JP2018140591A - 印刷装置、及び印刷制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】インクリボンの破断を抑えつつインクリボンを節約できる印刷装置及び印刷制御プログラムを提供する。
【解決手段】印刷装置は、インクリボンの幅方向及び搬送方向に配列される複数の使用領域をサーマルヘッドにより1つずつ加熱して、印刷媒体に所定の画像を繰り返し印刷する。印刷装置は、複数の使用領域の幅方向の配列数を特定する(S11)。印刷装置は、印刷処理を実行する場合のサーマルヘッドの加熱位置、及び、インクリボンの駆動条件を、配列数に基づいて決定する(S15)。印刷装置は、インクリボンの幅方向に配列された複数の使用領域のうち少なくとも1つである所定領域の搬送方向の長さである使用長さを第1長さとし、所定領域に対して隣接する隣接領域の使用長さを、第1長さよりも短い第2長さとする。
【選択図】図10

Description

本発明は印刷装置、及び印刷制御プログラムに関する。
インクリボンをサーマルヘッドで加熱することによって印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、インクリボンを節約するための方法が提案されている。第1例として、印刷時にインクリボンから印刷媒体に転写されるインクの、インクリボンの単位面積当たりから印刷媒体に転写される量を大きくする方法がある。この方法は、例えば、印刷媒体の送り速度に追従させてインクリボンの送り速度を制御できる印刷装置(例えば、特許文献1参照)において、サーマルヘッドのドット制御間隔を狭くすることによって実現可能である。又、第2例として、印刷で使用されるインクリボンの領域(以下、「使用領域」という。)を、幅方向に複数配列するように制御する方法がある。
特開平10−29334号公報
上記の第1例が適用された場合、インクリボンの単位面積あたりから印刷媒体に対して転写されたインクの量が相対的に大きい部分は、印刷媒体に対して転写されたインクの量が相対的に小さい部分よりも、サーマルヘッドからインクリボンに対して単位面積当たりに印加される熱量が大きく、インクリボンの強度は小さくなる。
又、所定のインクリボンが用いられた場合において印刷媒体に印刷できる量を増やすための方法として、印刷媒体の送り速度に対して、インクリボンの送り速度を遅くする方法がある。この方法では、インクリボンのうち、印刷媒体及びサーマルヘッドの接触部分に、送り速度が速い印刷媒体に引っ張られる張力と、サーマルヘッドとの接触に応じた張力とが作用する。この場合、インクリボンの強度は、張力の影響によって小さくなる。
又、上記の第2例に示すように、使用領域を幅方向に複数配列するように制御すると、使用領域を幅方向に1列配列するように制御する場合に比べ、所定のインクリボンが用いられた場合において印刷媒体に印刷できる量を増やすことができる。しかし、この場合、インクリボンの幅方向の単位幅あたりにかかる熱量が大きくなる。又、インクリボンにおける幅方向の複数の使用領域をそれぞれ加熱するためにサーマルヘッドが繰り返し接触することになる。このため、インクリボンの単位幅あたりに張力がかかる時間も長くなる。従って、インクリボンの強度は、熱及び張力のそれぞれの影響によって小さくなる。
以上のように、インクリボンを用いて印刷媒体に印刷できる量を増やした場合、インクリボンの単位面積当たりに印加される熱量が大きくなり、且つ、インクリボンに作用する張力が大きくなるので、インクリボンの強度が小さくなり、破断しやすくなるという問題がある。
本発明の目的は、インクリボンの破断を抑えつつインクリボンを節約できる印刷装置、及び印刷制御プログラムを提供することである。
本発明の第1態様に係る印刷装置は、インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合、前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部と、前記第1装着部と前記第2装着部との間で搬送される前記インクリボンの搬送経路の一部に設けられたサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドの加熱位置と前記インクリボンとの、前記インクリボンの搬送方向における相対位置を変更させる変更機構と、前記サーマルヘッドにより、前記インクリボンの幅方向及び前記搬送方向に配列される複数の使用領域を1つずつ加熱して印刷媒体に所定の画像を繰り返し印刷する印刷処理を実行させる印刷手段と、前記複数の使用領域の前記幅方向の配列数を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された前記配列数に基づいて、前記印刷処理を実行する場合の前記配列数と対応する前記サーマルヘッドの前記加熱位置、及び、前記変更機構の駆動条件を決定する決定手段であって、前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記インクリボンの前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち少なくとも1つである所定領域の前記搬送方向の使用長さを第1長さとするための第1駆動条件、及び、前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記所定領域に対して前記インクリボンの前記幅方向に隣接する前記使用領域である隣接領域の前記使用長さを、前記第1長さよりも短い第2長さとするための第2駆動条件を少なくとも決定する決定手段とを備え、前記印刷手段は、前記決定手段によって決定された前記サーマルヘッドの前記加熱位置に基づいて前記サーマルヘッドを加熱し、且つ、前記第1駆動条件及び前記第2駆動条件に基づいて前記変更機構を駆動することによって、前記印刷処理を実行することを特徴とする。
印刷装置は、インクリボンにおいて幅方向及び搬送方向に配列された複数の使用領域を1つずつサーマルヘッドによって加熱する。これによって印刷装置は、所定の画像を印刷媒体に繰り返し印刷する印刷処理を実行する。印刷装置は、使用領域を幅方向に配列することによって、使用領域が搬送方向にのみ配列される場合よりもインクリボンを節約できる。
又、印刷装置は、インクリボンの所定領域の搬送方向の使用長さが第1長さとなり、且つ、隣接領域の使用長さが第2長さとなるように、印刷処理を実行する。第2長さは第1長さよりも短いので、インクリボンの強度は、隣接領域の方が所定領域よりも小さくなる。つまり、インクリボンの幅方向において、強度が相対的に小さい隣接領域に対して隣接する位置に、強度が相対的に大きい所定領域が配置される。従って、印刷装置は、強度が相対的に小さい隣接領域のみがインクリボンの幅方向に配列されることを抑制できる。この場合、インクリボンの搬送方向に力が作用した場合も、破断が生じ難い。このため、印刷装置は、インクリボンを節約しつつ、インクリボンが破断することを抑えることができる。
第1態様において、前記決定手段は、前記サーマルヘッドに対する前記インクリボンの相対速度を第1相対速度とするための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、前記サーマルヘッドに対する前記インクリボンの相対速度を、前記第1相対速度よりも遅い第2相対速度とするための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件を決定してもよい。この場合、印刷装置は、インクリボンの所定領域の使用長さを第1長さとし且つ隣接領域の使用長さを第2長さとして印刷処理が実行される場合の駆動条件を容易に特定できる。従って、印刷装置は、インクリボンの節約及びインクリボンの破断防止を、容易に実現できる。
第1態様において、前記変更機構は、前記サーマルヘッドを前記搬送方向において所定の位置に維持した状態で、前記インクリボンを前記搬送経路に沿って搬送し、前記決定手段は、第1速度で前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、前記第1速度よりも遅い第2速度で前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件を決定してもよい。この場合、印刷装置は、固定されたサーマルヘッドに対してインクリボンを搬送させて印刷処理を実行する場合に、インクリボンの所定領域の使用長さを第1長さとし且つ隣接領域の使用長さを第2長さにできる。
第1態様において、前記変更機構は、前記インクリボンを前記搬送経路に沿って搬送し、前記サーマルヘッドを前記搬送方向に移動させず、前記決定手段は、前記印刷媒体に対する前記インクリボンの相対搬送速度を第1速度として前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、前記印刷媒体に対する前記インクリボンの相対搬送速度を、前記第1速度の場合よりも遅い第2速度として前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件を決定してもよい。この場合、印刷装置は、印刷媒体に対するインクリボンの相対的な搬送速度を制御することによって、インクリボンの所定領域の使用長さを第1長さとし且つ隣接領域の使用長さを第2長さにできる。
第1態様において、前記変更機構は、前記インクリボンを停止させた状態で、前記加熱位置に基づいて前記サーマルヘッドを加熱して前記搬送経路に沿って移動させ、且つ、前記サーマルヘッドの移動を停止させた状態で、前記インクリボンを搬送させ、前記決定手段は、第3速度で前記サーマルヘッドを前記搬送方向に搬送し、且つ、前記インクリボンの前記搬送方向の移動を停止させるための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、前記第3速度で前記サーマルヘッドを前記搬送方向に搬送し、且つ、前記第3速度よりも遅い第4速度で、前記サーマルヘッドの移動方向と同一方向に前記インクリボンを搬送させるための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件を決定してもよい。この場合、印刷装置は、インクリボンに対してサーマルヘッドを移動させて印刷処理を実行する場合において、インクリボンの所定領域の使用長さを第1長さとし且つ隣接領域の使用長さを第2長さとすることができる。
第1態様において、前記決定手段は、前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち、少なくとも前記インクリボンの前記幅方向の両端部の前記使用領域を、前記所定領域として、前記第1密度でインクが転写される前記第1駆動条件を決定し、前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち、前記幅方向の両端部の前記使用領域を除く他の使用領域を、前記隣接領域として、前記第2密度でインクが転写される前記第2駆動条件を決定してもよい。インクリボンに搬送方向の力が作用した場合、インクリボンは、特に幅方向の両端部で破断が発生し易い。これに対し、印刷装置は、幅方向の両端部に配置された使用領域(所定領域)の強度を、幅方向の両端部を除く部分に配置された使用領域(隣接領域)の強度よりも大きくできる。つまり、印刷装置は、インクリボンにおいて幅方向の両端部の強度を相対的に大きくできる。従って、印刷装置は、インクリボンの破断の発生を効果的に抑えることができる。
