JP6432245B2 - 基板分断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脆性材料から作られた基板の分断方法に関するものである。
従来から、ガラス基板などの脆性基板を分断する位置を規定するために、カッタを用いて機械的にスクライブラインを形成することが広く行われている。スクライブラインが形成されると同時に、それに沿ったクラックも形成される(たとえば特許文献1参照)。スクライブラインが形成された時点では、このクラックは、スクライブラインが形成された面と反対の面にまでは達していない。その後、ブレーク工程と称される応力付与がなされることで、上記クラックが厚さ方向に完全に延びることで、基板が分断される。
特開平9−188534号公報
本発明者は、クラックを伴わずに基板上を延びるトレンチ(トレンチラインと称する)を用いる分断方法について独自に検討してきた。基板内のトレンチライン近傍には内部応力が蓄積されており、それを解放する処理を任意のタイミングで行うことによって、トレンチラインに沿ったクラックラインを形成することができる。その後のブレーク工程については従来の方法と同様である。
ラインが形成される位置によっては、従来のスクライブラインに比してトレンチラインの方が安定的に形成されやすい。たとえば、基板の縁から離れた起点からラインを形成する場合がそうである。また従来のスクライブラインが形成された基板は、クラックの意図しない伸展に起因して不適切なタイミングで分断されてしまいやすいが、クラックを伴わないトレンチラインが形成された基板においてはそのような事象が生じにくい。
上記のように、クラックを伴わないトレンチラインによって基板の分断位置を規定する方法は様々な利点を有する。一方で、本発明者のさらなる検討によれば、基板の同一面上において互いに交差するトレンチラインを形成すると、トレンチラインに沿ったクラックラインを安定的に形成することが困難なことがわかった。クラックラインの形成が不安定であれば、そのクラックを厚さ方向に完全に伸展させる工程であるブレーク工程も不安定となってしまう。平面レイアウトにおいて互いに交差するラインに沿って基板を分断することはしばしば求められるため、そのような場合においてもトレンチラインからクラックラインを安定的に形成することができる方法が望まれる。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基板が分断される位置を規定するためのラインの少なく一部として、クラックを伴わないトレンチラインを用いる場合において、平面レイアウトにおいて互いに交差するラインに沿って基板を安定的に分断することができる基板分断方法を提供することである。
本発明の基板分断方法は、次の工程を有する。第1の主面と、第1の主面と反対の第2の主面とを有し、第1の主面に垂直な厚さ方向を有する第1の脆性基板が準備される。第1の脆性基板の第1の主面に刃先が押し付けられる。押し付けられた刃先を第1の脆性基板の第1の主面上で摺動させることによって、第1の脆性基板の第1の主面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する少なくとも1つの第1のトレンチラインが形成される。第1のトレンチラインを形成する工程は、第1のトレンチラインの直下において第1の脆性基板が第1のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれる。第1のトレンチラインに沿って厚さ方向における第1の脆性基板のクラックを伸展させることによって、少なくとも1つの第1のクラックラインが形成される。第1のクラックラインによって第1のトレンチラインの直下において第1の脆性基板は第1のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれている。第1の脆性基板の第2の主面上に第2のクラックラインが形成される。第1および第2のクラックラインの各々に沿って第1の脆性基板が分断される。第1および第2のクラックラインは平面レイアウトにおいて互いに交差している。
本発明によれば、第1のトレンチラインから第1のクラックラインを形成する処理は第1の主面上で行われ、第2のクラックラインを形成する処理は第2の主面上で行われる。これにより、平面レイアウトにおいて交差するクラックラインの影響を受けずに、第1および第2のクラックラインをそれぞれ形成することができる。具体的には、第2のクラックラインの影響を受けずに第1のトレンチラインから第1のクラックラインを形成することができ、かつ第1のクラックラインの影響を受けずに第2のクラックラインを形成することができる。よって第1および第2のクラックラインが平面レイアウトにおいて交差するか否かによらず、第1および第2のクラックラインを安定的に形成することができる。よって、第1の脆性基板が分断される位置を規定するためのラインの一部として第1のトレンチラインを用いつつ、平面レイアウトにおいて互いに交差するラインに沿って第1の脆性基板を安定的に分断することができる。
