JP2010184457A - 脆性材料基板の割断方法 - Google Patents

脆性材料基板の割断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザを用いて互いに交差する2方向で脆性材料基板を割断する場合に、交点部分における欠けの発生を抑制する。
【解決手段】レーザビームLBの照射と、冷却ノズル37からの冷却媒体の吹き付けによって、垂直クラック53aからなる第1スクライブライン52aと、垂直クラック53bからなる第2スクライブライン52bとを形成する。そして第2スクライブライン52bにレーザビームLBを再度照射して垂直クラック53bを伸展させて、第2スクライブライン52bで基板50を割断する。次いで、第1スクライブライン52aにレーザビームLBを再度照射して垂直クラック53aを伸展させて、第1スクライブライン52aで基板50を割断する。このとき第1スクライブライン52aに再度照射するレーザビームLBの照射スポットの照射幅の最大幅を1.0mm以下とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、脆性材料基板にレーザビームを照射して、互いに交差する2方向に沿って脆性材料基板を割断する方法に関するものである。
従来、ガラス基板などの脆性材料基板の割断方法としては、カッターホイール等を圧接転動させてスクライブラインを形成した後、スクライブラインに沿って基板に対して垂直方向から外力を加え基板を割断する方法が広く行われている。
通常、カッターホイールを用いて脆性材料基板のスクライブを行った場合、カッターホイールによって脆性材料基板に付与される機械的な応力によって基板の欠陥が生じやすく、ブレイクを行った際に上記欠陥に起因する割れ等が発生する。
そこで、近年、レーザを用いて脆性材料基板を割断する方法が実用化されている。この方法は、レーザビームを基板に照射して基板を溶融温度未満に加熱した後、冷却媒体により基板を冷却することによって基板に熱応力を生じさせ、この熱応力によって基板の表面から略垂直方向にクラックを形成させるというものである。このレーザビームを用いた脆性材料基板の割断方法では、熱応力を利用するため、工具を基板に直接接触させることがなく、割断面は欠け等の少ない平滑な面となり、基板の強度が維持される。
また、レーザを用いて、互いに交差する2方向で脆性材料基板を割断する方法も提案されている(例えば特許文献1など)。この提案方法は、脆性基板にレーザビームを照射してハーフカット状態の第1クラックを形成した後、同じくレーザビームの照射によって、第1クラックに交差するフルカットの状態の第2クラックを形成し、次いで第1クラックのハーフカット部にレーザビームを再度照射してフルカットするものである。
特開2007-301806
ところが、上記提案方法のように、第1クラックのハーフカット部にレーザビームを再度照射して脆性基板をフルカットする際に、第1クラックと第2クラックとの交点部分に欠けが生じることがある。割断後の角部となる脆性基板の交点部分に欠けが生じると、割断後の脆性基板の寸法精度が落ちるとともに、発生したカレットが基板表面に付着等して不具合の原因となる。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザを用いて互いに交差する2方向で脆性材料基板を割断する場合に、交点部分における欠けの発生を抑制する方法を提供することにある。
本発明によれば、脆性材料基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射して、前記基板を溶融温度未満に加熱した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、前記基板に生じた熱応力によって、垂直クラックからなる第1スクライブラインを形成する第1工程と、次いで第1スクライブラインと交差する方向に、前記基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射して、前記基板を溶融温度未満に加熱した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、前記基板に生じた熱応力によって前記基板を割断する第2工程と、次いで第1スクライブラインにレーザビームを再度照射して前記垂直クラックを伸展させて、第1スクライブラインで前記基板を割断する第3工程とを含む割断方法であって、前記第3工程における第1スクライブラインに照射するレーザビームの照射スポットの、前記相対移動方向に対して垂直方向の最大幅(以下、「照射幅」と記すことがある)を1.0mm以下としたことを特徴とする脆性材料基板の割断方法が提供される。