本発明の第2態様に係る印刷制御プログラムは、インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合、前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部と、前記第1装着部と前記第2装着部との間で搬送される前記インクリボンの搬送経路の一部に設けられたサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドの加熱位置と前記インクリボンとの、前記インクリボンの搬送方向における相対位置を変更させる変更機構と、を備える印刷装置のコンピュータに、前記サーマルヘッドにより、前記インクリボンの幅方向及び前記搬送方向に配列される複数の使用領域を1つずつ加熱して印刷媒体に所定の画像を繰り返し印刷する印刷処理を実行させる印刷ステップと、
前記複数の使用領域の前記幅方向の配列数を特定する特定ステップと、前記特定ステップによって特定された前記配列数に基づいて、前記印刷処理を実行する場合の前記配列数と対応する前記サーマルヘッドの前記加熱位置、及び、前記変更機構の駆動条件を決定する決定ステップであって、前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記インクリボンの前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち少なくとも1つである所定領域の前記搬送方向の使用長さを第1長さとするための第1駆動条件、及び、前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記所定領域に対して前記インクリボンの前記幅方向に隣接する前記使用領域である隣接領域前記使用長さを、前記第1長さよりも短い第2長さとするための第2駆動条件を少なくとも決定する決定ステップと、を実行させるための印刷制御プログラムであって、前記印刷ステップは、前記決定ステップによって決定された前記サーマルヘッドの前記加熱位置に基づいて前記サーマルヘッドを加熱し、且つ、前記第1駆動条件及び前記第2駆動条件に基づいて前記変更機構を駆動させることによって、前記印刷処理を実行させることを特徴とする。第2態様によれば、第1態様と同様の効果を奏することができる。
印刷装置1及びリボンアッセンブリ90の概要を示す図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 連続モードを説明するための図である。 間欠モードを説明するための図である。 リボンセーブ機能を説明するための図である。 エコノミーモードを説明するための図である。 エコノミーモードを説明するための図である。 第1長さL1及び第2長さL2を説明するための図である。 通常モードとエコノミーモードが混在した場合を説明するための図である。 連続モード処理のフローチャートである。 間欠モード処理のフローチャートである。 変形例における複数の使用領域の配置を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。印刷装置1は、熱転写型の印刷装置である。図1に示すように、印刷装置1は、箱状の筐体10を有する。筐体10の内部に、基板10Aが固定される。リボン装着部2、サーマルヘッド3、ガイド軸61、62、65、66(総称して「ガイド軸60」という。)、制御部7(図2参照)、及び、モータ80(図2参照)は、基板10Aに設けられ、筐体10内に収容される。以下、図の説明の理解を助けるため、印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側を定義する。印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側は、図1の上側、下側、左側、右側、手前側、及び、奥側にそれぞれ対応する。基板10Aの表面は前側を向き、基板10Aの裏面は後側を向く。
<リボンアッセンブリ90>
印刷装置1は、筐体10の内部に収容されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9をサーマルヘッド3で加熱することによって、印刷媒体P(図3、図4参照)に印刷を行う。リボンアッセンブリ90は、芯軸90A、90B、及び、インクリボン9を有する。芯軸90A、90Bは、それぞれ円筒状である。インクリボン9は帯状のフィルムであり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)などの基材の表面にインク層が塗布されている。インク層は、例えば、カーボンなどの色素成分と、ワックス及び/又はレジンなどのバインダー成分とを含む。インクは加熱により溶融し、印刷媒体Pに転写される。インクリボン9は、必要に応じて、バックコート層、剥離層、接着層などの機能層を有してもよい。インクリボン9は、一端部が芯軸90Aの側面に接続され、他端部が芯軸90Bの側面に接続される。
リボンアッセンブリ90は、芯軸90Aにインクリボン9が巻回された状態で、印刷装置1のリボン装着部2(後述)に装着される。芯軸90Aに巻回されたインクリボン9を、「供給ロール9A」という。インクリボン9は、サーマルヘッド3による印刷の過程で、芯軸90Aの供給ロール9Aから繰り出され、後述するガイド軸60及びサーマルヘッド3によって案内され、芯軸90Bに巻き取られる。芯軸90Bに巻回されたインクリボン9を、「巻取ロール9B」という。インクリボン9が供給ロール9Aから繰り出されて巻取ロール9Bに巻き取られる場合の、芯軸90A及び芯軸90Bのそれぞれの回転方向を、「正転方向」という。なお、インクリボン9は、芯軸90A及び芯軸90Bがそれぞれ正転方向とは反対の方向(以下、「反転方向」という。)に回転することによって、巻取ロール9Bから繰り出されて供給ロール9Aに巻き取られる場合もある。
<リボン装着部2>
リボン装着部2は、第1スプール21及び第2スプール22を有する。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。第1スプール21は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも右側に設けられる。第2スプール22は、基板10Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも左側に設けられる。第1スプール21には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Aに巻回された供給ロール9Aが装着される。第2スプール22には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Bに巻回された巻取ロール9Bが装着される。第1スプール21は第1モータ81(図2参照、後述)に直結し、第1モータ81によって回転する。第2スプール22は第2モータ82(図2参照、後述)に直結し、第2モータ82によって回転する。第1スプール21及び第2スプール22は、それぞれ異なるモータ80によって回転するので、それぞれ異なる回転速度で回転可能である。なお、第1スプール21及び第2スプールは、それぞれ第1モータ81及び第2モータ82と間接的に連結されていてもよい。
第1スプール21及び第2スプール22が、印刷装置1を前側から見た状態で反時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは正転方向に回転する。このとき、インクリボン9は、供給ロール9Aから繰り出され、巻取ロール9Bに巻き取られる。第1スプール21及び第2スプール22が、印刷装置1を前側から見た状態で時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは反転方向に回転する。インクリボン9は、巻取ロール9Bから繰り出され、供給ロール9Aに巻き取られる。
第1スプール21と第2スプール22の回転に応じ、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9は、筐体10内で搬送される。インクリボン9が搬送されるときに通過する経路を、「搬送経路R」という。インクリボン9は、後述するガイド軸60と接触することによって搬送経路Rに沿って搬送され案内される。後述するサーマルヘッド3は、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9に隣接する。
<サーマルヘッド3>
サーマルヘッド3は、基板10Aの前面のうち、左右方向略中央よりも右側、且つ、第1スプール21及び第2スプール22よりも下側に設けられる。サーマルヘッド3は、インクリボン9の搬送方向の一部に設けられる。サーマルヘッド3は、前後方向に直線状に並んだ複数の発熱素子を有する。前後方向は、インクリボン9の搬送方向と交差する方向である幅方向に対応する方向であり、サーマルヘッド3は、インクリボン9の幅方向に沿って、発熱素子が並んで配置される。サーマルヘッド3は、インクリボン9の幅方向に並んだ複数の発熱素子のうち、印字に使用するインクリボン9の一部領域に対応する領域に有する一部の発熱素子を発熱させることで、インクリボン9の一部の領域を用いた印字が行われる。サーマルヘッド3は、ヘッド位置3A、3B、3C、3D間を移動可能である。ヘッド位置3A、3Dはそれぞれ、筐体10の下端部よりも上側に配置され、左右方向に並ぶ。ヘッド位置3B、3Cはそれぞれ、筐体10の下端部よりも下側に配置され、左右方向に並ぶ。ヘッド位置3A、3Bはそれぞれ、左右方向略中央に配置され、上下方向に並ぶ。ヘッド位置3C、3Dはそれぞれ、第1スプール21の下側に配置され、上下方向に並ぶ。第3モータ83(図2参照)は、ヘッド位置3A、3B間、及び、ヘッド位置3C、3D間でサーマルヘッド3を上下方向に移動させる。第4モータ84(図2参照)は、ヘッド位置3B、3C間、及び、ヘッド位置3D、3A間でサーマルヘッド3を左右方向に移動させる。なお、供給ロール9A及び巻取ロール9Bを印刷装置1に着脱する場合、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3A、3Dよりも上側の非図示の退避位置に移動される。
<ガイド軸60>
ガイド軸60は円柱状であり、基板10Aの表面である前面から前側に向けて延びる。ガイド軸60は、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。ガイド軸61は、基板10Aの右上の隅近傍に設けられる。ガイド軸62は、基板10Aの右下の隅近傍に設けられる。ガイド軸65は、基板10Aの左下の隅近傍に設けられる。ガイド軸66は、基板10Aの左上の隅近傍に設けられる。
