以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1の全体構成例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1は、サーバシステム10と、ゲームセンター等の店舗3やショッピングセンター等の一区画に設置される第1ユーザ操作装置としての業務用ゲーム装置30と、ユーザが個人的に使用する第2ユーザ操作装置としてのユーザ端末50とを含む。サーバシステム10は、通信回線Nを介して業務用ゲーム装置30およびユーザ端末50と接続し、相互にデータ通信することができる。
なお、図1では、業務用ゲーム装置30とユーザ端末50とをそれぞれ1台ずつ図示しているが、実際の運用形態ではそれぞれ複数がゲームシステム1に加わることとなり、多数のユーザによる使用を可能としている。例えば、業務用ゲーム装置30は、複数の店舗等に1台又は複数台ずつ設置され、それぞれがサーバシステム10と通信接続される。そして、この業務用ゲーム装置30のユーザ(プレーヤ)の所持するユーザ端末50が、それぞれサーバシステム10と通信接続される。
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム10は、本体装置1100と、キーボード1200と、タッチパネル1300と、ストレージ1400とを備える。本体装置1100は、CPU(Central Processing Unit)1111やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1113、通信装置1115等の電子部品が搭載された制御基板1110を内蔵している。なお、制御基板1110の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
このサーバシステム10は、CPU1111等が所定のプログラムおよびデータに基づいて演算処理することにより、本実施形態のゲームを運営するための処理を行う。例えば、ユーザ(アカウント)の登録処理、登録されたユーザのゲームプレイ等に係るデータ(ユーザデータ)の管理、業務用ゲーム装置30やユーザ端末50でのゲームの実行に必要なデータの配信等を行うことができる。
また、サーバシステム10は、電子決済業者等が運営する外部の電子決済サーバと連携し、第2ポイントとしてのゲームコイン(仮想通貨ポイント)の購入手続き(課金処理)を行う。その際、電子決済サーバは、サーバシステム10からの問合せに応答して、ゲームコインの購入額をユーザのクレジットカードやプリペイドカード等で清算する処理を行う。そして、サーバシステム10は、電子決済サーバにより清算された購入額相当のゲームコインをユーザに付与する。
なお、サーバシステム10は、図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線Nを介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム10として機能させる構成であってもよい。また、サーバシステム10が電子決済サーバを含む構成でもよい。
業務用ゲーム装置30は、例えば、音楽ゲームの一種である和太鼓演奏ゲームを第1ゲームとして実行する専用のゲーム装置である。図2は、業務用ゲーム装置30の装置構成例を示す斜視外観図である。業務用ゲーム装置30は、ゲーム本体装置3301の前方に突設された操作台3303に、ユーザ(プレーヤ)2が各種操作入力をするための打楽器を模した操作入力装置3305を備える。
本実施形態の操作入力装置3305は、和太鼓を模した外形を有しており、各所に感圧センサや振動センサを内蔵している。ユーザ2が、専用の操作棒3307を持って和太鼓を叩く要領で操作入力装置3305を叩くと、叩かれた場所のセンサから操作入力信号が制御基板3350へ出力される。図2では、複数のプレーヤが同時にゲームプレイできるように2つの操作入力装置3305を備えた構成となっているが、その数は適宜設定することができる。
ゲーム本体装置3301の上部には、ゲーム画面を表示させるためのディスプレイ3311と、ゲーム音を音出力させるためのスピーカ3313とを備える。
一方、ゲーム本体装置3301の下部及び内部には、携行可能なカード型の情報記憶媒体であるICカード70と非接触通信を行ってデータの読み出しや書き込みをするリーダライタ3330と、硬貨投入装置3340と、制御基板3350とを備える。
ここで、ICカード70は、店舗3内等の適所に設置された発行機や、ゲーム本体装置3301内の不図示の発行機にて購入することができる。ICカード70には固有のカードIDが割り振られており、発行機等で所定の登録手続きを経てアカウント登録をすると、当該ユーザに発給されたユーザIDがカードIDと紐付けられる。そして、リーダライタ3330にICカード70をかざして(タッチして)からゲームを開始すると、そのカードIDと紐付けられたユーザデータ(例えば、過去のプレイ履歴等)を利用することが可能となる。また、ICカード70は、プリペイドカード機能を有しており、硬貨投入装置3340への硬貨投入に代えてプレイ対価の支払いに利用することができる。例えば、上記したゲームコインの購入によってICカード70へのチャージが行われ、ゲームプレイに先立ちICカード70がリーダライタ3330にタッチされた場合には、チャージされたゲームコインの残高からプレイ対価分を支払えるようになっている。なお、ICカード70に限らず、非接触ICカード技術に対応した腕時計、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置等を用いる構成でもよい。或いは、磁気テープを有する磁気ストライプカードを読み書きする構成でもよい。
制御基板3350は、CPU3351、GPUやDSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ3353、通信回線Nに通信接続するための通信装置3355等の電子部品を備える。そして、CPU3351等がゲームプログラム(筐体ゲームプログラム)を実行して演算処理を実行し、操作入力装置3305に対する操作入力等に基づき業務用ゲーム装置30の各部を制御して和太鼓演奏ゲームを実行する。制御基板3350の一部又は全部は、ASIC等により実現するとしてもよい。なお、筐体ゲームプログラム等の必要なプログラムや各種設定データは適宜のタイミングでサーバシステム10からダウンロードされ、ICメモリ3353に更新・格納可能に構成される。
以上のように構成された業務用ゲーム装置30において、ユーザは、スピーカ3313から出力される楽曲を聞きながら、ディスプレイ3311のゲーム画面に出現するマーカが指示する入力タイミングに従い操作入力装置3305を操作棒3307で叩いて楽曲の演奏を楽しむ。
ユーザ端末50は、ゲームプログラム(端末ゲームプログラム)を実行することのできるコンピュータであり、携帯電話基地局や無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、サーバシステム10とデータ通信を行う。また、ユーザ端末50は、専用又は汎用のブラウザプログラムを実行することでサーバシステム10が公開するウェブサイト(ゲームサイト)にアクセスすることができる。このユーザ端末50(第2ユーザ操作装置)は、装置の種別として何れを採用することもできる。例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、等の装置種別の何れであってもよい。大きく、業務用ゲーム装置と、家庭用ゲーム装置と、個人端末(スマートフォンやパソコン等を含む)との3つの種別と考えるならば、この3つの種別の中の何れをユーザ端末50に採用することとしてもよい。
図3は、ユーザ端末50の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図3に示すように、ユーザ端末50は、方向入力キー5501と、ホームキー5503と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル5505と、スピーカ5511と、マイク5513と、充電式の内蔵バッテリー5520と、制御基板5530と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード5550に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置5540とを備える。その他、ユーザ端末50には、図示しない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
