JP7193023B2 - 印刷システム - Google Patents
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Description
本発明は、印刷システムに関する。
インクリボンをサーマルヘッドで加熱することによって印刷媒体に印刷を行うサーマルプリンタが知られている。例えば特許文献1及び2のサーマルプリンタは、ヘッド、ブラケット、及びヘッド駆動部を有するヘッドユニットを備える。ヘッドの面取りされた端部には、複数の発熱素子が配置される。ブラケットはヘッドを固定する。ヘッド駆動部は、ヘッド及びブラケットを所定の回転軸を中心に回動させる。ヘッドユニットは、印字区間を搬送されるリボンの近傍に配置される。ヘッド駆動部は、ブラケットに固定されたヘッドを、本体部の内部側に位置する初期位置から、本体部の外部側に位置する印字位置に回動させる。印字位置にあるヘッドは、ヘッドと接触するリボンを用いて、印刷媒体である包装フィルムに印字を行う。
特許文献1及び2が例示するプリンタは、印刷指令を受けてから印刷開始するまでに、リボンの加速及びヘッドの移動を実行する必要がある。リボンの加速及びヘッドの移動が実行されている間、印刷媒体の搬送が継続される。印刷指令を受けたプリンタは、リボンの加速及びヘッドの移動が完了した時点で、搬送中の印刷媒体への印刷が可能となる。従ってプリンタは、印刷指令を受けた時点で印刷開始できず、リボンの加速及びヘッドの移動が完了した時点から印刷開始できる。プリンタが印刷指令を受けてから実際に印刷可能となるまでの印刷媒体の最短搬送距離を、最短準備距離という。最短準備距離は、リボンの加速及びヘッドの移動に必要な所要時間と、その所要時間内における印刷媒体の搬送速度によって決定される。
上記のようなプリンタに、ユーザが印刷指令から印刷開始までに印刷媒体を搬送させる距離を任意に設定できる機能を搭載することが想定される。しかしながら、設定された距離が最短準備距離よりも小さい場合、印刷媒体が設定された距離を搬送された時点でリボンの加速及びヘッドの移動が完了していないため、プリンタは印刷実行できずにエラーを発生する。このようなエラーが発生した場合、ユーザが距離を設定し直す手間を生じる可能性があった。
本発明の目的は、ユーザが距離を設定し直す手間が発生することを抑制可能な印刷システムを提供することである。
本発明の一態様に係る印刷システムは、印刷装置と、プラテンローラと、制御部と、インタフェースと、を備え、前記印刷装置は、サーマルヘッドと、インクリボンを前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間を経由して搬送させるリボン駆動源と、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに対して接近及び離隔する方向に移動させるヘッド駆動源と、を有し、前記プラテンローラは、外部機器により搬送される印刷媒体の搬送経路に対して、前記インクリボンとは反対に配置され、前記ヘッド駆動源は、前記インクリボンを前記プラテンローラに向けて付勢する第1位置と、前記第1位置よりも前記プラテンローラから離隔して、前記プラテンローラに対する前記インクリボンの付勢を解除する第2位置との間で、前記サーマルヘッドを移動させ、前記制御部は、印刷指令を受けた場合、前記ヘッド駆動源により前記サーマルヘッドを前記第2位置から前記第1位置まで移動させるヘッド移動制御と、前記リボン駆動源により前記インクリボンの搬送速度を目標到達速度まで加速するリボン加速制御とを実行し、前記ヘッド移動制御及び前記リボン加速制御が完了した後、前記リボン駆動源により前記目標到達速度で搬送される前記インクリボンを用いて、前記インクリボンと前記プラテンローラとの間に配置された搬送中の前記印刷媒体に印刷するように、前記第1位置にある前記サーマルヘッドを制御し、少なくとも前記印刷指令を受ける前に、前記印刷指令を受けてから前記ヘッド移動制御及び前記リボン加速制御が完了するまでの間に前記印刷媒体が搬送される印刷可能距離を算出し、算出した前記印刷可能距離を前記インタフェースを介して出力することを特徴とする。
本態様の印刷システムによれば、インクリボンがサーマルヘッドとプラテンローラとの間を経由して搬送される。サーマルヘッドは、インクリボンをプラテンローラに向けて付勢する第1位置と、第1位置よりもプラテンローラから離隔して、プラテンローラに対するインクリボンの付勢を解除する第2位置との間で移動される。制御部は印刷指令を受けた場合、サーマルヘッドを第2位置から第1位置まで移動させるヘッド移動制御と、インクリボンの搬送速度を目標到達速度まで加速するリボン加速制御とを実行する。制御部はヘッド移動制御及びリボン加速制御の完了後、目標到達速度で搬送されるインクリボンを用いて、インクリボンとプラテンローラとの間に配置された搬送中の印刷媒体に印刷するように、第1位置にあるサーマルヘッドを制御する。制御部は少なくとも印刷指令を受ける前に、印刷指令を受けてからヘッド移動制御及びリボン加速制御が完了するまでの間に印刷媒体が搬送される印刷可能距離を、インタフェースを介して出力する。
これによれば、印刷システムのユーザは、印刷指令から印刷開始までに印刷媒体を搬送させる距離を設定する場合、インタフェースを介して出力される印刷可能距離以上の距離に設定できる。設定された距離が印刷可能距離以上であれば、印刷媒体が設定された距離を搬送された時点でヘッド移動制御及びリボン加速制御が完了しているため、印刷装置は適切に印刷実行できる状態にある。従って、ユーザが距離を設定し直す手間が発生することを抑制できる。
<印刷システム8の概要>
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。印刷システム8は、熱転写型の印刷を行うためのシステムである。印刷システム8は、外部機器100(図2参照)によって搬送される印刷媒体Pに対して印刷を行う。外部機器100の具体例として、包材を搬送する包装機が挙げられる。この場合、例えば印刷システム8は、包装機によって印刷媒体Pが搬送される搬送ラインの一部に組み込まれて使用される。
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。印刷システム8は、熱転写型の印刷を行うためのシステムである。印刷システム8は、外部機器100(図2参照)によって搬送される印刷媒体Pに対して印刷を行う。外部機器100の具体例として、包材を搬送する包装機が挙げられる。この場合、例えば印刷システム8は、包装機によって印刷媒体Pが搬送される搬送ラインの一部に組み込まれて使用される。
図1に示すように、印刷システム8は、印刷装置1、制御部7、111(図2参照)、プラテンローラ20、機器間コントローラ110(図2参照)を含む。以下、図の説明の理解を助けるため、印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側を定義する。印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側は、図1の上側、下側、左側、右側、手前側、及び、奥側にそれぞれ対応する。図1において、印刷媒体Pの搬送方向は、印刷装置1の左右方向と一致する。印刷媒体Pは外部機器100によって、右側から左側に向けて搬送される。