本発明の実施の形態1における基板分断方法に用いられる器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および、上記器具が有する刃先の構成を図1(A)の矢印IBの視点で概略的に示す平面図(B)である。 本発明の実施の形態1における基板の分断方法の第1〜第3工程のそれぞれを概略的に示す上面図(A)〜(C)である。 図2(A)〜(C)のそれぞれにおいて、トレンチラインを破線で示し、クラックラインを実線で示し、またラインの形成方向を表す矢印を付した平面レイアウト図(A)〜(C)である。 本発明の実施の形態1における基板分断方法において形成されるトレンチラインの構成を概略的に示す端面図(A)、およびクラックラインの構成を概略的に示す端面図(B)である。 比較例における基板の分断方法の一工程を示す上面図である。 比較例の第1〜第3の工程のそれぞれにおいて、トレンチラインを破線で示し、クラックラインを実線で示し、またラインの形成方向を表す矢印を付した平面レイアウト図(A)〜(C)である。 本発明の実施の形態2における基板分断方法の工程において、トレンチラインを破線で示し、クラックラインを実線で示し、またラインの形成方向を表す矢印を付した概略的な平面レイアウト図(A)〜(C)である。 本発明の実施の形態3における基板の分断方法の第1および第2工程のそれぞれを概略的に示す上面図(A)および(B)である。 本発明の実施の形態4における基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態5における基板分断方法に用いられる器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および、上記器具が有する刃先の構成を図10(A)の矢印XBの視点で概略的に示す平面図(B)である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1(A)および(B)を参照して、本実施の形態における基板分断方法に用いられるカッティング器具50は刃先51およびシャンク52を有する。刃先51は、そのホルダとしてのシャンク52に保持されている。
刃先51には、天面SD1(第1の面)と、天面SD1を取り囲む複数の面とが設けられている。これら複数の面は側面SD2(第2の面)および側面SD3(第3の面)を含む。天面SD1、側面SD2およびSD3は、互いに異なる方向を向いており、かつ互いに隣り合っている。刃先51は、天面SD1、側面SD2およびSD3が合流する頂点を有し、この頂点によって刃先51の突起部PPが構成されている。また側面SD2およびSD3は、刃先51の側部PSを構成する稜線をなしている。側部PSは突起部PPから線状に延びている。また側部PSは、上述したように稜線であることから、線状に延びる凸形状を有する。
刃先51はダイヤモンドポイントであることが好ましい。すなわち刃先51は、硬度および表面粗さを小さくすることができる点からダイヤモンドから作られていることが好ましい。より好ましくは刃先51は単結晶ダイヤモンドから作られている。さらに好ましくは結晶学的に言って、天面SD1は{001}面であり、側面SD2およびSD3の各々は{111}面である。この場合、側面SD2およびSD3は、異なる向きを有するものの、結晶学上、互いに等価な結晶面である。
なお単結晶でないダイヤモンドが用いられてもよく、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で合成された多結晶体ダイヤモンドが用いられてもよい。あるいは、微粒のグラファイトや非グラファイト状炭素から、鉄族元素などの結合材を含まずに焼結された多結晶体ダイヤモンド、またはダイヤモンド粒子を鉄族元素などの結合材によって結合させた焼結ダイヤモンドが用いられてもよい。
シャンク52は軸方向AXに沿って延在している。刃先51は、天面SD1の法線方向が軸方向AXにおおよそ沿うようにシャンク52に取り付けられることが好ましい。
次に本実施の形態の基板分断方法について、以下に説明する。
上面SF1(第1の主面)と、下面SF2(第1の主面と反対の第2の主面)とを有し、上面SF1に垂直な厚さ方向DTを有するガラス基板11(第1の脆性基板)が準備される。