制御基板5530には、CPU5531、GPUやDSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ5533、通信回線Nに接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局等と無線通信するための無線通信モジュール5535等が搭載されている。また、制御基板5530には、方向入力キー5501やホームキー5503からの信号を受信する回路、タッチパネル5505のドライバ回路、メモリカード読取装置5540への信号入出力回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板5530に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
この制御基板5530においてICメモリ5533には、端末ゲームプログラムや、この端末ゲームプログラムを実行するのに必要な各種設定データ等が格納される。この端末ゲームプログラム等は、適宜のタイミングでサーバシステム10からダウンロードされる。なお、別途入手したメモリカード5550等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。そして、CPU5531等が端末ゲームプログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー5501やホームキー5503、タッチパネル5505に対する操作入力に応じてユーザ端末50の各部を制御することで、ユーザのゲームプレイ等を可能にする。
[概要]
図4は、本実施形態においてユーザに提供されるサービスの概要を説明する模式図である。本実施形態では、サーバシステム10は、業務用ゲーム装置30における和太鼓演奏ゲーム(以下、「筐体ゲーム」ともいう)の実行に関する処理を行うとともに、業務用ゲーム装置30を介して行う第1サービスの実行を制御する。また、サーバシステム10は、ユーザ端末50における端末向けゲーム等の各種コンテンツ(端末向けコンテンツ)の実行に関する処理を行うとともに、ユーザ端末50を介して行う第2サービスの実行を制御する。
1.筐体向けのサービス概要
業務用ゲーム装置30のホーム画面W31には、筐体ゲームプレイメニューM31と、筐体ショップメニューM32と、筐体ガチャメニューM33とを含む各種メニューがそれらの選択ボタンによって提示される。
筐体ゲームプレイメニューM31は、業務用ゲーム装置30でプレイすることができる筐体ゲーム(和太鼓演奏ゲーム)のプレイ開始を指示するためのメニューである。ユーザは、筐体ゲームプレイメニューM31を選択(タッチ操作)すると表示される候補曲一覧画面でプレイ曲を選曲し、ゲームプレイを開始する。ここで、ゲームの開始に際してユーザがICカード70を使用した場合(リーダライタ3330にICカード70をタッチしてからゲームを開始した場合)には、業務用ゲーム装置30でのみ消費が可能な第1ポイントとしての筐体ゲームポイントが当該ユーザに付与される。例えば、1回のゲームプレイにつき所定ポイント数(10ポイントであってもよいし100ポイントであってもよい)の筐体ゲームポイントが付与される。
貯めた筐体ゲームポイントは、筐体ショップメニューM32から筐体ゲームに係る特定ゲーム要素を取得し、或いは筐体ガチャメニューM33から抽選(ガチャ)で特定ゲーム要素を取得するのに用いることができる。すなわち、サーバシステム10は、業務用ゲーム装置30を介して特定ゲーム要素をユーザに提供する第1サービスとして、筐体ゲームポイントを消費した特定ゲーム要素の販売処理および抽選処理を行う。
ここで、特定ゲーム要素は、予め定められる限定期間(第1サービスの実行期間)においてユーザに提供され得るゲーム要素として予め登録された、筐体ゲームに係るゲーム要素をいう。この特定ゲーム要素を含む各ゲーム要素は、予め1段階以上のレア度が定められたレア要素と、レア度の定められていない非レア要素とを含む。本実施形態では、特定ゲーム要素は全てレア要素とされる。そして、本実施形態では、例えば第1サービス期間中の限定提供曲として用意された複数の楽曲と、当該第1サービス期間中の限定提供アイテムとして用意された複数の着せ替えアイテムとが特定ゲーム要素とされる。着せ替えアイテムは、筐体ゲームのゲーム画面等に表示される筐体ゲームキャラクタのパーツ(例えば髪型等)や服飾品等を変更するアイテムである。なお、特定ゲーム要素とするゲーム要素の種類はこれに限らず、その他の筐体ゲームに係るゲーム要素であってもよい。例えば、筐体ゲームキャラクタ自体でもよいし、操作入力装置3305に対する操作入力時に出力する効果音等でもよい。
筐体ショップメニューM32は、特定ゲーム要素を販売するメニューであり、例えば、第1サービス期間中のみ選択可能な状態で表示される。筐体ショップメニューM32を選択すると筐体ショップ画面W32が表示され、全ての特定ゲーム要素P32がアイコン化されてその筐体ゲームポイントの消費額(消費ポイント数)とともに一覧で提示される。筐体ゲームポイントの消費額、すなわち対価は、例えば、該当する特定ゲーム要素P32のレア度に応じて予め定められており、レア度が高いほど高値とされる。ユーザは、この筐体ショップ画面W32において希望する特定ゲーム要素P32のアイコン選択操作をすることで、その消費額分の筐体ゲームポイントの消費と引き換えに当該特定ゲーム要素P32を取得できる。
筐体ガチャメニューM33は、所定の提供候補要素群から抽選で選択したゲーム要素をユーザに提供する、いわゆる「ガチャ」の実行を指示するメニューである。この筐体ガチャメニューM33も、筐体ショップメニューM32と同様に第1サービス期間中のみ選択可能な状態で表示される。ユーザは、筐体ガチャメニューM33を選択すると表示される筐体ガチャ画面W33において、実行ボタンB33を選択してガチャの実行指示操作をする。
この筐体ガチャメニューM33からのガチャの実行には、1回の実行につき所定の消費額の筐体ゲームポイント(例えば100ポイント等)が要求される。また、ここでの提供候補要素群は、特定ゲーム要素の全部又は一部を少なくとも含む。具体的には、提供候補要素群を構成するゲーム要素の全てを特定ゲーム要素としてもよいし、特定ゲーム要素以外のゲーム要素を混在して含む構成でもよい。本実施形態では、提供候補要素群は、全ての特定ゲーム要素(レア要素)と、非レア要素とで構成される。レア要素には、予めそのレア度に応じた当選確率が定められている。レア度が高いほど当選確率は低く設定され、当選し難くなる。
具体的には、ガチャの実行指示操作が為されると、レア要素の当選確率を用いた抽選処理を行う。そして、レア要素の当選時には、提供候補要素群の中から当選したレア度のレア要素を例えば1つ選び、ユーザに提供する。レア要素の非当選時であれば、非レア要素の中から1つを選んでユーザに提供する。したがって、ユーザは、抽選処理の結果レア要素が当選すれば、何れか1つの特定ゲーム要素を取得できる。
なお、筐体ショップメニューM32を第1サービス期間外でも選択できるようにし、特定ゲーム要素以外のゲーム要素の販売処理を行うとしてもよい。筐体ガチャメニューM33も同様であり、第1サービス期間外においては、特定ゲーム要素以外のゲーム要素で提供候補要素群を構成して抽選処理を行うとしてもよい。
2.端末向けのサービス概要
サーバシステム10が公開するゲームサイトのホーム画面W51には、端末ゲームプレイメニューM51と、着せ替えメニューM52と、チャージメニューM53と、端末ショップメニューM54と、端末ガチャメニューM55とを含む各種メニューがそれらの選択ボタンによって提示される。このホーム画面W51は、ユーザ端末50がゲームサイトにアクセスし、事前に発給されたユーザIDでログインすると表示される。
端末ゲームプレイメニューM51は、端末向けコンテンツの一例である端末向けゲームのプレイ開始を指示するためのメニューである。端末向けゲームの内容は、特に限定されるものではない。例えば、業務用ゲーム装置30が筐体ゲームとして実行する和太鼓演奏ゲームの端末版ゲームであってもよいし、別のジャンルのゲームでもよい。また、ゲームに限らず、動画や音楽、電子書籍等のデジタルコンテンツの販売・再生や、オンライン物販サービス(オンラインショッピング)等のコンテンツを端末向けコンテンツとして実行してもよいし、複数の異なる端末向けコンテンツを提供する構成でもよい。