ガイド軸60の周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、第1スプール21に装着された供給ロール9Aから右斜め上側に向けて延び、ガイド軸61に接触して方向を変え、ガイド軸62に向けて下側に延び、ガイド軸62に接触して方向を変え、ガイド軸65に向けて左側に延びる。インクリボン9の搬送経路Rは、ガイド軸62とガイド軸65との間の途中の部分において、サーマルヘッド3と接触することに応じて方向が変更される。インクリボン9の搬送経路Rは更に、ガイド軸65に接触して方向を変え、ガイド軸66に向けて上側に延び、ガイド軸66に接触して方向を変え、巻取ロール9Bに向けて右斜め下側に延びる。なお、印刷装置1には少なくとも、ガイド軸61、62、65、66が設けられていればよく、例えば、ガイド軸62とガイド軸65との間に、搬送経路Rの方向を変える他のガイド軸が設けられていてもよい。
<印刷装置1の電気的構成>
図2を参照し、印刷装置1の電気的構成について説明する。印刷装置1は制御部7を備える。制御部7は、印刷装置1を制御するCPUと、CPUの指示に応じて動作する各種の駆動回路とを含む。各種の駆動回路は、例えば、モータ80(第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83、第4モータ84)に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、サーマルヘッド3に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路などを含む。制御部7は、記憶部71、サーマルヘッド3、モータ80(第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83、第4モータ84)、及び、通信インターフェース(通信I/F)72と、非図示のインターフェース回路を介して電気的に接続する。
記憶部71は、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体を含む。記憶部71には、制御部7が実行する処理のプログラムが記憶される。記憶部71には、後述する印刷データ、媒体速度V、及び、設定情報が記憶される。印刷データ、媒体速度V、及び、設定情報は、外部機器100を介して設定される。サーマルヘッド3は、制御部7から出力される信号に応じて発熱する。モータ80は、パルス信号に同期して回転するステッピングモータである。第1モータ81は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第1スプール21を回転させる。第2モータ82は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて、第2スプール22を回転させる。第3モータ83及び第4モータ84は、制御部7から出力されるパルス信号に応じて回転し、サーマルヘッド3を移動させる。通信I/F72は、印刷装置1に接続される外部機器100との間で通信を行なうためのインターフェース素子である。外部機器100は、ユーザが印刷装置1に対して様々な指示を行うために使用される端末機器である。
制御部7によって実行されるプログラムは、例えば、外部機器100から通信I/F72を介してダウンロードされてもよい。制御部7は、通信I/F72を介して外部機器100から取得したプログラムを、記憶部71に記憶してもよい。
<印刷装置1による印刷動作の概要>
印刷装置1は、連続モード(図3参照)及び間欠モード(図4参照)の何れかによって駆動し、印刷媒体Pに印刷イメージGを形成させる。以下、それぞれについて説明する。
<連続モード>
図3を参照し、連続モードについて説明する。印刷媒体Pは、所定の搬送速度(「媒体速度V」という。)で搬送される。印刷装置1は、印刷媒体Pの印刷面(図3における上側の面)に印刷装置1の下端が対向する状態で、印刷媒体Pに近接して配置される。印刷媒体Pに対して印刷装置1と反対側に、円筒状のプラテンローラQ1が配置される。
印刷装置1による印刷動作が開始される。サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動することによって、プラテンローラQ1に上側から接する。インクリボン9は、サーマルヘッド3がヘッド位置3Bに移動することによって、印刷媒体Pの印刷面に押しつけられる。プラテンローラQ1は、印刷媒体Pのうち印刷面と反対側の面に接触し、インクリボン9及び印刷媒体Pをサーマルヘッド3に押しつける。
第1モータ81及び第2モータ82が駆動し、第1スプール21及び第2スプール22が回転する。リボンアッセンブリ90の芯軸90A、芯軸90B(図1参照)は、それぞれ正転方向に回転する。インクリボン9は、第1スプール21の供給ロール9Aから繰り出され、第2スプール22の巻取ロール9Bに巻き取られる。インクリボン9は、第1スプール21及び第2スプール22の回転速度に応じた搬送速度(「リボン速度v」という。)で搬送される。以下、連続モードで印刷動作が行われる場合におけるリボン速度vを「第1速度v1」という。連続モードでは、インクリボン9と印刷媒体Pとが接触する部分において、印刷媒体Pとインクリボン9とのそれぞれの移動方向は一致する。
以下、インクリボン9及び印刷媒体Pが接触する部分におけるそれぞれの移動方向を、「搬送方向」という。搬送方向は、言い換えれば、インクリボン9の搬送経路Rに沿った方向のうち、インクリボン9が印刷媒体Pと接触する部分における方向を示す。搬送方向のうち、供給ロール9Aからインクリボン9が繰り出され、巻取ロール9Bに巻き取られる場合にインクリボン9が移動する側を、「下流側」という。搬送方向のうち、巻取ロール9Bからインクリボン9が繰り出され、供給ロール9Aに巻き取られる場合にインクリボン9が移動する側を、「上流側」という。
図3(a)に示すように、インクリボン9は下流側に第1速度v1で搬送される。サーマルヘッド3は、インクリボン9の使用領域91に接触しながら、インクリボン9に対して上流側に相対移動する。つまり、サーマルヘッド3の加熱位置とインクリボン9との搬送方向における相対位置は、インクリボン9の搬送により変更される。同時に、記憶部71に記憶された印刷データに基づいて、サーマルヘッド3が加熱される。インクリボン9の使用領域91のインクは、印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、1ブロック分の印刷イメージG1が印刷媒体Pに形成される。
なお、理解を容易とするため、図3(a)〜(e)及び後述の図4(a)〜(e)、図6では、インクリボン9及び印刷媒体Pが直線状に示され、且つ、それぞれが互いに離隔する。しかし実際には、インクリボン9及び印刷媒体Pは曲折する場合がある。又、インクリボン9及び印刷媒体Pは、少なくともサーマルヘッド3がインクリボン9に接触する位置で、互いに接触する。更に、図3(a)〜(e)において、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Aに配置された状態でインクリボン9から離隔した状態となっている。しかし実際には、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Aの何れの位置に配置された場合もインクリボン9に接触する(図1参照)。及び図4(a)〜(e)、図6についても同様である。
図3(a)に示すように印刷イメージG1が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止される。図3(b)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Bからヘッド位置3Aに移動する。第1スプール21及び第2スプール22の回転は停止し、インクリボン9の搬送は停止される。以上によって、印刷イメージG1の印刷動作が完了する。なお、印刷媒体Pは媒体速度Vで継続して搬送される。
印刷媒体Pが所定距離L搬送された後、次の1ブロック分の印刷動作が開始される。図3(c)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動する。第1スプール21及び第2スプール22が回転し、インクリボン9は第1速度v1で下流側に搬送される。サーマルヘッド3は、インクリボン9の使用領域92に接触しながら、インクリボン9に対して上流側に相対移動する。同時に、サーマルヘッド3が加熱され、インクリボン9の使用領域92のインクが印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、印刷イメージG2が印刷媒体Pに形成される。印刷イメージG2が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止される。図3(d)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Bからヘッド位置3Aに移動する。インクリボン9の搬送は停止される。以上によって、印刷イメージG2の印刷動作が完了する。次の1ブロック分(印刷イメージG3)の印刷(図3(e)参照)の説明は省略する。
印刷装置1は、上記の1ブロック分ずつの印刷動作を、記憶部71に記憶された設定情報に含まれる規定回数繰り返す。これによって、印刷イメージG1、G2、G3・・・が印刷媒体Pに形成される。つまり、連続モードでは、第1速度v1で下流側に搬送されるインクリボン9に対し、搬送方向の位置が移動しないサーマルヘッド3による加熱が行われる。これによって、媒体速度Vで下流側に搬送される印刷媒体Pに印刷イメージが形成される。
<間欠モード>
図4を参照し、間欠モードについて説明する。印刷装置1が印刷媒体Pに近接して配置される。印刷媒体Pに対して印刷装置1と反対側に、平板状のプラテン台Q2が配置される。連続モードと異なり、印刷媒体Pは停止した状態で維持される。
印刷装置1による印刷動作が開始される。サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動することによって、プラテン台Q2に上側から接する。インクリボン9は、サーマルヘッド3の移動に応じて印刷媒体Pの印刷面に押しつけられる。プラテン台Q2は、インクリボン9及び印刷媒体Pをサーマルヘッド3に押しつける。サーマルヘッド3は更に、ヘッド位置3Bからヘッド位置3Cに向けて上流側に所定速度(「ヘッド速度h」という。)で移動する。以下、間欠モードで印刷動作が行われる場合におけるヘッド速度hを、「第3速度h3」という。なお、インクリボン9は停止した状態で維持される。
図4(a)に示すように、サーマルヘッド3は、インクリボン9の使用領域91に接触しながら、インクリボン9に対して上流側に相対移動する。同時に、記憶部71に記憶された印刷データに基づいて、サーマルヘッド3が加熱される。インクリボン9の使用領域91のインクは、印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、1ブロック分の印刷イメージG1が印刷媒体Pに形成される。
印刷イメージG1が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止される。図4(b)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Cからヘッド位置3Dに移動する。以上によって、印刷イメージG1の印刷動作が完了する。印刷動作の実行中、印刷媒体P及びインクリボン9は停止した状態で維持される。
