断装置 | |
JP2017100924A (ja) | 分断装置 | |
JP6297192B2 (ja) | 貼り合わせ基板のブレイク装置 | |
JP2020151911A (ja) | 基板分断方法及び基板分断装置 | |
JP6477946B2 (ja) | ブレイク装置 | |
JP2015017014A (ja) | 貼り合わせ基板のブレイク装置 | |
CN106045292A (zh) | 划线设备 |