着せ替えメニューM52は、筐体ゲームキャラクタの着せ替えアイテムを変更するときに選択する。着せ替えメニューM52を選択すると着せ替え設定画面が表示され、ユーザが保有する着せ替えアイテムが表示される。ユーザは、この着せ替え設定画面において着せ替えアイテムの選択操作をすることで、筐体ゲームキャラクタの着せ替え設定を変更することができる。
チャージメニューM53は、ゲームコインを購入(課金)するときに選択する。チャージメニューM53を選択するとチャージ画面が表示され、購入可能なゲームコインのコイン数がその価格とともに提示される。例えば、1コイン=1円であってもよいし、1コイン=100円であってもよく、予め定められる。このチャージ画面においてコイン数を指定した課金操作がなされると、購入額の支払い・清算に係る課金処理を経てユーザにゲームコインが付与される。
本実施形態では、端末ショップメニューM54から筐体ゲームに係る特定ゲーム要素を取得し、或いは端末ガチャメニューM55から抽選(ガチャ)で特定ゲーム要素を取得するのにゲームコインを用いる。すなわち、サーバシステム10は、ユーザ端末50を介して特定ゲーム要素をユーザに提供する第2サービスとして、ゲームコインを消費した特定ゲーム要素の販売処理および抽選処理を行う。
なお、ゲームコインは、チャージメニューM53で課金した場合に加えて、端末ゲームプレイメニューM51を選択して筐体ゲームをプレイした場合や、端末ショップメニューM54から特定ゲーム要素を取得した場合、端末ガチャメニューM55からガチャを実行した場合にも、所定のボーナスコイン数のゲームコイン(例えば10コイン等)が付与されるようになっている。
端末ショップメニューM54を選択すると、端末ショップ画面W52が表示される。この端末ショップ画面W52には、予め販売期限が無期限である販売対象種として登録されたゲーム要素P53や特定ゲーム要素P54がアイコン化されて、そのゲームコインの消費額(消費コイン数)とともに一覧で提示される。より詳細には、第2サービスの実行期間外では、販売対象種のゲーム要素P53が販売される。一方、第2サービス期間中は、販売対象種のゲーム要素P53に加えて、特定ゲーム要素P54が販売される。そして、第2サービス期間中の端末ショップ画面W52は、特定ゲーム要素P54を並べた期間限定画面W53と、販売対象種のゲーム要素P53を並べた無期限画面W54とが切替ボタンB53,B54の選択操作に応じて切り替えて表示される。
一方、ゲームコインの消費額は、例えば該当するゲーム要素P53のレア度に応じて予め定められており、レア度が高いほど高値とされる。ただし、特定ゲーム要素P54の消費額については、詳細を後述するように、ユーザによって可変に設定される。
端末ガチャメニューM55は、筐体ガチャメニューM33と同様にガチャの実行を指示するメニューであり、所定の提供候補要素群から抽選で選択したゲーム要素をユーザに提供する。ユーザは、端末ガチャメニューM55を選択すると表示される端末ガチャ画面W55において、実行ボタンB55を選択してガチャの実行指示操作をする。
この端末ガチャメニューM55からのガチャの実行には、1回の実行につき所定の消費額のゲームコイン(例えば500コイン等)が要求される。また、ここでの提供候補要素群は、第2サービス期間外においては、予め端末ガチャ対象種として登録された特定ゲーム要素以外のゲーム要素(例えばレア要素)と、非レア要素とで構成される。一方、第2サービス期間中の提供候補要素群は、特定ゲーム要素と、非レア要素とで構成される。抽選処理自体は、筐体ガチャメニューM33で説明したのと同様である。ただし、第2サービス期間中に用いる特定ゲーム要素の当選確率は、特定ゲーム要素P54の消費額と同様に、ユーザによって可変に設定される。
なお、端末ショップメニューM54において期間限定画面W53に並べて販売する特定ゲーム要素は、ユーザが未取得の特定ゲーム要素のみに限定してもよい。あるいは、第1サービスで未取得だった特定ゲーム要素に限定するのでもよい。また、端末ガチャメニューM55からのガチャの実行に際し提供候補要素群に含める特定ゲーム要素についても同様に、ユーザが未取得のもののみとしてもよいし、第1サービスで未取得だった特定ゲーム要素のみとしてもよい。
[原理]
1.第2サービス期間
上記のように、ユーザは、筐体ゲームをプレイすることで貯めた筐体ゲームポイントを業務用ゲーム装置30にて消費することで、特定ゲーム要素を取得できる(第1サービス)。また、ユーザ端末50を操作して課金等により取得したゲームコインを消費することで、特定ゲーム要素を取得できる(第2サービス)。これら第1サービスと第2サービスは同じ特定ゲーム要素をユーザに提供するサービスであるが、その実行期間が異なる。さらに、第2サービス期間は、例えば、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況に応じて可変に設定される。
図5は、第2サービス期間の設定を説明する図である。第2サービス期間T21,T23,T25は、第1サービス期間T1が経過した後の所定の限定期間とされる。そして、第2サービス期間T21,T23,T25は、ユーザの筐体ゲームのプレイ回数が多いほど長い期間とされ、その始期が早くかつ終期が遅く設定される。
この第2サービス期間T21,T23,T25を設定するために、本実施形態では、プレイ回数の閾値Tha,Thb,Thc(Tha>Thb>Thc)と、対応する第2サービス期間の日数Da,Db,Dc(Da>Db>Dc)とを予め設定しておく。そして、ユーザのプレイ回数が閾値Tha以上の場合には、例えば第1サービス期間T1の最終日の翌日を始期として、日数Daの第2サービス期間T21設定する。また、ユーザのプレイ回数が閾値Thb以上閾値Tha未満の場合には、第2サービス期間T21とその中日が一致する日数Dbの第2サービス期間T23を設定する。ユーザのプレイ回数が閾値Thc未満の場合も同様に、中日を揃えて日数Dcの第2サービス期間T25を設定する。
なお、プレイ状況はプレイ回数に限らず、プレイ時間や現在までのプレイ対価の支払総額を用いてもよいし、レベル等の筐体ゲームの進行度合いを用いてもよい。あるいは、プレイ状況にかえて第1サービスの利用状況を用い、ユーザ毎に第2サービス期間を可変に設定するとしてもよい。具体的には、第1サービス期間中の筐体ゲームポイントの取得額の総額(ポイント取得総額)や消費額の総額(ポイント消費総額)、筺体ショップメニューから取得した特定ゲーム要素の数、筺体ガチャメニューからガチャを実行した回数等を用いて第2サービス期間を設定してもよい。また、プレイ状況と利用状況の双方を用いて第2サービス期間を設定するとしてもよい。
2.ゲームコインの消費額
第2サービスの実行に際しては、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況と、第1サービスの利用状況とをもとに、端末ショップメニューでの特定ゲーム要素の取得に要するゲームコインの消費額を可変に設定する。例えば、予めゲームコインの基準消費コイン数として定められた基準消費額に、筐体ゲームのプレイ状況に基づき決定した係数Ka1(0<Ka1≦1)と、第1サービスの利用状況に基づき決定した係数Kb1(0<Kb1≦1)とを乗じて適用消費額を次式(1)に従い算出する。
適用消費額=Ka1×Kb1×基準消費額 ・・・(1)
係数Ka1は、例えばプレイ状況としてプレイ回数を採用するのであれば、プレイ回数が多いほど小さい値とされる。一方、係数Kb1は、例えば第2サービスの利用状況として筐体ゲームポイントの取得額を採用するのであれば、取得額が多いほど小さい値とされる。また、それ以外のプレイ状況や第2サービスの利用状況を採用して適用消費額を求めるとしてもよいし、それらを組み合わせて考慮し、各値に基づき決定した係数をさらに乗じて適用消費額を算出するのでもよい。ここでは係数Ka1、Kb1は、1以下の値とすることとしたが、1以上の値を取り得るとしてもよい。
また、ここでは、端末ショップメニューM54でのゲームコインの消費額を例示したが、端末ガチャメニューM55で1回ガチャを実行するのに要求されるゲームコインの消費額を、同様の要領で可変に設定するとしてもよい。
3.特定ゲーム要素の当選確率
