JP2019202500A - サーマルプリンタ - Google Patents

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【課題】簡易な制御で、長尺フィルムの移送速度に応じて、所定の印刷速度で印刷することができるサーマルプリンタを提供すること。【解決手段】プリントヘッド21と、印字受けローラ4と、長尺フィルムFの移送速度と印字受けローラ4の回転時の周速度との速度差に応じて、長尺フィルムFの移送経路の長さを調整し、印刷時において、上流側移動ローラ61及び下流側移動ローラ62を基準位置と低速移送時位置と高速移送時位置とに位置させることが可能なリンク機構部7と、非印刷時において、上流側移動ローラ61及び下流側移動ローラ62を基準位置に移動させるように印字受けローラ4の回転を制御し、印刷時において、上流側移動ローラ61及び下流側移動ローラ62を基準位置から低速移送時位置又は高速移送時位置に移動させることが可能な状態で印字受けローラ4を所定速度で回転させる制御部10と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、サーマルプリンタに関する。
従来、フィルム移送装置により移送される長尺フィルムの移送速度が異なる場合に、長尺フィルムの移送をフィルム移送装置から切り離して、プリンタに供給される長尺フィルムの移動速度を一定になるように構成されたプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のプリンタは、長尺フィルムの伸縮を抑えるために、プリンタの上流側及び下流側に配置される一対のダンサーローラの位置情報に基づいて、一対のダンサーローラを中立位置に位置させるように、一対のダンサーローラの上流側又は下流側に配置された速度制御ローラの回転速度を制御している。
特許第5859675号公報
一対のダンサーローラを上下方向に移動させることで、長尺フィルムの移送をフィルム移送装置から切り離すように構成されたサーマルプリンタにおいて、移動可能範囲を外れた位置まで一対のダンサーローラが移動すると、長尺フィルムの移送速度に対応できないことがある。また、一対のダンサーローラの位置の制御を行いながらサーマルプリンタの印刷動作を行う場合には、サーマルプリンタの制御が複雑になりがちである。
そのため、簡易な制御で、長尺フィルムの移送速度に応じて、所定の印刷速度で印刷することができるサーマルプリンタが望まれる。
本発明は、簡易な制御で、長尺フィルムの移送速度に応じて、所定の印刷速度で印刷することができるサーマルプリンタを提供することを目的とする。
本発明は、上流側から下流側に向けて移送される長尺状の長尺フィルムに印刷部を印刷するサーマルプリンタであって、プリントヘッドと、前記プリントヘッドとの間に長尺フィルムを配置した状態で長尺フィルムの少なくとも一部を周面に巻き掛けながら回転可能な印字受けローラと、前記印字受けローラに向けて移送される長尺フィルムを前記印字受けローラの上流側においてガイドすると共に、前記印字受けローラの上流側において長尺フィルムの移送経路の長さを変更するように移動可能な上流側移動ローラと、前記印字受けローラから移送される長尺フィルムを前記印字受けローラの下流側においてガイドすると共に、前記印字受けローラの下流側において長尺フィルムの移送経路の長さを変更するように移動可能な下流側移動ローラと、前記上流側移動ローラと前記下流側移動ローラとを連動させて移動させるリンク機構であって、長尺フィルムの移送速度と前記印字受けローラの回転時の周速度との速度差に応じて、前記印字受けローラの回転速度を保持した状態で、長尺フィルムの移送経路の長さを調整し、印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを、長尺フィルムの移送速度が前記印字受けローラの周速度と同じ場合に位置する基準位置と、長尺フィルムの移送速度が前記印字受けローラの周速度よりも遅い場合に前記基準位置から移動される低速移送時位置と、長尺フィルムの移送速度が前記印字受けローラの周速度よりも速い場合に前記基準位置から移動される高速移送時位置と、に位置させることが可能なリンク機構部と、非印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを前記基準位置に移動させるように前記印字受けローラの回転を制御し、印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを前記基準位置から前記低速移送時位置又は前記高速移送時位置に移動させることが可能な状態で前記印字受けローラを所定速度で回転させる制御部と、を備えるサーマルプリンタに関する。
また、前記上流側移動ローラを上下方向に移動可能に前記上流側移動ローラの回転軸部材が挿入される上流側縦スリットと、前記下流側移動ローラを上下方向に移動可能に前記下流側移動ローラの回転軸部材が挿入される下流側縦スリットと、を有する支持板を更に備え、前記リンク機構部は、回転軸を中心に回転可能なリンク部材を有し、前記リンク部材は、前記上流側移動ローラの回転軸部材が挿入され前記上流側縦スリットに交差する方向に延びる上流側交差スリットと、前記下流側移動ローラの回転軸部材が挿入され前記下流側縦スリットに交差する方向に延びる下流側交差スリットと、を有することが好ましい。
また、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラの基準位置からの位置を検出可能な位置検出センサを更に備え、前記制御部は、非印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを基準位置に移動させる場合に、前記位置検出センサにより検出された位置情報に基づいて、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを基準位置に移動させるように前記印字受けローラの回転を制御することが好ましい。
また、前記リンク部材は、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラが前記基準位置に位置する場合に、横方向に延びる横部材と、前記横部材の横方向の途中から下方側に延びる縦部材と、を有して形成され、前記リンク機構部は、前記縦部材の下方側に接続され重力により前記リンク部材を基準位置に移動させるように前記回転軸を中心に回転させる錘部を更に有することが好ましい。
また、前記リンク機構部は、前記縦部材の下方に配置され前記リンク部材を基準位置に移動させるように前記錘部を磁力により引き寄せる引き寄せ部材を更に有することが好ましい。