印刷装置1は、熱転写型のサーマルプリンタである。印刷装置1は、サーマルヘッド3と、第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83(図2参照)とを含む。図1に示すように、印刷装置1は、箱状の筐体10を有する。筐体10の内部に、基板10Aが固定される。リボン装着部2、サーマルヘッド3、ガイド軸60、制御部7(図2参照)、及びモータ80(図2参照)は、基板10Aに設けられる。ガイド軸60は、ガイド軸61、62、65、66の総称である。モータ80は、第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83の総称である。
印刷装置1の下方に、円筒状のプラテンローラ20が配置される。サーマルヘッド3とプラテンローラ20とは、互いに上下方向に対向する。第1モータ81及び第2モータ82(図2参照)は、インクリボン9をサーマルヘッド3とプラテンローラ20との間を経由して搬送する。印刷装置1は、印刷媒体Pの印刷面(図1における上側の面)に印刷装置1の下端が対向する状態で、印刷媒体Pに隣接する。外部機器によって搬送される印刷媒体Pは、インクリボン9とプラテンローラ20との間を通る。つまりプラテンローラ20は、外部機器により搬送される印刷媒体Pの搬送経路に対して、インクリボン9とは反対に配置される。
<リボンアッセンブリ90>
印刷装置1は、筐体10の内部に収容されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9をサーマルヘッド3で加熱することによって、印刷媒体Pに印刷を行う。リボンアッセンブリ90は、芯軸90A、90B、及びインクリボン9を有する。芯軸90A、90Bは、それぞれ円筒状である。インクリボン9は帯状のフィルムであり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)などの基材の表面にインク層が塗布されている。インク層は、例えば、カーボンなどの色素成分と、ワックス及び/又はレジンなどのバインダー成分とを含む。インクは加熱により溶融し、印刷媒体Pに転写される。インクリボン9は、必要に応じて、バックコート層、剥離層、接着層などの機能層を有してもよい。インクリボン9は、一端部が芯軸90Aの側面に接続され、他端部が芯軸90Bの側面に接続される。
印刷装置1は、筐体10の内部に収容されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9をサーマルヘッド3で加熱することによって、印刷媒体Pに印刷を行う。リボンアッセンブリ90は、芯軸90A、90B、及びインクリボン9を有する。芯軸90A、90Bは、それぞれ円筒状である。インクリボン9は帯状のフィルムであり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)などの基材の表面にインク層が塗布されている。インク層は、例えば、カーボンなどの色素成分と、ワックス及び/又はレジンなどのバインダー成分とを含む。インクは加熱により溶融し、印刷媒体Pに転写される。インクリボン9は、必要に応じて、バックコート層、剥離層、接着層などの機能層を有してもよい。インクリボン9は、一端部が芯軸90Aの側面に接続され、他端部が芯軸90Bの側面に接続される。
リボンアッセンブリ90は、芯軸90Aにインクリボン9が巻回された状態で、印刷装置1のリボン装着部2に装着される。芯軸90Aに巻回されたインクリボン9を、「供給ロール9A」という。インクリボン9は、サーマルヘッド3による印刷の過程で、芯軸90Aの供給ロール9Aから繰り出され、ガイド軸60及びサーマルヘッド3によって案内され、芯軸90Bに巻き取られる。芯軸90Bに巻回されたインクリボン9を、「巻取ロール9B」という。
<リボン装着部2>
リボン装着部2は、第1スプール21及び第2スプール22を有する。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。第1スプール21は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも右側に設けられる。第2スプール22は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも左側に設けられる。第1スプール21には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Aに巻回された供給ロール9Aが装着される。第2スプール22には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Bに巻回された巻取ロール9Bが装着される。
リボン装着部2は、第1スプール21及び第2スプール22を有する。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。第1スプール21は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも右側に設けられる。第2スプール22は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも左側に設けられる。第1スプール21には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Aに巻回された供給ロール9Aが装着される。第2スプール22には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Bに巻回された巻取ロール9Bが装着される。
第1スプール21は第1モータ81(図2参照)に直結し、第1モータ81によって回転する。第2スプール22は第2モータ82(図2参照)に直結し、第2モータ82によって回転する。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ異なるモータ80によって回転するので、それぞれ異なる回転速度で回転可能である。なお、第1スプール21及び第2スプールは、それぞれ第1モータ81及び第2モータ82と間接的に連結されていてもよい。
第1スプール21及び第2スプール22が、図1における印刷装置1を前側から見た状態で反時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは正転方向に回転する。このとき、インクリボン9は、供給ロール9Aから繰り出され、巻取ロール9Bに巻き取られる。第1スプール21及び第2スプール22が、図1における印刷装置1を前側から見た状態で時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは反転方向に回転する。インクリボン9は、巻取ロール9Bから繰り出され、供給ロール9Aに巻き取られる。
供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9は、第1スプール21と第2スプール22の回転に応じ、筐体10内で搬送される。インクリボン9が搬送されるときに通過する経路を、「搬送経路R」という。インクリボン9は、ガイド軸60と接触することによって搬送経路Rに沿って搬送され案内される。サーマルヘッド3は、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9に隣接する。
<サーマルヘッド3>
