JP2018165187A - ロール状媒体搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロール状に巻回された媒体による負荷に応じて、ロール状媒体を搬送するためのモータの駆動量を特定可能なロール状媒体搬送装置を提供すること。
【解決手段】ロール状媒体搬送装置は、第一装着部、第二装着部、第一モータ、第二モータ、及び制御部を備える。制御部は第一モータを制御するための値である第一制御因子を用いて、第一モータを駆動する(S9)。制御部は少なくとも第一モータとの間で送信又は受信する信号に基づいて、第一制御手段によって駆動される第一モータが脱調したかを判断する(S11)。制御部は脱調したと判断されたことに応じて(S11:YES)、第一制御因子の値を減少させる(S12)。制御部は第一モータが脱調していないと判断されたことに応じて、第一制御因子の値以下となる設定値を、記憶部に記憶する(S13)。
【選択図】図3

Description

本発明は、印刷に用いられるロール状媒体搬送装置に関する。
記録紙による負荷に応じて、記録紙を搬送するためのステッピングモータを制御する搬送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の搬送装置は、記録紙残量と、専用のセンサで検出された記録紙の幅とから、該ステップモータの駆動電流値を特定する。
特開平6−169380号公報
上記従来の搬送装置では、ステッピングモータの駆動電流値を特定するのに、記録紙の残量と、センサで測定された幅とが用いられる。しかし、例えば、密度や厚みなどが異なる媒体の搬送を考えた場合、ロール状に巻回された媒体のイナーシャが異なる。イナーシャの変化は、必要とされる駆動電流値に影響を及ぼすと考えられるため、上記従来の搬送装置では、ロール状に巻回された媒体に応じて、ステッピングモータの駆動を適切に行えない可能性がある。
本発明の目的は、ロール状に巻回された媒体による負荷に応じて、ロール状媒体を搬送するためのモータの駆動量を特定可能なロール状媒体搬送装置を提供することである。
本発明の第一態様に係るロール状媒体搬送装置は、媒体が巻回された第一ロールを装着する第一装着部と、前記第一ロールから繰り出された前記媒体が巻き取られる第二ロールを装着する第二装着部と、前記第一装着部を回転させる第一モータと、前記第一モータを制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記第一モータを制御するための値である第一制御因子を用いて、前記第一モータを駆動する第一制御手段と、少なくとも前記第一モータとの間で送信又は受信する信号に基づいて、前記第一制御手段によって駆動される前記第一モータが脱調したかを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記第一モータが脱調したと判断されたことに応じて、前記第一制御因子の値を減少させる減少手段と、前記判断手段によって前記第一モータが脱調していないと判断されたことに応じて、前記判断手段によって前記第一モータが脱調していないと判断されたときの前記第一制御因子の値以下となる設定値を、記憶部に記憶する記憶手段として機能する。
本発明の第二態様に係るロール状媒体搬送装置は、媒体が巻回された第一ロールを装着する第一装着部と、前記第一ロールから繰り出された前記媒体が巻き取られる第二ロールを装着する第二装着部と、前記第一装着部を回転させるモータと、前記モータを制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記モータを制御するための値である制御因子を用いて、前記モータを駆動する制御手段と、少なくとも前記モータとの間で送信又は受信する信号に基づいて、前記制御手段によって駆動される前記モータが脱調したかを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記モータが脱調していないと判断されたことに応じて、前記制御因子の値を増加させる増加手段と、前記判断手段によって前記モータが脱調したと判断されたことに応じて、前記判断手段によって前記モータが脱調したと判断されたときの前記制御因子の値よりも小さな設定値を、記憶部に記憶する記憶手段として機能する。
本発明の第三態様に係るロール状媒体搬送装置は、媒体が巻回された第一ロールを装着する第一装着部と、前記第一ロールから繰り出された前記媒体が巻き取られる第二ロールを装着する第二装着部と、前記第一装着部を回転させるモータと、前記第一装着部と前記第二装着部との間で搬送される前記媒体の搬送路で前記媒体に接触して、前記媒体の移動量に応じたセンサ信号を出力する回転センサと、前記モータを制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記モータを所定の角加速度で駆動する制御手段と、前記制御手段によって駆動される前記モータの回転量と、前記回転センサからの前記センサ信号とに基づいて、前記モータが脱調したかを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記モータが脱調したと判断されたことに応じて、前記モータの角加速度を減少させる減少手段と、前記判断手段によって前記モータが脱調していないと判断されたことに応じて、前記判断手段によって前記モータが脱調していないと判断されたときの前記モータの角加速度を記憶部に記憶する記憶手段として機能する。
第一〜第三態様のロール状媒体搬送装置は、ロール状に巻回された媒体による負荷に応じて、ロール状媒体を搬送するための第一モータの駆動量を特定可能である。
