JP2018118583A - 車両用シートフレームの構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂製のシートバックフレーム3及びクッションフレーム2を有し、シートバックフレーム3がリクライニング機構5によりクッションフレーム2に回動可能に支持されており、クッションフレーム2の外側には、外側クッションブラケット25が設けられ、リクライニング機構5とクッションフレーム2との間には、リクライニング機構5に固定される内側クッションブラケット26が設けられ、クッションフレーム2は、外側クッションブラケット25と内側クッションブラケット26とによって挟持され、外側クッションブラケット25と内側クッションブラケット26とは、ボルト6で固定されている。
【選択図】図3
Description
また、シートバックフレーム側からボルトを嵌合させた場合、ボルト座面が樹脂材料と接するため、当該樹脂材料が締結力により変形してしまうクリープ現象が発生するおそれがあった。
すなわち、本発明に係る車両用シートフレームの構造では、外側クッションブラケットと内側クッションブラケットとでクッションフレームを挟持することによりリクライニング機構が保持されているので、リクライニング機構の取付部に応力が集中してしまうことを防ぐことができる。そのため、衝撃荷重等によって大きな力が加わる車両用シートのシートフレームを樹脂材料で成形した場合であっても、衝撃荷重によってクッションフレームが破損してしまうことを防止できる。しかも、リクライニング機構を取付けるクッションフレーム周りの剛性を、クッションフレームの内側と外側とで略同じ程度に高めることが可能になるので、クッションフレームの内側と外側とで剛性が異なることによるクッションフレームの特定部分への応力集中を防ぎ、クッションフレームが破断してしまうことを防止できる。
さらに、本発明に係る車両用シートフレームの構造では、締結部材と樹脂製のクッションフレームとの間にクッションブラケットを挟み込むことにより、締結部材とクッションフレームとが直接的に当接していないので、締結力によってクッションフレームが変形してしまうクリープ現象の発生を防ぐことができ、締結力が低下する可能性を低減させ、リクライニング機構を長期間にわたり確実に保持することができる。
図1〜図5は本発明の実施形態に係る車両用シートフレームの構造を示すものである。なお、図1〜図3において、矢印Frは車両前方を示している。
また、クッションフレーム2の後端部2aは、車両後方へ向かって斜め上方に延びる車両側方視で略三角形状(略台形状、略円弧状等でも良い)に形成されている。しかも、後端部2aの上部には、リクライニング機構5の軸部51を差し込む差込孔23が設けられているとともに、該差込孔23の下側には、締結部材であるボルト6のねじ部6aを挿入する2個の挿入孔24が車両前後の上下方向に間隔を空けて設けられている。
リクライニング機構5の軸部51は、クッションフレーム2とシートバックフレーム3とを連結し、かつ回動可能に支持することができる長さを有する円筒状部品を本体部52の内外側面に接合することによって形成されており、リクライニング機構5の中心位置からそれぞれ車両幅方向へ向かって延びている。
さらに、締結部材のボルト6,8やナット9の締結方向は、車両幅方向であり、ボルト6,8やナット9は、車両幅方向から近づける工具によって締め付けることが可能であるため、締結作業に十分なスペースを確保でき、締結作業性の向上を図ることができる。また、リクライニング機構5の締結部材であるリングナット7の円中心は、リクライニング機構5の回動中心と同心状に配置されているため、リクライニング機構5の回動中心に近い位置で、かつリクライニング機構5の回動方向に沿って固定することができる。これにより、リクライニング機構5に対して剥離方向の荷重が入力されたとしても、荷重の入力を分散することができ、荷重が集中することによる車両用シートフレーム1の破損を防ぐことができる。
また、外側シートバックブラケット36には、少なくとも複数個のボルト8が配置されており、これら複数個のボルト8は、リングナット7の外側に分散して配置されているため、リクライニング機構5に剥離荷重が加わったとしても、荷重の入力を効果的に分散できる。