サーマルヘッド3は、基板10Aの前面のうち、第1スプール21及び第2スプール22よりも下側に設けられる。サーマルヘッド3は、インクリボン9の搬送方向の一部に設けられる。サーマルヘッド3は、前後方向に直線状に並んだ複数の発熱素子を有する。前後方向は、インクリボン9の搬送方向と交差する方向であるインクリボン9の幅方向に対応する方向である。サーマルヘッド3は、インクリボン9の幅方向に並んだ複数の発熱素子のうち、印字に使用するインクリボン9の一部領域に対向する一部の発熱素子を発熱させることで、インクリボン9の一部領域を用いた印字を行う。
サーマルヘッド3は、基板10Aの前面のうち、第1スプール21及び第2スプール22よりも下側に設けられる。サーマルヘッド3は、インクリボン9の搬送方向の一部に設けられる。サーマルヘッド3は、前後方向に直線状に並んだ複数の発熱素子を有する。前後方向は、インクリボン9の搬送方向と交差する方向であるインクリボン9の幅方向に対応する方向である。サーマルヘッド3は、インクリボン9の幅方向に並んだ複数の発熱素子のうち、印字に使用するインクリボン9の一部領域に対向する一部の発熱素子を発熱させることで、インクリボン9の一部領域を用いた印字を行う。
サーマルヘッド3は、ヘッド位置3A、3B間を移動可能である。ヘッド位置3Aは、サーマルヘッド3が筐体10の下端部よりも上側に配置される位置である。ヘッド位置3Bは、サーマルヘッド3が筐体10の下端部よりも下側に配置される位置である。ヘッド位置3A、3Bはそれぞれ、筐体10の左右方向略中央に配置され、上下方向に並ぶ。第3モータ83(図2参照)は、ヘッド位置3A、3B間で、サーマルヘッド3を上下方向に移動させる。ヘッド位置3Bは、インクリボン9をプラテンローラ20に向けて付勢する位置である。ヘッド位置3Aは、ヘッド位置3Bよりもプラテンローラ20から離隔して、プラテンローラ20に対するインクリボン9の付勢を解除する位置である。つまり、第3モータ83は、サーマルヘッド3をプラテンローラ20に対して接近及び離隔する方向に移動させる。
<ガイド軸60>
ガイド軸60は円柱状であり、基板10Aの表面である前面から前側に向けて延びる。ガイド軸60は、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。ガイド軸61は、基板10Aの右上の隅近傍に設けられる。ガイド軸62は、基板10Aの右下の隅近傍に設けられる。ガイド軸65は、基板10Aの左下の隅近傍に設けられる。ガイド軸66は、基板10Aの左上の隅近傍に設けられる。
ガイド軸60は円柱状であり、基板10Aの表面である前面から前側に向けて延びる。ガイド軸60は、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。ガイド軸61は、基板10Aの右上の隅近傍に設けられる。ガイド軸62は、基板10Aの右下の隅近傍に設けられる。ガイド軸65は、基板10Aの左下の隅近傍に設けられる。ガイド軸66は、基板10Aの左上の隅近傍に設けられる。
ガイド軸60の周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、第1スプール21に装着された供給ロール9Aから右斜め上側に向けて延び、ガイド軸61に接触して方向を変え、ガイド軸62に向けて下側に延び、ガイド軸62に接触して方向を変え、ガイド軸65に向けて左側に延びる。インクリボン9の搬送経路Rは、ガイド軸62とガイド軸65との間の途中の部分において、サーマルヘッド3と接触することに応じて方向が変更される。インクリボン9の搬送経路Rは更に、ガイド軸65に接触して方向を変え、ガイド軸66に向けて上側に延び、ガイド軸66に接触して方向を変え、巻取ロール9Bに向けて右斜め下側に延びる。なお、印刷装置1には少なくとも、ガイド軸61、62、65、66が設けられていればよく、例えば、ガイド軸62とガイド軸65との間に、搬送経路Rの方向を変える他のガイド軸が設けられていてもよい。
<印刷システム8の電気的構成>
図2を参照し、印刷システム8の電気的構成について説明する。印刷装置1は制御部7を備える。制御部7は、印刷装置1を制御するCPUと、CPUの指示に応じて動作する各種の駆動回路とを含む。各種の駆動回路は、例えば、モータ80である第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、サーマルヘッド3に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路などを含む。制御部7は、記憶部71と、操作部73と、サーマルヘッド3と、モータ80である第1モータ81、第2モータ82、及び第3モータ83と、通信インタフェース(通信I/F)72と、非図示のインタフェース回路を介して電気的に接続する。
図2を参照し、印刷システム8の電気的構成について説明する。印刷装置1は制御部7を備える。制御部7は、印刷装置1を制御するCPUと、CPUの指示に応じて動作する各種の駆動回路とを含む。各種の駆動回路は、例えば、モータ80である第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、サーマルヘッド3に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路などを含む。制御部7は、記憶部71と、操作部73と、サーマルヘッド3と、モータ80である第1モータ81、第2モータ82、及び第3モータ83と、通信インタフェース(通信I/F)72と、非図示のインタフェース回路を介して電気的に接続する。
サーマルヘッド3は、制御部7から出力される信号に応じて発熱する。モータ80は、パルス信号に同期して回転するステッピングモータである。第1モータ81は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第1スプール21を回転させる。第2モータ82は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第2スプール22を回転させる。第3モータ83は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて回転し、サーマルヘッド3を移動させる。通信I/F72は、機器間コントローラ110との間で通信を行なうためのインタフェース素子である。
機器間コントローラ110は、印刷装置1の外部に設けられ、印刷装置1と外部装置との通信を制御する。機器間コントローラ110は、制御部111、記憶部112、通信I/F113、及び通信I/F114を含む。通信I/F113は、印刷装置1の通信I/F72と有線又は無線で接続される。通信I/F114は、外部装置である外部機器100及び外部端末150と有線又は無線で接続される。本実施形態では、外部機器100は印刷媒体Pを搬送する機器(例えば、包材を搬送する包装機)である。外部端末150は、ユーザが印刷装置1に対して様々な指示を行うことが可能な端末(例えばPC)である。
印刷装置1の記憶部71は、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体を含む。記憶部71には、制御部7が実行する処理のプログラムが記憶される。記憶部71には、印刷データ、媒体速度V、設定情報、加速時間テーブル30(図7参照)、ヘッド移動速度テーブル40(図8参照)などが記憶される。印刷データ、媒体速度V、及び設定情報は、外部機器100又は外部端末150から機器間コントローラ110を介して制御部7に入力されることで、記憶部71内に設定される。設定情報は、リボン種類及びヘッド速度設定を含む。リボン種類は、インクリボン9の種類であり、例えばインクリボン9の幅及び長さである。ヘッド速度設定は、サーマルヘッド3の移動速度の設定情報である。加速時間テーブル30(図3参照)及びヘッド移動速度テーブル40(図4参照)は、予め記憶部71に記憶されている。