ここで、前記第2工程において、第1スクライブラインと交差する方向に、前記基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却して垂直クラックを形成し、次いでレーザビームを再度照射して前記垂直クラックを伸展させて前記基板を割断するのが好ましい。
また、脆性材料基板を割断するためのレーザビームを照射する条件裕度を広げるためには、第1スクライブラインの垂直クラックの深さは前記脆性材料基板の厚さの25%以上とするのが好ましい。
さらに、前記第3工程において、下記式(1)から算出される入力エネルギーQを0.085J/mm以下とするのが好ましい。
Q=P/S×L/V×W ・・・(1)
式中、Q:入力エネルギー(J/mm)
P:レーザ出力(J/s)
S:レーザスポット面積(mm
L:照射長さ(mm)
V:相対移動速度(mm/s)
W:照射幅(mm)
本発明に係る脆性材料基板の割断方法によれば、互いに交差する2方向で脆性材料基板を割断する際に、交点部分における欠けの発生を抑制できる。これにより、割断後の脆性材料基板の寸法精度が向上し、またカレットに起因する不具合が格段に抑制される。
第1スクライブラインの垂直クラックの深さを前記脆性材料基板の厚さの25%以上とすると、脆性材料基板を割断するためのレーザビームの照射条件の裕度が広がる。
本発明に係る割断方法を実施できる割断装置の一例を示す概説図である。 レーザスクライブの操作状態を説明する図である。 本発明に係る割断方法の一例を示す工程図である。 レーザブレイク工程におけるレーザビームの照射スポットの模式図である。 本発明に係る割断方法の他の例を示す工程図である。 交点欠けの光学顕微鏡写真である。
以下、本発明に係る脆性材料基板の割断方法についてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1に、本発明に係る割断方法の実施に用いる割断装置の一例を示す概説図を示す。この図の割断装置は、架台11上に紙面に対して垂直方向(Y方向)に移動自在のスライドテーブル12と、スライドテーブル上に図の左右方向(X方向)に移動自在の台座19と、台座19上に設けられた回転機構25とを備え、この回転機構25上に設けられた回転テーブル26に載置・固定された脆性材料基板50はこれらの移動手段によって水平面内を自在に移動される。
スライドテーブル12は、架台11の上面に所定距離隔てて平行に配置された一対のガイドレール14,15上に移動自在に取り付けられている。そして、一対のガイドレール14,15の間には、ガイドレール14,15と平行にボールネジ13が、不図示のモータによって正・逆回転自在に設けられている。また、スライドテーブル12の底面にはボールナット16が設けられている。このボールナット16はボールネジ13に螺合している。ボールネジ13が正転又は逆転することによって、ボールナット16はY方向に移動し、これによってボールナット16が取り付けられたスライドテーブル12が、ガイドレール14,15上をY方向に移動する。
また台座19は、スライドテーブル12上に所定距離隔てて平行に配置された一対のガイド部材21に移動可能に支持されている。そして、一対のガイド部材21間には、ガイド部材21と平行にボールネジ22が、モータ23によって正逆回転自在に設けられている。また、台座19の底面にはボールナット24が設けられ、ボールネジ22に螺合している。ボールネジ22が正転又は逆転することによって、ボールナット24はX方向に移動し、これによって、ボールナット24と共に台座19が、一対のガイド部材21に沿ってX方向に移動する。
台座19上には回転機構25が設けられている。そして、この回転機構25上に回転テーブル26が設けられている。割断対象である脆性材料基板50は、回転テーブル26上に真空吸着によって固定される。回転機構25は、回転テーブル26を垂直方向の中心軸の周りに回転させる。
回転テーブル26の上方には、回転テーブル26と離隔対向するように、支持台31が、取付台32から垂下する保持部材33によって支持されている。支持台31には、脆性材料基板50の表面にトリガークラックを形成するためのカッタホイール35と、脆性材料基板50にレーザビームを照射するための開口(不図示)と、脆性材料基板50の表面を冷却するための冷却ノズル37とが設けられている。
カッタホイール35は、チップホルダー36によって、脆性材料基板50に圧接する位置と非接触な位置とに昇降可能に保持されており、スクライブラインの開始起点となるトリガークラックを形成するときのみ、脆性材料基板50に圧接する位置に下降する。トリガークラックの形成位置は、トリガークラックから予測不可能な方向にクラックが生じる先走り現象を抑制するために、脆性材料基板50の表面側端よりも内側に形成するのが好ましい。