搬送装置2を備える印刷装置1の概要を示す図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 印刷処理のフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。以下、図の説明の理解を助けるため、印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び後側を定義する。印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び後ろ側は、図1の上側、下側、左側、右側、表側、及び裏側に各々対応する。図1を基準に、各種部材の回転方向を説明する。
印刷装置1は、熱転写型の印刷装置である。印刷装置1は、非図示の印刷媒体搬送装置と同期して駆動される。印刷媒体搬送装置は、長尺状の印刷媒体Pを所定の搬送速度で方向D(本例では左方)に搬送する。印刷媒体Pは、例えば、食品を収納する袋となるチューブ状の包装材であり、印刷媒体搬送装置は、例えば、包装材を搬送して食品を包装材に封止する包装機である。印刷装置1は、例えば、所定の間隔で賞味期限を表す文字列を印刷媒体Pに印刷する。
図1及び図2に示すように、印刷装置1は、筐体10、ベースプレート11、ロール状媒体搬送装置(以下、「搬送装置」と言う。)2、サーマルヘッド3、及び第三モータ83を備える。筐体10は箱状であり、内部にベースプレート11を設ける。ベースプレート11は、矩形状の金属板部材であり、搬送装置2、サーマルヘッド3、及び第三モータ83を支持する。搬送装置2はロール状に巻回された媒体9を搬送可能な装置である。本例の媒体は長尺状の熱転写型のインクリボンである。サーマルヘッド3は、所定方向に配列された複数の加熱素子を備える。第三モータ83は、サーマルヘッド3を印刷位置3Aと、待機位置3Bとに移動する。
<搬送装置2>
搬送装置2は、第一装着部21、第二装着部22、ガイド軸61〜65、第一モータ81、第二モータ82、及び制御部7を備える。第一装着部21は、媒体9が巻回された第一ロール31の芯軸41を装着可能であり、第二装着部22は第一ロール31から繰り出された媒体9が巻き取られる第二ロール32の芯軸42を装着可能である。第一装着部21及び第二装着部22は各々前後方向に延びる軸状である。第一装着部21及び第二装着部22は、例えば、ベースプレート11に対して回転可能に設けられたスピンドルである。芯軸41、42は、各々前後方向に延びる孔を有する円筒状である。第一ロール31は、芯軸41を第一装着部21に挿通させることにより、取り外し可能に第一装着部21に装着される。第二ロール32は、芯軸42を第二装着部22に挿通させることにより、取り外し可能に第一装着部21に装着される。
媒体9はインク層と基材とを含む、帯状のインクリボンである。基材は、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)で形成される。インク層は、例えば、カーボンなどの色素成分と、ワックス及び/又はレジンなどのバインダー成分とを含む。媒体9はインク層が印刷媒体P側となる姿勢で搬送される。インク層は加熱により溶融し、印刷媒体Pに転写される。媒体9は、必要に応じて、バックコート層、剥離層、及び接着層などの機能層を有してもよい。媒体9は、一端部が芯軸41の側面に接続され、他端部が芯軸42の側面に接続される。
ガイド軸61〜65は各々円柱状であり、ベースプレート11の前面から前側に向けて延びる。ガイド軸61〜65は、例えば、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能なローラである。ガイド軸61〜65は各々自身の周面の一部に媒体9のインク層とは反対側の面が接触する。媒体9の搬送経路Cは、各ガイド軸61〜65に接触して方向を変える。ガイド軸61は、ベースプレート11の右上の隅近傍に設けられる。ガイド軸62は、ベースプレート11の右下の隅近傍に設けられる。ガイド軸63は、ベースプレート11の下方且つ左右方向の中心よりもやや左方に設けられる。ガイド軸64は、ベースプレート11の左下の隅近傍に設けられる。ガイド軸65は、ベースプレート11の左上の隅近傍に設けられる。
第一モータ81は、第一装着部21を回転させる。第二モータ82は、第二装着部22を回転させる。第一モータ81及び第二モータ82はステップモータである。第一装着部21は第一モータ81の出力軸に直結する。即ち、第一装着部21の回転軸は、第一モータ81の出力軸と同一直線状に位置する。第一モータ81の回転量は、第一装着部21の回転量に等しい。第二装着部22の回転軸は第二モータ82の出力軸に直結する。即ち、第二装着部22の回転軸は、第二モータ82の出力軸と同一直線状に位置する。第二モータ82の回転量は、第二装着部22の回転量に等しい。第一装着部21及び第二装着部22は、各々異なるモータによって回転されるので、各々異なる回転速度で回転可能である。制御部7は、第一モータ81と、第二モータ82とを制御可能である。
媒体9が第一ロール31から繰り出されて第二ロール32に巻き取られる場合の、芯軸41及び芯軸42の各々の回転方向を、「正転方向」という。正転方向と反対方向を「反転方向」という。芯軸41及び芯軸42の各々が反転方向に反転された場合、媒体9は、第二ロール32から繰り出されて第一ロール31に巻き取られる。本例の芯軸41、42の正転方向及び反転方向は各々、図1における反時計回り及び時計回りである。芯軸41、42の正転方向は、時計回り方向に限定されない。例えば、媒体9の巻回状態に応じて、第一ロール31及び第二ロール32の正転方向は、少なくとも一方が時計回り方向であってもよい。
<サーマルヘッド3>