ガラス基板11の上面SF1に刃先51が押し付けられる。具体的には、刃先51の突起部PPおよび側部PSが、ガラス基板11が有する厚さ方向DTへ押し付けられる。
次に、押し付けられた刃先51が上面SF1上で方向DAへ摺動させられる。方向DAは、突起部PPから側部PSに沿って延びる方向を上面SF1上に射影したものであり、軸方向AXを上面SF1上へ射影した方向におおよそ対応している。摺動時、刃先51はシャンク52によって上面SF1上を引き摺られる。この摺動によって、ガラス基板11の上面SF1上に塑性変形が発生させられる。
さらに図2(A)および図3(A)を参照して、上記の塑性変形により、方向DA(図中、右方向)に向かって、溝形状を有するトレンチラインTL1(第1のトレンチライン)が形成される。トレンチラインTL1は、本実施の形態においては、トレンチラインTL1a〜TL1cおよびTL1tを含む。
図4(A)を参照して、トレンチラインTL1を形成する工程は、トレンチラインTL1の直下においてガラス基板11がトレンチラインTL1と交差する方向DCにおいて連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれる。クラックレス状態においては、塑性変形によるトレンチラインTL1は形成されているものの、それに沿ったクラックは形成されていない。クラックレス状態を得るために、刃先51に加えられる荷重は、クラックが発生しない程度に小さく、かつ塑性変形が発生する程度に大きくされる。
次に、上述したトレンチラインTL1の形成方法とほぼ同様の方法によって、ガラス基板11の下面SF2上にトレンチラインTL2(第2のトレンチライン)が形成される。トレンチラインTL2の数は任意であり、本実施の形態のトレンチラインTL2はトレンチラインTL2a〜TL2dを含む。なおトレンチラインTL1およびTL2を形成する順番は特に限定されない。
平面レイアウト(図3(A))において、トレンチラインTL1a〜TL1cの少なくともいずれかと、トレンチラインTL2a〜TL2dの少なくともいずれかとは互いに交差している。本実施の形態においては、トレンチラインTL1a〜TL1cの各々が、トレンチラインTL2a〜TL2dの各々と交差している。また平面レイアウトにおいて、トリガートレンチラインTL1tは、トレンチラインTL2a〜TL2dの各々と交差している。
次に、平面レイアウトにおいて各トレンチラインTL1と交差する分断ラインBLに沿ってガラス基板11が分断される。この分断は、通常の技術によって行い得る。たとえば、分断ラインBLに沿ったスクライブラインの形成と、このスクライブラインに沿ったブレーク工程による分断とが行われる。
さらに図2(B)および図3(B)を参照して、上述した分断ラインBLに沿う分断をきっかけとして、トレンチラインTL1に沿って厚さ方向DT(図4(B))におけるガラス基板11のクラックが伸展する。これによって、クラックラインCL1(第1のクラックライン)が形成される。具体的には、トレンチラインTL1a〜TL1cおよびTL1tのそれぞれから、クラックラインCL1a〜CL1cおよびCL1tが形成される。クラックラインCL1tは、後述するその機能に鑑み、トリガークラックラインとも称する。
なおクラックラインCL1の伸展方向(図3(B)の矢印参照)は、本実施の形態においては、トレンチラインTL1の形成方向(図3(A)の矢印参照)とは逆である。言い換えれば、トレンチラインTL1に沿ってクラックが伸展する方向は、トレンチラインTL1を形成する工程において刃先51が摺動する方向DA(図1(A))と逆である。つまりクラックラインCL1の伸展のしやすさには方向依存性が存在する。この方向依存性は、トレンチラインTL1の形成時にガラス基板11中に生じる内部応力の分布に起因すると推測される。
トレンチラインTL1の直下においてガラス基板11は、トレンチラインTL1と交差する方向DC(図4(B))において、連続的なつながりがクラックラインCL1によって断たれている。ここで「連続的なつながり」とは、言い換えれば、クラックによって遮られていないつながりのことである。なお、上述したように連続的なつながりが断たれている状態において、クラックラインCL1のクラックを介してガラス基板11の部分同士が接触していてもよい。
次に、トリガークラックラインCL1tに沿ってガラス基板11が分断される。この分断は、たとえば、ガラス基板11への外力の印加によってガラス基板11をたわませることにより行ない得る。