印刷イメージG1の印刷動作の終了後、印刷媒体Pは、媒体速度Vで下流側に搬送される。又、第1スプール21及び第2スプール22が回転することに応じ、インクリボン9もリボン速度vで下流側に搬送される。印刷媒体Pが所定距離L搬送された後、印刷媒体P及びインクリボン9の搬送は停止される。
次の1ブロック分の印刷動作が開始される。図4(c)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Dからヘッド位置3Cに移動し、更に、インクリボン9の使用領域92に接触しながら、ヘッド位置3Cからヘッド位置3Bに向けて下流側に第3速度h3で移動する。同時に、サーマルヘッド3が加熱され、インクリボン9の使用領域92のインクが印刷媒体Pの印刷面に転写される。以上によって、印刷イメージG2が印刷媒体Pに形成される。印刷イメージG2が形成された後、サーマルヘッド3の加熱は停止される。図4(d)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Bからヘッド位置3Aに移動する。以上によって、印刷イメージG2の印刷動作が完了する。次の1ブロック分(印刷イメージG3)の印刷(図4(e)参照)の説明は省略する。
印刷装置1は、上記の1ブロック分ずつの印刷動作を、記憶部71に記憶された設定情報に含まれる規定回数繰り返す。これによって、印刷イメージG1、G2、G3・・・が印刷媒体Pに形成される。つまり、間欠モードでは、停止した状態のインクリボン9に対し、第3速度h3で上流側又は下流側に移動するサーマルヘッド3による加熱が行われる。これによって、停止した状態の印刷媒体Pに印刷イメージが形成される。なお、インクリボン9及び印刷媒体Pは、連続する2回の印刷動作の間、下流側に搬送される。つまり、間欠モードにおいて、インクリボン9及び印刷媒体Pはそれぞれ、搬送及び停止が間欠的に繰り返される。
つまり、連続モード及び間欠モードの何れの場合も、サーマルヘッド3に対してインクリボン9を上流側又は下流側に相対移動させながら、サーマルヘッド3が加熱され、1ブロック分の印刷動作が実行される。サーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対速度を、「第1相対速度」という。連続モードにおいて、第1相対速度は第1速度v1に対応する。間欠モードにおいて、第1相対速度は第3速度h3に対応する。また、連続モード及び間欠モードの何れの場合も、サーマルヘッド3は、印刷イメージG1、印刷イメージG2,を順に形成するとき、各印刷イメージを形成するために発熱素子を発熱させる発熱時間を同一時間とする。又、複数の印刷イメージを連続して印字する場合、各印刷イメージを形成するために、1つの印刷イメージを形成してから、次の印刷イメージを形成するまでに発熱素子の発熱を休止する間隔も、常に同一の時間間隔に制御される。
<リボンセーブ機能>
印刷装置1は、印刷に使用されるインクリボン9を節約するリボンセーブ機能を有する。図5を参照し、リボンセーブ機能について説明する。搬送方向と直交する方向を「幅方向」という。幅方向は、インクリボン9の幅方向に対応する。以下では、リボンセーブ機能の詳細について、連続モードで印刷動作が実行される場合を例に挙げて具体的に説明する。なお、リボンセーブ機能は間欠モードでも設定可能である。
図5は、1ブロック分の印刷イメージとして文字列「賞味期限:09.15」が連続モードで繰り返し印刷される場合を例示する。リボンセーブ機能が設定された場合、印刷装置1は、インクリボン9を下流側に第1速度v1で搬送しながら、インクリボン9の幅方向に配列された8つの使用領域96A〜96H、(それぞれを総称して「使用領域96」という。)、及び、複数の使用領域96に対して上流側に配列された8つの使用領域97等を1つずつサーマルヘッド3によって順番に加熱する。以下、複数の使用領域96、97のそれぞれの搬送方向及び幅方向の長さを、「Wa」「Ws」と表記する。隣接する2つの使用領域96及び2つの使用領域97のそれぞれの間の間隔を、「Wk」と表記する。
具体的には次の通りである。はじめに印刷装置1は、インクリボン9を第1速度v1で下流側に長さWa搬送する(矢印Y11)。これに伴い、サーマルヘッド3はインクリボン9に対して上流側に長さWa相対移動する。同時に印刷装置1は、サーマルヘッド3のうち幅方向において使用領域96Aに対応する部分30Aを加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに印刷する。次に印刷装置1は、印刷媒体Pに対して幅方向の一方側に長さ「Ws+Wk」移動する(矢印Y21)。これによって、サーマルヘッド3及びインクリボン9は、印刷媒体Pに対して幅方向の一方側に長さ「Ws+Wk」移動する。
次に印刷装置1は、インクリボン9を第1速度v1で上流側に長さWa搬送し(矢印Y12)、インクリボン9に対してサーマルヘッドを下流側に長さWa相対移動させる。同時に印刷装置1は、サーマルヘッド3のうち幅方向において使用領域96Bに対応する部分30Bを加熱し、次の1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに印刷する。以上の処理が繰り返される。
つまり、インクリボン9は、1ブロック分の印刷動作が繰り返される過程で、サーマルヘッド3に対して長さWaずつ上流側及び下流側に相対的に往復移動する。又、サーマルヘッド3の加熱部分が幅方向において幅方向の他方側に移動することに伴い、インクリボン9のうち加熱される使用領域96も、幅方向の他方側に1つずつ変更される。以上の処理が繰り返されることによって、印刷媒体Pには、印刷イメージG1〜G4・・・(それぞれを総称して「印刷イメージG」という。)が搬送方向に一直線状に配列した状態で印刷される。
なお、印刷媒体Pは継続して媒体速度Vで搬送方向の一方側に搬送される(矢印Y31)。第1速度v1が媒体速度Vと一致するように制御された場合、印刷媒体Pとインクリボン9とのそれぞれの相対位置は変化しない。このため、複数の使用領域96、97のそれぞれの大きさと同じ大きさの印刷イメージGが、印刷媒体Pに形成される。従って、印刷イメージGの搬送方向の長さは、複数の使用領域96、97のそれぞれの搬送方向の長さWaと一致する。以下、連続モードにおいて、印刷動作が実行される場合のインクリボン9のリボン速度vである第1速度v1が、印刷媒体Pの媒体速度Vと一致するように制御されることを前提とする。
なお、上記では、連続モードで印刷動作が実行される場合においてリボンセーブ機能が設定された場合を説明した。これに対して印刷装置1は、間欠モードで印刷動作が実行される場合にも同様にリボンセーブ機能を設定できる。
詳細は次の通りである。はじめに、印刷媒体Pの搬送が停止される。印刷装置1は、印刷動作時においてインクリボン9の搬送を停止させる。次に、印刷装置1は、インクリボン9に対してサーマルヘッド3を第3速度h3で上流側に長さWa移動させる。同時に、印刷装置1は、サーマルヘッド3の使用領域96Aに対応する部分30Aを加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに印刷する。次に印刷装置1は、印刷媒体Pに対して幅方向の一方側に長さ「Ws+Wk」移動し、サーマルヘッド3及びインクリボン9を印刷媒体Pに対して幅方向の一方側に長さ「Ws+Wk」移動させる。印刷媒体Pは、下流側に搬送され、その後停止される。
次に印刷装置1は、インクリボン9に対してサーマルヘッド3を第3速度h3で下流側に長さWa移動させる。同時に、インクリボン9に対してサーマルヘッドを下流側に長さWa移動させる。同時に印刷装置1は、サーマルヘッド3のうち幅方向において使用領域96Bに対応する部分30Bを加熱し、次の1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに印刷する。以上の処理が繰り返される。
つまり、インクリボン9は、連続モードの場合と同様、1ブロック分の印刷動作が繰り返される過程で、サーマルヘッド3に対して長さWaずつ上流側及び下流側に相対的に往復移動する。なお、印刷動作時において、印刷媒体P及びインクリボン9の搬送は停止されるため、印刷媒体Pとインクリボン9とのそれぞれの相対位置は変化しない。このため連続モードの場合と同様、複数の使用領域96、97のそれぞれの大きさと同じ大きさの印刷イメージGが印刷媒体Pに形成される。従って、印刷イメージGの搬送方向の長さは、複数の使用領域96、97のそれぞれの搬送方向の長さWaと一致する。
なお、リボンセーブ機能が設定された状態で印刷が実行される場合において、複数の使用領域96、97のそれぞれの幅方向の数は8に限らず、2〜7、又は、9つ以上であってもよい。複数の使用領域96,97それぞれの幅方向の数は、少なくとも2以上であればよい。以下、リボンセーブ機能が設定された状態で印刷が実行される場合において、複数の使用領域96、97の幅方向の数を、「配列数」という。
<エコノミーモード>
印刷装置1は、使用されるインクリボン9を節約するエコノミーモードで動作可能である。エコノミーモードは、インクリボン9から印刷媒体Pに1ブロック分の印刷イメージが転写されるときにインクが転写される領域(使用領域)の搬送方向における長さ(以下、「使用長さ」という。)を相対的に短くすることによって、インクリボン9の使用量を節約する。エコノミーモードは、上述のリボンセーブ機能と併用可能である。以下、リボンセーブ機能と併用された場合のエコノミーモードの動作について説明する。なお、エコノミーモードが適用されない場合の動作モードを、「通常モード」という。上記までの説明は、通常モードが適用された場合の印刷動作に対応する。
連続モードによる印刷動作に対してエコノミーモードが適用される場合、図6(a)に示すように、印刷装置1は、通常モードが適用された場合のリボン速度vである第1速度v1(図3参照)よりも遅いリボン速度vで、インクリボン9を搬送させる。連続モードにエコノミーモードが適用された場合におけるインクリボン9のリボン速度vを「第2速度v2」という。
又、通常モードが適用された場合、第1速度v1が媒体速度Vと一致するようにインクリボン9のリボン速度vが制御されるため、第2速度v2は、媒体速度Vよりも遅くなる。つまり、印刷媒体Pに対するインクリボン9の相対搬送速度は、通常モードが適用された場合において0となり、エコノミーモードが適用された場合に「第2速度v2−媒体速度V」となる。なお、「第2速度v2−媒体速度V」は負の値となる。従って、エコノミーモード時における印刷媒体Pに対するインクリボン9の相対搬送速度は、通常モード時における印刷媒体Pに対するインクリボン9の相対搬送速度よりも遅くなる。