制御部7によって実行されるプログラムは、例えば、外部端末150から通信I/F72を介してダウンロードされてもよい。制御部7は、通信I/F72を介して、外部端末150から取得したプログラムを、記憶部71に記憶してもよい。印刷データ、媒体速度V、及び設定情報は、印刷装置1の操作部73から入力されて、記憶部71に設定されてもよい。
<印刷動作の概要>
図3を参照して、印刷システム8において印刷媒体Pに、複数ブロックの印刷イメージが形成される印刷動作の概要を説明する。なお、理解を容易とするため、図3(a)~(e)では、インクリボン9及び印刷媒体Pが直線状に示され、且つ、それぞれが互いに離隔する。しかし実際には、インクリボン9及び印刷媒体Pは曲折する場合がある。インクリボン9及び印刷媒体Pは、少なくともサーマルヘッド3がインクリボン9に接触する位置で、互いに接触する。
図3を参照して、印刷システム8において印刷媒体Pに、複数ブロックの印刷イメージが形成される印刷動作の概要を説明する。なお、理解を容易とするため、図3(a)~(e)では、インクリボン9及び印刷媒体Pが直線状に示され、且つ、それぞれが互いに離隔する。しかし実際には、インクリボン9及び印刷媒体Pは曲折する場合がある。インクリボン9及び印刷媒体Pは、少なくともサーマルヘッド3がインクリボン9に接触する位置で、互いに接触する。
印刷システム8では、印刷媒体Pが外部機器100(図2参照)によって、外部機器100で設定された搬送速度である媒体速度Vで搬送される。印刷媒体Pが媒体速度Vで搬送された状態で、印刷装置1による印刷動作が実行される。外部機器100は、機器間コントローラ110を介して印刷装置1に、所定タイミングで印刷指令を送信する。本例では、印刷媒体Pに1ブロック分の印刷イメージが形成される毎に、外部機器100は次の印刷指令を印刷装置1に送信する。印刷装置1では、外部機器100から印刷指令を受信すると、印刷媒体Pが所定の準備距離Lを搬送されつつ、ヘッド降下制御及びリボン加速制御が実行される。
なお、本実施形態の準備距離Lは、印刷指令から印刷開始までに印刷媒体Pを搬送させる距離の設定値であり、ユーザが外部機器100又は外部端末150において任意に設定可能である。外部機器100から印刷装置1に送信される印刷指令には、準備距離Lを指示する情報も含まれる。なお、外部端末150で準備距離Lが設定された場合、機器間コントローラ110は外部機器100から出力される印刷指令に、外部端末150で設定された準備距離Lを指示する情報を含めて、印刷装置1に送信する。従って印刷装置1は、印刷指令を受信した場合、印刷指令の受信時から印刷媒体Pが準備距離Lを搬送した時点で、サーマルヘッド3による印刷を開始する。図3は、ヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了するまで印刷媒体Pが搬送される距離(即ち、後述の印刷可能距離)と、印刷指令が指示する準備距離Lとが等しい場合を例示する。
ヘッド降下制御では、記憶部71に設定されているヘッド速度設定に対応するヘッド速度Vh(図8参照)で、サーマルヘッド3がヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動される。これにより、サーマルヘッド3はプラテンローラ20に上側から接近して、インクリボン9を印刷媒体Pの印刷面に付勢する。プラテンローラ20は、印刷媒体Pのうち印刷面と反対の面に接触し、インクリボン9及び印刷媒体Pをサーマルヘッド3に付勢する。
リボン加速制御では、第1モータ81及び第2モータ82が駆動し、第1スプール21及び第2スプール22が回転する。インクリボン9は、第1スプール21の供給ロール9Aから繰り出され、第2スプール22の巻取ロール9Bに巻き取られる。そして、インクリボン9の搬送速度が、ゼロからリボン速度Vrまで加速される。リボン速度Vrは、外部機器100又は外部端末150から設定された媒体速度Vに応じた、インクリボン9の目標到達速度である。
ヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了した後、図3(a)に示すように、インクリボン9は下流側にリボン速度Vrで搬送される。サーマルヘッド3は、インクリボン9の使用領域91に接触しながら、インクリボン9に対して上流側に相対移動する。つまり、サーマルヘッド3の加熱位置とインクリボン9との搬送方向における相対位置は、インクリボン9の搬送により変更される。このとき、記憶部71に設定されている印刷データに基づいて、サーマルヘッド3が通電によって加熱される。インクリボン9の使用領域91のインクは、印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、1ブロック分の印刷イメージG1が印刷媒体Pに形成される。
図3(a)に示すように印刷イメージG1が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止され、ヘッド上昇制御及びリボン減速制御が実行される。図3(b)に示すように、ヘッド上昇制御では、記憶部71に設定されているヘッド速度設定に対応するヘッド速度Vh(図8参照)で、サーマルヘッド3がヘッド位置3Bからヘッド位置3Aに移動される。リボン減速制御では、インクリボン9の搬送速度がリボン速度Vrからゼロまで減速される。第1スプール21及び第2スプール22の回転が停止されることで、インクリボン9の搬送が停止される。以上によって、印刷イメージG1の印刷動作が完了する。なお、印刷媒体Pは外部機器100によって媒体速度Vで継続して搬送される。
その後、次の1ブロック分の印刷動作が開始される。即ち印刷装置1では、外部機器100から印刷指令を受信すると、印刷媒体Pが準備距離Lを搬送されつつ、ヘッド降下制御及びリボン加速制御が実行される。これにより、図3(c)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動し、インクリボン9はリボン速度Vrで下流側に搬送される。サーマルヘッド3は、インクリボン9の使用領域92に接触しながら、インクリボン9に対して上流側に相対移動する。サーマルヘッド3が加熱され、インクリボン9の使用領域92のインクが印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、印刷イメージG2が印刷媒体Pに形成される。
図3(c)に示すように印刷イメージG2が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止され、ヘッド上昇制御及びリボン減速制御が実行される。これにより、図3(d)に示すように、サーマルヘッド3はヘッド位置3Bからヘッド位置3Aに移動し、インクリボン9の搬送は停止される。以上によって、印刷イメージG2の印刷動作が完了する。上記と同様に、図3(e)に示すように、次の1ブロック分の印刷動作が実行され、印刷イメージG3が印刷媒体Pに形成される。
印刷装置1は、上記の1ブロック分ずつの印刷動作を、外部機器100からの印刷指令に従って規定回数繰り返す。これによって、印刷イメージG1、G2、G3・・・が印刷媒体Pに形成される。つまり、媒体速度Vで下流側に搬送されるインクリボン9に対し、搬送方向の位置が移動しないサーマルヘッド3による加熱が行われる。これによって、媒体速度Vで下流側に搬送される印刷媒体Pに印刷イメージが形成される。