サーマルヘッド3は、前後方向においてベースプレート11の前面よりも前側に設けられる。サーマルヘッド3は、ベースプレート11の左右方向略中央、且つ、第一装着部21及び第二装着部22よりも下側に設けられる。サーマルヘッド3は、前後方向に直線状に並んだ複数の発熱素子を有するラインサーマルヘッドである。サーマルヘッド3は、搬送経路Cに隣接する。そのため、媒体9が搬送経路Cに沿って搬送される場合、サーマルヘッド3は、媒体9に隣接する。印刷装置1を用いて印刷を行う場合、サーマルヘッド3は、第三モータ83を駆動力として、印刷位置3Aと待機位置3Bとの間を上下方向に移動可能である。印刷媒体Pに対して印刷装置1と反対側に、印刷媒体搬送装置が有するプラテンローラQが配置される。プラテンローラQは前後方向に延びる軸線周りに回動可能なローラである。印刷位置3Aは、サーマルヘッド3とプラテンローラQとの間に印刷媒体Pが配置されていない状態で、サーマルヘッド3の下端部がプラテンローラQに接する位置である。サーマルヘッド3とプラテンローラQとの間に印刷媒体Pが配置されている場合、印刷位置3Aに位置するサーマルヘッド3は、媒体9及び印刷媒体Pを挟んでプラテンローラQに接触する。待機位置3Bは、サーマルヘッド3の下端部がプラテンローラQから離隔し、左右方向に延びる媒体9に接触又は近接する位置である。
<搬送経路C>
第一装着部21と第二装着部22の回転に応じ、第一ロール31と第二ロール32との間に張り渡される媒体9は、筐体10内で搬送される。媒体9は、ガイド軸61〜65の各々と接触することによって案内される。サーマルヘッド3、及びガイド軸61〜65に沿って媒体9が搬送されるときに通過する経路を、「搬送経路C」という。サーマルヘッド3は、第一ロール31と第二ロール32とが、第一装着部21及び第二装着部22に装着されているか否かに関わらず、常に搬送経路Cに隣接しているといえる。
図1中実線で示すように、サーマルヘッド3が待機位置3Bに配置された場合、媒体9の搬送経路Cは、第一装着部21から右上に向けて延び、ガイド軸61に接触して方向を変え、ガイド軸62に向けて下方に延びる。搬送経路Cは、ガイド軸62に接触して方向を変え、ガイド軸64に向けて左方に延びる。搬送経路Cは、ガイド軸62と、ガイド軸64との間で、サーマルヘッド3の下端部に接触又は近接し、ガイド軸63の上端部に接触又は近接する。搬送経路Cは、ガイド軸64に接触して方向を変え、ガイド軸65に向けて上方に延びる。搬送経路Cは、ガイド軸65に接触して方向を変え、第二装着部22に向けて右下に向けて延びる。第一装着部21及び第二装着部22が回転することに応じ、媒体9は、ガイド軸62とガイド軸64との間を左右方向に移動する。
サーマルヘッド3が印刷位置3Aに配置された場合、媒体9の搬送経路Cは、サーマルヘッド3が待機位置3Bに配置された場合に比べ、ガイド軸62とガイド軸64との間において変更される。図1中点線で示すように、サーマルヘッド3が印刷位置3Aに配置された場合の媒体9の搬送経路Cは、ガイド軸62から左側に向けて延び、サーマルヘッド3の下端部に接触して方向を変え、ガイド軸63に向けて左斜め上側に延びる。第一装着部21及び第二装着部22が回転することに応じ、媒体9は、ガイド軸62とサーマルヘッド3との間を左右方向に移動する。
印刷位置3Aと待機位置3Bとの間を移動するサーマルヘッド3は、図1中点線で示す、サーマルヘッド3が待機位置3Bに配置された時の媒体9の搬送経路Cと交差する。即ち、サーマルヘッド3が搬送経路Cに隣接するとは、印刷位置3Aと待機位置3Bとの間を移動するサーマルヘッド3の移動経路と、搬送経路Cとが交わることを意味する。サーマルヘッド3は、第一ロール31と第二ロール32との間に張り渡される媒体9に隣接して配置される。第一ロール31及び第二ロール32を印刷装置1に着脱する場合、サーマルヘッド3は、待機位置3Bよりも上側の非図示の退避位置に移動される。
<印刷装置1の電気的構成>
図2を参照し、印刷装置1の電気的構成について説明する。印刷装置1は制御部7、記憶部71、サーマルヘッド3、第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83、センサ52、及び通信インターフェース(通信I/F)72を備える。制御部7は、印刷装置1を制御するハードウェアプロセッサ(例えば、CPU)と、CPUの指示に応じて動作する各種の駆動回路とを含む。各種の駆動回路は、例えば、第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、サーマルヘッド3に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、及びセンサ52を駆動すると共に受信した出力信号のA/D変換を行うための回路などを含む。制御部7は、記憶部71、サーマルヘッド3、第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83、センサ52、及び通信インターフェース(通信I/F)72と電気的に接続する。
記憶部71は、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体を含む。記憶部71には、制御部7が実行する処理のプログラムが記憶される。記憶部71には、後述する印刷データ、印刷設定情報、媒体9の全長、媒体9の初期径、先回の第一ロール31の径R0、及び先回の角加速度V等が記憶される。各設定値は、印刷装置1の操作部(非図示)を介して受け付けたユーザ入力によって設定されてもよい。センサ52によって検出された回転速度と、第一モータ81及び第二モータ82の回転速度との比較から、未使用状態における第一ロール31の直径、及び芯軸42の直径が計算されてもよい。後述する印刷処理によって先回の第一ロール31の径R0、先回の角加速度Vbが更新される。