このため、図6(b)に示すように、1ブロック分の印刷動作が実行される過程において、サーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対移動量は、サーマルヘッド3に対する印刷媒体Pの相対移動量よりも小さくなる。又、サーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対移動量は、通常モードが適用された場合(図3参照)と比べて小さくなる。このため、図7に示すように、インクリボン9の複数の使用領域98、99のそれぞれの使用長さWbは、通常モードが適用された場合の使用長さWa(図5参照)よりも短くなる。
つまり、図8に示すように、エコノミーモードが適用された場合、インクリボン9は、通常モードが適用された場合における複数の使用領域96、97(図8(A))に比べて小さい面積の複数の使用領域98、99(図8(B)参照)のそれぞれが、それぞれ1ブロック分の印刷イメージG1、G2を印刷媒体Pに形成させるために使用されることになる。
すなわち、印刷媒体Pに1ブロック分の印刷イメージを印刷するために使用されるインクリボン9の領域(使用領域)の搬送方向における長さである使用長さは、通常モードが適用された場合に比べて短い。そして、エコノミーモードが適用された場合において、1ブロック分の印刷イメージG1、G2を印刷媒体Pに形成するためにインクリボン9の使用領域98、99(図8(B))から印刷媒体Pへ転写されるインクの量は、通常モードが適用された場合においてインクリボン9の使用領域96、97(図8(A))から転写されるインクの量よりも少なくなる。このため、印刷媒体Pにおいて印刷イメージG1,G2が形成される領域の面積は、エコノミーモードが適用された場合と、通常モードが適用された場合とで、同じである。しかしながら、エコノミーモードが適用された場合、1ブロック分の印刷イメージG1、G2が形成された印刷媒体Pの領域の搬送方向の単位長さあたりのインク密度は、通常モードが適用された場合において1ブロック分の印刷イメージが形成された印刷媒体Pの領域の搬送方向の単位長さあたりのインク密度より小さい。なお、インク密度は、言い換えると印刷媒体Pへ転写される印刷イメージG1、G2の濃度である。
以下、通常モードが適用されて1ブロック分の印刷イメージが印刷媒体Pに形成される場合に使用されるインクリボン9の使用領域の搬送方向の長さを「第1長さ」といい、エコノミーモードが適用されて1ブロック分の印刷イメージが印刷媒体Pに形成される場合に使用されるインクリボン9の使用領域の搬送方向の長さを「第2長さ」という。
なお、上記では、連続モードによる印刷動作に対してエコノミーモードが適用された場合を説明したが、間欠モードによる印刷動作に対してエコノミーモードを適用することも可能である。
詳細は次の通りである。図6(c)に示すように、はじめに印刷装置1は、印刷媒体P及びインクリボン9が停止された状態でサーマルヘッド3をヘッド位置3Aからヘッド位置3Bに移動させる。次に、図6(d)に示すように、印刷装置1は、サーマルヘッド3をヘッド位置3Bからヘッド位置3Cまで第3速度h3で上流側に移動させると同時に、インクリボン9を上流側に搬送させる。つまり、インクリボン9は、サーマルヘッド3の移動方向と同じ方向に搬送される。なお、この場合のインクリボン9のリボン速度vは、第3速度h3よりも遅い速度とされる。以下、間欠モードにエコノミーモードが適用された場合において、印刷動作時に搬送されるインクリボン9のリボン速度vを、「第4速度v4」という。印刷装置1は、サーマルヘッド3を加熱することによって、1ブロック分の印刷動作を実行する。
1ブロック分の印刷動作が実行される過程において、サーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対移動量は、連続モードの場合と同様、サーマルヘッド3に対する印刷媒体Pの相対移動量よりも小さくなる。又、サーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対移動量は、通常モードが適用されない場合(図4参照)と比べて小さくなる。このため、図7に示すように、連続モードにより印刷動作が実行された場合と同様、インクリボン9の複数の使用領域98、99のそれぞれの使用長さWbは、エコノミーモードが適用されない場合の使用長さWa(図5参照)よりも短くなる。
次に、図6(e)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Cからヘッド位置3Dに移動する。印刷媒体Pは媒体速度Vで下流側に搬送され、インクリボン9は下流側にリボン速度vで搬送される。次に、図6(f)に示すように、サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Dからヘッド位置3Cに移動し、更に、ヘッド位置3Cからヘッド位置3Bに向けて下流側に第3速度h3で移動する。同時に、印刷装置1は、インクリボン9を第4速度v4で下流側に搬送させる。つまり、インクリボン9は、サーマルヘッド3の移動方向と同じ方向に搬送される。印刷装置1は、サーマルヘッド3を加熱することによって、1ブロック分の印刷動作を実行する。
つまり、連続モード及び間欠モードの何れの場合も、エコノミーモードが適用される場合におけるサーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対速度は、通常モードが適用された場合におけるサーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対速度よりも遅くなる。以下、エコノミーモードが適用される場合におけるサーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対速度を「第2相対速度」という。連続モードにおいて、第2相対速度は第2速度v2に対応する。間欠モードにおいて、第2相対速度は「第3速度h3−第4速度v4」に対応する。間欠モードにおいて通常モード及びエコノミーモードが適用された場合の使用長さは、それぞれ、連続モードの場合と同じ第1長さ及び第2長さである。
<通常モードとエコノミーモードとの混在化>
インクリボン9のうち第2長さの使用領域98、99(図7参照)が使用されてインクが転写され、印刷イメージG1、G2が形成される場合、第1長さの使用領域96、97(図5参照)が使用されてインクが転写され、印刷イメージG1、G2が形成される場合よりも、インクリボン9自体の強度が小さくなる場合がある。理由は、エコノミーモードが適用された場合の使用領域98、99には、通常モードが適用された場合の使用領域96,97と比べて、サーマルヘッド3から印加される単位面積当たりの熱量が大きくなるためである。又、エコノミーモードが適用された場合の使用領域98、99には、通常モードが適用された場合の使用領域96,97と比べて、サーマルヘッド3が接触するインクリボン9の搬送速度と、印刷媒体Pの搬送速度との相対速度差が大きくなるため、サーマルヘッド3が接触することに応じてインクリボン9に作用する張力も大きくなるためである。これに対して印刷装置1は、次の印刷動作を実行することによって、インクリボン9の強度を維持する。
図9に示すように、印刷装置1は、インクリボン9の幅方向に配列される8つの使用領域86A〜86H、(それぞれを総称して「使用領域86」という。)のうち、幅方向の両端部に配置される使用領域86A、86Hについて、通常モードを適用して印刷動作を行う。このため、使用領域86A、86Hがサーマルヘッド3によって加熱された場合、使用長さが第1長さの使用領域86A、86Hのそれぞれが使用されてインクが印刷媒体Pに転写される。一方、印刷装置1は、8つの使用領域86のうち、幅方向の両端部に配置される使用領域86A、86Hを除く他の使用領域86B〜86Gについて、エコノミーモードを適用して印刷動作を行う。このため、使用領域86B〜86Gがサーマルヘッド3によって加熱された場合、使用長さが第2長さの使用領域86B〜86Gのそれぞれが使用されて印刷媒体Pにインクが転写される。なお、説明は省略するが、複数の使用領域86に対して上流側に配置された複数の使用領域87についても同様である。以上のように、通常モードを適用して印刷動作が行われる使用領域86A、86Hと、エコノミーモードを適用して印刷動作が行われる使用領域86B〜86Gとを、幅方向に配列させることによって、印刷装置1は、インクリボン9のうち幅方向の両端部の強度を維持できる。
<連続モード処理>
図10を参照し、連続モード処理について説明する。連続モード処理は、連続モードで印刷動作を行い且つリボンセーブ機能が設定されている場合に実行される。連続モード処理は、印刷イメージの印刷動作を開始するための指示が、外部機器100を介して入力された場合、記憶部71に記憶されたプログラムを制御部7が読み出して実行することによって開始される。
はじめに制御部7は、記憶部71に記憶された印刷データ及び設定情報を取得する(S11)。印刷データには、印刷媒体Pに形成される画像を示す印刷イメージ、及び、印刷イメージの搬送方向及び幅方向のそれぞれの長さが含まれる。印刷イメージの搬送方向及び幅方向のそれぞれの長さは、それぞれ、印刷媒体Pに形成される印刷イメージの、印刷媒体Pに対する形成後の搬送方向及び幅方向のそれぞれの長さである。設定情報には、規定回数、配列数、及び、節約割合(%)が少なくとも含まれる。制御部7は、記憶部71に記憶された媒体速度Vを取得する(S13)。
制御部7は、取得された媒体速度Vを、通常モードにおけるインクリボン9のリボン速度vである第1速度v1として決定する(S15)。制御部7は、S11の処理によって取得された設定情報に含まれる媒体速度Vに節約割合を乗算した値を、エコノミーモードにおけるインクリボン9のリボン速度vである第2速度v2として決定する(S15)。制御部7は更に、第1速度v1及び第2速度v2でインクリボン9を搬送するための第1モータ81及び第2モータ82のそれぞれの駆動条件を決定する(S15)。第1速度v1でインクリボン9を搬送するための第1モータ81及び第2モータ82の駆動条件を、「第1駆動条件」という。第2速度v2でインクリボン9を搬送するための第1モータ81及び第2モータ82の駆動条件を、「第2駆動条件」という。
制御部7は、印刷データ、設定情報に含まれる配列数、及び、S15の処理によって決定された第1速度v1、及び、第2速度v2に基づき、レイアウトデータを作成する(S17)。レイアウトデータとは、インクリボン9の幅方向及び搬送方向に配列された複数の使用領域をそれぞれ定義する。レイアウトデータは、サーマルヘッド3によってインクリボン9を加熱する場合に参照される。複数の使用領域の幅方向の数は、設定情報に含まれる配列数に基づいて決定される。各使用領域には、印刷データによって示される印刷イメージを印刷媒体Pに転写するためのサーマルヘッド3の加熱部分を示す加熱情報が対応づけられる。複数の使用領域の総数は、設定情報に含まれる規定回数に基づいて決定される。複数の使用領域のそれぞれに、インクリボン9により加熱される順番を示す順番情報が対応付けられる。