取付台32上にはレーザ出力装置34が設けられている。レーザ出力装置34から出射されたレーザビームLBは、反射ミラー44で下方に反射され、保持部材33内に保持された光学系を介して支持台31に形成された開口から、回転テーブル26上に固定された脆性材料基板50に照射される。
また、支持台31の、レーザビームLBが出射する開口近傍に設けられた冷却ノズル37からは、脆性材料基板50に向かって冷却媒体としての水が空気と共に噴出される。冷却媒体が噴出される脆性材料基板50上の位置は、割断予定ライン51上で且つレーザビームLBの照射領域の後側である(図2を参照)。
取付台32には、脆性材料基板50に予め刻印されたアライメントマークを認識する一対のCCDカメラ38,39が設けられている。これらのCCDカメラ38,39により、脆性材料基板50のセット時の位置ずれが検出され、例え脆性材料基板50が角度θずれていた場合は回転テーブル26が−θだけ回転され、脆性材料基板50がYずれていたときはスライドテーブル12が−Yだけ移動される。
このような構成の割断装置において脆性材料基板50を割断する場合には、まず、脆性材料基板50を回転テーブル26上に載置し吸引手段により固定する。そして、CCDカメラ38および39によって、脆性材料基板50に設けられたアライメントマークを撮像し、前述のように、撮像データに基づいて脆性材料基板50を所定の位置に位置決めする。
次いで、前述のように、ホイールカッタ35によって脆性材料基板50にトリガークラックを形成する。そして、レーザ出力装置34からレーザビームLBを出射する。レーザビームLBは反射ミラー44よって、図2に示すように、脆性材料基板50表面に対して略垂直に照射する。また同時に、レーザビーム照射領域の後端近傍に冷却媒体としての水を冷却ノズル37から噴出させる。脆性材料基板50にレーザビームLBを照射することによって、脆性材料基板50は厚み方向に溶融温度未満で加熱され、脆性材料基板50は熱膨張しようとするが、局所加熱のため膨張できず照射点を中心に圧縮応力が発生する。そして加熱直後に、脆性材料基板50の表面が水により冷却されることによって、脆性材料基板50が今度は収縮して引張応力が発生する。この引張応力の作用によって、トリガークラックを開始点として割断予定ライン51に沿って垂直クラック53が脆性材料基板50に形成される。
そしてレーザビームLB及び冷却ノズル37を割断予定ライン51に従って相対的に移動させることによって、垂直クラック53aが伸展し脆性材料基板50にスクライブライン52が形成される。この実施形態の場合には、レーザビームLBと冷却ノズル37とは所定位置に固定された状態で、スライドテーブル12と台座19、回転テーブル26の回転機構25とによって脆性材料基板50が移動される。もちろん、脆性材料基板50を固定した状態で、レーザビームLBと冷却ノズル37とを移動させても構わない。あるいは脆性材料基板50及びレーザビームLB・冷却ノズル37の双方を移動させても構わない。
次に、本発明に係る割断方法について説明する。図3に、本発明の割断方法の一例を示す工程図を示す。まず同図(a)に示すように、第1工程として前述のようにして、レーザビームLB及び冷却ノズル37を割断予定ライン51aに従って相対的に移動させることによって、不図示のトリガークラックを開始点とする垂直クラック53aを相対移動方向に伸展させて、脆性材料基板50に第1スクライブライン52aを形成する。
ここで使用するレーザビームLBとしては特に限定はなく、基板の材質や厚み、形成したい垂直クラックの深さなどから適宜決定すればよい。脆性材料基板がガラス基板の場合、ガラス基板表面での吸収が大きい波長9〜11μmのレーザビームが好適に使用される。このようなレーザビームとしてはCOレーザが挙げられる。レーザビームの基板への照射形状としては、レーザビームの相対移動方向に細長い楕円形状が好ましく、相対移動方向の照射長さLは10〜60mmの範囲、照射幅Wは1〜5mmの範囲が好適である。
冷却ノズル37から噴出させる冷却媒体としては水やアルコールなどが挙げられる。また、割断後の脆性材料基板を使用する上で悪影響を与えない範囲において、界面活性剤等の添加剤が添加されていても構わない。冷却媒体の吹き付け量としては通常は1〜2ml/minの範囲である。冷却媒体による基板の冷却は、レーザービームによって加熱された基板を急冷する観点からは、気体(通常は空気)と共に水を噴射させるいわゆるウォータジェット方式が望ましい。冷却媒体による冷却領域は、長径1〜5mm程度の円形状又は楕円形状であることが好ましい。また、冷却領域は、レーザビームによる加熱領域の相対移動方向後方であって、冷却領域と加熱領域との中心点間の距離が5〜20mm程度となるように形成するのが好ましい。
レーザビームLB及び冷却ノズル37の相対移動速度としては特に限定はなく、得たい垂直クラックの深さなどから適宜決定すればよい。一般に相対移動速度を遅くするほど、形成される垂直クラックは深くなる。通常、相対移動速度は数百mm/sec程度である。