さらに図2(C)および図3(C)を参照して、上記分断により、トレンチラインTL2に沿って厚さ方向におけるガラス基板11のクラックが伸展させられる。これにより、ガラス基板11の下面SF2上にクラックラインCL2(第2のクラックライン)が形成される。トレンチラインTL1およびTL2(図3(A))が平面レイアウトにおいて互いに交差していることから、クラックラインCL1およびCL2(図3(C))も平面レイアウトにおいて互いに交差している。なおクラックラインCL2の伸展方向(図3(B)の矢印参照)は、本実施の形態においては、トレンチラインTL2の形成方向(図3(A)の矢印参照)とは逆である。
次にクラックラインCL1およびCL2の各々に沿ってガラス基板11が分断される。すなわち、いわゆるブレーク工程が行なわれる。ブレーク工程は、たとえば、ガラス基板11への外力の印加によってガラス基板11をたわませることにより行ない得る。
なお上記においてはクラックラインCL1のきっかけを得るためにガラス基板11が分断ラインBLに沿って分断されるが、分断ラインBLに沿ったスクライブラインの形成のみで十分なきっかけが得られることもある。その場合、このスクライブラインに沿った分断は省略し得る。
次に比較例について、以下に説明する。
図5および図6(A)を参照して、平面レイアウトにおいて互いに交差するトレンチラインTL1xおよびTL1yが共にガラス基板11の上面SF1上に形成される。次に、平面レイアウトにおいてトレンチラインTL1xの各々と交差する分断ラインBLに沿って、ガラス基板11が分断される。
図6(B)を参照して、上記分断をきっかけとして、トレンチラインTL1xに沿ってクラックラインCL1xが形成される。このクラックラインCL1xの形成をきっかけとして、クラックラインCL1yがトレンチラインTL1yに沿って形成される。しかしながら、基板の種類やスクライブ条件によっては、トレンチラインTLyの一部にクラックが形成されない場合がある。トレンチラインTL1yのうち、クラックの形成が予定されていた部分のすべてにクラックが形成されるかは不確定性が高い。
さらに図6(C)を参照して、クラックラインCL1xのひとつに沿った分断をきっかけとして、トレンチラインTL1yに沿ったクラックラインCL1yのさらなる形成が生じ得る。しかしながら、クラックラインCL1xの形成をきっかけとしたクラックラインCL1yの形成と同様、この工程においてもトレンチラインTL1yのうち、クラックの形成が予定されていた部分のすべてにクラックが形成されるかは不確定性が高い。
以上のように本比較例においては、先に形成された交差するクラックラインCLxの影響により、トレンチラインTLyのうち、クラックの形成が予定されていたすべての部分にクラックラインCLyが形成されるかについての不確定性が高い。つまり、後から形成されるクラックラインCLyについては、予定されていたすべてを安定的に形成することが困難である。クラックラインの形成が不安定であれば、そのクラックを厚さ方向に完全に伸展させる工程であるブレーク工程も不安定となってしまう。
これに対して本実施の形態によれば、トレンチラインTL1からクラックラインCL1を形成する処理(図2(B)および(図3(B))は上面SF1上で行われ、クラックラインCL2を形成する処理(図2(C)および図3(C))は下面SF2上で行われる。これにより、先に形成され平面レイアウトにおいて交差するクラックラインCL1の影響を受けずに、トレンチラインTL2からクラックラインCL2を形成することができる。よってクラックラインCL1およびCL2が平面レイアウトにおいて交差するか否かによらず、トレンチラインTL2からクラックラインCL2を安定的に形成することができる。同様に、平面レイアウトにおいて交差することになるクラックラインCL2の影響を受けずにトレンチラインTL1からクラックラインCL1を安定的に形成することができる。よって、ガラス基板11が分断される位置を規定するラインとして平面レイアウトにおいて互いに交差するトレンチラインTL1およびTL2を用いつつ、ガラス基板11を安定的に分断することができる。
またトレンチラインTL2からクラックラインCL2を形成するためのきっかけをガラス基板11へ与えるために、クラックラインCL1に含まれるトリガークラックラインCL1t(図2(B)および図3(B))に沿った分断が行われる。これにより、トレンチラインTL2からクラックラインCL2を容易に形成することができる。
