JP2018122504A - 印刷装置、印刷方法、及び印刷プログラム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、及び印刷プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】特別な構成を要せず、インクリボンの幅に応じた適切な加速度でモータを駆動することによってサイクル時間を短縮できる印刷装置、印刷方法、及び印刷プログラムを提供する。【解決手段】印刷装置は、インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1スプール、供給ロールから繰り出されるインクリボンが巻き取られる第2スプール、サーマルヘッドを有する。制御部は、所定の画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する(S19、S21)。制御部は、記憶部に記憶された幅情報が示すリボン幅のうち決定された必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、第1スプール又は第2スプールの少なくとも一方を回転させるモータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する(S25)。制御部は、決定された加速度情報によって特定される加速度で、モータを駆動する(S31、S35)。【選択図】図8

Description

本発明は、印刷装置、印刷方法、及び印刷プログラムに関する。
インクリボンを加熱して印刷を行う熱転写型の印刷装置が知られている。特許文献1は、サーマルプリンタに用いられる感熱性のインクシートを搬送するインクシート搬送装置を開示する。インクシート搬送装置は、供給ロールに巻回されたインクシートを巻取ロールに巻き取ることによって、インクシートを搬送する。巻取ロールはモータによって駆動する。インクシート搬送装置は、インクシートに適正な張力を作用させることが可能なトルクでモータを駆動させるための駆動条件を、巻取ロールに巻回されたインクシートの径に基づいて決定する。
特開平8−52916号公報
印刷装置において、インクリボンが所定速度で搬送される状態(「搬送状態」という。)と搬送が停止された状態(「停止状態」という。)とを交互に切り換えながら印刷が行われる場合がある。具体例として、(1)サーマルヘッドによるインクリボンの加熱が、インクリボンが搬送状態の時に実行される場合(所謂、連続印字)、及び、(2)インクリボンが停止状態において、サーマルヘッドをインクリボンの長手方向に沿って移動しながらサーマルヘッドによるインクリボンの加熱が実行される場合(所謂、間欠印字)がある。(1)の連続印字の場合、インクリボンが加熱されない間は印字が行われない。このため、インクリボンの消費量を削減するために、インクリボンが加熱されない間、インクリボンは停止状態とされるのが望ましい。又、(2)の間欠印字の場合、通常、サーマルヘッドが移動する間インクリボンは停止状態とされる。何れの場合も、1の印刷が完了してから次の印刷を開始するまでの時間(「サイクル時間」という。)を短縮するために、停止状態と搬送状態との間の遷移に要する時間(「遷移時間」という)は短い方が好ましい。
又、印刷装置において、幅の異なる複数のインクリボンが使用される場合がある。この場合、巻回されたインクリボン(以下、「リボンロール」という。)の径を共通とした場合でも、それぞれのインクリボンの幅に応じてリボンロールの質量は変化する。更に、モータが脱調せずにインクリボンを駆動可能なトルク(「適正トルク」という。)で駆動される場合に許容される加速度の上限は、リボンロールの質量が大きい程小さくなる。つまり、適正トルクでモータが駆動される場合、インクリボンの幅が小さくなる程モータの加速度を大きくできる。なお、モータの加速度が大きい程、遷移時間を短縮できる。
しかし、使用されるインクリボンの幅が未定の場合、幅に関わらずモータが脱調せずにインクリボンを駆動可能なように、モータの加速度は常に幅の最も大きいインクリボンを想定して設定される必要がある。この場合、実際にはモータの加速度を大きくして遷移時間を短縮できるにも関わらず、小さい加速度でモータが駆動され、サイクル時間を短縮できないという問題点がある。
なお、インクリボンの幅を検出可能な場合、検出された幅に応じた適切な加速度でモータを駆動することも考えられる。しかしこの場合、インクリボンの幅を検出するための構成が別途必要となる。
本発明の目的は、特別な構成を要せず、インクリボンの幅に応じた適切な加速度でモータを駆動することによってサイクル時間を短縮できる印刷装置、印刷方法、及び印刷プログラムを提供することである。
本発明の第1態様に係る印刷装置は、インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合、前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部と、前記第1装着部及び前記第2装着部を回転させるモータと、前記第1装着部と前記第2装着部との間の前記インクリボンの搬送経路に隣接するサーマルヘッドと、互いに異なる複数のリボン幅を示す幅情報を記憶する記憶部と、前記サーマルヘッドによって画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する第1決定手段と、前記記憶部に記憶された前記幅情報が示す前記複数のリボン幅のうち前記第1決定手段によって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、前記モータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する第2決定手段と、前記第2決定手段によって決定された前記加速度情報によって特定される前記加速度で、前記モータを駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする。
印刷装置は、所定の画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて必要幅を決定し、必要幅に基づいてインクリボンのリボン幅を決定する。印刷装置は、インクリボンのリボン幅に応じた適切な加速度を決定し、モータを駆動できる。このため、印刷装置は、モータが適切に駆動する状態を維持しつつ加速度を最大限大きくできる。従って、印刷装置は、インクリボンの搬送状態と停止状態との間の遷移状態における遷移時間を短縮できるので、サイクル時間を短縮できる。
第1態様において、前記インクリボンの幅方向に沿って配列される複数の所定領域であってそれぞれの前記幅方向の長さが前記印刷幅に対応する複数の所定領域を1つずつ前記サーマルヘッドによって加熱し、印刷媒体に前記画像を繰り返し印刷する印刷モードが設定されているか判定する判定手段を備え、前記第1決定手段は、前記判定手段によって前記印刷モードが設定されていると判定された場合、前記所定領域の前記幅方向の長さと、前記複数の所定領域の前記幅方向の配列数とを乗算した乗算値に基づいて、前記必要幅を決定してもよい。上記印刷モードで印刷が実行される場合、インクリボンのリボン幅は、複数の所定領域のそれぞれの幅方向の長さと配列数とを乗算した乗算値と良好に近似する可能性がある。従って、印刷装置は、乗算値に基づいて必要幅を決定し、必要幅に基づいてインクリボンのリボン幅を決定する。これによって、印刷装置は、適切なリボン幅を決定できるので、リボン幅に応じたモータの加速度を精度良く決定できる。従って、印刷装置は、サイクル時間を効果的に短縮できる。
第1態様において、前記第1決定手段は、前記判定手段によって前記印刷モードが設定されていると判定された場合、前記乗算値と、前記幅方向に隣り合う2つの前記所定領域の間の間隔とに基づいて、前記必要幅を決定してもよい。この場合、印刷装置は、複数の所定領域のそれぞれの幅方向の長さ及び配列数、並びに、幅方向に隣接する2つの所定領域の間の間隔に基づいて必要幅を決定できる。従って、印刷装置は、更に精度良くリボン幅を決定できるので、リボン幅に応じたモータの加速度を更に精度良く決定できる。
第1態様において、前記第1装着部に前記供給ロールが装着された場合に前記第1装着部と前記第2装着部との間に張り渡される前記インクリボンに接触するテンションアームと、前記テンションアームの位置に応じた信号を出力するセンサと、前記記憶部に記憶された前記幅情報によって示される前記複数のリボン幅のうち前記第1決定手段によって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に応じ、前記センサから出力される信号の目標値を決定する第3決定手段とを備え、前記駆動手段は、前記加速度情報によって特定される前記加速度を用いて、前記センサから出力される前記信号と前記目標値とが一致するように、前記モータを駆動してもよい。この場合、印刷装置は、インクリボンに作用する張力を、目標値に応じた値で維持できる。従って、印刷装置は、モータの適切な加速度を決定することによって印刷時間を短縮しつつ、インクリボンの張力を維持することによって印刷品質を良好な状態で維持できる。
第1態様において、前記モータは、前記第1装着部を回転させる第1モータ、及び、前記第2装着部を回転させる第2モータを備え、前記第2決定手段は、前記供給ロールの径を示す径情報と前記第1モータの最大トルクとに基づいて、前記第1モータの前記加速度情報を決定し、前記第1モータの前記加速度情報と、前記第2装着部によって巻き取られた前記インクリボンで構成される巻取ロール及び前記供給ロールのそれぞれの径を示す径情報とに基づいて、前記第2モータの前記加速度情報を決定してもよい。この場合、印刷装置は、第1スプールに装着された供給ロールの径が、第2スプールによって巻き取られたインクリボンで構成される巻取ロールの径よりも大きい場合に、第1スプールを回転させるモータ及び第2スプールを回転させるモータのそれぞれの駆動条件を、演算により算出できる。