サーマルヘッド3の複数の発熱素子の各々は、制御部7から出力される信号に応じて選択的に発熱する。第一モータ81は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第一装着部21を回転させる。第二モータ82は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第二装着部22を回転させる。第三モータ83は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて回転し、サーマルヘッド3を、印刷位置3A(図1参照)、待機位置3B(図1参照)、及び非図示の退避位置の間で移動させる。
センサ52は、媒体9の状態に応じたセンサ信号を制御部7に出力する。センサ52は例えば、第一装着部21から繰り出され、第二装着部22で巻き取られる媒体9の搬送経路Cで媒体9に接触して、媒体9の搬送量に応じたセンサ信号を制御部7に出力する回転センサ(例えば、ロータリーエンコーダ)である。センサ52は、例えば、ガイド軸65と一体に回転する永久磁石と、ベースプレート11に設けられたホール素子などの磁気センサとで構成される、磁気式のロータリーエンコーダである。ガイド軸65は、ガイド軸65と媒体9との間に働く摩擦力によって、媒体9の搬送に追随して回転する。永久磁石の回転によって、磁気センサが検出する永久磁石からの磁力が変化する。検出された磁力変化に基づいて、ガイド軸65の回転量が検知される。回転量を時間で割ることで、回転速度が特定される。ガイド軸65の径は既知のため、ガイド軸65の回転量又は回転速度から、媒体9の搬送量又は搬送速度が特定される。センサ52から出力されるセンサ信号は、例えば、媒体9の搬送速度のフィードバック制御に利用可能である。通信I/F72は、印刷装置1に接続される外部機器100との間で通信を行なうためのインターフェース素子である。外部機器100は、例えば、ユーザが印刷装置1に対して様々な指示を行うために使用される端末機器や、前記した印刷媒体搬送装置である。
制御部7によって実行されるプログラムは、例えば、外部機器100から通信I/F72を介してダウンロードされてもよい。制御部7は、通信I/F72を介して外部機器100から取得したプログラムを、記憶部71に記憶してもよい。記憶部71に記憶される各種情報は、外部機器100を介して変更可能としてもよい。
印刷装置1(搬送装置2)の制御部7が実行する印刷処理の概要を説明する。印刷装置1が、印刷処理を行う場合、制御部7は、第一モータ81を制御するための第一制御因子の初期値を特定する処理を行った後、特定された初期値を用いて、印刷搬送処理を行う。第一制御因子の初期値は、第一モータ81に加わる負荷に応じた値とする。第一モータ81に加わる負荷は、第一装着部21に装着される第一ロール31の重さ(例えば、慣性モーメント)に応じて変わる。第一ロール31の重さは、第一ロール31の幅(前後方向の長さ)と径とにより概算できる。第一モータ81の第一制御因子の初期値を特定する処理として、搬送装置2の制御部7は、第一モータ81を制御するための値である第一制御因子を用いて、第一モータ81を駆動する。制御部7は、少なくとも第一モータ81との間で送信又は受信する信号に基づいて、駆動される第一モータ81が脱調したかを判断する。制御部7は、第一モータ81が脱調したと判断されたことに応じて、第一制御因子の値を減少させる。制御部7は、第一モータが脱調していないと判断されたことに応じて、第一制御因子の値以下となる設定値を、記憶部71に記憶する。
図3を参照して印刷処理を詳細に説明する。制御部7は、印刷開始の指示が取得された場合に、記憶部71に記憶されたプログラムに従って、印刷処理を実行する。印刷開始の指示は、例えば、外部機器100又は非図示の入力部を介して制御部7に入力される。図3に示すように、制御部7は、記憶部71を参照して、先回の第一ロール31の径R0を取得する(S1)。制御部7は、第一モータ81の第一制御因子を第一モータ81を駆動した場合に第一モータ81が脱調しない第一値に設定する(S2)。本例の第一制御因子は角加速度Vである。第一値はVmである。第一値は、第一モータ81を駆動した場合に第一モータが脱調する後述の第二値Sよりも小さい。トルクは角加速度と慣性モーメントとの積で表されるため、第一ロール31の径を一定とした場合、S>Vmとなる。つまり制御部7は、S2で第一モータ81の角加速度VにVmを設定する。制御部7は、S2で設定された第一モータ81の角加速度Vに応じて、第一モータ81と第二モータ82との各々を駆動する(S3)。具体的には、制御部7は、S2で設定された第一モータ81の角加速度Vで第一モータ81を所定時間加速後、角加速度が−Vとなるように減速し、第一モータ81を停止する。制御部7は、S2で設定された第一モータ81の角加速度Vに合わせて、第二モータ82の角加速度を設定し、第一モータ81の駆動に同期して、第二モータ82の加速及び減速を行う。
制御部7は、センサ52からのセンサ信号を取得する(S4)。制御部7は、S4の処理で取得されたセンサ52から出力されたセンサ信号に基づいて、第一ロール31の径を特定する(S5)。制御部7は、センサ52によって出力されたセンサ信号と、第一モータ81の回転量との比較によって第一ロール31の径を特定する。具体的には第一モータ81はステップモータであるので、第一モータ81の回転量は、制御部7から第一モータ81に対して送信されたパルス数に相当する。制御部7は、第一モータ81に送信したパルス数を計数し、計数した値を記憶部71に保存する。制御部7は、このカウント値を記憶部71から取得することで、第一モータ81の回転量を特定できる。制御部7は、取得した第一モータ81の回転量で、センサ信号から特定される媒体9の搬送量を除算することで、第一ロール31の径を特定する。制御部7はS5の処理で設定された径Rが、S1の処理で取得された径R0と同じであるかを判断する(S6)。