また、前記印字受けローラを回転駆動可能なモータと、前記モータと前記印字受けローラとの間に設けられ、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラが所定の移動範囲に達した場合に、前記モータからの回転駆動力を前記印字受けローラに伝達する連結状態から前記印字受けローラに伝達しない非連結状態に切り替え可能なクラッチと、を更に備えることが好ましい。
また、前記制御部は、非印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを基準位置に移動させる場合に、長尺フィルムを下流側から上流側に向けて移動させるように前記印字受けローラを順回転方向に回転させることが可能であり、及び/又は、長尺フィルムを上流側から下流側に向けて移動させように前記印字受けローラを前記順回転方向とは反対の逆回転方向に回転させることが可能であることが好ましい。
本発明によれば、簡易な制御で、長尺フィルムの移送速度に応じて、所定の印刷速度で印刷することができるサーマルプリンタを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタ1の全体構成を説明する正面図である。 本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタ1を図1の矢視Aから視た図である。 リンク機構部7の詳細を示す図である。 長尺フィルムFの移送速度が低速である場合において、上流側リンクローラ61、下流側リンクローラ62及びリンク機構部7の位置関係を示す図である。 長尺フィルムFの移送速度が高速である場合において、上流側リンクローラ61、下流側リンクローラ62及びリンク機構部7の位置関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタ1の全体構成を説明する正面図である。図2は、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタ1を図1の矢視Aから視た図である。図3は、リンク機構部7の詳細を示す図である。図4は、長尺フィルムFの移送速度が低速である場合において、上流側リンクローラ61、下流側リンクローラ62及びリンク機構部7の位置関係を示す図である。図5は、長尺フィルムFの移送速度が高速である場合において、上流側リンクローラ61、下流側リンクローラ62及びリンク機構部7の位置関係を示す図である。
なお、以下の説明及び図面において、本実施形態においては、上流側ガイドローラ81と下流側ガイドローラ82とが離間する方向をX方向ともいう。X方向における一方側(図1、図2〜図5における右側)をX1側ともいい、X方向における他方側(図1、図2〜図5における左側)をX2側ともいう。また、上下方向を上下方向Zともいい、長尺フィルムFの幅方向であってX方向及びZ方向に直交する方向をY方向ともいう。
本実施形態のサーマルプリンタ1は、例えば、長尺フィルムFを移送して被包装物を包装する包装機などの印刷工程に使用され、包装機(不図示)における長尺フィルムFの移送経路の途中に配置される。なお、本実施形態のサーマルプリンタ1が用いられる機器は、包装機に限定されない。
本実施形態においては、サーマルプリンタ1により長尺フィルムFに印刷動作をする場合に、長尺フィルムFは、包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)により、移送されている。長尺フィルムFは、例えば、20m/minの移送速度で移送され、低速(例えば、0〜19m/min)の移送速度や、高速(例えば、21〜40m/min)の移送速度で移送されこともある。
長尺フィルムFは、長尺状に形成され、図1に示すように、サーマルプリンタ1の上流側(X方向のX2側)からサーマルプリンタ1に導入されて、サーマルプリンタ1を移送方向Pに移送され、サーマルプリンタ1の下流側(X方向のX1側)に排出される。
サーマルプリンタ1は、上流側から下流側に向けて移送される長尺状の長尺フィルムFに印刷部(不図示)を印刷する。サーマルプリンタ1は、図1に示すように、プリンタ本体2と、プラテンローラ4(印字受けローラ)と、ピンチローラ5と、上流側リンクローラ61(上流側移動ローラ)と、下流側リンクローラ62(下流側移動ローラ)と、リンク機構部7と、上流側ガイドローラ81と、下流側ガイドローラ82と、マーク検出センサ83と、制御部10と、を備える。
プリンタ本体2は、長尺フィルムFの移送経路の途中において、長尺フィルムFの移送経路に対して上方側に配置されている。プリンタ本体2は、図2に示すように、ガイドレール25に沿ってY方向に移動可能に構成される。
プリンタ本体2は、図1に示すように、サーマルヘッド21(プリントヘッド)と、保持枠体22と、リボン搬送機構3と、を備える。保持枠体22には、リボン搬送機構3及びサーマルヘッド21が保持されている。
サーマルヘッド21は、上流側から下流側に向けて移動される長尺フィルムFに、印刷部(不図示)を印刷する。サーマルヘッド21は、図1に示すように、リボン搬送機構3のインクリボンR及び長尺フィルムFを挟んで、プラテンローラ4に対向して配置される。
サーマルヘッド21は、先端側が下方側に突出するように配置される。サーマルヘッド21は、その先端に複数の発熱素子を備える。サーマルヘッド21は、サーマルプリンタ1がサーマルヘッド21に通電させることにより、所望の発熱素子が発熱する。
サーマルヘッド21は、上下方向Zに移動可能に構成され、プラテンローラ4に対して、プラテンローラ4から離間する待機位置又はプラテンローラ4を押圧する押圧位置(図1参照)に移動可能に構成される。
リボン搬送機構3は、図1に示すように、巻回された未使用のインクリボンRを保持する原反側リボンホルダ31と、インクリボンRを巻き取る巻取側リボンホルダ32と、複数のガイドローラ33と、を備える。リボン搬送機構3は、原反側リボンホルダ31に巻回された未使用のインクリボンRをサーマルヘッド21へ向けて搬送すると共に、サーマルヘッド21に使用されたインクリボンRを巻取側リボンホルダ32へ向けて搬送する。複数のガイドローラ33は、原反側リボンホルダ31から巻取側リボンホルダ32に向かって搬送されるインクリボンRをガイドするローラである。
プラテンローラ4は、インクリボンR及び長尺フィルムFを挟んでサーマルヘッド21に対向して配置される。プラテンローラ4は、サーマルヘッド21との間に長尺フィルムFを配置した状態で、長尺フィルムFの少なくとも一部を周面に巻き掛けながら回転可能である。プラテンローラ4は、所定径の金属製芯金の周面にシリコーンゴム等の所定の弾性を有する素材による弾性層が形成され、所定外径の円柱状に形成されたローラである。プラテンローラ4は、プラテンローラ本体41と、プラテン軸部材42と、を有する。