スクライブライン52aを構成する垂直クラック53aの深さとしては、特に限定はないが、後工程の脆性材料基板を割断するためのレーザビームを照射する条件、例えば相対移動速度やレーザ出力などの裕度を広げるためには、基板厚み対して25%以上の深さとするのが望ましい。これについては後段の実施例で詳述する。
次いで図3(b)に示すように、第1スクライブライン52aに直交する割断予定ライン51bに沿って、レーザビームLB及び冷却ノズル37を相対的に移動させることによって第2スクライブライン52bを形成する。第2スクライブライン52bの形成条件としては、第1スクライブライン52aの形成条件と同じ条件がここでも挙げられる。
次に、同図(c)に示すように、第2スクライブライン52bに沿ってレーザビームLBを再度照射する。これによって垂直クラック53bが基板厚み方向に伸展し、第2スクライブライン52bで基板50が割断される。同図(b)及び同図(c)が本発明における第2工程に該当する。なお、垂直クラック53bは、外力を加えることなく基板50が割断される深さにまで伸展していればよく、必ずしも基板50の反対面側に到達している必要はない。
垂直クラック53bを基板厚み方向に伸展させるためのレーザビームLBの照射条件は、基板50の厚みや垂直クラック53bの深さなどから適宜決定すればよいが、通常は前述の第2スクライブライン52bを形成するときの照射条件がここでも例示される。
次いで、第3工程として、同図(d)に示すように、第1スクライブライン52aに沿ってレーザビームLBを再度照射する。これによって垂直クラック53aが基板厚み方向に伸展し、第1スクライブライン52aで基板50が割断される。伸展後の垂直クラック53aの、基板厚み方向の深さは、垂直クラック53bの場合と同様に、外力を加えることなく基板50が割断される深さにまで伸展していればよく、必ずしも基板50の反対面側に到達している必要はない。
ここで重要なことは、図4に示すように、第1スクライブライン52aに照射するレーザビームLBの照射スポットの照射幅Wを1.0mm以下とすることにある。このようにレーザビームLBの照射幅Wを1.0mm以下と通常よりも狭くすることによって、2つのスクライブラインの交点部分における基板の欠けの発生を効果的に抑えられるようになる。より好ましい照射幅Wは0.9mm以下である。
図5に、本発明に係る割断方法の他の実施形態を示す。この図で示す割断方法は、まず第1工程として、同図(a)に示すように、前述と同様にして、レーザビームLB及び冷却ノズル37を割断予定ライン51aに従って相対的に移動させることによって、基板50に第1スクライブライン52aを形成する。
次いで、第2工程として、同図(b)に示すように、第1スクライブライン52aに直交する割断予定ライン51bに沿って、レーザビームLB及び冷却ノズル37を照射しながら相対的に移動させる。図3に示した実施形態では、割断予定ライン51bに沿ってレーザビームLB及び冷却ノズル37を相対的に移動させて、垂直クラック53aからなる第2スクライブライン52aを形成した後、第2スクライブライン52bにレーザビームLBを再度照射して基板50を割断していたが、本実施形態の割断方法では、レーザビームLB及び冷却ノズル37を割断予定ライン51bに従って相対的に1度移動させることによって垂直クラック53bを深く形成して基板50を割断する。このように、1度のレーザビームLB照射と冷却とで基板50を割断するには、例えば、レーザビームLBと冷却ノズル37の相対移動速度を遅くする、あるいは使用するレーザビームLBを短い波長のものとして、基板への単位時間あたりのエネルギ付与量を多くすればよい。
次に、第3工程として、同図(c)に示すように、第1スクライブライン52aに沿ってレーザビームLBを再度照射する。これによって垂直クラック53aが基板厚み方向に伸展し、第1スクライブライン52aで基板50が割断される。前記と同様に、第1スクライブライン52aに2度目に照射するレーザビームLBの照射スポットの照射幅Wは1.0mm以下である。また、伸展後の垂直クラック53aの、基板厚み方向の深さは、前述と同様に、外力を加えることなく基板50が割断される深さにまで伸展していればよく、必ずしも基板50の反対面側に到達している必要はない。
以上、説明した各実施形態では第1スクライブライン52aと第2スクライブライン52bとを各1本形成して基板を割断していたが、大面積の基板50に第1スクライブライン52a及び第2スクライブライン52bをそれぞれ複数本の形成して、多数個の小面積基板に割断する場合も本発明の割断方法は当然ながら適用できる。また、本発明の割断方法は、2つのスクライブラインを直交させる場合の他、所望の角度で交差させる場合にももちろん適用できる。