複数の使用領域のそれぞれの使用長さは、第1速度v1及び第2速度v2に応じて特定される第1相対速度及び第2相対速度に基づいて決定される。具体的には、複数の使用領域のうち、インクリボン9の幅方向の両端部に配置される使用領域86A、86H(図9参照)の第1長さWa(図9参照)は、通常モードを適用して印刷動作を行うことが可能なように、第1相対速度に対応する第1速度v1に基づいて相対的に長く設定される(図9参照)。一方、複数の使用領域のうち、幅方向の両端部に配置される使用領域を除く他の使用領域86B〜86G(図9参照)の使用長さWb(図9参照)は、エコノミーモードを適用して印刷動作を行うことが可能なように、第2相対速度に対応する第2速度v2に基づいて相対的に短く設定される(図9参照)。レイアウトデータが作成されるとき、インクリボン9に定められる複数の使用領域にそれぞれに、通常モード又はエコノミーモードの何れの動作モードが適用されるかを示すモード情報が対応づけられる。
印刷媒体Pが媒体速度Vで搬送される。制御部7は、作成されたレイアウトデータにおいて定義された複数の使用領域を、対応する順番情報によって示される順番で1つずつ選択する。制御部7は、選択された使用領域を通常モードで印刷するかを、対応付けられたモード情報に基づいて判定する(S19)。制御部7は、選択された使用領域を通常モードで印刷すると判定された場合(S19:YES)、第1モータ81及び第2モータ82を駆動し、リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90Bをそれぞれ正転方向に回転させる。制御部7は、芯軸90A、90Bの回転に応じて下流側に移動するインクリボン9のリボン速度vが第1速度v1となるまで加速させる(S21)。制御部7は、インクリボン9のリボン速度vが第1速度v1まで加速した後、第1駆動条件で第1モータ81及び第2モータ82を駆動する。これによって、インクリボン9が第1速度で下流側に搬送される状態が維持される(S23)。
制御部7は、次のようにして1ブロック分の印刷動作を行う。制御部7は、第4モータ84を駆動し、サーマルヘッド3をヘッド位置3Aからヘッド位置3Bまで移動させる(S25、図3(a)(c)(e)参照)。制御部7は、選択された使用領域に対応付けられた加熱情報に基づいて、サーマルヘッド3の加熱部分を加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに形成させる(S27、図3(a)(c)(e)参照)。このとき、サーマルヘッド3により加熱されたインクリボン9の第1長さの使用領域からインクが印刷媒体Pに転写される。制御部7は、1ブロック分の印刷イメージが形成された場合、第4モータ84を駆動し、サーマルヘッド3をヘッド位置3Bからヘッド位置3Aまで移動させる(S29、図3(b)(d)参照)。制御部7は、第1モータ81及び第2モータ82を駆動してインクリボン9のリボン速度vを第1速度v1から0まで減速させ、停止させる(S31)。制御部7は、処理をS55に進める。
一方、制御部7は、選択された使用領域に対応付けられたモード情報に基づき、エコノミーモードで印刷すると判定された場合(S19:NO)処理をS41に進める。制御部7は、第1モータ81及び第2モータ82を駆動し、リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90Bをそれぞれ正転方向に回転させる。制御部7は、芯軸90A、90Bの回転に応じて下流側に移動するインクリボン9のリボン速度vが第2速度v2となるまで加速させる(S41)。制御部7は、リボン速度vが第2速度v2まで加速した後、第2駆動条件で第1モータ81及び第2モータ82を駆動する。これによって、インクリボン9が第2速度v2で下流側に搬送される状態が維持される(S43)。
S45〜S51の処理は、S25〜S31と同一である。制御部7は、選択された使用領域に対応付けられた加熱情報に基づいて、サーマルヘッド3の加熱部分を加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに形成させる(S47、図6(a)(b)参照)。なお、S47の処理に応じてサーマルヘッド3により加熱されたインクリボン9の第2長さの使用領域からインクが印刷媒体Pに転写される。制御部7は、処理をS55に進める。
制御部7は、印刷動作を規定回数繰り返したか判定する(S55)。制御部7は、レイアウトデータに含まれる複数の使用領域のうち選択されていない使用領域が含まれている場合、印刷動作が規定回数繰り返されていないと判定する(S55:NO)。この場合、制御部7は、処理をS19に戻す。制御部7は、レイアウトデータに含まれる複数の使用領域のうち選択されていない使用領域の1つを、順番情報に基づいて選択する。制御部7は、S21〜S31又はS41〜S51の処理を繰り返す。制御部7は、レイアウトデータに含まれる複数の使用領域のすべてを選択して印刷動作が実行された場合、印刷動作が規定回数繰り返されたと判定する(S55:YES)。この場合、制御部7は連続モード処理を終了させる。
<間欠モード処理>
図11を参照し、間欠モード処理について説明する。間欠モード処理は、間欠モードで印刷動作を行い且つリボンセーブ機能が設定されている場合に実行される。間欠モード処理は、印刷イメージの印刷動作を開始するための指示が、外部機器100を介して入力された場合、記憶部71に記憶されたプログラムを制御部7が読み出して実行することによって開始される。連続モード処理と同一処理については、同一符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
制御部7は、記憶部71に記憶された印刷データ、設定情報、及び、媒体速度Vを取得する(S11、S13)。設定情報には、規定回数、配列数、節約割合、及び、第3速度h3が少なくとも含まれる。制御部7は、S11の処理によって取得された設定情報に含まれる第3速度h3に節約割合を乗算した値を、エコノミーモードにおけるインクリボン9のリボン速度vである第4速度v4として決定する(S45)。制御部7は更に、第3速度h3でサーマルヘッド3を搬送方向に沿って移動させるための第4モータ84の駆動条件を決定する(S45)。第3速度h3でサーマルヘッド3を搬送方向に沿って移動させる場合の第4モータ84の駆動条件、及び、インクリボン9を停止させた状態とするための第1モータ81及び第2モータ82の駆動条件は、「第1駆動条件」に対応する。制御部7は更に、第4速度v4でインクリボン9を搬送させる場合の第1モータ81及び第2モータ82の駆動条件を決定する(S45)。第3速度h3でサーマルヘッド4を搬送方向に沿って移動させる場合の第4モータ84の駆動条件、及び、第4速度v4でインクリボン9を搬送させる場合の第1モータ81及び第2モータ82の駆動条件は、「第2駆動条件」に対応する。
制御部7は、印刷データ、設定情報に含まれる配列数、第3速度h3、及び、S45の処理によって決定された第4速度v4に基づき、レイアウトデータを作成する(S17)。複数の使用領域のそれぞれの使用長さは、第3速度h3及び第4速度v4に応じて特定される第1相対速度及び第2相対速度に基づいて決定される。具体的には、複数の使用領域86のうち、インクリボン9の幅方向の両端部に配置される使用領域86A、86H(図9参照)の搬送方向の第1長さWa(図9参照)は、通常モードを適用して印刷動作を行うことが可能なように、第1相対速度に対応する第3速度h3に基づいて相対的に長く設定される(図9参照)。一方、複数の使用領域86のうち、幅方向の両端部に配置される使用領域86A、86Hを除く他の使用領域86B〜86Gの搬送方向の第2長さWbは、エコノミーモードを適用して印刷動作を行うことが可能なように、第2相対速度に対応する「第3速度v3−第4速度v4」に基づいて相対的に短く設定される(図9参照)。
印刷媒体Pは停止した状態で維持される。制御部7は、インクリボン9を停止させる。制御部7は、作成されたレイアウトデータにおいて定義された複数の使用領域を、対応する順番情報によって示される順番で1つずつ選択する。制御部7は、選択された使用領域を通常モードで印刷するかを、対応付けられたモード情報に基づいて判定する(S19)。制御部7は、選択された使用領域を通常モードで印刷すると判定された場合(S19:YES)、処理をS61に進める。
制御部7は、次のようにして1ブロック分の印刷動作を行う。制御部7は、第1駆動条件に基づいて第4モータ84を駆動する。制御部7は、サーマルヘッド3がヘッド位置3Aに配置されている場合、ヘッド位置3Aからヘッド位置3Bまでサーマルヘッド3を移動させる(S61、図4(a)参照)。制御部7は更に、第4モータ84を駆動し、サーマルヘッド3を第3速度h3でヘッド位置3Bからヘッド位置3Cまで上流側に移動させる(S63、図4(a)参照)。一方、制御部7は、サーマルヘッド3がヘッド位置3Dに配置されている場合、ヘッド位置3Dからヘッド位置3Cまでサーマルヘッド3を移動させる(S61、図4(c)参照)。制御部7は更に、第4モータ84を駆動し、サーマルヘッド3を第3速度h3でヘッド位置3Cからヘッド位置3Bまで下流側に移動させる(S63、図4(c)参照)。
制御部7は、S63の処理によってサーマルヘッド3を搬送方向に沿って移動させると同時に、選択された使用領域に対応付けられた加熱情報に基づいて、サーマルヘッド3の加熱部分を加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに形成させる(S63、図4(a)(c)参照)。このとき、サーマルヘッド3により加熱されたインクリボン9の第1長さの使用領域からインクが印刷媒体Pに転写される。
制御部7は、1ブロック分の印刷イメージが形成された場合、第3モータ83を駆動する。制御部7は、サーマルヘッド3がヘッド位置3Cに配置されている場合、ヘッド位置3Cからヘッド位置3Dまでサーマルヘッド3を移動させる(S65、図4(b)参照)。一方、制御部7は、サーマルヘッド3がヘッド位置3Bに配置されている場合、ヘッド位置3Bからヘッド位置3Aまでサーマルヘッド3を移動させる(S65、図4(d)参照)。制御部7は、処理をS85に進める。
一方、制御部7は、選択された使用領域に対応付けられたモード情報に基づき、エコノミーモードで印刷すると判定された場合(S19:NO)、第1モータ81及び第2モータ82を駆動し、リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90Bをそれぞれ回転させ、インクリボン9のリボン速度vが第4速度v4となるまで加速させる(S71)。ここで、サーマルヘッド3がヘッド位置3Aに配置されている場合、制御部7は、リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90Bがそれぞれ反転方向に回転するように、第1モータ81及び第2モータ82を制御する。これによってインクリボン9は、芯軸90A、90Bの回転に応じて上流側に移動する。一方、サーマルヘッド3がヘッド位置3Dに配置されている場合、制御部7は、リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90Bがそれぞれ正転方向に回転するように、第1モータ81及び第2モータ82を制御する。これによってインクリボン9は、芯軸90A、90Bの回転に応じて下流側に移動する。制御部7は、リボン速度vが第4速度v4まで加速した後、第2駆動条件で第1モータ81及び第2モータ82を駆動する。これによって、インクリボン9が第4速度v4で搬送される状態が維持される(S73)。