サーマルヘッド21を、待機位置から、押圧位置(図1参照)に向かうように移動させることで、インクリボンRを、長尺フィルムF及びプラテンローラ4側に押圧する。そして、長尺フィルムFが移送路を移動されることにより、プラテンローラ4の表面において、発熱した所望の発熱素子と接触したインクリボンRは、長尺フィルムFに接触した状態で移動される。これにより、サーマルプリンタ1は、インクリボンRに塗布されたインクを長尺フィルムFに接着させ、印刷部(不図示)を印刷する。
モータ44は、図2に示すように、クラッチ43を介して、プラテンローラ4のプラテン軸部材42に接続されている。モータ44は、プラテンローラ4を回転駆動可能である。
クラッチ43は、モータ44とプラテンローラ4との間に設けられる。クラッチ43は、モータ44からの回転駆動力を、プラテンローラ4に伝達する連結状態に、又は、プラテンローラ4に伝達しない非連結状態に、切り替え可能である。本実施形態においては、クラッチ43は、例えば、電磁クラッチであり、後述する制御部10により制御される。
マーク検出センサ83は、図1に示すように、プラテンローラ4のX方向のX2側の側方に対向して配置される。マーク検出センサ83は、プラテンローラ4の側方において、プラテンローラ4に導入される長尺フィルムF上において所定間隔ごとに印刷された複数のマーク(基準マーク)を検出する。マーク検出センサ83から出力されたマークを検出した検出信号は、制御部10に入力される。
ピンチローラ5は、図1に示すように、プラテンローラ4のX方向のX1側に配置される。ピンチローラ5は、長尺フィルムFの移送方向Pにおけるプラテンローラ4の下流側において、バネ部材(不図示)に付勢されることにより、プラテンローラ4の表面に向けて押圧する。
上流側リンクローラ61は、プラテンローラ4の上流側において、長尺フィルムFをガイドすると共に、長尺フィルムFの移送経路における上流側ガイドローラ81からプラテンローラ4までの長さを変更するように上下方向Zに移動可能に構成される。
下流側リンクローラ62は、プラテンローラ4の下流側において、長尺フィルムFをガイドすると共に、長尺フィルムFの移送経路におけるプラテンローラ4から下流側ガイドローラ82までの長さを変更するように上下方向Zに移動可能に構成される。
上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、それぞれ、上下方向Zに移動可能な、いわゆるダンサーローラを構成する。
上流側ガイドローラ81は、上流側リンクローラ61よりも上流側において、長尺フィルムFをガイドする。
下流側ガイドローラ82は、下流側リンクローラ62よりも下流側において、長尺フィルムFをガイドする。
ここで、包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)によりサーマルプリンタ1に導入される長尺フィルムFの移送経路について説明する。
図1に示すように、長尺フィルムFは、サーマルプリンタ1のX方向のX2側からサーマルプリンタ1に導入されて、斜め上方に向かって移送されて、上流側ガイドローラ81のX方向のX2側の側方から導入される。上流側ガイドローラ81に導入された長尺フィルムFは、上流側ガイドローラ81の外周面の上方側を略半周巻き掛けられて、上流側ガイドローラ81のX方向のX1側の側方から下方に向けて導出される。
上流側ガイドローラ81のX方向のX1側の側方から下方に向けて導出された長尺フィルムFは、上流側リンクローラ61のX方向のX2側の側方から導入される。上流側リンクローラ61のX方向のX2側の側方から導入された長尺フィルムFは、上流側リンクローラ61のX方向のX1側の側方から上方に向けて導出される。上流側リンクローラ61のX方向のX1側の側方から上方に向けて導出された長尺フィルムFは、プラテンローラ4のX方向のX2側の側方から導入される。
プラテンローラ4のX方向のX2側の側方から導入された長尺フィルムFは、プラテンローラ4の外周面の上方側を半周巻き掛けられて、プラテンローラ4のX方向のX1側の側方から下方に向けて導出される。プラテンローラ4のX方向のX1側の側方から下方に向けて導出された長尺フィルムFは、下流側リンクローラ62のX方向のX2側の側方から導入される。下流側リンクローラ62のX方向のX2側の側方から導入された長尺フィルムFは、下流側リンクローラ62の外周面の下方側を半周巻き掛けられて、下流側リンクローラ62のX方向のX1側の側方から上方に向けて導出される。
下流側リンクローラ62のX方向のX1側の側方から上方に向けて導出された長尺フィルムFは、下流側ガイドローラ82のX方向のX2側の側方から導入される。下流側ガイドローラ82のX方向のX2側の側方から導入された長尺フィルムFは、下流側ガイドローラ82のX方向のX2側の側方から斜め下方に向かって導出される。
本実施形態においては、図3に示すように、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、後述するリンク機構部7により、上下方向Zに連動して移動するように構成される。上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、それぞれ、プラテンローラ4が所定速度で回転することで、リンク機構部7より連動して、長尺フィルムFの移送速度に対応して、支持板11に形成される上下方向Zに延びる上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112に沿って上下方向Zに移動する。
上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112は、一対の支持板11においてプラテンローラ4のX方向に離間して形成され、上下方向Zに延びる。一対の支持板11は、図2に示すように、Y方向に離間して配置される板部材である。
図3に示すように、上流側縦スリット111には、上流側リンクローラ61を上下方向Zに移動可能に上流側リンクローラ61の回転軸部材が挿入される。下流側縦スリット112は、下流側リンクローラ62を上下方向Zに移動可能に下流側リンクローラ62の回転軸部材が挿入される。
リンク機構部7は、上流側リンクローラ61と下流側リンクローラ62とを連動させて移動させる機構である。リンク機構部7は、長尺フィルムFの移送速度とプラテンローラ4の回転時の周速度との速度差に応じて、プラテンローラ4の回転速度を保持した状態で、長尺フィルムFの移送経路において上流側ガイドローラ81から下流側ガイドローラ82までの長さが変化しないように、長尺フィルムFの移送経路の長さを調整する。