<メイン処理>
図4及び図5を参照し、印刷装置1のメイン処理について説明する。印刷装置1の制御部7は、印刷装置1が電源ONされたことを契機として、記憶部71に記憶されているプログラムを読み出して実行することでメイン処理を開始する。
図4及び図5を参照し、印刷装置1のメイン処理について説明する。印刷装置1の制御部7は、印刷装置1が電源ONされたことを契機として、記憶部71に記憶されているプログラムを読み出して実行することでメイン処理を開始する。
図4に示すように、はじめに制御部7は初期動作を実行する(S1)。初期動作は、印刷装置1を初期状態に制御する処理である。具体的には、制御部7は、サーマルヘッド3をヘッド位置3Aへ移動させる動作、及び、ガイド軸61が有する回転数を検出するセンサを使って供給ロール9Aと巻取ロール9B夫々のロール径を検出する動作を実行する。
次いで制御部7は、設定変更ありかを判断する(S3)。一例として制御部7は、外部機器100、外部端末150又は印刷装置1の操作部73からリボン種類とヘッド速度設定の変更を指示された場合、設定変更ありと判断する(S3:YES)。この場合、制御部7は、印刷可能距離を算出する距離算出処理を実行する(S5)。印刷可能距離は、印刷指令を受けてからヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了するまでの間に印刷媒体Pが搬送される印刷可能距離である。距離算出処理の詳細は、後述する。
次いで制御部7は、S5で算出した最新の印刷可能距離が、記憶部71に記憶されている印刷可能距離の前回計算結果と異なるかを判断する(S7)。算出した印刷可能距離が前回計算結果と同じである場合、制御部7は最新の印刷可能距離が前回計算結果と異なると判断しない(S7:NO)。この場合、制御部7は処理をS3に戻す。
一方、算出した印刷可能距離が前回計算結果と異なる場合、又は記憶部71に前回計算結果が記憶されていない場合、制御部7は最新の印刷可能距離が前回計算結果と異なると判断する(S7:YES)。この場合、制御部7は算出した印刷可能距離を、機器間コントローラ110を介して出力する(S9)。詳細には、制御部7は機器間コントローラ110を介して、印刷可能距離を外部機器100に通知する。なお制御部7は、S5~S9の実行時には、実行すべき未処理の印刷指令を受信していない。そのため制御部7は、少なくとも印刷指令を受ける前に、印刷指令を受けてからヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了するまでの間に印刷媒体Pが搬送される印刷可能距離を算出し、算出した印刷可能距離を機器間コントローラ110を介して出力する。その後、制御部7は処理をS3に戻す。
設定変更がない場合(S3:NO)、制御部7はエラーが発生しているかを判断する(S11)。例えばインクリボン9が印刷装置1に装着されていない場合や、印刷装置1に動作不良が生じている場合、制御部7はエラーが発生していると判断する(S11:YES)。この場合、制御部7は処理をS33に移行する。
エラーが発生していない場合(S11:NO)、制御部7は印刷開始指示ありかを判断する(S13)。制御部7は、例えば外部端末150、外部機器100、又は印刷装置1の操作部73から印刷開始指示が入力された場合、印刷開始指示ありと判断する(S13:YES)。この場合、制御部7は印刷装置1を印刷実行可能なスタンバイ状態に制御する。印刷開始指示がない場合(S13:NO)、制御部7は処理をS3に戻す。
印刷開始指示があった場合(S13:YES)、制御部7は印刷停止指示ありかを判断する(S15)。制御部7は、例えば外部端末150、外部機器100、又は印刷装置1の操作部73から印刷停止指示が入力された場合、印刷停止指示ありと判断する(S15:YES)。この場合、制御部7は印刷装置1を停止状態に制御し、処理をS3に戻す。
印刷停止指示がない場合(S15:NO)、制御部7はS11と同様にエラーが発生しているかを判断する(S17)。制御部7はエラーが発生していると判断した場合(S17:YES)、処理をS33に移行する。エラーが発生していない場合(S17:NO)、制御部7は外部機器100から印刷指令ありかを判断する(S19)。印刷指令がない場合(S19:NO)、制御部7は処理をS15に戻す。
印刷指令がある場合(S19:YES)、制御部7は駆動開始処理を実行する(S21)。駆動開始処理では、ヘッド降下制御及びリボン加速制御が実行される。これにより、サーマルヘッド3がヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動され、且つインクリボン9の搬送速度がゼロからリボン速度Vrまで加速される。即ち制御部7は、印刷指令を受けた場合、第3モータ83によりサーマルヘッド3をヘッド位置3Aからヘッド位置3Bまで移動させるヘッド降下制御と、第1モータ81及び第2モータ82によりインクリボン9の搬送速度を目標到達速度(リボン速度Vr)まで加速するリボン加速制御とを実行する。
次いで、制御部7は印刷実行処理を実行する(S23)。印刷実行処理では、サーマルヘッド3が通電によって加熱されることで、リボン速度Vrで搬送されるインクリボン9を用いて、媒体速度Vで搬送される印刷媒体Pに1ブロック分の印刷イメージが形成される。即ち制御部7は、ヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了した後、第1モータ81及び第2モータ82により目標到達速度(リボン速度Vr)で搬送されるインクリボン9を用いて、インクリボン9とプラテンローラ20との間に配置された搬送中の印刷媒体Pに印刷するように、ヘッド位置3Bにあるサーマルヘッド3を制御する。
制御部7は、印刷実行処理の実行中において、S11と同様にエラーが発生しているかを判断する(S25)。制御部7はエラーが発生していないと判断した場合(S25:NO)、印刷指令に基づく1ブロック分の印刷が完了したかを判断する(S27)。1ブロック分の印刷が完了していない場合(S27:NO)、制御部7は処理をS25に戻す。
印刷指令に基づく1ブロック分の印刷が完了した場合(S27:YES)、制御部7は駆動停止処理を実行する(S29)。駆動停止処理では、ヘッド上昇制御及びリボン減速制御が実行される。これにより、サーマルヘッド3の通電が遮断され、サーマルヘッド3がヘッド位置3Bからヘッド位置3Aに移動され、且つインクリボン9の搬送速度がリボン速度Vrからゼロまで減速される。その後、制御部7は処理をS15に戻すことで、印刷停止指示又は次の印刷指令を待ち受ける。
エラーが発生している場合(S25:YES)、制御部7はS29と同様に駆動停止処理を実行する(S31)。この場合、制御部7はエラー解除ありか否かを判断する(S33)。例えばユーザ操作などによってエラー解除された場合、制御部7はエラー解除ありと判断する(S33:YES)。この場合、制御部7は処理をS1に戻す。エラー解除がない場合(S33:NO)、制御部7は処理をS31に戻す。
<距離計算処理>
図6を参照し、距離計算処理について説明する。制御部7は、以下の距離計算処理において、ヘッド降下制御の所要時間又はリボン加速制御の所要時間と、印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する。