なお本実施の形態においてはトレンチラインTL1およびTL2を形成するために刃先51が方向DA(図1(A)および(B))に向かって摺動させられるが、代わりに方向DBに向かって摺動させられてもよい。この場合、トレンチラインTL1およびTL2に沿ってクラックが伸展する方向は、トレンチラインTL1およびTL2を形成する工程において刃先51が摺動する方向DB(図1(A))と同じである。よってクラックの伸展方向を図3(B)および(C)と同様とするためには、トレンチラインTL1およびTL2の形成方向を図3(A)とは逆とすればよい。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、図3(B)までと同様の工程が行われた後、クラックラインCL1aに沿ってガラス基板11が分断される。これにより、図7(A)に示すように、トレンチラインTL2(図3(B))のうちクラックラインCL1aの一方側(クラックラインCL1bなどが形成されていない側)の部分にクラックラインCL2が形成される。さらに図7(B)および(C)を参照して、次に、クラックラインCL1b、CL1cおよびCL1tに沿ってこの順にガラス基板11が分断されることで、クラックラインCL2がさらに形成される。すなわち、クラックラインCL1a〜CL1c、CL1tで分断された箇所から、刃先51の摺動方向に応じて方向DAまたは方向DB(図1(A)および(B))のいずれかに位置するトレンチラインTL2の部分に、クラックラインCL2が形成される。なお、クラックラインCL1a〜CL1c、CL1tを分断する順番はこれに限られず、どのような順番で分断してもよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、クラックラインCL1tだけでなくクラックラインCL1a〜CL1cもトリガークラックラインとして機能させることができる。
(実施の形態3)
図8(A)を参照して、本実施の形態においてもトレンチラインTL1は実施の形態1(図2(A)および図3(A))と同様の方法により形成される。一方で本実施の形態においては、下面SF2上のクラックラインCL2は通常のスクライブラインとして形成される。たとえば、クラックラインCL2が形成されることになるラインに沿ってガラス基板11の下面SF2上で刃先を変位させることにより、クラックラインCL2が直接形成される。
さらに図8(B)を参照して、実施の形態1と同様、分断ラインBLに沿ってガラス基板11が分断される。これによりクラックラインCL1が形成される。
本実施の形態によれば、ガラス基板11が分断される位置を規定するためのラインの一部としてトレンチラインTL1を用いつつ、平面レイアウトにおいて互いに交差するラインに沿ってガラス基板11を安定的に分断することができる。
なお、分断ラインBL(図8(A))を特に設けず、クラックラインCL2においてガラス基板11を分断することにより、クラックラインCL1を形成してもよい。このとき、クラックラインCL2を分断する順番は、実施の形態2のクラックラインCL1の分断と同様に、どのような順番でもよい。
(実施の形態4)
図9を参照して、本実施の形態においては、ガラス基板11にトレンチラインTL1およびTL2を形成する工程(図2(A)参照)の後、トレンチラインTL1が少なくとも部分的に覆われるように、ガラス基板11にガラス基板12(第2の脆性基板)が貼り合わされる。これにより、ガラス基板11および12を有するセル基板が得られる。
次に、図2(A)および(B)と同様の工程により、ガラス基板11にクラックラインCL1およびCL2が形成される。これによりクラックラインCL1およびCL2に沿ったガラス基板11の分断が可能となる。一方、ガラス基板12が分断されることになる位置は、たとえば通常のスクライブラインの形成によって規定し得る。以上により、ガラス基板11および12を有するセル基板が分断される位置が規定される。次に、ブレーク工程が行われることで、セル基板が分断される。
本実施の形態によれば、ガラス基板11の上面SF1のうちガラス基板12によって覆われる部分に、トレンチラインTL1が予め形成されている。これにより、ガラス基板11の上面SF1のうちガラス基板12によって覆われた部分においても、トレンチラインTL1からクラックラインCL1を形成することができる。
またガラス基板11にガラス基板12が貼り合わされる時点では、ガラス基板11の上面SF1上にクラックラインCL1が未だ形成されていない。よって貼り合わせ作業時にガラス基板11が意図せず分断されてしまうことが防止される。
(実施の形態5)
図10(A)および(B)を参照して、上記各実施の形態において、刃先51(図1(A)および(B))に代わり刃先51vが用いられてもよい。刃先51vは、頂点と、円錐面SCとを有する円錐形状を有する。刃先51vの突起部PPvは頂点で構成されている。刃先の側部PSvは頂点から円錐面SC上に延びる仮想線(図10(B)における破線)に沿って構成されている。これにより側部PSvは、線状に延びる凸形状を有する。