第2サービスの実行に際しては、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況と、第1サービスの利用状況とをもとに、端末ガチャメニューからのガチャの実行で用いる特定ゲーム要素の当選確率を可変に設定する。例えば、予めそのレア度に応じて定められた当選確率に、筐体ゲームのプレイ状況に基づき決定した係数Ka2(0<Ka2≦1)と、第1サービスの利用状況に基づき決定した係数Kb2(0<Kb2≦1)とを乗じて適用当選確率を次式(2)に従い算出する。
適用当選確率=Ka2×Kb2×当選確率 ・・・(2)
係数Ka2は、例えばプレイ状況としてプレイ回数を採用するのであれば、プレイ回数が多いほど大きい値とされる。一方、係数Kb2は、例えば第2サービスの利用状況として筐体ゲームポイントの取得額を採用するのであれば、取得額が多いほど大きい値とされる。また、それ以外のプレイ状況や第2サービスの利用状況を採用して適用当選確率を求めるとしてもよいし、それらを組み合わせて考慮し、各値に基づき決定した係数をさらに乗じて適用消費額を算出するのでもよい。
以上のように第1サービス期間経過後の第2サービス期間中に第2サービスを実行することによれば、第1サービス期間中の業務用ゲーム装置30でのゲームプレイを促して特定ゲーム要素をユーザに提供する一方で、第1サービス期間の経過後に特定ゲーム要素の再販等を行うことができる。ユーザにとっては、第1サービス期間経過後の第2サービス期間が特定ゲーム要素の取得機会となり、未取得のまま第1サービス期間が経過してしまった特定ゲーム要素があった場合でも、ゲームコインを購入等して消費することで、これを取得できる。
また、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況等に応じて第2サービス期間を可変に設定するため、筐体ゲームを沢山プレイしているユーザは、第1サービス期間の経過直後からプレイ回数の少ないユーザと比べて長い期間第2サービスの提供が受けられる。さらに、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況や第1サービスの利用状況に応じて第2サービスの実行に係るゲームコインの消費額および特定ゲーム要素の当選確率を可変に設定するため、筐体ゲームを沢山プレイし、かつ第1サービスを沢山利用したユーザほど第2サービス期間において安価に、或いは高い当選確率で、特定ゲーム要素を取得することが可能となる。
[機能構成]
1.サーバシステム
図6は、サーバシステム10の主要な機能構成例を示すブロック図である。図6に示すように、サーバシステム10は、操作入力部110と、サーバ処理部120と、画像表示部160と、通信部170と、サーバ記憶部180とを備える。
操作入力部110は、システム管理や保守等のための各種操作を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。図1では、キーボード1200やタッチパネル1300がこれに該当する。
サーバ処理部120は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部110やサーバ記憶部180を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部110からの操作入力信号、業務用ゲーム装置30およびユーザ端末50から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、サーバシステム10の動作を制御する。図1では、制御基板1110のCPU1111がこれに該当する。
このサーバ処理部120は、アカウント管理部121と、課金処理部123と、筐体ゲーム管理部125と、第1サービス実行制御部127と、端末向けゲーム管理部129と、第2サービス実行制御部130と、着せ替え設定部141と、画像生成部151と、通信制御部153とを備える。
アカウント管理部121は、ユーザの登録処理を行い、登録手続きを経たユーザに固有のアカウント(ユーザID)を割り当ててユーザデータ200を生成する。その際、ユーザが所持するICカード70のカードID220(図7を参照)がユーザデータ200に設定され、ユーザIDとカードIDとが紐付けられる。また、アカウント管理部121は、アカウント登録済みのユーザのログイン処理を行う。ログイン処理は、例えばユーザが入力するユーザIDやパスワード等に基づき行う。
課金処理部123は、ユーザによるゲームコインの課金操作に応じて課金処理を行い、購入額相当のゲームコインをユーザに付与する。具体的には、当該ユーザのユーザデータ200においてコイン収支データ260に「課金」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新する。
筐体ゲーム管理部125は、業務用ゲーム装置30との通信を随時行い、当該業務用ゲーム装置30における筐体ゲームの実行に関する処理を行う。この筐体ゲーム管理部125は、業務用ゲーム装置30からデータ照会要求が通知されると、該当するユーザのユーザデータ200(データ照会要求とともに通知されたカードIDがそのカードID220に設定されているユーザデータ200)の写しを当該業務用ゲーム装置30に返信するための制御を行う。また、筐体ゲーム管理部125は、業務用ゲーム装置30からデータ更新要求が通知されると、該当するユーザのユーザデータ200を当該データ更新要求とともに通知されたプレイ中ユーザデータで書き換えて更新する。その他にも、筐体ゲーム情報185を適宜のタイミングで業務用ゲーム装置30に配信するための制御を行う。
第1サービス実行制御部127は、業務用ゲーム装置30との通信を随時行い、業務用ゲーム装置30を介して筐体ゲームに係る特定ゲーム要素をユーザに提供する第1サービスの実行を制御する。本実施形態では、第1サービス情報193を適宜のタイミングで業務用ゲーム装置30に配信するための制御を行う。
端末向けゲーム管理部129は、ユーザ端末50との通信を随時行い、当該ユーザ端末50における端末向けゲームの実行に関する処理を行う。本実施形態では、端末向けゲームのゲームプレイの進行を制御し、プレイ結果の反映に関する処理等を行う。
第2サービス実行制御部130は、ユーザ端末50との通信を随時行い、ユーザ端末50を介して筐体ゲームに係る特定ゲーム要素を含むゲーム要素をユーザに提供する第2サービスの実行を制御する。この第2サービス実行制御部130は、第2サービス期間設定部131と、消費額設定部133と、当選確率設定部135と、販売処理部137と、抽選処理部139とを備える。
第2サービス期間設定部131は、例えばユーザのプレイ状況等をもとに、第1サービス期間の経過後の所定の限定期間を第2サービス期間として設定する。消費額設定部133は、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況と第1サービスの利用状況とをもとに、第2サービスの実行に係るゲームコインの基準消費コイン数から適用消費額を特定ゲーム要素毎に算出して設定する。当選確率設定部135は、ユーザの筐体ゲームのプレイ状況と第1サービスの利用状況とをもとに、第2サービスの実行に係る特定ゲーム要素の当選確率から適用当選確率を特定ゲーム要素毎に算出して設定する。
販売処理部137は、販売対象種のゲーム要素や特定ゲーム要素の販売処理を行い、筐体ショップ画面にてアイコン選択操作されたゲーム要素を、その消費額のゲームコインの消費と引き換えにユーザに提供する。その際、第2サービス期間中において特定ゲーム要素を提供する場合には、消費額設定部133が当該特定ゲーム要素について設定した適用消費額分のゲームコインを消費する。その後は、該当するユーザのユーザデータ200においてコイン収支データ260に「端末ショップ購入」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新するとともに、提供するゲーム要素を保有ゲーム要素リスト233に追加する。
抽選処理部139は、第2サービス期間外においては端末ガチャ対象種のゲーム要素(レア要素)と非レア要素とで構成される提供候補要素群を設定する一方、第2サービス期間中は、特定ゲーム要素と非レア要素とで構成される提供候補要素群を設定する。そして、レア要素の当選確率を用いた抽選処理を行い、設定した提供候補要素群の中からゲーム要素を選択してユーザに提供する。またその際、第2サービス期間中の場合は、当選確率設定部135が設定した各特定ゲーム要素の適用当選確率を用いて抽選処理を行う。その後は、ポイント収支データ239に「端末向けガチャ」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新するとともに、提供する特定ゲーム要素を保有ゲーム要素リスト233に追加する。