本発明の第2態様に係る印刷方法は、インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合に前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部との間の前記インクリボンの搬送経路に隣接するサーマルヘッドによって画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する第1決定ステップと、記憶部に記憶された幅情報が示すリボン幅のうち前記第1決定ステップによって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、前記第1装着部及び前記第2装着部を回転させるモータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する第2決定ステップと、前記第2決定ステップによって決定された前記加速度情報によって特定される前記加速度で、前記モータを駆動する駆動ステップとを備えたことを特徴とする。第2態様によれば、第1態様と同様の効果を奏することができる。
本発明の第3態様に係る印刷プログラムは、インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合に前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部との間の前記インクリボンの搬送経路に隣接するサーマルヘッドによって画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する第1決定ステップと、記憶部に記憶された幅情報が示すリボン幅のうち前記第1決定ステップによって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、前記第1装着部及び前記第2装着部を回転させるモータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する第2決定ステップと、前記第2決定ステップによって決定された前記加速度情報によって特定される前記加速度で、前記モータを駆動する駆動ステップとを、印刷装置のコンピュータに実行させる。第3態様によれば、第1態様と同様の効果を奏することができる。
印刷装置1及びリボンアッセンブリ90の概要を示す図である。 第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5の動作を示す図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 幅情報71A、第1テーブル71B、第2テーブル71Cを示す図である。 印刷動作の概要を示す図である。 第1印刷モードの概要を示す図である。 第2印刷モードの概要を示す図である。 メイン処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。印刷装置1は、熱転写型の印刷装置である。図1に示すように、印刷装置1は、箱状の筐体10を有する。筐体10の内部に、基板10Aが固定される。リボン装着部2、サーマルヘッド3、第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5、ガイド軸61〜63(総称して「ガイド軸60」という。)、制御部7(図3参照)、第1モータ81(図3参照)、第2モータ82(図3参照)、及び、第3モータ83(図3参照)(以下、総称して「モータ80」(図3参照)という。)は、基板10Aに設けられ、筐体10内に収容される。以下、図の説明の理解を助けるため、印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側を定義する。印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側は、図1の上側、下側、左側、右側、手前側、及び、奥側にそれぞれ対応する。基板10Aの表面は前側を向き、基板10Aの裏面は後側を向く。
<リボンアッセンブリ90>
印刷装置1は、筐体10の内部に収容されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9をサーマルヘッド3で加熱することによって、印刷媒体Pに印刷を行う。リボンアッセンブリ90は、芯軸90A、90B、及び、インクリボン9を有する。芯軸90A、90Bは、それぞれ円筒状である。インクリボン9は帯状のフィルムであり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)などの基材の表面にインク層が塗布されている。インク層は、例えば、カーボンなどの色素成分と、ワックス及び/又はレジンなどのバインダー成分とを含む。インクは加熱により溶融し、印刷媒体Pに転写される。インクリボン9は、必要に応じて、バックコート層、剥離層、接着層などの機能層を有してもよい。インクリボン9は、一端部が芯軸90Aの側面に接続され、他端部が芯軸90Bの側面に接続される。
リボンアッセンブリ90は、芯軸90Aにインクリボン9が巻回された状態で、印刷装置1のリボン装着部2(後述)に装着される。芯軸90Aに巻回されたインクリボン9を、「供給ロール9A」という。インクリボン9は、サーマルヘッド3による印刷の過程で、芯軸90Aの供給ロール9Aから繰り出され、後述する第1センサアッセンブリ4、サーマルヘッド3、及び、ガイド軸60によって案内され、芯軸90Bに巻き取られる。芯軸90Bに巻回されたインクリボン9を、「巻取ロール9B」という。インクリボン9が供給ロール9Aから繰り出されて巻取ロール9Bに巻き取られる場合の、芯軸90A及び芯軸90Bのそれぞれの回転方向を、「正転方向」という。なお、インクリボン9は、芯軸90A及び芯軸90Bがそれぞれ正転方向と反対方向(以下、「反転方向」という。)に回転することによって、巻取ロール9Bから繰り出されて供給ロール9Aに巻き取られる場合もある。
<リボン装着部2>
リボン装着部2は、第1スプール21及び第2スプール22を有する。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。第1スプール21は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも右側に設けられる。第2スプール22は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも左側に設けられる。第1スプール21には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Aに巻回された供給ロール9Aが装着される。第2スプール22には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Bに巻回された巻取ロール9Bが装着される。第1スプール21は第1モータ81(図3参照、後述)に直結し、第1モータ81によって回転する。第1スプール21の回転軸と第1モータ81とが一致するので、第1モータ81の回転量は、第1スプール21の回転量に等しい。第2スプール22は第2モータ82(図3参照、後述)に直結し、第2モータ82によって回転する。第2スプール22の回転軸と第2モータ82とが一致するので、第2モータ82の回転量は、第2スプール22の回転量に等しい。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ異なるモータ80によって回転するので、それぞれ異なる回転速度で回転可能である。
図1に示すように、第1スプール21及び第2スプール22が、印刷装置1を前側から見た状態で反時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは正転方向に回転する。このとき、インクリボン9は、供給ロール9Aから繰り出され、巻取ロール9Bに巻き取られる。第1スプール21及び第2スプール22が、印刷装置1を前側から見た状態で時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは反転方向に回転する。インクリボン9は、巻取ロール9Bから繰り出され、供給ロール9Aに巻き取られる。なお、芯軸90A、90Bの正転方向は、時計回り方向に限定されない。例えば、インクリボン9の巻回状態に応じて、供給ロール9A及び巻取ロール9Bの正転方向は、少なくとも一方が時計回り方向であってもよい。
第1スプール21と第2スプール22の回転に応じ、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9は、筐体10内で搬送される。インクリボン9は、後述する第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5、及び、ガイド軸60と接触することによって案内される。後述するサーマルヘッド3は、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9に隣接して配置される。サーマルヘッド3、第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5、及び、ガイド軸60に沿ってインクリボン9が搬送されるときに通過する経路を、「搬送経路R」という。つまり、後述するサーマルヘッド3は、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとが、第1スプール21及び第2スプール22に装着されているか否かに関わらず、常に搬送経路Rに隣接しているといえる。
<第1センサアッセンブリ4>
第1センサアッセンブリ4は、基板10Aの右上の隅近傍に設けられる。第1センサアッセンブリ4は、インクリボン9の搬送経路Rの長さを変えることでインクリボン9の張力を維持するテンションアームとしての機能と、テンションアームの位置を検知する位置センサとしての機能とを有する。なお、テンションアームとは、所定の支点を中心に回動する構成だけで無く、図1に示すように、直線的に動く構成も含むものとする。図2に示すように、第1センサアッセンブリ4は、第1規制部40(図1参照)、第1支持部41、第1ガイド軸42、第1磁石43、第1磁気センサ44、及び、第1ばね45を備える。第1規制部40、第1支持部41、第1ガイド軸42、第1ばね45によってテンションアーム4Aが構成され、第1磁石43及び第1磁気センサ44によって位置センサ4Bが構成される。