なお上記各実施の形態における脆性基板として、ガラス基板の他に、たとえば低温焼成セラミックスまたは高温焼成セラミックスなどからなるセラミック基板、シリコン基板、化合物半導体基板、サファイア基板、または石英基板などが用いられもよい。
CL1 クラックライン(第1のクラックライン)
CL2 クラックライン(第2のクラックライン)
SF1 上面(第1の主面)
SF2 下面(第2の主面)
TL1 トレンチライン(第1のトレンチライン)
TL2 トレンチライン(第2のトレンチライン)
11 ガラス基板(第1の脆性基板)
12 ガラス基板(第2の脆性基板)
50 カッティング器具
51,51v 刃先

Claims (5)

  1. 第1の主面と前記第1の主面と反対の第2の主面とを有し、前記第1の主面に垂直な厚さ方向を有する第1の脆性基板を準備する工程と、
    前記第1の脆性基板の前記第1の主面に刃先を押し付ける工程と、
    前記第1の脆性基板の前記第1の主面に刃先を押し付ける工程によって押し付けられた前記刃先を前記第1の脆性基板の前記第1の主面上で摺動させることによって前記第1の脆性基板の前記第1の主面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する少なくとも1つの第1のトレンチラインを形成する工程とを備え、前記第1のトレンチラインを形成する工程は、前記第1のトレンチラインの直下において前記第1の脆性基板が前記第1のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれ、さらに
    前記第1のトレンチラインに沿って前記厚さ方向における前記第1の脆性基板のクラックを伸展させることによって、少なくとも1つの第1のクラックラインを形成する工程を備え、前記第1のクラックラインによって前記第1のトレンチラインの直下において前記第1の脆性基板は前記第1のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれており、さらに
    前記第1の脆性基板の前記第2の主面上に第2のクラックラインを形成する工程と、
    前記第1および第2のクラックラインの各々に沿って前記第1の脆性基板を分断する工程とを備え、
    前記第1および第2のクラックラインは平面レイアウトにおいて互いに交差している、基板分断方法。
  2. 前記第2のクラックラインを形成する工程は、
    前記第1の脆性基板の前記第2の主面に刃先を押し付ける工程と、
    前記第1の脆性基板の前記第2の主面に刃先を押し付ける工程によって押し付けられた前記刃先を前記第1の脆性基板の前記第2の主面上で摺動させることによって前記第1の脆性基板の前記第2の主面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第2のトレンチラインを形成する工程とを含み、前記第2のトレンチラインを形成する工程は、前記第2のトレンチラインの直下において前記第1の脆性基板が前記第2のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれ、さらに
    前記第2のトレンチラインに沿って前記厚さ方向における前記第1の脆性基板のクラックを伸展させる工程とを含む、請求項1に記載の基板分断方法。
  3. 前記少なくとも1つの第1のクラックラインは、トリガークラックラインを含む複数のクラックラインであり、
    前記第2のトレンチラインに沿って前記厚さ方向における前記第1の脆性基板のクラックを伸展させる工程は、前記トリガークラックラインに沿って前記第1の脆性基板を分断することにより行われる、請求項2に記載の基板分断方法。
  4. 前記第2のクラックラインを形成する工程は、前記第2のクラックラインが形成されることになるラインに沿って前記第1の脆性基板の前記第2の主面上で刃先を変位させることにより行われる、請求項1に記載の基板分断方法。
  5. 前記第1のトレンチラインを形成する工程の後、前記第1の脆性基板に形成された前記第1のトレンチラインが少なくとも部分的に覆われるように、前記第1の脆性基板に第2の脆性基板を貼り合わせる工程をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板分断方法。
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