したがって、本発明に係る車両用シートフレーム1の構造においては、外側クッションブラケット25と内側クッションブラケット26とでクッションフレーム2を挟持することによりリクライニング機構5が保持されているので、衝撃荷重等によって大きな力が加わる車両用シートフレーム1のクッションフレーム2及びシートバックフレーム3が樹脂製であっても、リクライニング機構5の取付部に応力が集中するのを防ぎ、衝撃荷重による車両用クッションフレーム1の破損を防止できる。しかも、リクライニング機構5を取付けるクッションフレーム2周りの剛性が、クッションフレーム2の内側と外側とで略同じ程度に高められているので、クッションフレーム2の内側と外側とで剛性が異なることによるクッションフレーム2の特定部分への応力集中を防ぎ、クッションフレーム2の破断を防止することができる。
さらに、本発明の実施形態に係る車両用シートフレーム1の構造では、金属製のボルト6及びリングナット7と樹脂製のクッションフレーム2との間に金属製の外側クッションブラケット25及び内側クッションブラケット26を挟み込み、ボルト6等とクッションフレーム2との直接的な当接が避けられる構造となっているので、締結力によってクッションフレーム2が変形してしまうクリープ現象の発生を防ぎ、必要な締結力を長期間にわたり確保することができる。
2 クッションフレーム
2a 後端部
3 シートバックフレーム
5 リクライニング機構
6,8 ボルト(締結部材)
7 リングナット
9 ナット
10 車両用シート
20 シートクッション
23 差込孔
24 挿入孔
25 外側クッションブラケット
25a 貫通孔
25b ボルト孔
26 内側クッションブラケット
26a 貫通孔
26b ボルト孔
30 シートバック
31 上部フレーム部
32 側部フレーム部
32a 下端部
33 差込孔
34 挿入孔
35 内側シートバックブラケット
35a 貫通孔
35b ボルト孔
36 外側シートバックブラケット
36a 貫通孔
51 軸部
52 本体部
Claims (6)
- 樹脂製のシートバックフレーム及びクッションフレームを有し、前記シートバックフレームがリクライニング機構により前記クッションフレームに回動可能に支持されている車両用シートフレームの構造において、
前記クッションフレームの外側には、外側クッションブラケットが設けられ、
前記リクライニング機構と前記クッションフレームとの間には、前記リクライニング機構に固定される内側クッションブラケットが設けられ、
前記クッションフレームは、前記外側クッションブラケットと前記内側クッションブラケットとによって挟持され、前記外側クッションブラケットと前記内側クッションブラケットとは、締結部材によって固定されていることを特徴とする車両用シートフレームの構造。 - 前記シートバックフレームの内側には、内側シートバックブラケットが設けられ、
前記リクライニング機構と前記シートバックフレームとの間には、前記リクライニング機構に固定される外側シートバックブラケットが設けられ、
前記シートバックフレームは、前記外側シートバックブラケットと前記内側シートバックブラケットとによって挟持され、前記外側シートバックブラケットと前記内側シートバックブラケットとは、締結部材によって固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートフレームの構造。 - 前記内側クッションブラケットと前記クッションフレームとの当接面積は、前記内側クッションブラケットと前記リクライニング機構との当接面積よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートフレームの構造。
- 前記外側シートバックブラケットと前記シートバックフレームとの当接面積は、前記外側シートバックブラケットと前記リクライニング機構との当接面積よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートフレームの構造。
- 前記リクライニング機構の車両幅方向外側には、前記リクライニング機構を前記クッションフレームに車両幅方向外側から締結するリングナットを備え、前記リクライニング機構の回動中心と前記リングナットの円心が同心状にあることを特徴とする請求項1〜4に記載の車両用シートフレームの構造。
- 前記締結部材は、前記外側クッションブラケットの車両幅方向外側から挿通される複数のボルトを含み、前記複数のボルトは、前記リクライニング機構の回動中心から離れた部位において前記外側クッションブラケットと前記内側クッションブラケットとを締結固定していることを特徴とする請求項1〜5に記載の車両用シートフレームの構造。
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