JP2018135231A - 酸化塔及び酸化塔を備えた過酸化水素製造装置 - Google Patents

酸化塔及び酸化塔を備えた過酸化水素製造装置 Download PDF

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耕平 茂田
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Abstract

【課題】少なくとも最も下側の小酸化塔の下部に過酸化水素が蓄積することを防止することのできる酸化塔、及び、その酸化塔を用いた過酸化水素製造装置を提供する。【解決手段】本発明は、アントラキノン法によって過酸化水素を製造する際に作動溶液と空気を接触させるために用いられる酸化塔10に関する。酸化塔10は、上下方向に連結した三つの小酸化塔12a〜12cからなる。少なくとも最も下側の小酸化塔12cは、作動溶液と空気を向流で接触させるように構成されている。残りの小酸化塔12a、12bは、作動溶液と空気を並流で接触させるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、酸化塔及び酸化塔を備えた過酸化水素製造装置に関する。
現在工業的に行われている過酸化水素の主な製造方法は、アントラキノン類を反応媒体として用いる方法であり、アントラキノン法と呼ばれる。一般にアントラキノン類は適当な有機溶媒に溶解させて使用される。有機溶媒は単独または混合物として用いられるが、通常は2種類の有機溶媒の混合物が使用される。アントラキノン類を有機溶媒に溶解させて調製した溶液は作動溶液と呼ばれる。
アントラキノン法による過酸化水素の製造方法は、水素化工程、酸化工程および抽出工程を含む。水素化工程では、作動溶液中のアントラキノン類を触媒の存在下で水素によって還元し(以下、水素化と称する)、対応するアントラヒドロキノン類を生成させる。酸化工程では、水素化工程で生成した作動溶液中のアントラヒドロキノン類を、空気もしくは酸素を含んだ気体によって酸化する。これにより、作動溶液中のアントラヒドロキノン類をアントラキノン類に戻し、同時に過酸化水素を生成する。
酸化工程において作動溶液中に生成した過酸化水素は、通常は抽出工程において水を用いて抽出される。過酸化水素が抽出された後の作動溶液は、水素化工程に戻されて再利用される。つまり、作動溶液は、水素化工程、酸化工程及び抽出工程の間を循環する。この循環プロセスは、実質的に水素と空気から過酸化水素を製造するものであり、極めて効率的なプロセスである。既にこの循環プロセスを用いて過酸化水素が工業的に製造されている。
酸化工程では、通常、酸化塔を用いて作動溶液と空気を接触させる。酸化塔を用いた酸化方式には、大きく分けて、並流酸化と向流酸化の2種類が存在する。
並流酸化とは、酸化塔の内部において、空気と水素化された作動溶液が同方向に流れる方式であり、特許文献1〜3に開示されている。
並流酸化では、一般的に、空気と作動溶液が酸化塔の下部に送り込まれる。空気と作動溶液が酸化塔の下部から上部へ流れる間に、作動溶液に含まれるアントラヒドロキノン類が酸化され、同時に、作動溶液中に過酸化水素が生成する。
向流酸化とは、酸化塔の内部において、空気と水素化された作動溶液が互いに向き合う方向に流れる方式であり、特許文献4に開示されている。
向流酸化では、一般的に、空気が酸化塔の下部に送り込まれ、作動溶液が酸化塔の上部に送り込まれる。空気が酸化塔の下部から上部へ流れ、作動溶液が酸化塔の上部から下部へ流れる。その間に、作動溶液に含まれるアントラヒドロキノン類が酸化され、同時に、作動溶液中に過酸化水素が生成する。
一般的には、並流酸化の方が、向流酸化よりも反応の制御が容易であり、工業的な実施が容易であると言われている。そのような理由により、並流酸化の方が向流酸化よりも工業的に多く利用されている。
米国特許第3880596号 特表昭62−502821号公報 中国特許103803501号 米国特許第2902347号
図2は、並流酸化のための従来の酸化塔の一例を示すフロー図である。
図2に示すように、従来の酸化塔100は、3つの小酸化塔102a〜102cを備えている。これら3つの小酸化塔102a〜102cは、上下方向に積み重ねられて連結されている。
水素化工程から送られてきた作動溶液は、まず、最も上側に位置する第1の小酸化塔102aの下部に流入する。第1の小酸化塔102aの下部に流入した作動溶液は、第1の小酸化塔102aの下部から上部に向かって流れ、第1の小酸化塔102aの上部から排出される。
第1の小酸化塔102aの上部から排出された作動溶液は、次に、中間に位置する第2の小酸化塔102bの下部に流入する。第2の小酸化塔102bの下部に流入した作動溶液は、第2の小酸化塔102bの下部から上部に向かって流れ、第2の小酸化塔102bの上部から排出される。