図6を参照し、距離計算処理について説明する。制御部7は、以下の距離計算処理において、ヘッド降下制御の所要時間又はリボン加速制御の所要時間と、印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する。
図6に示すように、はじめに制御部7は、リボン加速時間Taを取得する(S41)。リボン加速時間Taは、リボン加速制御の所要時間であり、インクリボン9のリボン種類と、媒体速度Vに対応するリボン速度Vrによって定まる。図7に示すように、加速時間テーブル30は、リボン種類とリボン速度Vrとの組合せに応じたリボン加速時間Taを定める。リボン速度Vrが同一である場合、インクリボン9の幅及び長さが大きいほど、リボン加速時間Taは長い。リボン種類が同一である場合、リボン速度Vr大きいほど、リボン加速時間Taは長い。S41において制御部7は、記憶部71に設定されているリボン種類とリボン速度Vrとの組み合わせに対応するリボン加速時間Taを、加速時間テーブル30を参照して取得する。
次いで制御部7は、ヘッド降下時間Tbを取得する(S43)。ヘッド降下時間Tbは、ヘッド降下制御の所要時間である。本実施形態では、サーマルヘッド3がヘッド位置3A、3B間で移動する昇降距離H(図1参照)は一定であり、一例として昇降距離Hは「1.0mm」である。従ってヘッド降下時間Tbは、ヘッド速度Vhによって定まる。図8に示すように、ヘッド移動速度テーブル40は、ヘッド速度設定とヘッド速度Vhの対応を定める。S43において制御部7は、記憶部71に設定されているヘッド速度設定に対応するヘッド速度Vhを、ヘッド移動速度テーブル40を参照して取得する。更に制御部7は、昇降距離Hをヘッド速度Vhで除算した値を、ヘッド降下時間Tbとして取得する。
次いで制御部7は、リボン加速時間Taがヘッド降下時間Tb以上であるかを判断する(S45)。リボン加速時間Taがヘッド降下時間Tb以上である場合(S45:YES)、制御部7は以下の(数1)によって、印刷可能距離Xを算出する(S47)。印刷可能距離Xは、印刷指令の受信時からヘッド降下制御及びリボン加速制御の両方が完了するまでに印刷媒体Pが搬送される距離をコンマ1ミリ単位で表す。
X=Ta*V+C・・・(数1)
このように制御部7は、リボン加速制御の所要時間がヘッド降下制御の所要時間以上である場合、リボン加速制御の所要時間と印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する。
X=Ta*V+C・・・(数1)
このように制御部7は、リボン加速制御の所要時間がヘッド降下制御の所要時間以上である場合、リボン加速制御の所要時間と印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する。
リボン加速時間Taがヘッド降下時間Tb以上でない場合(S45:NO)、制御部7は以下の(数2)によって、印刷可能距離Xを算出する(S49)。但し(数1)、(数2)において、「V」は記憶部71に設定されている媒体速度Vであり、「C」は規定値(例えば、0.1mm)の待機距離Cである。
X=Tb*V+C・・・(数2)
このように制御部7は、リボン加速制御の所要時間がヘッド降下制御の所要時間未満である場合、ヘッド降下制御の所要時間と印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する。
X=Tb*V+C・・・(数2)
このように制御部7は、リボン加速制御の所要時間がヘッド降下制御の所要時間未満である場合、ヘッド降下制御の所要時間と印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する。
次いで制御部7は、算出した印刷可能距離Xに小数点以下の端数がある場合、その端数を切り上げた印刷可能距離Yを取得する(S51)。即ち印刷可能距離Yは、印刷指令の受信時からヘッド降下制御及びリボン加速制御の両方が完了するまでに印刷媒体Pが搬送される距離を、小数点以下を切り上げたミリ単位の整数値で表す。制御部7は、取得した印刷可能距離Yを、最新の印刷可能距離として記憶部71に記憶する(S53)。
次いで制御部7は、駆動遅延時間Tdを以下の(数3)によって算出する(S55)。駆動遅延時間Tdは、ヘッド降下制御及びリボン加速制御の開始タイミングを、印刷指令の受信時から遅らせる遅延時間である。但し(数3)において、「V」は記憶部71に設定されている媒体速度Vであり、「Y」はS53で取得された最新の印刷可能距離Yであり、「X」はS51で小数点以下を繰り上げる前の印刷可能距離Xである。
Td=(Y‐X)/V・・・(数3)
制御部7は、算出した駆動遅延時間Tdを記憶部71に記憶し(S57)、処理をメイン処理に戻す。
Td=(Y‐X)/V・・・(数3)
制御部7は、算出した駆動遅延時間Tdを記憶部71に記憶し(S57)、処理をメイン処理に戻す。
図4に示すメイン処理において、制御部7は記憶部71に記憶されている印刷可能距離Yを、最新の印刷可能距離として外部機器100に通知する(S9)。即ち制御部7は、算出した印刷可能距離Xに端数が生じる場合、その端数を切り上げた値の印刷可能距離Yを、機器間コントローラ110を介して出力する。外部機器100の制御部は、受信した印刷可能距離Yを、外部機器100の表示部に表示する。従って、ユーザは外部機器100において印刷可能距離Yを認識できる。ユーザは外部機器100において準備距離Lを設定する場合、印刷可能距離Y以上となる準備距離Lを設定する。これにより、印刷装置1が印刷指令に応じて印刷実行した場合、印刷指令の受信時から印刷媒体Pが準備距離Lを搬送された時点で、ヘッド降下制御及びリボン加速制御が何れも完了している。従って印刷装置1は、印刷媒体Pに対して印刷イメージを適切に形成できる。
また、印刷装置1、外部機器100又は外部端末150においてリボン種類やヘッド速度設定の変更が行われる毎に、その変更内容に応じた新たな印刷可能距離Yが算出され、外部機器100に送信される(S3:YES、S5~S9)。従ってユーザは、リボン種類やヘッド速度設定の変更を行った場合でも、その変更内容に応じて最適な準備距離Lを外部機器100において設定できる。
<印刷動作の詳細>
図9及び図10を参照して、1ブロック分の印刷動作の詳細を説明する。図9及び図10において、待機時間Tcは待機距離C(例えば、0.1mm)を媒体速度Vで除算した値である。図9及び図10は、印刷指令の受信を契機として、1ブロック分の印刷動作の開始から終了までの流れを示す。この印刷指令が指示する準備距離Lは、この印刷指令が受信される前に外部機器100に通知された印刷可能距離Yと等しいものとする。
図9及び図10を参照して、1ブロック分の印刷動作の詳細を説明する。図9及び図10において、待機時間Tcは待機距離C(例えば、0.1mm)を媒体速度Vで除算した値である。図9及び図10は、印刷指令の受信を契機として、1ブロック分の印刷動作の開始から終了までの流れを示す。この印刷指令が指示する準備距離Lは、この印刷指令が受信される前に外部機器100に通知された印刷可能距離Yと等しいものとする。
図9に示す例では、リボン加速時間Taがヘッド降下時間Tbよりも長い場合を例示する。この場合、距離算出処理(図6参照)では、上述の(数1)に基づいて印刷可能距離Xが算出され、更に印刷可能距離Y及び駆動遅延時間Tdが算出される(S47、S51~S57)。駆動開始処理(S21)では、印刷指令の受信時から駆動遅延時間Tdが経過すると、リボン加速制御が開始される。リボン加速制御の開始時から起算して、リボン加速時間Taとヘッド降下時間Tbとの差分時間が経過すると、ヘッド降下制御が開始される。これにより、リボン加速制御とヘッド降下制御とが同タイミングで完了する。即ち制御部7は、算出した印刷可能距離Xの端数を切り上げた場合、その端数の切り上げ量に対応する印刷媒体Pの搬送時間(駆動遅延時間Td)に応じて、ヘッド降下制御及びリボン加速制御の開始タイミングを遅らせる。