第1支持部41は、基板10Aの後側に、上下方向に移動可能に支持される。第1ガイド軸42は円柱状であり、後述する第1規制部40を通過して第1支持部41の前面から前側に向けて延びる。第1ガイド軸42は、基板10Aの前面よりも前側に突出する。第1ガイド軸42は、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。図1に示すように、第1規制部40は、第1ガイド軸42の左右方向の移動を禁止し、第1ガイド軸42の上下方向の移動を所定範囲内に規制する。第1規制部40は、例えば、基板10Aに設けられた上下方向に延びる長孔である。図2に示すように、第1ガイド軸42は、第1支持部41が上下方向に移動することに応じ、上端の基準位置O(1)から、下端の最大位置Lm(1)までの間を上下方向に移動可能である。基準位置O(1)から下側にLs(1)離隔した位置を、参照位置Ls(1)と定義する。第1磁石43は、第1支持部41の後面から後側に向けて延びる。第1磁石43は永久磁石である。第1ガイド軸42及び第1磁石43は、第1支持部41の移動に応じて上下方向に移動可能である。
第1磁気センサ44は、基板10Aの後面から後側に延びる基板10Bに設けられる。第1磁気センサ44は、第1磁石43の下側に対向する。第1磁気センサ44は、第1磁石43の磁力を検出するためのもので、例えばホール素子によって構成される。第1磁気センサ44によって検出される磁力の大きさは、第1磁石43が上下方向に移動することに応じて変化する。第1ばね45はコイルばねである。第1ばね45の一端部は、第1支持部41の上面に接続される。第1ばね45の他端部は、基板10Aの後面から後側に延びる基板10Cに接続される。第1ばね45は、第1支持部41、第1ガイド軸42、及び、第1磁石43を上側に付勢する引張ばねである。第1ばね45のばね定数を、「k」と表記する。
図1に示すように、第1ガイド軸42の周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、第1スプール21に装着された供給ロール9Aから右斜め上側に向けて延び、第1ガイド軸42に接触して方向を変え、後述するガイド軸61まで下側に延びる。
第1ガイド軸42には、インクリボン9の張力に応じた下向きの力が作用する。より詳細には、第1ガイド軸42には、第1ガイド軸42から供給ロール9Aに向けて延びるインクリボン9の張力の下方向の成分と、第1ガイド軸42からガイド軸61に向けて延びるインクリボン9の張力との合力が、下方向に作用する。第1ガイド軸42は、張力と第1ばね45の付勢力とが釣り合う状態で停止する。図2に示すように、インクリボン9の張力に応じて第1ガイド軸42に作用する下向きの力Fが小さい程、第1ガイド軸42は第1ばね45の付勢力によって上側に移動する。インクリボン9の張力に応じて第1ガイド軸42に作用する下向きの力Fが大きい程、第1ガイド軸42及び第1磁石43は第1ばね45の付勢力に逆らって下側に移動する。つまり、インクリボン9の搬送経路Rの長さは、インクリボン9に作用する張力の大きさに応じて変化する。第1磁気センサ44は、第1磁石43の上下方向の位置に応じて変化する磁力を検出する。つまり、第1磁気センサ44によって検出される磁力は、搬送経路Rの長さに応じて変化する。第1センサアッセンブリ4は、第1磁気センサ44によって検出される磁力に応じた値を示す信号を、制御部7(図3参照)に出力する。制御部7は、出力された信号に基づき、第1ガイド軸42の基準位置O(1)を基準とした場合の上下方向の位置を特定できる。
<ガイド軸61>
図1に示すように、ガイド軸61は、基板10Aの右下の隅近傍に設けられる。ガイド軸61は円柱状であり、基板10Aの前面から前側に向けて延びる。ガイド軸61は、例えば、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能なローラである。ガイド軸61の周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、第1センサアッセンブリ4の第1ガイド軸42から下側に向けて延び、ガイド軸61に接触して方向を変え、後述するサーマルヘッド3まで左側に向けて延びる。
<サーマルヘッド3>
サーマルヘッド3は、前後方向において基板10Aの前面よりも前側に設けられる。又、サーマルヘッド3は、基板10Aの左右方向略中央、且つ、第1スプール21及び第2スプール22よりも下側に設けられる。サーマルヘッド3は、前後方向に直線状に並んだ複数の発熱素子を有する。サーマルヘッド3は、搬送経路Rに隣接する。そのため、サーマルヘッド3、第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5、及び、ガイド軸60に沿ってインクリボン9が搬送される場合、サーマルヘッド3は、インクリボン9に隣接する。印刷装置1を用いて印刷を行う場合、サーマルヘッド3は、印刷位置3Aと印刷待機位置3Bとの間を上下方向に移動可能である。印刷位置3Aは、サーマルヘッド3の下端部がプラテンローラQ(後述)に接する位置である。印刷待機位置3Bは、サーマルヘッド3の下端部がプラテンローラQから離隔し、左右方向に延びるインクリボン9に接触又は近接する位置である。印刷位置3Aと印刷待機位置3Bとの間を移動するサーマルヘッド3は、サーマルヘッド3が印刷待機位置3Bに配置された時のインクリボン9の搬送経路Rと交差する。即ち、サーマルヘッド3が搬送経路Rに隣接するとは、印刷位置3Aと印刷待機位置3Bとの間を移動するサーマルヘッド3の移動経路と、搬送経路Rとが交わることを意味する。第3モータ83(図3参照)は、サーマルヘッド3を上下方向に移動させる。なお、供給ロール9A及び巻取ロール9Bを印刷装置1に着脱する場合、サーマルヘッド3は、印刷待機位置3Bよりも上側の非図示の退避位置に移動される。
サーマルヘッド3が印刷位置3Aに配置された場合、インクリボン9の搬送経路Rは、ガイド軸61から左側に向けて延び、サーマルヘッド3の下端部に接触して方向を変え、後述するガイド軸62に向けて左斜め上側に延びる。第1スプール21及び第2スプール22が回転することに応じ、インクリボン9は、ガイド軸61とサーマルヘッド3との間を左右方向に移動する。
<ガイド軸62、63>
ガイド軸62、63は、それぞれ円柱状であり、基板10Aの前面から前側に向けて延びる。ガイド軸62、63は、それぞれ、例えば、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能なローラである。ガイド軸62は、基板10Aのうち、印刷待機位置3Bに配置されたサーマルヘッド3の下端部に対して左斜め上側、言い換えれば、退避位置に配置されたサーマルヘッド3の下端部に対して左斜め下側の位置に設けられる。ガイド軸63は、基板10Aの左下の隅近傍に設けられる。ガイド軸62、63のそれぞれの周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、印刷位置3Aに配置されたサーマルヘッド3の下端部から左斜め上側に向けて延び、ガイド軸62に接触して方向を変え、ガイド軸63に向けて左斜め下側に延びる。インクリボン9の搬送経路Rは更に、ガイド軸63に接触して方向を変え、後述する第2センサアッセンブリ5の第2ガイド軸52に向けて上側に延びる。
<第2センサアッセンブリ5>
第2センサアッセンブリ5は、基板10Aの左上の隅近傍に設けられる。第2センサアッセンブリ5の構成は、第1センサアッセンブリ4と同一である。図2に示すように、第2センサアッセンブリ5の第2規制部50(図1参照)、第2支持部51、第2ガイド軸52、第2磁石53、第2磁気センサ54、及び、第2ばね55は、それぞれ、第1センサアッセンブリ4の第1規制部40(図1参照)、第1支持部41、第1ガイド軸42、第1磁石43、第1磁気センサ44、及び、第1ばね45に対応する。第2ばね55のばね定数kは、第1センサアッセンブリ4の第1ばね45のばね定数kと等しい。第2磁気センサ54が設けられる基板10Dは、第1センサアッセンブリ4における基板10Bに対応する。第2ばね55が接続される基板10Eは、第1センサアッセンブリ4における基板10Cに対応する。第2センサアッセンブリ5における基準位置O(2)、最大位置Lm(2)、及び、参照位置Ls(2)は、それぞれ、第1センサアッセンブリ4における基準位置O(1)、最大位置Lm(1)、及び、参照位置Ls(1)に対応する。第2規制部50、第2支持部51、第2ガイド軸52、第2ばね55によってテンションアーム5Aが構成され、第2磁石53、第2磁気センサ54によって位置センサ5Bが構成される。図1に示すように、第2ガイド軸52の周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、ガイド軸63から上側に向けて延び、第2ガイド軸52に接触して方向を変え、巻取ロール9Bまで右斜め下側に延びる。
第2ガイド軸52には、インクリボン9の張力に応じた下向きの力が作用する。より詳細には、第2ガイド軸52には、第2ガイド軸52から巻取ロール9Bに向けて延びるインクリボン9の張力の下方向の成分と、第2ガイド軸52からガイド軸63に向けて延びるインクリボン9の張力との合力が、下方向に作用する。第2ガイド軸52は、張力と第2ばね55の付勢力とが釣り合う状態で静止する。
なお、第1ばね45と第2ばね55とはそれぞればね定数kが等しい。又、第1ガイド軸42から供給ロール9Aに向けて延びるインクリボン9の張力の下方向の成分と、第2ガイド軸52から巻取ロール9Bに向けて延びるインクリボン9の張力の下方向の成分とは、略一致する。なぜならば、供給ロール9A及び巻取ロール9Bのそれぞれから延びるインクリボン9の方向の、供給ロール9A及び巻取ロール9Bのそれぞれの直径に応じた変化量は、十分小さいためである。このため、供給ロール9A及び巻取ロール9Bのそれぞれから延びるインクリボン9の方向に依存する張力の下方向の成分は、それぞれ略同等とみなせる。従って、第1センサアッセンブリ4の第1ガイド軸42の基準位置O(1)からの移動量と、第2センサアッセンブリ5の第2ガイド軸52の基準位置O(2)からの移動量とは略同一となる。
第2ガイド軸52には、第1センサアッセンブリ4と異なり、第2ガイド軸52の回転速度を検出可能な速度センサ52A(図3参照)が設けられる。
<印刷装置1の電気的構成>