リンク機構部7は、図3に示すように、正面視で(Y方向に視た場合に)、T字状に形成される一対のT字状リンク部材71(リンク部材)と、回転軸部材74と、錘部75と、一対の磁石部76(引き寄せ部材)と、回転角度検出センサ77(位置検出センサ)と、を有する。
一対のT字状リンク部材71は、図2に示すように、Y方向に離間して一対配置される。
T字状リンク部材71は、回転軸部材74(後述)の回転軸Jを中心に回転可能である。
T字状リンク部材71は、図3に示すように、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が基準位置(後述、図3参照)に位置する場合に、横方向に延びる横部材72と、横部材72の横方向の中央(途中)から下方側に延びる縦部材73と、を有する。
横部材72は、図3に示すように、横部材72の中央部分を挟んでX方向に離間して形成される上流側横スリット721(上流側交差スリット)及び下流側横スリット722(下流側交差スリット)を有する。上流側横スリット721及び下流側横スリット722は、横部材72の横方向に離間して配置される。上流側横スリット721及び下流側横スリット722は、T字状リンク部材71が基準位置(後述、図3参照)に位置する場合に横方向に延びる。
上流側横スリット721は、支持板11に形成される上流側縦スリット111に交差する方向に延びて形成され、上流側リンクローラ61の回転軸部材が挿入される。上流側横スリット721に挿入される上流側リンクローラ61の回転軸部材は、上流側縦スリット111にも挿入されており、T字状リンク部材71が回転軸Jを中心に回転することで、上流側横スリット721及び上流側縦スリット111に沿って移動する。
下流側横スリット722は、支持板11に形成される下流側縦スリット112に交差する方向に延びて形成され、下流側リンクローラ62の回転軸部材が挿入される。下流側横スリット722に挿入される下流側リンクローラ62の回転軸部材は、下流側縦スリット112にも挿入されており、T字状リンク部材71が回転軸Jを中心に回転することで、下流側横スリット722及び下流側縦スリット112に沿って移動する。
上流側リンクローラ61の回転軸部材が上流側横スリット721及び上流側縦スリット111に沿って移動可能であり、下流側リンクローラ62の回転軸部材が下流側横スリット722及び下流側縦スリット112に沿って移動可能であるため、T字状リンク部材71が回転軸Jを中心に回転することで、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の上下方向の移動が連動する。つまり、上流側リンクローラ61が上方向に移動した同じ距離だけ、下流側リンクローラ62は、下方向に移動される。上流側リンクローラ61が下方向に移動した同じ距離だけ、下流側リンクローラ62は、上方向に移動される。
回転軸部材74は、T字状リンク部材71の横部材72の中央に接続され、T字状リンク部材71を回転軸Jを中心に回転可能に支持する。回転軸部材74は、Y方向に延びて形成される。回転軸部材74の両端部には、一対のT字状リンク部材71が接続される。
サーマルプリンタ1の非印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、それぞれ、クラッチ43が連結状態に制御された状態でプラテンローラ4が回転することで、リンク機構部7より連動して、長尺フィルムFの移送速度に対応して、基準位置(図1、図3参照)に位置するように、上下方向Zに移動する。
基準位置は、非印刷時においてプラテンローラ4の回転を制御することで、印刷動作の開始時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が位置する位置である。基準位置は、印刷時において、低速移送時位置(図4参照)及び高速移送時位置(図5参照)のいずれの位置にも移動可能な位置である。基準位置は、印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を、長尺フィルムFの移送速度がプラテンローラ4の周速度と同じ場合に位置する位置である。上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、プラテンローラ4の周速度と長尺フィルムFの移送速度が同じ場合には、基準位置が維持され、長尺フィルムFの移送速度が、プラテンローラ4の回転時の周速度よりも遅い場合には、低速移送時位置に移動され、プラテンローラ4の回転時の周速度よりも速い場合には、高速移送時位置に移動される。
本実施形態においては、図1及び図3に示すように、基準位置は、上流側リンクローラ61が上流側縦スリット111の上下方向の中央に配置されると共に、下流側リンクローラ62が下流側縦スリット112の上下方向の中央に配置される位置であり、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が水平方向に並んだ位置である。基準位置は、後述するリンク機構部7のT字状リンク部材71の横部材72が水平に延びるように配置された位置である。なお、基準位置はこれに限定されない。例えば、基準位置を、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が段差となる位置としてもよい。
サーマルプリンタ1の印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、リンク機構部7により、長尺フィルムFの移送経路(図1参照)における上流側ガイドローラ81から下流側ガイドローラ82までの長さが変化しないように調整されて、上下方向Zに移動される。上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、リンク機構部7により、基準位置(図1、図3参照)を維持し、若しくは、低速移送時位置(図4参照)又は高速移送時位置(図5参照)に移動可能に構成される。
低速移送時位置は、図4に示すように、長尺フィルムFの移送速度がプラテンローラ4の回転時の周速度よりも遅い場合に、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が、基準位置から移動される位置である。本実施形態においては、低速移送時位置は、基準位置から、上流側リンクローラ61が上方側に移動した位置であり、下流側リンクローラ62が下方側に移動した位置である。低速移送時位置は、後述するリンク機構部7のT字状リンク部材71において、横部材72が左上がりに傾斜するように配置された位置である。