径Rが径R0と同じではない場合(S6:NO)、制御部7はS第一制御因子の設定値を、第一モータ81を駆動した場合に第一モータが脱調する値であって、S2で設定された第一値よりも大きな第二値に設定する(S7)。S7の処理は、第一ロール31の径が特定された後で実行される。制御部7は角加速度Vに前述の第二値Sを設定する。値Sは、値Sに応じて第一モータ81を駆動した場合、第一モータ81が脱調すると想定される値である。値Sとしては、例えば、第一モータ81の仕様上許容される、最大の角加速度が用いられてよい。制御部7は、第一ロール31の角加速度Vと、第一ロール31の径に応じて、第二モータ82を制御するための第二制御因子を設定する(S8)。本例の第二制御因子は角加速度vである。第一ロール31の角加速度Vと、第一ロール31の径とに応じた第二制御因子の値は、例えば、記憶部71に予め記憶されており、制御部7は記憶部71を参照して、角加速度vに、第一ロール31の角加速度Vと、第一ロール31の径とに応じた値を設定する。繰り返し実行されるS8において、制御部7は第一モータ81を制御する期間、S5で特定された第一ロール31の径に応じて、第二モータ82を制御するための第二制御因子を設定する。制御部7は、S7で設定された第一制御因子である角加速度Vで第一モータ81を駆動し、S8で設定された第二制御因子である角加速度vで第二モータ82を駆動する(S9)。
制御部7は、第一モータ81に脱調が生じているかを判断する(S11)。制御部7は、センサ52が出力するセンサ信号が、第一モータ81の回転量と第一ロール31の径とで決まる搬送量に対応している場合は脱調していないと判断し(S11:NO)、対応していない場合は脱調したと判断して(S11:YES)、第一モータ81の脱調を検知する。脱調が生じた場合(S11:YES)、制御部7は、第一制御因子の値を減少させる(S12)。具体的には制御部7は第一制御因子を、第一モータ81のトルクが一単位小さくなる値に設定する(S12)。一単位は適宜設定されればよい。本例の制御部7は角加速度Vを1だけデクリメントし、処理をS8に戻す。脱調が生じていない場合(S11:NO)、制御部7は第一モータが脱調していないと判断されたことに応じて、第一制御因子の値以下となる設定値を、記憶部71に記憶する(S13)。本例の制御部7は、第一モータ81が脱調していないと判断されたときの第一制御因子の値を、設定値として記憶部71に記憶する。この値は、S11の処理で第一モータ81が脱調すると検知されなかった第一制御因子の内、第一モータ81のトルクが最も大きくなる値である。記憶部71に記憶する第一制御因子は、第一モータ81が脱調していないと判断された時の第一制御因子の値以下であればよく、例えば、現在の値から所定単位(例えば一単位)小さい値であってもよい。S13における所定条件は適宜変更されてよい。制御部7は、第一モータ81及び第二モータ82を反転方向に回転し、S3とS9とにおける搬送量だけ媒体9を巻き戻す(S14)。制御部7はS3とS9とにおける搬送量を、例えば、センサ52の監視結果に基づき特定する。
制御部7は印刷搬送処理を行う(S15)。印刷搬送処理は、別途非図示の印刷媒体搬送装置によって実行される印刷媒体の搬送処理と同期して実行され、所定のタイミングで媒体9の搬送とサーマルヘッド3による印刷が実行される。所定のタイミングは、例えば、外部機器100から出力される信号に応じて決定される。所定のタイミングで制御部7は、S13で特定された角加速度V及びvで第一モータ81及び第二モータ82を制御して、媒体9の搬送速度が目標速度になるまで加速する。目標速度として、例えば、非図示の外部エンコーダで特定した印刷媒体Pの搬送速度Vpと同一速度、又は搬送速度Vpよりも僅かに小さい速度が設定される。媒体9が目標速度に達したら、制御部7は、媒体9を、所定の距離を定速で搬送する。制御部7は、媒体9の搬送と同期して、サーマルヘッド3を待機位置3Bから印刷位置3Aに移動する。
プラテンローラQは、印刷媒体Pのうち印刷面と反対側の面に接触し、媒体9及び印刷媒体Pをサーマルヘッド3に押しつける。制御部7は印刷データに従ってサーマルヘッド3を加熱して、印刷媒体Pに印刷する。印刷終了後、制御部7は、サーマルヘッド3の加熱を停止し、サーマルヘッド3を印刷位置3Aから待機位置3Bに移動する。制御部7は、第一モータ81及び第二モータ82を制御して、媒体9の角加速度−V及び−vで減速搬送を行う。制御部7は、次のタイミングまで待機する。印刷搬送処理が実行されている期間において、第一モータ81の第一制御因子及び第二モータ82の第二制御因子は、第一ロール31の媒体9量(重さ)の増減に応じて、適宜変更される。
印刷搬送処理が終了される場合、制御部7は、S5で特定された第一ロール31の径から、今回の処理による媒体9の搬送量を差し引いた値を、先回の第一ロール31の径R0に設定して、径R0を更新する。制御部7は、第一ロール31の先回の角加速度Vに現在の値を設定して、先回の角加速度Vbを更新する(S16)。以上で印刷処理を終了する。S6の処理で、RがR0である場合(S6:YES)、制御部7は、先回の第一モータ81の角加速度Vb取得し(S17)、角加速度VにVbを設定して、記憶する(S13)。制御部7は、前述のS14からS16の処理を行う。
上記印刷装置1において、搬送装置2、第一装着部21、第二装着部22、第一モータ81、第二モータ82、及び制御部7は各々、本発明のロール状媒体搬送装置、第一装着部、第二装着部、第一モータ、第二モータ及び制御部の一例である。S11の処理を実行する制御部7は、本発明の判断手段の一例である。S5の処理を実行する制御部7は、本発明の径特定手段の一例である。S9の処理を実行する制御部7は、本発明の第一制御手段(制御手段)の一例である。S12の処理を実行する制御部7は、本発明の減少手段の一例である。S13の処理を実行する制御部7は、本発明の記憶手段の一例である。センサ52は、本発明のセンサの一例である。S9の処理を実行する制御部7は、本発明の第二制御手段の一例である。S14の処理を実行する制御部7は、本発明の巻き戻し手段の一例である。