図3を参照し、印刷装置1の電気的構成について説明する。印刷装置1は制御部7を備える。制御部7は、印刷装置1を制御するCPUと、CPUの指示に応じて動作する各種の駆動回路とを含む。各種の駆動回路は、例えば、モータ80(第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83)に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、サーマルヘッド3に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5、及び、速度センサ52Aを駆動すると共に受信した出力信号のA/D変換を行うための回路などを含む。制御部7は、記憶部71、サーマルヘッド3、第1センサアッセンブリ4、第2センサアッセンブリ5、モータ80(第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83)、速度センサ52A、及び、通信インターフェース(通信I/F)72と、非図示のインターフェース回路を介して電気的に接続する。
記憶部71は、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体を含む。記憶部71には、制御部7が実行する処理のプログラムが記憶される。記憶部71には、後述する印刷データ、幅情報71A、第1テーブル71B、第2テーブル71C(図4参照)、印刷設定情報、規定回数、リボンアッセンブリ90のインクリボン9の全長、供給初期直径、巻取初期直径、及び、媒体速度Vが記憶される。未使用状態のリボンアッセンブリ90が使用される場合、供給初期直径として、未使用状態における供給ロール9Aの直径が設定され、巻取初期直径として、芯軸90Bの直径が設定される。未使用状態における供給ロール9Aの直径、及び、芯軸90Bの直径は、印刷装置1の操作部(非図示)を介して受け付けたユーザ入力によって設定されてもよい。あるいは、速度センサ52Aによって検出された回転速度と、第1モータ81及び第2モータ82の回転速度との比較から、未使用状態における供給ロール9Aの直径、及び、芯軸90Bの直径が計算されてもよい。後述するメイン処理(図8参照)によって供給ロール9A及び巻取ロール9Bのそれぞれの直径が算出された場合、算出された直径によって、供給初期直径及び巻取初期直径が更新される。
媒体速度Vは、例えば、通信I/F72を介して、外部機器100から一定間隔で受信される。制御部7は、受信した媒体速度Vを、記憶部71に記憶する。或いは、印刷装置1が印刷媒体Pの速度を計測する速度センサ(非図示)を備え、その速度センサからの出力に基づいて媒体速度Vが決定され、記憶部71に記憶されてもよい。記憶部71に記憶される印刷データは、外部機器100から通信I/F72を介して受信されてもよい。制御部7は、受信された印刷データを記憶部71に記憶してもよい。
サーマルヘッド3は、例えば、一列に整列した複数の発熱素子を有するラインサーマルヘッドである。複数の発熱素子のそれぞれは、制御部7から出力される信号に応じて選択的に発熱する。モータ80は、パルス信号に同期して回転するステッピングモータである。第1モータ81及び第2モータ82として、共通する仕様のモータが使用される。第1モータ81は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第1スプール21を回転させる。第2モータ82は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第2スプール22を回転させる。第3モータ83は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて回転し、サーマルヘッド3を、印刷位置3A(図1参照)、印刷待機位置3B(図1参照)、及び、非図示の退避位置の間で移動させる。
第1センサアッセンブリ4は、第1ガイド軸42(図1参照)の位置に応じた値を示す信号を制御部7に出力する。第2センサアッセンブリ5は、第2ガイド軸52(図1参照)の位置に応じた信号を制御部7に出力する。速度センサ52Aは、例えば、第2ガイド軸52の回転量を示す信号を制御部7に出力する回転センサである。具体的に、第2ガイド軸52は、第2ガイド軸52とインクリボン9との間に働く摩擦力によって、インクリボン9の搬送に追随して回転可能に構成される。速度センサ52Aは、例えば、第2ガイド軸52と一体に回転する永久磁石と、基板10Aに設けられたホール素子などの磁気センサとで構成される。磁気センサが検出する永久磁石からの磁力に基づいて、第2ガイド軸52の回転量が検知される。回転量を時間で割ることで、回転速度が特定される。第2ガイド軸52の径は既知のため、第2ガイド軸52の回転量又は回転速度から、インクリボン9の回転量又は回転速度が特定される。通信I/F72は、印刷装置1に接続される外部機器100との間で通信を行なうためのインターフェース素子である。外部機器100は、ユーザが印刷装置1に対して様々な指示を行うために使用される端末機器である。
制御部7によって実行されるプログラムは、例えば、外部機器100から通信I/F72を介してダウンロードされてもよい。制御部7は、通信I/F72を介して外部機器100から取得したプログラムを、記憶部71に記憶してもよい。記憶部71に記憶される各種情報は、外部機器100を介して変更可能としてもよい。
<幅情報71A、第1テーブル71B、第2テーブル71C>
図4を参照し、記憶部71に記憶される幅情報71A、第1テーブル71B、及び、第2テーブル71Cについて説明する。幅情報は、印刷装置1において使用可能な複数のリボンアッセンブリ90のそれぞれのインクリボン9の幅(「リボン幅」という。)を示す。一例として、幅情報は、リボン幅として34mm、55mm、130mmのそれぞれを含む。
第1テーブル71Bでは、幅情報によって示される3つのリボン幅、及び、供給ロール9A又は巻取ロール9Bの直径の5つの範囲のそれぞれに、第1モータ81及び第2モータ82のそれぞれの加速度(rad/s)を示す加速度情報が関連付けられている。詳細は後述するが、それぞれの加速度情報は、第1モータ81及び第2モータ82が適正トルクで駆動する状態における加速度の上限を示す。
第2テーブル71Cでは、幅情報によって示される3つのリボン幅のそれぞれに、参照位置Ls(1)(図2参照)に対する第1ガイド軸42の変位量、及び、参照位置Ls(2)(図2参照)に対する第2ガイド軸52の変位量を示す変位量情報が関連付けられている。詳細は後述するが、それぞれの変位量情報は、インクリボン9に適正な張力が作用した状態における、第1ガイド軸42及び第2ガイド軸52のそれぞれの位置を、参照位置Ls(1)、Ls(2)からの変位量によって示す。
<印刷装置1による印刷動作の概要>
図1に示すように、印刷媒体Pは、所定の搬送速度(以下、「媒体速度V」という。)で所定の方向Dに搬送される。印刷装置1は、印刷媒体Pの印刷面(図1における上側の面)に印刷装置1の下端が対向する位置、且つ、印刷装置1の右側から左側に向かう方向が方向Dと一致する向きで、印刷媒体Pに近接して配置される。印刷媒体Pに対して印刷装置1と反対側に、プラテンローラQが配置される。
印刷装置1による印刷動作が開始される。第1モータ81及び第2モータ82が駆動し、第1スプール21及び第2スプール22が回転する。リボンアッセンブリ90の芯軸90A、芯軸90Bは、それぞれ正転方向に回転する。インクリボン9は、第1スプール21の供給ロール9Aから繰り出され、第2スプール22の巻取ロール9Bに巻き取られる。インクリボン9のうち印刷媒体Pと接触する部分は、左側に搬送される。
インクリボン9の搬送速度(以下、「リボン速度v」という。)が所定速度まで上昇した場合、サーマルヘッド3は、印刷待機位置3Bから印刷位置3Aに移動する。サーマルヘッド3は、インクリボン9及び印刷媒体Pを介してプラテンローラQに上側から接する。インクリボン9は、サーマルヘッド3の移動に応じて印刷媒体Pの印刷面に押しつけられる。プラテンローラQは、印刷媒体Pのうち印刷面と反対側の面に接触し、インクリボン9及び印刷媒体Pをサーマルヘッド3に押しつける。なお、上記の所定速度として、印刷媒体Pの媒体速度Vと同一速度、又は、媒体速度Vよりも僅かに小さい速度が設定される。
記憶部71に記憶された印刷データに基づいて、サーマルヘッド3が加熱される。図5(a)に示すように、インクリボン9の所定領域91のインクは、印刷データに応じて印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、1ブロック分の印刷イメージG1が印刷媒体Pに形成される。なお、印刷イメージGの印刷中において、印刷媒体P及びインクリボン9は継続して搬送される。なお、理解を容易とするため、図5では、インクリボン9及び印刷媒体Pが直線状に示され、且つ、それぞれが互いに離隔する。しかし実際には、インクリボン9及び印刷媒体Pは曲折する場合がある。又、インクリボン9及び印刷媒体Pは、少なくともサーマルヘッド3がインクリボン9に接触する位置で、互いに接触する。
印刷イメージG1が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止される。図5(b)に示すように、サーマルヘッド3は、印刷位置3Aから印刷待機位置3B(図1参照)に移動する。第1モータ81及び第2モータ82の駆動は停止し、インクリボン9の搬送は停止される。以上によって、印刷イメージG1の印刷動作が完了する。なお、印刷媒体Pは、媒体速度Vで継続して搬送される。
印刷媒体Pが所定距離L搬送された後、次の1ブロック分の印刷動作が開始される。図5(c)に示すように、第1スプール21及び第2スプール22が駆動し、インクリボン9は搬送される。サーマルヘッド3は、印刷待機位置3Bから印刷位置3Aに移動する。サーマルヘッド3は、印刷位置3Aに移動した後加熱され、インクリボン9の所定領域92のインクが印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、印刷イメージG2が印刷媒体Pに形成される。印刷イメージG2が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止される。図5(d)に示すように、サーマルヘッド3は、印刷位置3Aから印刷待機位置3B(図1参照)に移動する。インクリボン9の搬送は停止される。以上によって、印刷イメージG2の印刷動作が完了する。次の1ブロック分(印刷イメージG3)の印刷(図5(e)参照)の説明は省略する。
印刷装置1は、上記の1ブロック分ずつの印刷動作を、記憶部71に記憶された規定回数繰り返す。これによって、印刷イメージG1、G2、G3・・・が印刷媒体Pに形成される。