第2の小酸化塔102bの上部から排出された作動溶液は、第1の気液分離器104aによって空気が分離された後、最も下側に位置する第3の小酸化塔102cの下部に流入する。第3の小酸化塔102cの下部に流入した作動溶液は、第3の小酸化塔102cの下部から上部に向かって流れ、第3の小酸化塔102cの上部から排出される。
第3の小酸化塔102cの上部から排出された作動溶液は、第2の気液分離器104bによって空気が分離された後、次の抽出工程に移送される。抽出工程では、作動溶液中に生成した過酸化水素が水によって抽出される。過酸化水素が抽出された後の作動溶液は、水素化工程に戻される。水素化工程では、作動溶液中のアントラキノン類がアントラヒドロキノン類に水素化される。このようにして、作動溶液は、水素化工程、酸化工程及び抽出工程の間を循環する。
一方、作動溶液と接触させる空気は、まず、第2の小酸化塔102bの下部と、第3の小酸化塔102cの下部に流入する。
第2の小酸化塔102bの下部に流入した空気は、第2の小酸化塔102bの下部から上部に向かって流れ、第2の小酸化塔102bの上部から排出される。第2の小酸化塔102bの上部から排出された空気は、第1の気液分離器104aによって作動溶液が分離された後、第1の小酸化塔102aの下部に流入する。
第3の小酸化塔102cの下部に流入した空気は、第3の小酸化塔102cの下部から上部に向かって流れ、第3の小酸化塔102cの上部から排出される。第3の小酸化塔102cの上部から排出された空気は、第2の気液分離器104bによって作動溶液が分離された後、第1の気液分離器104aによって作動溶液が分離される。第1の気液分離器104aよって作動溶液が分離された後の空気は、第1の小酸化塔102aの下部に流入する。
第1の小酸化塔102aの下部に流入した空気は、第1の小酸化塔102aの下部から上部に向かって流れ、第1の小酸化塔102aの上部から排出される。
各小酸化塔の内部では、作動溶液と空気が同方向に流れながら互いに接触する(並流酸化)。しかし、酸化塔の全体を見ると、空気は下方から上方へ向かって流れ、作動溶液は上方から下方へ向かって流れるため、向流酸化であるかのように見える。
従来の酸化方式では、最も下側に位置する第3の小酸化塔102cの下部に、作動溶液中に生成した過酸化水素が溜まりやすいという問題があった。一般に、過酸化水素の製造に用いられる作動溶液は、過酸化水素よりも密度が低いためである。
酸化塔内には、水素化反応に用いられた触媒の微粉などの不純物が存在することがある。酸化塔の下部に過酸化水素が蓄積すると、酸化塔内に存在する触媒の微粉によって過酸化水素の分解が促進され、安全上の問題が発生するおそれがあった。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、少なくとも最も下側の小酸化塔の下部に過酸化水素が蓄積することを防止することのできる酸化塔、及び、その酸化塔を用いた過酸化水素製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下のとおりである。
(1)アントラキノン法によって過酸化水素を製造する際に作動溶液と空気を接触させるために用いられる酸化塔であって、
前記酸化塔は、上下方向に連結した三つの小酸化塔からなり、
少なくとも最も下側の小酸化塔は、作動溶液と空気を向流で接触させるように構成されており、残りの小酸化塔は、作動溶液と空気を並流で接触させるように構成されている、酸化塔。
(2)最も下側の小酸化塔は、作動溶液と空気を向流で接触させるように構成されており、上側の二つの小酸化塔は、作動溶液と空気を並流で接触させるように構成されている、上記(1)に記載の酸化塔。
(3)上記(1)または(2)に記載の酸化塔を備えた過酸化水素製造装置。
(4)上記(3)に記載の過酸化水素製造装置によって製造された過酸化水素。
(5)上記(1)または(2)に記載の酸化塔を用いて作動溶液中のアントラヒドロキノン類を酸化する工程を含む、過酸化水素の製造方法。
本発明によれば、少なくとも最も下側の小酸化塔の下部に過酸化水素が蓄積することを防止することのできる酸化塔、及び、その酸化塔を用いた過酸化水素製造装置を提供することができる。
酸化塔のフロー図である。 従来の酸化塔のフロー図である。
以下、本発明について詳細に説明する。以下の実施の形態は本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施をする事ができる。
本発明は、アントラキノン法によって過酸化水素を製造する際に作動溶液と空気を接触させるために用いられる酸化塔に関する。上述したように、アントラキノン法とは、アントラキノン類を反応媒体として用いる方法である。アントラキノン法では、アントラキノン類を有機溶媒に溶解させて調製した作動溶液が用いられる。