高速移送時位置は、図5に示すように、長尺フィルムFの移送速度がプラテンローラ4の回転時の周速度よりも速い場合に、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が、基準位置から移動される位置である。本実施形態においては、高速移送時位置は、基準位置から、上流側リンクローラ61が下方側に移動した位置であり、下流側リンクローラ62が上方側に移動した位置である。高速移送時位置は、後述するリンク機構部7のT字状リンク部材71において、横部材72が右上がりに傾斜するように配置された位置である。
錘部75は、図2及び図3に示すように、T字状リンク部材71の縦部材73の下部に配置される。錘部75は、図2に示すように、Y方向に延びて形成される。錘部75のY方向の両端部は、一対のT字状リンク部材71の縦部材73の下部に接続される。錘部75は、重力によりT字状リンク部材71を基準位置に移動するように回転軸部材74の回転軸Jを中心に回転させる。これにより、T字状リンク部材71に重力のみが作用している場合には、錘部75の自重により、錘部75が下方側に移動しやすいため、T字状リンク部材71は基準位置に位置されやすい。
一対の磁石部76は、Y方向に離間して配置され、錘部75のY方向の両端部寄りの下方に配置される。磁石部76は、T字状リンク部材71の縦部材73の下方に配置され、T字状リンク部材71を基準位置に移動させるように、錘部75を磁力により引き寄せる。
本実施形態においては、錘部75は、磁石部76の磁力により引き寄せられる金属で構成される。これにより、錘部75が下方側に移動した場合に、磁石部76の磁力により引き寄せられるため、錘部75が下方側に誘導されやすいため、T字状リンク部材71は基準位置に位置されやすい。
回転角度検出センサ77は、回転軸部材74の軸方向の端部に取り付けられ、回転軸部材74の回転角度を検出する。回転角度検出センサ77は、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の基準位置からの位置を検出可能である。回転角度検出センサで検出されたT字状リンク部材71の回転位置の検出信号は、制御部10に送信される。
制御部10は、サーマルプリンタ1の印刷動作や、プリンタ本体2のY方向に移動や、プラテンローラ4の回転や、クラッチ43の動作を制御する。
制御部10は、印刷指示に基づいて、印刷部を長尺フィルムFに印刷するように、プリンタ本体2を制御する。
制御部10は、印刷時において、クラッチ43を連結した連結状態で、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置から低速移送時位置又は高速移送時位置に移動させることが可能な状態で、プラテンローラ4を所定速度で回転させる。本実施形態においては、印刷時において、プラテンローラ4の所定の回転速度は、例えば、20m/minの周速度である。
制御部10は、非印刷時において、クラッチ43を連結した連結状態で、回転角度検出センサ77により検出された回転角度情報(位置情報)に基づいて、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させるようにプラテンローラ4の回転を制御する。制御部10は、非印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させる場合に、長尺フィルムFを下流側から上流側に向けて移動させるようにプラテンローラ4を順回転方向に回転させることが可能であり、長尺フィルムFを上流側から下流側に向けて移動させようにプラテンローラ4を順回転方向とは反対の逆回転方向に回転させることが可能である。
制御部10は、クラッチ43を連結状態から非連結状態に、又は、クラッチ43を非連結状態から連結状態に、切り替えるように制御する。クラッチ43が連結状態の場合には、プラテンローラ4とモータ44とが接続され、モータ44の回転駆動力はプラテンローラ4に伝達される。クラッチ43が非連結状態の場合には、プラテンローラ4がモータ44から切り離され、モータ44の回転駆動力はプラテンローラ4に伝達されない。
例えば、制御部10は、サーマルプリンタ1の印刷動作を行わない待機時の非印刷時の動作において、クラッチ43を連結した連結状態で、プラテンローラ4の回転を制御して、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させる。そして、制御部10は、サーマルプリンタ1の印刷動作を行う印刷時において、クラッチ43を連結した連結状態で、プラテンローラ4の回転速度を所定の回転速度(例えば、20m/minの周速度)になるよう制御して、サーマルヘッド21を押圧位置に移動させることで、印刷動作を実行する。
なお、制御部10は、サーマルプリンタ1のシステム電源がOFFの場合に、クラッチ43を連結状態から非連結状態に切り替えるように制御する。これにより、サーマルプリンタ1のシステム電源がOFFの場合に、クラッチ43を非連結状態とすることで、プラテンローラ4が長尺フィルムFで引っ張られて回転されることにより生じるプラテンローラ4の過度な回転動作からモータ44を切り離して、モータ44が外部負荷により無理に回転させられることを回避できる。
また、制御部10は、回転角度検出センサ77で検出されたT字状リンク部材71の回転角度情報(位置情報)の検出信号に基づいて、T字状リンク部材71が所定の回転角度の範囲(所定の移動範囲)に達した場合に、クラッチ43を連結状態から非連結状態に切り替えるように制御する。これにより、プラテンローラ4がモータ44から切り離される。例えば、所定の回転角度の範囲は、例えば、上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が移動可能な範囲などを挙げることができる。このように制御することで、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の移動可能範囲に達した場合に、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62をこの範囲以上に移動させることができないため、プラテンローラ4をモータ44から切り離して、プラテンローラ4を長尺フィルムFの移送速度に従動させて回転させることができる。これにより、プラテンローラ4が長尺フィルムFで引っ張られて回転されることにより生じるプラテンローラ4の過度な回転動作からモータ44を切り離して、モータ44が外部負荷により無理に回転させられることを回避できる。
次に、本発明に係るサーマルプリンタ1の動作について説明する。
まず、サーマルプリンタ1の印刷時の動作について説明する。サーマルプリンタ1のシステム電源がOFFの場合には、クラッチ43が非連結状態となるように制御されている。サーマルプリンタ1のシステム電源がOFFからONに切り替えられることで、制御部10は、クラッチ43を非連結状態から連結状態に切り替えるように制御する。