搬送装置2を備える印刷装置1は、媒体9の搬送速度のフィードバック制御を行う際に利用されるセンサ52を利用して媒体9による負荷に応じた第一ロール31の第一制御因子を記憶できる。このため、印刷装置1は、ロール状に媒体9が巻回された第一ロール31による第一モータ81に加わる負荷に応じて、ロール状媒体9を搬送するための第一モータ81の駆動量を記憶可能である。
搬送装置2は、媒体9の状態に応じたセンサ信号を出力するセンサ52を更に備え、制御部7は、センサ52から出力されたセンサ信号に基づいて、第一ロール31の径を特定する。この場合の制御部7は、センサ信号に基づいて、第一ロール31の径を特定できる。
制御部7は、S5で特定された第一ロール31の径に応じて、第二モータ82を制御するための第二制御因子を設定して、第二モータ82を駆動する(S8、S9)。印刷装置1は、第二モータ82が適切に駆動されないことに起因して、媒体9が搬送経路Cで絡まることを抑制できる。
第一モータ81はステップモータである。第一制御因子は、角加速度である。センサ52は、第一装着部21から繰り出され、第二装着部22で巻き取られる媒体9の搬送経路Cで媒体9に接触して、媒体9の搬送量に応じたセンサ信号を制御部7に出力する。制御部7は、センサ52によって出力されたセンサ信号と、第一モータ81の回転量の比較によって第一ロール31の径を特定する(S5)。搬送装置2は、第一ロール31の径をセンサ信号に基づき的確に特定できる。
制御部7は、S11の処理で、センサ52が出力するセンサ信号が、第一モータ81の回転量と第一ロール31の径とで決まる搬送量に対応している場合は脱調していないと判断し、対応していない場合は脱調したと判断して、第一モータ81の脱調を判断する。故に、搬送装置2は、センサ信号を用いて脱調しているかを判断できる。搬送装置2は、第一モータ81が脱調しているかを判断するためのセンサと、第一ロール31の径を特定するためのセンサとを別に設ける必要がない。
制御部7は、S2で第一制御因子に第一値を設定して、第一モータ81を回転させる(S2、S3)。制御部7は、第一ロール31の径が特定された後で、第一制御因子に第一モータ81を駆動した場合に第一モータ81が脱調する値であって、第一値よりも大きな第二値を設定して、第一モータ81を駆動する(S7、S9)。制御部7は、S9で第一モータ81を制御する期間、特定された第一ロール31の径に応じて、第二モータ82を制御するための第二制御因子を設定して、第二モータ82を駆動する(S8、S9)。搬送装置2は、第二モータ82を第一ロール31の径に応じて適切に駆動させた状態で、第一制御因子を特定できる。搬送装置2は、第一制御因子を特定するまでの期間に、第二モータ82が適切に駆動されないことに起因して、媒体9が搬送経路Cで絡まることを抑制できる。
制御部7は、S7では、第一モータ81を駆動した場合、第一モータ81が脱調すると想定される値Sを第一制御因子に設定する。制御部7は、第一モータ81が脱調すると検知されなかった第一制御因子の内、第一モータ81のトルクが最も大きくなる値を、第一制御因子の初期値として特定する(S13)。制御部7は、第一モータ81及び第二モータ82を駆動して、S3とS6とで、第一モータ81を駆動した量に応じて、媒体9を巻き戻す(S14)。搬送装置2は、第一モータ81が脱調した場合、媒体9が第一ロール31から繰り出されないため、第一制御因子が特定されるまでの期間に、第一ロール31から繰り出される媒体の量が最も短くてすむ。搬送装置2は、S14の処理で、第一モータ及び前記第二モータを駆動して、S3とS9で第一ロール31から繰り出された未使用の媒体9を巻き戻す場合の処理時間を最小限にできる。
本発明のロール状媒体搬送装置は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
ロール状媒体搬送装置は印刷装置に設けられる必要はない。ロール状媒体搬送装置が搬送する媒体は、インクリボン以外でもよく、例えば、ロール状に巻回された紙等の印刷媒体であってもよい。印刷装置がロール状媒体搬送装置を含む場合、ロール状媒体搬送装置の制御部と、印刷装置が備えるサーマルヘッド等のロール状媒体搬送装置以外の構成要素を制御する制御部とは同じであってもよいし、互いに異なってもよい。印刷装置は、印刷媒体搬送装置に含まれてもよい。第一装着部と、第二装着部とが装着可能な第一ロールの軸芯の形状と第二ロールの軸芯の形状とは、四角柱等適宜変更されてよい。ロール状媒体搬送装置における媒体の搬送経路は適宜変更されてよい。センサ52は、媒体9の状態に応じたセンサ信号を制御部に出力可能であればよく、媒体9の幅を特定可能なセンサ等他のセンサでもよい。
制御部7は、CPUの代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC (Application Specific Integrated Circuits)、FPGA (Field Programmable Gate Array)などを備えてもよい。印刷処理は、複数のプロセッサによって分散処理されてもよい。記憶部71は非一時的な記憶媒体であればよく、情報を記憶する期間に関わらず、情報を留めておくことが可能な記憶媒体であればよい。非一時的な記憶媒体は、一時的な記憶媒体(例えば、伝送される信号)を含まなくてもよい。印刷処理を実行するためのプログラムは、例えば、非図示のネットワークに接続されたサーバからダウンロードされて(即ち、伝送信号として送信され)、記憶部71に記憶されてもよい。この場合、該プログラムは、サーバに備えられた記憶部などの非一時的な記憶媒体に保存されていればよい。上記実施形態の印刷処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。印刷装置1(搬送装置2)の制御部7からの指令に基づき、印刷装置1(搬送装置2)で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上記実施形態の機能が実現される場合も本開示の範囲に含まれる。