アントラキノン法による過酸化水素の製造方法は、水素化工程、酸化工程および抽出工程含む。水素化工程では、作動溶液中のアントラキノン類を触媒の存在下で水素によって還元し、対応するアントラヒドロキノン類を生成させる。酸化工程では、水素化工程で生成した作動溶液中のアントラヒドロキノン類を、空気もしくは酸素を含んだ気体によって酸化する。これにより、作動溶液中のアントラヒドロキノン類をアントラキノン類に戻し、同時に過酸化水素を生成する。
本発明で使用するアントラキノン類は、アルキルアントラキノン、アルキルテトラヒドロアントラキノンあるいはそれらの混合物が好ましい。アルキルアントラキノンおよびアルキルテトラヒドロアントラキノンは、各々が複数のアルキルアントラキノンおよびアルキルテトラヒドロアントラキノンの混合物であってもよい。アルキルアントラキノンとしては、エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、アミルアントラキノン、などが例示される。また、アルキルテトラヒドロアントラキノンとしては、エチルテトラヒドロアントラキノン、t−ブチルテトラヒドロアントラキノン、アミルテトラヒドロアントラキノン、などが例示される。
作動溶液を調製するために用いられる有機溶媒は、特に限定されない。好ましい有機溶媒の例は、芳香族炭化水素と高級アルコールとの組み合わせ、芳香族炭化水素とシクロヘキサノールとの組み合わせ、芳香族炭化水素とアルキルシクロヘキサノールとの組み合わせ、芳香族炭化水素とカルボン酸エステルとの組み合わせ、芳香族炭化水素と四置換尿素との組み合わせ、及び、トリオクチルリン酸である。
アントラキノン法による過酸化水素の製造に用いられる水素化触媒の担体は、通常の触媒担体であればよく、特に限定されない。
水素化触媒の担体は、例えば、シリカ、シリカ・アルミナ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ・アルミナ複合酸化物、シリカ・チタニア複合酸化物、アルミナ・チタニア複合酸化物、及びこれらの混合物からなる群より選ばれた少なくとも一つであることが好ましい。
水素化触媒の担体の全細孔容積は、好ましくは0.2〜2.0 ml/gである。
水素化触媒の担体は、好ましくは、0.2〜2.0 ml/gの全細孔容積を有するシリカ、アルミナあるいはシリカ・アルミナ複合酸化物である。
本発明に用いられる水素化触媒に含まれる金属は、パラジウム、ロジウム、ルテニウム及び白金からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。この中で好ましいのは、パラジウムである。水素化触媒の質量は、触媒担体の質量に対して0.1〜10%であることが好ましい。水素化触媒は、金属の状態で担持されていることが好ましい。水素化触媒は、水素化反応の条件下で容易に還元されて金属となる酸化物の状態で担持されてもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る酸化塔の一例を示すフロー図である。
図1に示すように、本実施形態に係る酸化塔10は、3つの小酸化塔12a〜12cを備えている。これら3つの小酸化塔12a〜12cは、上下方向に積み重ねられて連結されている。
水素化工程から送られてきた作動溶液は、まず、最も上側に位置する第1の小酸化塔12aの下部に流入する。第1の小酸化塔12aの下部に流入した作動溶液は、第1の小酸化塔12aの下部から上部に向かって流れ、第1の小酸化塔12aの上部から排出される。
第1の小酸化塔12aの上部から排出された作動溶液は、次に、中間に位置する第2の小酸化塔12bの下部に流入する。第2の小酸化塔12bの下部に流入した作動溶液は、第2の小酸化塔12bの下部から上部に向かって流れ、第2の小酸化塔12bの上部から排出される。
第2の小酸化塔12bの上部から排出された作動溶液は、第1の気液分離器14aによって空気が分離された後、最も下側に位置する第3の小酸化塔12cの上部に流入する。第3の小酸化塔12cの上部に流入した作動溶液は、第3の小酸化塔12cの上部から下部に向かって流れ、第3の小酸化塔12cの下部から排出される。
第3の小酸化塔12cの下部から排出された作動溶液は、次の抽出工程に移送される。抽出工程では、作動溶液中に生成した過酸化水素が水によって抽出される。過酸化水素が抽出された後の作動溶液は、水素化工程に戻される。水素化工程では、作動溶液中のアントラキノン類がアントラヒドロキノン類に水素化される。このようにして、作動溶液は、水素化工程、酸化工程及び抽出工程の間を循環する。
一方、作動溶液と接触させる空気は、まず、第2の小酸化塔12bの下部と、第3の小酸化塔12cの下部に流入する。