着せ替え設定部141は、ユーザによる着せ替えアイテムの選択操作に応じて筐体ゲームキャラクタの着せ替え設定を行う。
画像生成部151は、システム管理等に関する画像を生成し、画像表示部160へ出力することができる。
通信制御部153は、通信部170を介して外部装置(主に業務用ゲーム装置30およびユーザ端末50)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
画像表示部160は、画像生成部151から入力される画像信号に基づいてシステム管理等のための各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では、タッチパネル1300がこれに該当する。
通信部170は、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図1では、通信装置1115がこれに該当する。
サーバ記憶部180には、サーバシステム10を動作させ、サーバシステム10が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図1では、制御基板1110に搭載されたICメモリ1113や、ストレージ1400がこれに該当する。
このサーバ記憶部180には、サーバシステムプログラム181と、ゲーム管理プログラム183と、筐体ゲーム情報185と、第1サービス情報193と、配信用端末ゲームプログラム195と、ユーザデータ200とが格納される。
サーバシステムプログラム181は、サーバシステム10のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。
ゲーム管理プログラム183は、サーバ処理部120をアカウント管理部121、課金処理部123、筐体ゲーム管理部125、第1サービス実行制御部127、端末向けゲーム管理部129、第2サービス実行制御部130、および着せ替え設定部141として機能させるためのプログラムである。
筐体ゲーム情報185は、業務用ゲーム装置30に配信される筐体ゲームプログラムや各種設定データの原本でもあり、筐体ゲームプログラム187と、楽曲DB189と、アイテムDB191とを含む。これらのデータ内容の詳細は後述するが、業務用ゲーム装置30はこれをダウンロードし、筐体ゲームプログラム420、楽曲DB430、およびアイテムDB440として筐体記憶部400に格納して筐体ゲームの実行に用いる。また、楽曲DB430やアイテムDB440は第2サービス実行制御部130によっても参照され、第2サービスの実行に用いられる。なお、その他にも、業務用ゲーム装置30における筐体ゲームの実行に際しゲーム画面の表示に用いる背景画像の画像データ、タイミング指示マーカや筐体ゲームキャラクタ等の表示体データ、効果音等の音データといったゲームプレイの進行に必要なデータを適宜含む。
第1サービス情報193は、業務用ゲーム装置30に配信される第1サービス情報の原本である。データ内容は後述するが、業務用ゲーム装置30はこれをダウンロードし、第1サービス情報450として筐体記憶部400に格納して第1サービスの実行に用いる。また、この第1サービス情報193は第2サービス実行制御部130によっても参照され、第2サービスの実行に用いられる。
配信用端末ゲームプログラム195は、アカウント登録を行って端末向けゲームのゲームプレイを希望したユーザのユーザ端末50に配信される端末ゲームプログラムの原本である。ユーザ端末50はこれをダウンロードし、端末記憶部580に格納して実行する。
ユーザデータ200は、アカウント管理部121によってアカウント登録されたユーザ毎に用意される。図7は、1つのユーザデータ200のデータ構成例を示す図である。図7に示すように、ユーザデータ200は、該当するユーザのアカウントであるユーザID(アカウント)210と、アカウント登録時にユーザID210と紐付けられたカードID220と、筐体ゲームプレイデータ230と、端末向けゲームプレイ状況240と、第2サービス期間設定250と、コイン収支データ260とを含む。もちろん、これら以外のデータも適宜記憶しておくことができる。例えば、ゲームプレイのプレイ対価として現在までに支払ったプレイ対価の総額(プレイ対価支払総額)や、第1サービス期間中の筐体ゲームポイントの消費額の総額(ポイント消費総額)等を記憶しておくことができる。
筐体ゲームプレイデータ230は、プレイ状況231と、保有ゲーム要素リスト233と、着せ替え設定235と、ポイント取得総額237と、ポイント収支データ239とを含む。
プレイ状況231は、当該ユーザの筐体ゲームのプレイ状況として、例えば、ゲームプレイのプレイ回数やプレイ時間等のプレイ履歴、レベル等の筐体ゲームの進行度合い等を記憶する。
保有ゲーム要素リスト233は、ユーザが筐体ショップメニューや筐体ガチャメニューから取得し、あるいは端末ショップメニューや端末ガチャメニューから取得した特定ゲーム要素を含む楽曲や着せ替えアイテム等の当該ユーザが保有するゲーム要素のリストを記憶する。
着せ替え設定235は、ユーザが着せ替えメニューから着せ替えアイテムの選択操作をして行った、着せ替え設定の設定データを記憶する。
ポイント取得総額237は、第1サービス期間中に取得した筐体ゲームポイントの総額を記憶する。
ポイント収支データ239は、筐体ゲームポイントの収支履歴を記憶する。1つの収支履歴には、例えば、収入又は支出の日時と対応付けて、収支額、収支種別、差引残高等が格納される。本実施形態では、収支種別には、例えば、収入時であれば、「筐体ゲームプレイ」等を示す収入種別IDが設定され、支出時であれば、「筺体ショップ購入」「筺体向けガチャ」を示す支出種別IDが設定される。
端末向けゲームプレイ状況240は、端末向けゲームのプレイ状況を記述する各種データを記憶する。
第2サービス期間設定250は、第1サービス期間の経過時に当該ユーザについて算出・設定される第2サービス期間を記憶する。第2サービス期間設定250は、設定されている第2サービス期間の経過時にリセットされる。
コイン収支データ260は、ゲームコインの収支履歴を記憶する。1つの収支履歴には、例えば、収入又は支出の日時と対応付けて、収支額、収支種別、差引残高等が格納される。収支種別には、例えば、収入時であれば、「課金」「筐体ゲームプレイ報酬」「端末向けゲームプレイ報酬」「第2サービス利用報酬」等を示す収入種別IDが設定され、支出時であれば、「筺体ゲームプレイ対価」「端末ショップ購入」「端末向けガチャ」等を示す支出種別IDが設定される。
2.業務用ゲーム装置
図8は、業務用ゲーム装置30の主要な機能構成例を示すブロック図である。図8に示すように、業務用ゲーム装置30は、操作入力部310と、媒体読取部320と、硬貨検出部330と、筐体処理部340と、画像表示部370と、音出力部380と、通信部390と、筐体記憶部400とを備える。
操作入力部310は、ユーザ(プレーヤ)が筐体ゲームのゲームプレイに関する各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサ等、運動や姿勢を検知する素子によっても実現できる。図2では、操作入力装置3305がこれに該当する。
媒体読取部320は、ICカード70から情報を読み出して筐体処理部340へ出力するとともに、筐体処理部340の制御に応じた情報の書き込みを行う。図2では、リーダライタ3330がこれに該当する。
硬貨検出部330は、筐体ゲームのプレイ対価分の硬貨の投入を検知し、検知信号を筐体処理部340へ出力する。図2では、硬貨投入装置3340がこれに該当する。
筐体処理部340は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部310や筐体記憶部400を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部310からの操作入力信号、サーバシステム10から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、業務用ゲーム装置30の動作を制御する。図2では、制御基板3350のCPU3351がこれに該当する。
この筐体処理部340は、ゲーム演算部350と、画像生成部361と、音生成部363と、通信制御部365とを備える。