次いで、印刷実行処理(S23)では、インクリボン9はリボン速度Vrで定速搬送されるが、リボン加速制御及びヘッド降下制御の完了時から待機時間Tcが経過するまで、サーマルヘッド3の通電は待機される。一方、リボン加速制御及びヘッド降下制御の完了時から待機時間Tcが経過した時点では、印刷指令の受信時から起算して駆動遅延時間Td、リボン加速時間Ta、及び待機時間Tcの合計時間が経過している。このとき、印刷媒体Pが印刷可能距離Y分を搬送されたため、サーマルヘッド3の通電が開始されて印刷媒体Pへの印刷が開始される。
その後、1ブロック分の印刷イメージが形成されると、駆動停止処理(S29)において、まずサーマルヘッド3の通電が終了され、次いでヘッド上昇制御が実行され、最後にリボン減速制御が実行されて、1ブロック分の印刷動作が終了する。
図10に示す例では、ヘッド降下時間Tbがリボン加速時間Taよりも長い場合を例示する。この場合、距離算出処理(図6参照)では、上述の(数2)に基づいて印刷可能距離Xが算出され、更に印刷可能距離Y及び駆動遅延時間Tdが算出される(S49、S51~S57)。駆動開始処理(S21)では、印刷指令の受信時から駆動遅延時間Tdが経過すると、ヘッド降下制御が開始される。ヘッド降下制御の開始時から起算して、リボン加速時間Taとヘッド降下時間Tbとの差分時間が経過すると、リボン加速制御が開始される。これにより、リボン加速制御とヘッド降下制御とが同タイミングで完了する。即ち制御部7は、図9の場合と同様に、駆動遅延時間Tdに応じてヘッド降下制御及びリボン加速制御の開始タイミングを遅らせる。
次いで印刷実行処理(S23)では、リボン加速制御及びヘッド降下制御の完了時から待機時間Tcが経過すると、印刷指令の受信時から起算して駆動遅延時間Td、ヘッド降下時間Tb、及び待機時間Tcの合計時間が経過している。このとき、印刷媒体Pが印刷可能距離Y分を搬送されたため、サーマルヘッド3の通電が開始されて印刷媒体Pへの印刷が開始される。その後、1ブロック分の印刷イメージが形成されると、駆動停止処理(S29)において1ブロック分の印刷動作が終了される。
図9及び図10に例示した印刷動作によれば、印刷可能距離Xと印刷可能距離Yとの差分を考慮して、印刷指令の受信時から駆動遅延時間Tdが経過してからリボン加速制御及びヘッド降下制御が開始される。これにより印刷装置1は、印刷指令の受信時から起算して印刷媒体Pが印刷可能距離Y分を搬送した時点から、印刷媒体Pへの印刷を正確に開始できる。
また、リボン加速制御及びヘッド降下制御のうちで、所要時間の長い方の制御が先に開始される。所要時間の長い方の制御と所要時間の短い方の制御とが、同タイミングで完了される。これにより、リボン加速制御及びヘッド降下制御の両方が完了するまでの所要時間、ひいては1ブロック分の印刷動作の所要時間を抑制できる。
リボン加速制御によるインクリボン9の加速、又はヘッド降下制御によるサーマルヘッド3の移動に起因して、印刷装置1に振動が生じる可能性がある。印刷装置1に振動が生じた状態では、サーマルヘッド3の印刷位置にぶれが生じ、印刷品質を悪化させる可能性がある。本実施形態では、リボン加速制御及びヘッド降下制御の実行後に、サーマルヘッド3の通電が待機される待機時間Tcが設けられる。仮に印刷装置1に振動が生じた場合でも、待機時間Tc内に印刷装置1の振動が治まるため、良好な印刷品質を維持できる。
<本実施形態の作用の例示>
本実施形態の印刷システム8によれば、インクリボン9がサーマルヘッド3とプラテンローラ20との間を経由して搬送される。サーマルヘッド3は、インクリボン9をプラテンローラ20に向けて付勢するヘッド位置3Bと、ヘッド位置3Bよりもプラテンローラ20から離隔して、プラテンローラ20に対するインクリボン9の付勢を解除するヘッド位置3Aとの間で移動される。制御部7は印刷指令を受けた場合、ヘッド降下制御とリボン加速制御とを実行する(S21)。制御部7はヘッド降下制御及びリボン加速制御の完了後、リボン速度Vrで搬送されるインクリボン9を用いて、インクリボン9とプラテンローラ20との間に配置された搬送中の印刷媒体Pに印刷するように、ヘッド位置3Bにあるサーマルヘッド3を制御する(S23)。制御部7は少なくとも印刷指令を受ける前に、印刷指令を受けてからヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了するまでの間に印刷媒体が搬送される印刷可能距離を、機器間コントローラ110を介して出力する(S9)。
本実施形態の印刷システム8によれば、インクリボン9がサーマルヘッド3とプラテンローラ20との間を経由して搬送される。サーマルヘッド3は、インクリボン9をプラテンローラ20に向けて付勢するヘッド位置3Bと、ヘッド位置3Bよりもプラテンローラ20から離隔して、プラテンローラ20に対するインクリボン9の付勢を解除するヘッド位置3Aとの間で移動される。制御部7は印刷指令を受けた場合、ヘッド降下制御とリボン加速制御とを実行する(S21)。制御部7はヘッド降下制御及びリボン加速制御の完了後、リボン速度Vrで搬送されるインクリボン9を用いて、インクリボン9とプラテンローラ20との間に配置された搬送中の印刷媒体Pに印刷するように、ヘッド位置3Bにあるサーマルヘッド3を制御する(S23)。制御部7は少なくとも印刷指令を受ける前に、印刷指令を受けてからヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了するまでの間に印刷媒体が搬送される印刷可能距離を、機器間コントローラ110を介して出力する(S9)。
これによれば、印刷システム8のユーザは、印刷指令から印刷開始までに印刷媒体Pを搬送させる距離を設定する場合、機器間コントローラ110を介して出力される印刷可能距離以上の距離に設定できる。設定された距離が印刷可能距離以上であれば、印刷媒体Pが設定された距離を搬送された時点でヘッド降下制御及びリボン加速制御が完了しているため、印刷装置1は適切に印刷実行できる状態にある。従って、ユーザが距離を設定し直す手間が発生することを抑制できる。
制御部7は、ヘッド降下制御の所要時間又はリボン加速制御の所要時間と、印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離を算出する(S5)。これによれば、印刷装置1が印刷指令を受けてから実際に印刷可能となるまでの印刷媒体Pの最短搬送距離となるように、印刷可能距離を正確に算出できる。
制御部7は、リボン加速制御の所要時間がヘッド降下制御の所要時間以上である場合、リボン加速制御の所要時間と印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離Yを算出する(S47、S51)。これによれば、ヘッド降下制御以上に所要時間が長いリボン加速制御の所要時間に基づいて、印刷可能距離を正確に算出できる。
制御部7は、リボン加速制御の所要時間がヘッド降下制御の所要時間未満である場合、ヘッド降下制御の所要時間と印刷媒体Pの搬送速度とに基づいて、印刷可能距離Xを算出する(S49、S51)。これによれば、リボン加速制御よりも所要時間が長いヘッド降下制御の所要時間に基づいて、印刷可能距離を正確に算出できる。