<印刷モード(第1印刷モード、第2印刷モード)>
図6、図7を参照し、印刷装置1の印刷モードについて説明する。図6、図7において、インクリボン9が搬送される方向を「搬送方向」といい、搬送方向と直交する方向を「幅方向」という。搬送方向は、インクリボン9の延びる方向と一致し、副走査方向に対応する。幅方向は、インクリボン9の幅に沿った方向と一致し、主走査方向に対応する。なお、サーマルヘッド3の複数の発熱素子の整列方向は、主走査方向と一致する。印刷装置1は、第1印刷モード又は第2印刷モードの何れかの印刷モードで印刷を行う。
図6は、1ブロック分の印刷イメージとして文字列「賞味期限:2016.09.15」を第1印刷モードで印刷する場合を例示する。インクリボン9の複数の所定領域96は、文字列を印刷するために1つずつサーマルヘッド3によって順番に加熱される。サーマルヘッド3による加熱後、印刷媒体Pは搬送方向の一方側に所定距離L搬送される。これらの処理が繰り返されることによって、印刷媒体Pには、印刷イメージG1、G2、G3が搬送方向に所定距離Lを空けてそれぞれ印刷される。印刷イメージG1、G2、G3のそれぞれの搬送方向の位置は相違する。
第1印刷モードにおいて、インクリボン9の複数の所定領域96は、インクリボン9の搬送方向に沿って1列に配列される。つまり、複数の所定領域96はそれぞれ、インクリボン9に対して幅方向に1つのみ配置し、幅方向に複数並列して配置しない。所定領域96の幅方向の長さを、「印刷幅」といい、「wa」(mm)と表記する。サーマルヘッド3の幅方向の長さを、「ヘッド幅」といい、「wb」(mm)と表記する。使用されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9のリボン幅の最大値、即ち、幅情報(図4参照)によって示される3つのリボン幅のうち最も大きいリボン幅130mmを、「最大リボン幅」といい、「w」(mm)と表記する。
図7は、文字列「賞味期限:2016.09.15」を第2印刷モードで印刷する場合を例示する。なお、以下で説明する第2印刷モードでは、印刷媒体Pに対してサーマルヘッド3及びインクリボン9の幅方向の相対位置を移動させている。これに対し、詳細説明は省略するが、第2印刷モードにおいて、印刷媒体Pに対するサーマルヘッド3の幅方向の相対位置を固定的とすることも可能である。
図7で示されるインクリボン9のリボン幅は、図6で示されるインクリボン9のリボン幅よりも大きい。印刷イメージG1、G2が印刷媒体Pに対して搬送方向に所定距離Lずつ空けて印刷される点は、第1印刷モードと同一である。第2印刷モードは、インクリボン9の複数の所定領域96がインクリボン9の搬送方向に沿って2列に配置される点で、第1印刷モードと異なる。つまり、複数の所定領域96はそれぞれ、インクリボン9に対して幅方向に2つ配列される。幅方向に配列する2つの所定領域96の間の間隔を、「隣接間隔」といい、「wc」(mm)と表記する。
又、第2印刷モードの場合、印刷媒体Pに対してサーマルヘッド3及びインクリボン9が幅方向に相対移動する。この相対移動は、例えば、印刷装置1の全体を幅方向に案内可能なガイドレール(非図示)に装着し、モータなどで移動させることで行われる。詳細は次の通りである。図7(a)に示すように、インクリボン9の複数の所定領域96のうち幅方向の一方側に配列された複数の所定領域96Aの1つに対応する位置の、サーマルヘッド3の発熱素子が選択的に加熱される。これにより、印刷イメージG1が印刷媒体Pに印刷される。サーマルヘッド3による加熱後、図7(b)に示すように、印刷媒体Pに対してサーマルヘッド3及びインクリボン9が、幅方向の一方側に相対移動する。又、印刷媒体Pは搬送方向の一方側に所定距離L搬送される。インクリボン9の複数の所定領域96のうち幅方向の他方側に配列された複数の所定領域96Bの1つに対応する位置の、サーマルヘッド3の発熱素子が選択的に加熱される。これによって、印刷媒体Pのうち印刷イメージG1に対して搬送方向に所定距離L離隔した位置に、印刷イメージG2が印刷される。
なお、第2印刷モードで印刷が実行される場合において、複数の所定領域96の幅方向の配列数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。以下、第2印刷モードが実行される場合において、複数の所定領域96の幅方向の配列数を、「x」と表記する。図7の場合、配列数xは2である。
<印刷条件(リボン速度)>
印刷装置1が印刷媒体Pに適切な印刷を行なうために、印刷動作時において、印刷媒体Pの媒体速度Vとインクリボン9のリボン速度vとが一致することが好ましい。このため、第1スプール21に接続する第1モータ81、及び、第2スプール22に接続する第2モータ82のそれぞれの回転速度は、リボン速度vが媒体速度Vと一致するように制御される。なお、印刷媒体Pの媒体速度Vと同じリボン速度vでインクリボン9を搬送するための第1モータ81の回転速度は、第1スプール21に装着された供給ロール9Aの直径に応じて変化する。なぜならば、供給ロール9Aから繰り出されるインクリボン9の単位時間当たりの量は、第1スプール21の回転速度を所定値とした場合でも、供給ロール9Aの直径に応じて変化するためである。同様に、印刷媒体Pの媒体速度Vと同じリボン速度vでインクリボン9を搬送するための第2モータ82の回転速度も、第2スプール22に装着された巻取ロール9Bの直径に応じて変化する。つまり、印刷装置1の制御部7は、媒体速度Vと同じリボン速度vでインクリボン9を搬送させるために、供給ロール9A及び巻取ロール9Bのそれぞれの直径を特定する必要がある。
なお詳細は後述するが、印刷装置1の制御部7は、後述するメイン処理(図8参照)を実行することによって、供給ロール9A及び巻取ロール9Bの直径を算出する。制御部7は、印刷媒体Pの媒体速度Vと同じリボン速度vでインクリボン9を搬送するための第1モータ81及び第2モータ82のそれぞれの回転速度を、算出された直径に基づいて特定する。
<印刷条件(第1モータ81及び第2モータ82の加速度)>
印刷装置1は、印刷動作中にインクリボン9が搬送される状態(図5(a)(c)(e)、「搬送状態」という。)と、連続する2つの印刷動作の間でインクリボン9の搬送が停止される状態(図5(b)(d)、「停止状態」という。)とを交互に切り替えながら印刷を行う。ここで、第1モータ81及び第2モータ82は加減速に時間を要する。従って、図5(f)に示すように、1ブロック分の印刷動作が完了してから、次の1ブロック分の印刷動作が開始されるまでの時間(「サイクル時間Ts」という。)には、停止状態における時間に加えて、搬送状態と停止状態との間の遷移に要する時間(「遷移時間Tt」という。)が含まれる。
規定回数の印刷動作が完了するまでに要する時間を短縮するためには、遷移時間Ttを抑制してサイクル時間Tsを短縮することが好ましい。このため、遷移状態における加速度(図5(f)のグラフの遷移状態における傾き)の絶対値を大きくすることによって、遷移時間Ttを短くすることが考えられる。しかし、加速度の絶対値が大きくなる程、第1モータ81及び第2モータ82のトルクが不足し、脱調が発生し易くなる。このため、脱調の発生を防止できるトルク(「適正トルク」という。)で第1モータ81及び第2モータ82が駆動する状態を維持しつつ、加速度を最大限大きくすることが必要となる。
ここで、供給ロール9A又は巻取ロール9Bの慣性モーメントは、次の式(1−1)により表すことができる。なお、供給ロール9A又は巻取ロール9Bのそれぞれの慣性モーメント、及び、供給ロール9A又は巻取ロール9Bの半径を、それぞれ、「J」(kg・m)、「r」(m)と表記する。インクリボン9の質量を、「m」(kg)と表記する。
J = m*r/2(kg・m) ・・・(1−1)
又、供給ロール9Aを回転させるために第1モータ81に要求されるトルク、及び、巻取ロール9Bを回転させるために第2モータ82に要求されるトルクは、次の式(1−2)により表すことができる。なお、第1モータ81及び第2モータ82のトルク、目標速度、初期速度、加速時間、及び、ステップ角を、それぞれ、「T」(N・m)、「fH」(m/sec)、「fL」(m/sec)、「ta」(sec)、「θs」(rad)と表記する。
T = J*(fH−fL)/ta*(2*π*θs)/360 ・・・(1−2)
式(1−1)(1−2)の関係から、適正トルクで第1モータ81及び第2モータ82が駆動する状態における加速度((fH−fL)/ta)の上限は、供給ロール9A及び巻取ロール9Bの質量が大きい程小さくなることがわかる。これに対し、印刷装置1において、3つの異なるリボン幅(34mm、55mm、130mm)のインクリボン9を有するリボンアッセンブリ90が使用される場合がある。ここで、インクリボン9の質量mは、次の式(1−3)により表すことができる。なお、インクリボン9の長さ、幅、厚み、及び、密度を、それぞれ、「l」(mm)、「d」(mm)、「ρ」(kg/mm)と表記する。
m = l*d*ρ ・・・(1−3)
つまり、供給ロール9A及び巻取ロール9Bの質量は、それぞれの直径を共通とした場合、それぞれのリボン幅に応じて変化する。つまり、使用されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9のリボン幅に応じた適切な加速度で第1モータ81及び第2モータ82を回転させることによって、第1モータ81及び第2モータ82の脱調を抑制しつつ遷移時間Ttを短縮できる。従って、印刷装置1の制御部7は、適切な加速度で第1モータ81及び第2モータ82を回転させるために、使用されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9のリボン幅を特定する必要がある。
なお詳細は後述するが、印刷装置1の制御部7は、後述するメイン処理(図8参照)を実行することによって、使用されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9のリボン幅を、印刷モード毎に異なる方法で特定する。制御部7は、特定されたリボン幅に応じた適切な加速度で、第1モータ81及び第2モータ82を駆動する。
<メイン処理>
図8を参照し、メイン処理について説明する。メイン処理は、印刷イメージを印刷するための印刷動作を開始するための指示が、外部機器100を介して入力された場合、記憶部71に記憶されたプログラムを制御部7が読み出して実行することによって開始される。なお以下では、印刷イメージとして文字列を印刷する指示が入力されたことを前提とする。