ゲーム演算部350は、当該業務用ゲーム装置30を、ユーザが筐体ゲームをプレイし、あるいは第1サービスを利用する等のための各種演算処理を行う。このゲーム演算部350は、ユーザデータ送受信制御部351と、候補曲設定部352と、キャラクタ表示設定部353と、ゲーム進行制御部354と、プレイ報酬付与部355と、販売処理部356と、抽選処理部357とを含む。
ユーザデータ送受信制御部351は、ユーザがゲームを開始するに当たってサーバシステム10にデータ照会要求を通知し、受信したユーザデータをプレイ中ユーザデータ470として筐体記憶部400に格納する。本実施形態では、ICカード70が媒体読取部320にかざされた場合に、媒体読取部320が当該ICカード70から読み取ったカードIDをデータ照会要求とともに通知する。また、当該ユーザのゲーム終了後の適宜タイミングにおいて、プレイ中ユーザデータ470とともにデータ更新要求をサーバシステム10に通知する。
候補曲設定部352は、ゲームをプレイするユーザが選曲可能な楽曲を候補曲として設定する。
キャラクタ表示設定部353は、プレイ中ユーザデータ470の着せ替え設定に従って、筐体ゲームキャラクタのパーツや服飾品等の表示形態を設定する。着せ替え設定が未設定の場合やユーザがICカード70を使用しない場合は、筐体ゲームキャラクタは、その表示体データをそのまま用いて基本デザインの表示形態で表示される。
ゲーム進行制御部354は、筐体ゲーム(和太鼓演奏ゲーム)の進行制御を行う。このゲーム進行制御部354は、ユーザが選曲したプレイ曲の再生とともにゲーム画面を表示する処理や、操作入力に応じて入力タイミングを評価しスコアを加算する処理等を行う。
プレイ報酬付与部355は、現在日時が第1サービス期間中の場合に、ICカード70を使用したユーザのゲームプレイ終了時において所定ポイント数の筐体ゲームポイントを当該ユーザに付与する。具体的には、プレイ中ユーザデータ470においてポイント収支データに「筐体ゲームプレイ報酬」に係る収支履歴を追加し、差引残高を更新する。また、付与したポイント数をポイント取得総額237(図7参照)に加算し、これを更新する。
販売処理部356は、特定ゲーム要素の販売処理を行い、筐体ショップ画面にてアイコン選択操作された特定ゲーム要素を、その消費額の筐体ゲームポイントの消費と引き換えにユーザに提供する。具体的には、プレイ中ユーザデータ470においてポイント収支データに「筺体ショップ購入」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新するとともに、提供する特定ゲーム要素をプレイ中ユーザデータ470において保有ゲーム要素リストに追加する。また、提供する特定ゲーム要素が楽曲(限定提供曲)の場合には、プレイ可否フラグを「ON」に書き換えて候補曲リスト460を更新する。
抽選処理部357は、特定ゲーム要素と非レア要素とで構成される提供候補要素群を設定する。そして、レア要素の当選確率を用いた抽選処理を行い、設定した提供候補要素群の中からゲーム要素を選択してユーザに提供する。その際、プレイ中ユーザデータ470においてポイント収支データに「筐体向けガチャ」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新するとともに、提供する特定ゲーム要素をプレイ中ユーザデータ470において保有ゲーム要素リストに追加する。また、提供する特定ゲーム要素が楽曲(限定提供曲)の場合には、プレイ可否フラグを「ON」に書き換えて候補曲リスト460を更新する。
画像生成部361は、ゲーム演算部350の処理結果に基づいてゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部370へ出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
音生成部363は、例えばDSPや音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム演算部350による処理結果に基づいて筐体ゲームに係る効果音や楽曲等のBGM、各種操作音の音信号を生成して音出力部380へ出力する。
通信制御部365は、通信部390を介して外部装置(主にサーバシステム10)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
画像表示部370は、画像生成部361から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図2では、ディスプレイ3311がこれに該当する。
音出力部380は、音生成部363から入力される音信号に基づいて筐体ゲームのBGM等を音出力するためのものである。図2では、スピーカ3313がこれに該当する。
通信部390は、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図2では、通信装置3355がこれに該当する。
筐体記憶部400は、業務用ゲーム装置30を動作させ、業務用ゲーム装置30が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図2では、制御基板3350に搭載されたICメモリ3353がこれに該当する。
この筐体記憶部400には、筐体システムプログラム410と、筐体ゲームプログラム420と、楽曲DB430と、アイテムDB440と、第1サービス情報450と、候補曲リスト460と、プレイ中ユーザデータ470とが格納される。
筐体システムプログラム410は、業務用ゲーム装置30のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。筐体ゲームプログラム420は、筐体処理部340をゲーム演算部350として機能させるためのプログラムである。
楽曲DB430は、楽曲データを蓄積したデータベースである。図9は、1つの楽曲データのデータ構成例を示す図である。図9に示すように、楽曲データは、曲番号431と、曲名432と、曲データ433と、譜面データ434と、楽曲種別435と、レア度436と、消費ポイント数(販売時の筐体ゲームポイントの消費額)437と、基準消費コイン数(販売時のゲームコインの基準消費額)438と、当選確率(ガチャ実行時の当選確率)439とを含む。
曲データ433は、該当する楽曲をプレイ曲として再生するための音楽データである。譜面データ434には、当該楽曲の再生と並行してゲーム画面にマーカを出現させて指示する入力タイミングが記述される。
楽曲種別435には、「販売対象種」、「端末ガチャ対象種」、「特定ゲーム要素」、全てのユーザがプレイ曲として選曲可能な楽曲である「一般種」等を示す楽曲種別IDが設定される。
アイテムDB440は、着せ替えアイテム等のアイテムデータを蓄積したデータベースである。1つのアイテムデータには、アイテム番号と対応付けて、該当するアイテムの表示体データ、レア度、アイテム種別、消費ポイント数(販売時の筐体ゲームポイントの消費額)、基準消費コイン数(販売時のゲームコインの基準消費額)、当選確率(ガチャ実行時の当選確率)等が設定される。アイテム種別には、「販売対象種」、「端末ガチャ対象種」、「特定ゲーム要素」等を示すアイテム種別が設定される。
第1サービス情報450は、第1サービスの実行に必要な各種設定データ等を記憶する。例えば、第1サービス情報450には、第1サービス期間の始期および終期の各日時や、第1サービスにおいて提供される限定提供曲や限定提供アイテム等の特定ゲーム要素のリストが設定される。
候補曲リスト460は、当該業務用ゲーム装置30でプレイしているユーザがプレイ曲として選曲可能な候補曲の一覧を記憶する。業務用ゲーム装置30で筐体ゲームプレイメニューを選択すると、この候補曲リスト460に従って候補曲一覧画面が表示される。図10は、候補曲リスト460のデータ構成例を示す図である。図10に示すように、候補曲リスト460には、楽曲データが用意される各楽曲の楽曲番号と対応付けて、そのプレイ可否フラグが設定される。プレイ可否フラグは、プレイ中のユーザが該当する楽曲をプレイできるか否か(プレイ可能:ON/プレイ不可:OFF)を示す。
候補曲設定部352は、楽曲DB430において楽曲種別に一般種が設定されている楽曲と、プレイ中ユーザデータ470において保有ゲーム要素リストに設定されている楽曲のプレイ可否フラグを「ON」、それ以外の楽曲のプレイ可否フラグを「OFF」に設定して候補曲リスト460を作成する。なお、ユーザがICカード70を使用しない場合は、一般種の楽曲を候補曲として候補曲リスト460を作成する。