本実施形態においては、サーマルプリンタ1の印刷動作の開始時においては、クラッチ43を連結した連結状態で、後述するサーマルプリンタ1の待機時の非印刷時の制御により、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は基準位置に位置した状態で、次の印刷信号を受信するまで待機している。
ここで、サーマルプリンタ1の印刷動作が終了した後の待機時の非印刷時の動作について説明する。
サーマルプリンタ1において印刷動作が終了すると、制御部10は、待機時において、クラッチ43を連結した連結状態で、非印刷時の動作を実行する。制御部10は、待機時の非印刷時において、回転角度検出センサ77により検出されたT字状リンク部材71の回転角度情報(位置情報)に基づいて、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が基準位置に移動するように、プラテンローラ4の回転を制御する。本実施形態においては、基準位置は、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が水平方向に並んだ位置である。これにより、制御部10は、プラテンローラ4の回転を制御することで長尺フィルムFを加減速して、次の印刷時の印刷信号を受信するまで、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が基準位置に位置するように制御を続ける。そして、図1に示すように、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、非印刷時において、基準位置に位置させる制御が続けられるため、次の印刷時において、上下方向のいずれにも、移動可能な位置に配置される。この非印刷時の動作は、印刷動作が終了した後の待機時に行われる。
次に、サーマルプリンタ1の印刷動作について説明する。
サーマルプリンタ1は、待機時において印刷信号を受信して、印刷部を印刷する動作を実行する。制御部10は、待機時の非印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に位置させる制御を続けている。サーマルプリンタ1において長尺フィルムFに印刷部を印刷する場合には、クラッチ43を連結した連結状態で、プラテンローラ4の回転速度を所定の回転速度(例えば、20m/minの周速度)で回転させた状態で、印刷動作を行う。なお、包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)により移送される長尺フィルムFの移送速度は、変化させることが可能であり、また、変化することがある。
ここで、本実施形態においては、印刷動作の実行時において、プラテンローラ4の回転速度は、所定回転速度(例えば、20m/minの周速度)で一定である。そのため、プラテンローラ4の回転時の周速度よりも長尺フィルムFの移送速度が速い場合と遅い場合において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、リンク機構部7により連動して、上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112において、上下方向Zに移動する。これにより、長尺フィルムFの移送速度がプラテンローラ4の回転時の周速度よりも遅い場合や速い場合に、サーマルプリンタ1における長尺フィルムFの印刷時の移送制御を、包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)による長尺フィルムFの移送制御から切り離すことができる。
例えば、長尺フィルムFの移送速度がプラテンローラ4の回転時の周速度よりも遅い場合には、図4に示すように、リンク機構部7により、基準位置(図1参照)から低速移送時位置(図4参照)に移動される。これにより、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62がリンク機構部7により連動して、上流側リンクローラ61が基準位置よりも上方側に移動し、下流側リンクローラ62が基準位置よりも下方側に移動する。
また、例えば、長尺フィルムFの移送速度がプラテンローラ4の回転時の周速度よりも速い場合には、図5に示すように、リンク機構部7により、基準位置(図1参照)から高速移送時位置(図5参照)に移動される。これにより、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62がリンク機構部7により連動して、上流側リンクローラ61が基準位置よりも下方側に移動し、下流側リンクローラ62が基準位置よりも上方側に移動する。
このように、長尺フィルムFに印刷部を印刷する場合には、包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)により移送される長尺フィルムFの移送速度に関わらず、リンク機構部7により、長尺フィルムFの移送速度とプラテンローラ4の回転時の周速度との速度差に応じて、プラテンローラ4の回転速度を保持した状態で、上流側ガイドローラ81から下流側ガイドローラ82までの長尺フィルムFの移送経路の長さが変化しないように調整することができる。これにより、長尺フィルムFの移送速度とプラテンローラ4の周速度とが異なる場合においても、一定の印刷速度で印刷することができ、長尺フィルムFに対して、安定した状態で印刷部を印刷することができる。
ここで、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112に沿って、上下方向Zに移動する。上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の移動範囲は、上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112の範囲である。制御部10は、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の移動範囲が、上流側縦スリット111及び下流側縦スリット112の移動可能範囲に達すると、クラッチ43を連結状態から非連結状態に切り替えるように制御する。
クラッチ43が非連結状態の場合には、プラテンローラ4は、モータ44の駆動から切り離される。これにより、プラテンローラ4は、モータ44の回転駆動から切り離されたて状態であるため、巻き掛けられる長尺フィルムFが移動した場合に、長尺フィルムFの移動に伴って、長尺フィルムFの移動に従動して回転する。これにより、プラテンローラ4が長尺フィルムFで引っ張られて回転されることにより生じるプラテンローラ4の過度な回転動作からモータ44を切り離して、モータ44が外部負荷により無理に回転させられることを回避できる。