制御部7は、記憶部71に記憶された印刷データを取得する(S11)。印刷データには、印刷される文字列、フォント、及び、文字数を示す情報が含まれる。又、文字列を囲む枠が印刷イメージに含まれる場合、印刷データには、枠の大きさを示す情報が含まれる。制御部7は、取得された印刷データに含まれる情報に基づいて、印刷幅wa(図6、図7参照)を次のように決定する(S13)。制御部7は、印刷イメージに枠が含まれていない場合、指定されたフォントによって1つの文字が示された場合の幅方向の長さに、文字数を乗算し、算出された乗算値を印刷幅waとして決定する。一方、制御部7は、印刷イメージに枠が含まれる場合、枠の幅方向の長さを印刷幅waとして決定する。
制御部7は、記憶部71に記憶された印刷設定情報を取得する(S15)。印刷設定情報には、最大リボン幅w、ヘッド幅wb、及び、隣接間隔wcを示す情報が含まれる。又、印刷設定情報には、印刷モード(第1印刷モード又は第2印刷モード)を示す情報が含まれる。又、第2印刷モードを示す情報が含まれる場合、印刷設定情報には配列数xを示す情報が含まれる。
制御部7は、S15によって取得された印刷設定情報に基づき、設定された印刷モードを判定する(S17)。制御部7は、第1印刷モードを示す情報が印刷設定情報に含まれている場合、第1印刷モードが設定されていると判定する(S17:YES)。この場合、制御部7は、最大リボン幅w、印刷幅wa、ヘッド幅wbを次の式(2−1)に代入する(S19)。なお、式(2−1)、及び、後述する式(2−2)により算出される値を、「必要幅」といい、「wn」(mm)と表記する。
wn = wa+(w−wb) ・・・(2−1)
なお、値(w−wb)は、最大リボン幅のインクリボン9が使用された場合にサーマルヘッド3と重複しない領域の幅方向の長さ、言い換えれば、サーマルヘッド3による加熱がされない領域の幅方向の長さに対応する。制御部7は、処理をS23に進める。
制御部7は、第2印刷モードを示す情報が印刷設定情報に含まれている場合、第2印刷モードが設定されていると判定する(S17:NO)。この場合、制御部7は、最大リボン幅w、印刷幅wa、ヘッド幅wb、配列数x、隣接間隔wcを次の式(2−2)に代入し、必要幅wnを算出する(S21)。
wn = (wa*x)+((x−1)*wc)+(w−wb) ・・・(2−2)
制御部7は、処理をS23に進める。
制御部7は、供給ロール9A及び巻取ロール9Bの直径を次のようにして算出する(S23)。制御部7は、リボンアッセンブリ90のインクリボン9の全長、供給初期直径、及び、巻取初期直径を、記憶部71から取得する。制御部7は、速度センサ52Aによって検出された回転速度に基づき、インクリボン9の搬送量を特定する。制御部7は、特定された搬送量と供給初期直径とに基づいて、供給ロール9Aの直径を算出する。制御部7は、特定された搬送量と巻取初期直径とに基づいて、巻取ロール9Bの直径を算出する。制御部7は、算出された供給ロール9Aの直径によって供給初期直径を更新する。制御部7は、算出された巻取ロール9Bの直径によって巻取初期直径を更新する。
制御部7は、記憶部71に記憶された幅情報(図4参照)によって示される3つのリボン幅のうち、S19又はS21の処理によって算出された必要幅wn以上で且つ最も小さいリボン幅を選択する。選択されるリボン幅を「選択リボン幅」といい、「W」と表記する。制御部7は、第1テーブル71B(図4参照)を参照し、S23の処理によって算出された供給ロール9Aの直径が含まれる範囲を選択する。制御部7は、第1テーブル71B(図4参照)を参照し、選択リボン幅Wと、選択された範囲とに関連付けられた加速度を示す加速度情報を、第1モータ81の加速度情報(「第1加速度情報」という。)として特定する(S25)。同様に制御部7は、第1テーブル71B(図4参照)を参照し、S23の処理によって算出された巻取ロール9Bの直径を含む範囲を選択する。制御部7は、第1テーブル71B(図4参照)を参照し、選択リボン幅Wと、選択された範囲とに関連付けられた加速度を示す加速度情報を、第2モータ82の加速度情報(「第2加速度情報」という。)として特定する(S25)。
更に制御部7は、第2テーブル71Cを参照し、選択リボン幅Wと一致するリボン幅に対応する変位量を示す変位量情報を選択する。制御部7は、選択された変位量情報によって示される変位量だけ参照位置Ls(1)から離隔した位置(「目標位置」という。)に第1ガイド軸42が配置された場合に第1センサアッセンブリ4から出力される信号を、目標値として決定する(S27)。なお、前述のように、第2センサアッセンブリ5の第2ガイド軸52の基準位置O(2)からの移動量は、第1センサアッセンブリ4の第1ガイド軸42の基準位置O(1)からの移動量と一致する。このため、決定される目標値は、選択された変位量だけ参照位置Ls(2)から離隔した位置に第2ガイド軸52が配置された場合に第2センサアッセンブリ5から出力される信号にも対応する。
制御部7は、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5からそれぞれ出力される信号を取得する。制御部7は、取得された信号が目標値と一致するように、第2モータ82を駆動して巻取ロール9Bを回転させる(S29)。
具体的には次の通りである。第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5から出力された信号によって示される位置が目標位置よりも大きい場合、第1ガイド軸42は参照位置Ls(1)よりも下側に配置され、第2ガイド軸52は参照位置Ls(2)よりも下側に配置されている。この場合、制御部7は、芯軸90Bが反転方向に所定量回転するように、第2モータ82を駆動する。又は、制御部7は、芯軸90Aが正転方向に所定量回転するように、第1モータ81を駆動する。勿論、第1モータ81及び第2モータ82の両方が駆動されてもよい。これによって、供給ロール9A及び/又は巻取ロール9Bからインクリボン9が繰り出されるので、第1ガイド軸42及び第2ガイド軸52は上側に移動し、目標位置に近づく。一方、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5から出力された信号によって示される位置が目標位置よりも小さい場合、第1ガイド軸42は参照位置Ls(1)よりも上側に配置され、第2ガイド軸52は参照位置Ls(2)よりも上側に配置されている。この場合、制御部7は、正転方向に芯軸90Bが所定量回転するように、第2モータ82を駆動する。又は、制御部7は、芯軸90Aが逆転方向に所定量回転するように、第1モータ81を駆動する。勿論、第1モータ81及び第2モータ82の両方が駆動されてもよい。これによって、供給ロール9A及び/又は巻取ロール9Bにインクリボン9が巻き取られるので、第1ガイド軸42及び第2ガイド軸52は下側に移動し、目標位置に近づく。
制御部7は、以上の処理を、第1センサアッセンブリ4から出力される信号が目標値と一致するまで繰り返す。出力される信号が目標値と一致した場合、第1ガイド軸42及び第2ガイド軸52はそれぞれ目標位置に配置された状態となる。
制御部7は、芯軸90A、90Bがそれぞれ正転方向に回転するように、第1モータ81及び第2モータ82を駆動する(S31)。この時、はじめに制御部7は、S25の処理によって特定された第1加速度情報によって示される加速度で第1モータ81を加速させ、S25の処理によって特定された第2加速度情報によって示される加速度で第2モータ82を加速させる。制御部7は、記憶部71に記憶された媒体速度Vと等しいリボン速度vでインクリボン9が搬送される状態になった後、第1モータ81及び第2モータ82の加速を終了させ、回転速度を維持する。なお、媒体速度Vと等しいリボン速度vでインクリボン9を搬送するための第1モータ81の回転速度は、S23の処理によって特定された供給ロール9Aの直径に基づいて特定される。同様に、媒体速度Vと等しいリボン速度vでインクリボン9を搬送するための第2モータ82の回転速度は、S23の処理によって特定された巻取ロール9Bの直径に基づいて特定される。
制御部7は、次のようにして1ブロック分の印刷動作を行う(S33)。制御部7は、第3モータ83を駆動し、サーマルヘッド3を印刷待機位置3B(図1参照)から印刷位置3A(図1参照)まで移動させる。S11の処理によって取得された印刷データに基づいてサーマルヘッド3を加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに形成させる。制御部7は、1ブロック分の印刷イメージが形成された場合、第3モータ83を駆動し、サーマルヘッド3を印刷位置3A(図1参照)から印刷待機位置3B(図1参照)まで移動させる。
制御部7は、芯軸90A、90Bのそれぞれの正転方向の回転が停止するように、第1モータ81及び第2モータ82を駆動する(S35)。この時、制御部7は、S25の処理によって特定された第1加速度情報によって示される加速度で第1モータ81を減速させ、S25の処理によって特定された第2加速度情報によって示される加速度で第2モータ82を減速させる。第1モータ81及び第2モータ82の回転が停止した場合、芯軸90A、90Bのそれぞれの正転方向の回転も停止する。インクリボン9の搬送は停止される。
制御部7は、記憶部71に記憶された規定回数を取得する。制御部7は、上記の1ブロック分の印刷動作が規定回数繰り返し実行されたか判定する(S37)。制御部7は、1ブロック分の印刷動作が規定回数繰り返し実行されていないと判定された場合(S37:NO)、処理をS29に戻す。制御部7は、S29〜S35の処理を実行することによって、1ブロック分の印刷動作を繰り返す。制御部7は、1ブロック分の印刷動作が規定回数繰り返し実行されたと判定した場合(S37:YES)、メイン処理を終了する。
<本実施形態の主たる作用、効果>