3.ユーザ端末
図11は、ユーザ端末50の主要な機能構成例を示すブロック図である。図11に示すように、ユーザ端末50は、操作入力部510と、端末処理部520と、画像表示部550と、音出力部560と、通信部570と、端末記憶部580とを備える。
操作入力部510は、ユーザが端末向けゲームの実行や第2サービスの利用等に関する各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ、CCDモジュール等によって実現できる。図3では、方向入力キー5501やホームキー5503、タッチパネル5505がこれに該当する。
端末処理部520は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部510や端末記憶部580を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部510からの操作入力信号、サーバシステム10から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、ユーザ端末50の動作を制御する。図3では、制御基板5530のCPU5531がこれに該当する。
この端末処理部520は、ユーザ端末演算部530と、画像生成部541と、音生成部543と、通信制御部545とを備える。
ユーザ端末演算部530は、当該ユーザ端末50を、ユーザが端末向けゲームをプレイし、あるいは第2サービスを利用する等のための各種演算処理を行う。このユーザ端末演算部530は、操作信号送信制御部531と、ゲーム画面表示制御部533とを含む。
操作信号送信制御部531は、操作入力部510に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をサーバシステム10へ送信するための処理を行う。
ゲーム画面表示制御部533は、サーバシステム10から受信した各種データに基づいて端末向けゲームのゲーム画面を表示するための制御を行う。
画像生成部541は、ユーザ端末演算部530の処理結果に基づいて端末向けゲーム画面等を生成し、生成した端末向けゲーム画面の画像信号を画像表示部550へ出力する。
音生成部543は、例えばDSPや音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ユーザ端末演算部530による処理結果に基づいて端末向けゲームのBGMや各種操作音の音信号を生成して音出力部560へ出力する。
通信制御部545は、通信部570を介して外部装置(主にサーバシステム10)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
画像表示部550は、端末向けゲーム画面や、サーバシステム10が公開するゲームサイトの各種画面等を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図3では、タッチパネル5505がこれに該当する。
音出力部560は、音生成部543から入力される音信号に基づいて端末向けゲームのBGM等を音出力するためのものである。図3では、スピーカ5511がこれに該当する。
通信部570は、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図3では、無線通信モジュール5535がこれに該当する。
端末記憶部580には、ユーザ端末50を動作させ、ユーザ端末50が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図3では、制御基板5530に搭載されたICメモリ5533や、メモリカード5550がこれに該当する。
この端末記憶部580には、端末システムプログラム581と、端末ゲームプログラム583とが格納される。端末システムプログラム581は、ユーザ端末50のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。端末ゲームプログラム583は、端末処理部520をユーザ端末演算部530として機能させるためのプログラムである。
[処理の流れ]
先ず、サーバシステム10における処理の流れを説明する。図12は、サーバシステム10が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、サーバ処理部120がゲーム管理プログラム183を読み出して実行することによって実現される。また、前提として、ユーザはアカウント登録を済ませているものとする。
サーバシステム10では、第2サービス実行制御部130が、第1サービス情報193に従って第1サービス期間の経過を監視する。そして、第1サービス期間が経過した時点で(ステップS101:YES)、当該第1サービス期間中に各ユーザに付与された筐体ゲームポイントを有効期限切れとしてリセットする(ステップS103)。ここでは例えば、各ユーザのユーザデータ200を参照し、ポイント収支データ239の最終の収支履歴の差引残高を「0」に書き換える。これにより、貯まった筐体ゲームポイントは失効する。
続いて、第2サービス期間設定部131が、各ユーザのユーザデータ200からプレイ状況231を順次読み出して用い、ユーザ毎に第2サービス期間を算出し、ユーザデータの第2サービス期間設定250を更新して設定する(ステップS105)。
また、サーバシステム10では、業務用ゲーム装置30からデータ照会要求を受信すると(ステップSS107:YES)、筐体ゲーム管理部125が、データ照会要求とともに通知されたカードIDをもとに該当するユーザのユーザデータ200を読み出し、その写しを当該業務用ゲーム装置30に返信するための制御を行う(ステップS109)。
また、業務用ゲーム装置30からデータ更新要求を受信した場合には(ステップS111:YES)、筐体ゲーム管理部125は、該当するユーザのユーザデータ200を、当該データ更新要求とともに通知されたプレイ中ユーザデータで書き換えて更新する(ステップS113)。
一方で、ユーザ端末50からのログイン要求に応答して(ステップS115:YES)、当該ユーザ端末向けの端末向け処理を開始する(ステップS117)。また、本処理の終了が操作入力された場合には(ステップS119:YES)、処理を終える。
図13は、図12のステップS117で開始される端末向け処理の流れを示すフローチャートである。端末向け処理では先ず、アカウント管理部121がログイン処理を行う(ステップS201)。その後、ユーザ端末50においてホーム画面を表示するための制御を行い(ステップS203)、メニュー操作に応じて処理を分岐する。
ホーム画面において端末ゲームプレイメニューが選択された場合には(ステップS205:YES)、端末向けゲーム管理部129が、端末向けゲームの進行制御を行う(ステップS207)。またその際に、ボーナスコイン数のゲームコインを当該ユーザ端末50のユーザに付与する(ステップS209)。具体的には、当該ユーザのユーザデータ200においてコイン収支データ260に「端末向けゲームプレイ報酬」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新する。
また、ホーム画面において端末ショップメニューが選択された場合には(ステップS211:YES)、当該ユーザのユーザデータ200から第2サービス期間設定250を読み出し、第2サービス期間中か否かを判定する。第2サービス期間設定250が未設定の場合には、第2サービス期間外と判定する。そして、第2サービス期間中と判定した場合は(ステップS213:YES)、消費額設定部133が、ユーザデータ200からプレイ状況231とポイント取得総額237とを読み出して用い、基準消費コイン数から特定ゲーム要素毎に適用消費額を算出して設定する(ステップS215)。その後は、販売処理部137がアイコン選択操作に応じて購入処理を行い、該当するゲーム要素をその消費額(特定ゲーム要素の場合は適用消費額)のゲームコインの消費と引き換えに当該ユーザに提供する(ステップS217)。また、販売処理部137は、ユーザデータ200においてコイン収支データ260に「第2サービス利用報酬」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新し、ボーナスコイン数のゲームコインを当該ユーザに付与する(ステップS219)。