第2の小酸化塔12bの下部に流入した空気は、第2の小酸化塔12bの下部から上部に向かって流れ、第2の小酸化塔12bの上部から排出される。第2の小酸化塔12bの上部から排出された空気は、第1の気液分離器14aによって作動溶液が分離された後、第1の小酸化塔12aの下部に流入する。
第3の小酸化塔12cの下部に流入した空気は、第3の小酸化塔12cの下部から上部に向かって流れ、第3の小酸化塔12cの上部から排出される。第3の小酸化塔12cの上部から排出された空気は、第2の気液分離器14bによって作動溶液が分離された後、第1の気液分離器14aによって作動溶液が分離される。第1の気液分離器14aよって作動溶液が分離された後の空気は、第1の小酸化塔12aの下部に流入する。
第1の小酸化塔12aの下部に流入した空気は、第1の小酸化塔12aの下部から上部に向かって流れ、第1の小酸化塔12aの上部から排出される。
第1の小酸化塔12a及び第2の小酸化塔12bの内部では、作動溶液と空気が同方向に流れながら互いに接触する(並流酸化)。
第3の小酸化塔12cの内部では、作動溶液と空気が向き合う方向に流れながら互いに接触する(向流酸化)。
本実施形態に係る酸化塔10は、アントラキノン法によって過酸化水素を製造する際に、作動溶液と空気を接触させる工程(酸化工程)に用いられる。上述した通り、酸化塔10は、上下方向に連結した三つの小酸化塔12a〜12cを含む。最も下側の小酸化塔12cは、作動溶液と空気を向流で接触させるように構成されている。残り二つの小酸化塔12a、12bは、作動溶液と空気を並流で接触させるように構成されている。このような構成により、以下の効果を得ることができる。
本実施形態に係る酸化塔10によれば、最も下側の小酸化塔12cの下部に過酸化水素が溜まることを防止することができる。これにより、蓄積した過酸化水素が触媒微粉などの不純物によって分解されることを防止できるため、過酸化水素製造装置の安全性を高めることができる。
本実施形態に係る酸化塔10によれば、最も下側の小酸化塔12cの下部に過酸化水素が溜まることを防止することができる。これにより、製品として利用できない過酸化水素の発生を低減できるため、過酸化水素の収率を高めることができる。
本実施形態に係る酸化塔10によれば、最も下側の小酸化塔12cの下部に、生成した過酸化水素が滞留しにくくなる。これにより、水素化工程から持ち込まれて小酸化塔12cの下部に蓄積した触媒微粉と、過酸化水素が接触して、過酸化水素が分解することを防止することができる。その結果、過酸化水素製造装置の安全性を高めることができる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、最も下側の小酸化塔12cが向流であり、上側二つの小酸化塔12a、12bが並流である例を示したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、下側二つの小酸化塔12b、12cが向流であり、最も上側の小酸化塔12aのみが並流である場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
各小酸化塔12a〜12cの下部に送り込まれる空気は、マイクロバブルであってもよい。例えば、各小酸化塔12a〜12cの下部に、マイクロバブルの状態で空気を吹き込むためのノズルを設置してもよい。空気をマイクロバブルの状態で吹き込むことによって、作動溶液に含まれるアントラヒドロキノン類をより効率的に酸化することができる。その結果、過酸化水素の収率を高めることができる。ここで言うマイクロバブルとは直径50μm以下の気泡のことを指す。
10、100 酸化塔
12a、102a 第1の小酸化塔
12b、102b 第2の小酸化塔
12c、102c 第3の小酸化塔
14a、104a 第1の気液分離器
14b、104b 第2の気液分離器

Claims (5)

  1. アントラキノン法によって過酸化水素を製造する際に作動溶液と空気を接触させるために用いられる酸化塔であって、
    前記酸化塔は、上下方向に連結した三つの小酸化塔からなり、
    少なくとも最も下側の小酸化塔は、作動溶液と空気を向流で接触させるように構成されており、残りの小酸化塔は、作動溶液と空気を並流で接触させるように構成されている、酸化塔。
  2. 最も下側の小酸化塔は、作動溶液と空気を向流で接触させるように構成されており、上側の二つの小酸化塔は、作動溶液と空気を並流で接触させるように構成されている、請求項1に記載の酸化塔。
  3. 請求項1または請求項2に記載の酸化塔を備えた過酸化水素製造装置。
  4. 請求項3に記載の過酸化水素製造装置によって製造された過酸化水素。
  5. 請求項1または請求項2に記載の酸化塔を用いて作動溶液中のアントラヒドロキノン類を酸化する工程を含む、過酸化水素の製造方法。
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