S75〜S79の処理は、S61〜S65と同一である。このとき、サーマルヘッド3は、インクリボン9の搬送方向(上流側又は下流側)と同一方向に移動する。同時に制御部7は、選択された使用領域に対応付けられた加熱情報に基づいて、サーマルヘッド3の加熱部分を加熱し、1ブロック分の印刷イメージを印刷媒体Pに形成させる(S77、図6(c)(d)(f)参照)。なお、S77の処理に応じてサーマルヘッド3が加熱されたインクリボン9の第2長さの使用領域から、インクが印刷媒体Pに転写される。印刷イメージが転写された後、制御部7は、第1モータ81及び第2モータ82を駆動してインクリボン9のリボン速度vを第4速度v4から0まで減速させ、停止させる(S81)。制御部7は、処理をS85に進める。
制御部7は、印刷動作を規定回数繰り返したか判定する(S85)。制御部7は、印刷動作が規定回数繰り返されていないと判定した場合(S85:NO)、インクリボン9を下流側に搬送し、その後停止させる(S87、図6(e)参照)。同時に、印刷媒体Pも下流側に搬送され、その後停止される。制御部7は、処理をS19に戻す。制御部7は、レイアウトデータに含まれる複数の使用領域のうち選択されていない使用領域の1つを、順番情報に基づいて選択する。制御部7は、S61〜S65又はS71〜S81の処理を繰り返す。制御部7は、印刷動作を規定回数繰り返したと判定された場合(S85:YES)、間欠モード処理を終了させる。
<本実施形態の主たる作用、効果>
印刷装置1は、リボンエコノミー機能を有する。リボンエコノミー機能が設定された場合、印刷装置1は、インクリボン9の幅方向及び搬送方向に配列された複数の使用領域を1つずつサーマルヘッド3によって加熱し、印刷イメージを印刷媒体Pに繰り返し印刷する(S27、S47、S63、S77)。この場合、印刷装置1は、使用領域が搬送方向にのみ配列される場合と比べて、インクリボン9を節約できる。
印刷装置1は、インクリボン9の幅方向に配列された8つの使用領域86A〜86Hのうち、幅方向の両端部に配置された使用領域86A、86Hについて、通常モードを適用して印刷動作を行う。この場合、インクリボン9の第1長さの使用領域86A、86Hのそれぞれからインクが印刷媒体Pに転写される。一方、印刷装置1は、8つの使用領域86のうち、幅方向の両端部を除く他の使用領域86B〜86Gについて、エコノミーモードを適用して印刷動作を行う。この場合、インクリボン9の第2長さの使用領域86B〜86Gのそれぞれから印刷媒体Pにインクが転写される。第2長さは第1長さよりも短い。
インクリボン9は、単位面積あたりから印刷媒体Pに転写されるインクのインク量が大きい程、サーマルヘッド3から印加される単位面積当たりの熱量が大きくなるので、インクリボン9の強度が低下する。又、インクリボン9のうちサーマルヘッド3から印加される単位面積当たりの熱量が大きい部分は、サーマルヘッド3及び印刷媒体Pの接触に応じて作用する張力が相対的に大きくなり、インクリボン9の強度が低下する。なお、搬送方向に引っ張る向きの力が作用した場合におけるインクリボン9の破断は、インクリボン9の幅方向の両端部で特に発生し易い。
これに対し、印刷装置1は、幅方向に配列された複数の使用領域86の少なくとも一部をエコノミーモードで印刷することによって、幅方向に配列された複数の使用領域の全てが通常モードで印刷されることを防止する。このため、インクリボン9の幅方向の少なくとも一部の強度が相対的に強くなるので、搬送方向に引っ張る向きの力が作用した場合において破断が発生することを抑えることができる。又、インクリボン9の幅方向の両端部に配置された使用領域86A、86Hの強度を、幅方向の両端部を除く部分に配置された使用領域86B〜86Gの強度よりも大きくできる。つまり、印刷装置1は、インクリボン9の幅方向における両端部の強度を、相対的に大きくできる。従って、印刷装置1は、インクリボン9の破断の発生を効果的に抑えることができる。
印刷装置1は、複数の使用領域のそれぞれの搬送方向の長さ(使用長さ)を、第1相対速度及び第2相対速度に基づいて決定する。具体的には、連続モードで印刷動作が行われる場合、印刷装置1は、複数の使用領域のうちインクリボン9の幅方向の両端部に配置される使用領域86A、86Hの搬送方向の長さ(第1長さ)を、第1相対速度に対応する第1速度v1に基づいて設定する。一方、印刷装置1は、複数の使用領域のうち幅方向の両端部を除く他の使用領域86B〜86Gの搬送方向の長さ(第2長さ)を、第2相対速度に対応する第2速度v2に基づいて設定する。又、間欠モードで印刷動作が行われる場合、印刷装置1は、使用領域86A、86Hの搬送方向の長さ(第1長さ)を、第1相対速度に対応する第3速度h3に基づいて設定する。一方、印刷装置1は、使用領域86B〜86Gの搬送方向の長さ(第2長さ)を、第2相対速度に対応する「第3速度v3−第4速度v4」に基づいて設定する。このように複数の使用領域86のそれぞれの搬送方向の長さ(第1長さ又は第2長さ)が設定された場合、使用領域86A、86Hのそれぞれの第1長さは、使用領域86B〜86Gのそれぞれの第2長さよりも長くなる。
このため、使用領域86A、86Hに対応する印刷動作は通常モードで実行され、使用領域86B〜86Gに対応する印刷動作はエコノミーモードで実行される。この場合、使用長さが第1長さの使用領域86A、86Hから印刷媒体Pにインクが転写され、使用長さが第2長さの使用領域86B〜86Gから印刷媒体Pにインクが転写される。
つまり、印刷装置1は、連続モード及び間欠モードの何れの印刷モードで印刷動作が実行される場合も、サーマルヘッド3に対するインクリボン9の相対速度(第1相対速度及び第2相対速度)に基づいて、複数の使用領域86のそれぞれの使用長さを決定できる。従って、印刷装置1は、インクリボン9の節約及びインクリボン9の破断防止を、容易に実現できる。
連続モードで印刷動作が行われる場合、第1速度v1で下流側に搬送されるインクリボン9に対し、搬送方向の位置が移動しないサーマルヘッド3による加熱が行われることによって、使用領域86A、86Hが通常モードで加熱される。一方、第1速度v1よりも遅い第2速度v2で下流側に搬送されるインクリボン9に対し、搬送方向の位置が移動しないサーマルヘッド3による加熱が行われることによって、使用領域86B〜86Gがエコノミーモードで加熱される。印刷装置1は、リボン速度vを第1速度v1とするための第1駆動条件を決定し、リボン速度vを第2速度v2とするための第2駆動条件を決定する。制御部7は、決定された第1駆動条件及び第2駆動条件に基づいて印刷動作を行うことによって、連続モードで印刷動作が行われる場合でも、使用長さが第1長さの使用領域86A、86Hを使用して印刷媒体Pにインクを転写させ、使用長さが第2長さの使用領域86B〜86Gを使用して印刷媒体Pにインクを転写させることができる。
間欠モードで印刷動作が行われる場合、第3速度h3で上流側又は下流側に移動されるサーマルヘッド3により、停止した状態のインクリボン9が加熱されることによって、使用領域86A、86Hが通常モードで加熱される。一方、第3速度h3で上流側又は下流側に移動されるサーマルヘッド3により、サーマルヘッド3と同一方向に第4速度v4で搬送されるインクリボン9が加熱されることによって、使用領域86B〜86Gがエコノミーモードで加熱される。印刷装置1は、サーマルヘッド3を第3速度h3で移動させ且つインクリボン9を停止させるための第1駆動条件を決定する。印刷装置1は、サーマルヘッド3を第3速度h3で移動させ且つインクリボン9を第4速度v4で搬送させるための第2駆動条件を決定する。制御部7は、決定された第1駆動条件及び第2駆動条件に基づいて印刷動作を行うことによって、間欠モードで印刷動作が行われる場合でも、使用長さが第1長さの使用領域86A、86Hを使用して印刷媒体Pにインクを転写させ、使用長さが第2長さの使用領域86B〜86Gを使用して印刷媒体Pにインクを転写させることができる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記において、印刷装置1は、インクリボン9に配置される複数の使用領域のうち幅方向の両端部に配置された使用領域を通常モードで印刷し、複数の使用領域のうち幅方向の両端部を除く他の位置に配置された使用領域をエコノミーモードで印刷した。通常モードに対応する使用領域、及び、エコノミーモードに対応する使用領域のそれぞれの配置は、上記の配置に限定されない。例えば、図12(a)に示すように、エコノミーモードで印刷される使用領域88Aと、通常モードで印刷される使用領域88Bとが、幅方向に交互に配置されていてもよい。この場合、インクリボン9の幅方向の両端部に、通常モードで印刷される使用領域が配置されなくてもよい。つまり、通常モードで印刷される使用領域88Bに対して幅方向に隣接する他の使用領域88Aを、エコノミーモードで印刷される使用領域としてもよい。
上記の場合、インクリボン9において、強度が相対的に小さい使用領域88Aに対して幅方向に隣接する位置に、強度が相対的に大きい使用領域88Bが配置される。従って、印刷装置1は、強度が相対的に小さい使用領域88Aのみがインクリボンの幅方向に配列されることを抑制できる。この場合、インクリボン9の搬送方向に力が作用した場合も、破断が生じ難い。このため、印刷装置1は、インクリボン9を節約しつつ、インクリボン9が破断することを抑えることができる。
又、例えば図12(b)に示すように、複数の使用領域89のうち幅方向の中央に、通常モードで印刷される使用領域89Bが配置され、その他の使用領域89Aが全てエコノミーモードで印刷されてもよい。
レイアウトデータによって定義される複数の使用領域のそれぞれに対応付けられる順番情報は、例えば図12(c)のように、下流側から上流側に向けて順番に割り付けられていてもよいし、図12(d)のように、任意の順番でランダムに割り付けられていてもよい。
複数の使用領域のそれぞれの一部は、幅方向に隣接する他の使用領域の一部、及び、搬送方向に隣接する他の使用領域の一部と重なっていてもよい。この場合、記憶部71に記憶される設定情報に、複数の使用領域が互いに重複する場合の重複率(%)が含まれていてもよい。制御部は、印刷データ、配列数、及び、重複率に基づき、複数の使用領域を配置させ、レイアウトデータを作成してもよい。
印刷装置1は、印刷媒体Pに対するサーマルヘッド3及びインクリボン9の幅方向の相対位置を固定的としてもよい。この場合、印刷媒体Pには、印刷イメージが互い違いに印刷されてもよい。更に、印刷装置1は、印刷媒体Pに対するサーマルヘッド3及びインクリボン9の幅方向の相対位置を可変とするか固定とするかを、設定により切り替えられるようにしてもよい。
印刷装置1は、連続モードで印刷動作を行う場合、インクリボン9を継続して第1速度v1又は第2速度v2で搬送してもよい。サーマルヘッド3は、ヘッド位置3Bに継続して配置されてもよい。この場合、印刷媒体Pに形成される複数の印刷イメージGは、搬送方向に所定距離L(図3参照)を空けず連続的に形成されてもよい。