第一モータ81が脱調しているかを判断する処理はロール状媒体搬送装置の構成に応じて適宜変更されてよい。第一モータ81にエンコーダが内蔵されている場合、制御部7は第一モータ81が脱調を検出しているかを第一モータ81のエンコーダ値と送信パルス数とが対応しているかで判断してもよい。制御部7に含まれるモータドライバが脱調検知機能を有している場合、制御部7はモータドライバからの信号に基づき第一モータ81が脱調を検出しているかを判断してもよい。特定の径の媒体のみを装着可能である又は媒体の径をユーザが入力する場合等、必要に応じて、センサ52及びセンサ52から出力されたセンサ信号に基づいて、第一ロール31の径を特定する処理を省略してもよい。センサ52の種類は適宜変更されてよい。第一ロール31の径を特定する処理に用いるセンサは、第一モータ81の脱調を検出する処理に用いるセンサと別であってもよい。制御部7は、第一ロール31の幅を特定するための専用のセンサを備える場合、S2からS5の処理を省略してよい。
特定された第一ロール31の径に応じて、第二モータ82を制御するための第二制御因子を設定する処理は適宜変更されてよい。この場合、制御部7は、例えば、第二モータ82を第一ロール31の径によらず、所定値を第二制御因子に設定してもよい。S8において、第一ロール31の径と、第二ロール32の径と、第一ロール31の角加速度Vとに基づいて、角加速度vが決定されてもよい。具体的には、第一ロール31の角加速度Vに、第一ロール31の径に対する第二ロール32の径の比を乗算することで、角加速度vが決定されてもよい。この場合、S5の処理において、センサ信号から特定される媒体9の搬送量と、第二モータ82の回転量との比較によって、第二ロール32の径が特定される。
第一モータ、及び第二モータはステップモータ以外のモータであってもよい。第一制御因子及び第二制御因子は、互いに同じパラメータであってもよいし、互いに異なってもよい。第一制御因子及び第二制御因子はモータを制御するための各種パラメータから選定されればよく、モータに印加される電流量等の角加速度以外のパラメータであってもよい。
S2及びS7で設定される第一制御因子の値は適宜変更されてよい。第一ロールの径を特定する処理を実行する前に、第一ロールの第一制御因子の初期値を特定する処理が実行されてもよい。S7において第一制御因子は、第一モータを駆動した場合に第一モータが脱調する値に設定されなくてもよい。S12において、第一制御因子を更新する処理は、第一制御因子の種類、処理に要する時間、及び初期値の設定精度等を考慮して適宜変更されてよく、S12で増減される値の大きさは、適宜変更されてよい。S13で設定される第一制御因子の初期値は、第一制御因子の設定値を、第一モータのトルクが現在の値よりも小さくなる値の内の最大値に応じた値であればよい。第一制御因子の初期値を特定する場合の所定条件は適宜変更されてよく、例えば、第一モータのトルクが現在の値よりも小さくなる値の内の最大値となる値よりも、所定単位(例えば、一単位)小さな値又は大きい値であってもよい。
本発明は、印刷時に媒体9及び印刷媒体Pの搬送が停止され、サーマルヘッド3を媒体9に沿って移動させることで印刷するタイプの印刷装置のロール状媒体搬送装置として用いられてもよい。この場合、S14の処理において、制御部7は、サーマルヘッド3による印刷終了後、サーマルヘッド3を媒体9から離間させて、記憶部71に記憶された角加速度V及びvで第一モータ81及び第二モータ82を制御し、媒体9を搬送すればよい。
S7では、第一制御因子として、第一モータ81を駆動した場合に第一モータ81が脱調する値であって、第一値よりも大きな第二値を設定していたが、第一モータ81を駆動した場合に第一モータ81が脱調しない値(例えば、第一値)が設定されてもよい。この場合、制御部7は、S11の処理で脱調しない場合に(S11:NO)、第一制御因子(例えば、第一モータ81の角加速度)を1単位増加させ(増加手段の一例)、処理をS9の処理に戻してもよい。制御部7は、S11の処理で脱調する場合に(S11:YES)、第一制御因子の値よりも小さな設定値を、記憶部71に記憶してもよい(記憶手段の一例)。このようにした場合にも、搬送装置2は、ロール状に媒体9が巻回された第一ロール31による第一モータ81に加わる負荷に応じて、ロール状媒体9を搬送するための第一モータ81の駆動量を記憶可能である。
1:印刷装置1、2:搬送装置、7:制御部、21:第一装着部、22:第二装着部、52:センサ、71:記憶部、81:第一モータ、82:第二モータ

Claims (10)

  1. 媒体が巻回された第一ロールを装着する第一装着部と、
    前記第一ロールから繰り出された前記媒体が巻き取られる第二ロールを装着する第二装着部と、
    前記第一装着部を回転させる第一モータと、
    前記第一モータを制御可能な制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記第一モータを制御するための値である第一制御因子を用いて、前記第一モータを駆動する第一制御手段と、