サーマルプリンタ1は、印刷動作の終了後に、前述の通り、待機時において、非印刷時の動作を実行して待機する。これにより、制御部10が非印刷時の動作を実行して待機することで、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が基準位置に位置させる制御が続けられる。よって、次の印刷時において、プラテンローラ4の回転時の周速度よりも包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)による長尺フィルムFの移送速度が遅い場合においても速い場合においても、長尺フィルムFの移送速度に広く対応できる。よって、印刷時の動作と非印刷時の動作とを繰り返し実行されることで、印刷時において、印刷部を安定して印刷することができる。
本実施形態のサーマルプリンタ1によれば、例えば、以下の効果が奏される。
本実施形態のサーマルプリンタ1は、サーマルヘッド21と、プラテンローラ4と、プラテンローラ4の上流側において長尺フィルムFの移送経路の長さを変更するように移動可能な上流側リンクローラ61と、プラテンローラ4の下流側において長尺フィルムFの移送経路の長さを変更するように移動可能な下流側リンクローラ62と、上流側リンクローラ61と下流側リンクローラ62とを連動させて移動させるリンク機構部7であって、長尺フィルムFの移送速度とプラテンローラ4の回転時の周速度との速度差に応じて、プラテンローラ4の回転速度を保持した状態で、長尺フィルムFの移送経路の長さを調整し、印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置と低速移送時位置と高速移送時位置とに位置させることが可能なリンク機構部7と、非印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させるようにプラテンローラ4の回転を制御し、印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置から低速移送時位置又は高速移送時位置に移動させることが可能な状態でプラテンローラ4を所定速度で回転させる制御部10と、を備える。
そのため、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62は、非印刷時において、基準位置に移動されるため、次の印刷時において、上下方向のいずれにも、移動可能な位置に配置される。よって、次の印刷時において、プラテンローラ4の回転時の周速度よりも包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)による長尺フィルムFの移送速度が遅い場合においても、プラテンローラ4の回転時の周速度よりも包装機(不図示)のフィルム移送部(不図示)による長尺フィルムFの移送速度が速い場合においても、長尺フィルムFの移送速度に広く対応できる。これにより、印刷時において、印刷部を安定して印刷することができる。
また、本実施形態においては、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の基準位置からの位置を検出可能な回転角度検出センサ77を更に備え、制御部10は、非印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させる場合に、回転角度検出センサ77により検出された回転角度情報(位置情報)に基づいて、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させるようにプラテンローラ4の回転を制御する。これにより、回転角度検出センサ77により検出された回転角度情報を用いて、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に容易に戻すことができる。
また、本実施形態においては、T字状リンク部材71は、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62が基準位置に位置する場合に、横方向に延びる横部材72と、横部材72の横方向の途中から下方側に延びる縦部材73と、を有して形成され、リンク機構部7は、縦部材73の下方側に接続され重力によりT字状リンク部材71を基準位置に移動させるように回転軸Jを中心に回転させる錘部75を更に有する。これにより、錘部75の自重により、錘部75が下方側に移動しやすいため、T字状リンク部材71は基準位置に位置されやすい。よって、T字状リンク部材71を容易に基準位置に位置させることができる。
また、本実施形態においては、リンク機構部7は、縦部材73の下方に配置されT字状リンク部材71を基準位置に移動させるように錘部75を磁力により引き寄せる磁石部76を更に有する。これにより、磁石部76により、T字状リンク部材71を容易に基準位置に位置させることができる。
また、本実施形態においては、プラテンローラ4を回転駆動可能なモータ44と、モータ44とプラテンローラ4との間に設けられ、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の所定の移動範囲に達した場合に、モータ44からの回転駆動力をプラテンローラ4に伝達する連結状態からプラテンローラ4に伝達しない非連結状態に切り替え可能なクラッチ43と、を更に備える。そのため、長尺フィルムFの移送速度が速すぎたり遅すぎたりする場合においても、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の移動可能範囲に達した場合に、プラテンローラ4をモータ44の制御から切り離すことができる。これにより、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62の移動可能範囲を超えた移動を抑制できると共に、外部負荷により無理に回転させられるなどの過度な負担をモータ44に掛けることを低減できる。
また、本実施形態においては、制御部10は、非印刷時において、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させる場合に、長尺フィルムFを下流側から上流側に向けて移動させるようにプラテンローラ4を順回転方向に回転させることが可能であり、長尺フィルムFを上流側から下流側に向けて移動させようにプラテンローラ4を順回転方向とは反対の逆回転方向に回転させることが可能である。これにより、非印刷時に、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を基準位置に移動させる場合に、プラテンローラ4を順回転方向又は逆回転方向に回転させることで、上流側リンクローラ61及び下流側リンクローラ62を容易に基準位置に移動させることができる。