実施例1
図1に示した割断装置を用いて、化学強化を行った厚さ0.55mmのソーダガラス基板に、その交点が40個となるように互いに直行する複数本のスクライブラインを形成し、形成したスクライブラインに沿って再びレーザビームを照射して、前記基板を複数個に割断した。ガラス基板の割断は、図3に示す方法を用いて行った。レーザ照射の具体的条件は下記の通りである。
レーザの出力及び相対移動速度を変えてガラス基板を割断し、割断可能な条件の範囲を特定し、レーザの入力エネルギーが最も小さくなる条件での交点欠け率(%)を算出した。結果を表1に示す。なお、「入力エネルギー」は、第1スクライブラインに沿ってレーザビームLBを再度照射する際の、第1スクライブライン1mm当たりのレーザエネルギー値に相当し、前記式(1)から算出した。
(第1スクライブラインでのレーザ照射条件)
レーザビーム:COレーザ
レーザ出力:180W
相対移動速度:1000mm/sec
レーザスポット:楕円形(照射長さL:38mm、照射幅W:1.3mm)
(第2スクライブラインでのレーザ照射条件)
レーザビーム:COレーザ
レーザ出力:50〜250W
相対移動速度:200〜1500mm/sec
レーザスポット:楕円形(照射長さL:38mm、照射幅W:0.9mm)
比較例1及び比較例7
第2スクライブラインにおけるレーザ照射条件として、レーザスポットの照射幅Wを1.1mm及び1.3mmとし、レーザの出力および相対移動速度を変えてガラス基板を割断し、割断可能な条件の範囲を特定し、入力エネルギーが最も小さくなる条件で交点欠け率(%)を算出した。結果を表1に合わせて示す。また参考のために図6に交点欠けの発生した場合の光学顕微鏡写真を示す。
表1から理解されるように、実施例1の割断方法では交点欠け率が29%であったのに対し、比較例1及び比較例2の割断方法では交点欠け率が59%及び63%と高い値を示した。
本発明の割断方法によれば、レーザを用いて互いに交差する2方向に脆性材料基板を割断する場合に、交点部分における欠けの発生を抑制でき有用である。
37 冷却ノズル
50 脆性材料基板
51,51a,51b 割断予定ライン
52 スクライブライン
52a 第1スクライブライン
52b 第2スクライブライン
53,53a,53b 垂直クラック
LB レーザビーム

Claims (4)

  1. 脆性材料基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射して、前記基板を溶融温度未満に加熱した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、前記基板に生じた熱応力によって、垂直クラックからなる第1スクライブラインを形成する第1工程と、次いで第1スクライブラインと交差する方向に、前記基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射して、前記基板を溶融温度未満に加熱した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、前記基板に生じた熱応力によって前記基板を割断する第2工程と、次いで第1スクライブラインにレーザビームを再度照射して前記垂直クラックを伸展させて、第1スクライブラインで前記基板を割断する第3工程とを含む割断方法であって、
    前記第3工程における第1スクライブラインに照射するレーザビームの照射スポットの、前記相対移動方向に対して垂直方向の最大幅を1.0mm以下としたことを特徴とする脆性材料基板の割断方法。
  2. 前記第2工程において、第1スクライブラインと交差する方向に、前記基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却して垂直クラックを形成し、次いでレーザビームを再度照射して前記垂直クラックを伸展させて前記基板を割断する請求項1記載の割断方法。
  3. 第1スクライブラインの垂直クラックの深さを前記基板の厚さの25%以上とする請求項1又は2記載の割断方法。
  4. 前記第3工程において、下記式(1)から算出される入力エネルギーQを0.085J/mm以下とする請求項1〜3のいずれかに記載の割断方法。
    Q=P/S×L/V×W ・・・(1)
    式中、Q:入力エネルギー(J/mm)
    P:レーザ出力(J/s)
    S:レーザスポット面積(mm
    L:照射長さ(mm)
    V:相対移動速度(mm/s)
    W:照射幅(mm)
JP2009030894A 2009-02-13 2009-02-13 脆性材料基板の割断方法 Pending JP2010184457A (ja)

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