    少なくとも前記第一モータとの間で送信又は受信する信号に基づいて、前記第一制御手段によって駆動される前記第一モータが脱調したかを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記第一モータが脱調したと判断されたことに応じて、前記第一制御因子の値を減少させる減少手段と、
    前記判断手段によって前記第一モータが脱調していないと判断されたことに応じて、前記判断手段によって前記第一モータが脱調していないと判断されたときの前記第一制御因子の値以下となる設定値を、記憶部に記憶する記憶手段
    として機能することを特徴とするロール状媒体搬送装置。
  2. 前記媒体の状態に応じたセンサ信号を出力するセンサを更に備え、
    前記制御部は、前記センサから出力された前記センサ信号に基づいて、前記第一ロールの前記径を特定する径特定手段として更に機能することを特徴とする請求項1に記載のロール状媒体搬送装置。
  3. 前記第二装着部を回転させる第二モータを更に備え、
    前記制御部は、更に、
    前記径特定手段によって特定された前記第一ロールの前記径に応じて、前記第二モータを制御するための第二制御因子を設定して、前記第二モータを駆動する第二制御手段として機能することを特徴とする請求項2に記載のロール状媒体搬送装置。
  4. 前記第一モータはステップモータであり、
    前記第一制御因子は、角加速度であり、
    前記センサは、前記第一装着部と前記第二装着部との間で搬送される前記媒体の搬送経路で前記媒体に接触して、前記媒体の搬送量に応じた前記センサ信号を前記制御部に出力する回転センサであり、
    前記径特定手段は、前記回転センサによって出力された前記センサ信号と、前記第一モータの回転量の比較によって前記第一ロールの前記径を特定することを特徴とする請求項2又は3に記載のロール状媒体搬送装置。
  5. 前記判断手段は、前記回転センサが出力する前記センサ信号が、前記第一モータの回転量と前記第一ロールの前記径とで決まる搬送量に対応している場合は脱調していないと判断し、対応していない場合は脱調したと判断することを特徴とする請求項4に記載のロール状媒体搬送装置。
  6. 前記径特定手段は、前記第一制御因子を、前記第一制御手段が前記第一モータを駆動した場合に前記第一モータが脱調しない第一値に設定して、前記第一モータを回転させ、
    前記第一制御手段は、前記径特定手段によって前記第一ロールの前記径が特定された後で前記第一制御因子を、前記第一制御手段が前記第一モータを駆動した場合に前記第一モータが脱調する値であって、前記第一値よりも大きな第二値に設定して、前記第一モータを駆動することを特徴とする請求項4又は5に記載のロール状媒体搬送装置。
  7. 前記記憶手段は、前記判断手段によって前記第一モータが脱調していないと判断されたときの前記第一制御因子の値を、前記設定値として前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項2から5の何れかに記載のロール状媒体搬送装置。
  8. 前記制御部は、前記第一モータ及び前記第二モータを駆動して、前記第一制御手段及び前記第二制御手段によって、前記第一モータを駆動した量に応じて、前記媒体を巻き戻す巻き戻し手段として更に機能することを特徴とする請求項3に記載のロール状媒体搬送装置。
  9. 媒体が巻回された第一ロールを装着する第一装着部と、
    前記第一ロールから繰り出された前記媒体が巻き取られる第二ロールを装着する第二装着部と、
    前記第一装着部を回転させるモータと、
    前記モータを制御可能な制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記モータを制御するための値である制御因子を用いて、前記モータを駆動する制御手段と、
    少なくとも前記モータとの間で送信又は受信する信号に基づいて、前記制御手段によって駆動される前記モータが脱調したかを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記モータが脱調していないと判断されたことに応じて、前記制御因子の値を増加させる増加手段と、
    前記判断手段によって前記モータが脱調したと判断されたことに応じて、前記判断手段によって前記モータが脱調したと判断されたときの前記制御因子の値よりも小さな設定値を、記憶部に記憶する記憶手段
    として機能することを特徴とするロール状媒体搬送装置。
  10. 媒体が巻回された第一ロールを装着する第一装着部と、
    前記第一ロールから繰り出された前記媒体が巻き取られる第二ロールを装着する第二装着部と、
    前記第一装着部を回転させるモータと、
    前記第一装着部と前記第二装着部との間で搬送される前記媒体の搬送路で前記媒体に接触して、前記媒体の移動量に応じたセンサ信号を出力する回転センサと、
    前記モータを制御可能な制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記モータを所定の角加速度で駆動する制御手段と、
    前記制御手段によって駆動される前記モータの回転量と、前記回転センサからの前記センサ信号とに基づいて、前記モータが脱調したかを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記モータが脱調したと判断されたことに応じて、前記モータの角加速度を減少させる減少手段と、
    前記判断手段によって前記モータが脱調していないと判断されたことに応じて、前記判断手段によって前記モータが脱調していないと判断されたときの前記モータの角加速度を記憶部に記憶する記憶手段、
    として機能することを特徴とするロール状媒体搬送装置。
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