印刷装置1は、使用されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9のリボン幅に応じた適切な加速度で第1モータ81及び第2モータ82を回転させることによって、第1モータ81及び第2モータ82の脱調を抑制しつつ遷移時間Ttを短縮できる。これに対し、使用されるインクリボン9のリボン幅が未定の場合、第1モータ81及び第2モータ82のそれぞれの加速度は、リボン幅の最も大きいインクリボンを想定して設定される必要がある。この場合、実際には第1モータ81及び第2モータ82のそれぞれの加速度を大きくして遷移時間Ttを短縮できるにも関わらず、小さい加速度で第1モータ81及び第2モータ82が駆動されるため、サイクル時間Tsを短縮できない。一方、ユーザがリボン幅を手動で印刷装置1に入力してもよいが、リボンアッセンブリ90を交換する度に設定する必要があるので、手間がかかる。更に、リボン幅を検出可能な機構を追加することも考えられるが、この場合、新たな構成が付加されることになるので、印刷装置1の小型化、軽量化、及び、コストの面で問題がある。
これに対し、印刷装置1の制御部7は、1ブロック分の印刷イメージに対応する印刷幅waを印刷データに基づいて決定し(S13)、この印刷幅waに基づいて必要幅wnを算出する(S19、S21)。制御部7は、必要幅wnに基づいて選択リボン幅Wを決定する。制御部7は、選択リボン幅Wに応じた適切な加速度を決定し(S25)、第1モータ81及び第2モータ82を駆動できる。このため、印刷装置1は、第1モータ81及び第2モータ82が脱調せずに適切な状態で駆動する状態を維持しつつ、第1モータ81及び第2モータ82の加速度を大きくできる。従って、印刷装置1は、搬送状態と停止状態との間の遷移状態における遷移時間Ttを短縮できるので、サイクル時間Tsを短縮できる。
印刷装置1は、第1印刷モード及び第2印刷モードで印刷動作を行うことが可能である。制御部7は、第1印刷モードで印刷動作が行われる場合、式(2−1)に基づいて必要幅wnを算出する。式(2−1)では、最大リボン幅wからヘッド幅wbを減算した値(w−wb)と、印刷幅waとが加算された値が、必要幅wnとされる。ここで、値(w−wb)は、最大リボン幅のインクリボン9が使用された場合にサーマルヘッド3と重複しない領域の幅方向の長さ、言い換えれば、サーマルヘッド3による加熱がされない領域の幅方向の長さに対応する。この値は、印刷装置1において設定される固定値であり、インクリボン9のリボン幅に依らず一定の値が設定される。このため、式(2−1)に基づいて算出される必要幅は、実際に使用されるインクリボン9のリボン幅と良好に一致する可能性が高い。従って、制御部7は、上記によって算出された必要幅に基づいて選択リボン幅Wを特定することによって、実際のリボン幅を精度良く特定できる。制御部7は、選択リボン幅Wに応じた加速度で第1モータ81及び第2モータ82を加速させることによって、第1モータ81及び第2モータ82の脱調を抑制しつつ遷移時間Ttを効果的に短縮できる。
制御部7は、第2印刷モードで印刷動作が行われる場合、式(2−2)に基づいて必要幅wnを算出する。式(2−2)では、印刷幅waに配列数xを乗算した値(wa*x)と、隣接間隔wcに(x−1)を乗算した値((x−1)*wc)と、値(w−wb)とを加算した値が、必要幅wnとされる。ここで、値(wa*x)は、配列数xの所定領域96のそれぞれが占める領域の幅方向の長さの合計値を示すので、実際に使用されるインクリボン9のリボン幅を良好に反映する。従って、制御部7は、上記によって算出された値に基づいて選択リボン幅Wを特定することによって、実際のリボン幅を精度良く特定できる。又、インクリボン9のうち、幅方向に配列される配列数xの所定領域96の幅方向の全体の長さは、値(wa*x)と、配列数xの所定領域96のそれぞれの間の長さ((x−1)*wc)とを加算した値となる。このため、値(wa*x)+((x−1)*wc)は、実際に使用されるインクリボン9のリボン幅を更に良好に反映する。従って、制御部7は、上記によって算出された値に基づいて選択リボン幅Wを特定することによって、実際のリボン幅を更に精度良く特定できる。更に、値(wa*x)+((x−1)*wc)に値(w−wb)を加算した値は、実際のリボン幅と一致する可能性が高い。従って、制御部7は、上記によって特定された選択リボン幅Wに応じた加速度で第1モータ81及び第2モータ82を加速させることによって、第1モータ81及び第2モータ82の脱調を抑制しつつ遷移時間Ttを更に効果的に短縮できる。
印刷装置1による印刷品質を維持するために、インクリボン9に作用する張力は適正な状態で維持されることが好ましい。これに対し、第2テーブル71Cの変位量情報は、インクリボン9に適正な張力が作用した状態における第1ガイド軸42及び第2ガイド軸52のそれぞれの位置を、参照位置Ls(1)、Ls(2)からの変位量によって示す。なお、インクリボン9に作用する適正な張力は、インクリボン9のリボン幅に応じて異なる。このため第2テーブル71Cでは、それぞれの変位量がリボン幅毎に設定されている。つまり、使用されるインクリボン9のリボン幅に対応する変位量によって特定される位置に、第1ガイド軸42及び第2ガイド軸52が配置された状態で、インクリボン9には適正な張力が作用する。
制御部7は、選択リボン幅Wに対応する変位量情報を、第2テーブル71Cに基づいて選択する。制御部7は、選択された変位量情報によって示される変位量に基づき、目標値を決定する(S27)。制御部7は、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5からそれぞれ出力される信号が目標値と一致するように、第2モータ82を駆動して巻取ロール9Bを回転させる(S29)。これにより、制御部7は、インクリボン9に作用する張力を、インクリボン9のリボン幅に応じた適正な状態で維持できる。従って、印刷装置1は、第1モータ81及び第2モータ82の加速度を制御することによってサイクル時間を短縮しつつ、インクリボン9の張力を適正化することによって印刷品質を良好な状態で維持できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記において、制御部7は、第1モータ81及び第2モータ82のそれぞれの加速度を、第1テーブル71Bに基づいて特定した(S25)。これに対し、制御部7は、ステップS25において、第1テーブル71Bを用いる代わりに、次の算出方法に基づいて第1モータ81及び第2モータ82の加速度を算出してもよい。なお、以下では、第1スプール21に装着された供給ロール9Aの直径が、第2スプール22に装着された巻取ロール9Bの直径よりも大きいことを前提とする。
以下、供給ロール9Aの直径を「DA」(mm)と表記する。巻取ロール9Bの直径を「DB」(mm)と表記する。第1スプール21及び第2スプール22のそれぞれの直径は等しいとし、その直径を「D0」(mm)と表記する。第1モータ81及び第2モータ82の慣性モーメントを「Im」(kg・m)と表記する。なお、第1モータ81及び第2モータ82の慣性モーメントには、第1スプール21及び第2スプール22の慣性モーメントも、それぞれ含まれるものとする。インクリボン9の坪量を「m´」(kg・m)と表記する。第1モータ81の最大トルクを、「Tm」(N・m)と表記する。なお、D0、Im、m´、Tmは、それぞれ記憶部71に予め記憶される。
インクリボン9の質量m(kg)は、次の式(3−1)によって算出される。
m = ((DA/2)+(D0/2)))*π*W*m´/10 ・・・(3−1)
インクリボン9の慣性モーメント(「Ir」(kg・m)と表記する。)は、次の式(3−2)によって算出される。
Ir = ((DA/2)+(D0/2)))*1/2*m/10 ・・・(3−2)
第1モータ81の加速度(「αA」(rad/sec)と表記する。)は、次の式(3−3)によって算出される。
αA = Tm/(Ir+Im) ・・・(3−3)
つまり、第1モータ81の加速度αAは、供給ロール9Aの直径DA、第1モータ81の最大トルクTm、及び、第1モータ81及び第2モータ82の慣性モーメント「Im」に基づいて特定される。ここで、第1モータ81の最大トルクTm、及び、第1モータ81及び第2モータ82の慣性モーメント「Im」は固定値であるため、第1モータ81の加速度αAは、供給ロール9Aの直径DAに依存して変化することとなる。
第2モータ82の加速度(「αB」(rad/sec)と表記する。)は、次の式(3−4)によって算出される。
αB = αA*(DA/DB) ・・・(3−4)
つまり、第2モータ82の加速度αBは、第1モータ81の加速度αAと、巻取ロール9B及び供給ロール9Aのそれぞれの直径の比(DA/DB)とに基づいて特定できる。
以上のように、制御部7は、式(3−3)に基づき、第1モータ81の加速度αAを算出し、式(3−4)に基づき、第2モータ82の加速度αBを算出できる。この場合、第1テーブル71Bが用いられる場合に比べて、第1スプール21及び第2スプール22の直径、第1モータ81及び第2モータ82の仕様、及び、インクリボン9等が変更された場合でも、記憶部71に記憶されるD0、Im、m´、Tmを変更することによって容易に対応できる。
印刷装置1は、媒体速度Vで搬送される印刷媒体Pに対し、媒体速度Vと同じリボン速度vでインクリボン9を搬送させながらサーマルヘッド3を加熱することによって、印刷動作を実行した。これに対し、印刷装置1は、停止した状態の印刷媒体Pに対してインクリボン9を接触させ、サーマルヘッド3を移動させながら加熱することによって、印刷動作を実行してもよい。又、印刷装置1は、第2印刷モードが設定されている場合、印刷媒体Pに対するサーマルヘッド3の幅方向の相対位置を固定的としてもよい。この場合、印刷媒体Pには、印刷イメージが、搬送方向に所定距離L離間し、且つ、幅方向の位置が異なるように印刷されてもよい。
印刷装置1は、第2モータ82のみ有する構成であってもよい。制御部7は、S25の処理によって、第2モータ82の第2加速度情報のみ特定してもよい。なおこの場合、第1スプール21には、インクリボン9の弛みを防止するため、所定のバックテンションをインクリボン9に付与するための付与機構が設けられてもよい。付与機構は、例えば、第1スプール21を軸方向に押圧する皿ばねなどの摩擦部材、又は、トルクリミッタなどにより構成されてもよい。付与機構は、第1スプール21の回転時に摩擦力を付与することによって、インクリボン9にバックテンションを付与してもよい。
制御部7は、第2印刷モードが設定されていると判定された場合(S17:NO)、式(2−2)に基づいて必要幅wnを算出した(S21)。これに対し、制御部7は、印刷幅waと配列数xとを乗算した値を、必要幅wnとしてもよい。つまり、制御部7は、次の式(4−1)によって必要幅wnを算出してもよい。