制御部7は、プラテンローラQ1に設けられたエンコーダの出力信号を検出してもよい。制御部7は、検出された信号に基づいて、印刷媒体Pの媒体速度Vを算出してもよい。又は、印刷媒体Pの印刷面に、搬送方向に等間隔に設けられた検出マークが予め形成されていてもよい。印刷装置1は、検出マークをカメラ等で検出し、検出結果に基づいて、印刷媒体Pの媒体速度Vを算出してもよい。
印刷装置1は、連続モードで印刷動作を行う場合において通常モードが適用される場合、印刷媒体Pの媒体速度Vと、インクリボン9のリボン速度(第1速度v1)とが相違するように、インクリボン9のリボン速度を制御してもよい。この場合、印刷媒体Pに対するインクリボン9の相対搬送速度が、第1速度v1として定義されてもよい。一方、連続モードで印刷動作を行う場合においてエコノミーモードが適用される場合、印刷媒体Pに対するインクリボン9の相対搬送速度が、第2速度v2として定義されてもよい。この場合、上記実施形態の場合と同様、第2速度v2は、第1速度v1よりも遅くなる。このように、印刷装置1は、印刷媒体Pに対するインクリボン9の相対的な搬送速度を制御した場合でも、通常モードで印刷される使用領域の使用長さを第1長さとしてインクを印刷媒体Pに転写させ、エコノミーモードで印刷される使用領域の使用長さを第2長さとしてインクを印刷媒体Pに転写させることができる。
印刷装置1は、リボンセーブ機能が設定されて印刷が行われると、インクリボン9の幅方向に配列された8つの使用領域96A〜96Hのうち使用される領域によって、印刷媒体Pでは、幅方向においてインクが転写される位置が異なっていた。インクリボン9の幅方向に配列された複数の使用領域のいずれの領域が使用される場合であっても、印刷媒体Pにおいては、幅方向が常に同じ位置へインクを転写させるようにするために、インクリボン9の使用される領域ごとに、サーマルヘッド3およびインクリボン9に対する印刷媒体Pの相対位置を移動される機能が備えられてもよい。
<その他>
第1スプール21は、本発明の「第1装着部」の一例である。第2スプール22は、本発明の「第2装着部」一例である。第1モータ81、第2モータ82、第3モータ83、及び、第4モータ84は、本発明の「変更機構」の一例である。S11の処理を行う制御部7は、本発明の「特定手段」の一例である。S15、S17の処理を行う制御部7は、本発明の「決定手段」の一例である。S27、S47、S63、S77の処理を行う制御部7は、本発明の「印刷手段」の一例である。
1 :印刷装置
2 :リボン装着部
3 :サーマルヘッド
7 :制御部
9 :インクリボン
9A :供給ロール
9B :巻取ロール
21 :第1スプール
22 :第2スプール
71 :記憶部
81 :第1モータ
82 :第2モータ
83 :第3モータ

Claims (7)

  1. インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、
    前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合、前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部と、
    前記第1装着部と前記第2装着部との間で搬送される前記インクリボンの搬送経路の一部に設けられたサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドの加熱位置と前記インクリボンとの、前記インクリボンの搬送方向における相対位置を変更させる変更機構と、
    前記サーマルヘッドにより、前記インクリボンの幅方向及び前記搬送方向に配列される複数の使用領域を1つずつ加熱して印刷媒体に所定の画像を繰り返し印刷する印刷処理を実行させる印刷手段と、
    前記複数の使用領域の前記幅方向の配列数を特定する特定手段と、
    前記特定手段によって特定された前記配列数に基づいて、前記印刷処理を実行する場合の前記配列数と対応する前記サーマルヘッドの前記加熱位置、及び、前記変更機構の駆動条件を決定する決定手段であって、
    前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記インクリボンの前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち少なくとも1つである所定領域の前記搬送方向の使用長さを第1長さとするための第1駆動条件、及び、
    前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記所定領域に対して前記インクリボンの前記幅方向に隣接する前記使用領域である隣接領域の前記使用長さを、前記第1長さよりも短い第2長さとするための第2駆動条件
    を少なくとも決定する決定手段と
    を備え、
    前記印刷手段は、
    前記決定手段によって決定された前記サーマルヘッドの前記加熱位置に基づいて前記サーマルヘッドを加熱し、且つ、前記第1駆動条件及び前記第2駆動条件に基づいて前記変更機構を駆動することによって、前記印刷処理を実行することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記決定手段は、
    前記サーマルヘッドに対する前記インクリボンの相対速度を第1相対速度とするための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、
    前記サーマルヘッドに対する前記インクリボンの相対速度を、前記第1相対速度よりも遅い第2相対速度とするための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件
    を決定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記変更機構は、前記サーマルヘッドを前記搬送方向において所定の位置に維持した状態で、前記インクリボンを前記搬送経路に沿って搬送し、
    前記決定手段は、
    第1速度で前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、
    前記第1速度よりも遅い第2速度で前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件
    を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記変更機構は、前記インクリボンを前記搬送経路に沿って搬送し、前記サーマルヘッドを前記搬送方向に移動させず、
    前記決定手段は、
    前記印刷媒体に対する前記インクリボンの相対搬送速度を第1速度として前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、
    前記印刷媒体に対する前記インクリボンの相対搬送速度を、前記第1速度の場合よりも遅い第2速度として前記インクリボンを搬送するための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件
    を決定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  5. 前記変更機構は、前記インクリボンを停止させた状態で、前記加熱位置に基づいて前記サーマルヘッドを加熱して前記搬送経路に沿って移動させ、且つ、前記サーマルヘッドの移動を停止させた状態で、前記インクリボンを搬送させ、
    前記決定手段は、
    第3速度で前記サーマルヘッドを前記搬送方向に搬送し、且つ、前記インクリボンの前記搬送方向の移動を停止させるための前記変更機構の駆動条件を含む前記第1駆動条件、及び、
    前記第3速度で前記サーマルヘッドを前記搬送方向に搬送し、且つ、前記第3速度よりも遅い第4速度で、前記サーマルヘッドの移動方向と同一方向に前記インクリボンを搬送させるための前記変更機構の駆動条件を含む前記第2駆動条件
    を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  6. 前記決定手段は、
    前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち、少なくとも前記インクリボンの前記幅方向の両端部の前記使用領域を、前記所定領域として、前記インクリボンの前記第1長さ分を使用してインクが転写される前記第1駆動条件を決定し、
    前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち、前記幅方向の両端部の前記使用領域を除く他の使用領域を、前記隣接領域として、前記インクリボンの前記第2長さ分を使用してインクが転写される前記第2駆動条件を決定する
    ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の印刷装置。
  7. インクリボンで構成される供給ロールを装着可能な第1装着部と、
    前記供給ロールが前記第1装着部に装着された場合、前記供給ロールから繰り出される前記インクリボンが巻き取られる第2装着部と、
    前記第1装着部と前記第2装着部との間で搬送される前記インクリボンの搬送経路の一部に設けられたサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドの加熱位置と前記インクリボンとの、前記インクリボンの搬送方向における相対位置を変更させる変更機構と、を備える印刷装置のコンピュータに、
    前記サーマルヘッドにより、前記インクリボンの幅方向及び前記搬送方向に配列される複数の使用領域を1つずつ加熱して印刷媒体に所定の画像を繰り返し印刷する印刷処理を実行させる印刷ステップと、
    前記複数の使用領域の前記幅方向の配列数を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップによって特定された前記配列数に基づいて、前記印刷処理を実行する場合の前記配列数と対応する前記サーマルヘッドの前記加熱位置、及び、前記変更機構の駆動条件を決定する決定ステップであって、
    前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記インクリボンの前記幅方向に配列された前記複数の使用領域のうち少なくとも1つである所定領域の前記搬送方向の使用長さを第1長さとするための第1駆動条件、及び、
    前記配列数と対応して決定される前記サーマルヘッドの前記加熱位置により加熱される前記インクリボンの前記使用領域として、前記所定領域に対して前記インクリボンの前記幅方向に隣接する前記使用領域である隣接領域前記使用長さを、前記第1長さよりも短い第2長さとするための第2駆動条件
    を少なくとも決定する決定ステップと、
    を実行させるための印刷制御プログラムであって、
    前記印刷ステップは、
    前記決定ステップによって決定された前記サーマルヘッドの前記加熱位置に基づいて前記サーマルヘッドを加熱し、且つ、前記第1駆動条件及び前記第2駆動条件に基づいて前記変更機構を駆動させることによって、前記印刷処理を実行させることを特徴とする印刷制御プログラム。
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