また、ホーム画面において端末ガチャメニューが選択された場合には(ステップS221:YES)、ステップS213と同様に第2サービス期間中か否かを判定する。そして、第2サービス期間中と判定した場合は(ステップS223:YES)、当選確率設定部135が、ユーザデータ200からプレイ状況231とポイント取得総額237とを読み出して用い、当選確率から特定ゲーム要素毎に適用当選確率を算出して設定する(ステップS225)。その後は、抽選処理部139がガチャの実行指示操作に応じて抽選処理を行い、提供候補要素群から選択したゲーム要素を当該ユーザに提供する(ステップS227)。また、抽選処理部139は、ユーザデータ200においてコイン収支データ260に「第2サービス利用報酬」に係る収支履歴を追加して差引残高を更新し、ボーナスコイン数のゲームコインを当該ユーザに付与する(ステップS229)。
また、ホーム画面において着せ替えメニューが選択された場合には(ステップS231:YES)、筐体ゲームキャラクタの着せ替え設定を行う(ステップS233)。
また、ホーム画面においてチャージメニューが選択された場合には(ステップS235:YES)、指定された購入額の課金処理を行い、当該購入額相当のゲームコインをユーザに付与する(ステップS237)。
なお、当該ユーザ端末50からログアウト要求があった場合には(ステップS239:YES)、処理を終える。
次に、業務用ゲーム装置30における処理の流れを説明する。図14は、業務用ゲーム装置30が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、筺体処理部340が筐体ゲームプログラム420を読み出して実行することにより実現される。
図14に示すように、業務用ゲーム装置30では、媒体読取部320によるICカード70との非接触通信を監視する。そして、媒体読取部320がICカード70からカードIDを読み取った場合には(ステップS301:YES)、ユーザデータ送受信制御部351が、読み取ったカードIDとともにデータ照会要求をサーバシステム10に通知する(ステップS303)。そして、照会要求の応答としてユーザデータ200の写しを受信したら、これをプレイ中ユーザデータ470として筐体記憶部400に格納する(ステップS305)。
また、第1サービス情報450を参照し、第1サービス期間中か否かを判定する。そして、第1サービス期間外の場合は(ステップS307:YES)、ホーム画面の筐体ショップメニューおよび筐体ガチャメニューを選択不可状態に設定する(ステップS309)。その後、業務用ゲーム装置30においてホーム画面を表示するための制御を行い(ステップS311)、メニュー操作に応じて処理を分岐する。
ホーム画面において筐体ゲームプレイメニューが選択された場合は(ステップS313:YES)、プレイ対価の支払いが完了するまで待機状態となる。ユーザが硬貨投入ではなくゲームコインでのプレイ対価の支払いを選択した場合には、プレイ中ユーザデータ470においてコイン収支データに「筐体ゲームプレイ対価」に係る収支履歴を追加し、差引残高を更新する。そして、プレイ対価が支払われたら(ステップS315)、候補曲設定部352がプレイ中ユーザデータ470の保有ゲーム要素リストを参照して候補曲リスト460を作成するとともに(ステップS317)、キャラクタ表示設定部353が、筐体ゲームのゲーム画面における筐体ゲームキャラクタの表示形態を設定する(ステップS319)。その後、ゲーム進行制御部354が、ユーザが候補曲の中から選曲したプレイ曲の再生を開始して、筐体ゲームの進行制御を行う(ステップS321)。また、ゲームプレイの終了後、プレイ報酬付与部355が、所定ポイント数の筐体ゲームポイントを当該ユーザに付与する(ステップS323)。
また、ホーム画面において筐体ショップメニューが選択された場合には(ステップS325:YES)、販売処理部356がアイコン選択操作に応じて購入処理を行い、該当する特定ゲーム要素を消費額の筐体ゲームポイントの消費と引き換えに当該ユーザに提供する(ステップS327)。
また、ホーム画面において筐体ガチャメニューが選択された場合には(ステップS329:YES)、抽選処理部357がガチャの実行指示操作に応じて抽選処理を行い、提供候補要素群から選択した特定ゲーム要素を当該ユーザに提供する(ステップS331)。
なお、本処理の終了が操作入力された場合には(ステップS333:YES)、処理を終える。
以上説明したように、本実施形態によれば、所定の限定期間である第1サービス期間中において業務用ゲーム装置30で筐体ゲームをプレイすることを条件(第1取得条件)に、ユーザに筐体ゲームポイントを付与することができる。そして、第1サービス期間において筐体ゲームポイントの消費と引き換えに第1サービスの実行を制御し、ユーザに特定ゲーム要素を提供することができる。また、課金処理の実行等を条件(第2取得条件)にユーザにゲームコインを付与し、第1サービス期間後の期間である第2サービス期間中においてゲームコインの消費と引き換えに第2サービスの実行を制御することで、ユーザに特定ゲーム要素を提供できる。したがって、第1サービス期間に限って提供され得るゲーム要素の取得機会および売り上げ機会の逸失を軽減できる。
なお、上記実施形態では、第1サービス期間中における筐体ゲームのゲームプレイを対象に第1ポイントである筐体ゲームポイントを付与するとした。また、この筐体ゲームポイントを、第1サービス期間の経過時に失効させるとした。これに対して、第1サービス期間外のゲームプレイも対象にして筐体ゲームポイントを付与する構成でもよく、筐体ゲームポイントの有効期限は無期限であっても構わない。
また、上記実施形態では、課金等で取得できるゲームコインを第2ポイントとして例示したが、例えば端末向けゲームをプレイする等、端末向けコンテンツの実行を条件(第2取得条件)に別のポイントをユーザに付与する構成とし、これを第2ポイントとしてもよい。またこの場合は、第2ポイントの有効期限を第2サービス期間中とし、第2サービス期間の経過時に失効させるとしてもよい。これによれば、ユーザは、第2サービス期間中に端末向けコンテンツを実行することで貯めたポイントを消費して、筐体ゲームで使用できる特定ゲーム要素を取得することが可能となる。
また、第1ポイントおよび/又は第2ポイントの有効期限は、付与された日時を始期とする所定期間(例えば1ヶ月であってもよいし1年であってもよい)としてポイント毎に設定しておく構成でもよい。
また、第1ポイントと第2ポイントの取得条件は同じであってもよい。例えば、筐体ゲームのゲームプレイを条件に第1ポイントと第2ポイントの両方をユーザに付与するとしてもよく、その際に、第1ポイントと第2ポイントとで付与するポイントの数量を変えてもよい。1回のゲームプレイにつき第1ポイントは20ポイント、第2ポイントは1ポイント付与するといった具合いである。またその場合、同じ特定ゲーム要素を筺体ショップメニューで販売する際の第1ポイントの消費額と、端末ショップメニューで販売する際の第2ポイントの消費額とを変えるとしてもよい。例えば、ある特定ゲーム要素を筐体ショップメニューで販売するときの第1ポイントの消費額を100ポイントとする一方、端末ショップメニューで販売するときの第2ポイントの消費額を500ポイントとする等としてもよい。
また、上記実施形態では、第1ゲームとして音楽ゲームを例示したが、第1ゲームの内容は特に限定されるものではなく、採用するゲームに応じて当該ゲームに係る特定のゲーム要素を提供する第1サービスおよび第2サービスを行う構成としてもよい。その際の特定ゲーム要素はゲーム中に使用可能なアイテム、プレーヤキャラクタとして選択可能なキャラクタ、乗り物、召喚獣、魔法やスキル等のプレーヤキャラクタに付加できる追加能力、新しいゲームステージやマップの開放、抽選権等であってもよい。
また、上記実施形態では、第1ユーザ操作装置として業務用ゲーム装置、第2ユーザ操作装置としてスマートフォン等のユーザ端末(個人端末)を例示したが、第1ユーザ操作装置とする装置の種別と、第2ユーザ操作装置とする装置の種別の組合せは特に限定されない。例えば、第1ユーザ操作装置および第2ユーザ操作装置の両方を業務用ゲーム装置としてゲームシステム(コンピュータシステム)を構成してもよいし、第1ユーザ操作装置を個人端末とし、第2ユーザ操作装置を業務用ゲーム装置とするのでもよい。また、第1ユーザ操作装置と、第2ユーザ操作装置とを、異なる装置種別のユーザ端末としてゲームシステムを構成するとしてもよい。例えば、第1ユーザ操作装置を家庭用ゲーム装置とし、第2ユーザ操作装置を個人端末(スマートフォン等)としてもよいし、その逆であってもよい。