wn = (wa*x) ・・・(4−1)
更に、制御部7は、印刷幅waと配列数xとを乗算した値と隣接間隔wcとに基づいて、必要幅wnを算出してもよい。つまり、制御部7は、次の式(4−2)によって必要幅wnを算出してもよい。
wn = (wa*x)+(x−1)*wc ・・・(4−2)
制御部7は、S29の処理を実行する場合、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5の何れか一方から出力される信号が目標値と一致するように、第2モータ82を駆動して巻取ロール9Bを回転させてもよい。
第1センサアッセンブリ4の第1ばね45と、第2センサアッセンブリ5の第2ばね55とのそれぞれのばね定数kは、互いに相違していてもよい。この場合、第2テーブル71Cには、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5のそれぞれに対応する変位量情報が記憶されてもよい。制御部7は、S27の処理を実行することによって、第1センサアッセンブリ4から出力される信号の目標値と、第2センサアッセンブリ5から出力される信号の目標値とを、別々に決定してもよい。
第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5は、上記実施形態と異なる位置に設けられてもよい。第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5は、位置センサ4B、5Bとしての機能のみ有していてもよい。テンションアームは、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5とば別の構成として印刷装置1に設けられていてもよい。印刷装置1は、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5の何れか一方のみ有していてもよい。又は、印刷装置1は、第1センサアッセンブリ4及び第2センサアッセンブリ5のいずれも有していなくてもよい。
第1モータ81の回転軸は、第1スプール21に直結されていてもよいし、ギア等の伝達手段を介して連結されていてもよい。なお、第1モータ81が伝達手段を介して第1スプール21に連結されている場合、制御部7は、S25の処理によって決定される加速度で第1スプール21を回転させるための第1モータ81の加速度を、伝達手段の変速比を係数として算出してもよい。第2モータ82についても同様である。
印刷媒体Pに印刷される印刷イメージは文字列に限定されず、図形、記号等であってもよい。幅情報によって示されるリボン幅は、34mm、55mm、130mmに限定されないことは言うまでもない。
<その他>
第1スプール21は、本発明の「第1装着部」の一例である。第2スプール22は、本発明の「第2装着部」の一例である。S19、S21の処理を行う制御部7は、本発明の「第1決定手段」の一例である。S25の処理を行う制御部7は、本発明の「第2決定手段」の一例である。S31、S35の処理を行う制御部7は、本発明の「駆動手段」の一例である。S17の処理を行う制御部7は、本発明の「判定手段」の一例である。S27の処理を行う制御部7は、本発明の「第3決定手段」の一例である。S27の処理を行う制御部7は、本発明の「手段」の一例である。S19、S21の処理は、本発明の「第1決定ステップ」の一例である。S25の処理は、本発明の「第2決定ステップ」の一例である。S31、S35の処理は、本発明の「駆動ステップ」の一例である。
1 :印刷装置
3 :サーマルヘッド
4 :第1センサアッセンブリ
4A :テンションアーム
5 :第2センサアッセンブリ
5A :テンションアーム
7 :制御部
9 :インクリボン
9A :供給ロール
9B :巻取ロール
21 :第1スプール
22 :第2スプール
71 :記憶部
81 :第1モータ
82 :第2モータ
90 :リボンアッセンブリ
P :印刷媒体
Q :プラテンローラ
V :媒体速度
W :リボン速度

Claims (7)

  1. インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、
    前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合、前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部と、
    前記第1装着部及び前記第2装着部を回転させるモータと、
    前記第1装着部と前記第2装着部との間の前記インクリボンの搬送経路に隣接するサーマルヘッドと、
    互いに異なる複数のリボン幅を示す幅情報を記憶する記憶部と、
    前記サーマルヘッドによって画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する第1決定手段と、
    前記記憶部に記憶された前記幅情報が示す前記複数のリボン幅のうち前記第1決定手段によって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、前記モータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する第2決定手段と、
    前記第2決定手段によって決定された前記加速度情報によって特定される前記加速度で、前記モータを駆動する駆動手段と
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記インクリボンの幅方向に沿って配列される複数の所定領域であってそれぞれの前記幅方向の長さが前記印刷幅に対応する複数の所定領域を1つずつ前記サーマルヘッドによって加熱し、印刷媒体に前記画像を繰り返し印刷する印刷モードが設定されているか判定する判定手段を備え、
    前記第1決定手段は、
    前記判定手段によって前記印刷モードが設定されていると判定された場合、前記所定領域の前記幅方向の長さと、前記複数の所定領域の前記幅方向の配列数とを乗算した乗算値に基づいて、前記必要幅を決定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記第1決定手段は、
    前記判定手段によって前記印刷モードが設定されていると判定された場合、前記乗算値と、前記幅方向に隣り合う2つの前記所定領域の間の間隔とに基づいて、前記必要幅を決定することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記第1装着部に前記供給ロールが装着された場合に前記第1装着部と前記第2装着部との間に張り渡される前記インクリボンに接触するテンションアームと、
    前記テンションアームの位置に応じた信号を出力するセンサと、
    前記記憶部に記憶された前記幅情報によって示される前記複数のリボン幅のうち前記第1決定手段によって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に応じ、前記センサから出力される信号の目標値を決定する第3決定手段と
    を備え、
    前記駆動手段は、
    前記加速度情報によって特定される前記加速度を用いて、前記センサから出力される前記信号と前記目標値とが一致するように、前記モータを駆動することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の印刷装置。
  5. 前記モータは、前記第1装着部を回転させる第1モータ、及び、前記第2装着部を回転させる第2モータを備え、
    前記第2決定手段は、
    前記供給ロールの径を示す径情報と前記第1モータの最大トルクとに基づいて、前記第1モータの前記加速度情報を決定し、
    前記第1モータの前記加速度情報と、前記第2装着部によって巻き取られた前記インクリボンで構成される巻取ロール及び前記供給ロールのそれぞれの径を示す径情報とに基づいて、前記第2モータの前記加速度情報を決定する
    ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の印刷装置。
  6. インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合に前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部との間の前記インクリボンの搬送経路に隣接するサーマルヘッドによって画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する第1決定ステップと、
    記憶部に記憶された幅情報が示すリボン幅のうち前記第1決定ステップによって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、前記第1装着部及び前記第2装着部を回転させるモータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する第2決定ステップと、
    前記第2決定ステップによって決定された前記加速度情報によって特定される前記加速度で、前記モータを駆動する駆動ステップと
    を備えたことを特徴とする印刷方法。
  7. インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合に前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部との間の前記インクリボンの搬送経路に隣接するサーマルヘッドによって画像を印刷するための印刷データに対応する印刷幅に基づいて、必要幅を決定する第1決定ステップと、
    記憶部に記憶された幅情報が示すリボン幅のうち前記第1決定ステップによって決定された前記必要幅以上のリボン幅の中で最も小さいリボン幅に基づいて、前記第1装着部及び前記第2装着部を回転させるモータの加速度を特定可能な加速度情報を決定する第2決定ステップと、
    前記第2決定ステップによって決定された前記加速度情報によって特定される前記加速度で、前記モータを駆動する駆動ステップと
    を、印刷装置のコンピュータに実行させるための印刷プログラム。
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