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。
例えば、前記実施形態においては、錘部75を磁石部76の磁力により引き寄せられる金属で構成したが、これに限定されない。例えば、磁石と金属とを逆で構成してもよい。つまり、前記実施形態の錘部75に代えて磁石で構成し、前記実施形態の磁石部76に代えて磁石に引き寄せられる金属で構成してもよい。また、例えば、前記実施形態の磁石部76をそのまま使用し、前記実施形態の錘部75に代えて磁石部76により引き寄せられる磁石で構成してもよい。
1 サーマルプリンタ
4 プラテンローラ(印字受けローラ)
7 リンク機構
10 制御部
11 支持板
21 サーマルヘッド(プリントヘッド)
43 クラッチ
44 モータ
61 上流側リンクローラ(上流側移動ローラ)
62 下流側リンクローラ(下流側移動ローラ)
71 T字状リンク部材(リンク部材)
72 横部材
73 縦部材
75 錘部
76 磁石部(引き寄せ部材)
77 回転角度検出センサ(位置検出センサ)
111 上流側縦スリット
112 下流側縦スリット
721 上流側横スリット(上流側交差スリット)
722 下流側横スリット(下流側交差スリット)
F 長尺フィルム

Claims (7)

  1. 上流側から下流側に向けて移送される長尺状の長尺フィルムに印刷部を印刷するサーマルプリンタであって、
    プリントヘッドと、
    前記プリントヘッドとの間に長尺フィルムを配置した状態で長尺フィルムの少なくとも一部を周面に巻き掛けながら回転可能な印字受けローラと、
    前記印字受けローラに向けて移送される長尺フィルムを前記印字受けローラの上流側においてガイドすると共に、前記印字受けローラの上流側において長尺フィルムの移送経路の長さを変更するように移動可能な上流側移動ローラと、
    前記印字受けローラから移送される長尺フィルムを前記印字受けローラの下流側においてガイドすると共に、前記印字受けローラの下流側において長尺フィルムの移送経路の長さを変更するように移動可能な下流側移動ローラと、
    前記上流側移動ローラと前記下流側移動ローラとを連動させて移動させるリンク機構であって、長尺フィルムの移送速度と前記印字受けローラの回転時の周速度との速度差に応じて、前記印字受けローラの回転速度を保持した状態で、長尺フィルムの移送経路の長さを調整し、印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを、長尺フィルムの移送速度が前記印字受けローラの周速度と同じ場合に位置する基準位置と、長尺フィルムの移送速度が前記印字受けローラの周速度よりも遅い場合に前記基準位置から移動される低速移送時位置と、長尺フィルムの移送速度が前記印字受けローラの周速度よりも速い場合に前記基準位置から移動される高速移送時位置と、に位置させることが可能なリンク機構部と、
    非印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを前記基準位置に移動させるように前記印字受けローラの回転を制御し、印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを前記基準位置から前記低速移送時位置又は前記高速移送時位置に移動させることが可能な状態で前記印字受けローラを所定速度で回転させる制御部と、を備えるサーマルプリンタ。
  2. 前記上流側移動ローラを上下方向に移動可能に前記上流側移動ローラの回転軸部材が挿入される上流側縦スリットと、前記下流側移動ローラを上下方向に移動可能に前記下流側移動ローラの回転軸部材が挿入される下流側縦スリットと、を有する支持板を更に備え、
    前記リンク機構部は、回転軸を中心に回転可能なリンク部材を有し、
    前記リンク部材は、前記上流側移動ローラの回転軸部材が挿入され前記上流側縦スリットに交差する方向に延びる上流側交差スリットと、前記下流側移動ローラの回転軸部材が挿入され前記下流側縦スリットに交差する方向に延びる下流側交差スリットと、を有する請求項1に記載のサーマルプリンタ。
  3. 前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラの基準位置からの位置を検出可能な位置検出センサを更に備え、
    前記制御部は、非印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを基準位置に移動させる場合に、前記位置検出センサにより検出された位置情報に基づいて、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを基準位置に移動させるように前記印字受けローラの回転を制御する請求項2に記載のサーマルプリンタ。
  4. 前記リンク部材は、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラが前記基準位置に位置する場合に、横方向に延びる横部材と、前記横部材の横方向の途中から下方側に延びる縦部材と、を有して形成され、
    前記リンク機構部は、前記縦部材の下方側に接続され重力により前記リンク部材を基準位置に移動させるように前記回転軸を中心に回転させる錘部を更に有する請求項2又は3に記載のサーマルプリンタ。
  5. 前記リンク機構部は、前記縦部材の下方に配置され前記リンク部材を基準位置に移動させるように前記錘部を磁力により引き寄せる引き寄せ部材を更に有する請求項4に記載のサーマルプリンタ。
  6. 前記印字受けローラを回転駆動可能なモータと、
    前記モータと前記印字受けローラとの間に設けられ、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラが所定の移動範囲に達した場合に、前記モータからの回転駆動力を前記印字受けローラに伝達する連結状態から前記印字受けローラに伝達しない非連結状態に切り替え可能なクラッチと、を更に備える請求項1〜5のいずれかに記載のサーマルプリンタ。
  7. 前記制御部は、非印刷時において、前記上流側移動ローラ及び前記下流側移動ローラを基準位置に移動させる場合に、長尺フィルムを下流側から上流側に向けて移動させるように前記印字受けローラを順回転方向に回転させることが可能であり、及び/又は、長尺フィルムを上流側から下流側に向けて移動させように前記印字受けローラを前記順回転方向とは反対の逆回転方向に回転させることが可能である請求項1〜5のいずれかに記載のサーマルプリンタ。
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