制御部7は、算出した印刷可能距離Xに端数が生じる場合、その端数を切り上げた値の印刷可能距離Yを、機器間コントローラ110を介して出力する(S51、S53、S9)。これによれば、機器間コントローラ110を介して出力される印刷可能距離Yは、整数値である。そのためユーザは、印刷可能距離Xよりも認識しやすい印刷可能距離Yに基づいて、印刷指令から印刷開始までに印刷媒体Pを搬送させる距離を設定しやすい。
制御部7は、算出した印刷可能距離Xの端数を切り上げた場合、その端数の切り上げ量に対応する印刷媒体Pの搬送時間に応じて、ヘッド降下制御及びリボン加速制御の開始タイミングを遅らせる(S21)。これによれば、機器間コントローラ110を介して出力される印刷可能距離Yは、より正確な印刷可能距離Xよりも若干長い。印刷可能距離Xの端数の切り上げ量に対応する印刷媒体Pの搬送時間に応じて、ヘッド降下制御及びリボン加速制御の開始タイミングを遅らせることで、印刷動作の開始時に印刷可能距離Yと印刷可能距離Xとの差分を吸収できる。また、このような遅延処理を行わなかった場合と比較して、リボン加速制御の完了からサーマルヘッド3の通電開始までの間に、未使用のインクリボン9が搬送されることを抑制し、インクリボン9の使用効率を高めることができる。
<その他>
上記実施形態において、制御部7、111は本発明の「制御部」の一例である。機器間コントローラ110は、本発明の「インタフェース」の一例である。第1モータ81及び第2モータ82は、本発明の「リボン駆動源」の一例である。第3モータ83は、本発明の「ヘッド駆動源」の一例である。なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。
上記実施形態において、制御部7、111は本発明の「制御部」の一例である。機器間コントローラ110は、本発明の「インタフェース」の一例である。第1モータ81及び第2モータ82は、本発明の「リボン駆動源」の一例である。第3モータ83は、本発明の「ヘッド駆動源」の一例である。なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。
外部機器100が印刷指令を印刷装置1に送信するタイミングは、外部機器100において任意に設定できる。例えば外部機器100は、印刷媒体Pにおいて長さ方向に間隔を空けて印刷された複数のセンサマークを、所定位置で検出するセンサを備えてもよい。この場合、センサが搬送中の印刷媒体Pからセンサマークを検出した場合に、外部機器100は印刷指令を印刷装置1に送信してもよい。
上記実施形態では、印刷装置1の制御部7がメイン処理(図4、図5参照)を実行しているが、機器間コントローラ110の制御部111がメイン処理の一部又は全部を実行してもよい。例えば制御部111は、メイン処理のうち、印刷可能距離の算出及び出力に関する処理(S3~S9)を実行してもよい。
印刷システム8では、印刷装置1が機器間コントローラ110を介さずに外部機器100及び外部端末150と接続される場合、機器間コントローラ110を備えなくてもよい。この場合、印刷装置1の制御部7が、機器間コントローラ110の制御部111が担う処理を実行すればよい。印刷システム8では、機器間コントローラ110の制御部111が印刷装置1の制御部7が担う処理を実行できる場合、印刷装置1の制御部7を設けなくてもよい。
制御部7は、メイン処理が開始された直後、設定変更があるか否かに関わらず、印刷可能距離を出力してもよい(S9)。この場合、制御部7は、距離算出処理(S5)を実行して印刷可能距離を算出してもよいし、記憶部71に記憶されている印刷可能距離の前回計算結果を出力してもよい。
上記実施形態では、制御部7がメイン処理のS9において、機器間コントローラ110を介して、印刷可能距離を外部機器100に出力する場合を例示した。これに代えて、制御部7は外部端末150又は印刷装置1の操作部73に、印刷可能距離を出力してもよい。機器間コントローラ110が表示部を備える場合、制御部7は機器間コントローラ110の表示部に印刷可能距離を出力してもよい。
上記実施形態では、制御部7がメイン処理のS9において、端数が切り上げられた印刷可能距離Yを出力する場合を例示した。これに代えて、制御部7は端数が切り上げられる前の印刷可能距離Xを出力してもよい。この場合、(数1)及び(数2)において、待機距離Cは不要である。また、駆動遅延時間Tdの算出(S55、S57)、及び駆動遅延時間Tdに基づく駆動遅延制御(図9、図10参照)は、省略できる。
なお、距離算出処理(S5)において、待機距離Cは0.1mmに限定されず、他の数値でもよい。待機距離Cは、固定値に限定されず、例えば媒体速度Vに応じて変更された数値でもよい。
1 印刷装置
3 サーマルヘッド
7 制御部
8 印刷システム
20 プラテンローラ
81 第1モータ
82 第2モータ
83 第3モータ
110 機器間コントローラ
111 制御部
3 サーマルヘッド
7 制御部
8 印刷システム
20 プラテンローラ
81 第1モータ
82 第2モータ
83 第3モータ
110 機器間コントローラ
111 制御部
Claims (3)
- 印刷システムであって、
印刷装置と、
プラテンローラと、
制御部と、
インタフェースと、
を備え、
前記印刷装置は、
サーマルヘッドと、
インクリボンを前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間を経由して搬送させるリボン駆動源と、
前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに対して接近及び離隔する方向に移動させるヘッド駆動源と、
を有し、
前記プラテンローラは、外部機器により搬送される印刷媒体の搬送経路に対して、前インクリボンとは反対に配置され、
前記ヘッド駆動源は、前記インクリボンを前記プラテンローラに向けて付勢する第1位置と、前記第1位置よりも前記プラテンローラから離隔して、前記プラテンローラに対する前記インクリボンの付勢を解除する第2位置との間で、前記サーマルヘッドを移動させ、
前記制御部は、
印刷指令を受けた場合、前記ヘッド駆動源により前記サーマルヘッドを前記第2位置から前記第1位置まで移動させるヘッド移動制御と、前記リボン駆動源により前記インクリボンの搬送速度を目標到達速度まで加速するリボン加速制御とを実行し、
前記ヘッド移動制御及び前記リボン加速制御の完了時から待機時間が経過するまで、前記サーマルヘッドの通電が待機され、
前記ヘッド移動制御及び前記リボン加速制御が完了して前記待機時間が経過した後、前記リボン駆動源により前記目標到達速度で搬送される前記インクリボンを用いて、前記インクリボンと前記プラテンローラとの間に配置された搬送中の前記印刷媒体に印刷するように、前記第1位置にある前記サーマルヘッドを制御する
ことを特徴とする印刷システム。 - 前記待機時間は、前記目標到達速度で搬送されるインクリボンが予め設定された待機距離だけ搬送される時間であることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
- 前記待機距離は、前記印刷媒体の搬送速度に応じて変更されることを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
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